2024.12.07

週刊ヒッキイ第676号-告知-楽器における左利きの世界(27)まつのじん(2)

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【最新号・告知】

第676号(Vol.20 no.21/No.676) 2024/12/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(27)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(2)」

 

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第676号(Vol.20 no.21/No.676) 2024/12/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(27)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(2)」
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 前回は、左利きのヴァイオリニスト・まつのじんさんのサイト

 <まつのじんWebsite> 平和ねがいて 弦なりやまず
http://mjin.m1001.coreserver.jp/

 から一回目として、「まつのじん」さんについて知る意味で、
 「ゴーシュからの左右考」2019年7月27日
 を取り上げ、紹介しました。

 今回は当初の予定では、いよいよレフティのページ

 「左ききは、アカン!? WHO is LEFTY■(?の倒立像)」
(2019年8月13日)
http://mjin.m1001.coreserver.jp/%e3%83%92%e3%83%80%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%88/

 を見ながら左利きとヴァイオリン演奏について色々と考えてみよう、
 というところでしたが、

 まつのじん(松野迅)さんの初めてのエッセイ集
 『すみれのスミレの花かご ヴァイオリンのある喫茶室』という
 本を図書館で見つけ、その本から、

 「II マイ・プライベート・ライフ」<涙のひだりきき>

 という、ご自身の左利きの経験を語る文章を紹介しながら、
 ヴァイオリンにおける左利き演奏について等々、
 色々と考えてみたいと思います。

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 ◆ <めざせ!実現!!左用ピアノ!!!>プロジェクト ◆
 {左利きの人は左利き用の楽器で演奏しよう!}
- 「左利きに優しい社会」づくりは左用楽器の普及から! -

 左利きと楽器演奏について考える
   左利きのヴァイオリニスト・まつのじん(松野迅)さん(2)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●<左利き者の証言>――ヴァイオリニスト松野迅さんの場合

以前、左利きの有名人のみなさまの「左利きに関する発言」を
ご自身がお書きになられた文章などを引用する形で紹介する企画
「左利き者の証言」を何回か掲載してきました。

今回は、その
 <左利き・右弾きヴァイオリニスト・まつのじん(松野迅)>さん
バージョンというところでしょうか。

 

*松野迅『すみれのスミレの花かご ヴァイオリンのある喫茶室』
  未來社 1992/1/1
(Amazonで見る)

241207sumire-no-hankago

「II マイ・プライベート・ライフ」<涙のひだりきき> より

松野迅さんは、1960(昭和35)年1月30日、大阪生まれ。
8歳からヴァイオリンを始め、13歳で音楽界へデヴュー。
その後京都市立芸術大学音楽学部を卒業、という履歴で、
現在ソリストとして日本のみならず世界中で活躍されている、
というところです。

 

 ●子供時代から、僕は左利きだ

冒頭

 《子供時代から、僕は左利きだ。いわゆるサウスポーである。》p.95

と始まります。

コンサート後のサインセールのとき、

 《「あら、迅さんってサウスポーよ」、「本当だ、ぎっちょだね」、
  「ヴァイオリンはどうだった?」……。》p.95

とささやくように声をひそめてさわいでいるとか、また

 《それにしても、あれでよく、すらすらと書けるわよねぇ》p.95

という褒めているのか、けなしているのかわからない言葉も。

これはよくわかります。
私自身もよく言われる言葉です。

一番ひどかった例は、私が左手で字を書いているのを見た年配の人から、
「気持ち悪い」と言われたことがありましたね。

ここの文章は、最近の言葉(本書は1992年の出版です)ですので、
このままの言葉だったかもしれませんが、
ひょっとすると本にする上でかなり抑えた表現をされている?
のかもしれません……。

 

●『左利きの歴史』の記述

『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』
ピエール=ミシェル・ベルトラン/著 久保田 剛史/訳 白水社 2024/6/27
原著:2008年
(Amazonで見る)

240627-hidarikiki-no-rekisi

(以下、略)

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2024.7.3
新しい左利き本『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』
発売される
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/07/post-e66fa0.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ac7d7db2ecd5202dfc09793ee5d2d96e

 

 ●左利きのままで育つ
241207sumire-no-hankagohidarikiki

(画像:松野迅『すみれの花かご ヴァイオリンのある喫茶室』(未來社)より「涙のひだりきき」の章の冒頭のくだり)

 ●右利き社会と左利き用品について
 ●鏡文字の話、食事の話など
 ●左利きとヴァイオリン演奏について――音を出すのが右手
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(画像:松野迅『すみれの花かご ヴァイオリンのある喫茶室』(未來社)より、左利きとヴァイオリン演奏についてのくだり)

 ●左手の動きと右手の動き
 ●左利き特有の演奏上の苦労について
 ●余談――左利きの人への共感、等

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最新号の告知でした。
冒頭と見出し(と参照記事と文献資料)の紹介です。

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』
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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2024.11.16

週刊ヒッキイ第675号-告知-『左組通信』復活計画[34]『LL』復刻(7)LL81996年春号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【最新号の告知】

第675号(Vol.20 no.20/No.675) 2024/11/16
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [34]
『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(7)
LL8 1996(平成8)年 春号」

 

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第675号(Vol.20 no.20/No.675) 2024/11/16
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [34]
『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(7)
LL8 1996(平成8)年 春号」
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 今回も、季刊誌『LL(レフティーズ・ライフ)』の復刻です。
といいましても、前回書きましたように、ホームページ公開分は
 すべて終了し、ここ3回は改めて入力しています。

 今回も新規入力分で、
 すなわち「ネット初公開!」――ということになりますね。

240316-hgll01

┏ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┓

ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [34]

  『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻 (7)
 
   (内容紹介)LL8 1996(平成8)年 春号

┗ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┛      

*(参照)――

・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第43号(No.43) 2006/8/12
<「国際左利きの日」記念号>「私にとっての左利き活動(3)」
 ■レフティやすおの左利き活動万歳■ ―隔号掲載―
私にとっての左利き活動(3)『LL』の時代
(参照)※『レフティやすおの左組通信』のページ
○レフティやすおの左利き自分史年表
○レフティーズ・ライフ(LL)再録(1)全号目次 

・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第602号(No.602) 2021/9/4
「創刊600号突破記念―
 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代―その1」
・ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2021.9.4
私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代1
(創刊600号突破記念)-週刊ヒッキイ第602号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-57d0e5.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/e2aaaa56a6400bcc04d24d46a47d1d03

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241116-ll8

 ●『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ』LL8 概要

LL8 1996(平成8)年 春号(A5版8ページ)

・ 前説 The Compliments of the Spring Issue―
 見果てぬ夢を追い求めて
“To dream the impossible dream,…. This is my quest.”

・ 利き手差別をなくせ! Down with handism!

『ローラ&ローズ~大草原の小さな家・母と娘の物語』NHK取材班
 ウィリアム・T・アンダーソン 谷口由美子
 翻訳/谷口由美子 発行/日本放送出版協会 平成5年(1993/6/1)
(Amazonで見る)

 

・ 左利き用の道具を知っていますか? 使ったことがありますか?
 その8 Left-handed tools & goods―てのひら≪掌中≫電卓/
 左利き用 ZELCO DOUBLE PLUS calculator No.10731

241116zelco-lh

・ 左利きの本だなぁ その6 お楽しみ編―
 梅田香子『勝利投手』河出文庫/河出書房新社―
≪日米プロ野球女性サウスポー対決その一≫

*参照:『勝利投手』梅田 香子 河出文庫 225A 1989/4/1
(Amazonで見る)

241116-ll8-shouritoushu

・ 右側の席から/左側の席から (読者のお便りコーナー)
 Letters from the right/left side seats―
 右側の席から/左側の席から/左利き用品メーカーより

*参照:「レイメイ RAYMAY 左手用こどもはさみ KHH350」

241116-raymay-lh-kodomo-khh350

 

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 LL8 1996(平成8)年 春号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

(以下、略)

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最新号の告知でした。
冒頭と見出し(と参照記事と文献資料)の紹介です。

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2024.11.02

週刊ヒッキイ第674号-告知-楽器における左利きの世界(26)まつのじん(1)

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!) 【別冊 編集後記】改め【最新号・告知】

第674号(Vol.20 no.19/No.674) 2024/11/2
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(26)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(1)」

 

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  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第674号(Vol.20 no.19/No.674) 2024/11/2
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(26)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(1)」
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 今回は、昔拾い集めていた左利きと音楽のウェブ情報から、
 左利きのヴァイオリニスト・まつのじん さんのサイト

241102-matunojin-1s

(画像:まつのじんさんの“横顔”――写真は正面ですが) 

 

 <まつのじんWebsite> 平和ねがいて 弦なりやまず
http://mjin.m1001.coreserver.jp/

 の中のレフティのページ

 「左ききは、アカン⁉️ WHO is LEFTY¿」(2019年8月13日)
http://mjin.m1001.coreserver.jp/%e3%83%92%e3%83%80%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%88/

 から、色々と考えてみたいと思います。

 まずはその一回目として、「まつのじん」さんについて知る意味で、
 「ゴーシュからの左右考」2019年7月27日
 を取り上げ、紹介します。

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 ◆ <めざせ!実現!!左用ピアノ!!!>プロジェクト ◆

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- 「左利きに優しい社会」づくりは左用楽器の普及から! -

 左利きと楽器演奏について考える

   左利きのヴァイオリニスト・まつのじん(松野迅)さん(1)
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 ●左利きのヴァイオリニスト「まつのじん」さんについて

まつのじんのエッセイ&書評 Essays(Japanese)
「ゴーシュからの左右考」2019年7月27日
http://mjin.m1001.coreserver.jp/2019/07/27/%e3%82%b4%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a5%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e5%b7%a6%e5%8f%b3%e8%80%83/

 

 ●「左(手)利き」=「強度の左利き」

 ●「不便益」という考え方

*参照:
『レフティやすおのお茶でっせ』2023.9.20
大路直哉『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』
(PHP新書)買いました
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2023/09/post-78206b.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/740dbc4d5bdd790556aaaefed4dba6d4

『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』大路 直哉/著
PHP新書 2023/9/16
(Amazonで見る)

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 ●日本は漢字文化の影響で書き方が二通りある

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2004.2.17
『横書き登場』屋内池誠
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2004/02/post_5.html

『横書き登場―日本語表記の近代』屋内池誠 岩波新書 新赤版 863
2003/11/20
(Amazonで見る)

 

 ●左利きの「矯正」(=右使いへの転換)行為について

 ●「ヴァイオリン弾きのゴーシュ」として

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2024.7.3
新しい左利き本『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』
発売される
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/07/post-e66fa0.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ac7d7db2ecd5202dfc09793ee5d2d96e

『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』ピエール=
ミシェル・ベルトラン/著 久保田 剛史/訳 白水社 2024/6/27
(Amazonで見る)

240627-hidarikiki-no-rekisi

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最新号の告知でした。
冒頭と見出し(と参照記事と文献資料)の紹介です。

 ・・・

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2024.10.19

週刊ヒッキイ第673号-告知-『左組通信』復活計画[33]『LL』復刻(6)LL71995-96年冬号

10月15日発行のもう一つのメルマガ、
『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』(https://www.mag2.com/m/0000257388.html)

【最新号の別冊編集後記】『レフティやすおのお茶でっせ』2024.10.15
レフティやすおの楽しい読書375号-完訳版ヴェルヌ
『十五少年漂流記 二年間の休暇』を読む【別冊 編集後記】
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/10/post-ce97b4.html

冒頭に書きましたように――
従来の全文紹介をやめ、メルマガの紹介は、冒頭の部分と、それ以降は「見出し」のみの紹介とします。

今回の場合は、「LL71995-96年冬号」の概要のみの紹介とし、以下は詳細は省略とします。

 

一生懸命書いた文章なので、一人でも多くの人に読んでいただきたい、との思いからの全文紹介でした。

以前は「まぐまぐ!」の方で、バックナンバーの閲覧ができるようになっていました。
それがなくなって久しいのですが、何らかの形で残せたらと思うのです。

あるときの他の方のブログで、メルマガを転載紹介しているのを知り、やってみようかと思って始めたのが最初でした。
当初は「これは」という、どうしても多くの多くの方に知っていただきたい情報のみを紹介していました。

それもやっぱりどうかという気がして、今の形になっています。

 

ただそれをしていますと、せっかく購読していただいている方の楽しみが減る?ような気がします。
いつでも読めるのなら、購読せずともいいのでは? という疑問を抱かせるのではないでしょうか。

そのせいかどうかはわかりませんが、購読者数の減少傾向が続いています。

そこで、今回から時差を設けて発表するように変更しようと考えています。

とにかく色々やってみようと思います。

では、よろしく!

 ・・・

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【別冊 編集後記】

第673号(Vol.20 no.18/No.673) 2024/10/19
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [33]
『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(6)
LL7 1995(平成7)-96(平成8)年 冬号」

 

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第673号(Vol.20 no.18/No.673) 2024/10/19
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [33]
『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(6)
LL7 1995(平成7)-96(平成8)年 冬号」
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 今回も、季刊誌『LL(レフティーズ・ライフ)』の復刻です。
従来は、
 ホームページに公開していたページのコピーをお届けしていましたが、
 実は、公開されていたのは4号までで、
 それ以後は、公開用にデジタルに入力してあった分を一部手を入れて
 紹介してきました。
 今回はいよいよそのストックも尽きてきて、改めて入力しています。

 改めて入力してきて、以前紹介したエピソードで記憶違いが見つかり、
 今回書き改めねばならず、ちょっと落ち込んでいます。

 では、その辺も含めてお読みください。

 

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┏ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┓
ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [33]

  『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻 (6)
 
   (内容紹介)LL7 1995(平成7)-96(平成8)年 冬号
┗ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┛      

*(参照)――

・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第43号(No.43) 2006/8/12
<「国際左利きの日」記念号>「私にとっての左利き活動(3)」
 ■レフティやすおの左利き活動万歳■ ―隔号掲載―
私にとっての左利き活動(3)『LL』の時代
(参照)※『レフティやすおの左組通信』のページ
○レフティやすおの左利き自分史年表
○レフティーズ・ライフ(LL)再録(1)全号目次 

・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第602号(No.602) 2021/9/4
「創刊600号突破記念―
 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代―その1」
・ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2021.9.4
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 ●『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ』LL7 概要

(A5版8ページ)

LL7 1995-96(平成7-8)年 冬号
・ 前説 The Compliments of the Winter Issue―
 出発点にもどって Get back to the starting point
・ 左利き用の道具を知っていますか? 使ったことがありますか?
 その7Left-handed tools & goods―世界初の左手用カメラ
 〈京セラSAMURAI Z2-L〉

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・ 左利きの本だなぁ その4 雑誌/カタログ編―
『モノ・マガジン』1991年4月2日号 No.188
 ワールド・フォトプレス発行―特集/左を制するものは時代を制す/
 左利きの商品学

Mono-magazine199142

Mono-magazine199142-cot

・ 左利きの生活 To Live In The Right-Handed World―
怒りをことばに―「このはさみは欠陥です!」

(*【2024.10.21追記】誤解を避けるために書いておきます。――
 悪評ではありません。写真の製品は、確かに当初の製品では若干持ち手に問題がありましたが、のちに改良され、優れた製品になっています。
 私が苦情を投書したところ、担当者による丁寧な製造に関する説明と共に改良品が送られてきました。その誠実な“物作りスト”としての姿勢が素晴らしい、と感心させられました。
 写真は送られてきた改良品。)

Ets5ne6u4aahjrb

・ 左利きの本だなぁ その5 雑誌/コラム編―
『モノ・マガジン』1994年11月2日号 モノ・インタレスティング

「左利き生活向上委員会」

Mono-magazine1991112

・ 右側の席から/左側の席から (読者のお便りコーナー)
 Letters from the right/left side seats

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 LL7
 1995-96(平成7-8)年 冬号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

(以下、略)

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上にも書きましたように今回は、最新号発行の告知のみです。

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2024.10.05

楽器における左利きの世界(25)左利き用楽器の可能性は?-週刊ヒッキイ第672号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【別冊 編集後記】

第672号(Vol.20 no.17/No.672) 2024/10/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(25)
 なぜ左利き用楽器はギターぐらいなのか?」

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第672号(Vol.20 no.17/No.672) 2024/10/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(25)
 なぜ左利き用楽器はギターぐらいなのか?」
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 このシリーズ「楽器における左利きの世界」も25回目になります。
 早いものです。
 目標は高く、ということでやって来ましたが、
 まったく近づいている感じがありません。

 どこを糸口にすればいいのかわからないままに、続けてきました。
 まあ、そのうち何かぼんやりとでも光が見えてくればいいなあ、
 というところです。

 で今回は、どうして左利き用の楽器があるのはギターぐらいなのか、
 ということで……。

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 左利きと楽器演奏について考える

   なぜ左利き用楽器はギターぐらいなのか?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●左利き用楽器はギターぐらい?

前回までは、ヴァイオリンについて左弾き用がないのはなぜか、
について考えてきました。

結論として、ヨーロッパ社会は左利きを認めない社会であり、
楽器の演奏においても左利きは否定されてきたため、
左利き用の楽器は存在しなかった、ということになります。

 

『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』
ピエール=ミシェル・ベルトラン/著 久保田 剛史/訳 白水社 2024/6/27
『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』(Amazonで見る)

240627-hidarikiki-no-rekisi

という本によりますと――

ヨーロッパ社会においても、
昔は左利きに対して特別な意識はありませんでした。
ごく自然に右手も左手も使う、右手を使う人も左手を使う人もいる、
という状況でした。

社会の進歩発展の過程で、様々な道具が用いられるようになるとともに、
上流社会を中心に食事の際にフォークを右手で使う、
書字に際しても右手を用いる、といった右利きを想定した規範が生まれ、
学校制度の普及とともに、中流以下の階層にも広まってゆきました。
それとともに、左利きが否定され、反社会的な存在、
悪者扱いとされるようになりました。

 

ヨーロッパの芸術音楽の世界は、
上流社会で親しまれ発展したものでした。
その社会は右利きを規範とする社会で、
左利きは社会的に認められない存在だったので、
楽器の演奏においても、左弾きなどは邪道であり、
社会的に認められなかったわけです。

そういう上流社会の芸術音楽が、
しだいに中流以下の階層にも影響を及ぼし、
それまでは存在していたであろう一般庶民のあいだでも、
左利きの演奏が否定されるようになってゆき、
楽器類も右利きのみになっていった、と考えられます。

現在、左利き用の楽器として知られているものといいますと、
ギターの類いぐらいですね。

左利き用ギターの販売で有名な
「谷口楽器」https://taniguchi-gakki.jp/
には、
<レフティギター/ベース、アコーディオン、ハーモニカ専門店>
とあります。
もちろん鍵盤ハーモニカも取り扱い品目に入っています。

この企画では鍵盤ハーモニカについても書いてきました。
まさにこの企画にはピッタリなお店だといえそうです。

人見知りを捨てて、改めて連絡を取り、助言をいただくべきでしょうね。

241005tanigutigakki-lefty-guitar

(画像:谷口楽器のサイトより、レフティギターのタイトル・バナー) 

 

 ●左利き演奏が許される楽器の条件

今回は、先に書きました<なぜ左利き用楽器はギターぐらいなのか?>
について考えてみましょう。

 

簡単に結論を書いてしまいますと――

前回も書きましたように、

--
左利きが否定される社会にあって、
「左利きですから左弾きで」
などという発言は認められるはずがありません。

「左利きは悪」だったのです。
左利きは直すべき悪習、悪癖だったのです!

ヴァイオリンの生まれたヨーロッパに於いても、です。

ヨーロッパ社会での
ヴァイオリン演奏で右弾きしか認められなかったのは、
ヨーロッパ社会では、古くから左利きは否定されていたから、です。
--

ヨーロッパのオーケストラのような芸術音楽においては、
左利きですから左利き演奏で、という考えは認められなかったわけです。

オーケストラなどで演奏される楽器はみな、
右利き演奏しか認められなかった、というのが本当のところでしょう。

もし左利き演奏が許される楽器があるとすれば、

 (1)オーケストラでは利用されない楽器

で、かつ

 (2)構造的に左右対称形であること

これが条件と考えられます。

 

 ●オーケストラで使われる楽器

この条件を満たす楽器にどういうものがあるのか。

私は音楽の知識がほぼゼロなので、
オーケストラで使われる楽器にどんなものがあるのか、
改めて調べてみましょう。

 

【オーケストラで使われる楽器は何?】楽器の特徴とステージ上の配置
2024年9月14日 ガクオンBlog 特集記事
https://blog.gakuon.jp/orchestra-instrument/#st-toc-h-3

によりますと――

・弦楽器
高い順から、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス

・木管楽器
フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット

・金管楽器
ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバ

・打楽器
ティンパニ、シロフォン・マリンバ、スネアドラム

・編入楽器
《演奏する曲目によって、必要な時のみ登場する楽器》
《その楽器にしか出せない音色や特徴がある》
サクソフォン、ハープ、ピアノ

241005-o-g

(画像:オーケストラの楽器とその配置――ネット記事「【オーケストラで使われる楽器は何?】楽器の特徴とステージ上の配置/2024年9月14日 ガクオンBlog 特集記事」より) 

 

これらの楽器は、やはり左利き用を期待するのは、難しいようです。
現状ではそもそもの発想の中に左利き用の楽器というものがありません。

そのなかで打楽器は、両手にバチを持って叩くので、
利き手の違いはあまり気にならないように思われます。
実際はどうか存じませんが、これは左利き用といいますか、
左利きにもチャンス(?)がある楽器なのかも知れません。

木管楽器は、このシリーズの初期に紹介しました、
フルートを吹く少年の絵にもありましたように、
昔は木管でどっち構えでも吹けるものだったようです。
今ではそうともいえないようですけれど。

 

 ●左利き用が期待できる楽器

というわけで、左利き用が期待できる楽器は、
オーケストラ的な芸術音楽のメインになる楽器ではなく、
民族楽器的なものになってきそうです。
一般庶民が気軽に手にして、日々の生活の中で演奏するような楽器。

ギターがそういう楽器なのかどうかは、
私は楽器にくわしくありませんので、よくわかりません。

雰囲気的にはそんな感じがします。

まあ、その辺は改めて調べ直すとして、
先に挙げました条件から、その(2)構造的に左右対称形であること
という点では、ギターは満たしているように思います。

ヴァイオリンのように複雑な構造を持たず、
わりにフラットな作りになっているように見受けられます。

単純に弦を張り替えれば、左用になる、ような。

作りやすい、可能性のある楽器――それがギターであり、
一般に広く親しまれている楽器でもあり、そういう点からも、
左利き用が生まれる余地のある楽器だったのかも知れません。

 ・・・

今回は簡単ですが、この辺で。

次回からは、また個別に色々な楽器について、
その左利き用の可能性を調べていこうか、と思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25― 楽器における左利きの世界(25)なぜ左利き用楽器はギターぐらいなのか?」と題して、今回も全紹介です。

今回は、正直どうしようかという迷いの中で書いてきました。
本来なら、一直線に左利き用の楽器作りのためにがむしゃらに突き進む、
という方法が一番なのですが、
具体的にどこからスタートするのがいいのか、わかりません。

もちろんメーカーさんに問い合わせるのが一番でしょう。

でも、もう一つよくわからない、というのが本当のところです。
もうちょっと色々調べて、具体的な話を進められるだけの知識を
身につけておく必要があるように感じています。

――というところでしょうか。

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』
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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2024.09.21

『左組通信』復活計画[32]『LL』復刻(5)LL6 1995年秋号-週刊ヒッキイ第671号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【別冊 編集後記】

第671号(Vol.20 no.16/No.671) 2024/9/21
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [32]
『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(5)LL6 1995(平成7)年 秋号」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第671号(Vol.20 no.16/No.671) 2024/9/21
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [32]
『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(5)LL6 1995(平成7)年 秋号」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 今回はまた、季刊誌『LL(レフティーズ・ライフ)』
 の復刻で、ホームページに公開していたページのコピーです。
240316-hgll01

┏ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┓

ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [32]

  『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻 (5)
 
   (内容紹介)LL6 1995(平成7)年 秋号

┗ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┛      

*(参照)――

・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第43号(No.43) 2006/8/12
<「国際左利きの日」記念号>「私にとっての左利き活動(3)」
 ■レフティやすおの左利き活動万歳■ ―隔号掲載―
私にとっての左利き活動(3)『LL』の時代
(参照)※『レフティやすおの左組通信』のページ
○レフティやすおの左利き自分史年表
○レフティーズ・ライフ(LL)再録(1)全号目次 

・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第602号(No.602) 2021/9/4
「創刊600号突破記念―
 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代―その1」
・ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2021.9.4
私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代1
(創刊600号突破記念)-週刊ヒッキイ第602号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-57d0e5.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/e2aaaa56a6400bcc04d24d46a47d1d03

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 ●『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ』LL6 概要

(A5版8ページ)

前説 The Compliments of the Fall Issue道を切り開こう!
左利きの生活 To Live In The Right-Handed World
―私の簡単“左利き判別法”
左利き用の道具を知っていますか? 使ったことがありますか?
 その6Left-handed tools & goods
―左利き用万年筆の使い心地良さ!
左利きの本だなぁ その3 お楽しみ編
―『左利きの名画』ロジャー・オームロッド著 野中千恵子訳
 社会思想社 現代教養文庫〈ミステリ・ボックス〉
<特集:左利きアンケート>From LHC (Left-handers Club/U.K.)
レフトハンダーズ・クラブ(イギリス)より
―ザ・レフトハンダーズ・クラブ1994年アンケート調査結果

240921-lh-007

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
LL6 1995(平成7)年 秋号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

A5版8ページ

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前説 The Compliments of the Summer Issue
道を切り開こう!
------------------------------------------------------------------

今年の始めに関西を襲った阪神淡路大震災の直後に、痛切に感じたのは、
一本の鉄道の、一本の道路の持つ役割の重要さ、大切さということ。
一本の鉄道が、一本の道路がいかに多くの人を、物を運んでいるか。
そして、そのつながりが人の心をも繋いでいる。
ただ単に生物的レベルで生きる糧を与えているだけでなく、
人に勇気を、希望を、夢を、愛を与えている。
道がつながっている! 通れる道がある! ということが、
人の気持ちにゆとりを与えることができるのだ。
今私は、その“道”を作ろうとしている。
左利きの人々に、愛と勇気と希望と夢を与えてくれる、
そういう“道”を!
いつの日にか、この道も立派な大道になるだろう!
その日を夢見て、Keep on working!

 

------------------------------------------------------------------
左利きの生活 To Live In The Right-Handed World
―私の簡単“左利き判別法”
------------------------------------------------------------------

「あっ、あの人左利きや」とわかるのは、まず一番は、字を書くとき、
次に食事のとき――といったところでしょう。
しかし、これでは小さいときに“矯正”を受けた人は見抜けない。
字を書いたり、箸を使ったりするときに右手を使う左利きの人は
少なくない。
やはり刃物を使う、あるいはその他のいろいろな道具を使うときの様子を
見ないとわからない。
もしくは、スポーツをするとき――たとえば野球で言えば、
キャッチボールやバッティング、サッカーのボールを蹴る足、
テニスのラケットを持つ手、ゴルフのクラブを構えるときなど…。

今回ご紹介するのは、町を歩いているときに使える、
私の発見した“左利き判別法”で、
それは、〈自転車に乗っている人〉の見分け方である。
前回の「左利きの生活/こんな道具が不満です!」で書いたように、
自転車というものも右利き用に設計された道具である。
 左側から乗るときに邪魔にならないように右側にチェーンがある。
 右利きの人は手だけでなく、利き足も右の場合が多く、
 そういう人は左足で体重を支え、右足で作業をする。
 すなわち、左足はペダルにかけて、右足で地を蹴るか、
 ペダルをこいでスタートする。
 左手は常にハンドルに置き、
 いつでも主ブレーキである後輪ブレーキがかけられる。
 右手は状況により、ベルを鳴らしたり、前輪ブレーキをかけたりする。

――では、その乗り方による判別法とは:
① 物を持っている場合は、たいてい利き手で持っている。
左利きの人は、左手に。
② 惰力で走るときは、体重を支える軸足を伸ばして、
利き足の膝を曲げ、次の動きに備えている人が多い。
左利きの人なら、左足を曲げ、右足を伸ばす。

あなたはどんなときに、
「あっ、この人は左利きやぁ」と気付きましたか? 
あなたの発見した“左利き判別法”を教えてください。

 

------------------------------------------------------------------
左利き用の道具を知っていますか? 使ったことがありますか? その6
Left-handed tools & goods―左利き用万年筆の使い心地良さ!
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 いつごろだったか学校で、ペン習字の時間というのがあった。
鉄製のペン先をペン軸にさして、インクをつけて書くのだが、
このときはとにかくたいへんな目にあった記憶がある。
なにしろ、ペン先が紙にひっかかって書けたものじゃない!
 右利きの人は、ペン先を引いて書くので問題はないようだが、
左利きの場合はペン先を押していくので、
紙にペン先を突き刺すような形になる。
しかし、気軽に人に相談できるタイプではなかったし、
先生にどうすればいいのか訊けるような積極的なほうではなかったので、
左利きの私のためにいい方法を教えてくれる人はいなかった。

 左で書く生徒のために、個別に書き方を指導する先生はいなかった。

 初めて手にした万年筆は、安物ではあったが、
やはり本物の万年筆だけあって、鉄製のペン先とは違って、
書き味には格段の差があり、さほど引っ掛かることもなく、書けた
と記憶している。
 残念ながら、これはいつのまにかなくしてしまった。
 二本目は、日記を書くなら万年筆、と考えて二十代に手に入れた物で、
今も使っている“パイロット”の14金のペン先のもの。
 しかし、これもはじめはうまく書けず、力を入れて
ペン先をつぶすようにして、やっと書けるようになった。
ところが、いつしかボールペンやフェルトペンに変わってしまった。
というのも、インクの乾くのを待たなければならない、水に弱い、
等の理由もあるが、やはり書きにくさ、というのが底にはあったようだ。

 今回、左利き用の万年筆を購入してみた。
 ペン先が左下がりにカットされていて、
左手で構えると紙面にピタッと沿い、いかにも書きやすい。
スムーズな滑りで、縦線が太目のやわらかな文字が書け、
予想以上に気持ち良く、ついつい使いたくなってしまう!
 まるで、新しいおもちゃを手にした子供のように、
楽しくて仕方がない毎日である。

パーカー・フライター45CT 万年筆(左利き用)
 左利き用のニブ(ペン先が左下がりにカットされている)なので、
ひっかからずにスムーズに書ける。
Parker Flighter 45 CT fountain pen/ANYTHING LEFT-HANDED
240921-parker-lh-fp

 

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左利きの本だなぁ その3 お楽しみ編
―『左利きの名画』ロジャー・オームロッド著 野中千恵子訳
 社会思想社 現代教養文庫〈ミステリ・ボックス〉
 1993年3月30日初版第一刷発行(1993/3/1) 原著©1988
(Amazonで見る)

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240921-hidarikiki-no-meigall6

 この作品は、アガサ・クリスティ・ファン・クラブの会長、
数藤康雄氏よりご紹介いただいたものです。
左利きが重要なポイントとなっています。

 左利きと右利きの人が共存している理想的な世界――
それはどんなものか想像してみてください。たとえば、こんな風景――。

 左利きと右利きの恋人たち――後に夫婦となる――は
ひとつのパレットをはさんでキャンバスを並べ、絵を描いている…。
 もし彼らが右利き同士だったら、
それぞれに別々のパレットを置いて描くことになる。
しかし、彼らはそれぞれ右利きと左利き。
パレットを挟んで、右側に左利き、左側に右利きの人がすわり、
ひとつのパレットから、同じ絵の具で、ひとつの風景を描く…。
 
 この本のなかで重要な役割を持っているのが、
そのような彼らが描いたそれぞれの絵。
仲のよい彼らは同じ手法をマスターし、描いたそれぞれの絵は、
微妙な視点のずれ――角度の異なった一組の絵をうみだした。
 彼らが手放した数枚の絵は、のちに名画として高く評価され、
財産としても一角のものであった。
 ところが、お金に困った主人公が
お祖母さんの絵を鑑定家に見せたところ、
なんとその絵は世界に数枚しかないという、
その高名な画家の手になるものだという。
離婚の危機に陥っている主人公は、
この鑑定家の女性とともにお祖母さんを訪ねるが…。

 その画家の数少ない実物を持つギャングのボスとの間で、
お祖母さんの絵をめぐってのコンゲーム…。
お祖母さんの絵は、本物か否か? 
お祖母さんを殺した犯人は誰か? というミステリ小説。

 

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<特集:左利きアンケート>From LHC (Left-handers Club/U.K.)
レフトハンダーズ・クラブ(イギリス)より―
ザ・レフトハンダーズ・クラブ1994年アンケート調査結果
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THE LEFT-HANDERS’ CLUB SURVEY 1994(翻訳:レフティやすお)

 イギリスのロンドンにある左利き用品専門店、
エニシング・レフトハンデッドの顧客と店を結ぶべく、
1990年にスタートしたザ・レフトハンターズ・クラブは、
現在千五百人を超える会員を持ち、年に四回の会報を出している。
 1994年6月に行われた会員に対する詳細な調査は、
会員自身の個人的、あるいは家族の歴史、
それぞれの特質・考え方にまで及び、左利きの人にとって重要なこと、
なやみの原因となる事柄を明らかにさせる、というねらいがあった。
 現在までに回答を寄せた263名の人たちは、全国的に見て、
年齢・性別・家族の状況など、典型的な左利きの人々である。
調査の結果は、左利きの人とその家族の体験に基づく主観的な意見と、
左利きに対する実際にある言外の意味とを教えてくれる。
 私たちは、この調査結果に啓発的なものと、魅惑的なものを発見した。
そして、私たちの継続的な活動において、
左利きの人に対する良き認識と考察のために、
それらを正しく用いるつもりである。

 調査の結果と結論は、下に示すとおりである。

 

◎ どちらの手を使いますか? Which hand do left-handers use?

(左手/左側の割合 %)
・字を書く、絵を描く           100%
・ハサミで切る               82%
・髪の毛をブラッシングする、とかす 98%
・歯を磨くとき、歯ブラシを持つ       97% 
・フォークなしで、ナイフを使う       92%
・フォークとともに、ナイフを使う      27%
・スプーンだけを使う           100%
・片手でボールを投げる           90%
・テニスのラケットを握る          92%
・ふたを回して開ける            88%
・ボールを蹴る               82%
・片目で見る(望遠鏡など)         76%
・(よく聞き取るために)耳に手をかざす   78%
________________________________________

「左利き」で食べる人のパーセンテージが低いのは、
以前の調査と一致する。
 左利きの人は、スプーンであろうとフォークであろうと、
常に首尾一貫して同じ手で食事をしている。
右利きの人は一致しない。
彼らはどの道具を使うかによって、手を使い分けている。

 

◎ 会員は書字(手書き)の際にどのような問題を持っているのか?
 Did members have problems with handwriting?

・カギ状の記号を書くとき、ペンの頭を中心に手をねじる
  ページを横切ってペンを引く           13%
・机に対して、斜め右に傾ける            63%
・自分のからだを斜め右に向ける           40%
・書いているうちに、時々書いたものが汚れてしまう  69%
・自分の書く姿勢が窮屈なことに気付く        29%
・あなたの書き方や姿勢が、書くスピードを鈍らせる
  たとえば、ノートを取るとき           38%
________________________________________

左利きの人の最大の問題は、書くことだが、
それはインクがスムーズに流れる左利き用の万年筆を使うことで、
書くのに適した姿勢と用紙を置く位置を工夫することで、解決できる。
もし、先生たちがこのことに気付いていたら、
左利きの子供たちの生活は、もっと楽になるに違いない。

 

◎ 左利きの人は学校でどんな問題を持っていますか?
Did left-handers have any problems at school?

60%の人―広い年代にわたって。全体的に見ると、
 サポートのないこと、あるいは少ないことに集約される。

代表的な意見は
・訴えた後で、父親が先生と話し合った。
・違いやむずかしさを感じた。
・誰もが、頭が悪いと思った。
・左利きの先生からだけ。

64%―書き方を習うときの困難さ
・悪夢! 汚れる/覆い隠す、書くことはいつも問題になる。
・先生は右利きに変えるように試みさせる。
・ペンとインクを使わなければならなくなるまでは、楽しんだ。
・左手を使うのと、汚すのとで、定規が耳に。
・校長が言うことには、私のペットのクモの方がきれいに書ける。

17%―いつかは左利きであることをやめさせようとした。
15%―左利きとは直接関係ないけれど、
多少話すことに問題を持っていた。

 

◎ 左利きの人が左利きに結び付けて考える特質
Attributes that left-handers think relate to their handedness

44%の回答―右利きの人より有利だと考えていること:
 適応性/順応性、論理的思考、創造性/独創性、
 (数字・文字を)逆から数えたり、読んだりできる、絵を描く、
 ドライブ(ギアが左側)、空間認識に優れている、計算に優れている、
 なにごとにも向いていて偏見がない、記憶がよい。

スポーツで有利といわれているもの:
  ボクシング、クリケット、テニス、バドミントン、フェンシング、
射撃、ラウンダーズ、野球。

 

◎ 右利きの人は左利きの家族をどのように考えているか?
 What do right-handers think of their left-handed family?

54%の回答――彼らが見た左利きの人たちの困難さ:
・缶切り、小切手帳、切ること、台所用品、書くこと、電話、カメラ、
  裁縫、ビンを開ける。
・礼儀正しく食べない。
・さまざまな運動の技法を教えてもらえない。
・彼らの書いたものは読めない。

30%の回答――左利きは、日常の仕事において、行いが不器用で、
  動きがぎこちない。
・不器用だ、しかしそれはまちがった道具を使っているから。
・ほとんどの仕事でへたくそ、すべてのことに自信のなさと
  内気さが現れている。
・少し変わった意見:「彼女が引っ越すとき、損をする」
・         「彼女の左足が内側に向くと、時々倒れる」

6%の回答――左利きは有利だ:
・いくつかのスポーツで。
・彼らは順応性が高い。
・空間的作業や創造性に優れている。

 

◎ 左利きの人は自分自身のことをどのように見ているか?
 What do left-handers see themselves?

56%の回答――左利きは平均より知能が高い。
39%の回答――平均より不器用で動作がぎこちない。
51%の回答――平均より創造力があり、芸術的である。
________________________________________

左利きは知能が高い、と示す調査があった。
しかしそれは一般的に受け入れられていない。
七人(三%)の人たちは、MENSAのメンバーだという。
これは、MENSAに加入できる率、人口の二%よりわずかに高い。
しかし、彼らのメンバーの間では、左利きの記録を取っていない。
(*MENSA/知能テスト上位二%の人々のクラブ)

 

◎ 左利きに関係がある事故 Accidents related to left-handedness

19%の回答――明確に左利きに起因すると考えられる事故の詳細:
・メータースタンプ器に左前腕をとられた。
・パンをスライスするときに指を切った。
・体育教師を投げ槍で危うく殺しかけた。
・(右側に注ぎ口のある)シチュー鍋から熱い液体を注ぐときに
 やけどをした。
・学校の木工作業でノコギリで事故を起こした。

 

◎ 仕事での左利き Left-handers at work

・回答者は、例外的ではない集団をして、広い分野の職業に存在する。
  八%は教師。
・左利きの人が仕事において好きなこと:
  ひとびととふれあうこと、創造的思考、問題を解くこと、
  計画を立てること、実用的な仕事、数字に関する見積もり・予測。
・彼らが嫌う仕事:事務処理、繰り返しの多い仕事、訓練、
  型にはまった仕事、役所仕事、書類整理。

 

◎ 左利きの人が期待している改良点
Improvements that left-handers would like to see

・右利きの人からの思いやりをもう少し。
・もっと教師に左利きに関する認識と教育を。
・世間一般の人が、左利きは不器用だ、と考えないこと。
・少数意見「おやまあ、あなたは左利きですか、お気の毒に」

左利きバージョンが欲しいもの、具体的に:
 小切手帳、カメラ、ビデオカメラ、自転車のベル、絵のパレット、
 ライフル銃、コンピューターのキーボード・マウス、アイロン、
 計量カップ、会議机、調理器(左手で開くオーブン)、
 クロスワード(ヒントが右側に書かれている)、手すり(両側に)、
 ガスストーブの調節つまみ、芝刈り機、ワードプロセッサー、
 ペッパー/ソルト・ミル、ミシン、キャッシュマシン、
 充分な長さの紐がついたカウンターのペン、
 セガ・メガドライブのコントロール・パッド、スーツケースの引き手。
________________________________________

これらのうちのいくつかは、実現が難しい。
しかし、わがクラブでは左利きのニーズをよく考慮するように、
デザイナーや製作者に対してキャンペーンを続けていく。
財政的に実行可能な限り、
特別に製作した各種の左利きバージョンの道具を確保する。
クラブの会報”The left-hander”を通して、左利き並びに、
潜在的な問題を軽減させることができるものに対する認識を
引き続き高めていく。

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――次回は、

 「LL7 1995-96(平成7-8)年 冬号」

を紹介する予定です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [32]『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(5)LL6 1995(平成7)年 秋号」と題して、今回も全紹介です。

「<特集:左利きアンケート>From LHC (Left-handers Club/U.K.)レフトハンダーズ・クラブ(イギリス)より―ザ・レフトハンダーズ・クラブ1994年アンケート調査結果」は、私自身の翻訳という素人の仕事ですので、誤訳も多々あるかと思われます。
それでも、それなりに言わんとする意味はご理解いただけるかと思います。

30年前の調査ではありますが、それぞれに貴重な内容の情報で、現代にも通じる部分があります。
多くの方に知ってほしい情報でした。

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

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2024.09.07

楽器における左利きの世界(24)左利きは左弾きヴァイオリンで(3)-週刊ヒッキイ第670号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【別冊 編集後記】

第670号(Vol.20 no.15/No.670) 2024/9/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(24)左利きは左弾きヴァイオリンで(3)」

 

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  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第670号(Vol.20 no.15/No.670) 2024/9/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(24)左利きは左弾きヴァイオリンで(3)」
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 前号は、「左利きでもヴァイオリンは右弾きで」という
 左利きヴァイオリニストの意見に
 「なぜ左利きは左弾きヴァイオリンでなければいけないのか」
 その理由を述べ、反論する第2回目でした。

 今回はその続きといいますか、最終的な結論――
 根本的な理由に基づく反論です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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 {左利きの人は左利き用の楽器で演奏しよう!}
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 左利きとヴァイオリン演奏について考える

   なぜ左利きは左弾きヴァイオリンでなければいけないのか(3)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●左利きでも右弾きを薦める人たちの理由(再々載)

ネットで調べた「左利きとヴァイオリン演奏」についての発言で、
左利きのヴァイオリニストの人も含めて、ほぼ全員が
「左利きの人でもヴァイオリンは右弾きで」と発言されていました。

今回も改めて、それらのご意見――
「左利きでも右弾きを薦める人たちの理由」
についてまとめたものを書いておきましょう。

 ・・・

【左利きでも右利き用で右弾きを薦める理由】

1.左利き用のヴァイオリンは右用とは構造が違い、手に入りにくい
→ 道具がないので、手に入るもので我慢しましょう!?

2.右手も左手も重要で、利き手の有利不利は関係ない
→ 右手も左手もどちらでも、慣れたら一緒!?

3.ヴァイオリンは集団で演奏することが多く、左弾きは立ち位置が難しい
→ 左弾きでは隣の右弾きの人と弓が当たる、
  弓の動きが逆で一人目立つ、ので困る!?

4.利き手も定かではない、小さい頃から習う人が多いので、
 利き手は関係ない
→ 利き手も小さい頃からなら換えられるという人もいるじゃないか!?

 

 ●「左利きでも右弾き」に対するそもそもの理由

最後に、総合的な反論です。
といいますか、左弾きが認められない理由ですね。

これを説明しておきましょう。

以前少し書いていますが、簡単に言えば、左利き差別といいますか、
左利き否定の思想によるものです。

 ・・・

前回、前々回とそれぞれの反論を書いてきました。
それぞれ理屈は合っていると思います。

ただ「そもそもの理由」というものがあったのですね。

そして、実はそれ自体が大いなる誤りなのだ、という事実が、
実は最も重要なポイントなのです。

「左利きでも右弾き」を推奨するそもそもの理由とは?

それは、左利きそのものが否定されるべき事だった、という事実です。

左利きが否定される社会にあって、
「左利きですから左弾きで」
などという発言は認められるはずがありません。

「左利きは悪」だったのです。
左利きは直すべき悪習、悪癖だったのです!

ヴァイオリンの生まれたヨーロッパに於いても、です。

ヨーロッパ社会での
ヴァイオリン演奏で右弾きしか認められなかったのは、
ヨーロッパ社会では、古くから左利きは否定されていたから、です。

 

 ●十六世紀のヨーロッパ社会

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第661号(Vol.20 no.6/No.661) 2024/4/6
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(19)
 梶野絵奈著『日本のヴァイオリン史』からヴァイオリンの歴史」
【別冊 編集後記】『レフティやすおのお茶でっせ』2024.4.6
楽器における左利きの世界(19)梶野絵奈『日本のヴァイオリン史』から
-週刊ヒッキイ第661号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/04/post-4c5b1e.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/a8bf813a7ec9e953053fb9ef3067c3df

でも紹介しましたように、

梶野絵奈著『日本のヴァイオリン史――楽器の誕生から明治維新まで』
(青弓社 2022/9/26)
『日本のヴァイオリン史――楽器の誕生から明治維新まで』(Amazonで見る)

240406nippon-v

によりますと、

 《ヴァイオリンの起源については諸説あるが、
  イタリアでヴァイオリンの原形が十六世紀に生み出されたというのが
  定説になっている。》「はじめに」p.21

また、

 《...一五〇〇年頃前後にはヴァイオリンの原型[傍点]が世に現れ、
  現在の形のヴァイオリンが誕生したのは
  十六世紀中頃と考えていい。》p.26

ともあります。

「十六世紀に生み出された」ヴァイオリンですが、
この十六世紀という時代は、
「左利きに対する抑圧が始まった」時期でもあったのです。

第667号の別冊編集後記で書いていますように、

第667号(Vol.20 no.12/No.667) 2024/7/6
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(22)左利きは左弾きヴァイオリンで(1)」
【別冊編集後記】『レフティやすおのお茶でっせ』2024.7.6
楽器における左利きの世界(22)左利きは左弾きヴァイオリンで(1)
-週刊ヒッキイ第667号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/07/post-a004b0.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/eea54c1ed831c5f0b442fed411b5fd99

6月末に出版されました左利きの本の新刊、
ヨーロッパ(主にフランス)での左利き差別(と賞賛)の歴史を描いた
左利きの著者と訳者による左利き本

『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』
ピエール=ミシェル・ベルトラン/著 久保田 剛史/訳 白水社 2024/6/27
『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』(Amazonで見る)

240627-hidarikiki-no-rekisi

この本は、
左利きでもヴァイオリンを右弾きすることが当然とされる根拠の一つ
といいますか、
そもそもの最大原因は、「左利きを認めない社会であった」
ということを証明する本、といっていいものです。

「第二部/第8章 虐げられた左利き」に、

 《左利きに対する抑圧が近代に始まったのは、ほぼ確かなようである。
  日常生活のおもな行動に左手を用いることがタブーとなったのは、
  十六世紀後半からである。》p.110

とあります。続けて、

 《やがてこのタブーは、より広い社会階層にも少しずつ適用され、
  ほとんどすべての人に共通した礼儀作法の規則と化していった。
  こうして左利きは、罰せられるべき違反者となったのである。》
pp.110-111

というのです。

こういう社会情勢の中で、
ヴァイオリンの演奏に於いて、左手で弓を持ち、左弾きする
というような行為が許される訳がありません。

なにしろ、このヴァイオリンという楽器は、
西洋の芸術音楽で中心的な役割を果たしている楽器でもあるのですから。

左利き自体が否定される状況で、主に上流階級で演奏される
芸術音楽の主役であるヴァイオリンを習う時に、
左利きですから左弾きで、という要望が認められるはずがありません。

そもそも日常生活でも左手使いが認められないのですから、
楽器の演奏が認められるとは考えられません。

もちろん、一般庶民の趣味的な演奏なら別でしょうが、
学校であったり、教会であったりといった場では不可能でしょう。

 

 ●公教育による右利きの規範化

これらについては、

第665号(Vol.20 no.10/No.665) 2024/6/1
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(21)左利きヴァイオリニストの発言から」
【別冊 編集後記】『レフティやすおのお茶でっせ』2024.6.1
楽器における左利きの世界(21)左利きヴァイオリニストの発言から-週刊ヒッキイ第665号
23:45 2024/05/29
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/06/post-ba1399.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/7b6f52c7e9db04cfc74b96d89909df32

でも、

--
ヨーロッパでも、日本と同じように左利きは差別されてきました。
認められるようになったのは、日本と同じように第二次大戦後のこと。

昔から左利きの子供たちは、親や学校の先生など大人たちから
「矯正」の名の下に、字を書く等の“人間的”な行為に関しては、
右使いに転換させられてきたのです。
--

と書いています。

『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』の
「第二部/第7章 不寛容のはじまり」には、

 《学校はつねに左利きに対抗するためのもっとも有効な手段の
  ひとつであった。というのも学校は、利き手のいかんにかかわらず、
  右手で書くことを子供たちに義務づけていたからである。
  こうして何世紀にもわたり、文盲――
  これはとくに農村社会に見られ、下層階級に特徴的な弊害である
  ――は、いわば左利きのもっとも安全な隠れ所となっていた。》
 p.106

といい、十八世紀の証言によりますと、
田舎には左利きの農民が何人もいて、それは、教育の乱用によって、
生まれつきの性質が歪められていなかったからだ、と。

 《ところが、十九世紀を通して公教育が大幅に進展すると、
  やがてあらゆる改装の人々が、
  学校の文明化と徹底した規範化の動きに巻き込まれることになる。
  一八八二年、フランスで初等教育が義務化されると、
  すべての左利きの子供たちが、社会階層や家柄にかかわりなく、
  いっさい例外なしに右利きの支配下に置かれ、平等という
  名のもとに、生まれつきの性行を放棄するように命じられる。
  当時のある証言は、
  こうした「右利きの規範化」を国民に推し進めるうえで、
  公教育が果たした重要な役割を明らかにしている。》p.107

といいます。

 《したがって十九世紀後半には、公教育の大衆化によって
  右利きが圧倒的な覇権を握る。》p.107

 《一世紀も経たないうちに、(略)一九一九年に、
  左利きが生まれつきの性質を運よくそのまま保ち続けることは
  「きわめて珍しい例外」だと、述べている。その間に、
  ブルジョワ的道徳観の支配や初等教育の強制力が、
  左利きを制圧してしまったのである。》p.109

とあります。

 

 ●刷り込まれた規範

こういう社会に於いて、単なるお遊びや下層階級の慰みとしての
楽器演奏なら左弾きも許されたかも知れません。

しかし、上流階級のたしなみや教育の一巻としての、
あるいは中流以下においても、同様な意味での器楽演奏となりますと、
左利きだからといっても左弾きが許されることはなかったでしょう。

ゆえに、ヴァイオリンの左弾きは、
こういうふうに左利きが差別される状況下では、
あり得ないことだったでしょう。

その規範が現代でも生き残っているのではないでしょうか。
すくなくとも、クラシックの音楽を勉強してきたような人たちには、
「右弾きが正しい演奏法である」と刷り込まれているのでしょう。

 

 ●左利きの権利として、左利きに対応した楽器を!

第二次大戦後、すでに80年が過ぎようとしています。

アメリカでは、1920年代に左利きの右利きへの強制的な「転換」は、
多くの弊害があるという研究が発表され、徐々に改善されてきた、
といいます。

ヨーロッパ社会は、もう少し閉鎖的で新しい考えがなかなか浸透せず、
アメリカの影響を強く受けるようになる戦後になって
ようやくその方向に進み出した、という状況だったようです。

その辺はまたいずれ検討してみたいと思います。

 

とにかく、現代においては左利きは生来の一つの性質であり、
否定されるものではないという考えが、確定しています。

左利きの権利として、左利きに対応した道具類の必要性は
認められてきています。

音楽の世界においても、楽器においても、
一日も早くこの常識が通用する世界に変わって欲しいものです。

ギター類だけでなく、その他のあらゆる楽器において、
左利き対応の楽器が製作販売され、
初心者に左弾きを教育できる世界になってほしいものです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25― 楽器における左利きの世界(24)左利きは左弾きヴァイオリンで(3)」と題して、今回も全紹介です。

現代においてもヴァイオリンの左弾きが薦められていないのは、要するに、他の左利きの場合と同じで、単純に昔から「左利きが否定され、抑圧されてきた」というだけの話です。

しかし、今はもうそういう時代ではないのです。
素直に左利きの人の思いを受け止めて、左用を準備する社会になってほしいものです。

難しい話ではなく、意識の変革だけの問題です。

古くさい常識は捨てて、新しい時代にふさわしい考え方を持つようにしたいものです。

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

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2024.08.17

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』8月17日第三土曜日発行分夏休みのお知らせ

左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』8月17日第三土曜日発行分夏休みのお知らせ の(号外)です。

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(号外)「8月17日第三土曜日発行分 夏休みのお知らせ」
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 本来は、

 「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [32]
 『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(5)LL6 1995(平成7)年 秋号」

 をお届けする予定でしたが、パリ・オリンピックや、
 (これは例年のことではありますが、)8月13日の
 「国際左利きの日」もありました。

*参照:
『レフティやすおのお茶でっせ』2024.8.13
8月13日は49回目の「国際左利きの日」INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY
──始まりは1976年アメリカ
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/08/post-2af44d.html

2024811wikipediainternational-lefthander

(画像:Googleでの英語「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」の検索結果2件目の英語版 WikipediaのInternational Lefthanders Dayの該当部分-2024.8.11)
200813dean-r-campbell-2

(画像:1993年11・12月号~1996年3・4月号 定期購読していた、アメリカ・カンザス州トピカのディーン R. キャンベルによって設立された「Lefthanders International」発行の隔月刊の雑誌「Lefthander Magazine」から、チェアマンのキャンベルさん)
 

また、わが東大阪市でも、
 8月1日には過去最高と並ぶ、最高気温38℃を記録するなど、
 連日35℃を超える猛暑が続いています。

 勝手ながら一回お休みをいただき、
 次号は、来月第一土曜日発行 とさせていただきます。

 あしからずご了承ください。

 では簡単ですが、この辺で。

 

 ちなみに、もう一つの、読書メルマガ

 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
 https://www.mag2.com/m/0000257388.html(まぐまぐ!)

 8月15日号もお休みをいただきました。

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2024.08.15

メルマガ『レフティやすおの楽しい読書』8月15日発行分夏休みのお知らせ

読書メルマガ『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』夏休みのお知らせ の(号外)です。

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2024(令和6)年8月15日号(vol.17 号外)
「夏休みのお知らせ」
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 本来は、毎夏恒例の新潮・角川・集英社の
 <夏の文庫>フェア2024から、第三回新潮文庫編をお届けする
 ところですが、パリ・オリンピックや、
 (これは例年のことではありますが、)8月13日の
 「国際左利きの日」もありました。

*参照:
『レフティやすおのお茶でっせ』2024.8.13
8月13日は49回目の「国際左利きの日」INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY
──始まりは1976年アメリカ
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/08/post-2af44d.html

 
また、わが東大阪市でも、
 8月1日には過去最高と並ぶ、最高気温38℃を記録するなど、
 連日35℃を超える猛暑が続いています。

 勝手ながら一回お休みをいただき、
 31日月末に繰り延べとさせていただきます。

 あしからずご了承ください。

 では簡単ですが、この辺で。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

もう一つのメルマガ
『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ) 第三土曜日発行、17日発行分もお休みとさせていただきます。

ではまた。

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2024.08.13

8月13日は49回目の「国際左利きの日」INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY――始まりは1976年アメリカ

毎年書いていることなのですが、日本語で「国際左利きの日」を検索しますと、日本語版ウィキペディアも含めて上位10件中9件で、

《1992年8月13日、イギリスにある「Left-Handers Club」により》云々

と出てきます。

202485-ilhd

202485-ilhd2

(画像(1)(2):Googleでの日本語「国際左利きの日」の検索結果上位10件)

 

一方、英語で「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」を検索しますと、2件目に英語版 WikipediaのInternational Lefthanders Dayが登場し、

《The day was first observed in 1976 by Dean R. Campbell founder of the Left-handers Club.
 (翻訳)この日は、左利きクラブの創設者であるディーン R. キャンベルによって 1976 年に初めて祝われました。》

と出ています。
他の英語サイトでも、この「1976年起源説」の情報を紹介しています。

2024811wikipediainternational-lefthander

(画像:Googleでの英語「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」の検索結果2件目の英語版 WikipediaのInternational Lefthanders Dayの該当部分-2024.8.11)

 

日本語での検索結果とは大違いです。

誤りの諸悪の根源が日本語版ウィキペディアにあるのかどうかは存じませんが、困った状況が続いています。

ただし、日本語版ウィキペディアの「左利きの日」の項目(最終更新 2022年1月11日 (火) 01:35)には、

 《この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
  出典検索?: "左利きの日" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL (2021年8月)》

との注意書が出ています。
どなたかご協力してやってください。

 

 ●「LEFTHANDERS INTERNATIONAL」と「LEFTHANDER MAGAZIN」

英語版Wikipedia等の「1976年キャンベル起源説」に関して――

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第624号(No.624) 2022/8/13
「2022年8月合併号―「8月13日は国際左利きの日」―」
ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2022.8.13
2022年8月13日左利きの日INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY合併号-週刊ヒッキイ第624号
「新生活」版

から転記します。

--
 私自身、昔購読していたのが、
 このキャンベルさんがチェアマンをしていた
 「LEFTHANDERS INTERNATIONAL」という組織が発行する
 「LEFTHANDER MAGAZIN」という左利きの人のための雑誌でした。

 これは、1991(平成3)年3月発行の
 『モノ・マガジン』1991年4月2日号 No.188
 「特集/左を制するものは時代を制す/左利きの商品学」
 (ワールド・フォトプレス)に掲載されていたもので、
 1993(平成5)年に、英語を勉強して連絡を取り、
 定期購読していたものでした(1993年11・12月号~1996年3・4月号)。

 そこには、アメリカでのイベントのリポートなども掲載されていました。

 ちなみに、雑誌で知ったイギリスの左利き用品専門店
 「Anything Left-Handed」の顧客が参加できる、
 前述の「Left-handers Club」の会員になり、
 機関誌「The Left-hander」も定期購読していました
 (1994(平成6)年No.16~1997年10月No.27)。

 もちろん現在、世界的に唯一かもしれない、活動中の
 「lefthandersday」サイト「https://www.lefthandersday.com/」では、
 自身が始めた1992年を起源としています。

 これはあくまでも、先週の<号外>でも書きましたように、
 そちら側の「主張」です。

 本当の歴史的事実は、違います。
--

 

昨年は、このことをメルマガで「メディアに注文」として書いています。

メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第647号(No.647) 2023/8/12
「8月13日<国際左利きの日>を前に~メディアに注文」

ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2023.8.12
8月13日国際左利きの日を前に~メディアに注文-週刊ヒッキイ第647号
「新生活」版

--
 英語の「International Lefthanders Day」
 「International Lefthander's Day」等で検索しますと現れます、
 英語版のWikipediaやその他の左利き系サイトには、

 (私の英語読解力に誤りなければ)
 1976年、アメリカ・カンザス州の州都トピカに開店した
 左利き用品店のオーナー、ご自身左利きである、
 ディーン・キャンベル(Dean R. Campbell)さんが、
 開店一周年を機に左利きの人の会(Lefthanders International)を始め、
 左利きの人の生活向上のために左利き用品の普及を目指し、
 開店記念日にあたる<8月13日>を
 「国際左利きの日」(INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY)という
 記念日に制定したのです。
--

210813international-lefthanders-daywikip

(画像:英語版ウィキペディアの「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」の項目冒頭――下線部分:「国際左利きの日」は「レフトハンダー・インターナショナル」の創設者ディーン・R・キャンベルによって1976年に最初の祝祭が行われた-2021.8.13)

200813dean-r-campbell-2

(画像:1993年11・12月号~1996年3・4月号 定期購読していた、アメリカ・カンザス州トピカのディーン R. キャンベルによって設立された「Lefthanders International」発行の隔月刊の雑誌「Lefthander Magazine」から、チェアマンのキャンベルさん) 

 

 ●「左利きの日」は単なるトピック?

マスメディアでこの日のことを取り上げてもらえることは、よいことですし、嬉しくは思います。
しかし、その取り上げ方は単なるトピック「今日は何の日?」という物珍しさの話題のみに終始しています。

「左利き」をきっかけに、真剣に多様性についてとか、社会的包摂(しゃかいてきほうせつ ソーシャル・インクルージョン social inclusion――大路直哉著『左利きの言い分』で知った言葉。「社会的排除」に対する言葉)について考察するというような、中身のある報道とはいいにくいものです。

せいぜい左利き用品を二、三点紹介して終わりという感じです。
本気で左利きの問題を正面切って取り上げるという姿勢は見られません。

今私が遅れている左利き用品の分野として、楽器についてメルマガで考えていますが、これに匹敵するような話題が紹介されたという記憶はありません。

本当に左利きの人、それも“覚醒した”左利きの人に取材しているのか、疑問に感じる内容ばかりです。

 

 ●最近の左利きの本

閑話休題――。

最近、またポツポツと左利きに関する本が出版されるようになっています。

十年一昔という言葉がありますが、十年ごとぐらいに左利きの本が求められるともいわれます。

2020年代に入ってからですと――

 

【左利き応援本】

(2021年)
◎脳科学・精神医学系
(1)(2021年)
(1)『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』加藤俊徳/著 ダイヤモンド社 2021/9/29
(Amazonで見る)

――左利き・利き側の科学解説書というより、<左利きの脳内科医>による“左利き応援本”というのが本当のところでしょうか。

211006sugoihidarikiki_20240811224701

『レフティやすおのお茶でっせ』2021.9.16
久しぶり?の左利き本近刊『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』

「新生活」版

 

◎自然科学系
(2,3)マーティン・ガードナー『新版 自然界における左と右』(上下) 坪井 忠二, 藤井 昭彦, 小島 弘/訳 ちくま学芸文庫 2021/1/9
上(Amazonで見る)
下(Amazonで見る)

――1992年、紀伊國屋書店版の文庫化再刊。
 上巻(2)の「第9章 人のからだ/第10章 少数派の左利き」では、左利きについて。左利き友の会を主宰された箱崎総一さんや麻丘めぐみさんのヒット曲「わたしの彼は左きき」について等日本の左利き事情についてもふれている。

210916sizenkai-hidarimigi

 

(2022年)
◎脳科学・精神医学系
(4)『左対右 きき手大研究』八田 武志/著 DOJIN文庫 2022/5/16
――日本の利き手研究の第一人者による、2008年発行のDOJIN選書版の増補文庫版
(Amazonで見る)

(旧著)『左対右 きき手大研究』八田武志 化学同人(DOJIN選書 18) 2008.7.20
(Amazonで見る)

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『レフティやすおのお茶でっせ』2022.2.22
利き手と左利きの科学的研究書・八田武志『左対右 きき手大研究』増補版?文庫化4月22日発売
「新生活」版
2022.5.19

利き手と左利きの科学的研究書・八田武志『左対右 きき手大研究』加筆・文庫版発売
「新生活」版

 

◎脳科学・精神医学系
(5)『眠れなくなるほど面白い 図解 左利きの話:特別な感性と選ばれし才能の秘密とを大解明!』八田 武志/監修 日本文芸社 2022/7/29
――八田 武志/著『左対右 きき手大研究』を参考にし、より一般的な疑問等を一項目見開き2ページで簡単に図解・説明した120ページほどの小著。
 「国際左利き日」を、1992年イギリスの「Left-Handers Club」によると説明しているのは、残念!
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(2023)
◎社会科学・人文科学系
(6)『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』大路 直哉/著 PHP新書 2023/9/16
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――旧著『見えざる左手』から二十数年、新たに「日本左利き協会」を設立された発起人の一人として、左利きの問題に取り組んだ著作。
 「国際左利き日」については、イギリス「Left-Handers Club」による活動を紹介する箇所の注に、始まりは1976年アメリカのキャンベルさんによると明記している。

『レフティやすおのお茶でっせ』2023.9.20
大路直哉『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』(PHP新書)買いました
「新生活」版

 

(2024)
◎社会科学・人文科学系
(7)『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』
ピエール=ミシェル・ベルトラン/著 久保田 剛史/訳 白水社 2024/6/27
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――――前半では、ヨーロッパ社会における左利き差別と迫害の歴史を綴る。後半では、時折現れた左利きに好意的な対応を示した時代をも語る。左利きの歴史は、ヨーロッパ社会においても、迫害と解放との狭間で揺れ動きながら徐々に良い方向に変化してきた歴史であった。原著は2008年の第二版。

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――前半では、ヨーロッパ社会における左利き差別と迫害の歴史を綴る。後半では、時折現れた左利きに好意的な対応を示した時代をも語る。左利きの歴史は、ヨーロッパ社会においても、迫害と解放との狭間で揺れ動きながら徐々に良い方向に変化してきた歴史であった。

『レフティやすおのお茶でっせ』2024.7.3
新しい左利き本『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』発売される
「新生活」版

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【児童書】
(2021年)
『ヒミツのひだりききクラブ』キリーロバ・ナージャ/著 古谷萌, 五十嵐淳子/イラスト 文響社 レアキッズのための絵本 2021/10/7
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――《親子で多様性について学べる、レアキッズ応援絵本 ちょっとユニークな子どもたちを応援する絵本シリーズ第2弾!》

『レフティやすおのお茶でっせ』2021.10.23
日本初!ひだりききの子どものための絵本『ヒミツのひだりききクラブ』発売
「新生活」版

 

【実用書】

(1)(2020年)
『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』萩原 季実子/著 アスコム 2020/7/23
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――18万部を突破したベストセラー『誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』という右手書き・右利き用のものを左手書き・左利き用に作り直したもの。
 左利きの人向けアドバイスと左手書きに適した右から左への縦書きで段階練習できる「左利き用」の練習帳になっている。 

(2021年)
(2)『左利きギター専用! ギターコードブック』ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス 2021/3/14
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――筆者未見。《左利きギターをお使いのギタリスト専用コードブック!
 実用的な頻出コードを含め、1080パターンのコードダイアグラムを見やすい大きさで収載!
 ギター初心者はもちろん、お使いのコードブックが見づらく困っていた方にもオススメの一冊です。》 

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(2023年)
(3)『左利きさんのためのはじめてのかぎ針編み』佐野 純子/著 日東書院本社 2023/7/19
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――《手芸好きの左利きさん必携の一冊ができました!
 【左利き専用】かぎ針編み入門書
 編み物を諦めていた左利きの担当編集者が、どうしても編めるようになりたくて作った一冊》

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(4)『左利きさんのためのはじめての棒針編み』佐野 純子 日東書院本社 (2023/10/24)
(Amazonで見る) 
――<左利きさんのためのはじめて編み物>シリーズ第二弾。

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『レフティやすおのお茶でっせ』2023.9.11
佐野純子さんの左利き編み物本の第二弾『左利きさんのためのはじめての棒針編み』10月24日発売
「新生活」版

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「国際左利きの日」は「左利きの人だけの日」ではありません。
どちらかといいいますと、「左利き以外の人たちの意識を変えて貰うために、左利きの人たちがアピールする日」だと私は思っています。

何事に於いても同じ事ですが、ますは当事者が問題点を世間にアピールし、世間の当事者以外の人たちがそれらについて真剣に考察する、そういうきっかけの記念日であってほしいものです。

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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