2025.10.04

親御さんへ―特別編:モノ・マガジン(特集)左利き道具指南-週刊ヒッキイ第695号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【最新号】

第695号(Vol.21 no.16/No.695) 2025/10/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 特別編:モノ・マガジン (2025年8-16.9-2合併号)
【特集】右利きにはわからない !? 左利き道具指南」

 

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
  【左利きを考える レフティやすおの左組通信】メールマガジン
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第695号(Vol.21 no.16/No.695) 2025/10/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 特別編:モノ・マガジン (2025年8-16.9-2合併号)
【特集】右利きにはわからない !? 左利き道具指南」
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 今回も、前号に引き続き、
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―」の特別編
 として、8月1日に発売されました、
 『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス)2025年8-16.9-2合併号
 の<左利き特集>を、遅ればせながら取り上げます。

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 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ
   ―特別編―

  ◆ 「右利きファシズム」に抗う! ◆

   モノ・マガジン (2025年8-16.9-2合併号)
   【特集】右利きにはわからない !? 左利き道具指南
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 ●『モノ・マガジン』左利き特集

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『モノ・マガジン: 恐竜大復活 (2025年8-16.9-2合併号)』
ワールド・フオト・プレス (2025/8/1)

【特集】右利きにはわからない !? 左利き道具指南

我々の生活空間は、ほとんどが「右利き仕様」。
一方、左利き用はというと……
時代とともに偏見はなくなってきているものの、
まだまだサイレントストレスを感じている人も多い。
そこでモノ・マガジンは身近なマイノリティーである左利きを応援する。
左利き用の便利グッズからユニバーサルデザインまで
たっぷりと集めたぞ。

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(Amazonで見る)

出版社 ‏ : ‎ ワールド・フオト・プレス (2025/8/1)
発売日 ‏ : ‎ 2025/8/1

 

――という内容で、カラーで全12ページ。
まず見開き2ページで
p.80-81「日本左利き協会 大路直哉さんインタビュー」。

次のページから左利き用品の紹介が始まります。

p.82「左利き用のミニ財布」、p.83「左利き文房具カタログ」、
p.84「左ききの道具店セレクション」、p.85「左利き料理道具カタログ」、
p.86「左利き雑学事典」、p.87「左利き生活雑貨スポーツカタログ」、
p.88「左利きミュージシャンの憂鬱」、p.89「左利きギターカタログ」、
pp.90-91「左利き・右利きを問わない ユニバーサルデザイン文房具」。

 ・・・

メインの特集は、「恐竜大復活」とありますように、
『ジュラシック・パーク』の新作映画に関するものです。

これは本屋さんでチラッと見て、そうか、と思い、題字の下にあった
左利きの特集の文字を見落としました。

で、まったく知らなかったのですね。

前号前々号で紹介しました、TBSラジオ「人権TODAY」のことを
日本左利き協会のサイトで見てみようと思い、のぞいてみると、
この特集号のことが紹介されていました。

ええ~っと思い、慌てて調べてみますと、もう発売期間を過ぎ、
次号が出ていました。
仕方なく、サイトに出ていたAmazonで購入。

お高くなりましたが、<左利きライフ研究家>という看板を上げている
手前、致し方ないところでしょう。

 

 ●p.80-81「日本左利き協会 大路直哉さんインタビュー」

今回の特集の冒頭、大路さんへの取材による記事が登場します。

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大路さんの記事に関していいますと、8月30日の放送されました、
TBSラジオ「人権TODAY」の日本左利き協会の大路直哉さんの回の、
サイト版の内容とほぼ同じ、といっていいものでした。

同じ時期に同じように取材を受けていれば、
当然ご自分の思いは同じなわけで、
その回答の内容も同じになるのは無理もないところです。

例の著書

『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』大路直哉
 PHP新書1367 2023/9/16 
――「第六章「右利き社会」から「左利きにやさしい社会」づくりへ」
230919hidarikiki-no-iibun-600

(Amazonで見る)

<右利きと左利きが共感する社会へ>という結論が語られています。

このへんは、過去二回のTBSラジオ「人権TODAY」の方を参照ください。

 

 ●左利き用の商品カタログ

以下のページからの商品カタログに関して軽く紹介しておきましょう。

p.82「左利き用のミニ財布」

革小物メーカー「ATELIER MOKU アトリエMOKU」
https://moku.info/

の左利きのための左利き仕様の財布――ファンからの左利き仕様の
リクエストが多く制作することになった、といいます。
「小さく薄い財布SAKU」の左利き仕様は、札入れとコインケースの
向きが反転していて、左手で取り出しやすい。
新作を出す度に「左利きはないのか?」という問い合わせがあり、
現在、定番品は、原則、左利き用が最初から用意されている、とのこと。

p.83「左利き文房具カタログ」

・書き心地を追求したドイツ生まれの万年筆――シュナイダー
 「TOMO」「RAY」
・定番カッターナイフのレフティモデル――オルファ
 「カッターナイフ レフティL型」
・左利きに嬉しい鉛筆削り――ブルネン「鉛筆削り「Office」左手用」
・利き手を問わずに軽い切れ味を実現!――コクヨ
 「ハサミ<サクサ>スリム・グルーレス刃」
・左利きのメモ書きとして使えるノート――ダイアログノート
 「左ききのダイアログノート(3冊セット)」
・左利きのためのファースト万年筆――ペリカン
 「万年筆ぺりカーノジュニア左利き用」

p.84「左ききの道具店 セレクション」――2018年8月13日にオープン
 したオンラインストア。不定期営業の「ときどきストア」も。
 左利き用のみならず「左右どちらでも使いやすい道具」「使い方によっ
 ては左利きに使いやすい道具」も。オリジナルブランド「HIDARI」も。
・分解して使える左手用キッチンハサミ
・カレースプーン「カレー賢人ヒダリー」
・財布「山藤(やまとう)マルチパーパス」
・左ききの扇子「Butterfly」・万年筆「Base」左手用
・左ききの道具店 左ききの手帳

p.85「左利き料理道具カタログ」
・調理が一層はかどる左右兼用アイテム――一藤金属
 「すくいやすく注ぎやすいレードル」
・至高の皮むき器の左手用モデル――飯田屋「エバーピーラー/左手用」
・スマートでコンフォータブルなバターナイフ――燕振興工業
 「バターナイフ」
・反時計回りに回すソムリエナイフ――プルテックス
 「ソムリエナイフ プルパロット/左手用」
・専用スプーンを使って毎日の習慣を盛り上げる――ミヨシ
 「ヨーグルトスプーンSNOPPO/左手用」
・切れ味と美しさを備えた左利き用の一本――貝印
 「旬Classic三徳 左利き用175mm」

p.86「左利き雑学事典」
・なぜ左利きは生まれるのか? いつ利き手は確立する?
・日本は10人にひとりが左利きその多くは「クロスドミナンス」
・「左利きの日」は、1年に2回ある!?
・天才肌が多い!? 左利きの偉人、才人たち
・日本の文献に書かれた最も古い左利きの人物とは?
・ホッキョクグマは、みんな左利き!?
・左利きだった坂本龍一のソロアルバムのタイトルは?
・左手を上げた招き猫は、人やお客を招く

「左利きの日」を取り上げ、
8月13日「国際左利きの日」の始まりについて、
 《8月13日は「国際左利きの日」として1976年にアメリカに存在した
  「Lefthanders International」が最初に制定した。》
と正しく記載しています。

そもそも私がこの「Lefthandaers International」について知ったのは、
↓の『モノマガジン』の左利き特集号だったのですから当然といえます。

『モノ・マガジン』1991年4月2日号(NO.188)
  <特集/左を制するモノは時代を制す!>「左利きの商品学」

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*参照:
第602号(No.602) 2021/9/4
「創刊600号突破記念―
 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代―その1」
『左利きライフ研究家(元本屋の兄ちゃん)レフティやすおのお茶でっせ』
2021.9.4
私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代1
(創刊600号突破記念)-週刊ヒッキイ第602号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-57d0e5.html

・『左利きライフ研究家~レフティやすおのお茶でっせ』2025.8.13
2025年8月13日は50回目の<国際左利きの日>INTERNATIONAL LEFTHANDERS
DAY
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/08/post-7486e1.html

 

p.87「左利き生活雑貨スポーツカタログ」
・左利きがスマートにお茶を注げる急須――白山陶器「茶和急須/左手」
・ミズノ「Mizuno Pro S-3 アイアン/左用」
・ジャストフィットなグラブで気分もプレイも上がる――ミズノ
 「オーダーグラブ」
・左手用のハサミで快適な剪定を!――坂源「庭園用ハサミ/左手用」
・飛距離アップにレフティ御用達ドライバー――ミズノ
 「ST-Z 230 ドライバー/左用」
・葉っぱのカタチにはワケがある!?――Kikkerland
 「どちらの手でも見やすい葉っぱのトランプ」

p.88「左利きミュージシャンの憂鬱」
・粉砕か、共存か!?左利きと楽器の関係――「モノマガジン」で連載を
 持つ、左利き右弾きの髙木大地さんによる、左利きと楽器の話。
「右利きファシズム」として、ピアノは右利き用――
 《ピアノと同じ鍵盤を持つシンセサイザーでは、左右を逆にする設定も
  可能で、左利きのためにカスタマイズすることもできる。》
ギターは《レフティも充実》。故PANTAさんは「右利きファシズム」
に抗っていた。自分はどっぷり浸かっていたことに気付いた、と。

p.89「左利きギターカタログ」
・左利きの天才ギタリストのシグネチャーモデル――エピフォン
 「Jimi Hendrix Love Drops Flying V Left-Hand」
・グランロックの荒々しさを蘇らせるサウンドが魅力――フェンダー
 「Kurt Cobain Jaguar Left-Hand」
・オールマイティに使える定番アコギの左利きモデル――ヤマハ「FG820L」
・フェンダーの美学と日本の職人魂の融合させた一本――フェンダー
 「Made in Japan Traditional 60s Stratocaster Left-Hand」

pp.90-91「左利き・右利きを問わない ユニバーサルデザイン文房具」
「誰もが快適に使える優しい文房具を目指して」 
 《利き手に関係なく、誰もが使いやすく日常生活における効率性や
  快適性が向上する文房具を集めてみた。》
 《普段何気なく使っている文房具、しかしこれらは圧倒的に人口の多い
  “右利き”利用を基本として作られている。ただ世の中には当然、
  左利きの人もいる訳で、ストレスを抱きながら使用していることも
  多い。そこでユニバーサルデザイン文房具の登場となるワケである。》
 《左利き右利き共生の答えがここにある。文房具を新たに購入する際は
  一度、その使い心地を試してみて欲しい。》
・左利きも右利きも納得の便利な定規――HIDARI「15cm定規」
・利き手を問わず快適に使える――HIDARI「ユニバーサルメジャー」
・右手でも左手でも、スマートな使用感が○――左ききの道具店
 「ユニバーサルクリアファイル」
・安心、安全に配慮したカバー付きの優しいハサミ――HARAC「カスタ」
・落としても安心、抜くのも簡単な優しい画鋲――コクヨ
 「プニョプニョピン」
・使いやすくてエコな針なしステープラー――コクヨ「ハリナックス」
・切る、折る、交換する際に安心感をプラス――コクヨ「フレーヌ」
・切り抜きをきれいに楽しく実現!――HARAC「ライン」
・握っても、置いても使えるハンドルデザイン――HARAC「ネイルプラス」

 

 ●ちょっとした工夫で……

今回の<左利き特集>を見て思うところを書いてみます。

冒頭の大路さんのお話から始まり、財布、文房具、<左ききの道具店>の
セレクション、料理道具、左利き雑学事典をはさんで、生活雑貨、
左利きミュージシャンのお話、唯一ともいうべき左利き楽器のギターの
カタログ、ユニバーサルデザイン文房具まで。

左利き用品に関して、ハサミのようなある一部の商品などは、
100円ショップでも手に入る、ともいわれます。

しかし、実態はまだまだ。
日常的に気軽に買い物ができるはずのコンビニでの普及率を見てみれば、
よくわかると思います。
ゼロに等しいのでは?(最近はあまり行かないのでよく知りませんが。)

ユニバーサル・デザインに関しても、左右性に関連する商品についての
一般の人の理解は十分ではないようです。
ちょっとした工夫で左右両用できる用になる商品というものが、
いくらでもあると思われます。
例としては、<左ききの道具店>さんのクリアファイルがあります。
切り欠きを両面にずらして入れているだけのことです。

もちろん、これだけのことでも手間は倍になるのかも知れませんけれど。

そういうように、
ユニバーサルデザインの可能性はもっと追求されるべきでしょう。

 

 ●ユーザーの使い方も十人十色

左利き専用品に関しましても、実際に使う人は、人色々です。

ユーザーの数でいえば、圧倒的に右利きの人が多いわけですが、
右利きの人がみんな、右手使いするかといいますと、
必ずしもそうとは言い切れません。
状況により、右手で使う時もあれば、左手で使うときもある、
というのが本当のところです。

私が左利きおよび左利き用品の使用に目覚めたきっかけとなった、
左手用カメラ「京セラSAMURAI Z-L/Z2-L」でも、
右利きの人が記録用に買った
(右手で作業をしながらでも左手のカメラで記録できる)、
という話をネットで知ったものです。

また、あれは右手でこれは左手、といった。
いわゆるクロスドミナンス的な使い方をする人もいます。

左利きの人が「右利き社会」になじむ過程で、右手使いになる、
という話はよく聞きますが、
右利きの人でも左手使いを強いられる場面もあります。
ケガをした場合などその例です。

故長嶋茂雄さんもそうでしたが、右半身マヒになることもあります。

半身麻痺になった場合、左利きの人ならもし利き手が使えなくなっても、
右利き用の商品はいくらでもありますから、
不得意の手でもなんとかなるかも知れません。

一方、右利きの人の場合は、利き手が使えなくなると、
代わりに非利き手である左手を使うことになります。
その時、現状のような世界では、左手用を探す必要があります。

昔のエッセイになりますが、岩井礼子さんの「はさみ」がそれです。

《脳梗塞で右半身マヒになった母が使っている左利きのはさみから
 昔の器用だった母の思い出を語る。》

「お父さん」が必死になって探してきたのがこの左手用のハサミでした。
右手で使った娘さんがこんなに切れないハサミを使っているのか、
というと、それは左用よ、左手で使うのよ、とお母さん。
改めて母の不自由さを思う、というお話でした。

*参照:
『最高の贈り物―’98年版ベスト・エッセイ集』日本エッセイストクラブ
/編 文春文庫 2001/8/1

 

(Amazonで見る)

(「文と友だち」同人・主婦)『随筆春秋』第8号

 

「多様性」がいわれる世の中ですが、
人は一様ではないのですから、誰もが取り残されることのない、
そういう世界に変えていきたいものです。

左利きも忘れずにいて欲しいものです。

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本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25― 特別編:モノ・マガジン (2025年8-16.9-2合併号)【特集】右利きにはわからない !? 左利き道具指南」と題して、今回は全紹介です。

『モノ・マガジン』の<左利き特集号>は、私自身3度目の紹介? です。

最初の出会いは、本文にも書いていますように、あの衝撃の大特集号でした。
あれを見て「左利き(用品)に目覚めた」という人は多いと思います。
非常に優れた特集でした。
まさに<総力特集>!? という感がありました。
二度目は、私のブログ(『レフティやすおのお茶でっせ』:現『左利きライフ研究家:元本屋の兄ちゃんレフティやすおのお茶でっせ』)を紹介していただいたものでした。
そして、三度目がこれ。
ずっと気にしてときどきはこの雑誌を見ていたのですが、今回は見つけられませんでした。
最近は本屋さんもすっかり減ってしまい、駅向こうまで行かないと行けない状況です。
近くのわが市の図書館にも置いているのですが、この頃は、いたずらがあるのか、開架の棚に最新号は置いていなくて、気軽に見ることができません。
難儀な時代になりました。

『モノ・マガジン』さんがかわらず、左利きをひいきにしていただけるのは、嬉しいかぎりです。
これからも定期的によろしく!

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』
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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおブログ【左利きライフ研究家:元本屋の兄ちゃん】』に転載しています。
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2025.08.16

<国際左利きの日>50回記念特別編―本から学ぶ左利き・オススメ左利き本2025-週刊ヒッキイ第692号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【最新号】

第692号(Vol.21 no.13/No.692) 2025/8/16
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―<国際左利きの日>
50回記念特別編― 本から学ぶ左利き・オススメ左利き本2025」

 

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第692号(Vol.21 no.13/No.692) 2025/8/16
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―<国際左利きの日>
50回記念特別編― 本から学ぶ左利き・オススメ左利き本2025」
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 今回もまた、<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界>をお休みして、
 「<国際左利きの日>特別編」として、
 「本から学ぶ左利き・オススメ左利き本2025」年版をお送りします。

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 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ
   ―<国際左利きの日>50回記念特別編―

  ◆ 右利きも左利きも共存の社会のために、左利きを知ろう! ◆

   本から学ぶ左利き・オススメ左利き本2025
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 ●<国際左利きの日>について

『レフティやすおのお茶でっせ』2025.8.11
2025年8月13日は50回目の<国際左利きの日>INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/08/post-7486e1.html

にも書いていますように、

今年2025年の8月13日は、1976年の第一回から、
50回目の8月13日<国際左利きの日>になります。

<国際左利きの日>INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY の始まりは――

1976年、アメリカ・カンザス州の州都トピカの左利き用品店のオーナーで
自身左利きである、ディーン・キャンベル(Dean R. Campbell)さんが、
開店一周年を機に、左利きの人の会(Lefthanders International)を始め、
左利きの人の生活向上のために左利き用品の普及を目指し、
開店記念日にあたる<8月13日>を
「国際左利きの日」(INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY)という記念日に
制定し、行事を開催しました。

 

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(画像:英語版ウィキペディアの「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」の項目冒頭――下線部分:「国際左利きの日」は「レフトハンダー・インターナショナル」の創設者ディーン・R・キャンベルによって1976年に最初の祝祭が行われた-2021.8.13)

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(画像:1993年11・12月号~1996年3・4月号 定期購読していた、アメリカ・カンザス州トピカのディーン R. キャンベルによって設立された「Lefthanders International」発行の隔月刊の雑誌「Lefthander Magazine」から、チェアマンのキャンベルさん)

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(画像:ディーン・R・キャンベル(Dean R. Campbell)さんがチェアマンを務めるアメリカの左利きの人の会「レフトハンダーズ・インターナショナル(Lefthanders International)」が発行していた左利きの人のための隔月刊の雑誌「レフトハンダー・マガジン(Lefthander Magazine)」1995年7-8月号(JULY/AUGUST 1995)の「国際左利きの日」を祝う記事の一部――《"Some 20years ago"(約20年前)》の文字が見える)

 

今年は50回目ということで、ちょっと色々ブログを書いてみました。

2025.8.1
7月31日、二宮和也さんがガンホー協賛ロッテ戦でサウスポー始球式
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/08/post-d33bb8.html

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2025.8.3
7月12日、元SKE48須田亜香里さんのドラゴンズ戦サウスポー始球式
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/08/post-8ba161.html

250712-suda3

2025.8.8
7月25日、神戸新聞くらし欄に左利き用品オンラインストア
「左ききの道具店」紹介される
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/08/post-6ce6ba.html

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 ●<国際左利きの日>特別編―本から学ぶ左利き――2025年最新版

それでは、私<左利きライフ研究家>レフティやすおの
オススメ左利き本の2025年版を紹介してゆきましょう。

 

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【左利きライフ研究家】レフティやすおの選ぶ
オススメ「左利き」の本:2025(令和7)年最新版・ベスト5
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(画像:下段左から(1)『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』ピエール=ミシェル・ベルトラン/著 久保田 剛史/訳 白水社 2024/6/27 (2)『左対右 きき手大研究』八田 武志/著 DOJIN文庫 2022/5/16―2008年DOUJIN選書の増補文庫版 (3)『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』大路 直哉/著 PHP新書 2023/9/16
上段左から(4)『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能」を 120%活かす方法』加藤俊徳/著 ダイヤモンド社 2021/9/29 (5)「できるかな絵本」シリーズ『おはしを じょうずに もてるかな』深見春夫 作・絵 岩崎書店‎ 2024/11/18)

 

■1. 2024年6月 日本語版翻訳出版
『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』
ピエール=ミシェル・ベルトラン/著 久保田 剛史/訳 白水社 2024/6/27
(Amazonで見る)

 

著者は、1962年生まれの左利きのフランス人で、『左利き事典』
(Dictionnaire des gauchers, Imago, 2004)という著書もあり、
《フランスでは在野の歴史家として知られ、左利きの歴史をテレビや
ラジオなどで解説することもある。》という、フランスの左利き研究家。

原書は2008年の第二版で、その翻訳となり、翻訳者も左利きとのこと。

ヨーロッパ、特にフランスでの左利き差別の歴史を中心に、
時に左利き容認の時代もあったという、差別と容認、迫害と称賛
(というよりは、私の感覚では“緩和”?)とを綴った著作です。

注釈が豊富で、そのいう意味で資料としてしっかりしている印象でした。

フランス中心ですが、欧米の左利きの歴史がよくわかる一冊です。
今までに知っていたことも、改めてその時代であったり、
詳細のあれこれであったり、うわべしか知らなかったことも、
より深く理解できたように思います。

さらに、左利きに関した著作など、もっと色々と邦訳されていない
(であろう)作品のことなども知ることができて、私の作っている
(まだまだいい加減なものではありますが)<左利き文化史年表>なども
さらに充実させられそうで、うれしく思っています。

 

*参照:
『レフティやすおのお茶でっせ』2024.7.3
新しい左利き本『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』
発売される
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/07/post-e66fa0.html

 

240702-20212024-hidarikiki-no-hon

(画像:2021年から2024年にかけて出版された左利きの本および関連本(実用書をのぞく)――
上段左から(1)八田武志『左対右 きき手大研究』DOUJIN文庫 2008年DOUJIN選書の増補文庫版 (2,3)マーティン・ガードナー『新版 自然界における左と右』(上下)ちくま学芸文庫 2021年 1992年紀伊國屋書店版の文庫化再刊
下段左から(4)加藤俊徳1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』ダイヤモンド社 2021年 (5)本書『左利きの歴史』白水社 2024年 (6)大路直哉『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』PHP新書 2023年)

 

■2. 2023年9月 出版
『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』大路 直哉/著
PHP新書 2023/9/16
(Amazonで見る)

 

「日本左利き協会」発起人・大路直哉さんの、左利きの社会学的研究書
『見えざる左手』(三五館 1998/10/1)以来、25年ぶりの新著。
左利き入門的な左利きの割合や成因などを簡単にまとめた上で、
日本における左利きの歴史における“迫害と称賛”というわけでは
ありませんが、差別の歴史と現状がいかに「右利き社会」であるか、
および左利きの才人偉人たちの左利きに関する話、
さらに、今後の左利き解放への在り方についても解説しています。

巻末に「左利きのためのサポートファイル」という情報もあり、
ここに、弊誌も紹介されています。

この本も各章末に注釈が豊富にあり、巻末には参考文献も掲載されていて、
基本となる情報がしっかりしているのが特徴でしょう。

 

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2023.9.6
「日本左利き協会」発起人大路直哉さんの新著『左利きの言い分』
9月16日発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2023/09/post-64dede.html
2023.9.20
大路直哉『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』(PHP新書)
買いました
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2023/09/post-78206b.html

 

■3. 2022年5月 増補文庫版出版
『左対右 きき手大研究』八田 武志/著 DOJIN文庫 2022/5/16
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日本の左利き・利き手研究の第一人者・八田 武志さんの2008年刊
『左対右 きき手大研究』(DOJIN選書)の増補文庫版。1996年刊の前著
『左ききの神経心理学』以後の研究成果をもとにした、1996年刊の前著が
学術書的体裁だったのに比べ、どこからでも読める一般向けに書いた
というトピック本。

 

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2022.2.22
利き手と左利きの科学的研究書・八田武志『左対右 きき手大研究』
増補版?文庫化4月22日発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2022/02/post-8e1d20.html

2022.5.19
利き手と左利きの科学的研究書・八田武志『左対右 きき手大研究』
加筆・文庫版発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2022/05/post-c45ad7.html

『左対右 きき手大研究』八田武志 化学同人(DOJIN選書 18) 2008/7/20
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■4. 2021年9月 出版
『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能」を
 120%活かす方法』加藤俊徳/著 ダイヤモンド社 2021/9/29
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著者は左利きの「脳内科医、医学博士」で、脳科学的な見地から左利きの
人の特性を描いて、左利きの人の優秀さを示します。左利きの人を応援
する、<左利きに特化した脳科学を応用した自己啓発本>といったもの。

 

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2021.9.16
久しぶり?の左利き本近刊『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-6a4985.html

 

■5. 2024年11月 出版
「できるかな絵本」シリーズ
『おはしを じょうずに もてるかな』深見春夫 作・絵 岩崎書店‎
2024/11/18
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左手右手、左右対等・平等に同じ大きさの絵で扱い、お箸の持ち方を
教える絵本。十何年か前、左手箸を「直すべき持ち方」とする本が出て
いた時代からは信じられないほどの、うれしい大変化。

 

*参照:
第689号(Vol.21 no.12/No.689) 2025/7/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ―特別編―
右利きも左利きも共存のお箸持ち方絵本
『おはしを じょうずに もてるかな』」

2025.7.5
<親御さんへ>特別編―左右共存お箸持ち方絵本
『おはしをじょうずにもてるかな』-週刊ヒッキイ第689号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/07/post-1e32
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/4957237300a94d9647a22df9ff910703

 

 ●オールタイム・ベスト「左利き」の本

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【左利きライフ研究家】レフティやすおの選ぶ
オールタイム・ベスト「左利き」の本・ベスト10
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◆1.『左利きの秘密』箱崎総一 立風書房マンボウブックス
 1979(昭和54)
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箱崎先生の左利きの著作第二弾。「左利き友の会」の解散の顛末なども
含めて、箱崎先生の左利きに関する活動のまとめ的な一冊。
この本を読んで、
「左利きである自分が間違っているのではなく、
 左利きを受け入れない社会の方が間違っているのだ」
と、左利きであることに自信と勇気を与えてくれた本でした。
私にとっては、いまでも大切な宝物のような一冊です。

 

◆2.『左ききの神経心理学』八田武志 医歯薬出版 1996(平成8)/12/6
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2025年版オススメの左利きの本の3.『左対右 きき手大研究』で書名
のみ紹介しました八田さんの前著。左利きの研究専門書。20年余りにわた
って収集した左利き・利き手研究に関する文献と自らの研究をまとめた
もの。学術的な内容でちょっと難しいのですが、左利きや利き手・利き側
というものの性質を知る上で読んでおくべきかな、という一書です。1996
年刊と出版からかなり経っていますが、基本は理解できると思います。

 

◆3.『見えざる左手―ものいわぬ社会制度への提言』大路 直哉 三五館
1998/10/22
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この本も、2025年版オススメ本の2.『左利きの言い分』でもふれて
いますが、日本での左利きの迫害の歴史や現状認識、将来への展望など、
社会的文化的な面での研究書。題名に「左利き」とないので損をした本。
巻末に、左利き筆法等の実用情報も。

 

◆4.『左ききでいこう!!―愛すべき21世紀の個性のために』大路直哉・
フェリシモ左きき友の会/編著 フェリシモ出版 2000(平成12)/6/1
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左利きの私は今までに何冊かの左利きの本を読んできました。それらは、
医科学的研究書・解説書、精神科医や左利き自身による左利きを応援し
激励する本の二つに大別できるようです。本書は後者です。しかし今まで
の本とは少し違います。前半は、左利きを社会学的に考察した書
「見えざる左手」の著者で左利きの大路氏による、左利きの歴史と現状を
コンパクトにまとめた左利き入門書。そして後半は本書の目玉ともいう
べき、左利き用品を製作販売していた通販のフェリシモの担当者とその
購入者の声からなる、この右利き社会で少数派の左利きが生きていく上で
必要ないくつかの技術(左利き筆法、左利き編み物法、左利きギター奏法
)と、左利き生活を便利で豊かにする左利き用品(フェリシモ左利き用品
カタログ)を紹介する実用書です。左利きに勇気と希望と、実用的な知識
と技術を与える、まさに左利き必見必読必携の書です。

 

◆5.『非対称の起源 偶然か、必然か』クリス・マクマナス/著
講談社ブルーバックス 2006/10/21
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イギリスの利き手研究20年の権威による、左利き・利き手の研究を中心に、
左右に関する話題を含めた科学研究書。一部抄訳。「利き手と社会」
「左利きの苦悩」といった章を含み、左利きには興味深い本。

 

◆6.『左利きの人々 悲しくも笑える』渡瀬 けん/著 中経の文庫 2009/1/1
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かつて週刊で発行された左利きメルマガ「レフティサーブ」の書籍化。
家庭で学校で街中でファッションで趣味で、と各項目ごとに1ページで
綴る、よくぞ集めた右利き仕様の社会における左利きの不便を紹介する
短文エッセイ集。こんなものも右利き用だったんだ? と気付かせられ、
<右利き社会>の現実を教えてくれます。

 

◆7.『神々の左手―世界を変えた左利きたちの歴史』エド・ライト
‎ スタジオタッククリエイティブ 2009/6/1
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「左利きの著名人/偉人」本。左利きの特徴(性格的・器質的な)を挙げ
て、それが成功の一因であるとして、ラムセス大王からホワイトハウスの
4人(原書発刊当時直近の米歴代大統領)まで、世界を動かしてきた
左利きの偉人たちの歴史を描く。歴史上の人物の場合、本当のところ、
その利き手を知るのは難しいのですが、どうなんでしょうか。

 

◆8.『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』
ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍 2009/4/28
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イギリスの左利き用品専門通販ANYTHING LEFT-HANDEDのオーナーで、自身
左利きで左利きの子を持つ母親でもある著者の経験に基づく、左利きの
子供のための教育保育ガイド。左利き用品の紹介、学校への要望など、
いかにしてまわりのものが左利きの子供たちに配慮し支援して、右利き
仕様偏重の社会に順応させていくか、その方法を様々な場面に応じて
解説。左利きの子を持つ親だけでなく、教育・保育関係者も必読。
一般の人にも読んで欲しい一冊。筆者が巻末資料作成に協力した本。
訳者も左利きで、左利きと右利きの子の母でもある。

 

◆9.『「左利き」は天才?―利き手をめぐる脳と進化の謎』デイヴィッド・
ウォルマン/著 梶山 あゆみ/訳 日本経済新聞社 2006.7
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自身左利きの科学ジャーナリストが、左利きの謎に挑み世界を駆け巡る
サイエンス・ノンフィクション。著者自身も参加した、日本での左利き
ゴルフ大会や日本人研究者も登場。

 

◆10.『新版 自然界における左と右(上下)』マーティン・ガードナー/
著 坪井 忠二, 藤井 昭彦, 小島 弘/訳 ちくま学芸文庫 2021/1/9
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1992/5/1刊の紀伊國屋書店版『新版 自然界における左と右』の文庫化。
上巻では「9 人のからだ」「10 少数派の左利き」という人体における
非対称(左利き)に関する章があり、「9 人のからだ」p.162 に、
日本の左利き事情として「左利き友の会」を主宰された箱崎総一先生や
麻丘めぐみさんのヒット曲「わたしの彼は左きき」の話などが登場。

 

(元の単行本)『新版 自然界における左と右』マルティン・ガードナー
坪井忠二・小島弘訳 紀伊國屋書店 1992/5/1(原著:1990年刊)
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本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―<国際左利きの日>50回記念特別編― 本から学ぶ左利き・オススメ左利き本2025」と題して、今回は全紹介です。

本文でも書いていますように、今年2025(令和7)年の8月13日は、1976年の第一回から数えて50回目の「国際左利きの日」に当たります。

というわけで、このメルマガもその特別記念として、最近出版された左利き関連本を5冊取り上げてみました。

また、私のオールタイムベスト10冊も並べてみました。
ほかにも、歴史的に重要勝つ、今も読む価値あり、と思えそうな本もあります。
そちらはスペース的なこともあり割愛しました。

この機会に一冊でも手に取ってみて頂けたら、と思います。

 ・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』
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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2025.08.13

2025年8月13日は50回目の<国際左利きの日>INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY

今年2025年の8月13日は、1976年の第一回から、50回目8月13日<国際左利きの日>になります。
(詳細は、以下に↓)

 ・・・

毎年書き続けていることですが(継続は力、といいます)、
8月13日の<国際左利きの日>を日本語でGoogle検索しますと、
《イギリスにある「Left-Handers Club」という団体により、1992年に制定》といった結果が上位に登場します。
以前は上位10件すべてこの調子、ということもありました。

でも今年は違いました。
7番目にこういうのが出ていました。

8月13日は49回目の「国際左利きの日」INTERNATIONAL ...

https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/0c08203a44b3c0b279250570c69aa9d2

元の記事は、
「レフティやすおのお茶でっせ」版 2024.08.13
8月13日は49回目の「国際左利きの日」INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY――始まりは1976年アメリカ

https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/08/post-2af44d.html

 

次に<左利きの日>で検索しますと、こっちは残念ながら大半が「1992年イギリス説」でした。

私の上記のブログ記事は、14番目でした。

8月13日「(国際)左利きの日」について調べるのなら、英語の<INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY>で、検索していただくのが一番です。
外国で始まった行事ですので。
イギリスにしろ、アメリカにしろ、英語の国ですので、英語で調べるのがベストでしょう。

もちろん、現役で頑張っているイギリスの「Left-handers Club」は偉大ですが、先駆者も忘れて欲しくはありません。

 

 ●イギリスの「Left-handers Club」からのメールには――「our first ~ 」

ついでに書いておきますと、今年8月3日に届いたイギリスの「Left-handers Club」からのメール「Lefthanders Day 2025 - Special Offers & more」には、

This August 13th, Anything Left Handed is celebrating 33 years since we launched our first Left Handers Day,
(筆者訳)この8月13日、エニシング・レフト・ハンデッドは、33年お祝いし続けています、私たちの最初の「レフトハンダーズ・デイ」を始めてから。

とあります。
続けて以下の商品を、8月1日から14日までの2週間「信じられない33%のディスカウント」で販売するとも、ありましたね。

ここで、明確に書かれていますように、「Anything Left Handed(エニシング・レフト・ハンデッド)」が、「our first Left Handers Day(私たちの最初のレフトハンダーズデイ)」を始めてから33年祝い続けている、ということです。
あくまでも「私たちの~」であって、何も「世界で最初に私たちが始めてから」と書いていない、という事実です。

 

 ●世界で最初の「レフトハンダーズ・デイ」

話を戻して、世界で最初の「レフトハンダーズ・デイ」について書いておきます。 

昨年の上記記事から、そのまた前年(2023年)の文章を孫引きしておきます。

『レフティやすおのお茶でっせ』2023.8.12
8月13日国際左利きの日を前に~メディアに注文-週刊ヒッキイ第647号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2023/08/post-dd7ed1.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/b11781e6833732e47b64409bf34f9f78

--
 英語の「International Lefthanders Day」
 「International Lefthander's Day」等で検索しますと現れます、
 英語版のWikipediaやその他の左利き系サイトには、

 (私の英語読解力に誤りなければ)
 1976年、アメリカ・カンザス州の州都トピカに開店した
 左利き用品店のオーナー、ご自身左利きである、
 ディーン・キャンベル(Dean R. Campbell)さんが、
 開店一周年を機に左利きの人の会(Lefthanders International)を始め、
 左利きの人の生活向上のために左利き用品の普及を目指し、
 開店記念日にあたる<8月13日>
 「国際左利きの日」(INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY)という
 記念日に制定したのです。
--

昨年の記事の写真も再掲しておきます。

210813international-lefthanders-daywikip

(画像:英語版ウィキペディアの「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」の項目冒頭――下線部分:「国際左利きの日」は「レフトハンダー・インターナショナル」の創設者ディーン・R・キャンベルによって1976年に最初の祝祭が行われた-2021.8.13)
200813dean-r-campbell-2

(画像:1993年11・12月号~1996年3・4月号 定期購読していた、アメリカ・カンザス州トピカのディーン R. キャンベルによって設立された「Lefthanders International」発行の隔月刊の雑誌「Lefthander Magazine」から、チェアマンのキャンベルさん)

2025813-lhd-lm1995ja

(画像:ディーン・R・キャンベル(Dean R. Campbell)さんがチェアマンを務めるアメリカの左利きの人の会「レフトハンダーズ・インターナショナル(Lefthanders International)」が発行していた左利きの人のための隔月刊の雑誌「レフトハンダー・マガジン(Lefthander Magazine)」1995年7-8月号(JULY/AUGUST 1995)の「国際左利きの日」を祝う記事の一部――《"Some 20years ago"(約20年前)》の文字が見える)

 

来年は、この「goo」ブログ版の記事は消滅してしまいますので、どうなるかわかりません。

この記事なり、過去の私の記事なりが上位に入ってくることを祈っています。
っていうか、何年も前から言っている、たぶん日本における誤認識の元凶だと思われます、日本語版ウィキペディアの記述が改められれば済む問題、だと思うのですけれど。

 

ちなみに、左利きの本の類いで、この「国際左利きの日」の情報を正しく記述している日本人による著作は、私の知るところでは、

『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』大路 直哉/著 PHP新書 2023/9/16
(Amazonで見る)
230919hidarikiki-no-iibun-600

250813-iibun-lhd1976

『左利きあるある 右利きないない』左 来人/著 小山 健/イラスト ポプラ社 2017/2/7
(Amazonで見る)
200811

200811-200811

ぐらいでしょうか。

 

*参照:上記昨年の記事より

『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』大路 直哉/著 PHP新書 2023/9/16
――旧著『見えざる左手』から二十数年、新たに「日本左利き協会」を設立された発起人の一人として、左利きの問題に取り組んだ著作。
 「国際左利き日」については、イギリス「Left-Handers Club」による活動を紹介する箇所の注に、始まりは1976年アメリカのキャンベルさんによると明記している。

 

 ●50回目の記念日

1976年の第一回から数えますと、今年はなんと50年、50回目となります。

50年記念といいましても、私は別になにもいたしませんけれど。
どなたが何かしていただければ、幸いです。

ちなみに、8月13日の「国際左利きの日」の行事で記憶に残っているのは、飲食店でお箸を右向き(⇒)に置く運動を続けておられた「レフチャス」という活動がありました。

2007年8月13日から始まり、2019年8月までは、Facebookに情報が残っています。
しかし「レフチャス」サイト(http://www.lefteous.jp/)は消えています。
2020年に始まったコロナ禍により外食産業や旅行業界は大きな被害を受けました。
「レフチャス」運動も被害を免れなかったようで残念なことです。

*参照:
LEFTEOUS - Facebook

100810-lefteous

『レフティやすおのお茶でっせ』の「レフチャス」過去記事

・2007.8.14
少数派の気持ち伝える「左利きの日」企画開催される
・2013.8.18
レフチャス(LEFTEOUS)day2013:<国際左利きの日>情報2

■ お箸を左右逆さまに置くイベント/お箸をいつもと反対に置くことで、左利きの人たちの感じる違和感を右利きの人たちに楽しんでもらうイベント》【レフチャスDAY2013】fecebookより

・2016.8.10
今年もやります!8月13日レフチャス(LEFTEOUS)の日―国際左利きの日

今年もやらせてもらいます!8月13日レフチャスの日。
今年は、「れふ茶す」!みなさんをレフチャスのお茶の世界へご招待します。
(略)お散歩がてら、マイノリティの気持ちを体験にいらっしゃいませんか?

 

 

 ●この一年に出版された<左利き関係の本>を紹介

最後に、この一年のうちに新たに出版された<左利き関係の本>を紹介しておわりにします。

「できるかな絵本」シリーズ
『おはしを じょうずに もてるかな』深見春夫 作・絵 岩崎書店‎ 2024/11/18
(Amazonで見る)

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岩崎書店サイトより

おはしを じょうずに もてるかな

2024118-ohasi-04_83131_960

 

左ききも大丈夫!箸の持ち方がわかる絵本
おはしの正しい持ち方をわかりやすく、ていねいに伝えます。/
 右きき、左きき、どちらでもおはしをじょうずに持てるようになる、
 画期的な絵本!

右手例と左手例が対等に、同じ大きさで説明されています。
しかも、ちょっとお姉さんふうの「左手」さんが幼児ぽい「右手」ちゃんに教えるという設定になっています。
この点は、いつも嫌な思いをしてきた私のような左利きさんには、少しですが優越感のようなものを感じさせてくれて、ちょっと溜飲が下がるといったところでしょうか。

*参照:
メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

第689号(Vol.21 no.12/No.689) 2025/7/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ―特別編―
右利きも左利きも共存のお箸持ち方絵本
『おはしを じょうずに もてるかな』」

ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2025.7.5
<親御さんへ>特別編―左右共存お箸持ち方絵本『おはしをじょうずにもてるかな』-週刊ヒッキイ第689号

 


参照:ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』―過去の「8月13日は<国際左利きの日>」の関連記事

・2024.8.13
8月13日は49回目の「国際左利きの日」INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY――始まりは1976年アメリカ
goo「新生活」版

・2023.8.12
8月13日国際左利きの日を前に~メディアに注文-週刊ヒッキイ第647号
goo「新生活」版

・2022.8.13
2022年8月13日左利きの日INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY合併号-週刊ヒッキイ第624号
goo「新生活」版
メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
 第624号(No.624) 2022/8/13
 「2022年8月合併号―「8月13日は国際左利きの日」―」

・2021.8.12
8月13日「国際左利きの日」を前に、左利きメルマガ「週刊ヒッキイ」創刊600号達成
goo「新生活」版

・2021.8.7
「左利き差別」問題と「みにくいアヒルの子」-週刊ヒッキイ創刊600号記念号
goo「新生活」版

・2020.8.12
2020年8月13日は1976年の制定から45回目の国際左利きの日

・2019.8.13
8月13日は国際左利きの日-1976年の制定より今年は44度目

・2018.8.13
8月13日国際左利きの日ILHDとAKB48Team8左利き選抜のことなど

・2017.8.13
8月13日はハッピーレフトハンダーズデー!

・2016.9.1
8月13日は〈国際左利きの日〉特別編-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第474,475,476号

・2016.8.14
昨日(8月13日)アメブロで「今日は左利きの日」をやってました

・2016.8.10
今年もやります!8月13日レフチャス(LEFTEOUS)の日―国際左利きの日

・2015.8.12
明日8月13日は1976年制定から40回目の国際左利きの日

・2014.8.12
8月13日は39回目の国際的な<左利きの日>&LEFTEOUS2014年

・2013.8.13
8月13日<国際左利きの日>企画「ヒダリキックマガジン」で始まる!

・2013.9.2
『グリグリくりぃむ』左利き選手権:<国際左利きの日>情報5

・2013.8.28
ブログネタ「両利きになる練習したことある?」:<国際左利きの日>情報4

・2013.8.19
雑学フェアにて~渡瀬けん著『左利きの人々』:<国際左利きの日>情報3

・2013.8.18
レフチャス(LEFTEOUS)day2013:<国際左利きの日>情報2

・2013.8.13
8月13日<国際左利きの日>企画「ヒダリキックマガジン」で始まる!

・2012.8.12
8月13日は37度目の“左利きの日”

・2011.8.13
国際“左利きの日”を迎えて&週刊ヒッキイ273号特別編「個人モデル」から「社会モデル」へ

・2010.8.21
今週の-週刊ヒッキイhikkii225名作の中の左利き(番外編)はさみ

・2010.8.14
今週の-週刊ヒッキイhikkii224《矯正/直す》表現に思う(5)前編

・2010.8.13
13日の金曜日はナント…左利きの日

・2009.8.22
今週の週刊ヒッキイ―第193号「<左利きプチ・アンケート>再版第33回」

・2008.8.13
33回目の8月13日国際左利きの日

・2007.8.14
少数派の気持ち伝える「左利きの日」企画開催される

・2006.8.13 
きょう8月13日は≪国際≫左利きの日です

・2005.8.13 
今年も今日8月13日はINTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY

・2004.8.13 
きょう8月13日はINTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY 「左利きの日」

・2004.8.12 
明日8月13日は「左利きの日」

 

カテゴリ:8月13日国際左利きの日

カテゴリ:2月10日左利きグッズの日

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2025.08.08

7月25日、神戸新聞くらし欄に左利き用品オンラインストア「左ききの道具店」紹介される

【1976年から、50回目の8月13日<国際左利きの日>をまえに】
(※末尾に詳細を↓ )

 ・・・

兵庫県の30年来の右利きの“支援者”である友人からの一報です。
(この方は、現在、聴覚障害者の支援を仕事にされています。
 筆者と知り合い、「左利き」という「少数派」の「社会的弱者」に接したことが、「社会的弱者」の存在に気付き、その支援者となる決心をするきっかけになったのかも……、と勝手に想像しています。)

 ・・・

神戸新聞7月25日(金)の“くらし”欄に、「左ききの道具店」(オンライン販売、岐阜県各務原市に実店舗)の店長・加藤礼(あや)さんが登場。
お店や左利き用品と共に紹介されていました。

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左ききの道具店(https://hidari-kiki.jp/) 

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左利き、専用グッズで快適に》の見出しのもと、前説として

 左利きの人にとって、左利き用の使いやすい道具は重宝されるアイテム。そんな人向けに実用的でおしゃれな用品を扱う「左ききの道具店」(岐阜県各務原市)が人気を集めている。自身も左利きという店長の加藤礼(あや)さん(46)は「暮らしが快適になったり、料理や勉強などが少しでも楽しいものになったりすればうれしい」と笑みを浮かべる。

とあります。

次に《オンライン販売、岐阜に実店舗》と小見出しが出ています。
まずは、日本人の約一割は左利き、右利きを前提に製造された道具は多いが、左利き用は数もバリエーションも少ないという現状を紹介しています。
さらに、《左右兼用も》と小さく、《台所用品や文房具100種以上》と大きめの見出し。

内容は、

 昔は、左利きの子どもが親に右利きに強制されるケースが珍しくなかった。加藤さん自身も箸は右手に持てるように直したが、筆記はどうしても左手の方が書きやすく、変えられなかった。「隠れて左手で書いて、怒られたこともあった」

といいます。

この「お箸は右で筆記(書字)が左」というのは、筆者の経験からいいますと、非常に稀な例ではないか、と思います。
筆者の知る“どちらかのみ左右転換成功派”(元々左利きだけれど、○○は右使いになった)の人の場合、「お箸など食べるのは元々の左使いで、字は右使いに変わった」という人が多かったものです。
やはり食べるのは本能的な行動で早い時期から始まりますが、字を書くのはある程度年齢がいってから始まる教育的な行動です。
そのへんに原因があるのでは、と筆者は考えています。
「隠れて左手で書いて、怒られたこともあった」という経験は、本当に悲しいものです。
右利きの人でこういう経験をする人はまずいないでしょう。
上に紹介したお箸を変えられなかった人のなかには「隠れて弁当を食べていた」という人がいました。
これも悲しい経験でしょう。
筆者は、外食が苦手でした、人前で字を書くのも嫌なものでした。

 

さて、こうして加藤さんは、自身の経験や

買いたいと思える左利きの道具があまり見つからなかったことから、2018年に左利き御人のためのオンラインショップをオープン

しました。
加藤さん自身が使って良かったという製品や、

品質やデザインが良い100種類以上を販売している

2023年に実店舗での営業も始めましたが、月に4、5回程度の不定期とのこと。

「みんなが使いやすければそれがベスト」

という加藤さんのお考えで、

左利き、右利きどちらでも使いやすい商品も積極的に取り扱っている

という方針のようです。

 

この点ですが、左右性のある道具類では、左用が絶対必要です。
例えばハサミや片刃の刃物類、料理道具ではフライ返し(ターナー)、バターナイフなど。
しかし、左右性のない道具、例えばお箸などは絵柄さえ横配置でなければ、どちらでも使えます。
スプーンなどの左右対称の道具類は、そのままで右手左手に関係なく使えます。
(ただし、へんに角度をつけた右手用のようなスプーンも時にはありますが。)

そういう観点から「何が何でも左利き専用」と力み返ると、かえって消費者に優しくない価格になってしまうケースもあります。
どうしても譲れない部分と譲り合える部分をうまく調整することが重要でしょう。

このお店特有の「左右兼用の商品」例として、初期に発売されていたシロクマさんの「左右兼用オリジナルクリアファイル」というのがありました。
切り欠き部分が左右にあり(位置が上下にずらしてある)、どちらからでも利用できるというものでした。

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(画像:シロクマの左右兼用「左ききの道具店」オリジナル・クリア・ファイル)

 

「左利き専用の商品」例として、このお店オリジナルの商品の一つとして有名な「左利き用の手帳」があります。

この新聞紙上では、「左利き用の手帳」や左右どちらでも使いやすいレードルや左利き用のフライ返し等が写真で紹介されていました。

 

この「左利き用の手帳」は、初めはクラウドファンディングで製作されたと記憶しています。
新規に左利き用の商品を開発するというのは、メーカーさんにとっても冒険のようで、左利きのユーザーの意見は通りにくいものです。

左利き用品店の場合、どうしても取り扱う商品の性質上、一般人のお客様にとって消耗品ではないものが多く、どうしても一回ポッキリの購入が多くなります。
経営上、左利きという限られたユーザーが顧客となりますので、常に新鮮な商品の確保というのが、ポイントになると思われます。

新商品に果敢に挑戦する姿勢は、これからも大事にしていただきたいものです。
また、私たち左利きのユーザーも、メーカーさんや販売店さんの心意気をむだにしないように、できる範囲で協力したいものです。

 

このお店も、8月13日の<国際左利きの日>にオープンだった、と記憶しています。
今年もその記念日が近づいています。
この機会に大いにお店の存在と商品のあれこれを大いにアピールしてほしいものです。

(ちなみに、『左ききのブログ』の「みんなで祝おう! 8月13日は「左利きの日」」の説明に誤りがあります。訂正をお願い致します。
 詳細は↓に書いております。)

 

今後もかわらず、新商品の開発や世界中からの発掘、そして第一に永年継続しつづける安定経営を期待しています。

世界的に見ましても、左利き用品のお店というのは、かつて結構ありました。
1990年代の半ば過ぎぐらいが一つのピークだったかも知れません。
当時筆者が定期購読していたイギリスの左利きの会「Left-Handers Club」の雑誌「The Left-hander」のなかで世界各地の支店? の紹介が出ていたものがありました。
その後、こういうお話は出なくなり、たぶんその多くが閉店されたのではないか、と考えています。
海外旅行者の間でもあそこにあった、ここにあったといった情報が飛び交っていたものでしたが、いつしか聞かなくなりました。
それらも、たぶん閉店の憂き目に遭ったということではないか、と考えています。
どうしても左利き用品店の場合、主だった製品がお客さまに一巡してしまいますとリピーターではなくなってしまう、という事情があるのではないでしょうか。

「左ききの道具店」さんの今後の方向性として、できれば文具や調理道具といった生活用品のみならず、もっと広く「趣味」の世界の道具類にも領域を広げてもらえれば、うれしく思います。
今、筆者は、楽器類の左用について、メルマガで可能性を探っています。
そういう展開も考えてもらえればいいなあ、という思いがあります。
例えば、子供用の鍵盤ハーモニカのような商品を!

 ・・・

「国際左利きの日」(INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY)の始まり――
1976年、アメリカ・カンザス州の州都トピカの左利き用品店のオーナーで自身左利きである、
ディーン・キャンベル(Dean R. Campbell)さんが、開店一周年を機に、
左利きの人の会(Lefthanders International)を始め、
左利きの人の生活向上のために左利き用品の普及を目指し、
開店記念日にあたる<8月13日>を「国際左利きの日」(INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY)という記念日に制定し、行事を開催した。

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(画像:英語版ウィキペディアの「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」の項目冒頭――下線部分:「国際左利きの日」は「レフトハンダー・インターナショナル」の創設者ディーン・R・キャンベルによって1976年に最初の祝祭が行われた-2021.8.13)

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(画像:1993年11・12月号~1996年3・4月号 定期購読していた、アメリカ・カンザス州トピカのディーン R. キャンベルによって設立された「Lefthanders International」発行の隔月刊の雑誌「Lefthander Magazine」から、チェアマンのキャンベルさん)

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(画像:ディーン・R・キャンベル(Dean R. Campbell)さんがチェアマンを務めるアメリカの左利きの人の会「レフトハンダーズ・インターナショナル(Lefthanders International)」が発行していた左利きの人のための隔月刊の雑誌「レフトハンダー・マガジン(Lefthander Magazine)」1995年7-8月号(JULY/AUGUST 1995)の「国際左利きの日」を祝う記事の一部――《"Some 20years ago"(約20年前)》の文字が見える)

 

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2025.02.08

2月10日は<左利きグッズの日>―「心の必需品」左利き用楽器がほしい!

今年2025(令和7)年2月10日は、2月10日が<左利きグッズの日>に認定されて16年目となります。

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左利き(の不便さ、左利きの“差別”待遇の不合理さ)について知ってもらい、左利きの人の生活環境向上のため、左利きグッズ、左手・左利き用品の普及を目指す日です。

... 2009年、左利き用グッズコーナーを始めてから10周年を迎えるという、神奈川県相模原市の「菊屋浦上商事株式会社」が、 『左利きグッズを通じて、使いやすさの喜びと楽しさを多くの人に知って頂く記念日』になれば、との考えで「日本記念日協会」に2月10日を左利きグッズの日として申請し、... 認定されたものです。

●記念日の由来●

社会生活で左利きの人が感じているさまざまな道具の使いづらさ。それを解消するための左利き用グッズの普及を目指し、左利きグッズを扱う神奈川県相模原市の菊屋浦上商事株式会社が制定。日付は2月10日を0210として「0(レ)2(フ)10(ト)」と読み、レフト=左の発想から。

2008.12.28
2月10日は左利きグッズの日、日本記念日協会で認定されるより
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参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2015.2.10
2月10日は改称7年目の〈左利きグッズの日〉より

 

 ●「心の生活必需品」も!

昨年も書きましたが、私は、左利き用品の普及が「左右平等社会の指標となる」と考えています。
それは次の言葉に基づくものです。

1970年代「左利き友の会」を主宰された、日本における<左利き解放運動の父>とも言うべき、精神科医の箱崎総一先生の左利きに関する二冊目の著書
左利きの秘密』(立風書房マンボウブックス 1979)にある言葉です。
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左利きに対する偏見と差別が真になくなるのは、左利きの人たちがなんら苦痛を強いられることなく生活していけるときである。
  それをはかる物指しは、結局、左利きのための道具・器具の普及度である、と私は考える。

さらに続けて、
 

たとえ人々の頭の中から左利きに対するあやまった考えがなくなったとしても、それだけでは左右同権の社会とはいえないのだ。
  左利きの人たちが右利きのための道具や器具に囲まれて暮らしているかぎり、真の解放はありえないのだ。/
  こうしたことを考えるとき、わが日本の左利きにとってまだけわしい前途が横たわっているといわねばならない。

左利きの人も右利きの人と同じように生活できる社会の実現こそ、私たちが目指すべきものだ、と考えています。

 

幸い近年は、生活必需品に関しましては、この考えがかなり理解され、実現しつつあります。
道具や商品の種類、アイテム数やデザイン等、まだまだ不十分な面は多々ありますが、それでも「何もない」に等しい時代から見れば、大いなる進歩です。
ただ、これらは言ってみれば、「身体の生活必需品」です。

 

一方、「心の生活必需品」とも言うべき、芸術や趣味等の道具類に関しましては、まったくといっていいほど、開発が遅れています。

例えば、私が左手・左利き用品に目覚めたきっかけとなったカメラなども、高級機の一眼カメラなどは、旧態依然の右手で持って右手でシャッターを切る、左手は補助としての役目を果たすのみ、という右利き用の機種ばかりです。
左手で保持し、左手でシャッターを切れる、右手は補助するだけというような、左利き用のカメラはありません。

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(画像:私が左手・左利き用品に目覚め、左利き活動を始めるきっかけとなった左手用カメラ――京セラ サムライSAMURAI Z2-L) 

 

 ●楽器の場合

楽器でも、比較的容易に右利き用を左利き用に変換できる左右対称形のギターのような楽器をのぞいて、ほぼ左利き用はありません。

子供用の小さいサイズから順に大人用のサイズまで揃っている楽器であるヴァイオリンですが、左利き用はありません。

小学生が学校で使う楽器である鍵盤ハーモニカにも左利き用はありません。

鍵盤楽器そのものが、右利き用のものしかないのです。

ピアノは見事に右利き用になっています。
右利きの人の右手・右腕の自然な動作――親指から順に小指に向けて指運動する動作、左から右へ右腕を引いてゆく動作――この動作で、低音から高音へと展開する鍵盤配置になっています。

---------------------------------------------
【右用ピアノの鍵盤】

(音階が上がる)⇒⇒⇒
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(左)ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド(右)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(音階が下がる)←←←
   
(左腕を押す)⇒┃    ┃⇒(右腕を引く)
(左腕を引く)←┗(身体)┛←(右腕を押す)
---------------------------------------------
※右手の親指から順に「ドレミファソラシド」と弾ける。

 

*参照:メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第616号(No.616) 2022/4/2
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(2)演奏時の腕の移動方向」
『レフティやすおのお茶でっせ』2022.3.5
左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ(25)楽器における左利きの世界(2)-週刊ヒッキイ第616号 (新生活版)  

 

右利き右手書きの人は、漢字の「一」という文字を書くとき、左から右へ引いて書きますよね。
逆に右から左へ「一」を書く人はいないでしょう。

それが右利きの人の自然な動き、動作だからです。

また人は、指折り数えるとき、必ず親指から順に指折って数えます。
小指から順に指折り数える人はまあ、いないでしょう。

それが人の指の自然な動き、動作だからです。

 

低音から高音への展開は、人の心を伸びやかに高揚させてゆきます。
逆に低音から高音へは、人の心を静めるというより、人の心を落ち込ませる展開といえます。

右利きの人は、左端の低音部から右端の高音部へと展開する、この鍵盤配置が心身共にぴったり合っているのです。

左利きの人が今のピアノを自然な動作で弾こうとすると、どうでしょうか。
左腕を右から左へと弾いてゆけば、腕は高音部から低音部へと、親指から小指に向けて弾いてゆけば、ドシラソファミレドと。
あまり気持ちのいいものではありません。

そして現行のピアノでは、右手は主にメロディを、左手は伴奏を担当するといいます。
このピアノは、明らかに右手主導の展開で、右利き用以外の何ものでもありません。

 

 ●「利き手は心につながっている」

では、なぜ、右利きの人は右手・右腕で演奏する楽器を使ってしまうのでしょうか?

それは「利き手は心につながっているから」です。
「心につながっている利き手・利き腕である、右手・右腕で演奏したい」、と右利きの人たちは考え、そういう楽器を作ってきたからです。

 

でも、左利きの心は、左手・左腕につながっているのです。
左利きの人の心は、左手・左腕で演奏したいと願っているのです。

だって、その方が自然だから。
いつのまにか「使ってしまっている手・腕」、それが利き手・利き腕というっものなのです。

 

 ●「ないものは作れば、いい」

今年はなんとか、この分野でも左手・左利き用品が大いに普及することを願っています。

「左利き用の楽器なんて、ないから」とあきらめていませんか。
「ないものは作れば、いい」のです。

それだけのことです。

いつまでも右利きの人だけがいい思いをしていていいのでしょうか。
左利きの人は、人生を楽しむことは許されていないのでしょうか。

いいえ、それは違います!
左利きの人だって、人生を楽しんでいいのです。

もっと多くの左利き用の楽器があれば、もっともっと人生を楽しめるはずです。

 ・・・

どんなに困難に見える事柄であっても、みんなが望めば、いつかは実現するのです。
人類はそうやって、今日、ここまで来たのですから。

 

*『レフティやすおのお茶でっせ』過去の2月10日「左利きグッズの日」の記事:
・2008.12.28
2月10日は左利きグッズの日、日本記念日協会で認定される
・2009.2.10
今日2月10日は“左利きグッズの日”
・2011.2.8
左手書字考(1)左手で字を書くこと―再考:週刊ヒッキイhikkii249
・2011.2.9
「左利きグッズの日」記念「第5回<LYグランプリ>2011」読者大賞アンケート
・2012.2.9
2月10日は「左利きグッズの日」ですが…メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」298号告知
・2012.2.10
2月10日「左利きグッズの日」記念<LYGP>第6回2012:メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」299号予告
・2013.2.10
今年もまた<左利きグッズの日>でした
・2015.2.10
2月10日は改称7年目の〈左利きグッズの日〉
・2016.2.9
2月10日は左利きグッズの日 ・2016.2.10
2月10日は左利きグッズの日―普及の前提
・2017.2.9
2月10日〈左利きグッズの日〉をまえに左来人(Right Hidari)『左利きあるある 右利きないない』を買う読む ・2017.2.10
左手左利き専用グッズ開発「レフティー21プロジェクト」菊屋浦上商事呼びかけ
・2018.2.10
2月10日は「左利きグッズの日」―どこまで進む「左利き」容認―産経新聞投書から
・2019.2.10
2月10日は「左利きグッズの日」―に思うこと (新生活版)
・2020.2.8
2020年2月10日は令和初の〈左利きグッズの日〉-文末に嬉しい情報あり (新生活版)
・2021.2.8
〈日本版左利きの日〉から20年、2月10日は〈左利きグッズの日〉 (新生活版)
・2022.2.9
2月10日〈左利きグッズの日〉を前にTBSテレビ【新・情報7daysニュースキャスター】で左利き情報 (新生活版)
・2023.2.9
2月10日は左利きグッズの日―私のファースト左手・左利き用品ことなど (新生活版)
・2024.2.10
2月10日<左利きグッズの日>記念2月合併号―<左利き用楽器>製作プロジェクト-週刊ヒッキイ第658号 (新生活版)

 

『レフティやすおのお茶でっせ』カテゴリ――
2月10日左利きグッズの日

8月13日国際左利きの日

 

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2024.08.17

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』8月17日第三土曜日発行分夏休みのお知らせ

左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』8月17日第三土曜日発行分夏休みのお知らせ の(号外)です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(号外)「8月17日第三土曜日発行分 夏休みのお知らせ」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 本来は、

 「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [32]
 『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(5)LL6 1995(平成7)年 秋号」

 をお届けする予定でしたが、パリ・オリンピックや、
 (これは例年のことではありますが、)8月13日の
 「国際左利きの日」もありました。

*参照:
『レフティやすおのお茶でっせ』2024.8.13
8月13日は49回目の「国際左利きの日」INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY
──始まりは1976年アメリカ
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/08/post-2af44d.html

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(画像:Googleでの英語「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」の検索結果2件目の英語版 WikipediaのInternational Lefthanders Dayの該当部分-2024.8.11)
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(画像:1993年11・12月号~1996年3・4月号 定期購読していた、アメリカ・カンザス州トピカのディーン R. キャンベルによって設立された「Lefthanders International」発行の隔月刊の雑誌「Lefthander Magazine」から、チェアマンのキャンベルさん)
 

また、わが東大阪市でも、
 8月1日には過去最高と並ぶ、最高気温38℃を記録するなど、
 連日35℃を超える猛暑が続いています。

 勝手ながら一回お休みをいただき、
 次号は、来月第一土曜日発行 とさせていただきます。

 あしからずご了承ください。

 では簡単ですが、この辺で。

 

 ちなみに、もう一つの、読書メルマガ

 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
 https://www.mag2.com/m/0000257388.html(まぐまぐ!)

 8月15日号もお休みをいただきました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2024.08.15

メルマガ『レフティやすおの楽しい読書』8月15日発行分夏休みのお知らせ

読書メルマガ『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』夏休みのお知らせ の(号外)です。

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2024(令和6)年8月15日号(vol.17 号外)
「夏休みのお知らせ」
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 本来は、毎夏恒例の新潮・角川・集英社の
 <夏の文庫>フェア2024から、第三回新潮文庫編をお届けする
 ところですが、パリ・オリンピックや、
 (これは例年のことではありますが、)8月13日の
 「国際左利きの日」もありました。

*参照:
『レフティやすおのお茶でっせ』2024.8.13
8月13日は49回目の「国際左利きの日」INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY
──始まりは1976年アメリカ
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/08/post-2af44d.html

 
また、わが東大阪市でも、
 8月1日には過去最高と並ぶ、最高気温38℃を記録するなど、
 連日35℃を超える猛暑が続いています。

 勝手ながら一回お休みをいただき、
 31日月末に繰り延べとさせていただきます。

 あしからずご了承ください。

 では簡単ですが、この辺で。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

もう一つのメルマガ
『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ) 第三土曜日発行、17日発行分もお休みとさせていただきます。

ではまた。

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2024.08.13

8月13日は49回目の「国際左利きの日」INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY――始まりは1976年アメリカ

毎年書いていることなのですが、日本語で「国際左利きの日」を検索しますと、日本語版ウィキペディアも含めて上位10件中9件で、

《1992年8月13日、イギリスにある「Left-Handers Club」により》云々

と出てきます。

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(画像(1)(2):Googleでの日本語「国際左利きの日」の検索結果上位10件)

 

一方、英語で「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」を検索しますと、2件目に英語版 WikipediaのInternational Lefthanders Dayが登場し、

《The day was first observed in 1976 by Dean R. Campbell founder of the Left-handers Club.
 (翻訳)この日は、左利きクラブの創設者であるディーン R. キャンベルによって 1976 年に初めて祝われました。》

と出ています。
他の英語サイトでも、この「1976年起源説」の情報を紹介しています。

2024811wikipediainternational-lefthander

(画像:Googleでの英語「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」の検索結果2件目の英語版 WikipediaのInternational Lefthanders Dayの該当部分-2024.8.11)

 

日本語での検索結果とは大違いです。

誤りの諸悪の根源が日本語版ウィキペディアにあるのかどうかは存じませんが、困った状況が続いています。

ただし、日本語版ウィキペディアの「左利きの日」の項目(最終更新 2022年1月11日 (火) 01:35)には、

 《この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
  出典検索?: "左利きの日" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL (2021年8月)》

との注意書が出ています。
どなたかご協力してやってください。

 

 ●「LEFTHANDERS INTERNATIONAL」と「LEFTHANDER MAGAZIN」

英語版Wikipedia等の「1976年キャンベル起源説」に関して――

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第624号(No.624) 2022/8/13
「2022年8月合併号―「8月13日は国際左利きの日」―」
ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2022.8.13
2022年8月13日左利きの日INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY合併号-週刊ヒッキイ第624号
「新生活」版

から転記します。

--
 私自身、昔購読していたのが、
 このキャンベルさんがチェアマンをしていた
 「LEFTHANDERS INTERNATIONAL」という組織が発行する
 「LEFTHANDER MAGAZIN」という左利きの人のための雑誌でした。

 これは、1991(平成3)年3月発行の
 『モノ・マガジン』1991年4月2日号 No.188
 「特集/左を制するものは時代を制す/左利きの商品学」
 (ワールド・フォトプレス)に掲載されていたもので、
 1993(平成5)年に、英語を勉強して連絡を取り、
 定期購読していたものでした(1993年11・12月号~1996年3・4月号)。

 そこには、アメリカでのイベントのリポートなども掲載されていました。

 ちなみに、雑誌で知ったイギリスの左利き用品専門店
 「Anything Left-Handed」の顧客が参加できる、
 前述の「Left-handers Club」の会員になり、
 機関誌「The Left-hander」も定期購読していました
 (1994(平成6)年No.16~1997年10月No.27)。

 もちろん現在、世界的に唯一かもしれない、活動中の
 「lefthandersday」サイト「https://www.lefthandersday.com/」では、
 自身が始めた1992年を起源としています。

 これはあくまでも、先週の<号外>でも書きましたように、
 そちら側の「主張」です。

 本当の歴史的事実は、違います。
--

 

昨年は、このことをメルマガで「メディアに注文」として書いています。

メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第647号(No.647) 2023/8/12
「8月13日<国際左利きの日>を前に~メディアに注文」

ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2023.8.12
8月13日国際左利きの日を前に~メディアに注文-週刊ヒッキイ第647号
「新生活」版

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 英語の「International Lefthanders Day」
 「International Lefthander's Day」等で検索しますと現れます、
 英語版のWikipediaやその他の左利き系サイトには、

 (私の英語読解力に誤りなければ)
 1976年、アメリカ・カンザス州の州都トピカに開店した
 左利き用品店のオーナー、ご自身左利きである、
 ディーン・キャンベル(Dean R. Campbell)さんが、
 開店一周年を機に左利きの人の会(Lefthanders International)を始め、
 左利きの人の生活向上のために左利き用品の普及を目指し、
 開店記念日にあたる<8月13日>を
 「国際左利きの日」(INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY)という
 記念日に制定したのです。
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210813international-lefthanders-daywikip

(画像:英語版ウィキペディアの「INTERNATIONAL LEFTHANDERS DAY」の項目冒頭――下線部分:「国際左利きの日」は「レフトハンダー・インターナショナル」の創設者ディーン・R・キャンベルによって1976年に最初の祝祭が行われた-2021.8.13)

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(画像:1993年11・12月号~1996年3・4月号 定期購読していた、アメリカ・カンザス州トピカのディーン R. キャンベルによって設立された「Lefthanders International」発行の隔月刊の雑誌「Lefthander Magazine」から、チェアマンのキャンベルさん) 

 

 ●「左利きの日」は単なるトピック?

マスメディアでこの日のことを取り上げてもらえることは、よいことですし、嬉しくは思います。
しかし、その取り上げ方は単なるトピック「今日は何の日?」という物珍しさの話題のみに終始しています。

「左利き」をきっかけに、真剣に多様性についてとか、社会的包摂(しゃかいてきほうせつ ソーシャル・インクルージョン social inclusion――大路直哉著『左利きの言い分』で知った言葉。「社会的排除」に対する言葉)について考察するというような、中身のある報道とはいいにくいものです。

せいぜい左利き用品を二、三点紹介して終わりという感じです。
本気で左利きの問題を正面切って取り上げるという姿勢は見られません。

今私が遅れている左利き用品の分野として、楽器についてメルマガで考えていますが、これに匹敵するような話題が紹介されたという記憶はありません。

本当に左利きの人、それも“覚醒した”左利きの人に取材しているのか、疑問に感じる内容ばかりです。

 

 ●最近の左利きの本

閑話休題――。

最近、またポツポツと左利きに関する本が出版されるようになっています。

十年一昔という言葉がありますが、十年ごとぐらいに左利きの本が求められるともいわれます。

2020年代に入ってからですと――

 

【左利き応援本】

(2021年)
◎脳科学・精神医学系
(1)(2021年)
(1)『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』加藤俊徳/著 ダイヤモンド社 2021/9/29
(Amazonで見る)

――左利き・利き側の科学解説書というより、<左利きの脳内科医>による“左利き応援本”というのが本当のところでしょうか。

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『レフティやすおのお茶でっせ』2021.9.16
久しぶり?の左利き本近刊『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』

「新生活」版

 

◎自然科学系
(2,3)マーティン・ガードナー『新版 自然界における左と右』(上下) 坪井 忠二, 藤井 昭彦, 小島 弘/訳 ちくま学芸文庫 2021/1/9
上(Amazonで見る)
下(Amazonで見る)

――1992年、紀伊國屋書店版の文庫化再刊。
 上巻(2)の「第9章 人のからだ/第10章 少数派の左利き」では、左利きについて。左利き友の会を主宰された箱崎総一さんや麻丘めぐみさんのヒット曲「わたしの彼は左きき」について等日本の左利き事情についてもふれている。

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(2022年)
◎脳科学・精神医学系
(4)『左対右 きき手大研究』八田 武志/著 DOJIN文庫 2022/5/16
――日本の利き手研究の第一人者による、2008年発行のDOJIN選書版の増補文庫版
(Amazonで見る)

(旧著)『左対右 きき手大研究』八田武志 化学同人(DOJIN選書 18) 2008.7.20
(Amazonで見る)

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『レフティやすおのお茶でっせ』2022.2.22
利き手と左利きの科学的研究書・八田武志『左対右 きき手大研究』増補版?文庫化4月22日発売
「新生活」版
2022.5.19

利き手と左利きの科学的研究書・八田武志『左対右 きき手大研究』加筆・文庫版発売
「新生活」版

 

◎脳科学・精神医学系
(5)『眠れなくなるほど面白い 図解 左利きの話:特別な感性と選ばれし才能の秘密とを大解明!』八田 武志/監修 日本文芸社 2022/7/29
――八田 武志/著『左対右 きき手大研究』を参考にし、より一般的な疑問等を一項目見開き2ページで簡単に図解・説明した120ページほどの小著。
 「国際左利き日」を、1992年イギリスの「Left-Handers Club」によると説明しているのは、残念!
(Amazonで見る) 

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(2023)
◎社会科学・人文科学系
(6)『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』大路 直哉/著 PHP新書 2023/9/16
(Amazonで見る)

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――旧著『見えざる左手』から二十数年、新たに「日本左利き協会」を設立された発起人の一人として、左利きの問題に取り組んだ著作。
 「国際左利き日」については、イギリス「Left-Handers Club」による活動を紹介する箇所の注に、始まりは1976年アメリカのキャンベルさんによると明記している。

『レフティやすおのお茶でっせ』2023.9.20
大路直哉『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』(PHP新書)買いました
「新生活」版

 

(2024)
◎社会科学・人文科学系
(7)『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』
ピエール=ミシェル・ベルトラン/著 久保田 剛史/訳 白水社 2024/6/27
(Amazonで見る)
――――前半では、ヨーロッパ社会における左利き差別と迫害の歴史を綴る。後半では、時折現れた左利きに好意的な対応を示した時代をも語る。左利きの歴史は、ヨーロッパ社会においても、迫害と解放との狭間で揺れ動きながら徐々に良い方向に変化してきた歴史であった。原著は2008年の第二版。

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――前半では、ヨーロッパ社会における左利き差別と迫害の歴史を綴る。後半では、時折現れた左利きに好意的な対応を示した時代をも語る。左利きの歴史は、ヨーロッパ社会においても、迫害と解放との狭間で揺れ動きながら徐々に良い方向に変化してきた歴史であった。

『レフティやすおのお茶でっせ』2024.7.3
新しい左利き本『左利きの歴史:ヨーロッパ世界における迫害と称賛』発売される
「新生活」版

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【児童書】
(2021年)
『ヒミツのひだりききクラブ』キリーロバ・ナージャ/著 古谷萌, 五十嵐淳子/イラスト 文響社 レアキッズのための絵本 2021/10/7
(Amazonで見る)

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――《親子で多様性について学べる、レアキッズ応援絵本 ちょっとユニークな子どもたちを応援する絵本シリーズ第2弾!》

『レフティやすおのお茶でっせ』2021.10.23
日本初!ひだりききの子どものための絵本『ヒミツのひだりききクラブ』発売
「新生活」版

 

【実用書】

(1)(2020年)
『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』萩原 季実子/著 アスコム 2020/7/23
(Amazonで見る)

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――18万部を突破したベストセラー『誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』という右手書き・右利き用のものを左手書き・左利き用に作り直したもの。
 左利きの人向けアドバイスと左手書きに適した右から左への縦書きで段階練習できる「左利き用」の練習帳になっている。 

(2021年)
(2)『左利きギター専用! ギターコードブック』ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス 2021/3/14
(Amazonで見る)

――筆者未見。《左利きギターをお使いのギタリスト専用コードブック!
 実用的な頻出コードを含め、1080パターンのコードダイアグラムを見やすい大きさで収載!
 ギター初心者はもちろん、お使いのコードブックが見づらく困っていた方にもオススメの一冊です。》 

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(2023年)
(3)『左利きさんのためのはじめてのかぎ針編み』佐野 純子/著 日東書院本社 2023/7/19
(Amazonで見る)
――《手芸好きの左利きさん必携の一冊ができました!
 【左利き専用】かぎ針編み入門書
 編み物を諦めていた左利きの担当編集者が、どうしても編めるようになりたくて作った一冊》

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(4)『左利きさんのためのはじめての棒針編み』佐野 純子 日東書院本社 (2023/10/24)
(Amazonで見る) 
――<左利きさんのためのはじめて編み物>シリーズ第二弾。

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『レフティやすおのお茶でっせ』2023.9.11
佐野純子さんの左利き編み物本の第二弾『左利きさんのためのはじめての棒針編み』10月24日発売
「新生活」版

 ・・・

「国際左利きの日」は「左利きの人だけの日」ではありません。
どちらかといいいますと、「左利き以外の人たちの意識を変えて貰うために、左利きの人たちがアピールする日」だと私は思っています。

何事に於いても同じ事ですが、ますは当事者が問題点を世間にアピールし、世間の当事者以外の人たちがそれらについて真剣に考察する、そういうきっかけの記念日であってほしいものです。

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2024.02.10

2月10日<左利きグッズの日>記念2月合併号―<左利き用楽器>製作プロジェクト-週刊ヒッキイ第658号

(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』【別冊 編集後記】

第658号(Vol.20 No.3) 2024/2/10
「2月10日<左利きグッズの日>記念2月合併号――
<左利き用楽器>製作プロジェクトについて考える」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第658号(Vol.20 No.3) 2024/2/10
「2月10日<左利きグッズの日>記念2月合併号――
<左利き用楽器>製作プロジェクトについて考える」
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 本日2月10日は、<左利きグッズの日>です。

 由来について先の<号外>でも書いていますので、
 省略させていただくとして、

 今回は、もう一昨年になりますか、
 「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
  楽器における左利きの世界」
 で、左利き用の楽器について考えてきました。

 「左利きの人は、自分の身体に合った左利きの道具を!」
 というのが私の持論であり、「心の必需品」である楽器もまた同じで、
 「左利きの人は左利き用の楽器を演奏すべきだ!」と考えています。

 そこで、<左利き用楽器>製作プロジェクト
 というものを考えて見たいと思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 ◆ めざせ!実現!!<左利き用楽器>製作プロジェクト ◆

  (1)プロジェクトA<左利き用鍵盤ハーモニカ>
  (2)プロジェクトB<左利き用電子キーボード>
  (3)プロジェクトC<左利き用ピアノ>

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●<めざせ!実現!!左用ピアノ!!!>プロジェクト

なんと言いましても、
左利きの人の生活向上のためにあるのが、この記念日です。

以前書きましたように、
左利きに関する社会のものの見方・考え方が改善されるだけでは、
左利きの人の生活向上にはつながりません。

生活の質を高めるには、左利きの人の身体に合った道具や機械、
システムなどが整わなければ、生活の向上は期待できません。

左利き用品の普及の度合いが、左利きの人の幸福の度合いだといっても
過言ではありません。

生活必需品に関しては、かなり改善されてきました。
しかし、心の必需品ともいうべき、嗜好品に関してはどうでしょうか。
例えば楽器などは、プロの人は別として、
一般に人にとっても「心の必需品」ではないでしょうか。

そこで、この左利き用楽器の問題を取り上げる必要があるのです。

 ・・・

以前、<めざせ!実現!!左用ピアノ!!!>プロジェクト
という題目を唱えたことがありました。

これは一応、最終目標として掲げたものでした。
あらゆる楽器の中で、
ピアノという楽器が一番の頂点にあるような気がしたからです。

私の子供の頃、学校でも必ず置いてあったのは、ピアノに限らず、
オルガン等の鍵盤楽器でしたから。

 

で、今回話題に取り上げるのは、三つのプロジェクトです。

(1)プロジェクトA<左利き用鍵盤ハーモニカ>
(2)プロジェクトB<左利き用電子キーボード>
(3)プロジェクトC<左利き用ピアノ>

 

実現の難易度でいうのではありませんが、
実現した場合、当面の利用者への利益の還元という観点からいいますと、
この順になりそうな気がするからです。

鍵盤ハーモニカは、
今でも一番子供さんが利用することが多いように思います。
学校で義務的に、一律に演奏する機会があるようです。

そうしますと、これはやはり一番先に取り組まなければならない、
と考えられます。

電子キーボードは、
基本的に配線の問題ではないか(?)という気がするので、
実現の可能性も高いのでは、と思っています。

三つの中で一番難易度が高いと思われるのが、ピアノです。
しかしこれも、左利きピアニストのクリストファー・シード
(Christopher Seed)さんは、左利き用ピアノを作り演奏している、
という実例があります。

Lefthandpiano

(画像:左利きピアニストで、自分で左利き用ピアノを作り演奏しているクリストファー・シード(Christopher Seed)さんの左利き用ピアノ(左の茶色)と通常の右利き用ピアノ(右の黒色))

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お金があれば、そして作って欲しいという熱意があれば、
実現するものなのだと思います。

 

 ●クラウドファンディング

そこで、この「お金と熱意による夢の実現」にふさわしい手段として、
クラウドファンディングというものがあるようです。

クラウドファンディングについての詳しい話は置いておきますが、
色々な実現例があるようです。

左利き用楽器実現の可能性もあると信じます。

左利きに関しての実例として私が知っているのは、何年か前に
「左ききの道具店」さんが行った「左利き用手帳」の例がありました。

製作に協力してくださるメーカーさんがあってのこと、
だったと記憶しています。

こういう熱意を持つ企画者と協力者がいれば、
クラウドファンディングも成功するのではないか、と思われます。

私はかつては少しは活動家の真似をしていたものですが、
今は100%「うどん屋の釜」=「ゆう(言うと湯をかけた)だけ」
状態です。
どなたか若い方――若くなくてもいいですが、実務のできる方で、
ぜひチャレンジしていただきたいものです。

 

 ●(1)プロジェクトA<左利き用鍵盤ハーモニカ>

まず手始めは、

(1)プロジェクトA<左利き用鍵盤ハーモニカ>
――略称「左鍵ハモ」計画

ですね。

以下のメルマガで、
「左鍵ハモ」についての過去のメルマガ記事を振りかえっています。

 

第652号(No.652) 2023/11/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(16)
 左利きの知らない 鍵盤ハーモニカの世界(2)」
2023.11.4
[左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ(25)]
楽器における左利きの世界(16)鍵盤ハーモニカの世界(2)
-週刊ヒッキイ第652号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2023/11/post-4f8030.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/5abfe073615fa9926465d8b75bf9f3e8

 

そのうちから、

第520号(No.520) 2018/6/16「【左手・左利き用品を考える】
右用と左用の違い(23) 楽器編(5)鍵盤ハーモニカ・後編」
学校で出会う楽器―鍵盤ハーモニカ・後編
 ●鍵盤ハーモニカと左利き
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事業機関「鍵盤ハーモニカ研究所」の運営する
鍵盤ハーモニカ情報サイト
「鍵盤ハーモニカ奏者ピアノニマス公式ブログ」の記事
「左利き用の鍵盤ハーモニカについて」
http://www.pianonymous.com/entry/2014/08/19/%E5%B7%A6%E5%88%A9%E3%81%8D%E7%94%A8%E3%81%AE%E9%8D%B5%E7%9B%A4%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%AB%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6
■対策1:ホースを延長して、反対側まで伸ばす。
■対策2:右手を鍛えるための試練とおもって頑張る
■対策3:もういっそのこと私と同じスタイルで弾こうよ!
 《…以上、あまり解決に導けなくて申し訳ない。》
 《※追記 2014/09/04
  左利き用の鍵盤ハーモニカについて
  スズキ楽器製作所へ直接問い合わせを行った。
  結論からいうと、
  現状どのメーカーも製造は一切していないようだ。
  というのも左利き用のパーツを製造するには
  倍以上のコストがかかり、
  作りたくてもどこも作れない状況とのこと。
  うちのサイトにきてくれた左利きの皆様、
  有力な情報が提供できずすみません。》
 ●相談サイトでは……
 ●「ちょっと」だからこそ簡単!?
--
身体に服を合わせるのが、普通の考え方です。
服に身体を合わせるなんて、あり得ない! のでは?
手や腕は、右と左の二つしかありません。
単純に考えれば、
右用があれば、左用があっていいのではないでしょうか。
作っても二つだけです。
利用者全体の総数が違う、というかもしれませんが、
だからといって、多数決で決める必要はありません。
洋服のサイズを多数決で決められても困るでしょう。
...
結局は、心がけの問題ではないでしょうか。

発想の問題。

一人でも多くの人に音楽を楽しんでもらいたい、
と考えるかどうか。

心の優しさ、思いやりの問題とも言えそうです。
--
 ●左右平等の思想で……
--
右利きが多数派だから「右へならえ」せよ、
ではなくて、
左右平等で考えてほしいものです。

人は、みんなやっぱり人なのです。
心もあれば、それぞれに痛みも感じるのです。

「自分だけがしあわせであれば良い」
なんて、誰も思いませんよね。

「みんながしあわせになれる」
そういう社会にかえてゆきましょう

まずは楽器から、始めてみませんか?
--

と私は書いています。

ここで提案されている左利きの場合の演奏法は、
テーブルに置いて、チューブでつないだ吹口を使う方法でした。

これでは「本来あるべき姿の左手による鍵盤操作」の問題を
クリアーできません。

 

で、上のサイトの追記(色文字の部分)を、改めてコピーしておきます。

--
※追記 2014/09/04

左利き用の鍵盤ハーモニカについてスズキ楽器製作所へ
直接問い合わせを行った。
結論からいうと、現状どのメーカーも製造は一切していないようだ。
というのも左利き用のパーツを製造するには倍以上のコストがかかり、
作りたくてもどこも作れない状況とのこと。
うちのサイトにきてくれた左利きの皆様、
有力な情報が提供できずすみません。

ちなみにスズキさんでは、身体にハンディのある子どもたちのために
メロディオンやリコーダーを手作りし、無償で提供する
という取り組みをされているなど、右手にハンディがある人に対しては、
協力的なスタンスである。(※学校や施設が直接申請をするフローで、
一般への特注等は行っていない)

いずれにせよ、手間と時間がかかることなので、
やはり左利きの小学生は私と同じ弾き方をしよう!という結論にいたる。

※さらに追記 2016/6/8

スズキさんで左利き用の製品をみた、という方から情報を得た。
しかし…それはただ単に歌口が逆についているモノだったそうだ。
--

 

改めて読んでみますと、
《スズキさんでは、身体にハンディのある子どもたちのために
 メロディオンやリコーダーを手作りし、無償で提供する
 という取り組みをされている》
といいます。

左利きは、現状では<身体にハンディのある>といっていいのではないか
という気がしますけれど、どうでしょうか。

少なくとも、この時期よりは、左利きに限らず、
マイノリティーへの理解が進んでいる、と考えられます。

今なら熱意を持って協力を依頼すれば、実現の可能性は
少しは上がっているような気がします。

 

 ●「左鍵ハモ」計画への道

問題は、やはり「鍵盤を左右反転させる」という発想を
受け入れてもらえるのかどうか、にかかっているかと思われます。

しかし、このサイトの南川朱生さんには、

2015-03-07
両手弾き用の鍵盤ハーモニカを考案してみた
https://www.pianonymous.com/entry/2015/03/07/%E4%B8%A1%E6%89%8B%E5%BC%BE%E3%81%8D%E7%94%A8%E3%81%AE%E9%8D%B5%E7%9B%A4%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%AB%E3%82%92%E8%80%83%E6%A1%88%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F

20150307

(画像:南川朱生さんの考案する両手弾き鍵盤ハーモニカの画像-無断拝借)

 

という記事もあります。
この両弾き用の左側だけでいいのですから、可能性はあると思われます。

《もし自分が大金持ちになり、各メーカーに依頼して
 特注鍵盤ハーモニカを制作できるのであれば、
 下図のような商品を作りたいと思っている。》

とあります。

続けて《一般的な需要は微塵も感じられないが、》とありますが、
左用ができれば、こちらの可能性も広がるという点では、
協力してもらえるかもしれません。

希望的観測に過ぎませんが。

 

▼「左鍵ハモ」計画への道――

・左利き用品を扱っているお店の人に計画への協力を依頼する

・鍵ハモのプロ、南川朱生さんにお話を聞いてもらう

・現時点で鍵ハモを製作しているメーカーをチェックして、
 製作を打診してみる

この辺からスタートすることになりそうです。

その後の段階としましては、

1.メーカーさんに試作品を作ってもらう――3Dプリンターが登場して
比較的簡単に試作できるようになったといいます。

2.できた試作品を南川さんのようなプロ、一般の左利きの大人、
左利きの子供さん、小学校の音楽科の先生らに試演してもらう。

3.試演の結果が良ければ量産の方法を考える。

この試作の段階でのクラウドファンディングでは、
支援者への見返りは期待できません。

次の量産の段階のクラウドファンディングでやっと見返りとして
製品の購買が可能になる、というところでしょうか。

こういう二段構えのクラウドファンディングが考えられそうです。

 ・・・

「左鍵ハモ」計画に興味を持たれた方で、
クラウドファンディングに挑戦してみてもいいのでは、
とお考えの方は申し出ていただけると幸いです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「2月10日<左利きグッズの日>記念2月合併号――<左利き用楽器>製作プロジェクトについて考える」と題して、今回も全紹介です。

左利き用品の普及が、「左右平等社会の指標となる」と考えています。
これは、次のような言葉を受けての考えです。

1970年代「左利き友の会」を主宰された
左利き解放運動の活動家でもあった、精神科医の箱崎総一先生の著書
『左利きの秘密』(立風書房マンボウブックス 1979)にある言葉です。

 《左利きに対する偏見と差別が真になくなるのは、
  左利きの人たちがなんら苦痛を強いられることなく
  生活していけるときである。
  それをはかる物指しは、結局、
  左利きのための道具・器具の普及度である、と私は考える。》

さらに続けて、

 《たとえ人々の頭の中から
  左利きに対するあやまった考えがなくなったとしても、
  それだけでは左右同権の社会とはいえないのだ。
  左利きの人たちが
  右利きのための道具や器具に囲まれて暮らしているかぎり、
  真の解放はありえないのだ。/
  こうしたことを考えるとき、わが日本の左利きにとって
  まだけわしい前途が横たわっているといわねばならない。》

左利きの人も、右利きの人と同じように生活できる社会の実現――。

左利きの人の生活向上があってこそ、左利きの人の解放につながるのだ、と。

左利き用品は、近年生活必需品的な道具類に関しましては、かなり普及してきました。
ハサミや包丁のような刃物類、右端からメモリが始まる左利き用の定規など、です。

しかし、嗜好品的な楽器やカメラなどは、まだまだ左利きの人のためのそれらが実現していません。

特に楽器は、心の必需品ともいうべきものだと思うのですが、どうでしょうか。

<左利き用楽器>の普及が、これからの時代に期待されます。

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおの新しい生活を始めよう』に転載しています。
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2024.02.03

左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii(号外)2月合併号(10日第二土曜発行)のお知らせ

(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』【別冊 編集後記】

(号外)2月合併号(10日第二土曜発行)のお知らせ

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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(号外)2月合併号(10日第二土曜発行)のお知らせ
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弊紙は、通常月に2回、第二土曜日と第四土曜日の発行ですが、
今月2月は、
<2月10日左利きグッズの日>が土曜日とか重なりますので、
2月10日第二土曜日に「2月合併号」を発行する予定です。

で、今週はこのお知らせのみとし、また第三土曜日の発行はお休みとし、
来週2月10日の<左利きグッズの日>の日に、
左利きグッズに関連した内容のメルマガを発行します。

昨年も第一土曜日発行分で続けていました、左利きと音楽、
左利き用楽器について書いてみる予定です。


まずは、「左利き用ピアノ」までの第一歩として
「左利き用鍵盤ハーモニカ」の制作を目指したい、と考えています。

もし障壁が「お金の問題」というのなら、今よくやっている
クラウドファンディングで支援者とお金を集めるという方法もある、
と思います。

左ききの道具店さんが以前
左利き用の手帳をクラウドファンディングでやっていました。

ああいう風にできれば、可能性はあると思うのですけれど、
メーカーさんにも訊いてみたいものです。

お楽しみに!

 ・・・

<2月10日 左利きグッズの日>

●記念日の由来●
《社会生活で左利きの人が感じているさまざまな道具の使いづらさ。
 それを解消するための左利き用グッズの普及を目指し、
 左利きグッズを扱う神奈川県相模原市の菊屋浦上商事株式会社が制定。
 日付は2月10日を0210として「0(レ)2(フ)10(ト)」
 と読み、レフト=左の発想から。》

『レフティやすおのお茶でっせ』2008.12.28
2月10日は左利きグッズの日、日本記念日協会で認定される: レフティやす...
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*『レフティやすおのお茶でっせ』過去の2月10日「左利きグッズの日」の記事:
・2008.12.28
2月10日は左利きグッズの日、日本記念日協会で認定される
・2009.2.10
今日2月10日は“左利きグッズの日”
・2011.2.8
左手書字考(1)左手で字を書くこと―再考:週刊ヒッキイhikkii249
・2011.2.9
「左利きグッズの日」記念「第5回<LYグランプリ>2011」読者大賞アンケート
・2012.2.9
2月10日は「左利きグッズの日」ですが…メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」298号告知
・2012.2.10
2月10日「左利きグッズの日」記念<LYGP>第6回2012:メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」299号予告
・2013.2.10
今年もまた<左利きグッズの日>でした
・2015.2.10
2月10日は改称7年目の〈左利きグッズの日〉
・2016.2.9
2月10日は左利きグッズの日
・2016.2.10
2月10日は左利きグッズの日―普及の前提
・2017.2.9
2月10日〈左利きグッズの日〉をまえに左来人(Right Hidari)『左利きあるある 右利きないない』を買う読む
・2017.2.10
左手左利き専用グッズ開発「レフティー21プロジェクト」菊屋浦上商事呼びかけ
・2018.2.10
2月10日は「左利きグッズの日」―どこまで進む「左利き」容認―産経新聞投書から
・2019.2.10
2月10日は「左利きグッズの日」―に思うこと
(新生活版)2月10日は「左利きグッズの日」―に思うこと
・2020.2.8
2020年2月10日は令和初の〈左利きグッズの日〉-文末に嬉しい情報あり
(新生活版)2020年2月10日は令和初の〈左利きグッズの日〉-文末に嬉しい情報あり
・2021.2.8
〈日本版左利きの日〉から20年、2月10日は〈左利きグッズの日〉
(新生活版)〈日本版左利きの日〉から20年、2月10日は〈左利きグッズの日〉
・2022.2.9
2月10日〈左利きグッズの日〉を前にTBSテレビ【新・情報7daysニュースキャスター】で左利き情報
(新生活版)2月10日〈左利きグッズの日〉を前にTBSテレビ【新・情報7daysニュースキャスター】で左利き情報
・2023.2.9
2月10日は左利きグッズの日―私のファースト左手・左利き用品ことなど
(新生活版)2月10日は左利きグッズの日―私のファースト左手・左利き用品ことなど

『レフティやすおのお茶でっせ』カテゴリ――
2月10日左利きグッズの日

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「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii(号外)2月合併号(10日第二土曜発行)のお知らせ」です。

本文中にもありますように、2月10日は<左利きグッズの日>ですので、偶然土曜日に当たるということで、今月はこの日に一回だけ発行することにしました。

実はどうもパソコンの様子がいまいちだ、ということもあります。
体調も、とうとう老眼になったのか本が読みにくかったり、他にも色々と変なものが見えたりという目の不調と、以前から時折不調となる腰の方がこれもいまいちで、長時間の座っているのも大儀な状態です。

適当に手抜きでやっていこうと思います。
気長にお相手していただけると幸いです。

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