2025.12.06

【別冊 編集後記】楽器における左利きの世界(35)左手のフルーティスト-週刊ヒッキイ第699号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【別冊 編集後記】

第699号(Vol.21 no.22/No.699) 2025/12/6
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(35)<左利きの人の本>新規発見本紹介~
『左手のフルーティスト』畠中秀幸」

 

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
  【左利きを考える レフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第699号(Vol.21 no.22/No.699) 2025/12/6
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(35)<左利きの人の本>新規発見本紹介~
『左手のフルーティスト』畠中秀幸」
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 今回は、前号で紹介しました<左利きの人の本>新規発見本の二冊目、
 正確には「左利きの人」というより、「左使いになってしまった」
 演奏家さんの本を紹介しましょう。

 

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  ★ 左手があるじゃないか ★

 <左利きの人の本>新規発見本紹介

  『左手のフルーティスト』畠中 秀幸 音楽之友社

  <左利き者の証言・左手のフルーティスト編>
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 ●左利きの人を紹介する本(2)『左手のフルーティスト』

建築家でフルート奏者として活躍中の畠中さんが、脳出血に倒れ右半身
不随となり、左手で演奏できる特別な木管フルートを特注で作ってもらい
「左手のフルーティスト」として演奏家を再スタートした、という物語。

 

『左手のフルーティスト』畠中 秀幸/著 音楽之友社 2024/3/25
(Amazonで見る)

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 《2011年5月、音楽を愛し、将来を嘱望された建築家が脳出血に襲われ
  る。右半身の機能を失った彼は望みを捨てず、左手のみで動かせる
  木管フルートを特注し、ついに「左手のフルーティスト」として舞台
  に立つ。/TBS全国ネットでも紹介された「左手のフルーティスト」
  畠中秀幸の、病に倒れ、それを乗り越えるまでの数々の苦悩や喜びを
  描く。巻末に左手のピアニスト・舘野泉との特別対談を収録。》

著者について
 《建築家・音楽家。1969年広島県生まれ。9歳よりフルートを始め、
  中学3年より「個人コンクール北海道大会」で3年連続1位。1994年
  京都大学工学部建築学科大学院修士課程修了。2003年建築設計・
  音楽企画事務所「スタジオ・シンフォニカ」設立。2009年札幌市
  都市景観賞を当時史上最年少で受賞。2002年から12年間北海道工業
  大学非常勤講師。2009年北海道吹奏楽プロジェクトを設立、代表を
  務める。2011年に脳卒中を患い右半身の機能を失いながらも、建築家
  ・左手のフルーティスト・指揮者として活躍中。2019年札幌文化芸術
  劇場hitaruオープニングイベント音楽監督。2022年7月札幌コンサー
  トホールkitara、2023年2月札幌時計台ホールにて公演。2023年4月
  札幌G7環境大臣レセプションにて演奏。2022年一般社団法人「結び」
  理事長に就任。2024年3月初ソロCD「音の建築」をリリース。》

 

目次
I 運命の日 7
II フルートとの出会い 27
「最初の知らせを聴いたとき、『畠中は死なないよ』と思いました」
 北海道北広島高等学校教諭 笠原 禎さん 53
III 建築と向き合う 59
IV 建築のような音楽、音楽のような建築 73
V 左手のフルーティストとして 97
「ひとりの人生がかかっているから、できませんとも言えません」
 山田フルート・ピッコロ工房 山田和幸さん 113VI 目指すべきもの 123

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舘野泉&畠中秀幸 特別対談
「左手になって、自分たちの音楽は変わったのか?」133
あとがき~「さかいめ」をめぐる旅~ 145

 

 ●<左利きミステリ>「フルートと短機関銃のための組曲」
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 ●「そこそこなんでもできてしまう」人
 ●「励ましの言葉」
 ●病気と音楽
 ●生い立ちからの話
 ●左手の設計
 ●非利き手の左手から生まれるもの

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【編集後記】本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25― 楽器における左利きの世界(35)<左利きの人の本>新規発見本紹介~『左手のフルーティスト』畠中秀幸」と題して、今回は冒頭と見出しのみの紹介です。

(*注:メルマガの本文は、一週間後にこのブログで別途、【最新号】として全文公開します。)

今回は、左利きの人ではない、左手使いになってしまった人、<左利き者の証言・左手のフルーティスト編>ということになります。
右半身不随の障害者の人で、左手を使わざるを得なくなった人のお話でした。
さいわいフルートという楽器は、右手よりも左手をよく使う楽器だったおかげで、左手使いになっても比較的に慣れやすかった、というのです。
フルートは弦楽器ではないので、指使いそのものは単に押さえるだけで、利き手・非利き手の差は基本的にないのですね。
右利きと左利きの利き手と非利き手との違いは、構えの差ということでしょうか?

 ・・・

左手・左利き用品の普及に関して、右利きの人でも右手をケガしたときに必要になる、という言い方で推し進めようとします。
決してまちがいではないのですけれど、どうしても実感とは異なってきますよね。
「そりゃあそうだけど……」というように。

現実にはその通りで、それと左利きの人の実用とでは当然距離があるわけです。
「右利きの人のいざというときにも役に立つ」的な言い方ではやはり普及は難しいと考えられます。

もっとストレートに左利きの人の権利として主張するべきだ、と筆者は考えます。

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

 

『左利きライフ研究家(元本屋の兄ちゃん)レフティやすおのお茶でっせ』
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2025.11.30

【編集後記】クリスマス・ストーリーをあなたに(15)-2025-ホック<怪盗ニック>3話-楽しい読書第400号

古典から始める レフティやすおの楽しい読書(まぐまぐ!)

【編集後記】

2025(令和7)年11月30日号(vol.18 no.20/No.400)
「クリスマス・ストーリーをあなたに~(15)-2025-
エドワード・D・ホック<怪盗ニック>クリスマス・ストーリー3話」

 

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2025(令和7)年11月30日号(vol.18 no.20/No.400)
「クリスマス・ストーリーをあなたに~(15)-2025-
エドワード・D・ホック<怪盗ニック>クリスマス・ストーリー3話」
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 記念すべき400号となりました。
 記念号とするべきところですが、季節柄、例年通りということで……。 

 今年も、はやクリスマス・ストーリーの紹介の季節となりました。

 昨年の<クリスマス・ストーリーをあなたに>は、アメリカの
 ミステリ系の短篇小説作家デイモン・ラニアンの作品を紹介しました。

 今年は、正真正銘のアメリカの短篇ミステリ作家の巨匠、
 エドワード・D・ホックの人気キャラクターの一人、
 価値のないものしか盗まない、というユニークな<怪盗ニック>の
 クリスマス・ストーリーを3話まとめて紹介しましょう。

 

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-クリスマス・ストーリーをあなたに (15)- 2025

  ~ 愛あるプレゼントの物語 ~

  エドワード・D・ホック<怪盗ニック>シリーズから
   クリスマス・ストーリー3話 木村二郎/訳

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 ●過去の ~クリスマス・ストーリーをあなたに~

 ●エドワード・D・ホック<怪盗ニック>シリーズから3話

『怪盗ニック全仕事5』エドワード・D・ホック 木村二郎/訳
創元推理文庫 2018/3/22
(Amazonで見る)

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 ●「クリスマス・ストッキングを盗め」
 ●「サンタの付けひげを盗め」
 ●「錆びた金属の栞を盗め」

 

*参考:<怪盗ニック>の短編集

(創元推理文庫)版

『怪盗ニック全仕事(1)』エドワード・D・ホック/著 木村 二郎/訳
2014/11/28
《「価値のないもの、もしくは誰も盗もうとしないもの」だけを依頼され
 て盗む異色の怪盗ニック・ヴェルヴェット。その全短編を発表順に集成
 する日本オリジナル短編集第1弾。》
(Amazonで見る)

『怪盗ニック全仕事(2)』エドワード・D・ホック/著 木村 二郎/訳
2015/8/29
《ニック自身が盗まれたり、何も盗まないことを依頼されたりの異色編
 まで15の活躍が楽しめる日本オリジナル短編集。短編ミステリの巨匠
 ホックが産み出したユニークな怪盗の全短編集成第2弾。》
(Amazonで見る)

『怪盗ニック全仕事(3)』エドワード・D・ホック/著 木村 二郎/訳
2016/6/22
《ニックが日本を訪れる「駐日アメリカ大使の電話機を盗め」はじめ、文庫
版全集第3弾は本邦初訳4編、単著初収録6編を含む全14編。》
(Amazonで見る)

『怪盗ニック全仕事(4)』エドワード・D・ホック/著 木村 二郎/訳
2017/4/21
《ライバル女怪盗サンドラ・パリス初登場編を含む、文庫版全集第四弾
 は本邦初訳6編、単著初収録5編を含む全15編を収録。》
(Amazonで見る)

『怪盗ニック全仕事(6)』エドワード・D・ホック/著 木村 二郎/訳
2019/1/21
《さらば、怪盗ニック。「価値のないもの」だけを盗み続けた愛すべき
 泥棒の活躍もこれで見納め! 文庫版全集完結!
 1966年の初登場以来、40年以上にわたり「価値のないもの、誰も盗もう
 とは思わないもの」を盗み続けてきた怪盗ニック・ヴェルヴェット。
 ついに迎えた最終巻は、奇妙な品物を意外な方法と思わぬ理由により
 盗み出す通常営業の短編から、恋人グロリアとの出会いや〈白の女王〉
 サンドラ・パリスとの共演などファン必読のエピソードまで、本邦初訳
 8編を含む全14編を収録。唯一無二の大泥棒の活躍を残らず収めた文庫
 版全集、堂々の完結!》
(Amazonで見る)

 

(ハヤカワ・ミステリ文庫)版

『怪盗ニック登場』エドワード・D・ホック/著 小鷹 信光/編
木村 二郎/訳 2003/5/1
――日本独自編集の<怪盗ニック>短篇集第一弾だった<ハヤカワ・
 ミステリ>版の文庫化。
(Amazonで見る)

『怪盗ニックを盗め』エドワード・D・ホック/著 木村 二郎/訳
2003/8/1
――日本独自編集の<怪盗ニック>短篇集第二弾の<ハヤカワ・
 ミステリ>版の文庫化。
(Amazonで見る)

『怪盗ニックの事件簿』エドワード・D・ホック/著 木村 二郎/訳
2003/11/26
――日本独自編集の<怪盗ニック>短篇集第三弾の<ハヤカワ・
 ミステリ>版の文庫化。
(Amazonで見る)

『怪盗ニック対女怪盗サンドラ』エドワード・D・ホック/著
木村 二郎/訳 2004/7/15
――<怪盗ニック>のハヤカワ・ミステリ文庫版短篇集第4弾は、
 タイトル通り、怪盗ニックと女怪盗サンドラ・パリスの共演編の短篇を
 集めた、文庫オリジナル作品集。
(Amazonで見る)

 

(ハヤカワ・ミステリ Hayakawa pocket mystery books)版

『怪盗ニック登場』エドワード・D・ホック/著 小鷹 信光/編
木村 二郎/訳 昭和51年2月29日
――<怪盗ニック>の日本独自編集短編集の第一弾。
(Amazonで見る)

『怪盗ニック登場』エドワード・D・ホック/著 小鷹 信光/編
木村 二郎/訳 1998/8/1
(Amazonで見る)

『怪盗ニックを盗め』エドワード・D・ホック/著 木村 二郎/訳
1979/12/1
――<怪盗ニック>の日本独自編集短編集の第二弾。
(Amazonで見る)

『怪盗ニックの事件簿』エドワード・D・ホック/著 木村 二郎/訳
1983/3/1
――<怪盗ニック>の日本独自編集短編集の第三弾。
(Amazonで見る)

 

『ホックと13人の仲間たち』エドワード・D・ホック/著 木村 二郎/訳
1978/1/1
――ホックの日本独自編集の<怪盗ニック>を含む、シリーズ・
キャラクター13人を集めた短編集。
(Amazonで見る)

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(画像:エドワード・D・ホックの人気<探偵>キャラクターのひとり、<怪盗ニック>の日本独自編集短編集のうち、筆者の所蔵本――
(創元推理文庫)版『怪盗ニック全仕事1』『怪盗ニック全仕事6』、(ハヤカワ・ミステリ)版『怪盗ニックを盗め』『怪盗ニックの事件簿』『ホックと13人の仲間たち』と、『怪盗ニック全仕事5』(図書館本))

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本誌では、「クリスマス・ストーリーをあなたに~(15)-2025- エドワード・D・ホック<怪盗ニック>クリスマス・ストーリー3話」と題して、短篇ミステリのクリスマス・ストーリー三話の紹介です。
今回も冒頭のみの転載です。
冒頭以下は、見出しのみで本文は省略させていただきました。

 ・・・

記念すべき400号でしたが、11月末は恒例の<クリスマス・ストーリーをあなたに>の号となりますので、記念号は次号で!

クリスマス・ストーリーも、毎年、何を選ぶか悩むのですが、今年は昨年の今頃に出版された
『聖夜の嘘』("When Christmas Comes" アンドリュー・クラヴァン/著 羽田 詩津子/訳 ハヤカワ・ミステリ 2024/11/7
《MWA賞受賞作家のアンドリュー・クラヴァンが贈る、心温まるクリスマス・ミステリ》出版社の紹介文から))
(Amazonで見る)

を紹介するつもりでした。
実際に紹介するとなりますと、結末にふれることを避けられないという感じで、謎解きもののミステリの場合は、非常に難しくなります。

結末が○○なので、紹介したいのですが、そうはいきません。
残念です。

代わりに、おなじ謎解きものなのですが、短篇ですし、ポイントは外すようにしていますので「まあ、いいか」という感じです。

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

 

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおブログ【左利きライフ研究家:元本屋の兄ちゃん】』に転載しています。
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2025.11.22

【最新号】ヒッキイ楽読[コラボ]第8回(後)<左利きミステリ>新規発見作-楽しい読書第399号

古典から始める レフティやすおの楽しい読書
(まぐまぐ!)

【最新号】

2025(令和7)年11月15日号(vol.18 no.19/No.399)
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(後編)
<左利きミステリ>新規発見作<海外編><国内編>紹介」

 

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2025(令和7)年11月15日号(vol.18 no.19/No.399)
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(後編)
<左利きミステリ>新規発見作<海外編><国内編>紹介」
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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
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  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第698号(Vol.21 no.21/No.698) 2025/11/15
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(前編)
<左利きの人の本>新規発見本紹介 <左利き者の証言・刀工編>」
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*「前編」も見てね! 「前編」はこちらで↓
 『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(9:40 配信)
登録はこちら

または、
『左利きライフ研究家(元本屋の兄ちゃん)レフティやすおのお茶でっせ』 のサイドバーから!

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 今回も三月以来の『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』と
 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』のコラボ企画です。

 この8回目は、(前半)では、左利きの刀工の本を紹介しました。
 (後編)では、新規に発見した<左利きミステリ>を紹介します。

 

 3月のコラボ――

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第682号(Vol.21 no.5/No.682) 2025/3/15
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:
<左利きミステリ>第7回 国内編(前編)新規発見作紹介」

【最新号】『レフティやすおのお茶でっせ』
2025.3.15
[コラボ]<左利きミステリ>第7回海外編(前)新規発見作-週刊ヒッキイ第682号

 

2025(令和6)年3月15日号(vol.18 no.4/No.384)
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:
<左利きミステリ>第7回 国内編(後編)再発掘作紹介」

【最新号】『レフティやすおのお茶でっせ』
2025.3.15
[コラボ]<左利きミステリ>第7回国内編(後)再発掘作-楽しい読書384号

 

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  ★ 週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画 ★

 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
 (後編)<左利きミステリ>新規発見作紹介

 <海外編><国内編>

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 『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』
(前編)<左利きの人の本>新規発見本紹介

  『刀に生きる 刀工・宮入小左衛門行平と現代の刀職たち』
  <左利き者の証言・刀工編>

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 ●<左利きミステリ>

<左利きミステリ>についてです。

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』で、
「名作の中の左利き/推理小説編」として紹介してきました。

その後、機会ある毎に新たな情報を追加しながら、今日に至っています。

今回は、<海外編><国内編>の新規発見作を紹介していきます。

 ・・・

*<左利きミステリ>とは、
 左利きの人が主要登場人物である物語や
 左利きの性質をトリックに活用した推理小説、
 左利きや左手や左右に関連した推理小説、サスペンス小説、
 ホラー作品等の広義の「ミステリ」の総称をいう。


 国内ミステリ : 東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』
 海外ミステリ : エラリー・クイーン『シャム双子の秘密』

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*(新たに表示記号の追加・変更があります)

 1843:新聞・雑誌等初出年代 (1927):書籍刊行年代
 (フランス/中国):出版国/作品の舞台となる国―出版国と異なる場合
 「」:短編、長編の一章 『』:収録短編集、長編 
 エミール・ガボリオ:作者名 
 [シャーロック・ホームズ]:登場する「名探偵」(シリーズ探偵)の名
 ・特記事項
 [未]:<左利きミステリ>にもう一歩、未成熟
 [準]:<左利きミステリ>に準ずる
 [外]:番外編 (左利き/左手/左右関連)
 [H]:ホラー [SF]:SF [F]ファンタジー
 [傍]:メインのストーリーとは無縁の傍系の話
 [参]:参考作品(一般小説・児童書、小説以外のノンフィクション等)
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<左利きミステリ>の登場人物・分類表

 (探):左利きの探偵/探偵役
 (被):左利きの被害者
 (犯):左利きの犯人
 (容):左利きの容疑者
 (他):左利きのその他の事件関係者
 (脇):脇役、通りすがり、妄想中の左利きの人物
    ([傍]メインのストーリーとは無縁の傍系の話に登場する人物)

 

<左利きミステリ>としての紹介の都合上、
作品のネタバレとなるケースがあります。
基本的に、キーポイントとなる読みどころに関しては
問題が起きないように留意しながら紹介していますが、
ときに一部ネタバレになる場合もありますが、ご容赦ください。

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<左利きミステリ>:<海外編><国内編>新規発見作紹介

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(新たに見つけた<左利きミステリ>)<海外編>
━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━

 

まずは、<左利きミステリ>の<海外編>の新規発見作の紹介です。

 

 ●「ノッティング・ヒルの謎」チャールズ・フィーリンクス

(1863) (イギリス)「ノッティング・ヒルの謎」チャールズ・
フィーリクス (容)
<左利きの容疑者・証拠品の落ちていた場所>
――ウィルキー・コリンズ『月長石』に先立つ、最初の英国推理小説だ
 (ジュリアン・シモンズ『ブラッディ・マーダー』1972)とされる、
 短い長編。
The Notting Hill Mystery 『ワンス・ア・ウィーク』(週刊誌)1862年
11月~1863年8月(8回連載)
・『英国古典推理小説集』佐々木徹/編訳 岩波文庫 2023/4/14
(Amazonで見る)

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《看護婦も召使も、氏は左利きなので、夫人にスプーンで食べ物を与える
 ためにいつもベッドの左側に行った、と口を揃えて言いました。右手は
 不器用だったそうです。右利きの人間が左手ではスプーンをうまく扱え
 ないのと同じです。》p.451

 

 

 ●「運命の銃弾」ジョン・ディクスン・カー

1923 (アメリカ)「運命の銃弾」ジョン・ディクスン・カー
 加賀山卓朗/訳 (容) [外] 
The Marked Bullet 『ヒル・レコード』誌1923年3-4月号
<右手がない重要容疑者>
――密室の協商と呼ばれた著者が17歳の書いたときに書いた作品、自身が
 編集長を務めた雑誌に掲載、密室もの+記述トリック。
・『ミステリマガジン』2024年11月号(no.767) 早川書房 2024/9/25 
<特集:世界のジョン・ディクスン・カー>掲載
(Amazonで見る)

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《「その人物は銃を使ったあと、手でグリップをこすって、残っていた
 かもしれない指紋を消した。(略)だが」(略)「引き金のことを
 忘れていた。(略)犯人の右手の人差し指の指紋を半分残していたん
 ですよ、(略)」/(略)「殺したわけがない。あなたの言う状況で
 そんなことはできないからです」彼は少しためらってから、ごくゆっ
 くりとマントをめくった。「ぼくは――右手がないんです。シャトー
 =ティエリの戦いで失いました……」》p.18

 

 

 ●「フルートと短機関銃のための組曲」フレドリック・ブラウン

1942 (アメリカ)「フルートと短機関銃のための組曲」フレドリック・
ブラウン 越前敏弥/訳 [外]
Suite for Flute and Tommy Gun shoshtu 
初出:Street & Smith's Detective Story, 1942年6月
<左手フルートでアリバイ作り>
――左手だけで演奏できるフルートの曲を作曲した犯人、左手にフルート
 (左手だけで吹ける音がいくつかある)、右手に短機関銃。
・『死の10パーセント フレドリック・ブラウン短編傑作選』フレドリック・
ブラウン 小森収/編 創元推理文庫 2023/9/28
(Amazonで見る)

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 《「ただ、ふつうのフルートでも、左手だけで吹ける音がいくつか
  あるんですよ。それもずいぶんたくさん。第一オクターブのGから
  第二オクターブのCまで、それにいちばん上のオクターブでは
  ほとんどの音が片手で出せます。/(略)殺人は計画しただけで
  なく、そのために曲を作ったんですよ。やつの書いた組曲のほとんど
  が、片手で演奏できる高さに設定されています。(略)われわれを
  アリバイとして利用するつもりだったんです。(略)」》p.221

「編者解説」小森収
 《(略)「フルート……」は、日本の大家の有名な作品に類似の
  アイデアがあります。(略)》p.439

 

 

 ●「メビウス荘の奇妙な事件」林星晴

(c)2020 (中国)「メビウス荘の奇妙な事件」林星晴 阿井幸作/訳 (犯)
(被) [外] SF
2023年(一般文芸誌『海燕』にSF扱いで掲載、各年の優れたミステリ
短篇を集成するアンソロジー『中国縣疑推理小説精選』2023年版採録)
<メビウスの輪状の空中建造物における、左右反転人間の事件>
――メビウスの輪(帯)を活用した左右反転させた人間のSFミステリ。
・『ミステリマガジン』2024年7月号(no.765) 早川書房 2024/5/24
[華文ミステリ招待席]第15回
(Amazonで見る)

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 《(略)氏は一台のスノーバイクの左側に寄り、片足スタンドを足で
  上げると、バイクを我々の前まで推して説明してくれた。》p.292

 《(略)氏はほぼ何の力を込めずにスノーバイクを倉庫横に戻し、
  右側のスタンドを下ろしてから我々に向き直った。》p.295

 《まず、犯人のトリックを理解する前に、メビウスの帯とは何かを
  説明しなければならないな」》p.308

 《分かるかい? メビウスの帯そのものが逆さまになるから、二次元の
  ロバもメビウスの帯を一周すると逆さまになるのさ」》p.310

 

━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━
(新たに見つけた<左利きミステリ>)<国内編>
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次に、<左利きミステリ>の新規発見作<国内編>の紹介です。

 

 

 ●「左利き」郡順士(こおり じゅんし)

1982 「左利き」郡順士 [参] 時代小説
初出:『小説宝石』昭和57(1982)年6月号
<時代小説、士道小説 士道における左利きの扱いを描く>
――武家を継ぐため、左利きを必死で直し、役に就くが、あるとき、
 緊張のあまり思わず、刀を利き手の側の左に置いてしまうミスを犯す
 (刀を左側に置くと、右手ですぐに抜くことができるので、害意のない
 証として右側に置くのが武士の作法)。用人に事情を訴え、奉行への
 執成しをお願いすると、非礼は非礼として糺した上、許しを得る。
 昔の習慣といえば、それまでですが、伝統的な諸文化に関して左利きと
 利き手の問題を考える上で、重要な作品の一つではないでしょうか。
・『介錯人――士道小説集』青樹社 昭和61年12月10日初版 1986/11/1
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・『代表作時代小説 昭和58年度』日本文藝家協会/編 東京文藝社
 1983.6
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 《十五郎には、もっと底深い不安があった。/それは彼が、生来の左
  利き、いわゆるぎっちょであったことである。/家督を相続して
  一年有余、懸命の努力の結果、いまはもう他人には解らぬほど矯正
  されている。日常生活もほとんど右利き、つまり普通人と変わらぬ
  動作、振る舞いですごしている。/が、それでも、もしもひょっと
  無意識に顔を出すのではないか、と不安がよぎり、ひどい緊張を覚え
  ているのである。/元来武家では、左利きであったら、すでにそれ
  だけで武士にはなれぬとされていた。/第一に両刀が差せない。
  まさか右腰に差すわけにはゆかぬし、無理して左腰に帯びても、
  いざという時に役に立たぬ。またあらゆる作法、礼式、日常動作が、
  すべて右利き本位であるから、時には非礼をおかすことになる。それ
  と武家一般に、左利きを、薄気味悪い外道の人間と、忌み嫌う風習が
  古来よりあった。》p.76

 《十五郎は用人の前へ身を投げだすように両手をつくと、声をしぼっ
  て、自分が生来の左利きであり、直すため努力し、ほとんど直った
  はずだったが、今日の大事に緊張の余りつい錯覚をおかしてしまっ
  た。何卒このむねをお奉行に申し上げ、御理解をたまわれるよう
  お執成しをお願いしたい、と縷々とうったえ懇願した。/両手を膝に
  黙々と聞いていた用人は、/「左様でございましたか。さりながら
  永年の折角のご努力ご精進を、この一時の錯誤にて無になさるのも
  まことにお気の毒千万。何とおおせられるかわかりませぬが、早速に
  奉行にお執成し致してみましょう」/小皺の多い目尻に深い同情を
  ただよわせながら頷くと、静かに立って行った。》p.91

 

 ●「左きき」今江祥智

1978(1979) 「左きき」今江祥智 [参] 童話
初出:1978年『赤旗日曜版』掲載
<右利きと左利きの双子兄弟の入れ替わりのいたずらと両親との物語>
――親が子供の利き手を知らない、という状況が実際にあるのか、よく
 わかりませんが、利き手の問題が現代ではそういう無関心でも許される
 時代になったのでしょうか。お話の上、と考えておきたいものです。
・『やっぱり友だち』今江 祥智/著 長 新太/絵 筑摩書房 1979/9/1
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・『今江祥智の本 第12巻 童話集一』今江 祥智/著 理論社 1980/3/1
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 《ふたりにも、むろん、ちがいはあった。/じつは、マサトは右きき
  だったが、マコトは左ききなのだ。マサトは犬ずきだったが、
  マコトはねこずきだった。/そいつを、ふたりは、申しあわせて、
  うまくかくしていた。右ききのマサトは左がうまく使えないが、
  これはあたりまえのこととして、だれも気づかない。左ききの
  マコトは、右もかなりうまく使えるものだから、ふだんは右を使う
  ようにしていた。》p.96

 《参観日、母さんは妙なことに気がついた。ここはたしかにマサトの
  クラスで、いまは算数の時間だ。ところがマサトは左手に鉛筆を
  にぎって、さらさらさらさら、黒板に書かれた問題を写している。/
  母さんはそっと教室をでて、マコトのクラスへいってみた。マコトが
  右手に鉛筆をにぎって短文を書いている。まさか――と思ったが、
  よく見ると、それはまちがいなくマサトの顔だった。とすると、
  さっきのは……。/母さんは青くなった。》pp.100-101

 

 ●「第五話 殺人鬼・左利きの遣い手」佐藤雅美

2007(2008)「第五話 殺人鬼・左利きの遣い手」佐藤雅美 (犯) (容)
 [岡っ引き半次]
初出:『IN POCKET』2007年11月号(講談社)
<左利きの犯人? 左利きの容疑者>
――岡っ引きの半次の捕物帖シリーズの一編。逆の袈裟懸けで斬られた
 被害者。そんな殺しが相次いで、連続殺人事件に。
・『天才絵師と幻の生首 半次捕物控』佐藤雅美 講談社 2008/11/13 
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 《「袈裟懸けはふつう左肩から右脇の下までで、この袈裟懸けは逆で
  す。下手人は左利きなのかもしれませんねえ」/「左利きか。そいつ
  は気がつかなかった」/左腰に刀を差しているが、いざ勝負となった
  とき、左利きに刀を持ち替える者がたまにだがいる。》pp.156-157

 《「刀は左の腰に差す。右の腰に差す者はいない。(略)多少なりとも
  修業を積んだやつは、箸の遣い方とおなじように、左利きでも右利き
  になおされる。実をいうと、おれも左利きだが子供のころに右利きに
  なおされた」》p.168

 《右利きだって、場合によっては左から振りおろすこともあろうし、
  必ずしも左利きということにはならない。おなじ男とはいえないん
  じゃないか》p.165

 ・・・

以上、新規発見作の紹介でした。

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本誌では、「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(後編)<左利きミステリ>新規発見作紹介」と題して、今回は全紹介です。

左利きの人に関わるミステリ、<左利きミステリ>の新規発見作として、イギリスでの最初のミステリといわれる作品や、<密室ミステリ>の巨匠カーの若かりし頃の作品や、華文ミステリといった<海外編>「ノッティング・ヒルの謎」チャールズ・フィーリンクス、「運命の銃弾」ジョン・ディクスン・カー、「フルートと短機関銃のための組曲」フレドリック・ブラウン、「メビウス荘の奇妙な事件」林星晴。
童話や一般の時代小説などの参考作も含めた<国内編>「左利き」郡順士(こおり じゅんし)、「左きき」今江祥智、「第五話 殺人鬼・左利きの遣い手」佐藤雅美、という全7編の紹介でした。

<左利きミステリ>の年表もどんどん充実して生きています。
とは言え、ブラウンの「フルートと短機関銃のための組曲」に関して、解説で日本の大家に有名な作品があるそうで、国内ものはあまり読んでいないので、どういう作品か不明です。
ご存知の方は、ご教授いただければ幸いです。

 ・・・

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「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(前編)
<左利きの人の本>新規発見本紹介 <左利き者の証言・刀工編>」

 

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2025(令和7)年11月15日号(vol.18 no.19/No.399)
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<左利きミステリ>新規発見作紹介」
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 今回も三月以来の『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』と
 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』のコラボ企画です。

 この8回目は、(前半)では、左利きの刀工の本を紹介します。
 (後編)では、新規に発見した<左利きミステリ>を紹介します。

 

 3月のコラボ――

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第682号(Vol.21 no.5/No.682) 2025/3/15
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:
<左利きミステリ>第7回 国内編(前編)新規発見作紹介」

【最新号】『レフティやすおのお茶でっせ』
2025.3.15
[コラボ]<左利きミステリ>第7回海外編(前)新規発見作-週刊ヒッキイ第682号

2025(令和6)年3月15日号(vol.18 no.4/No.384)
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:
<左利きミステリ>第7回 国内編(後編)再発掘作紹介」

【最新号】『レフティやすおのお茶でっせ』
2025.3.15
[コラボ]<左利きミステリ>第7回国内編(後)再発掘作-楽しい読書384号

 

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  ★ 週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画 ★

 『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』
(前編)<左利きの人の本>新規発見本紹介

  『刀に生きる 刀工・宮入小左衛門行平と現代の刀職たち』

  <左利き者の証言・刀工編>

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 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
 (後編)<左利きミステリ>新規発見作紹介

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 ●左利きの人を紹介する本(1)『刀に生きる』

(前編)は、左利きの人を紹介する本から、
左利きの刀工の宮入小左衛門行平さんについての本です。

<左利き者の証言・刀工編>というところです。

 ・・・

『刀に生きる 刀工・宮入小左衛門行平と現代の刀職たち』塩野米松
(聞き書き)角川書店 2016/10/22

(Amazonで見る) 

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 《聞き書きの名手が描き出す、いま日本刀に生きる職人たちの姿。/
  高倉健が愛した刀工・宮入小左衛門行平。左利きというハンデを克服
  し、人間国宝の父の跡を継いで刀工として生きる彼と、第一線の刀職
  者たちへの10年以上に及ぶ取材から、現代の刀作りにおける「美」
  「哲学」「技」を描く。/日本刀剣界の第一人者が集った、日本刀の
  魅力が詰まった一冊。》

取り上げられている人達は、六つの職人さんたち

 刀工・宮入小左衛門行平 研ぎ師・本阿弥光洲(人間国宝)
 鞘師・高山一之 塗師・川之辺朝章 白銀師・宮島宏
 柄巻師・岡部久男

  (※正しくは、本阿弥の弥、川之辺の辺は旧字体、
    高山の高は「はしごだか」の漢字を使用)

第一部は、刀工の宮入さん、後半の第二部がその他の刀職人さんたち。

今回、筆者が取り上げるのは、第一部の左利きの刀工・
宮入小左衛門行平(みやいり こざえもん ゆきひら)さんです。

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 ●『刀に生きる』から、宮入小左衛門行平さん

宮入小左衛門行平さんは、人間国宝(重要無形文化財保持者)の
宮入行平の次男で、父の後を継いで刀鍛冶になった人です。
俳優の高倉健さんが信頼する職人さんで、友人知人に贈る日本刀は、
みなこの人の作だった、といいます。

(目次)
第一章 生い立ち
第二章 修業時代
第三章 刀とは
第四章 刀を作る
第五章 高倉健さんと刀工

 ・・・

宮入さんは、昭和32(1957)年8月26日、長野県坂城(さかぎ)生まれ。
先にも書きましたように、刀工の次男、五人兄弟の四番目(本名 恵けい)。
当時、父親は人間国宝に認定される前で、敗戦後のため、刀を作れる
状況ではなく、鉈や農具を作っていたそうですが、
家には多くのお弟子さんがいた、という環境でした。
15歳の時に母親と死に別れた。
兄弟は、一番上が兄、それから姉が二人、そして妹。
父は10歳上の兄に期待していたようですが、父の偉大さに
押しつぶされたのか、継ぐのを断念。
父親は、後継者はあきらめていたようだといいます。
一つは左利きだったこともあるのかも知れません。

 

 ●左利きについて

 《刀鍛冶は左利きではできないので直すのに、僕は苦労しましたが、
  左利きなのは彫金をやっている姉もそうです。左利きは器用だ
  といいますが、僕はそれほど器用とは思っていません。
  姉も特別器用というわけじゃないです。》p.17

宮入さんは、家系(遺伝性)としての左利きのようですね。

 《父も母も子どもの頃は僕の左利きを直そうとはしなかったです。/
  僕が刀鍛冶を継ぐとはおもってなかったからですね。兄に継がせよう
  と思っていたんじゃないですか。》p.17

刀鍛冶を職業として意識したのは、高校を卒業する直前、といいます。
ものを作ったり絵を描いたりするのが、《嫌いじゃなかった》。
絵でコンクールに入賞したり、上手い方だった、と。

すでに人間国宝となっていた父のそばで、子供の頃から刀には日常的に
ふれていたし、手が足りないときには、炭切りとか鞴を吹く手伝いを
やらされていたこともあったそうです。

 《なぜか炭切りは右手でやらされましたね。左利きなのに右で
  やるんですから、しょっちゅう指を切っていました。今思えば、
  父は、僕に刀鍛冶をやらせるつもりがあったのかもしれません。
  わざわざ炭切りを右でやらされたんですから。その時は、なんにも
  思いませんでした。それか、左利きの弟子たちもみんな厳しく
  直されていましたから、僕にもそうさせたのか。なぜだったのか、
  わかりません。》pp.17-18

そんな門前の小僧でした。
兄が跡を継ぐのを断念したとき、父はまだ元気だったから、
もしかしたら僕を継がせるのに間に合うかなくらいには思っていたの
かもしれない、と。
そして、20歳の時に父が亡くなります。

第一章の後半は、刀鍛冶だったお祖父さんとお父さんのお話です。
お二人とも時代のせいで作刀できなくなりました――お祖父さんは
明治維新による廃刀令で、お父さんは軍刀などを作っていたのが敗戦で。
そういう時期を乗り越えて、お父さんは刀鍛冶として人間国宝に。

 

 ●修業時代

第二章は、修業時代のお話です。
高校時代は、のびのびと地元の高校でハンドバールでインターハイ出場。
スポーツといい先生に出会えた、といいます。

高校卒業後は、家を離れ、距離を置いてみたいと思っていたそうで、
ハンドボールの監督の紹介してくれた北海道の牧場へ。
一年半ののち、刀鍛冶になろうと決心。
父はまだ元気で、お弟子さんがいるなか、自分にやらせようとするのを
嫌がり、よそで修業すると言うと、父の独立したお弟子さんの一人で、
小学生のときに住み込んでいて、兄弟のように育った、藤安将平
(ふじやすまさひら)さんのもとへ。

父の弟子のなかでも「宮入の三羽がらす」と呼ばれていた、上林恒平
(かんばやしつねひら)、河内國平(かわちくにひら)と藤安さん。
当時の若手では抜きん出ていた人。
昭和52(1977)年9月に弟子入り。その11月に父が倒れ、
心臓でぽっくり……。家を継ぐことに決まります。

藤安さんの元で修業を続けます。他に弟子はおらず、藤安さんと二人。
勉強する機会がいっぱいあった。刀剣博物館にも行き、勉強会にも。
また、藤安さんは仕事以外にも余暇を大切にする人で、楽しい生活だった
そうです。

 

 ●左利きを直す

 《ただ、僕は左利きだったもんで手鎚で叩くのはまるで下手だった。/
  鍛冶場の作業の配置が全部右利き用にできているので、それに慣れ
  なきゃいけないでしょ。/鞴(ふいご)を左で吹いて、箸で挟んだ鉄を
  右に回して、持ち替えて、金敷(かなしき)(刀床)に載せたらぱっと
  こう叩けるようにできてるんです。逆だと動作が倍くらいかかっちゃ
  うんです。/(略)職人の仕事って無駄があっちゃダメなんです。/
  初めは、そんなことは訓練すればなんとかなると思ってました。
  もっと大変なこといっぱいあるんだろうなって。実際、左利きを直す
  のは大変でした。/一所懸命直しましたが、今でも完全には直って
  いません。まだっていうか、たぶんこれで一生いくんでしょう。
  今でも火造りやってると右の腕がパンパンに張ります。だから、自分
  では火造りなんかはあまり上手いとは思わないです。》p.34

今どきなら、自分流に置き換えるなんて方法を考える人も出てくるのかも
知れません。しかし、当時は作業場の配置を根本的に変えるというのは、
ちょっと難しい注文だったのでしょう。

 

 《藤安さんのところではご飯も右で食べていましたが、今は箸は左に
  なっちゃいました。無理やり直したことへの反動かもしれません。
  父がいたら、許さなかったでしょうね。字は右で書きます。》p.34

昭和32年生まれですから、私より3歳年下になりますが、
職人さんの世界では、当時はまだそういうものだったのでしょう。

左利きでの良いこともあると――

 《左利きでいいこともあるんです。銘は、僕は左で切るんです。
  鏨(たがね)で切るんですが、右利きだと自分の切った線が見えない
  んです。左利きは見える。》p.34

文字は、特に漢字は、左上から右下へ、各々の画を綴って行くわけです
から、右手に鏨を持ち左手の鎚で打つ左利きの方法は、先の打った画を
視界に入れながら次の画を打てるわけです。
それに対して、右利きの場合は、左手に鏨を持ち右手の鎚で打つわけで、
前に打った部分が鏨で隠れてしまうのですね。

 

利き手の性質は簡単には変わらないという証として、

 《今でも、ちょっと微妙な作業は左じゃないと無理です。最後の茎
  (なかご)の手鑢(てやすり)も左やるし、先手も左じゃなきゃダメ。
  できません。力の加減が難しいんです。/先手が3人も並んで、一人
  だけ左利きだと、ぶつかることがあるんです。向こう鎚は、親方が
  叩く手鎚の調子に合わせて、指示されたところを正確に打たなくては
  ならないんです。藤安さんのところに行ったときはいきなり向こう鎚
  やらされました。一応できたんですが、それでもやっぱり、変なとこ
  に当たったり、角が入ったりしました。それは危険なことなんです。
  思いっきり思い鎚を振るんですから。》p.36

細かい作業、巧みさを必要とする作業を行うことは、やはり利き手が一番
ということなんでしょう。これはどなたも理解できると思います。

左利きの人の苦労――不利の克服という山を越えることが、
その人の力を伸ばすことにつながったのでしょうけれど、
本当のことを言えば、その人の自然な姿で実力を伸ばしていけることが、
ベストだろうと思うのです。

しかし、社会の状況というものは、個人の力だけでは変えていくことは
非常に難しいもので、どうにもできないことが多いものです。
それゆえに、限られた環境のなかで鍛えられる部分があるのでしょう。

 《父のお弟子さんのなかにも左利きがいましたけど、みんな苦労して
  直していました。父のお弟子さんの三羽がらすと言われたうちの
  二人、上林さんも河内さんも左利きでした。みんな素晴らしい作品を
  作っています。不利を克服するというのも試練ですから。》p.36

 

 ●刀工としての理想形をめざす

修業から5年、文化庁の許可を得て、昭和57年に美術刀剣類製作承認、
翌58年に新作名刀展に初出品で努力賞を得て、家に戻り、父の遺した
鍛刀道場の再興を始めます。
刀工としての理想形をめざし、刀作りには正解はないという考えで、いろ
いろなものから学ぼうと、作刀の合間にも海外を放浪し、様々な芸術作品
を見てまわったり、南北朝や鎌倉時代の刀を再現するとか、新素材の鉄で
作るとか、アニメ『エヴァンゲリオン』に登場する刀を作るなど。

 《僕はけっして上手くないし、左利きだし、弟子の頃は藤安さんの
  仕事を毎日見てると自信なくすんです。》

現代は刀を使う時代ではなく、芸術性や精神性を求められる。
作品の完成度は、仕事の上手さだけではない、完成形が頭の中にあれば、
何度でも試みることができる、と。

 

 ●現場作業での左利きのポイント

「第四章 刀を作る」からは、実際の現場での作業における左利きなら
では、のポイントを見ておきましょう。

火の温度の調節をために加減する鞴(ふいご)の位置は、横座の左。

 《鍛冶屋ならみなこの位置です。左利きでも右利きでも同じ。基本は
  鍛冶場は右利きようにできていますから、僕らのような左利きは
  右利きに修正させられたんです。》p.68

火造りでできたものを、鑢(やすり)と銑(せん)を使って表面を調えます。

 《片手鑢は僕の場合、左手でやります。微妙な調整が必要なところは
  やっぱり右じゃダメです。》p.96

刀の焼き入れのとき、焼きの入りをよくするために、土置きという作業を
する際も(写真で見ますと)、左手でやっているようです。

刀身を柄に差し込む部分の、茎(なかご)に化粧鑢をかけるときも、

 《これも僕は左手じゃないとできないですね。左利きだから人と鑢目が
  逆なんです。これが僕の特徴となるわけです。》p.109

 《銘を切ると完成です。銘は墨で下書きして鏨(たがね)で切ります。
  僕はこれも左手です。おかげで切った跡を見ながら作業できます。/
  銘の切り方や深さ、鏨の使い形、切り口。みんな鑑賞の対象です。
  刀工の人間性が見えますからね。銘を切ったら刀工の仕事はおしまい
  です。》p.112

 

 ●利き手の特性を活かせる現場へ

以上で左利きの刀工・宮入さんの作業は終了です。

ご自身の言葉にもありますように、《微妙な調整が必要なところ》は、
利き手でないと難しいようです。

昔から基本的に鍛冶屋さんは、「左利きは直された」そうです。

大正生まれの筆者の父親も、小学生時代から鍛冶屋に丁稚奉公して、
一人前の職人になった人でした。
それゆえ、日曜大工も得意でしたが、金槌や鋸など工具類を使うのは
すべて右手でした(字や箸はもちろん右でした)。
亡くなる前年、左側頭部の脳挫傷で右半身不随になったとき、「自分は
左利きだ」と告白するまで、筆者の左利きのルーツを知らずにいました。

従来は、このように職人さんの利き手を無視した作業現場でした。

しかしこれからは、左利き職人さんの増加(左利きのまま育つ人が増加)
や、作業現場における技術革新(設備機器が進化する)により、
それぞれの職人さんの利き手という特性に応じた、道具や機器類の配置と
いう作業現場の変革の可能性がある、と思われます。

左利きに対応した現場が実現することで、作品の質の向上や、そもそもの
職人さんのなり手の増加も期待できるのではないでしょうか。

 

*参照:
現代刀匠 宮入小左衛門行平(長野県)/ホームメイト - 刀剣ワールド

刀工 宮入小左衛門行平 氏 - わいがや倶楽部

全日本刀匠会 会長宮入小左衛門行平 - リーダーナビ 100

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本誌では、「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(後編)<左利きミステリ>新規発見作紹介」と題して、今回は全紹介です。

久しぶりに<左利き者の証言・刀工編>ということになります。

<左利き者の証言>は、左利きの先人たちの利き手の違いでの苦労話を中心に、「ハンディズム(利き手差別)はアカン!」と訴えるための基礎資料として、今までいくつか紹介してきました。
左利きで知られる有名人のエッセイを繙きながら、左利きゆえに苦労した話、左利きが原因と思われる様々な差別、左利きゆえに生じる? 性格の違いや特徴など、左右盲(右と左が分からなくなる/右と左を取り違える、言い間違う)などの一種の病気? に関する話題などを取り上げてきました。

*参照:
第513号(No.513) 2018/3/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~ 左利き先輩たちの足跡(1)」
2018.3.13
左利き者の証言から~髙橋幸絵枝『こころの匙加減』-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第513号

今回は、日本刀作りという伝統的な工芸品の作業現場における、左利きの人の難しい点や有利な点という製作苦労話でした。

ここでもやはり、《微妙な作業は左じゃないと無理》という言葉が出てきます。
これが、利き手の特性の一つだ、ということがハッキリします。

昭和32(1957)年生まれということで、私より3歳年下になります。
職人さんの家に生まれたけれど、当初は左利きのままで育ったということです。
その後、後を継ぐことになる時点から、本人も意識的に右に変えるようになられたようです。

手作業の伝統的な世界、特に鍛冶屋の世界では、まだまだ左利きは肩身の狭い状況にあるようです。
しかしこれからは、まだ違った展開がなるのでは、と筆者は期待しています。

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2025.11.15

【編集後記】ヒッキイ楽読[コラボ]第8回(後)<左利きミステリ>新規発見作-楽しい読書第399号

古典から始める レフティやすおの楽しい読書(まぐまぐ!)

【別冊 編集後記】

2025(令和7)年11月15日号(vol.18 no.19/No.399)
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(後編)
<左利きミステリ>新規発見作<海外編><国内編>紹介」

 

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2025(令和7)年11月15日号(vol.18 no.19/No.399)
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(後編)
<左利きミステリ>新規発見作<海外編><国内編>紹介」
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第698号(Vol.21 no.21/No.698) 2025/11/15
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(前編)
<左利きの人の本>新規発見本紹介 <左利き者の証言・刀工編>」
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*「前編」も見てね! 「前編」はこちらで↓
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 今回も三月以来の『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』と
 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』のコラボ企画です。

 この8回目は、(前半)では、左利きの刀工の本を紹介しました。
 (後編)では、新規に発見した<左利きミステリ>を紹介します。

 

 3月のコラボ――

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第682号(Vol.21 no.5/No.682) 2025/3/15
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:
<左利きミステリ>第7回 国内編(前編)新規発見作紹介」

【最新号】『レフティやすおのお茶でっせ』
2025.3.15
[コラボ]<左利きミステリ>第7回海外編(前)新規発見作-週刊ヒッキイ第682号 

 

2025(令和6)年3月15日号(vol.18 no.4/No.384)
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:
<左利きミステリ>第7回 国内編(後編)再発掘作紹介」

【最新号】『レフティやすおのお茶でっせ』
2025.3.15
[コラボ]<左利きミステリ>第7回国内編(後)再発掘作-楽しい読書384号 

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  ★ 週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画 ★

 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
 (後編)<左利きミステリ>新規発見作紹介

 <海外編><国内編>

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 『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』
(前編)<左利きの人の本>新規発見本紹介

  『刀に生きる 刀工・宮入小左衛門行平と現代の刀職たち』
  <左利き者の証言・刀工編>

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 ●<左利きミステリ>

<左利きミステリ>についてです。

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』で、
「名作の中の左利き/推理小説編」として紹介してきました。

その後、機会ある毎に新たな情報を追加しながら、今日に至っています。

今回は、<海外編><国内編>の新規発見作を紹介していきます。

 ・・・

*<左利きミステリ>とは、
 左利きの人が主要登場人物である物語や
 左利きの性質をトリックに活用した推理小説、
 左利きや左手や左右に関連した推理小説、サスペンス小説、
 ホラー作品等の広義の「ミステリ」の総称をいう。


 国内ミステリ : 東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』
 海外ミステリ : エラリー・クイーン『シャム双子の秘密』

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*(新たに表示記号の追加・変更があります)

 1843:新聞・雑誌等初出年代 (1927):書籍刊行年代
 (フランス/中国):出版国/作品の舞台となる国―出版国と異なる場合
 「」:短編、長編の一章 『』:収録短編集、長編 
 エミール・ガボリオ:作者名 
 [シャーロック・ホームズ]:登場する「名探偵」(シリーズ探偵)の名
 ・特記事項
 [未]:<左利きミステリ>にもう一歩、未成熟
 [準]:<左利きミステリ>に準ずる
 [外]:番外編 (左利き/左手/左右関連)
 [H]:ホラー [SF]:SF [F]ファンタジー
 [傍]:メインのストーリーとは無縁の傍系の話
 [参]:参考作品(一般小説・児童書、小説以外のノンフィクション等)
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<左利きミステリ>の登場人物・分類表

 (探):左利きの探偵/探偵役
 (被):左利きの被害者
 (犯):左利きの犯人
 (容):左利きの容疑者
 (他):左利きのその他の事件関係者
 (脇):脇役、通りすがり、妄想中の左利きの人物
    ([傍]メインのストーリーとは無縁の傍系の話に登場する人物)

 

<左利きミステリ>としての紹介の都合上、
作品のネタバレとなるケースがあります。
基本的に、キーポイントとなる読みどころに関しては
問題が起きないように留意しながら紹介していますが、
ときに一部ネタバレになる場合もありますが、ご容赦ください。

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<左利きミステリ>:<海外編><国内編>新規発見作紹介

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(新たに見つけた<左利きミステリ>)<海外編>
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まずは、<左利きミステリ>の<海外編>の新規発見作の紹介です。

 

 ●「ノッティング・ヒルの謎」チャールズ・フィーリンクス
(1863) (イギリス)「ノッティング・ヒルの謎」チャールズ・
フィーリクス (容)
・『英国古典推理小説集』佐々木徹/編訳 岩波文庫 2023/4/14
(Amazonで見る)

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 ●「運命の銃弾」ジョン・ディクスン・カー
1923 (アメリカ)「運命の銃弾」ジョン・ディクスン・カー
 加賀山卓朗/訳 (容) [外]
・『ミステリマガジン』2024年11月号(no.767) 早川書房 2024/9/25
<特集:世界のジョン・ディクスン・カー>掲載
(Amazonで見る)

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 ●「フルートと短機関銃のための組曲」フレドリック・ブラウン
1942 (アメリカ)「フルートと短機関銃のための組曲」フレドリック・
ブラウン 越前敏弥/訳 [外]
・『死の10パーセント フレドリック・ブラウン短編傑作選』フレドリック・
ブラウン 小森収/編 創元推理文庫 2023/9/28
(Amazonで見る)

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 ●「メビウス荘の奇妙な事件」林星晴
(c)2020 (中国)「メビウス荘の奇妙な事件」林星晴 阿井幸作/訳 (犯)
(被) [外] SF・『ミステリマガジン』2024年7月号(no.765) 早川書房 2024/5/24
[華文ミステリ招待席]第15回
(Amazonで見る)

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(新たに見つけた<左利きミステリ>)<国内編>
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次に、<左利きミステリ>の新規発見作<国内編>の紹介です。

 

 ●「左利き」郡順士(こおり じゅんし)
1982(1986) 「左利き」郡順士 [参] 時代小説
・『介錯人――士道小説集』青樹社 昭和61年12月10日初版 1986/11/1
(Amazonで見る)

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 ●「左きき」今江祥智
1978(1979) 「左きき」今江祥智 [参] 童話
・『今江祥智の本 第12巻 童話集一』今江 祥智/著 理論社 1980/3/1
(Amazonで見る)

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 ●「第五話 殺人鬼・左利きの遣い手」佐藤雅美
2007(2008)「第五話 殺人鬼・左利きの遣い手」佐藤雅美 (犯) (容)
 [岡っ引き半次]
・『天才絵師と幻の生首 半次捕物控』佐藤雅美 講談社 2008/11/13
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 ・・・

以上、新規発見作の紹介でした。

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本誌では、「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(後編)<左利きミステリ>新規発見作紹介」と題して、今回は本文の見出しのみの紹介です。

左利きの人に関わるミステリ、<左利きミステリ>の新規発見作として、イギリスでの最初のミステリといわれる作品や、<密室ミステリ>の巨匠カーの若かりし頃の作品や、華文ミステリといった<海外編>「ノッティング・ヒルの謎」チャールズ・フィーリンクス、「運命の銃弾」ジョン・ディクスン・カー、「フルートと短機関銃のための組曲」フレドリック・ブラウン、「メビウス荘の奇妙な事件」林星晴。
童話や一般の時代小説などの参考作も含めた<国内編>「左利き」郡順士(こおり じゅんし)、「左きき」今江祥智、「第五話 殺人鬼・左利きの遣い手」佐藤雅美、という全7編の紹介でした。

詳細は、本誌で! 

<左利きミステリ>の年表もどんどん充実してきています。
とは言え、ブラウンの「フルートと短機関銃のための組曲」に関して、解説で日本の大家に有名な作品があるそうで、国内ものはあまり読んでいないので、どういう作品か不明です。
ご存知の方は、ご教授いただければ幸いです。

 ・・・

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【編集後記】ヒッキイ楽読[コラボ]第8回(前)<左利きの人の本>新規発見本-週刊ヒッキイ第698号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【別冊 編集後記】


第698号(Vol.21 no.21/No.698) 2025/11/15
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(前編)
<左利きの人の本>新規発見本紹介 <左利き者の証言・刀工編>」

 

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<左利きの人の本>新規発見本紹介 <左利き者の証言・刀工編>」
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<左利きミステリ>新規発見作<海外編><国内編>紹介」
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 今回は、三月以来の『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』と
 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』のコラボ企画です。

 この8回目は、(前半)では、左利きの刀工の本を紹介します。
 (後編)では、新規に発見した<左利きミステリ>を紹介します。

 

 3月のコラボ――

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第682号(Vol.21 no.5/No.682) 2025/3/15
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<左利きミステリ>第7回 国内編(前編)新規発見作紹介」

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<左利きミステリ>第7回 国内編(後編)再発掘作紹介」

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2025.3.15
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  ★ 週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画 ★

 『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』
(前編)<左利きの人の本>新規発見本紹介

  『刀に生きる 刀工・宮入小左衛門行平と現代の刀職たち』

  <左利き者の証言・刀工編>

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 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
 (後編)<左利きミステリ>新規発見作<海外編><国内編>紹介

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 ●左利きの人を紹介する本(1)『刀に生きる』

『刀に生きる 刀工・宮入小左衛門行平と現代の刀職たち』塩野米松
(聞き書き)角川書店 2016/10/22
(Amazonで見る)

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 ●『刀に生きる』から、宮入小左衛門行平さん
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 ●左利きについて
 ●修業時代
 ●左利きを直す
 ●刀工としての理想形をめざす
 ●現場作業での左利きのポイント
 ●利き手の特性を活かせる現場へ

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本誌では、「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:第8回(後編)<左利きミステリ>新規発見作紹介」と題して、今回は見出しのみの紹介です。

(*注:今号から、メルマガの本文は、一週間後にこのブログで別途全文公開します。)

久しぶりに<左利き者の証言・刀工編>ということになります。

<左利き者の証言>は、左利きの先人たちの利き手の違いでの苦労話を中心に、「ハンディズム(利き手差別)はアカン!」と訴えるための基礎資料として、今までいくつか紹介してきました。
左利きで知られる有名人のエッセイを繙きながら、左利きゆえに苦労した話、左利きが原因と思われる様々な差別、左利きゆえに生じる? 性格の違いや特徴など、左右盲(右と左が分からなくなる/右と左を取り違える、言い間違う)などの一種の病気? に関する話題などを取り上げてきました。

*参照:
第513号(No.513) 2018/3/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~ 左利き先輩たちの足跡(1)」
『左利きライフ研究家(元本屋の兄ちゃん)レフティやすおのお茶でっせ』
2018.3.13
左利き者の証言から~髙橋幸枝『こころの匙加減』-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第513号

 

今回は、日本刀作りという伝統的な工芸品の作業現場における、左利きの人の難しい点や有利な点という製作苦労話でした。

ここでもやはり、《微妙な作業は左じゃないと無理》という言葉が出てきます。
これが、利き手の特性の一つだ、ということがハッキリします。

昭和32(1957)年生まれということで、私より3歳年下になります。
職人さんの家に生まれたけれど、当初は左利きのままで育ったということです。
その後、後を継ぐことになる時点から、本人も意識的に右に変えるようになられたようです。

手作業の伝統的な世界、特に鍛冶屋の世界では、まだまだ左利きは肩身の狭い状況にあるようです。
しかしこれからは、まだ違った展開がなるのでは、と筆者は期待しています。

 ・・・

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2025.10.31

私の読書論-わが友フランシス二代目(2)『虎口』フェリックス・フランシス-楽しい読書398号

古典から始める レフティやすおの楽しい読書
(まぐまぐ!)

【別冊 編集後記】

2025(令和7)年10月31日号(vol.18 no.18/No.398)
「私の読書論-わが友フランシス二代目(2)
『虎口』フェリックス・フランシス 文春文庫」

 

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2025(令和7)年10月31日号(vol.18 no.18/No.398)
「私の読書論-わが友フランシス二代目(2)
『虎口』フェリックス・フランシス 文春文庫」
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 月末は古典の紹介ですが、今回は、前号に引き続き、
 今月の新刊である、フェリックス・フランシスの文春文庫版
 <新・競馬シリーズ>――五月に発売された『覚悟』に続く、
 第二弾『虎口』を取り上げます。

 前号でも書きましたように、
 作者フェリックス・フランシスは、父親があの偉大なミステリ作家
 ディック・フランシスで、その次男に当たる二代目作家です。

 父親の晩年、父親との共著者として、その名を刻み、
 父親の死後は後継者として、同様の<競馬ミステリ>の作者として、
 10年を超えるキャリアを積み上げて今日に至っています。

 彼のX(twitter)によりますと、 "Author of the 'Dick Francis' novels"
 (<ディック・フランシス(長編)小説>の作家)とあり、
 「ディック・フランシス風小説」の書き手、というところです。

 

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 - 私の読書論 -

  ~ わが友フランシス二代目フェリックス(2) ~

  <新・競馬シリーズ>第二弾
  『虎口』フェリックス・フランシス 加賀山卓朗訳 文春文庫
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●<新・競馬シリーズ>第二弾『虎口』

『覚悟』は、お父さんの作りあげた人気キャラクターの
<シッド・ハレー>を主人公に据えた作品でした。
日本でも知られたこの人物の作品を第一弾にしたのは、
営業的な配慮だったのでしょうけれど、
今回は、オリジナルの主人公が登場します。
これは、お父さんの時代からのこのシリーズのお約束の一つでもある、
毎作異なる主人公を立てて、競馬にまつわる事件に巻き込まれていく
という、従来からの伝統的な設定を踏襲したものとなっています。

 

『虎口』フェリックス・フランシス/著 加賀山 卓朗/訳 文春文庫
2025/10/7 (CRISIS (c)2018)
(Amazonで見る)

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(出版社の紹介文)

《話題沸騰! 新・競馬シリーズ第2弾。
フェリックス・フランシスの清新な魅力が冴える傑作。/英国競馬の聖地、ニューマーケットで発生した厩舎火災。犠牲となった名馬の馬主の依頼で、危機管理コンサルタントの私が調査に派遣された。焼けた厩舎は高名な調教師一家のものだったが、カリスマ調教師だった父のもと、三人の息子たちがいがみあう地雷原のような一族であった。ほどなくして火災の焼け跡から人間の遺体が発見され、それは問題児として疎まれていた末の娘のものであると判明した。そしてさらなる死が。/なぜ厩舎は焼かれなければならなかったのか? 長年にわたって音信不通だった問題児ゾーイはなぜ帰郷し、遺体で発見されたのか? 殺人者は一族にの中にいるのか? 調査を進める私にも危険はふりかかった――。/競馬場、厩舎、牧場から競売場までが集まる「競馬の故郷」ニューマーケットを舞台に展開する「新・競馬シリーズ」第2弾。スリラーの緊迫のなかに英国ミステリの香気を漂わせ、父ディックの『名門』『黄金』を彷彿させる快作!》

 

前作『覚悟』の裏側の帯に、

 《『虎口(仮)』厩舎放火事件に挑む 危機管理専門の若き弁護士
   フォスター。(2025年秋予定)
  『勝機(仮)』シッド・ハレー再登場。 新・競馬シリーズ中、
   話題の傑作。(2026年春予定)》

とあったうちの上の一作です。

<危機管理専門の若き弁護士>ハリイ・フォスターが主人公。
従来の主人公と同様、三十代半ば(ここでは37歳)、独身の青年です。

七年近く勤めた、退屈な田舎の弁護士の定番の仕事に飽きていた彼は、
ある日、法律雑誌の求人広告のラテン語の一文と電話番号だけの記事を
目に留め、調べてみます。

 《もっとワクワクする存在になりたいですか?》

この意味深な広告に反応した彼は、今の仕事に辿り着きます。
それは、危機管理専門の弁護士業でした。

この求人にまつわる謎解き、これができた人が受験資格を得る、
というものだったのです。
このへんの推理と探偵の過程は思わず引きつけられます。

隊員第7号(《007(ダブル・オー・セブン)と考えたい》p.13)と
なったハリイは、多彩で刺激的な人生をスタートさせました。
それから7年後の事件――。

 

 ●複雑な関係の大家族

今回の彼の担当は、アラブの国の新しいリーダー、シーク・カリムが
馬主となっている、ダービーの優勝候補であった有力馬プリンス・オブ・
トロイと他の馬が、厩舎の火事で亡くなった、という事件の調査でした。
焼け跡から、厩舎の経営者である調教師の娘の死体が発見されたのです。
しかもこの娘は、今までにも何かと問題を抱えていた、というのです。

この調教師一家は複雑な家族関係で、厩舎<カッスルトン・ハウス>の
当主(カリスマ調教師だった)オリヴァー・チャドウィックと三番目の
若い妻マリア(子供を流産し、その後精神的に不調で酒浸り)、
オリヴァーの最初の妻(癌で早くに亡くなる)の子が、長男のライアン
(元競馬の騎手だったが、予定より早くケガで引退、その後この厩舎の
跡継ぎとなるが、成績は父の代よりも上がらず経営状況は良くない、
妻スーザンとの間に娘がいる)と次男デクラン(別の厩舎の調教師、妻
アラベラ、二人に子供はいない)、オリヴァーの二番目の妻イヴォンヌの
子が、三男で騎手のトニイと長女で末っ子のゾーイ(29歳、二女の母親で
精神的に不安定で、失踪したり、自傷癖があったり、妄想癖があると診断
され、精神科病院に入院していた経歴がある、夫は自称不動産業者)。

という複雑な大家族で、息子たちはそれぞれ調教師として、騎手としての
力量に差があるようすで、また、それぞれの妻との関係では子供がいる
夫婦といない夫婦で、それぞれの関係をより複雑に――。

 

 ●家族間の秘密を巡る謎

ハリイは、馬主の要請でこの事件の真相を解明することを指示されて
います。
このややこしい関係の家族のなかに、何かしら隠された秘密があることに
気付きます。
しかも、その秘密を守るために、この憎みあう家族は一枚岩のように
団結しています。

複雑な家族関係のなかで、ハリイは、有力一馬主の代理人として、事件の
解決に向かって“探偵”としての役割を果たしてゆくことになります。

長らく実家であるこの厩舎に顔出ししていなかった娘が、なぜ厩舎内で
死んでいたのか?
有力馬を殺した火事の放火は誰の仕業なのか?
その動機は?
娘の死とはどういう関わりがあるのか?

これらの謎を突き止めるためにハリイは、被害に遭った馬主の代理人と
して警察の担当者と関わってゆきます。
その後、娘に会った最後の人物として次男のデクランが逮捕され、
今度は彼の弁護士として警察と関わってゆきます。

詳しいストーリーの紹介は、ミステリでもあり、新刊でもありますので、
この程度にしておきましょう。

 

 ●<本格“探偵”もの>の傑作

これらのオリヴァーの大家族の人々やそれぞれの厩舎の秘書や厩務員ら
との会話を通して事件の鍵を探ってゆくのですが、
あるとき不覚にもハリイは厩舎におびき出され、暴れ馬の馬房に閉じ込め
られる、という失態を犯します。
しかし、その前に偶然出会い、互いに一目惚れで恋仲となった、
オリヴァーの厩舎の秘書の姉ケイトの機転で、窮地を脱します。

フランシスの小説には必ずある、主人公が追い込まれる肉体的な窮地の
一回目がこれでした。

そして、最後の窮地が解決の場となります。
「名探偵 みなを集めて さてと言い」という謎解きの場面ですね。

――というように、今回の“冒険”は、<本格“探偵”もの>と
いっていい内容でした。

ケイトから、ここで何をしてるの? と聞かれハリイは答えます。

 《「ほかの人たちを危機から救うというか、そうしようと努めている。
  とりわけ、実際に起きた危機にかならずともなう広報対応が被害を
  拡大しないように。だけど今週は、広報担当というより探偵になった
  気分だね」》p.180

馬主の代理人として馬主の要望である、なぜ彼の有力馬が火事で死んだ
のかを突き止めることだ、と。
のちにケイトから「シャーロック・ホームズ」などとからかわれます。
対して彼は、彼女の質問に答える際、「初歩的なことだよ、ワトソン君」
と返します。

このへんのやり取りなどは、エンタメにおけるラブ・ロマンスの要素を
十分に楽しませてくれます。
このへんのところも、「ディック・フランシスの小説」にあった要素の
一つを踏襲しています。
(蛇足ですが書いておきますと、事件解決後、ハリイは、社内でも
 「エルキュール・ポアロ」と呼ばれるようになります。(p.450))

 

十三作あるフェリックス・フランシスさんの単独作品から――
邦訳済みの最初の一冊をのぞくと、十二作あるなかから、お父さんの
時代からの名キャラクター<シッド・ハレー>ものに次いで、二作目に
邦訳された作品というだけあって、謎解きものの傑作(秀作?)でした。

 

 ●「ディック・フランシスの小説」の後継者

巻末の(編集部N)さんの「解説」にもあるように、
お父さんディック・フランシスの作品は、
《スリラーやサスペンスと呼ばれる小説のお手本》(p.467)でした。

冒頭の一文から、いきなり事件の渦中に読者を放り込んでゆくその手法。
この「解説」のなかにも、いくつもの書き出し部分が引用されています。

そしてこの作品『虎口』も、それらを踏襲した延長線上にある一作です。

冒頭からいきなり、主人公の紹介とともに、殺人事件であることも
明記されています。

 《名刺にはハリソン・フォスター、法務コンサルタントと書かれている
  が、私はハリイとして広く知られ、危機管理を専門としてる。/
  そして当初誰も知らなかったが、今回の危機には殺人がからんで
  いた。》p.9

スリラーのお手本である「ディック・フランシスの小説」の後継者として
十分な働きぶりです。

次回の翻訳は、またしても<シッド・ハレー>ものが予定に上がって
います。
今後の売れ行きにもよりますが、上手くいけば、今後も継続して翻訳が
進む可能性もありです。

読書には、二つの側面があります。
一つは、単純に情報を得ること。
もう一つは、人生における“楽しみの時間”としての読書です。

「ディック・フランシスの小説」は、この後者の読書に属するもの
としても最上級に匹敵するものの一つでしょう。

それでいて、競馬に関する情報はもちろん、普通の人が知らない
新たな職業について知る機会をも与えてくれ、
かつ人生をどう生きるかという問題にも答えてくれる優れた小説だ、
と私は思っています。

 

エンタメというものは、ハラハラとドキドキ(スリルとサスペンス)と、
それにワクワク(ラブ・ロマンスの要素)を人の心に与える芸術です。

さらにゾクゾク(怖さ)が加わりますと、ホラーとなり、
最強のエンタメ!? になるかも知れません。

 

*参照:
『レフティやすおの楽しい読書』
2025(令和7)年10月15日号(vol.18 no.17/No.397)
「私の読書論-わが友フランシス二代目
『覚悟』フェリックス・フランシス 文春文庫」

【別冊 編集後記】
『左利きライフ研究家(元本屋の兄ちゃん)レフやすおのお茶でっせ』
2025.10.15
私の読書論-わが友フランシス二代目『覚悟』フェリックス・フランシス
-楽しい読書397号

 

・『覚悟』フェリックス・フランシス/著 加賀山 卓朗/訳
文春文庫 フ 37-1 2025/5/8
(Amazonで見る)

251031-20255-kakugo

 

『左利きライフ研究家(本屋の兄ちゃん)レフティやすおのお茶でっせ』
2015.9.23
“わが友フランシス”息子フェリックス単独作『強襲』を読む

【フェリックス・フランシス作品】
・『強襲』(新・競馬シリーズ) フェリックス・フランシス/著
北野寿美枝/訳 イースト・プレス 2015/1/24
(Amazonで見る)

 

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(画像:フェリックス・フランシス/著、新・競馬シリーズ『強襲』『覚悟』『虎口』)

・『夜間飛行 ミステリについての独断と偏見』青木雨彦/著 早川書房
1976
(Amazonで見る)

 

(旧シリーズを概観するガイドブック)
・『ミステリマガジン 二〇一〇年六月号
 特集ディック・フランシスの弔祭』(早川書房刊)――追悼特集号

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(画像:『ミステリマガジン 二〇一〇年六月号 特集ディック・フランシスの弔祭』表紙、特集目次)

 

【ディック・フランシス作品から<シッド・ハレー>もの】
(筆者の所蔵する本)
『大穴』菊池光/訳 ハヤカワミステリ 1967
・ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-2 競馬シリーズ 1976/4/20
(Amazonで見る)

『利腕』菊池光/訳 早川書房 1981
・ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-18 競馬シリーズ 1985/8/1
(Amazonで見る)

・『敵手』ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-35 競馬シリーズ 2000/8/1
(Amazonで見る)

・『再起』北野 寿美枝 ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-41 2008/11/7
(Amazonで見る)

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(画像:<シッド・ハレー>もの(筆者所蔵本)=ディック・フランシス著『大穴』『利腕』『敵手』『再起』、フェリックス・フランシス著『覚悟』)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「私の読書論-わが友フランシス二代目(2)『虎口』フェリックス・フランシス 文春文庫」と題して、今回も全文転載紹介です。

10月の新刊をその月の内に取り上げるなどということは、まずありませんでした。
そういう非常に稀な回となりました。

それだけ、期待値が大、ということでしょうね。
これもひとえにお父さんの偉大さでもあったわけですが、本人の努力ももちろん大です。
実際に過去の単独作品に失望していたら手に取らないわけですし、ましてやここで取り上げるなどということもなかったわけです。

できれば、次作もいち早く手に入れたいところです。
編集者Nさん並びに翻訳者の加賀山卓朗さん、よろしく!

 ・・・

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

 

『左利きライフ研究家(元本屋の兄ちゃん)レフティやすおのお茶でっせ』
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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおブログ【左利きライフ研究家:元本屋の兄ちゃん】』に転載しています。
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2025.10.18

『左組通信』復活計画(40)左利き自分史年表(6)1995.7-1996―紙の時代(3)『LL』-週刊ヒッキイ第696号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
(『まぐまぐ!』
【別冊 編集後記】

第696号(Vol.21 no.19/No.696) 2025/10/18
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [40]
レフティやすおの左利き自分史年表(6)1995(平成7)7.-1996(平成8)
―紙の時代(3)『LL(Lefties' life)』」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第696号(Vol.21 no.19/No.696) 2025/10/18
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [40]
レフティやすおの左利き自分史年表(6)1995(平成7)7.-1996(平成8)
―紙の時代(3)『LL(Lefties' life)』」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 「左利き自分史年表」6回目です。

 年表といいながら、前回は、一年と半年分でした。
 活動量が増えてきたからか、実質月表のようになっています。
 今回は、どの程度書けるかわかりませんが、お付き合いください。

 過去の記録は、前回分のブログ記事から御覧頂けます。

 この年表は<左利きミステリ>を含む「左利き年表」になっています。
 こちらの記録も、過去のブログ記事から確認できます。

 

┏ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┓

ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [40]

  <レフティやすおの左利き自分史年表>(6)
 
  1995(平成7)7(夏)-1996(平成8)―紙の時代(3)
  『LL(Lefties' life レフティーズ・ライフ)』

┗ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┛      

 

 ●「1995(平成7)6(春)-1996(平成 )―紙の時代(3)『LL』
  【左利きライフ研究家】レフティやすおの左利き自分史年表-5」

*(参照)――<紙の時代>

・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第602号(No.602) 2021/9/4
「創刊600号突破記念―
 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代―その1」
・ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2021.9.4
私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・
紙の時代1(創刊600号突破記念)-週刊ヒッキイ第602号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-57d0e5.html
 ◆ 左利き用品の総カタログ的『モノ・マガジン』左利き特集号 ◆
  『モノ・マガジン』「左利き生活向上委員会」編集部A・K氏
 ●第二期・紙の時代―左手用カメラとの出会いに始まる
 ●『モノ・マガジン』左利き特集号がスゴかった!
 ●『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ』創刊
 ●左利き関連本あれこれ
 ●「左利き生活向上委員会」のA・K氏

・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第650号(No.649) 2023/10/7
「創刊19年に向けて―650号記念号―
 <左利きの人の自覚――意識の覚醒>が最も重要」
・ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2023.10.7
<左利きの人の覚醒>左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii
創刊19年記念号-第650号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2023/10/post-158a3d.html
 ●左利き活動の「初心」は?
 ●「来た、見た、買(こ)うた」
 ●左利き活動の始まりは、1990年末「世界初左手用カメラ」購入
 ●右手用のハンディカムの違和感
 ●『モノ・マガジン』左利き特集号との出会い
 ●存在を知らなければ、「存在しない」のと同じ
 ●最初はハガキサイズの「左組通信」という紙媒体
 ●左利き活動の「初心」について――もう一度
 ●始まりは左利きの人の覚醒にある

 

--------------------------------------------------------------------
「1995(平成7)6(春)-199 (平成 ) 
  ―紙の時代(3)『LL(Lefties' life レフティーズ・ライフ)』
 【左利きライフ研究家】レフティやすおの左利き自分史年表-6」
--------------------------------------------------------------------

*(注)科学書――特に脳・神経科学に関する本につきましては、
 最も発達が著しく、発行年代の古い本の場合、情報として
 古くなってしまっているものがありますので、ご注意ください。

====================================================================
(太文字=西暦(元号)年齢) レフティやすおの出来事 (茶文字=社会の出来事)(青文字=左利き・利き手関連文献
====================================================================

1995(平成7)41歳

7/1『「左と右」で自然界をきる』根平邦人/編著 三共出版
――素粒子の世界の対称・非対称から、生物界における左右性、人間の脳の
 非対称など、自然界を「左と右」のレベルから切り込む、左右学の本。
(Amazonで見る)

 

夏/『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ(LL)』第5号
LL5 1995(平成7)年 夏号
・前説The Compliments of the Summer Issue二年目に向けて
  Toward the second year
・From LHC (Left-handers Club/U.K.)
  レフトハンダーズ・クラブ(イギリス)より―
  新たなる希望!THE NEW HOPE!
・From LHI (Lefthanders International/U.S.A)
 レフトハンダーズ・インターナショナル(アメリカ)より―
  左利きの人をガッカリさせるもの
  THINGS THAT ARE FRUSTRATING FOR LEFTIES!
・左利きの生活 To Live In The Right-Handed World―
  こんな道具が不満です!
・左利き用の道具を知っていますか? 使ったことがありますか?
  その5―あなたは靴派? スリッパ派?―爪切りはさみセット
・知恵小僧の左熟語の基礎知識 なんの意味ダス!? その2
  Words & Phrase小学館『国語大辞典』より
・左利きの本だなぁ その2 激励編
  The Books on the Left-handedness―斎藤茂太著
  『左ききの人はなぜ才能があるのか―左ききの性格分析』
   KKベストセラーズ/ワニ文庫刊

 

7/31 斎藤茂太さんの著者『左ききの人はなぜ才能があるのか―
左ききの性格分析』を紹介したに『LL』第5号を送る
――まだまだ左利きには暮らしにくいが~、とお礼の葉書をいただく。

 

(1995.7)『左手のパズル』萩尾望都/文 東逸子/絵
[ファンタジー]
――チェロを弾く16歳の少年ジョシュアがたどった、数奇な運命。
 左と右を間違う左利きの少年の幼少時の秘密を解き明かす。
『左手のパズル』萩尾望都/文 東逸子/絵 新書館 1995/7/13
(Amazonで見る)

19957-hidarite-no-pazuru

(参照)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』
第185号(No.185) 2009/6/20「名作の中の左利き(3)『左手のパズル』」

 

8/25 『ヒトはなぜ指を組むのか 脳とこころのメカニズム』
坂野登/著 青木書店 1995/8/25
――《指組み・腕組みが表す利き脳の働きと、脳に依存するこころの仕組み
 を探険。》
(Amazonで見る)

参考:
『かくれた左利きと右脳』坂野登/著 青木書店 1982/12/1
(Amazonで見る) ――単純に言いますと、腕を組む時どちらの腕が上になるか(腕組み)、
両手の指を交互に組み合わせるときにどちらの手の親指が上に来るか
(指組み)で、その人の「利き脳」がわかる、という研究。

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10/31『左右学への招待―自然・生命・文化』西山賢一/著 風濤社
1995/10/31
――自然界や文化の中に存在する左右の不思議を解明しようとする研究。
(Amazonで見る)

 

((2005)平成17 文庫化・新版『左右学への招待 世界は「左と右」で
あふれている』西山賢一/著 光文社文庫 2005/12/6)
(Amazonで見る)

 

秋/『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ(LL)』第6号
LL6 1995(平成7)年 秋号
・前説 The Compliments of the Fall Issue道を切り開こう!
・左利きの生活 To Live In The Right-Handed World―
  私の簡単“左利き判別法”
・左利き用の道具を知っていますか? 使ったことがありますか?
  その6Left-handed tools & goods―左利き用万年筆の使い心地良さ!
・左利きの本だなぁ その3 お楽しみ編―
  『左利きの名画』ロジャー・オームロッド著 野中千恵子訳
    社会思想社 現代教養文庫〈ミステリ・ボックス〉
・<特集:左利きアンケート>From LHC (Left-handers Club/U.K.)
  レフトハンダーズ・クラブ(イギリス)より―
   ザ・レフトハンダーズ・クラブ1994年アンケート調査結果

 

11?/ (アメリカ)[犯]「待ちに待ったヒット」
(「キルディア物語」より)エドワード・D・ホック/著 中井 京子/訳
“The killdear Chronicle” (初出) EQMM midDecember 1995 
(邦訳)『EQ』1996年5月号
(収録短編集)『革服の男 英米短編ミステリ名人選集V』エドワード・D・
ホック/著 中井 京子ほか/訳 光文社文庫 1999/11/1
(Amazonで見る) ――ソフトボールの試合中に起きた事件。
《「(略)頭部の左側に打ちこまれていた。つまり、後ろから力一杯バット
 を振った犯人は左利きのバッターだったわけだ」》p.25

 

11/(テニス)伊達公子 WTAランキング4位(最高位)
――5/ フレンチオープン日本人女性初ベスト4。
7/ ウィンブルドン日本人女性初ベスト8。

 

(1995) (ドイツ)[参][傍]『朗読者』ベルンハルト・シュリンク
――たとえとして「左利き」を恥じる被告がいたら……
・『朗読者』ベルンハルト・シュリンク/著 松永美穂/訳 新潮文庫
2003/5/28
(Amazonで見る) 《... 考えてごらん、誰かが自分の意志で破滅しようとしている。
 そしてそれを救える手だてがあるとしたら、きみはやってみるかい?
... 裁判の場面を思い浮かべてごらんよ、左利きだということを告白
 しない限り、有罪になってしまう被告がいる。犯行は右手による
 もので、左利きならその犯行はあり得ない。しかし彼は左利きだという
ことを恥じている。君は裁判官に、何がどうなっているかを言うかい?
... 左利きやホモを恥じるべきかどうかという話じゃないんだ。
 被告が恥ずかしがっているということが問題なんだ。》p.159-160

*参照:第192号(No.192) 2009/8/8「名作の中の左利き ―その5―
 『朗読者』ベルンハルト・シュリンク/著」

 

冬/『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ(LL)』第7号
LL7 1995-96(平成7-8)年 冬号
・前説 The Compliments of the Winter Issue―出発点にもどって
  Get back to the starting point
・左利き用の道具を知っていますか? 使ったことがありますか?
  その7Left-handed tools & goods―世界初の左手用カメラ
  〈京セラSAMURAI Z2-L〉
・左利きの本だなぁ その4 雑誌/カタログ編―『モノ・マガジン』
  1991年4月2日号 No.188 ワールド・フォトプレス発行―
  特集/左を制するものは時代を制す/左利きの商品学
・左利きの生活 To Live In The Right-Handed World―
  怒りをことばに―「このはさみは欠陥です!」
・左利きの本だなぁ その5 雑誌/コラム編―『モノ・マガジン』
  1994年11月2日号 モノ・インタレスティング「左利き生活向上委員会」
・右側の席から/左側の席から (読者のお便りコーナー)
  Letters from the right/left side seats

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(1996 平成8)42歳

1/1(音楽)globe「DEPARTURES」(作詞作曲小室哲哉)発売され
ヒットする~♪左利きも慣れたし 風邪も治った~

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『DEPARTURES』globe (CD) エイベックス・トラックス
(Amazonで見る)

 

12/6『左ききの神経心理学』八田武志 医歯薬出版
左利きの研究専門書。1996年刊。20年余りにわたって収集した左利き・利き手研究に関する文献と自らの研究をまとめたもの。
(Amazonで見る)

220412hidarikiki-no-sinkeisinrigaku

 

春/『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ(LL)』第8号
LL8 1996(平成8)年 春号
・前説 The Compliments of the Spring Issue―
  見果てぬ夢を追い求めて “To dream the impossible dream,….
   This is my quest.”
・利き手差別をなくせ! Down with handism!
・左利き用の道具を知っていますか? 使ったことがありますか?
  その8 Left-handed tools & goods―てのひら≪掌中≫電卓/
  左利き用 ZELCO DOUBLE PLUS calculator No.10731
・左利きの本だなぁ その6 お楽しみ編―梅田香子『勝利投手』
  河出文庫/河出書房新社―≪日米プロ野球女性サウスポー対決その一≫
・右側の席から/左側の席から (読者のお便りコーナー)
  Letters from the right/left side seats―
  右側の席から/左側の席から/左利き用品メーカーより

241116-ll8

5/ 『ひだりぐみ通信』「第10号―ウェンガー/
レフトハンダー・ポケット・ナイフ 紹介号―」発行

19965-hidarigumituusin-no10-wen_20250516171601

(1996.6)『どちらかが彼女を殺した』東野圭吾 (被)▲ (容)▼
――加賀恭一郎シリーズ。一部右使い左利きの妹の自殺偽装の殺人事件。
 警察官の兄が割り出した容疑者は…。容疑者も犯人も左利き?
『どちらかが彼女を殺した』東野圭吾 講談社ノベルス 1996/6/1
(Amazonで見る)

『どちらかが彼女を殺した』東野圭吾 講談社文庫‎ 1999/5/14
(Amazonで見る)

2005-dotiraka-dsc06628-2

『どちらかが彼女を殺した 新装版』東野圭吾 講談社文庫 2023/6/15
(Amazonで見る)

 

夏/『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ(LL)』第9号
LL91996(平成8)年 夏号
・前説 The Compliments of the Summer Issue―
  工作から始めよう、豊かな体験! ≪ありがとう、手≫
夏休み<アイデア>紙工作特集―
その①ゴム動力紙パック外輪船/その②風力帆掛け段ボール・カー
・左利きの生活 To Live In The Right-Handed World―
  あなたの刃はどっち向き? 左利き用ハサミ紹介
・左利き用の道具を知っていますか? 使ったことがありますか?
  その9 Left-handed tools & goods―サウスポー・カッターナイフ/
  田島製作所 LC504
・左利きの本だなぁ その7 お楽しみ編―ロスワイラー
  『赤毛のサウスポー』集英社文庫/集英社―
  ≪日米プロ野球女性サウスポー対決その二≫
・右側の席から/左側の席から (読者のお便りコーナー)
  Letters from the right/left side seats―左利き用品メーカーより

241221-ll9

8/ 『ひだりぐみ通信』「第11号―愛妻専科 左きき調理用品
 紹介号―」発行

19968-hidarigumituusin-no11-aisaisenka

(参照)・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第686号(Vol.21 no.9/No.686) 2025/5/17
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [37]
『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(10)
LL10 1996(平成8)年 秋号(後半)」
・ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2025.5.17
週刊ヒッキイ第686号-
『左組通信』復活計画[37]『LL』復刻(10)LL10 1996年秋号(後)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/05/post-e40654.html

 

8/ 朝日新聞記者から左利きの記事のための電話取材を受ける
――左利き用品のメーカーさんから新聞を出している人がいると聞いた、と
O記者から。一人で一匹狼的に手作りで小冊子を作っているだけ、と話すと
それきり二度と電話もなく、記事が出たのかも知らずにいたところ、後日、
関東在住の左利き仲間の人が「このような新聞記事が出ていた」とコピーを
送ってきてくださり、初めてこの記事のための取材だったのだと気付き、
これならもっと宣伝しておくのだった、と悔やむ。

9/10 朝日新聞朝刊〈生活〉面「左利きにもっと愛を」(大阪版)
――左利きの不便を取り上げた新聞記事。左利き調理用品も紹介。私も
 メーカーさんからの紹介で 電話取材を受けたのだが、忙しくなると
 困るのでお断りした。

 

(参照)・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第688号(Vol.21 no.11/No.688) 2025/6/21
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [38]
『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(11)
LL11 1997(平成9)年 夏号 終刊号」
・ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2025.6.21
週刊ヒッキイ第688号
-『左組通信』復活計画[38]『LL』復刻(11)LL11 1996年秋号(後)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/06/post-0c787f.html

 

9/ ネット上の左利きの会Japan Southpaw club(JSC)発足。

 

(1996) (アメリカ)(探)『死因』パトリシア・コーンウェル
 [検屍官ケイ・スカーペッタ]
<左利きの探偵>(スカーペッタが左利きと分かるシーンがある作品)
――狭いことで有名だった超音速機コンコルドの機内でのシーン。
 原書名"Cause of Death"
『死因』パトリシア・コーンウェル 相原真理子/訳 講談社文庫
1996/12/1
(Amazonで見る)

《(コンコルド機内で)「それじゃ、その問題は解決したわけだな」
 アスパラをつっついている私のほうへ身を寄せながら、ウェズリーが
 話を再開した。/「その問題って?」私はフォークを置いた。
 左利きなので、彼が邪魔なのだ。/「わかってるだろう。私たちが
 すべきことと、してはいけないことだ」ウェズリーの腕が私の胸に
 ふれた。...》pp.394-395

(参考)『検屍官研究』和田 奈津子 (編集) ワニブックス (1999/12/1)
(Amazonで見る)

 

秋/『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ(LL)』第10号
LL10 1996(平成8)年 秋号
・前説 The Compliments of the Fall Issue―
  特集“左利きを科学する”① 
特集“左利きを科学する”①―あなたの<左利き度>をしらべてみよう
・左利きの本だなぁ その8 お勉強編―前原勝也
 『右利き・左利きの科学 利き手・利き足・利き目・利き耳…』
  講談社ブルーバックス
・左利き用の道具を知っていますか? 使ったことがありますか?
  その10 いつもポケットにウェンガー―WENGERスイス・アーミー・
  ナイフ/レフトハンダー・シリーズ
・右側の席から/左側の席から (読者のお便りコーナー)
  Letters from the right/left side seats―
  左利き用品メーカーより/右側の席から
・左利きについて知るための本

250419-ll10

(参照)・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第684号(Vol.21 no.7/No.684) 2025/4/19
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [36]
『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(9)
LL10 1996(平成8)年 秋号(前半)」
・ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2025.4.19
週刊ヒッキイ第684号-告知-
『左組通信』復活計画[36]『LL』復刻(9)LL10 1996年秋号(前)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/04/post-ee5368.html

・メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第686号(Vol.21 no.9/No.686) 2025/5/17
「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [37]
『LL(レフティーズ・ライフ)』復刻(10)
LL10 1996(平成8)年 秋号(後半)」
・ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』2025.5.17
週刊ヒッキイ第686号-
『左組通信』復活計画[37]『LL』復刻(10)LL10 1996年秋号(後)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/05/post-e40654.html

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本誌では、「ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [40]レフティやすおの左利き自分史年表(6)1995(平成7)7.-1996(平成8)―紙の時代(3)『LL(Lefties' life)』」と題して、今回は全紹介です。

今回は1995年の後半から1996年までの一年半となりました。
本文にも書いていますように、「年表」と言いながら、記入事項が多いこともあり「月表」のようになっています。

今後はどうなるのかわかりませんが、記入事項が増えるに付け、年表の進み方も遅々として進まないという事になりそうです。
しかしながら、後年のお役に立つように、できうる限りの事項について書き込んでおきたいという気持ちがあります。
そういう次第ですので、ご容赦を!

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

 

『左利きライフ研究家(元本屋の兄ちゃん)レフティやすおのお茶でっせ』
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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおブログ【左利きライフ研究家:元本屋の兄ちゃん】』に転載しています。
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2025.10.15

私の読書論-わが友フランシス二代目『覚悟』フェリックス・フランシス-楽しい読書397号

古典から始める レフティやすおの楽しい読書
(まぐまぐ!) 

【別冊 編集後記】

 

2025(令和7)年10月15日号(vol.18 no.17/No.397)
「私の読書論-わが友フランシス二代目
『覚悟』フェリックス・フランシス 文春文庫」

 

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2025(令和7)年10月15日号(vol.18 no.17/No.397)
「私の読書論-わが友フランシス二代目
『覚悟』フェリックス・フランシス 文春文庫」
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 今回は、五月に発売されました文春文庫の海外ミステリ、
 フェリックス・フランシスの『覚悟』を紹介します。

 作者フェリックス・フランシスは、父親があの偉大なミステリ作家
 ディック・フランシスで、その次男に当たります。
 すなわち二代目です。

 父親の晩年、父親と共著者として、その名を刻んできました。
 父親の死後は、その後継者として、同様の<競馬ミステリ>の作者と
 して、10年を超えるキャリアを積み上げています。

 彼のX(twitter)によりますと、

 "Author of the 'Dick Francis' novels"
 (<ディック・フランシス(長編)小説>の作家)とあります。
 要するに「ディック・フランシス風の小説」の書き手、
 ということでしょうか。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 - 私の読書論 -

  ~ わが友フランシス二代目フェリックス ~

  <競馬ミステリ>『覚悟』フェリックス・フランシス 文春文庫

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

●<新・競馬シリーズ>

文春文庫5月の新刊として登場したこの作品は、帯に曰く――

《伝説の名シリーズ、復活。
 ミステリ史に残る『利腕』『大穴』を嗣ぐ、誇り高き不屈の物語。
 英国ヒーローの正統。》

『覚悟』フェリックス・フランシス/著 加賀山 卓朗/訳
文春文庫 フ 37-1 2025/5/8
(Amazonで見る) 

251031-20255-kakugo

がそれ。

 

(文藝春秋プレスリリース)息子・フェリックス・フランシス『覚悟』
 伝説のディック・フランシス〈競馬シリーズ〉が奇跡の再起動!
 息子・フェリックス・フランシス『覚悟』、
 緑の背表紙で5月8日文春文庫で刊行

(本の話)
2025.05.16 書評
 「英国ヒーローの正統、伝説の名シリーズ復活。」加賀山 卓朗

 

前説でも書きましたように、
英国推理作家協会(CWA)ゴールド・ダガー賞や
アメリカ探偵作家クラブ(MWA)最優秀長編賞を受賞した『利腕』、
アメリカ探偵作家クラブ最優秀長編賞を受賞した『罰金』『敵手』、
またミステリ作家としての功績を称える、
CWAダイヤモンド・ダガー賞やMWA巨匠賞を受賞している
「あの偉大なミステリ作家ディック・フランシス」の息子さんです。

そして、協力者であった妻を亡くして以来、筆を折っていたディックの
晩年において父親の復活を助け、共著者の地位を得たのでした。
さらに父親の死後は、〈'Dick Francis' novels〉の後継者と
して、<新・競馬シリーズ>を継承し続けたのです。

彼の単独名義の著書『強襲』は、2011年の本国版に遅れること4年、
2015年に邦訳がなりました。
それまで彼らの邦訳作品を出版していた早川書房の装丁に似せた体裁で、
同じ翻訳者の手によって出版されたのでした。

それ以来、10年――。
ここでついに、この<新・競馬シリーズ>が日本でも翻訳され、
異なる版元である文春文庫でありながら、
かつてのハヤカワミステリ文庫の装丁にそっくりなカタチで、
読めるようになりました。

 

 ●名キャラクター、シッド・ハレー登場

次に、出版社の紹介文を掲げておきます。

 《落馬事故で左手を失った元騎手シッド・ハレー。
  その不屈の意志で競馬界最高の調査員として名を馳せた彼は、
  6年前に命がけの仕事から引退し、
  現在は妻子とともに平穏な生活を送っていた。
  だが競馬界の重鎮スチュアート卿から不正の疑惑のあるレースが
  頻発しているという相談を受ける。
  調査依頼を固辞したハレーだったが、翌朝、卿は変死を遂げた。
  自分は依頼を断るべきではなかったのか――?
  スチュワート卿の遺志を継ぎ、
  ハレーは卑劣な敵のひそむ闇に敢然と踏む込んでゆく。
  だが調査を阻止しようとする敵の魔手は彼の身辺に及ぶ……。
  名作『大穴』『利腕』『敵手』『再起』に登場した名キャラクター、
  シッド・ハレー登場。
  英国スリラーを代表する伝説の名作、〈競馬シリーズ〉。
  日本でも著名人や作家はじめ多くの読者に愛された
  ディック・フランシスの名シリーズが、
  長らく執筆の協力を務めてきたフェリックス・フランシスの手で
  よみがえる。〈新・競馬シリーズ〉、ここに始動。》

 

あの英雄<シッド・ハレー>が主人公、探偵役となる一編で、
フェリックス単独の第3作となります。

シッド・ハレーは、英国のテレビドラマの主人公としても知られます。
早川版のポケミス『大穴』(原著1965)で初登場しました。
落馬事故で左手に重症を負い引退した元騎手で、調査員となった男。

ディック・フランシスは、毎作異なる主人公を立てる人でしたが、
このシッドだけは、その後も『利腕』(先ほども紹介しましたように、
この作品で、イギリスとアメリカのミステリ大賞をダブル受賞。1979)、
『敵手』(1995)、そして復活作『再起』(2006、父子共著の始まり
ともいわれています)と続いています。

父ディックのお気に入りのキャラクターだったのでしょうか、
要所でこの人物を起用していました。

そのキャラクターが息子さんによって復活したのが、この作品です。

 

 ●良くも悪くもフランシス印!?

私もこの登場人物を起用した意欲作に大いに興味をそそられて、
買うことにしました。

以前『強襲』を、図書館で見つけて読んだときに感じたのは、
非情によく父親の諸作を研究して、『強襲』の場合は、
彼の単独作としての「処女作」でもありましたので、父親の処女作
『本命』を思い出させるような印象があった、と記憶しています。

そして、この印象的なヒーローの登場となる、彼自身の単独作としては、
三作目という本書『覚悟』です。

お父さんの一連の名作群と比べると、やはりもう一つ、という印象は
否めませんでした。
が、これは高望みというものかも知れません。

お父さんなら、もっと極度に困難な状況を設定し、
そこからの脱出劇を見せてくれたかも、というのは。

 

 ●二冊目の<新・競馬シリーズ>

47歳のなった元騎手で元調査員のシッドは、
英国競馬統括機構会長サー・リチャードから調査を依頼されます。

 《「できません」私が言った。「絶対に」/
  「だが、シッド、やるしかない」/「どうしてです?」/
  「健全なレースのために」/よく使われる戦術であった。》p.7

しかし、今の彼は再婚して一人の娘を持つ親として、
危険を伴う仕事から7年前に引退し、
デスクワークで金融取引を生業としています。
ところが、そのサー・リチャードが一見自殺に見える形で死亡します。
シッドが相談した、シッドの前妻の父親であるチャールズは、
彼が自殺するような人間ではないことを知っており、
サー・リチャードの疑惑が現実のことである可能性を否定できない、
と考え、彼に調査を進めることを進言します。

関係者に話を聞く内に、彼に調査を辞めるように、という脅迫の電話が
かかってきます。
警察に通報すると、主任警部が彼に言います。

 《「シッド・ハレーに何かしろと言えば言うほど、彼は反対のことを
  するとね」ニヤリとした。「脅して遠ざけようとすればするほど、
  執拗に迫ってくる」》p.69

こうしてシッドは事件に巻き込まれていきます。

 《チャールズが言ったことは正しかったのかもしれない。
  [一度探偵になった者は、ずっと探偵だ]([]内傍点)》p.205

よくできたストーリーです。
手慣れたという言葉がピッタリかも知れません。

 

 ●<新・競馬シリーズ>始動

この時点では三作目ですが、巻末のリストを見ますと、
コロナ禍の2020年をのぞいて、2011年の『強襲』から
2023年まで毎年、都合13作の新作を発表しています。

このうち、この『覚悟』を含めた三作が、今回文春文庫から
<新・競馬シリーズ>として刊行される予定となっています。

本書の帯の裏の方に、

 《競馬シリーズを心から愛する翻訳者と編集者が全力でお届けする
  「新・競馬シリーズ」。続々刊行!》

とあり、

 《『虎口(仮)』厩舎放火事件に挑む 危機管理専門の若き弁護士
   フォスター。(2025年秋予定)
  『勝機(仮)』シッド・ハレー再登場。 新・競馬シリーズ中、
   話題の傑作。(2026年春予定)》

と、二作が示されています。
これらの売上次第では、次の予定も上がってくるかも知れません。

 

まず、この新作に期待! です。

なんと、今調べてみますと、
2025年秋の予定だった、2018年作品の“Crisis”が、
『虎口』と仮題のまま、10月の新刊として出ていました。

 ・・・

『虎口』フェリックス・フランシス/著 加賀山 卓朗/訳
文春文庫 2025/10/7
(Amazonで見る) 

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 ●わが友フランシス二代目、フェリックス

「わが友フランシス二代目」についてふれておきましょう。
実は、これ「わが友フランシス」は、青木雨彦さん
(1932年11月17日‐1991年3月2日)という著述家・コラムニストの
『ミステリマガジン』に連載されていたミステリコラム「夜間飛行」の
ディック・フランシスについてのミステリ・エッセイの題名でした。

ダニエル・ロークという『興奮』(日本で最初に翻訳されたディック・
フランシス作品)の主人公に「魅かれた」といい、

 《おおげさにいえば、そこに、私の友人と呼ぶにふさわしい男を
  発見した。》

というのです。
(『敵手』のハヤカワミステリ文庫版の巻末にある、茶木則雄さんの
「解説」の冒頭に引用されています。)

私も主人公に似ているとはいいませんが、このフランシスの二代目、
1953年生まれのフェリックスさんとはほぼ同年代。

共著時代の訳書に掲載されている写真は、まだまだ若く、
それが今では孫に本書を捧げています、そういうお年頃なのです。

ということで、ちょっと似ているかも、と思いつつ、
長年、お父さんの作品を読んできた者として、
その息子さんも「わが友」といえそうな人物、という気になっています。

まあ、それだけのお話ですけれど、ね。

 

 ●復活を言祝ぐ

ちなみに書いておきますと、
私がディック・フランシスのファンになったのは、評判を聞いて
1972年に『興奮』、そして『大穴』を続けて読んだとき。
いっぺんにやられてしまいました。
それ以来、ずっと追いかけてきました。
39作目『勝利』(原著2000)で、途切れたときは、
年齢的にも致し方ないか、と思ったものの、非常に残念でした。
それだけに復活したときの喜びは、
言葉では言い表しがたいものがありました。

そして死後、日本では翻訳が途切れていた間も、
息子さんフェリックスは単独で書き続けていたことを知ったときの
驚きもまた、大きな驚きでした。

残念ながら、一作のみの紹介で終わってしましましたが、
このたび一部の作品が再度<新・競馬シリーズ>として登場したことは、
なにものにも代えがたい喜びです。

これからも「これは」という作品があれば、
ぜひ紹介していただきたいものです。

 

*参照:
『左利きライフ研究家(本屋の兄ちゃん)レフティやすおのお茶でっせ』
2015.9.23
“わが友フランシス”息子フェリックス単独作『強襲』を読む

 

・『夜間飛行 ミステリについての独断と偏見』青木雨彦/著 早川書房
1976
(Amazonで見る) 

 

(旧シリーズを概観するガイドブック)
『ミステリマガジン 二〇一〇年六月号
 特集ディック・フランシスの弔祭』(早川書房刊)――追悼特集号

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(画像:『ミステリマガジン 二〇一〇年六月号 特集ディック・フランシスの弔祭』表紙、特集目次)

 

【ディック・フランシス作品から<シッド・ハレー>もの】
(筆者の所蔵する本)

『大穴』菊池光/訳 ハヤカワミステリ 1967
・ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-2 競馬シリーズ 1976/4/20
(Amazonで見る) 

『利腕』菊池光/訳 早川書房 1981
・ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-18 競馬シリーズ 1985/8/1
(Amazonで見る) 

『敵手』ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-35 競馬シリーズ 2000/8/1
(Amazonで見る) 

『再起』北野 寿美枝 ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-41) 文庫 – 2008/11/7
(Amazonで見る) 

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(画像:<シッド・ハレー>もの(筆者所蔵本)=ディック・フランシス著『大穴』『利腕』『敵手』『再起』、フェリックス・フランシス著『覚悟』)

 

【フェリックス・フランシス作品】
『強襲』(新・競馬シリーズ) フェリックス・フランシス/著
北野寿美枝/訳 イースト・プレス 2015/1/24
http://www.amazon.co.jp/dp/4781612784/ref=nosim/?tag=hidarikikidei-22
(Amazonで見る) https://amzn.to/4nE9LT3

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(画像:フェリックス・フランシス/著、新・競馬シリーズ『強襲』『覚悟』『虎口』)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「私の読書論-わが友フランシス二代目『覚悟』フェリックス・フランシス 文春文庫」と題して、今回も全文転載紹介です。

日本では、2015年の『強襲』以来の<新・競馬シリーズ>の翻訳本です。
ディック・フランシスの死後も、期間をおかず、二代目のフェリックス・フランシスさんが書き継いできたのが、「'Dick Francis' novels」でした。
「ディック・フランシス風の小説」とでもいうのでしょうか、それともそのものズバリの「ディック・フランシスの小説」なのでしょうか。
すでに十三作発表しています。
まだ二作しか読んでいませんが、安定の仕上がりです。
早くも、新刊が出ています。手に入れました。
次作の予定も上がっています。
今度はまた<シッド・ハレー>ものとのこと。
大いに期待しています。

装丁を似せているのが、違う版元ながらファンを思う気持ちが伝わってきます。
早川さんも<シッド・ハレー>ものだけでも重版してもらえないものでしょうか。
新しいファンのためにも。

 ・・・

*本誌のお申し込み等は、下↓から
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2025.10.04

親御さんへ―特別編:モノ・マガジン(特集)左利き道具指南-週刊ヒッキイ第695号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)

【最新号】

第695号(Vol.21 no.16/No.695) 2025/10/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 特別編:モノ・マガジン (2025年8-16.9-2合併号)
【特集】右利きにはわからない !? 左利き道具指南」

 

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
  【左利きを考える レフティやすおの左組通信】メールマガジン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第695号(Vol.21 no.16/No.695) 2025/10/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 特別編:モノ・マガジン (2025年8-16.9-2合併号)
【特集】右利きにはわからない !? 左利き道具指南」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 今回も、前号に引き続き、
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―」の特別編
 として、8月1日に発売されました、
 『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス)2025年8-16.9-2合併号
 の<左利き特集>を、遅ればせながら取り上げます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ
   ―特別編―

  ◆ 「右利きファシズム」に抗う! ◆

   モノ・マガジン (2025年8-16.9-2合併号)
   【特集】右利きにはわからない !? 左利き道具指南
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●『モノ・マガジン』左利き特集

251004-mono202581692

『モノ・マガジン: 恐竜大復活 (2025年8-16.9-2合併号)』
ワールド・フオト・プレス (2025/8/1)

【特集】右利きにはわからない !? 左利き道具指南

我々の生活空間は、ほとんどが「右利き仕様」。
一方、左利き用はというと……
時代とともに偏見はなくなってきているものの、
まだまだサイレントストレスを感じている人も多い。
そこでモノ・マガジンは身近なマイノリティーである左利きを応援する。
左利き用の便利グッズからユニバーサルデザインまで
たっぷりと集めたぞ。

251004-mono202581692-contents

(Amazonで見る)

出版社 ‏ : ‎ ワールド・フオト・プレス (2025/8/1)
発売日 ‏ : ‎ 2025/8/1

 

――という内容で、カラーで全12ページ。
まず見開き2ページで
p.80-81「日本左利き協会 大路直哉さんインタビュー」。

次のページから左利き用品の紹介が始まります。

p.82「左利き用のミニ財布」、p.83「左利き文房具カタログ」、
p.84「左ききの道具店セレクション」、p.85「左利き料理道具カタログ」、
p.86「左利き雑学事典」、p.87「左利き生活雑貨スポーツカタログ」、
p.88「左利きミュージシャンの憂鬱」、p.89「左利きギターカタログ」、
pp.90-91「左利き・右利きを問わない ユニバーサルデザイン文房具」。

 ・・・

メインの特集は、「恐竜大復活」とありますように、
『ジュラシック・パーク』の新作映画に関するものです。

これは本屋さんでチラッと見て、そうか、と思い、題字の下にあった
左利きの特集の文字を見落としました。

で、まったく知らなかったのですね。

前号前々号で紹介しました、TBSラジオ「人権TODAY」のことを
日本左利き協会のサイトで見てみようと思い、のぞいてみると、
この特集号のことが紹介されていました。

ええ~っと思い、慌てて調べてみますと、もう発売期間を過ぎ、
次号が出ていました。
仕方なく、サイトに出ていたAmazonで購入。

お高くなりましたが、<左利きライフ研究家>という看板を上げている
手前、致し方ないところでしょう。

 

 ●p.80-81「日本左利き協会 大路直哉さんインタビュー」

今回の特集の冒頭、大路さんへの取材による記事が登場します。

251004-mono202581692-p8081

大路さんの記事に関していいますと、8月30日の放送されました、
TBSラジオ「人権TODAY」の日本左利き協会の大路直哉さんの回の、
サイト版の内容とほぼ同じ、といっていいものでした。

同じ時期に同じように取材を受けていれば、
当然ご自分の思いは同じなわけで、
その回答の内容も同じになるのは無理もないところです。

例の著書

『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』大路直哉
 PHP新書1367 2023/9/16 
――「第六章「右利き社会」から「左利きにやさしい社会」づくりへ」
230919hidarikiki-no-iibun-600

(Amazonで見る)

<右利きと左利きが共感する社会へ>という結論が語られています。

このへんは、過去二回のTBSラジオ「人権TODAY」の方を参照ください。

 

 ●左利き用の商品カタログ

以下のページからの商品カタログに関して軽く紹介しておきましょう。

p.82「左利き用のミニ財布」

革小物メーカー「ATELIER MOKU アトリエMOKU」
https://moku.info/

の左利きのための左利き仕様の財布――ファンからの左利き仕様の
リクエストが多く制作することになった、といいます。
「小さく薄い財布SAKU」の左利き仕様は、札入れとコインケースの
向きが反転していて、左手で取り出しやすい。
新作を出す度に「左利きはないのか?」という問い合わせがあり、
現在、定番品は、原則、左利き用が最初から用意されている、とのこと。

p.83「左利き文房具カタログ」

・書き心地を追求したドイツ生まれの万年筆――シュナイダー
 「TOMO」「RAY」
・定番カッターナイフのレフティモデル――オルファ
 「カッターナイフ レフティL型」
・左利きに嬉しい鉛筆削り――ブルネン「鉛筆削り「Office」左手用」
・利き手を問わずに軽い切れ味を実現!――コクヨ
 「ハサミ<サクサ>スリム・グルーレス刃」
・左利きのメモ書きとして使えるノート――ダイアログノート
 「左ききのダイアログノート(3冊セット)」
・左利きのためのファースト万年筆――ペリカン
 「万年筆ぺりカーノジュニア左利き用」

p.84「左ききの道具店 セレクション」――2018年8月13日にオープン
 したオンラインストア。不定期営業の「ときどきストア」も。
 左利き用のみならず「左右どちらでも使いやすい道具」「使い方によっ
 ては左利きに使いやすい道具」も。オリジナルブランド「HIDARI」も。
・分解して使える左手用キッチンハサミ
・カレースプーン「カレー賢人ヒダリー」
・財布「山藤(やまとう)マルチパーパス」
・左ききの扇子「Butterfly」・万年筆「Base」左手用
・左ききの道具店 左ききの手帳

p.85「左利き料理道具カタログ」
・調理が一層はかどる左右兼用アイテム――一藤金属
 「すくいやすく注ぎやすいレードル」
・至高の皮むき器の左手用モデル――飯田屋「エバーピーラー/左手用」
・スマートでコンフォータブルなバターナイフ――燕振興工業
 「バターナイフ」
・反時計回りに回すソムリエナイフ――プルテックス
 「ソムリエナイフ プルパロット/左手用」
・専用スプーンを使って毎日の習慣を盛り上げる――ミヨシ
 「ヨーグルトスプーンSNOPPO/左手用」
・切れ味と美しさを備えた左利き用の一本――貝印
 「旬Classic三徳 左利き用175mm」

p.86「左利き雑学事典」
・なぜ左利きは生まれるのか? いつ利き手は確立する?
・日本は10人にひとりが左利きその多くは「クロスドミナンス」
・「左利きの日」は、1年に2回ある!?
・天才肌が多い!? 左利きの偉人、才人たち
・日本の文献に書かれた最も古い左利きの人物とは?
・ホッキョクグマは、みんな左利き!?
・左利きだった坂本龍一のソロアルバムのタイトルは?
・左手を上げた招き猫は、人やお客を招く

「左利きの日」を取り上げ、
8月13日「国際左利きの日」の始まりについて、
 《8月13日は「国際左利きの日」として1976年にアメリカに存在した
  「Lefthanders International」が最初に制定した。》
と正しく記載しています。

そもそも私がこの「Lefthandaers International」について知ったのは、
↓の『モノマガジン』の左利き特集号だったのですから当然といえます。

『モノ・マガジン』1991年4月2日号(NO.188)
  <特集/左を制するモノは時代を制す!>「左利きの商品学」

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*参照:
第602号(No.602) 2021/9/4
「創刊600号突破記念―
 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代―その1」
『左利きライフ研究家(元本屋の兄ちゃん)レフティやすおのお茶でっせ』
2021.9.4
私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代1
(創刊600号突破記念)-週刊ヒッキイ第602号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-57d0e5.html

・『左利きライフ研究家~レフティやすおのお茶でっせ』2025.8.13
2025年8月13日は50回目の<国際左利きの日>INTERNATIONAL LEFTHANDERS
DAY
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/08/post-7486e1.html

 

p.87「左利き生活雑貨スポーツカタログ」
・左利きがスマートにお茶を注げる急須――白山陶器「茶和急須/左手」
・ミズノ「Mizuno Pro S-3 アイアン/左用」
・ジャストフィットなグラブで気分もプレイも上がる――ミズノ
 「オーダーグラブ」
・左手用のハサミで快適な剪定を!――坂源「庭園用ハサミ/左手用」
・飛距離アップにレフティ御用達ドライバー――ミズノ
 「ST-Z 230 ドライバー/左用」
・葉っぱのカタチにはワケがある!?――Kikkerland
 「どちらの手でも見やすい葉っぱのトランプ」

p.88「左利きミュージシャンの憂鬱」
・粉砕か、共存か!?左利きと楽器の関係――「モノマガジン」で連載を
 持つ、左利き右弾きの髙木大地さんによる、左利きと楽器の話。
「右利きファシズム」として、ピアノは右利き用――
 《ピアノと同じ鍵盤を持つシンセサイザーでは、左右を逆にする設定も
  可能で、左利きのためにカスタマイズすることもできる。》
ギターは《レフティも充実》。故PANTAさんは「右利きファシズム」
に抗っていた。自分はどっぷり浸かっていたことに気付いた、と。

p.89「左利きギターカタログ」
・左利きの天才ギタリストのシグネチャーモデル――エピフォン
 「Jimi Hendrix Love Drops Flying V Left-Hand」
・グランロックの荒々しさを蘇らせるサウンドが魅力――フェンダー
 「Kurt Cobain Jaguar Left-Hand」
・オールマイティに使える定番アコギの左利きモデル――ヤマハ「FG820L」
・フェンダーの美学と日本の職人魂の融合させた一本――フェンダー
 「Made in Japan Traditional 60s Stratocaster Left-Hand」

pp.90-91「左利き・右利きを問わない ユニバーサルデザイン文房具」
「誰もが快適に使える優しい文房具を目指して」 
 《利き手に関係なく、誰もが使いやすく日常生活における効率性や
  快適性が向上する文房具を集めてみた。》
 《普段何気なく使っている文房具、しかしこれらは圧倒的に人口の多い
  “右利き”利用を基本として作られている。ただ世の中には当然、
  左利きの人もいる訳で、ストレスを抱きながら使用していることも
  多い。そこでユニバーサルデザイン文房具の登場となるワケである。》
 《左利き右利き共生の答えがここにある。文房具を新たに購入する際は
  一度、その使い心地を試してみて欲しい。》
・左利きも右利きも納得の便利な定規――HIDARI「15cm定規」
・利き手を問わず快適に使える――HIDARI「ユニバーサルメジャー」
・右手でも左手でも、スマートな使用感が○――左ききの道具店
 「ユニバーサルクリアファイル」
・安心、安全に配慮したカバー付きの優しいハサミ――HARAC「カスタ」
・落としても安心、抜くのも簡単な優しい画鋲――コクヨ
 「プニョプニョピン」
・使いやすくてエコな針なしステープラー――コクヨ「ハリナックス」
・切る、折る、交換する際に安心感をプラス――コクヨ「フレーヌ」
・切り抜きをきれいに楽しく実現!――HARAC「ライン」
・握っても、置いても使えるハンドルデザイン――HARAC「ネイルプラス」

 

 ●ちょっとした工夫で……

今回の<左利き特集>を見て思うところを書いてみます。

冒頭の大路さんのお話から始まり、財布、文房具、<左ききの道具店>の
セレクション、料理道具、左利き雑学事典をはさんで、生活雑貨、
左利きミュージシャンのお話、唯一ともいうべき左利き楽器のギターの
カタログ、ユニバーサルデザイン文房具まで。

左利き用品に関して、ハサミのようなある一部の商品などは、
100円ショップでも手に入る、ともいわれます。

しかし、実態はまだまだ。
日常的に気軽に買い物ができるはずのコンビニでの普及率を見てみれば、
よくわかると思います。
ゼロに等しいのでは?(最近はあまり行かないのでよく知りませんが。)

ユニバーサル・デザインに関しても、左右性に関連する商品についての
一般の人の理解は十分ではないようです。
ちょっとした工夫で左右両用できる用になる商品というものが、
いくらでもあると思われます。
例としては、<左ききの道具店>さんのクリアファイルがあります。
切り欠きを両面にずらして入れているだけのことです。

もちろん、これだけのことでも手間は倍になるのかも知れませんけれど。

そういうように、
ユニバーサルデザインの可能性はもっと追求されるべきでしょう。

 

 ●ユーザーの使い方も十人十色

左利き専用品に関しましても、実際に使う人は、人色々です。

ユーザーの数でいえば、圧倒的に右利きの人が多いわけですが、
右利きの人がみんな、右手使いするかといいますと、
必ずしもそうとは言い切れません。
状況により、右手で使う時もあれば、左手で使うときもある、
というのが本当のところです。

私が左利きおよび左利き用品の使用に目覚めたきっかけとなった、
左手用カメラ「京セラSAMURAI Z-L/Z2-L」でも、
右利きの人が記録用に買った
(右手で作業をしながらでも左手のカメラで記録できる)、
という話をネットで知ったものです。

また、あれは右手でこれは左手、といった。
いわゆるクロスドミナンス的な使い方をする人もいます。

左利きの人が「右利き社会」になじむ過程で、右手使いになる、
という話はよく聞きますが、
右利きの人でも左手使いを強いられる場面もあります。
ケガをした場合などその例です。

故長嶋茂雄さんもそうでしたが、右半身マヒになることもあります。

半身麻痺になった場合、左利きの人ならもし利き手が使えなくなっても、
右利き用の商品はいくらでもありますから、
不得意の手でもなんとかなるかも知れません。

一方、右利きの人の場合は、利き手が使えなくなると、
代わりに非利き手である左手を使うことになります。
その時、現状のような世界では、左手用を探す必要があります。

昔のエッセイになりますが、岩井礼子さんの「はさみ」がそれです。

《脳梗塞で右半身マヒになった母が使っている左利きのはさみから
 昔の器用だった母の思い出を語る。》

「お父さん」が必死になって探してきたのがこの左手用のハサミでした。
右手で使った娘さんがこんなに切れないハサミを使っているのか、
というと、それは左用よ、左手で使うのよ、とお母さん。
改めて母の不自由さを思う、というお話でした。

*参照:
『最高の贈り物―’98年版ベスト・エッセイ集』日本エッセイストクラブ
/編 文春文庫 2001/8/1

 

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(「文と友だち」同人・主婦)『随筆春秋』第8号

 

「多様性」がいわれる世の中ですが、
人は一様ではないのですから、誰もが取り残されることのない、
そういう世界に変えていきたいものです。

左利きも忘れずにいて欲しいものです。

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本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25― 特別編:モノ・マガジン (2025年8-16.9-2合併号)【特集】右利きにはわからない !? 左利き道具指南」と題して、今回は全紹介です。

『モノ・マガジン』の<左利き特集号>は、私自身3度目の紹介? です。

最初の出会いは、本文にも書いていますように、あの衝撃の大特集号でした。
あれを見て「左利き(用品)に目覚めた」という人は多いと思います。
非常に優れた特集でした。
まさに<総力特集>!? という感がありました。
二度目は、私のブログ(『レフティやすおのお茶でっせ』:現『左利きライフ研究家:元本屋の兄ちゃんレフティやすおのお茶でっせ』)を紹介していただいたものでした。
そして、三度目がこれ。
ずっと気にしてときどきはこの雑誌を見ていたのですが、今回は見つけられませんでした。
最近は本屋さんもすっかり減ってしまい、駅向こうまで行かないと行けない状況です。
近くのわが市の図書館にも置いているのですが、この頃は、いたずらがあるのか、開架の棚に最新号は置いていなくて、気軽に見ることができません。
難儀な時代になりました。

『モノ・マガジン』さんがかわらず、左利きをひいきにしていただけるのは、嬉しいかぎりです。
これからも定期的によろしく!

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

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※本稿は、レフティやすおの他のブログ『レフティやすおブログ【左利きライフ研究家:元本屋の兄ちゃん】』に転載しています。
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