2020.09.05

左利き者の証言から~22 川口和久『反逆の左腕』(4)-週刊ヒッキイ第578号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第578号 別冊編集後記

 

第578号(No.578) 2020/9/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~22 川口和久『反逆の左腕』から(4)」

 

 

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右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第578号(No.578) 2020/9/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~22 川口和久『反逆の左腕』から(4)」
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 過去の左利きの人たちの言葉を紹介しながら、
 先輩の証言から学ぼう、というテーマの
 22回目です。

 

 元広島カープのエース・川口和久投手が
 引退後に出版された異色の野球本で、
 左利き必読ともいうべき、左利きの人の特徴や性格、
 左利きの投手の心理やらなにやらから考察した
 “サウスポー(左腕投手)論”の著書『反逆の左腕』から、
 私がとても気になった部分を紹介する4回目です。

 

20018-dsc04324-2

 

『反逆の左腕  サウスポー投手、極上の一球は、
  マウンドで自分の世界にはいったときに生まれる』
 川口和久/著 ネコ・パブリッシング 2001.8

 

目次
第1章 マウンドの芸術家―サウスポーは勝負だけではなく、
 投球の美しさを追究する
第2章 左のエースと右のエース―サウスポーは投球術ではなく、
 感性でバッターを制圧する
第3章 サウスポー使いの名人達―サウスポーは
 自分の長所を伸ばしてくれる人間には頭が上がらない
第4章 左対左・左対右の醍醐味―サウスポーは
 最強の敵を相手にしたとき、思いがけない力を発揮する

 

金田正一、江夏豊、大野豊、新浦寿夫、石井一久…
人々を魅了してきたサウスポーには、
とんでもない個性があった!これは暴論か?あるいは新理論か?
かつてない野球論、ここに誕生。

 

史上に残る名投手・金田、三振にこだわった・江夏、
現役では工藤、石井など、左投手には右投手にはない魅力がある。
「三振こそ投手の華」を貫いた川口和久が語る新たな投手論。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
  左利き者の証言から ~快適左利きライフのために~ 22

 

  ◆ サウスポーは教えられたことがない ◆
  サウスポーによる、サウスポーのための、サウスポーの本
川口和久『反逆の左腕』から(4)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「そろそろ飽きてきた」という方もいらっしゃるかもしれません。

 

この辺で終わりにしようかと思いますけれど……
どうなりますか。

 

 

 ●左利きは妙な器用さをあわせ持つ

 

川口さんには二人の兄がいらっしゃるそうで、ともに右利き。

 

そのお兄さんが野球部に入り、
右でバットスイングしているのを横で見ていたそうです。

 

 《そのため、野球を始めて、
  見よう見真似で素振りを始めた時には、
  何となく右でスイングするようになっていたのです。/
  右利きの人間がスイッチヒッターに転向すれば苦労します。
  いっぽう左利きの人間には妙に器用なところがあります。
  王貞治監督のゴルフにしても、
  別に特訓しなくてもこなせてしまうのです。/
  僕にもそういう部分があります。
  本来の特性が生きていたのでしょう。
  両方の手足を同じように使えるのは、
  やはり左利きに生まれたからなのだと思います。》p.59-60

 

...

 

今年からロッテに移籍した前阪神の鳥谷選手も、
元は右打ち(右投げ)だったといいます。

 

小さいころから並行して習っていた柔道の影響もあるそうですが、

 

《野球はどういうわけか最初から右投げ右打ちだった。
それが当たり前だと思っていた》(p.35)

 

160310toritani

 

*参照:
鳥谷敬著『キャプテンシー』(角川新書 2016/3/10)

 

第495号(No.495) 2017/6/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その22―
左利きで心地よく生きるための方法(29)
左利きってなんだ(その17) 快適左利きライフ入門(4)」

 

2017.6.14
左利きってなんだ(17)快適左利きライフ入門(4)-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第495号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2017/06/174--hikkii495-.html
http://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/b10adb93f4178dfc440cf9e17314d1d8

 

 ●サウスポーはギクシャクしてムダの多い投げ方

 

「第2章 左のエースと右のエース
 ―サウスポーは投球術ではなく、感性でバッターを制圧する」

 

自身も含めて、歴代のサウスポーは
大半が未完成のノーコンピッチャーだ、といいます。

 

 《開き直るわけではありませんが、
  サウスポーとノーコンは切っても切れない関係にある
  と思います。
  その証拠にコントロールがいいピッチャーというのは、
  ほとんどが右ピッチャーです。》p.66

 

...

 

Player_image

 

 ●サウスポーは教えられたことがない

 

そういう投げ方の汚さの原因はどこにあるかといいますと――

 

 《サウスポーの人間は小さいころからきちんとした
  ピッチングの指導を受けていないのです。(略)
  サウスポーの指導に関しては、右ピッチャーのように
  きちんとした指導理論は確立されていません。/
  あるとしても、それは右ピッチャー用の理論を
  単にサウスポー用に焼き直したものにすぎません。
  それだとサウスポーには当てはまらない面が出てきます。
  それに加え、サウスポーという人種は、
  画一化された指導を嫌う、へそ曲がりな人間が多いのです。/
  僕は小学校の5年生の夏ごろから
  ピッチャーをやっていますが、
  特別に教えられたことはあまりありません。》p.76

 

...

 

 ●サウスポーは天才肌の人間

 

 《自分でいうのも変ですが、
  サウスポーというのはどちらかというと
  天才肌の人間だと思います。天才肌の人間は、
  自分こそすべてというような考え方をしています。
  いい換えれば、自分の世界にはいろうとした時に、
  自分の世界にはいらせてもらえないと、
  機嫌だって悪くなるものです。》p.112

 

...

 

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本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―左利き者の証言から~22 川口和久『反逆の左腕』から(4)」を紹介しています。

 

今回は、
(1)野球を始めたとき、見よう見まねで右打ちだった 
と、
(2)サウスポーは特別な指導を受けたことがない
という点を中心にお話ししました。

 

最後には、「サウスポーは天才肌」という指摘。

 

私に言わせてもらえば、サウスポーピッチャーは、単なる「左利き」とはちょっと違い、個人プレーな部分があるということです。
その辺で、天才肌の部分が見えてくるのかもしれません。

 

天才というものは、孤高の存在ですからね。

 

左利きの人の中には、そういう部分にアイデンティティを感じる人もいるかもしれません。

 

 ・・・

 

詳細は、本誌で。

 

*本誌のお申し込み等は、下↓から
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2020.08.01

左利き者の証言から~21 川口和久『反逆の左腕』(3)-週刊ヒッキイ第576号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第576号 別冊編集後記

第576号(No.576) 2020/8/1
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~21 川口和久『反逆の左腕』から(3)」

 

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 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
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  第一・第三土曜日の発行は、新規配信
  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
  に変更しました。
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引き続き、再配信はしばらくお休みとします。

 

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左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第576号(No.576) 2020/8/1
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~21 川口和久『反逆の左腕』から(3)」
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 過去の左利きの人たちの言葉を紹介しながら、
 先輩の証言から学ぼう、というテーマの
 21回目です。

 元広島カープのエース・川口和久投手が
 引退後に出版された異色の野球本で、
 左利き必読ともいうべき、左利きの人の特徴や性格、
 左利きの投手の心理やらなにやらから考察した
 “サウスポー(左腕投手)論”の著書『反逆の左腕』から、
 私がとても気になった部分を紹介する3回目です。

 

20018-dsc04324-2

 

『反逆の左腕  サウスポー投手、極上の一球は、
  マウンドで自分の世界にはいったときに生まれる』
 川口和久/著 ネコ・パブリッシング 2001.8

目次
第1章 マウンドの芸術家―サウスポーは勝負だけではなく、
 投球の美しさを追究する
第2章 左のエースと右のエース―サウスポーは投球術ではなく、
 感性でバッターを制圧する
第3章 サウスポー使いの名人達―サウスポーは
 自分の長所を伸ばしてくれる人間には頭が上がらない
第4章 左対左・左対右の醍醐味―サウスポーは
 最強の敵を相手にしたとき、思いがけない力を発揮する

金田正一、江夏豊、大野豊、新浦寿夫、石井一久…
人々を魅了してきたサウスポーには、
とんでもない個性があった!これは暴論か?あるいは新理論か?
かつてない野球論、ここに誕生。

史上に残る名投手・金田、三振にこだわった・江夏、
現役では工藤、石井など、左投手には右投手にはない魅力がある。
「三振こそ投手の華」を貫いた川口和久が語る新たな投手論。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
  左利き者の証言から ~快適左利きライフのために~ 21
  ◆ 「サウスポー」は特別な言葉 ◆
  サウスポーによる、サウスポーのための、サウスポーの本
川口和久『反逆の左腕』から(3)微妙な感覚
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

今回も、
「第1章 マウンドの芸術家―サウスポーは勝負だけではなく、
 投球の美しさを追究する」
から。

 ●野球――右利き用に作られたスポーツ
 ●なぜ、左利きのキャッチャーは存在しないのか
 ●ファースト以外の内野手は右利き

 《左利きの人間が右利きの人間に比べて
  ハンデを背負わなくてはいけないのが、
  野球というスポーツの始まりであり、
  それは野球というスポーツが生まれた当初は、
  左利きの人間が必要とされなかったことを
  証明しているのではないでしょうか。》

 ●ベースランニングも右利き用

 《すべての左利きの人間は、
  右利きの人間と同じ条件の元で走ることが
  余儀なくされているわけです。》

 《もし、世の中で左利きの人間のほうが一般的なら、
  野球はベースを時計回りに走るスポーツになっていた
  のではないでしょうか。
  現在は、諸事情から左ピッチャー左バッターが
  有利な時代といわれていますが、
  野球のルールを、打ってから三塁方向に走る競技に変えたら、
  右利きの方はすぐに対応できるでしょうか。》

 ●野球が「右利きのためのスポーツ」である証明
 ●サウスポーのハンデは左利き用のグラブにある

 《イチロー君の諸要求に応えようと、
  完璧に近いグラブを作ってくれるのは、
  彼が右利きであるがゆえなのです。》

 《残念ながら、サウスポー用のグラブでは、
  そうはなりません。理由は簡単です。
  グラブを作る職人さんが右利きだからです。
  つまり、右利きの職人さんが、
  自分では決して使うことのない
  左利き用のグラブを作っているところに
  微妙な問題が生じてくるのです。》

 ●右利きの人では修正できない微妙な感覚
 ●右利きの人間には理解できない感覚

 《職人さん達が「これだ」と思っても、
  実際の左利きの人とは違う感覚といえるでしょう。
  力のはいり具合、抜け具合はわずかに違うからです。/
   もちろん、同じ左利きといっても、
  グラブの好みに個人差があります。(略)
  右利きの人間と左利きの人間の持つ感覚の差は、
  そんな個人差、誤差を越えてしまっているのです。》

 《その道のプロであっても、
  絶対に右利きの人間には理解できない感覚だと思います。
  (略)右利きの人間と左利きの人間とは、
  右手と左手の力のバランス、
  握力がまったく正反対といえます。
  そこに問題点が存在しているのです。》

 《ほとんどのサウスポーは、
  僕と同じ苦労をしていると思います。(略)
  左利きで、しかも野球経験のある職人さんが
  サウスポーのグラブを作ってくれる日は
  果たしてくるのでしょうか。》

 ●単純な左右反転だけでは左用にはならない
 ●字を書く場合
 ●左利き自身が左利き用品をつくろう

左利き用品は、左利きの人の意見を反映したものにして欲しい、
というのが、願いです。

製品のモニターだけでなく、
できればデザイナーさんや設計者、職人さん自身が、
左利きであれば最良なのだろう、と思います。

製作の初期の段階から、
左利きの人自身が、積極的に声を出し、
正しい意見を通して行ければ、と思います。

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本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23― 左利き者の証言から~21 川口和久『反逆の左腕』から(3)」を紹介しています。

野球が右利きのために作られたスポーツだという川口さん。
内野の守備や走塁の方向など。

そして、左利きのハンデはグローブにあるという。
名人の右利きの職人さんであっても、その作る左利き用グラブには問題があるという。
それは、自身が左利きではないために、右利きと左利きの微妙な感覚の差がつかめないのだ、と。

そこで、私の結論が上に一部示した言葉です。

本紙からの転載は、一部のみで、省略した部分が色々あります。
全文をご覧になりたい方は、ぜひ、下↓から弊誌の登録をお願いいたします。

 ・・・

詳細は、本誌で。

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2020.07.04

左利き者の証言から~20 川口和久『反逆の左腕』(2)-週刊ヒッキイ第574号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第574号 別冊編集後記

第574号(No.574) 2020/7/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~20 川口和久『反逆の左腕』から(2)

 

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第574号(No.574) 2020/7/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~20 川口和久『反逆の左腕』から(2)」
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 過去の左利きの人たちの言葉を紹介しながら、
 先輩の証言から学ぼう、というテーマの
 20回目です。

 元広島カープのエース・川口和久投手が
 引退後に出版された異色の野球本で、
 左利き必読ともいうべき、左利きの人の特徴や性格、
 左利きの投手の心理やらなにやらから考察した
 “サウスポー(左腕投手)論”の著書『反逆の左腕』から、
 私がとても気になった部分を紹介する第二弾です。

『反逆の左腕  サウスポー投手、極上の一球は、
  マウンドで自分の世界にはいったときに生まれる』
 川口和久/著 ネコ・パブリッシング 2001.8

20018-dsc04324-2

目次
第1章 マウンドの芸術家―サウスポーは勝負だけではなく、
 投球の美しさを追究する
第2章 左のエースと右のエース―サウスポーは投球術ではなく、
 感性でバッターを制圧する
第3章 サウスポー使いの名人達―サウスポーは
 自分の長所を伸ばしてくれる人間には頭が上がらない
第4章 左対左・左対右の醍醐味―サウスポーは
 最強の敵を相手にしたとき、思いがけない力を発揮する

金田正一、江夏豊、大野豊、新浦寿夫、石井一久…
人々を魅了してきたサウスポーには、
とんでもない個性があった!これは暴論か?あるいは新理論か?
かつてない野球論、ここに誕生。

史上に残る名投手・金田、三振にこだわった・江夏、
現役では工藤、石井など、左投手には右投手にはない魅力がある。
「三振こそ投手の華」を貫いた川口和久が語る新たな投手論。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
  左利き者の証言から ~快適左利きライフのために~ 20
  ◆ 「サウスポー」は特別な言葉 ◆
  サウスポーによる、サウスポーのための、サウスポーの本
川口和久『反逆の左腕』から(2)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

今回は、

「第1章 マウンドの芸術家―サウスポーは勝負だけではなく、
 投球の美しさを追究する」

から――

 ●「サウスポー」は特別な言葉

右利きの人を表す言葉として、
「ノウスポー」という言葉はありません。

 《となれば、サウスポーというのは、
  左利きの人間だけに作られた特種な言葉である
  といえるのではないでしょうか。/
   世の中では右利きの人間に比べれば、
  左利きの人間はごく少数の存在です。
  左利きの人間の方が特殊、特別ということです。
  あるいは異端であるともいえるでしょう。
  すなわちサウスポーという言葉は
  一般的な人間と区別するために、
  特別に与えられたネーミングということになります。》

 ●「サウスポー」の意味

 《左ピッチャーの投げるしぐさと、
  猫や犬が前足を使ってじゃれる姿とは、
  確かに似ているような気がします。
  サウスポーの投げ方も「HAND(腕)」という表現よりは
  「PAW」のほうがしっくりくるような気がします。
  いい得て妙です。》

 ●「SAUTH(南)」の意味

 《当時のアメリカ南部には
  左利きの人間を自然に受け入れる風土が
  あったのかもしれません。》

 ●「サウスポー」の語源

ジェームス・ブリス、ジョセフ・モレラ
『左利きの本――右利き社会への挑戦状』
草壁焔太訳 講談社 1980(昭和55).12)

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「第一部外国編 第一章われらの右利き社会」
<サウスポーはスポーツ記者の造語> によりますと――

 《左利きにとっても不快でないアメリカのスラング
  「サウスポー」が急速に世界中に広まった。》

 《この言葉は、1890年代にシカゴの一スポーツ記者
  (多分、当時のヘラルド紙のチャールズ・シーモア)が、
  造語したものであると認められている。
  その頃のシカゴ球場は同市のウエスト・サイドにあり、
  メジャー・リーグの球場の常として、
  太陽がバッターの眼にはいらないように設計されていた。
  バッターは東か北東にむき、
  西または南西にむかって投げるピッチャーに対して構える。
  シカゴの住民は市を吹き抜ける冷たい風のせいで、
  方角にきわめて敏感である。
  どんな場合でもシカゴっ子は市の南側にある
  “サウス・サイド”を好み、憧れる。
  ひらめきのあるこの記者は、
  シカゴ人にはすぐわかる方角を示す言葉で、
  「左利き投手」を「サウスポー」と呼んだ。
  ポー(paw)は手の意味で、左腕投手の手は南から出てくる。》

 《サウスポーという言葉は
  アメリカから海を越えて遠く知られていった。
  左利きへの軽侮を含んでいない同義語として、
  かくも広まった言葉はほかにない。
  その上、サウスポーという言葉が誕生して数十年のあいだに、
  この言葉は左利きの利点を暗に示すことが多くなった。》

 ●日本の代表的サウスポーの出身地にも…

 ●自然なままの左利き

 《僕もそうですが、
  左利きというのは生まれつきのものです。
  生まれてからなんらかの矯正をしなければ、
  自然に右利きになることはありえません。》

広島カープ時代のチームメートの清川栄治さんが、

 《小さい時からまったく矯正された経験がなく、
  いまでも箸や鉛筆を左手で器用にこなします。
  ふつう、左手で横書きの文章を書くと、
  書いたそばから擦れてゆき、字がかすれたり、
  にじんだりして汚くなるものですが、
  清川栄治君は手首を器用に折り曲げて、
  擦れないように書いていくのです。
  何らかの矯正をほどこさなくても左利きの人間は、
  左手ですべてのことが足りるのです。》

末尾の
《何らかの矯正をほどこさなくても左利きの人間は、
左手ですべてのことが足りるのです。》
は、何度でも強調しておきたい言葉です。

 ・・・

*注:
ここでは原文の表記のままに
「矯正」という言葉を使っています。

私は左利きを右使いに変えることを「矯正」と呼ぶことに
反対しています。

詳しくは、こちらを↓

【「レフティやすおのお茶でっせ」
「矯正」という言葉の使用に反対する記事】

・ウェブページ(2004.10.16)
アピール:左利き-「矯正」という言葉についてのアンケート

・2017.5.24
右手使いへの変更(左利き「矯正」)について-1-

(「新生活」版)

・2004.4.2
「(左利きの)矯正」を死語にしよう

・2004.4.7
再び「(左利きの)矯正」を死語にしよう―生きた言葉として使わないようにしよう

・2004.11.26
「利き手(左利き)の矯正」という言葉の使用について

・2004.12.8
左利きを右手使いに変えさせる理由


【その他の「利き手判定/判別」に関する記事】
・2004.5.13
子供の利き手を見極めよう
・2004.5.17
「左利き矯正」成功者は利き手誤認?

 ●川口さんの左利きについて

 《将来、道具一つにも困ると思ったのでしょう。
  野球などをやる時は別ですが、鉛筆や箸に関してだけは
  「右手で持ちなさい」と、両親に厳しく注意されて、
  僕は育ちました。》

川口さんは、1959年7月生まれですので、
私よりは5歳年下になります。
現在は60か61ということになりますね。
「田舎」ということもあり、そういう時代だったのでしょう。

 《そのお陰で、食事をする時やものを書いたりする時は
  右利きの人とおなじように右手でこなすこともできます。
  それでも、全面的に矯正されたわけではないので、
  部分、部分では左利きの習性が残っていますが……。》

 ●右利きに「矯正」された経験から

 《スイッチヒッターになるために、
  左手で箸を持って大豆を皿から皿に移しかえる
  トレーニングをした選手もいました。
  僕の場合はそうした苦労もなしに、
  昔から両打席で打つことができましたが、
  それが野球選手としてよかったのかは、
  いまでもわかりません。》

 《というのも現役時代にある人から、
  「川口、お前が全部左だったら、
   もっとコントロールがよかったのに……」
  といわれ、ハッとしたことがあります。
  僕に限らず、たいていのサウスポーは
  右利きに矯正された経験を持っています。
  その結果かどうかわかりませんが、
  サウスポーの人間で針の穴を通す
  コントロールの持ち主には
  あまりお目にかかったことがありません。》

(以下略――)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌は、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23― 左利き者の証言から~20 川口和久『反逆の左腕』から(2)」と題して、元広島カープのサウスポー川口和久三の著書、異色のサウスポー論とも言うべき『反逆の左腕』の第一章から気になる部分を紹介しています。

まずは「サウスポー」という言葉について。

引用以外の部分および私のコメントは本誌をご覧ください。

 

川口さんは、南部黒人投手説とでも言うべき語源を紹介されていて、彼らが(優れた投手という)特別な存在だったから、特別なネーミングとして「サウスポー」が生まれたのだと言います。

 

最後に、私の締めの言葉を転載しておきましょう。

右利きであれ、左利きであれ、
それはその人の持って生まれた才能で、
その才能を活かす方法とは何か。

 

それは――

 

自然な、ありのままの姿が、
その人の最高のパフォーマンスにつながるものなのだ、

 

ということです。

 ・・・

では詳細は、本誌で。

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2020.06.06

左利き者の証言から~19 川口和久『反逆の左腕』から-週刊ヒッキイ第572号

―『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第572号 別冊編集後記

 

第572号(No.572) 2020/6/6
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~19 川口和久『反逆の左腕』から」

 

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 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
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  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
  に変更しました。
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引き続き、再配信はしばらくお休みとします。

かわりに、
左利きライフ研究30年を記念した“何か”の一つとして、
私のツイッター

「左利きライフ研究30年☆レフティやすお」

で、「#おうち時間 は一人で #本 #読書」ということで、

以前、弊誌で「名作のなかの左利き/推理小説編」と題して、
紹介していました「左利きミステリ」について、
最近発見した作品も含めて紹介する

【#左利きミステリ入門】

を始めました。

5月16日より、毎日1ツイートしています。
一度のぞいてみてください。

●5/16

*参照:
2020.5.24
ツイッターで【左利きミステリ入門】始めました
「お茶でっせ」 「新生活」

 

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右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第572号(No.572) 2020/6/6
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~19 川口和久『反逆の左腕』から」
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 過去の左利きの人たちの言葉を紹介しながら、
 先輩の証言から学ぼう、というテーマの
 19回目です。

 前々回、前回の延長戦のようになりますが、
 サウスポーの野球人のお話です。

 今回は、かつて広島カープのエースとして活躍した
 川口和久投手。

 引退後に出版された異色の野球本で、
 左利き必読ともいうべき、左利きの人の特徴や性格、
 左利きの投手の心理やらなにやらから考察した
 “サウスポー(左腕投手)論”の著書『反逆の左腕』から、
 私がとても気になった部分を紹介します。

 

『反逆の左腕  サウスポー投手、極上の一球は、
  マウンドで自分の世界にはいったときに生まれる』
 川口和久
/著 ネコ・パブリッシング 2001.8

目次
第1章 マウンドの芸術家―サウスポーは勝負だけではなく、投球の美しさを追究する
第2章 左のエースと右のエース―サウスポーは投球術ではなく、感性でバッターを制圧する
第3章 サウスポー使いの名人達―サウスポーは自分の長所を伸ばしてくれる人間には頭が上がらない
第4章 左対左・左対右の醍醐味―サウスポーは最強の敵を相手にしたとき、思いがけない力を発揮する

金田正一、江夏豊、大野豊、新浦寿夫、石井一久…
人々を魅了してきたサウスポーには、
とんでもない個性があった!これは暴論か?あるいは新理論か?
かつてない野球論、ここに誕生。

史上に残る名投手・金田、三振にこだわった・江夏、
現役では工藤、石井など、左投手には右投手にはない魅力がある。
「三振こそ投手の華」を貫いた川口和久が語る新たな投手論。

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 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
  左利き者の証言から ~快適左利きライフのために~ 19
  ◆ サウスポーの《特異性》 ◆
  サウスポーによる、サウスポーのための、サウスポーの本
川口和久『反逆の左腕』から
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 ●川口和久投手について

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 ●サウスポーは世間の枠に当てはまらない存在

《サウスポーは世間の枠に当てはまらない存在です。》
《平凡を嫌うのです。》
《サウスポーとは、時として頑固で、
 時として義理人情に厚い、アウトローなのです。》

 ●平凡を嫌うことと頑固な一面
 ●未完成さの魅力

 《サウスポーのピッチングには、
  箸にも棒にもかからない部分もあります。それは、
  サウスポーはプロであっても未完成のピッチャーなのです。.../
   逆にその未完成さこそが、
  サウスポーの魅力の一つになってくるのです。
  未完成ということは、とてつもない大投手になる魅力を
  サウスポーは秘めているということです。...》

 《...僕自身が100%自分の野球を理解していたか、
  確信は持ちません。
  でも、理解できないのはサウスポーであるがためだ
  と納得している部分はあります。
  何しろ、感性で投げていたケースも多く、
  どう表現していいかわからない部分が多過ぎるのです。
  そういう部分は今でも持ち合わせています。》

 ●サウスポーの《特異性》

 《野球に関する本は数多く存在していますが、
  サウスポー側からの野球の本は一冊もないはずです。
  その内容の特異性を楽しんでいただければ幸いです。》

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本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23― 左利き者の証言から~19 川口和久『反逆の左腕』から」と題して、「サウスポーによる、サウスポーのための、サウスポーの本」川口和久『反逆の左腕  サウスポー投手、極上の一球は、マウンドで自分の世界にはいったときに生まれる』の序文から、川口さんのサウスポー論を紹介しています。

本誌ではあえて書かなかったことを一つ。

三振を一つ取るにしても、サウスポーの三振は芸術的です。右ピッチャーの投げられない縦のカーブ、いわゆる「ドロップ」を武器に、サウスポー特有のクロスファイヤーを駆使して三振の山を築いてゆくのです。(略)そんなスペシャルなボールを自由自在に操るサウスポーの魅力の虜にならない野球ファンは少なくないと思います。

とおっしゃるのですね。

その後に、感性で投げていた、という発言があるのですが、左利き=感覚的という解釈は間違っていない、少なくてもそういう印象は強いと思われます。

 

よく左利きの人は芸術家肌だ、と言われます。
理詰めではなく、感性で、感覚的にものごとを捉えるタイプだと。

その辺を右脳的と表現することもあるようです。

それが正しい認識かどうかはわかりませんが、私自身、物事を感覚的に捉えるという傾向はあるように感じます。

川口さんのいうところのサウスポー論もそういう性質を反映してのことではないかと思われます。

次回からは、本書からサウスポー投手の側からみた、サウスポー投手および左利きの人の《特異性》を見ていこうと思います。

お楽しみに。

 ・・・

では詳細は、本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
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2020.05.02

左利き者の証言(18)投打「二刀流」の先人(2)関根潤三-週刊ヒッキイ第570号

―『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第569号 別冊編集後記

第570号(No.570) 2020/5/2
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~18 投打「二刀流」の先人(2)関根潤三」


☆彡

新型コロナウイルスが、世界中で猛威をを奮っています。

日本でも緊急事態宣言が為されました。

日々、心が暗くなる毎日です。

この新型コロナウイルスへの恐怖から、
色々と不安になって、
体調を狂わせている人もいらっしゃるかもしれません。

日赤のホームページで
「心の健康を保つために」という注意が紹介されています。

http://www.jrc.or.JP/


「赤十字NEWSオンライン版」から
「社会を分断する 「不安」の感染」 にあげられていた

 「不安」から心を守る 5つの方法

を転載します。

--
落ち着きを取り戻すために、
次のような方法を試してみましょう。

[1]
まずはリラックス。
ほっとする時間を作ろう
[2]
熱中できたり
心が晴れる活動に時間をさく。
運動も効果的!
[3]
この「騒ぎ」から一歩引いて、
別の視点を持つ人と話をしてみる
[4]
「その情報は正しい?」
冷静に情報の信頼性を考えよう
[5]
食べて(健康的な食事)、
寝て(質の良い睡眠)、
自分をいたわろう

つい陥ってしまいがちな「不安」の感染に気づき、
セルフケアに努めましょう!
--


実は、私自身がそうでした。

そこで、メルマガの原稿書きに励んでいます。
というか、励もうと心掛けています。

少しは気分が落ち着いたかもしれません。


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第570号(No.570) 2020/5/2
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~18 投打「二刀流」の先人(2)関根潤三」
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 過去の左利きの人たちの言葉を紹介しながら、
 先輩の証言から学ぼう、というテーマの
 18回目です。

 が、今回は、ちょっと趣向を変えて、
 前回の延長戦のようになります。

 先日、亡くなられました、
 もう一人の左利きの「投打二刀流」の先人、
 関根潤三さんを取り上げます。

 関連書籍を当たる機会がないままに、
 ネットの情報だけで書いています。

 ご容赦ください。

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 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
  左利き者の証言から ~快適左利きライフのために~ 18
  ◆ 投打「二刀流」の先人・2 ◆
  投手として打者として、史上初オールスター選出
2リーグ分立直後の名選手・関根潤三
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 ●戦後の投打「二刀流」関根潤三
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◆関根潤三(せきね・じゅんぞう)
1927年3月15日 - 2020年4月9日
東京都出身、法政大卒
プロ野球選手-投手・外野手(近鉄、巨人)
プロ野球監督(大洋、ヤクルト)
プロ野球解説者

 ●二流の二刀流?

--
半世紀以上前の成績とはいえ、
規定投球回数と規定打撃を6回ずつクリア。
関根潤三はNPB史に残る選手なのだ。
--

--
投手時代は選手数が足りなかった
1950、51年に一塁を15試合守っただけ。
代打で起用されることはあったが、ずっと投手だった。
そして打者に転向した1957年に2試合だけ登板しているが、
その後は一度も投げていない。
 そういう意味では「二刀流」ではなく
「投手から野手に転向した選手」ではあった。
しかし両方で一流の成績を残した稀有な選手だった。
--

*参照:
酒の肴に野球の記録
[投打で球宴出場、軽妙洒脱な解説。
関根潤三の近鉄愛と江戸っ子ぶり。]
広尾晃
2020/04/11 09:00
https://number.bunshun.jp/articles/-/843151

関根 潤三 - 殿堂入りリスト|公益財団法人野球殿堂博物館
成績詳細
http://www.baseball-museum.or.jp/baseball_hallo/detail/result_146.html


 ●左利きの二塁手

旧制中学時代、
--
後任監督から二塁手として抜擢されたのが転機となり、
試合に出場できるように成った。
しかし左利きの二塁手が二塁のベースカバーで
併殺を完成させるのは難があったが、
それでも関根は3度成功させた記憶がある、
と『さらば、愛しきプロ野球…。』の中で語っている。
--

*参照:『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/関根潤三

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本誌では、「左利き者の証言から~18 投打「二刀流」の先人(2)関根潤三」と題して、前回に引き続き、投打二刀流選手の先人で、先日亡くなられた左利きの名手・関根潤三さんを取り上げました。

大谷翔平選手以前に、オールスターに投手として野手として、ファン投票による選出を成し遂げたという希有な選手でした。
投打同時に大活躍というのではなく、どちらかといえば、投手として活躍したのち、打者として(強肩の外野手として)大活躍したといいます。

6年ずつ規定投球回数と規定打席数を満たしたという、投打でレギュラー選手だったいいます。

私が知っているのは、主に野球解説者としてのソフトな語り口の紳士というイメージですね。

左利き(左投げ)の二塁手として活躍したというエピソードは以前何かで聞いたことがありました。
これもすごいことです。

 ・・・

では詳細は、本誌で。

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2020.04.04

左利き者の証言(17)投打「二刀流」の先人・川上哲治-週刊ヒッキイ第568号

―『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第568号 別冊編集後記


第568号(No.568) 2020/4/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~17 投打「二刀流」の先人・川上哲治」


 


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 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
・ 2019年10月より
  第一・第三土曜日の発行は、新規配信
  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
   に変更しました。


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4月以降も、再配信はしばらくお休みとします。


新型コロナウイルスの影響ではない(と信じています?)ので、
ご安心ください(笑)。


左利きライフ研究30年を記念した
“何か”に時間を割きたいので、ご了承ください。


 


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第568号(No.568) 2020/4/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~17 投打「二刀流」の先人・川上哲治」
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 過去の左利きの人たちの言葉を紹介しながら、
 先輩の証言から学ぼう、というテーマの
 昨年12月以来の久しぶりの17回目です。


 今回は、前回同様


 ジェームス・ブリス、ジョセフ・モレラ著
 『左利きの本――右利き社会への挑戦状』
 (原著 The Left-handaers' Handbook)
草壁焔太訳(講談社 1980(昭和55).12)


 「第二部日本編/第七章 スポーツ界のスーパースターたち」


 から川上哲治さんを紹介しましょう。

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 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
  左利き者の証言から ~快適左利きライフのために~ 17
  ◆ 投打「二刀流」の先人 ◆
  「赤バット」川上哲治
ジェームス・ブリス、ジョセフ・モレラ著
 『左利きの本――右利き社会への挑戦状』
 草壁焔太訳 講談社 1980(昭和55).12より
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 ●戦前の投打「二刀流」川上哲治


「第七章 スポーツ界のスーパースターたち」
「(2)赤バット、青バット」の項


第二部著者・草壁焔太
 


左腕が最大の栄光に輝くスポーツといえば、
  いわずとしれた野球である。/
  日本のプロ野球で、左の存在を最初に輝かせたのは、
  打撃王といわれた巨人の四番打者川上哲治だった。
  この赤バットに対し、青バットをふるって
  ホームラン狂時代を作りだした大下弘もまた左バッターで、
  この二人が日本プロ野球のその後の大ブームを
  作りだしたことは、だれも否定しないだろう。
》P.181

 


 ●「野球では左利きがいかせる」


第二部著者・草壁焔太
 


私はかつて川上氏にインダビューしたことがある。
  巨人軍から誘いが来たとき、その金額が
  当時の中学出の給料にくらべて多額であることにも驚いたが、
  「自分は左利きで、ほかの職業では有利とはいえない。
  しかし、野球では左利きがいかせると思い、将来、
  職業野球がどうなってゆくか、なんの確信もなかったが、
  入団することにした」と語っていた。
》p.182

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 ●右利きから左利きに


『ウィキペディア(Wikipedia)』「川上哲治」


 


元々は右利きであったが、
  5歳の時に砂利道で転んで右腕を負傷する。
  経過が悪く完治に半年ほどかかったことから、
  左腕を重点的に使う生活を送り、
  治る頃には左利きに矯正されていた。
  その後しばらくは左投げ右打ちだった。

 


 ●「頑固な左利き」


第二部著者・草壁焔太
 


監督となってからも、隙を見せない統帥力を発揮して
  九連覇を達成した。
  ゴルフもはじめから左打ちという強度で頑固な左利きで、
  その頑固を技術に活かし、
  管理統帥にも活かした左利きである。
》p.182

 


 ●川上さんはゴルフも左打ち


「(3)左利きプロ・ゴルファーの登場」の項


第二部著者・草壁焔太
 


ゴルフは左利きに最も陽の当たらぬスポーツといってよい。
  左利きの先覚者も少なく、
  左利きの人々もみな右打ちを教えられた。
  プロの安田春雄が左利きの右打ちである。/
  今井邦雄というハンデ2のアマチュア・プロゴルファーが、
  四十年代に左利きゴルフの先導者として現われた。
  当時は川上哲治をのぞいて左利きの野球選手も
  ゴルフではほとんど右で打っていたが、
  今井は
  「王選手は右でもけっこう飛ばすが、野球ほど飛ばない。
  左で打てばもっと飛ぶ」といっていた。
  利き腰で打たなければ、どうしても無理がある。
》p.186

 


昭和22年生まれで49年デビュー、
左利きプロゴルファー江原利次の言葉
 


「右で打つことが左利きの人にとってよいならば、
  右利きの人はみな左で打つべきだ」
》p.187

 


 


 ●〈日本レフティゴルフ協会〉会長の川上さん


デイヴィッド・ウォルマン 梶山あゆみ訳
『「左利き」は天才? 利き手をめぐる脳と進化の謎』日経新聞社
2006.7


 


「第11章 日本の左利き、大集合」 


軽井沢に来た本当の目的は、
  左利きに関する根本的な真理を学ぶことだった。
  初日のディナーの席で、ぼくは伝説の野球選手、
  川上哲治に左と右の問題を尋ねてみた。川上は、(略)
  膝に乗せた手に目を落とした。

 


  「左利きには何か非凡な才能があると思う。
   それが何かはわからないが……たぶん、
   芸術性に関係しているんじゃないか」

 


  それから、自分は座禅をするのだと言葉を継いだ。
  何やら深遠さに満ちた瞬間が訪れそうな予感。
  老境に入り、少し酔った日本の野球の神様が、
  珠玉の言葉を伝えてくれようとしている。
  もしかしたら、
  ついにサウスポーの涅槃へと通じる扉の鍵が
  渡されるのではないか。
  左利きと、たとえば禅の悟りとの間には
  何かつながりがあるのでしょうか?

 


  「いいや」と川上。
  「それに、左利きの人も右利きの人も
   なにも違いはないよ。私の見るかぎりでは」/

 


  えっ、そんなばかな。》pp.184-185

 


 ●左利きの人と右利きの人の違い


結局は、得意とする手/腕が違っているだけで、
それでどう違うと言われても、案外何もないのかもしれません。


(略)


大事なことは、


 右利きの人だけではなく、
 左利きの人にも都合の良い環境をいかに築いていくか


にあるのです。


 


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本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―左利き者の証言から~17 投打「二刀流」の先人・川上哲治」と題して、川上哲治さんの左利き談義について書いています。


今でこそ、大谷翔平選手の「二刀流」は有名ですが、戦前は、結構こういう選手がいたようです。
プロの選手には、元々高校野球で「エースで4番」という人が多いものエス。
それなりの才能のある人だったということですが、戦前のプロ野球では選手不足もあって、投手と野手を兼任するケースもあったようです。


もちろん、その中でも活躍できる人は限られていたようです。


そんな投打「二刀流」の先人の一人が、川上哲治選手でした。
とはいえ、私ぐらいの年齢では、名選手としてよりも、もうすでに選手を引退して監督さんになり、名監督としての時代しか知りません。


改めてその成績を調べてびっくりしたものでした。


1980(昭和55)年に出版された、ジェームス・ブリス、ジョセフ・モレラ著『左利きの本――右利き社会への挑戦状』草壁焔太訳(講談社)を参照して、川上さんの左利き談義を紹介しています。


1994年に設立された〈日本レフティゴルフ協会〉会長もつとめた人でもあり、まさに日本のスポーツ界を代表する左利きの一人といえるでしょう。


 


そんな人物の左利きに関するお言葉はなかなか重さを感じさせますが……。


左利きの謎を探るべく世界中を駆け巡った科学ジャーナリスト・ウォルマンさんの質問に答えた川上さんの言葉は、なかなかでした。


 ・・・


では詳細は、本誌で。


 


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2017.03.27

左利きの新横綱・稀勢の里、左肩負傷も逆転で連続優勝

新横綱・稀勢の里関が、本割・優勝決定戦と二番を続けて勝利し、見事に逆転優勝を遂げました。

優勝は先場所に続き、二場所連続二度目。
新横綱の優勝は、平成7年初場所の貴乃花以来、22年ぶり8人目。
今は亡き先代師匠・鳴戸親方(元横綱・隆の里)と同じ。

決定戦では、利き腕の左を痛めて右腕一本の小手投げで勝負を決めたそうです。

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(画像:産経ニュースから)

左手で涙をこらえるところは、左利きゆえでしょうか。

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(画像:産経ニュースから=君が代斉唱の時に涙が出る稀勢の里=エディオンアリーナ大阪(撮影・高井良治))

稀勢の里関の左利きについて、前に書いた記事 2017.1.25
19年ぶり日本出身横綱に昇進した稀勢の里は左利き

でも紹介しました↓の記事から。

日刊スポーツのニュース記事「「寛」は語感良いから「ゆたか」/稀勢の里の略歴」によりますと、

改めて引用しておきます。

◆両利き 生まれつきは左利き。幼稚園時に父貞彦さんが「日本社会は何事も右利き用につくられている」と矯正。ただ、中3夏の野球地区予選で、右手首を脱臼骨折。1カ月以上も二の腕までギプスで固定され、完治まで左手を使用。今は左手で字を書き、箸を持ち、歯も磨ける。代名詞の左おっつけの下地ができた。

早くケガを直して、横綱にふさわしい大活躍をお願い致します。

改めて、優勝おめでとうございました!

 ・・・

一方、昨年の今頃は初場所の優勝で盛り上がっていた、もう一人の左利き力士・琴奨菊関は、大関復帰をかけた場所でしたが、おしくも9勝6敗。
復帰の条件十番に届かず、明暗を分けました。

途中までは行けそうな雰囲気だったのですが、優勝を争っていた照之富士関との一番は残念でした。
照之富士関も、今場所の優勝は大事だったのでしょうが、上を狙う力士としては、大関復帰をめざす琴奨菊関とは真っ向から勝負して欲しかったと思います。

*参照:2016.1.28
左利きの大関・琴奨菊関、10年ぶりの日本出身力士優勝

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2017.01.25

19年ぶり日本出身横綱に昇進した稀勢の里は左利き

1月21日、大相撲初場所14日目に優勝を決めた大関・稀勢の里関が、日本人としてはなんと19年ぶりの横綱に昇進が決定しました。

従来は、二場所連続優勝またはそれに準ずる成績という規定?がありましたが、今回は14勝1敗の初優勝ながら、昨年年間最多勝を記録したということで、安定性を買われてということのようです。
日馬富士関・鶴竜関の両横綱も休場という今場所を思いますと、新横綱に期待、というところでしょうか。


全く知らなかったのですが、左利きだそうです。
(塩まきは右手のようです。)

最近は、お相撲中継を見ることもなく、お相撲さんについてあまり詳しく知る機会がありません。


今回調べていると、横綱の鶴竜関も左利きだとか。

色々調べましたが、これといって左利きらしい画像がありません。
これ↓ぐらいでした。

稀勢の里と鶴竜がサインを書いている画像を見つけました…


日刊スポーツのニュース記事「「寛」は語感良いから「ゆたか」/稀勢の里の略歴」によりますと、
両利きだそうで、これは幼稚園児のとき、父親の貞彦さんの「日本は何事も右利き用にできているから」という考えで右使いに転向。しかし、その後、右手首を負傷し、左使いになったと言います。

今は左手で字を書き、箸を持ち、歯も磨ける。代名詞の左おっつけの下地ができた。

横綱になっても(天狗の足と言われているそうですが)天狗にならず、精進して大横綱をめざして欲しいものです。

 ・・・

一方、昨年の今頃は優勝で盛り上がっていた、もう一人の左利き力士・琴奨菊関は、二場所連続の負け越しで、大関転落。
明暗を分けました。

来場所こそがんばって大関に復帰してください。

*参照:2016.1.28
左利きの大関・琴奨菊関、10年ぶりの日本出身力士優勝

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2016.01.28

左利きの大関・琴奨菊関、10年ぶりの日本出身力士優勝

遅くなりましたが――。

左手で高々と塩をまくことで以前から左利きの相撲取りとして知られていた、大関・琴奨菊(31、佐渡ケ嶽)関が大相撲初場所で、ようやく初優勝を遂げました。

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(画像:塩をまく琴奨菊関)

琴奨菊関おめでとうございます。

2016年1月24日、両国国技館で行われた千秋楽で、大関・豪栄道を突き落としで下して、14勝1敗で悲願の初優勝を飾ったのですが、日本出身力士の賜杯は、なんと2006年初場所の栃東以来10年ぶりとのことです。
(日本国籍を持つ力士の優勝は、平成24年夏場所、日本に帰化したモンゴル出身旭天鵬関があります)

ちなみに琴奨菊関のこの初優勝は、新入幕から66場所目で、元関脇の旭天鵬関に次いで、歴代2位のスロー記録だそうです。

取組前に見せる集中力を研ぎ澄ませる琴奨菊関のルーティンは「琴バウアー」と呼ばれるそうで、呼吸を整え、平常の呼吸のままで挑むということのようです。
ラグビー日本代表の五郎丸選手同様、流行となるかどうかは分かりませんが。


ネットで左利きらしい画像を探しましたが、なかなかそれらしいものは見つかりませんでした。
見つけてきたのが以下のものです。(勝手に借用して、ごめんなさい!)

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(画像:琴奨菊関の手形)

Photo

(画像:琴奨菊関の始球式?)

手形も左手のようですね。
右利きと思われる力士でも左手手形の人もいますので、一概には言えないようです。
でも、多くの力士は右手手形ですし、左利きの元横綱・朝青龍関は左手手形なので、利き手で押す人が多いようです。


さて、来場所も好成績を出せば、晴れて横綱の可能性も……。

来場所は大阪場所です。
大阪の街にも大相撲の部屋の幟が立ち始めています。

ぜひ大阪の地で、日本出身力士の横綱誕生を期待しています。


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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
--

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2014.09.20

左利きの憂鬱:ゴルフ場は右利き用に設計、短命説も

ネットのニュース『MSN産経ニュース/ 週末プレミアム【スポーツ異聞】』にこんな記事が出ていました。

「左利きの憂鬱 ゴルフ場は右利き用に設計、短命説も」


記事内容を簡単に紹介しますと―

スポーツ選手の左利きは得か損か-。サッカー日本代表を率いるアギーレ監督が本田圭佑(ACミラン)や田中順也(スポルティング)ら「利き足」が左の選手を多数招集したことで、新指揮官の利き足へのこだわりが話題になった。
昔から「左利きはスポーツに有利」という説があるが、すべての競技にあてはまるわけではない。例えば、ゴルフのように左利きが極端に少ない競技もある。レフティーは道具をそろえる段階から実戦まで目に見えないストレスにさらされている。左利きの憂鬱はレフティーのみぞ知る!?

・右利きを想定したゴルフコース

左利きゴルファーの落胆として、

「クラブの選択肢は極端に限られ、練習場の打席は必ず隅の方に追いやられる」。

さらに、ゴルフ場の設計者は右利きのゴルファーがラウンドしやすいように設計されている、という。
スライスが多いアマチュアのために、フェアウエー右側に壁(丘)を作るなど、OBゾーンにボールが行かないような設計になっていることが少なくない。

「左利き=短命」というカナダの研究者、スタンレー・コレンによる有名な学説がある。
八田武志著『左対右 きき手大研究』(化学同人)によると
「右利き社会用に作られたさまざまな道具が左利きには不利なことが多く、そのために右利きの人よりもストレスを経験する。そしてそのことの長い間の蓄積が寿命に関連する」
という。 単に短命というだけでなく、事故やケガの頻度が高いという説もある。
右利き社会の不便さが充満し、その影響を日常的に受けていることが根拠になっているのだが、左利きにとっては内心、穏やかでないだろう。


スタンレー・コレン著『左利きは危険がいっぱい』(文藝春秋 1994/1)
八田武志著『左対右 きき手大研究』(化学同人)
 


・知られざる左利きの実態

世の中に10%近くいるとされる左利きへの無理解は、日常生活の小さな動作にもうかがえる。『左利きの人々』(渡瀬けん著、中経の文庫)は左利きの実態を紹介したユニークな本だ。

例として(1)万年筆が書きにくい(2)ハンコを押す場所(3)缶切りが使いづらい が紹介されている。


渡瀬けん著『左利きの人々』(中経の文庫)


・国内ゴルフは羽川だけ

海外のプロゴルフ界には

フィル・ミケルソンやバッバ・ワトソンのように世界のトップに君臨するレフティーはいるものの、全体から見れば圧倒的に少ない。

国内においては、
1980年代「世界のレフティー」と称された羽川豊を除くと、記憶に残る左利きは皆無に等しい。

女子のプロのレフティーに至っては、

国内外のメジャー大会を制覇した左利きをほとんど聞かない。

右打ちに“転向”している可能性はあるとしても、
コース設計者の意図を克服するぐらいの最強レフティーの登場が待たれるところだ。

・女子のレフティーは少ない?

男子には「赤土の王」の異名をとるラファエル・ナダルや、同じスペインのフェルナンド・ベルダスコがいるが、

テニス界も女性レフティーはかなり少ない。1980年代から90年代前半にかけてマルチナ・ナブラチロワやモニカ・セレスが世界を席巻したが、それ以降、世界ランキングでベスト10に入ってくるような強豪は出てきてない。

結論と言いますか、締めの言葉は―

さきのテニスの全米オープン男子シングルス決勝を戦ったマリン・チリッチと錦織圭のバックハンドが「両手打ち」だったように、... 両手打ちは男女のテニス界で主流となったが、「利き腕の概念を捨てる」という姿勢にこそ世界の扉を開く鍵があるとしたら、「左対右」を対立の構図として論じるのは、もはや時代遅れということになる。
とありました。

 ・・・

以下、私の感想です。


 ●スポーツ選手の左利きは得か損か

「左利きはスポーツに有利」
これに関して言えば、対戦型のゲーム(テニスやボクシングなど)では、左のプレーヤーが希少ということで、経験不足から相手選手が不利になるという傾向はあるでしょう。

対等の力があれば、左が有利かもしれませんが、劣勢を挽回できるほどの効果があるかどうかは、疑問です。

「スポーツ選手の左利きは得か損か」
こちらについては、用具や施設の問題があります。

勝負自体は、慣れの問題ということになり、どちらとも言い難いものがあります。

しかし、用具の問題は、選択肢が少ないとか、価格が割高だとか、そもそも店に置いてない等の問題があります。
施設面では、野球のバッティングセンターにしろ、ゴルフの打ちっぱなしにしろ、施設面では圧倒的に不利なようです。
しかも、ゴルフのようにコース自体がそもそも右打ちに有利になっている、ボウリングでもレーンが右投げに有利になっている、といわれています。

こういう要素も含めれば、やはり総合的には損、という答えが出そうです。


 ●「左利き=短命」

「左利き=短命」
これは、もし純粋に「利き手/側」という要素だけを抽出して判断できるなら、たぶんその通りだろうと思います。

ただ寿命には、それ以外の要素も当然関わってきますし、実際の生活上「利き手/側」の要素だけが関係するという事態は考えられませんので、何とも言い難いものがあります。

「知られざる左利きの実態」
こちらは、全体的に見て、知られていない面が多いのは事実です。
未だに、左手で箸を使う人を見たことがない、字を書く人を見たことがない、と断言する人もいます。

実際、自分の身近に左利きの人がいない、という人も少なくないでしょう。

友人知人の少ない人なら、家族に左利きがいないという人なら、あり得ることです。
左利きは、遺伝の要素がかなりあると考えられますので。

渡瀬けん(謙)氏は、左利きの仲間で友人ですが、『左利きの人々』の本は今もボチボチ売れているようで、こういう本を通じて少しでも認知が広がれば、うれしいものです。


 ●女子のレフティーは少ない?

今活躍するレフティーが少ない理由ですが、これという答えが思い当たりません。

ただ、徐々にいろんな分野で左利きの人がその正体を現す傾向が出てきていますので、いずれそれなりに登場するのではないか、と思います。


「女子のレフティーは少ない?」
一般的に言われることですが、女子は左右の機能分化が男子よりも緩やかで、左利きの度合いが弱い人が多く、左右どちらもある程度使えるという人も少なくないそうです。

そういう場合、テニスの伊達選手のように、本人は左利きでも、まわりの人たちが右打ちだったので自分も右打ちになったという人もいるでしょう。
また、ゴルフでは用具の関係で右打ちにしている人もいるでしょう。


 ●結論について

「利き腕の概念を捨てる」という姿勢にこそ世界の扉を開く鍵がある
簡単には言えません。
サッカーやこのテニスの両手打ちのような状況的な要素が加われば、ある程度そういうことも言えるかもしれません。

しかし個別に見れば、右にしろ左にしろ偏りの度合いの強い人の方が多いので、「利き腕の概念を捨てる」というのは、難しいだろうと思われます。

野球で言えば、左右打ちの選手がいますが、やはりそれで成功する人は稀です。
ましてや、左右投げとなるとまずいません。

「状況がゆるせば」という条件付きになりますね。


「左対右」を対立の構図として論じるのは、もはや時代遅れ
そういう時代が来れば、うれしいのですが、現実はやはり難しいでしょう。

もちろん、対立しているばっかりではないので、対立以前の状況(完全無視)もあれば、左利きが頑張って、突っ張ってなんとか対立状況に持ち込んでいるケースもあるでしょう。


少なくともまだ当分は、右利き優先・優位の社会が続くでしょう。
そのなかで少しずつ改善して、多数派の右利きの人のためだけの「最大多数の幸福」ではなく、左利きという少数派も含めた「万民の幸福」を考えられる社会にかえて行ければいいなあ、と思います。


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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「左利きの憂鬱:ゴルフ場は右利き用に設計、短命説も」を転載したものです。
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