12月5日、m---なるSNSの左利き関係のコミュニティにある掲示板に、
「利き手診断テスト」なるものが投稿されました。
《左利きの定義って案外厳密なものなんです! /必ずしも鉛筆を持つから、箸を持つから、では定義しきれないこの「利き手」を簡単に診断できるテストがあるので紹介します♪ 》
と。
(下段↓参照)
具体的なテスト名や出典等詳細情報は、一切明記されていないのですが、
うちのサイト『左利きを考える レフティやすおの左組通信』の
<左利きプチ・アンケート>
第24回 利き手調査第4回chapman利き手テスト 05.12.25-06.1.21(4週間)
第39回 新版・利き手調査第4回-chapman利き手テスト 07.3.25-4.28(5週間)
で紹介している「chapman利き手テスト」にそっくりです。
この私のアンケートのページ、特に「第24回」の分は、
個人ブログ・SNS日記、mixiの左利き・利き手系コミュニティのいくつか、
「Yahoo!知恵袋」等でリンクを貼って紹介していただいている、
私のサイトの中では比較的閲覧者の多いページです。
もちろん出典が同じなら、似ているのは当然です。
一項目を除いて、文章がそっくりという点についても、
うちのサイトのアンケートは出典に基づいて書いているので、
これは似ていようがそっくりそのままであろうが、全く気になりません。
ただ、私の工夫がそのまま使われているというのは、ちょっと気にかかります。
見出しの記号や、調査項目に番号を振るなどの表記方法、
調査項目(13)に私が勝手に付けたカッコ書きの注までそのまま使われています。
パクリだ! と非難するつもりはありませんが、
「chapman(チャップマン)利き手テスト」の名も、
もちろん出典や引用元、参照文献等も一切明記していないのは、
どうもいただけないように感じます。
(うちの場合は、
参照文献:八田武志『左ききの神経心理学』医歯薬出版 1996年刊
と明記。)
昨今は、子供の作文から学生の論文、
一般素人対象の文芸作品の投稿でも、
プロの文芸作品やプロの研究者・学者の論文でも、
平気でコピペが横行する時代だといいます。
これも同一視するわけではありませんが、
実際のところ、一部を変えただけ、としか思えません。
ちなみに、
異なっている点は、
(イ)調査項目:4 雪玉を木をめがけて投げる
↓
4 ハンドボールを投げる
(ロ)調査項目の番号、すべて全画数字
↓
10-13が半角数字
(ハ)判定結果を「▼判定方法―」に組み込んでいる
↓
「▼結果―」として分離し、項目を立てている
の3点です。
私のサイトからコピペされたからと言って、
別にそれで、特に私が損をするわけではないので、
目くじら立てることもないと言えば、ないのです。
けれども、始めに書きましたように、別の左利きコミュなどでは、
私のサイトのリンクを貼って紹介しているところがあります。
それらの例と比べますと、あまりいい気はしません。
「自分の変更したものの方が優れている」と思うのなら、
出典を示したうえで、
「このほうがいいじゃないですか」と自分の意見を主張すればよいことです。
この掲示板で見て、初めてこういうテストがあると知った人もいるでしょう。
そういう人に正確な情報を与えることは、投稿者の当然の義務のように思います。
学者が根拠を持って作成したものであり、
そのまま正確に伝えるよう努力するということは、
作成者に敬意を払う意味でも必要な行為でしょう。
自分だけ知っていればいい、というものではないはず。
ちょっとさびしい根性だと思いました。
(私の誤解ならいいんですが…。)
文化というものは、過去からの積み重ねによって成り立っています。
ある日突然、まったくオリジナルな考えが出現するということは、まずありません。
たとえば、世界を変えたといわれるダーウィンの進化論にしても、
それに類する考えはダーウィン以前からありました。
ただ、進化を推し進めるメカニズムを合理的に説明できる理論がなかっただけです。
ダーウィンの偉大さは、
「自然淘汰」という進化のメカニズムを説明できる理論を打ち立てたことにあります。
というふうに、文化というものは、常に先人の影響下にあります。
過去の業績に上積みしてゆくものです。
あるいは、過去の業績を否定し、塗り替えてゆくものです。
それならば、左利きの研究においても同様に、
まず過去の業績を評価して、その上に新たなものを築いてゆくべきでしょう。
で、コピペ疑惑の件ですが、
こういいながら、私自身、その事実を書き込みに行かないというのも、
卑怯と言えば卑怯かもしれません。
私が書き込みに行かない理由の一つは、
この頃、私自身このm---の方は開店休業状態だからです。
かなり以前から感じていることですが、
正直なところ、自分に合っていない場のようですし、
左利きコミュに関しても、あまり有効な情報も出てこないように思われますし、
将来につながる建設的な意見が戦わされているようにも思えないからです。
書き込みに行かない他の理由としましては、
出しゃばりのように思われたくない、といったこともあります。
また、以前、同様にコピペされたとき、投稿者にメッセージを送りましたが、
無視されたという、過去の経験も一因です。
とりあえず、この場で表明だけはしておこうと思います。
・・・
以下に、参考のために実例をコピペしておきます。
【A】(黒文字表示)は、私のサイトから該当部分。
【B】(青文字表示)は、問題の掲示板から、テスト部分のみ。
【C】(茶文字表示)は、
参考として「chapman(チャップマン)利き手テスト」紹介の他の実例の一つ、
左利き系サイト『クラブレフティCLUB LEFTY』の
「左利き雑学事典「利き手」判定テストについて」から、
チャップマン利き手テストの部分を。
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【A】
<左利きプチ・アンケート>第24回利き手調査第4回chapman利き手テスト
利き手調査の第4回目、今回の「チャップマン利き手テスト」は、1987年に作成された比較的新しいタイプの「利き手/利き側」テストです。
※参照―八田武志『左ききの神経心理学』医歯薬出版 1996年刊
以下の動作においてあなたはどちらの手を使いますか。
▼調査項目―
1 絵をかく
2 文字をかく
3 せん抜きを使う
4 雪玉を木をめがけて投げる
5 カナヅチを使う
6 歯ブラシを使う
7 ドライバーを使う
8 消しゴムを使う
9 テニスラケットを使う
10 ハサミを使う
11 マッチをするとき軸をもつ
12 ペンキの缶をまぜる
13 バットを振る前にのせるほうの肩
(野球やソフトボールなどでバットを振る前に肩にのせる時どちらにのせるか)
▼判定方法―
右手/右側の場合は「1点」
両手/両側では「2点」
左手/左側なら「3点」
その合計点数で判定する。
右利き:13-17点
両利き:18-32点
左利き:33-39点
さて、あなたは右利き、それとも左利き、あるいは両利き、いずれに判定されましたか。
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【B】
~利き手診断テスト~
▼調査項目―
1 絵をかく
2 文字をかく
3 せん抜きを使う
4 ハンドボールを投げる
5 カナヅチを使う
6 歯ブラシを使う
7 ドライバーを使う
8 消しゴムを使う
9 テニスラケットを使う
10 ハサミを使う
11 マッチをするとき軸をもつ
12 ペンキの缶をまぜる
13 バットを振る前にのせるほうの肩
(野球やソフトボールなどでバットを振る前に肩にのせる時どちらにのせるか)
▼判定方法―
右手/右側の場合は「1点」
両手/両側では「2点」
左手/左側なら「3点」
その合計点数で判定する。
▼結果―
右利き:13-17点
両利き:18-32点
左利き:33-39点
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【C】
◆チャップマン利き手テスト(チャップマン夫妻作成)
1987年に作成され、「利き手」テストとしては新しい部類にはいりますが、ここ最近標準化されつつあるそうです。 まず、次の質問(13項目)に答えてみましょう―― どちらの手を使いますか?(左手/右手/両方)
・絵をかく
・文字をかく
・せん抜きを使う
・雪玉を木をめがけて投げる
・カナヅチを使う
・歯ブラシを使う
・ドライバーを使う
・消しゴムを使う
・テニスラケットを使う
・ハサミを使う
・マッチをするとき軸をもつ
・ペンキの缶をまぜる
・バットを振る前にのせるほうの肩
判定基準――各項目について、右手には1点、両手には2点、左手には3点を配点します。その合計が13点から17点を「右利き」、33点から39点を「左利き」、それ以外を「両手利き」とします。
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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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