2021.12.18

2021(令和3)年書き残した左利きの話題-週刊ヒッキイ第609号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第609号 別冊編集後記

第609号(No.609) 2021/12/18
「2021(令和3)年書き残した左利きの話題」

☆彡

早いもので、今年の発行も最終となりました。
今年も一年変わらぬご愛顧ありがとうございました。

来年もボチボチとやっていきますので、
変わらぬ応援よろしくお願いいたします。

レフティやすお <(_ _)>

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン
><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><
  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第609号(No.609) 2021/12/18
「2021(令和3)年書き残した左利きの話題」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 2021(令和3)年もいよいよおしまいです。
 読者の皆様方にはよい年だったでしょうか。

 残念なことに私にとっては、
 お医者さん通いが常習化した一年となってしまいました……。

 今年一年を振り返り、いくつか書き残したこと、
 および、改めて書き止めておきたいことを、
 この最終号で書いておこうと思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 2021(令和3)年書き残した左利きの話題

 1.「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に左利き用テキスト
 2.左利き応援本――加藤俊徳『すごい左利き』
 3.左利きの子供のための絵本――『ヒミツのひだりききクラブ』
 4.左利きミステリ――知念実希人『レフトハンド・ブラザーフッド』
 5.左手書き用の手帳――左ききの道具店「左ききの手帳2022」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に左利き用テキスト

今年の左利きに関するニュースとして書き残したなあと思うのは、
まずいちばんに、

「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に左利き用テキストが登場
 お手本や解説が右側→左手で隠れない

のこと。

初めて知ったのは、
いつも左利き関連情報を教えてくださるガボちゃんのブログ記事。

2021.07.12「用紙は」
https://plaza.rakuten.co.jp/gabochan2007/diary/202107120000/

 

通信教育・通信講座の【がくぶん】の「日ペンのボールペン習字講座」

のことです。

《左利きの方はこちら!より練習しやすい専用テキストでお届けします
 字を書くときにお手本が隠れない!
 受講生や左利きの方の声から誕生しました!》

210630e5hlrrzuyaibyfa

 

210630e5hmsbiviachnc

 

210630e5hmao0uyaamac

 

こんなニュースになっています。

2021-07-01 17:30
『日ペンの美子ちゃん』が“左利き”の救世主に、
SNSに寄せられた不満受け新コース登場
https://www.oricon.co.jp/news/2198756/full/

 

一般に字の練習帳やテキストは、右利き(右手書き)に都合のよい、
向かって左側にお手本、右側に練習用のマス、という配置になっていて、
左利き(左手書き)には不便なものが多かった。

そこで、こういう不満に対応するべく、
左右反転タイプの左利き用のテキストを取り入れたコースを開設した
というニュースです。

右利き用と同じ受講費用で、申込時に選ぶことができます。
さらに、

《『日本左利き協会』と『左ききの道具店』の協力のもと、
 筆記具などの便利グッズも紹介する》

とのこと。

 

また、こちら↓では、次ページで、『左ききの道具店』や
『日本左利き協会』とのツイッターでのやりとりも示されています。

2021年07月06日 07時00分
「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に
左利き用テキストが登場 お手本や解説が右側→左手で隠れない
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2107/06/news030.html
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2107/06/news030_2.html

 

 ●左手書字への差別

私は、従来から左利き差別(利き手差別)の中で、学問の基礎であり、
最初の学問の道具ともいうべき「手書き文字」に関して、
左手書きが無視されてきたことを嘆いていました。

一部のお習字の先生は、
「きれいな字を書きたければ左利きでも右手で!」
と明言していました。

書道家(書家)の先生の中にも、字は右手で書くもの、
という固定観念に取り憑かれた人たちがいて、
こういう先生が学校の書写の教科書の作成にも参画されていたため、
書写教科書にも、右手書きの例しか示されていませんでした。

いや、今でも大半の学校書写教科書では右手例のみのままです。

かろうじて令和2年度用の東京書籍の小学校教科書「新しい書写」で、
初めて左手例が示されました。

 

200204-tousho-atarasiishosha-shosha_1

 

200204-toushoatarasiishoshapage03_ph112x

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2020.2.9
左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/02/post-0fbe38.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/dd08c16d81a211f5c60266bf57191f20

 

一方、民間の教育会社のテキストでは、右手例のみならず、
左手書きの例も並列で示されるようになってきています。

市販の一般向けの文字練習帳でも、
左利き用がいくつか出るようになりました。

 

200723-71nyl2vg89l

 

萩原季実子著
『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』アスコム

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2020.9.1
萩原季実子著『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる
大人のペン字練習帳』アスコムより発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/09/post-080871.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/0eff40a15dec909076c72d4bbec9d14a

 

181018lh_penji

岡田崇花著『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』
ブティック社・ブティックムック

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2018.10.24
『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』10月18日発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2018/10/1018-109b.html

 

そして、歴史のある『日ペンの美子ちゃん』でも、
左利き用が登場したわけです。

学校教科書の世界が遅れているのが、分かりますね。

 

 ●オリパラ選手たちの左利き/「左右二刀流」大谷翔平選手

次は、東京2020のオリンピック、パラリンピックで
何人かの左利きの選手たちが活躍していました。

左利きかどうかが推定できる競技だけではなく、
それ以外の競技の選手たちにも結構いらっしゃったのだろうと思います。

競技数も増え、選手数も増え、
すべての競技を目にするのは難しかったので、
なかなか左利きの人を探すことはできませんでした。

「この人!」という目に止まった選手がいれば、
教えていただければ嬉しく思います。

 ・・・

他のスポーツ選手のなかでは、
やはり二刀流でMVPにも輝いた米メジャーリーグ、
エンゼルスの大谷翔平選手。

大谷選手の二刀流は、
投打――ピッチャーとバッターの意味で使われますが、
投げるのは「右」で打つのは「左」なので、
「左右の二刀流」ともいえますよね。

 

 ●左利きの話題が目立たなくなった!?

コロナ禍は2年目に入り、東京2020のパラリンピックもあり、
障害者についての情報が色々と取り上げられました。

コロナ禍におけるマスク着用の日常化にともない、
聴覚障害者向けの手話通訳や透明マスクなどが
テレビのニュースなどでも話題になりました。

また「LGBTQ」であったり、「BLM」だとか、
あるいは「ダイバーシティ」だとか、
いろんな言葉があれこれ言われるようになりました。

日本におけるLGBTQの割合は、3-10%といわれ、
昔からいわれている左利きの人の割合と余り変わりません。

にもかかわらずこの間、
左利きの話題はあまり目立たなくなってきたように思います。

*参照:TRPチャンネル#03 「LGBTQとは?」
https://tokyorainbowpride.com/lgbt/

 

 ●左利き応援本――加藤俊徳『すごい左利き』

そんななかで、久しぶりに左利きの応援本が出ました。

 

211006sugoihidarikiki

加藤俊徳『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き
「選ばれた才能」を120%活かす方法』ダイヤモンド社 2021/9/29

左利きの脳医学者という肩書きで書かれた、
脳医学から見た左利きの特徴とその才能を活かす方法を説くもの。

従来からいわれる左利きの人の性格に基づくものと大差ない感じで、
それよりは、この方の左利きとしての体験談に興味を持ちました。

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2021.9.16
久しぶり?の左利き本近刊『1万人の脳を見た名医が教える
すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-6a4985.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ee4b23b82b0fa41a2e94f395e7253be0

 

 ●左利きの子供のための絵本――『ヒミツのひだりききクラブ』

《マイノリティの子どもを応援する「レアキッズ」応援本シリーズ第2作
 日本初!ひだりききの子どものための絵本》

という触れ込みの絵本です。

《右利きの世界で生きているとちょっと変わっているように見えても、
 左利きもいがいと「ふつう」だということを伝える。》

確かに、私たち左利きの人間は自分のことを、
自然と「ふつう」と受け止めているものです。

ただそれが右利きの人の「ふつう」とは微妙に違うのが、現実。
その理由は、当人の意識というより、やはりまわりの環境の側にある、
というのが、私の考えです。

まあ、それは読者のみなさまに考えていただくとして、
こういう本が出るということが、一つの考える機会になると思います。
ぜひ一度は手に取ってほしいと思います。

 

211007himitunohidarikiki71rdit5pv5l

・『ヒミツのひだりききクラブ』 (レアキッズのための絵本)
キリーロバ・ナージャ/さく 古谷萌, 五十嵐淳子/え 文響社 2021/10/7

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2021.10.23
日本初!ひだりききの子どものための絵本『ヒミツのひだりききクラブ』発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/10/post-d45bbd.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/5a4274c1e5c7410468668f35d7a014f1

 

 ●左利きミステリ――知念 実希人『レフトハンド・ブラザーフッド』

知念実希人さんの『レフトハンド・ブラザーフッド』が、
11月に上下二巻の文庫になって新刊として出ました。

「左手に兄の人格を宿した高校生」を主人公にした
左手の“兄”と二人三脚で、巻き込まれた殺人事件を解決すべく、
奮闘する探偵物語。

左利き(左手/左右)ミステリの新“手”とも言うべき作品です。
ぐいぐい読める面白い物語で、その中で、
時に自分の右手と左手のことも考える機会にしてほしいと思います。

 

211218lhb

・知念 実希人『レフトハンド・ブラザーフッド』(上下)
文春文庫 2021/11/9
(上)
《事故をきっかけに左手に亡き兄・海斗が宿った高校生の岳士。
 兄の存在を消す治療を拒否し東京に逃げる道中で
 殺人事件に巻き込まれる。》

(下)
《真犯人を探すため違法ドラッグ密売組織に潜入した岳士に危機が迫る。
 協力者の彩夏は運命の恋人か、そして左手の兄は〈本物〉なのか?》

 

 ●左手書き用の手帳――左ききの道具店「左ききの手帳2022」

最後に、「日ペンの美子ちゃん」のところでも登場しました
《2018年8月13日の 「左利きの日」に開店したオンラインストア》
通販の左利き用品店『左ききの道具店』さんから、
今年も「左ききの手帳2022」が発売されています。

 

『左ききの道具店』さんの紹介文より――

《左手で書く人のための手帳です
 これまでの手帳は右利き用でした。
 左手で書くと日付が隠れるし、左手でページをめくると逆方向。
 でも、この手帳はそんな左ききの方の不満を解消し、
 毎日の記録を気持ちよく残すことができる。
 左ききの道具店が、
 左手で書く人のためにつくるオリジナルの手帳です。

 2019年のクラウドファンディングにて誕生、
 今回で3度目の発売になりました。

■左手で書きやすい工夫が盛りだくさん》

 

とありますように、左手書きに対応した手帳です。

「B6サイズ」とちょっと大きめなので、私の好みには合いませんが、
なかなかの商品です。

こういう商品は、一回ポッキリになってしまうと、
「残念な商品」なってしまいます。

今年も継続して発売されている点を評価したいと思います。

『左ききの道具店』さんでは、
先の『ヒミツのひだりききクラブ』も取り扱われています。

*参照:
左ききの道具店
https://hidari-kiki.shop/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★600号までの道のり(9)第181号~第200号

第181(No.181) 2009/5/23「<左利きプチ・アンケート>第61回」
 第61回 左利きに関する本を読みますか?

第182(No.182) 2009/5/30臨時増刊号「左利き本企画書」
 ◎○左利き本企画書○◎ 第一候補「左利きってどうなの?」

第183(No.183) 2009/6/6
「<左利きムーヴメント>宣言!(2)左利き本リスト(後)」

第184(No.184) 2009/6/13「初めての生活技術(8)」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲
  ―その16― 初めての生活技術(8)ひも結び
 □彡 読者のお便りから □彡 
  どうすれば背中を押すことになるのですか?―応援の仕方

第185(No.185) 2009/6/20「名作の中の左利き(3)『左手のパズル』」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その3―『左手のパズル』萩尾望都/文 東逸子/絵

第186(No.186) 2009/6/27「<左利きプチ・アンケート>再版編11回」
  再版編11回「利き手(左利き)の矯正」という言葉をどう思いますか

号外 2009/7/5「『週刊ファミ通』&お休みのお知らせ」
 一週お休みのお詫びとお知らせ
 『週刊ファミ通』2009年7月17日号で左利きの記事

第187号(No.187) 2009/7/11
「初めての生活技術(9)ハサミ..渦巻切取課題(前)」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  ―その16― 初めての生活技術(9)ハサミを使う
   渦巻切取課題(前編)

第188(No.188) 2009/7/18 
「名作の中の左利き(4)『オズのつぎはぎ娘』」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その4― 『オズのつぎはぎ娘』R・F・ボーム/著

第189(No.189) 2009/7/25 
「<左利きプチ・アンケート>第62回左利きにあこがれる人..」
第62回 左利きにあこがれる人をどう思いますか

第190号(No.190) 2009/8/1 
「<左利きムーヴメント>宣言!(3)夏休み自由研究」
━<左利きムーヴメント>宣言!━ 
【夏休み特別企画―自由研究】ホントの利き手はどっち?

第191号(No.191) 2009/8/8
「初めての生活技術(9)ハサミ..渦巻切取課題(後)」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
 ―その16― 初めての生活技術(9)ハサミを使う
   渦巻切取課題(後編)

第192号(No.192) 2009/8/8 
「名作の中の左利き(5)『朗読者』シュリンク/著」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その5― 『朗読者』ベルンハルト・シュリンク/著

第193号(No.193) 2009/8/22 
「<左利きプチ・アンケート>【再版】第33回」
【再版】第33回 新版・利き手調査第1回―
   利き手テスト側性係数を調べる

第194号(No.194) 2009/8/29夏季臨時増刊「既刊号一覧2009年前期」
 ◆ 既刊号一覧 ◆ 
  左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii 
  バックナンバーの案内 2009年前期発行分(No.161-186)

第195号(No.195) 2009/9/5
「<左利きムーヴメント>宣言!(4)左利き関連サイト-1」
━<左利きムーヴメント>宣言!━ 
~その1~左利きのお役立ち情報リスト&リンク集を作る
  (4)左利き関連サイト~その1~

第196号(No.196) 2009/9/12「初めての生活技術(10)ハサミを使う」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  ―その16― 初めての生活技術(10)ハサミを使う
   右手/右利き用と左手/左利き用ハサミについて

第197号(No.197) 2009/9/19「名作の中の左利き(6)ホームズの名推理」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その6― 名探偵シャーロック・ホームズの名推理
   「黄色い顔」コナン・ドイル/著
   『コナン・ドイル』ジュリアン・シモンズ/著

第198号(No.198) 2009/9/26
「<左利きプチ・アンケート>第63回左利き対応..」
 ●<左利きプチ・アンケート>● 
  第63回 左利き対応してもらったことがありますか 

号外 2009/11/7「ひと月お休みのお詫びと再開へのご挨拶」

第199号(No.199) 2009/11/28
「<左利きプチ・アンケート>第64回「左利き?」~」
 はじめに
 ●<左利きプチ・アンケート>● 
  第64回 「左利き?」と聞かれたことがありますか

第200号(No.200) 2009/12/5
「<左利きムーヴメント>宣言!(5)2009年を振り返って
━<左利きムーヴメント>宣言!━ ..第一土曜日掲載
 <左利きムーヴメント>宣言!(5)【2009年を振り返って】(前)

 

――引き続き、毎週異なるテーマで書いていました。
 第一土曜は、左利き講座<左利きQ&A>、
<左利きムーヴメント>宣言!
 第二土曜は、<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ>
左利き子育て相談の疑問
 第三土曜は、≪左利き学入門≫「左手書字の研究―実技編」、
≪左利き学入門≫ 名作の中の左利き → 左利きミステリ編
 第四土曜は、<左利きプチ・アンケート>
 第五土曜があるときは、臨時増刊で、バックナンバーの紹介

2009年も一ヶ月ほどパソコンの不調で休んでいました。

また、この時期は欄外で、【おまけコーナー】として、
最新の左利き情報をメモ的に紹介していました。

 

*各号のタイトルを見て、「これ気になるなあ、読んでみたいなあ」
 というものがございましたら、リクエストをお願いいたします。
 再配信なり、現時点での加筆・修正を行っての配信など、
 改めてお届けすることも考えています。
 リクエストは、本誌に返信してください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「2021(令和3)年書き残した左利きの話題」と題して、今回も全紹介です。

今年の最終発行号になりますので、こういうテーマで書いてみました。

 ・・・

では、弊誌を面白い、興味深い、これからも読んでみたいと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』〈左利きメルマガ〉カテゴリ

 

 

| | Comments (0)

2021.11.06

私が影響を受けた左利き研究家・活動家(6)第三期・ネットの時代―その3(創刊600号突破記念)-週刊ヒッキイ第606号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第606号 別冊編集後記

第606号(No.606) 2021/11/6
「創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(6)
 第三期・ネットの時代―その3―ガボちゃん氏」

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
・ 2019年10月より
  第一・第三土曜日の発行は、新規配信
  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
  に変更しました。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

引き続き、再配信はしばらくお休みとします。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第606号(No.606) 2021/11/6
「創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(6)
 第三期・ネットの時代―その3―ガボちゃん氏」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
------------------------------------------------------------------
 創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(6)
 第三期・ネットの時代―その3―ガボちゃん氏
------------------------------------------------------------------

 「創刊600号突破記念」として書き始めた
 「私が影響を受けた左利き研究家・活動家」の3回目です。

 1954-1989(0-35)
  第一期「左利きライフ研究家以前」では、箱崎総一先生。
 1990-2000(36-46)
  第二期「左利きライフ研究家・紙の時代」では、
『モノ・マガジン』「左利き生活向上委員会」編集部A・K氏。
 2001-(47-)
  第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代」では、
斎藤茂太先生、スタンレー・コレン氏、ロジャー・オームロッド氏。
 (2001-08頃)
  第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代―初期」
大路直哉・ひでゆき両氏。
(2005-09年頃)
第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代―中期」
浦上裕生・渡瀬謙両氏。

 さて今回は、「第三期・ネットの時代」編の3回目―
 「後期」(2010-現在)です。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<私が影響を受けた左利き研究家・活動家> (6)

第三期・ネットの時代から―その3―(最終回)

 ◆ ガボちゃん氏 ◆

  第三期・ネットの時代―後期(2010-現在)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 ●「ガボちゃん」のブログ

創刊600号記念として書いてきました
<私が影響を受けた左利き研究家・活動家>ようやく最終回になります。

結構やっつけで始めた企画なので、余りきちんと調査していません。

そんななかで、この現在につながる2010年代の出来事としましては、
やはりこの人、「ガボちゃん」の存在でしょう。
(「ガボちゃん氏」と表題には書きましたが、自分としましては、
 「ガボちゃんさん」ですね。)

「ガボちゃん」とは、
私のブログ『レフティやすおのお茶でっせ』のサイドバーにある
<気になるWeblog>の欄の

「3人産んでこうなりました - 楽天ブログ(Blog)」

の人です。

 

最近の私のブログ記事

2021.10.23
日本初!ひだりききの子どものための絵本
『ヒミツのひだりききクラブ』発売
(お茶でっせ版) (新生活版)

の情報源も、このガボちゃんさんの記事によるものです。

2021.10.08
本が出るそうです(カテゴリ:左右の話)

 ・・・

そのガボちゃんさんのブログの
カテゴリを見ていただきますとわかりますように、

 右乗りママチャリストの世界(545)
https://plaza.rakuten.co.jp/gabochan2007/diary/?ctgy=13
 左足用スタンドプロジェクト(234)
https://plaza.rakuten.co.jp/gabochan2007/diary/?ctgy=14
 左右の話(762)
https://plaza.rakuten.co.jp/gabochan2007/diary/?ctgy=15
 両使いのたわごと(504)
https://plaza.rakuten.co.jp/gabochan2007/diary/?ctgy=17
 左右平等作戦in小学校(50)
https://plaza.rakuten.co.jp/gabochan2007/diary/?ctgy=18

というように、
<左利き>ネタ満載です。

ネタと書きますと、お笑いみたいですが、
もちろんそういうものではありません。

「右乗りママチャリスト」とありますように、
自転車を右から乗る人で、「両使い」の人でもあります。

 

 ●「ガボちゃん」さんが教えてくれたこと――「中間の人」の存在

今手元にある記録が正確なのかどうか分かりませんが、
ガボちゃんさんとは、2010年頃からのお付き合いのようです。

たぶんその前の段階があったと思うのですけれど、
今手元にある記録はこの辺からです。

おもにmixiでのお付き合いでした。

ガボちゃんさんからの最大の影響としましては、
私の「左利き/利き手」概念の物差しにはなかった
「中間の人」の存在を知らしめてくれた点でしょうか。

従来の私の考え方としましては、私自身が「強い左利き」で、
世の中の人は、そういう「左利き」の人と
そうではない、一般的な右使いの「右利き」の人との二択でした。

時に「両利き」とか「両使い」という人がいるのですけれど、
それはあくまでも「後天的な訓練の結果による」もので、
「隠れ左利き」もしくは「右使い左利き」なのだろう、
と考えていました。

そうではなく、生まれつきの資質として、
「ある程度右使いができる左利きの人がいる」
あるいは、「ある程度左使いができる右利きの人がいる」
ということですね。

ガボちゃんさんのブログを読み、
ガボちゃんさんの体験を知りますと、
世の中には、ある程度「右使いもできてしまう左利き」、
もしくは「左使いのできてしまう右利き」の人がいるのだ
という事実を認識させられました。

私がのちに「中間の人」と呼ぶ人たちのことです。

 

 ●「中間の人」とは?

「エディンバラ利き手テスト」や「H.N.きき手テスト」や
「チャップマンchapman利き手テスト」、
最新の「フランダースFLANDERS利き手テスト」などの
利き手テストの結果を、左端に「強い左利き」を置き、
右端に「強い右利き」を配したグラフにしたとき、
その分布曲線は「J字」のカーブを描きます。

で、その両端に位置する高まりの部分、
「強い左利き」と「強い右利き」の傾向を示す人たちの間に、
「J字」の鍋底にあたる低い部分には
「弱い左利き」や「弱い右利き」の人がいることが分かります。

それらの人は、
「どちらかといえば左利きだけれど、特定の作業では右手が充分使える/
 様々な場面である程度は右手が使える」
という「弱い左利き」の人と、
「どちらかといえば右利きだけれど、特定の作業では左手が充分使える/
 様々な場面である程度は左手が使える」
といった「弱い右利き」の人だったりするのです。

そういう「強い左利き」と「強い右利き」の中間に位置する、
という意味で、この二つのタイプをひっくるめて
私は「中間の人」と呼んでいます。

 

 ●「クロス・ドミナンス(cross-dominance)」

この人たちの多くは、「クロス・ドミナンス(cross-dominance)」
という言葉で表現される人たちのことでもあります。

字は右だけれどお箸は左とか、字や箸は右だけれどボール投げは左とか、
作業や動作で使う手が異なるケースを「クロス・ドミナンス」といいます。

日本語では「交差利き」と呼ぶといいます。
利き手が、作業によって右手だったり左手だったりと交差している、
という意味ですね。

 

これとは別に、非常にまれに、左右同等に使えるという人がいます。

この人こそ「両利き」ですが、
ほとんどの人が言うところの「両利き」はそうではなく、
単に「特定の作業・動作でのみ両手が使える」
あるいは、「ある程度のことなら左右どちらでもできる」
というものです。

たとえば「字は右手左手どちらでも書ける」、
「お箸がどちらの手でも使える」といった場合で、
それ以外のことはどちらか一方の手でしかできない、というケース。
あるいは、
ちょっとしたことなら右でも左でもできるけれど、
専門的な高度な作業までは難しい、といったケースです。

真にどちらも使えるという、
本当の意味での「両利き」という人もいないわけではありませんが、
これは非常に少ないといいます。

まあ、当然のことでしょう。

 

 ●ガボちゃんさんと「両使い」

上にいいますように大半の人は、単に特定の作業・動作での両手使いで、
ガボちゃんさんも書いていらっしゃるように、
「両利き」というよりも「両使い」です。

ガボちゃんさんの場合は、
 右乗りママチャリストの世界(545)
 左足用スタンドプロジェクト(234)
というカテゴリで分かりますように、
自転車の右乗りの人で、
そこからご自身のなかにある左利きの素質に気付かれたようです。

通常、多くの人は右利きで、足も右足利きで、自転車にのるのは左側から。

体重を支える支持足(利き足とは反対の側の足=左足)を
ペダルに乗せてから、
作用足である利き足(右足)を使って地面を蹴り乗るようです。

ガボちゃんさんは、自転車を右から乗る人で、
それ故、通常左側にある自転車のスタンドのロックを、
右側にあるタイプに取り替えてもらった、というのが、
「左足用スタンドプロジェクト」です。

これが意外に売っていない、
取り寄せてもらって取り付けてもらう際にも、
意外な反応があるということ。

この辺のくだりは、左手左利き用品の場合と同じです。

 

さて、このガボちゃんさん、エレクトーンの演奏もされていたそうで、
その辺でも両手両足を使っていた人で、
そういう訓練の結果もあってか、両手使いの面があるそうです。

知らない人は、左利きの人と思い込むというほど、といいます。

ガボちゃんさんの両使いは、素質+訓練の結果、というのが、
私の見解ですけれど、どうでしょうか。

「両使いのたわごと」カテゴリで、いろんな左利きの話と、
ご自身の両使いの話が窺えます。

 

 ●「左右平等作戦in小学校」の影響

ガボちゃんさんから受けた影響としましては、もう一つはこれ。
「左右平等作戦in小学校」カテゴリの、小学校での左利き話です。

例えば「学校教材の左右平等環境の整備」に関して、
「百ます計算用紙」の左右両用化を実現したり、
家庭科の時間での編み物や裁縫の左右両仕様での指導を考えたり、など。

書道といいますか、書写の時間も一つ。

私が「左手書字例を教科書に」という教科書プロジェクトを
弊誌でやっていたのも、
一つには、このガボちゃんさんの事例も大きく影響しています。

実際の学校現場では、
先生が色々と工夫して左利きの児童に対応している
という事実を教えてくださったのも、
ガボちゃんのこのカテゴリの記事でした。

左手書字例も、後ろの掲示板に掲げていたり、
現場の先生は頑張っているのです。

文科省は依然、左利きの児童や生徒への指導法を明文化していません。
結局、現場任せというのが実状です。

家庭科などの教科書では、
以前から教科書に左手指導例が掲載されていたようです。

しかし、学問の手始めであるはずの、肝心要の手書き文字では、
左手書字の例は書写教科書には掲載されていませんでした。
まるで左手で字を書く人はいないかのように。
あるいは、左手で字を書くことは認められていないかのように。

しかし、令和2年版の東京書籍版書写教科書に
初めて左手書字例が掲載されました。

しかし、これなどもあまり反響がみられません。
残念なことです。

*参照:
『お茶でっせ』2020.2.9
左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」
(お茶でっせ版) (新生活版)

 

200204-tousho-atarasiishosha-shosha_1

(画像:左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」表紙)
200204-hidarite-kakudai-page03_ph112x

(画像:左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」左手書字例の写真)
200204-toushoatarasiishoshapage03_ph112x

(画像:左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」左手書字例の写真が併載されたページ)

 ・・・

こういったことを教えてくださったのが、
このガボちゃんさんのブログでした。

近年これだけ左利きについて問題意識を持って取り組んでいる人は
いなかったのではないでしょうか。

私にとっても大きな存在でした。

この頃はお子さんも大きくなられ、環境がかなり変わってきたため、
多少ブログの更新内容にも変化が出ていますが、
これからも左利きの味方として、左右平等を目指す一人として、
ご活躍いただきたいものです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★600号までの道のり(6)第121号~第140号

第121号(No.121) 2008/2/23「<左利きプチ・アンケート>」
第50回 左利き環境は昔よりよくなったか?
□読者のお便りから□ 利き手における「器用さ」と「好み」について

第122号(No.122) 2008/3/1「<左利きQ&A>」
(16)左利き用品って?《2》

第123号(No.123) 2008/3/8 
「左利き子育て相談の疑問(9)社会との関係」
▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲―その15―

第124号(No.124) 2008/3/15「左手書字の研究―実技編」
(2)縦書きと横書き―左手書字の要点

第125号(No.125) 2008/3/22「<左利きプチ・アンケート>」
第51回 新版・利き足は右左どちらですか―利き足テスト

第126号(No.126) 2008/3/29春季臨増
「テーマ別BN2/左利き講座<左利きQ&A>」

第127号(No.127) 2008/4/5「<左利きQ&A>」
(17)左利き用品って?《3》

第128号(No.128) 2008/4/12「左利き子育て相談の疑問」
(10)説得より納得

第129号(No.129) 2008/4/19「左手書字の研究―実技編」
(3)「姿勢」と「ペンの持ち方」

第130号(No.130) 2008/4/26「<左利きプチ・アンケート>」
第52回 利き手をケガしたとき不便を感じましたか?

第131号(No.131) 2008/5/3「<左利きQ&A>」
(18)左手・左利き用品は専用か兼用か?

第132号(No.132) 2008/5/10「左利き子育て相談の疑問」
(11)一般論と個別事例を見極める

第133号(No.133) 2008/5/17「左手書字の研究―実技編」
(4)ペンの持ち方―掌の角度ほか

第134号(No.134) 2008/5/24「<左利きプチ・アンケート>」
第53回 自転車に乗るのは左側から右側から? 

第135号(No.135) 2008/5/31「テーマ別BN3/
左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ その7~その15」

第136号(No.136) 2008/6/7「<左利きQ&A>」
(19)鞄の持ち方で利き手がわかる?

第137号(No.137) 2008/6/14 「初めての生活技術(1)」
▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲
―その16― 初めての生活技術(1)

第138号(No.138) 2008/6/21「左手書字の研究―実技編」
(5)ペンの持ち方―ペンの角度(高度)

第139号(No.139) 2008/6/28「<左利きプチ・アンケート>」
第54回 利き手専用の道具を選びますか左右兼用ですか?

第140号(No.140) 2008/7/5「<左利きQ&A>」
(20)ちょっとした工夫で左右兼用できるものとは?

 

――このころは、毎週異なるテーマで書いていました。
 第一土曜は、<左利きQ&A>
 第二土曜は、<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ>
左利き子育て相談の疑問
 第三土曜は、私にとっての左利き活動
 第四土曜は、<左利きプチ・アンケート>
 第五土曜があるときは、臨時増刊で、バックナンバーの紹介

 

*各号のタイトルを見て、「これ気になるなあ、読んでみたいなあ」
 というものがございましたら、リクエストをお願いいたします。
 再配信なり、現時点での加筆・修正を行っての配信など、
 改めてお届けすることも考えています。
 リクエストは、本誌に返信してください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「創刊600号突破記念―私が影響を受けた左利き研究家・活動家(6)第三期・ネットの時代―その3―ガボちゃん氏」と題して、2010年頃から現在に至る期間について、なかでも私に大いなる影響を与えた「ガボちゃん」さんのブログのことに関して書いています。
今回も全転載紹介です。

「創刊600号突破記念」エッセイ「私が影響を受けた左利き研究家・活動家」も最終回です。
第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代」の2010年から現在までの期間のお話です。

この期間は、正直これという出来事のない時期でした。
ある程度収まってしまっている時期ともいえます。

世間的にも、自分自身としても、大きな変化のない時期になっているように感じます。

そんななかで、私にとって大きな存在となっていたのが、今回の「ガボちゃん」さんの存在でした。
左利き関連の事象の中では、一人孤軍奮闘的な印象です。

実際には、その後色々な変化が生まれてきていますし(日本左利き協会が発足したり、ネット通販の左利き用品店「左ききの道具店」がオリジナルの商品を販売したり、など)、「ガボちゃん」さんも最近はかつてほどのご活躍の印象でもありません。

 

特に最近のコロナ禍のなかにあって、<左利き>が、ほかの少数派(マイノリティー)の存在のなかで埋没しているような気がしています。

たしかに昔に比べれば、緊急避難的にも今すぐどうにかしなければ、といった切迫性は薄れているように感じます。
しかし、長い目で見れば、私の子供の頃と比べてもさほど大きく改善されていないとも言える状況です。

私は<左利き>の問題は、人権の問題だと考えてきました。
今でもその考えは変わっていません。

いろんな観点からもう一度<左利き>の問題を考え直してほしいと思っています。

 ・・・

これを機会に、本誌をご購読の上でお楽しみいただけると幸いです。
(ご登録・ご購読は無料です。ご登録をいただくと毎号メールで送られてきます。読み落としを避けることができます。読む読まないは自由ですし、いつでも好きなときにお読みいただけるので便利だと思います。不要の折には解除も自由です。)

 

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

『レフティやすおのお茶でっせ』〈左利きメルマガ〉カテゴリ

 

| | Comments (0)

2021.03.20

『左組通信』復活計画[5]<左利きプチ・アンケート>全公開(5)-週刊ヒッキイ第591号

 『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第591号 別冊編集後記

第591号(No.591) 2021/3/20
「2020年は左利き公認60年&左利きライフ研究30年(その14)
ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [5]
 <左利きプチ・アンケート> 全公開(5)」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆ 
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第591号(No.591) 2021/3/20
「2020年は左利き公認60年&左利きライフ研究30年(その14)
ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [5]
 <左利きプチ・アンケート> 全公開(5)」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
------------------------------------------------------------
ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [5]
 <左利きプチ・アンケート> 全公開(5)第5回・第6回
------------------------------------------------------------

 「2020年は左利き公認60年&左利きライフ研究30年」
 の14回目です。

 2004年年頭から2009年年末までの更新し続けたホームページ
 『レフティやすおの左組通信』復活計画として、
 メイン・コンテンツを順に全面的に
 このメルマガで再生・復活させる、の5回目です。

┏ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┓
2020年は左利き公認60年&左利きライフ研究30年(その14)
ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [5]
  <左利きプチ・アンケート> 全公開(5)
  第7回 左利きでも字は右手で書くべきか?
┗ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┛

 ●<左利きプチ・アンケート> 全公開(5)

今回も、
アンケート作成サイト<プチ・アンケート>のサイトから
削除され、現在見ることのできない初期のアンケートのうち、
まずは「第7回 左利きでも字は右手で書くべきか?」を紹介します。


アンケート投票者による「ご意見ボードへの書き込み」の転載は、
著作権等の観点から今回は割愛しました。
ご了承ください。

 ●第7回 左利きでも字は右手で書くべきか?

Hgenq000_20201217235401

(画像1.今は亡きホームページ『レフティやすおの左組通信』の<左利きプチ・アンケート>ページのトップページ)

210313-eq7_20210318173401

(画像2.今は亡きホームページ『レフティやすおの左組通信』の<左利きプチ・アンケート>の第7回左利きでも字は右手で書くべきか?のページのヘッド部分)

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
左利きを考える レフティやすおの左組通信
 Lefty Yasuo's HIDARIGUMI Announcement
  <左利きプチ・アンケート>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
------------------------------------------------------------
(初出)2004.9.11(最終)2005.11.1/2007.11.16
------------------------------------------------------------
<左利きプチ・アンケート>
第7回 左利きでも字は右手で書くべきか?
------------------------------------------------------------
左利きでも字は右手で書くべきか?

左利きのお子さんに対して、
左利きを右手使いにするべきだと考える人は徐々に少なくなっています。
しかし、他の動作はともかく字を書くことに関しては、
書道の先生ならずとも、
字は右手で書くべきだという人が少なくありません。
主に右利きの人に多い意見ですが、左利きの人にも見られます。
この場合はご自分が右手使いの方に多いようです。
理由としては、左手では字は書きにくい、
字は右手で書くようにできている、というところです。

ある字の書き方を教えるサイトの先生も、
左利きでもきれいな字を書くのなら右手で、と教えています。

左利きの子であっても、お箸はともかく字だけは右手で、
もしくは、男の子はいいが女の子はカッコ悪いからやはり右手で、
という意見の親御さんもおられます。

また状況により、時と場合により、
右手と左手を使い分けるべきだという人もいます。
人前では右手で書き、私的な場面では左手を使って良い。
あるいは、習字・書道などの毛筆書きの大きな字などは右手で行い、
同じ毛筆でも小筆や通常の鉛筆やボールペンなどで字を書くときは
左手を使う、というような使い分けをすればよいというのです。

さて貴方は、
左利きの場合でも「字は右手で書くべきだ」と思われますか、
それとも「左手で良い」と考えておられますか。
次の中からいずれかひとつを選んでお答えください。

*投票者の利き手別で選択肢を用意しています。
ご自身でご自分の利き手を右もしくは左と、
どちらか判断した上で投票してください。

*一言言わせて、というお方は投票後に表示されます
一番下の「ご意見ボード」をご利用ください。
もっと言わせて、というお方は掲示板もご利用ください。
貴方のご意見ご感想をお聞かせください。

 

1(右利きの人)「やはり右手で」
2( 〃 ) 「女の子は右手で」
3( 〃 ) 「状況により右手と左手の使い分けを」
4( 〃 ) 「左手でよい」
5(左利きの人)「やはり右手で」
6( 〃 ) 「女の子は右手で」
7( 〃 ) 「状況により右手と左手の使い分けを」
8( 〃 ) 「左手でよい」

 

結果/ご意見ボードを見る

*『レフティやすおのお茶でっせ』9.9
「脳の性差と非利き手使い」で、
「女の子は右手で」に関して脳の性差から私なりに考察してみました。
(2004.9.9)
*このアンケートは、
(2004.8.15-9.11)まで(4週間)に渡って実施されました。

当アンケートの受付は終了しました。
あしからずご了承ください。

 

投票結果(初出締切時)
実施期間 2004.8.15-9.11(4週間)3:14=17

1 (右利きの人)「やはり右手で」 0
2 ( 〃 ) 「女の子は右手で」 0
3 ( 〃 ) 「状況により右手と左手の使い分けを」 1
4 ( 〃 ) 「左手でよい」 2
5 (左利きの人)「やはり右手で」 2
6 ( 〃 ) 「女の子は右手で」 0
7 ( 〃 ) 「状況により右手と左手の使い分けを」 0
8 ( 〃 ) 「左手でよい」 12

―その後の変化―

1(右利きの人)「やはり右手で」 10 [+10
2( 〃 ) 「女の子は右手で」 0
3( 〃 ) 「状況により右手と左手の使い分けを」 1
4( 〃 ) 「左手でよい」 3 [+1
5(左利きの人)「やはり右手で」 2
6( 〃 ) 「女の子は右手で」 0
7( 〃 ) 「状況により右手と左手の使い分けを」 1 [+1
8( 〃 ) 「左手でよい」 14 [+2
 (投票数変動確認日:2005.11.1)

2005年8月9日より、(1)番の投票が大きく伸びています。(0→10)
いつ頃からか、正確な記録を取っていないのでわかりませんが、
最近のことのようです。

1(右利きの人)「やはり右手で」 47 [+37
2( 〃 ) 「女の子は右手で」 0
3( 〃 ) 「状況により右手と左手の使い分けを」 2 [+1
4( 〃 ) 「左手でよい」 4 [+1
5(左利きの人)「やはり右手で」 3 [+1
6( 〃 ) 「女の子は右手で」 0
7( 〃 ) 「状況により右手と左手の使い分けを」 3 [+2
8( 〃 ) 「左手でよい」 16 [+2
2006.5.10

1(右利きの人)「やはり右手で」 121 [+74
2( 〃 ) 「女の子は右手で」 0
3( 〃 ) 「状況により右手と左手の使い分けを」 3 [+1
4( 〃 ) 「左手でよい」 8 [+4
5(左利きの人)「やはり右手で」 6 [+3
6( 〃 ) 「女の子は右手で」 0
7( 〃 ) 「状況により右手と左手の使い分けを」 4 [+1
8( 〃 ) 「左手でよい」 26 [+10
2007.9.19

1(右利きの人)「やはり右手で」の投票が
極端に多数になっています。
一因に
特定の人物による長期間にわたる集中的な複数投票の疑いがあります。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

2021.3.17 (追記)

(略)

 ●教科書に掲載された左手書字例

弊誌でもずっと「左手書字例を教科書に」という
プロジェクトを実施していましたように、
従来、学校の教科書では、まるで左手で字を書く人がいないかのように、
もしくは、「字を書くのは右手」と決まっているかのように、
「右手で字を書く例」のみが掲載されていました。

しかし昨年、令和2年版の小学1年生の書写教科書で、
「左手で字を書く例」が、写真で掲載されたものが登場しました。

東京書籍 2年度用小学一年「あたらしい しょしゃ」

新しい書写 | 2年度用 小学校教科書のご紹介 | 東京書籍 - 東書Eネット
https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/text/shou/shosha/introduction/page03.html

『レフティやすおのお茶でっせ』2020.2.9
左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書
「新しい書写 2年度用」
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/02/post-0fbe38.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/dd08c16d81a211f5c60266bf57191f20

200204-toushoatarasiishoshapage03_ph112x

(画像3.東京書籍サイトより2年度用小学一年「あたらしい しょしゃ」P4-5「左手で字を書く例」)

 

200204-hidarite-kakudai-page03_ph112x

(画像4.東京書籍サイトより2年度用小学一年「あたらしい しょしゃ」P4-5「左手で字を書く例」の黄色枠「左手例」の拡大図)

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「2020年は左利き公認60年&左利きライフ研究30年(その14)ホームページ『レフティやすおの左組通信』復活計画 [5]<左利きプチ・アンケート> 全公開(5)」と題して、

今回も、全公開です。
<左利きプチ・アンケート 第7回 左利きでも字は右手で書くべきか?>を紹介しています。

ただし、今年(2021年)の追記だけは省略しています。

当時のご意見と私のコメント、および現時点での私の意見等も本紙の方でご覧ください。

最後に書き足した「●教科書に掲載された左手書字例」は転載しておきます。

*『レフティやすおのお茶でっせ』2020.2.9
左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」

 ・・・

詳細は、本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』〈左利きメルマガ〉カテゴリ

 

 

| | Comments (0)

2020.11.07

左利きの人生を考える(2)「わたしの彼は左きき」の時代:1970年代(1)-週刊ヒッキイ第582号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第582号 別冊編集後記

第582号(No.582) 2020/11/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
 左利き本のために――左利きの人生を考える(2)
「わたしの彼は左きき」の時代:1970年代(1)」

---

☆彡★彡 レフティやすおからの お願い! ☆彡★彡

メルマガ末尾にある↓

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まぐまぐ大賞2020 投票受付中!【12/6(日)締切】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今年のNo.1メルマガを決めるのはあなたです!
早速このメルマガに投票する
https://www.mag2.com/events/mag2year/2020/form.html?id=0000171874

今年もまぐまぐ大賞というのをやっています。
最初っから諦めるのではなく、
機会のある限りチャレンジしたいと考えています。
投票にご協力を!

このメルマガの末尾の下に
投票のURLがしめされています。

(もしなければ、こちらから ↑)

左利きメルマガは、過去にいくつかあったそうですが、
15年続けているメルマガは唯一これだけ!

豊富な情報――現状と過去と――と、
左利きに対する考え方、取り組みの姿勢も真摯で誠実、
物心ともに役立つ内容。

左利きを応援する人は必読!
左利きのみならず、少数派を応援する人は、、です。

よろしくお願い申し上げます。(゚゚)(。。)ペコッ

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆ 
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第582号(No.582) 2020/11/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
 左利き本のために――左利きの人生を考える(2)
「わたしの彼は左きき」の時代:1970年代(1)」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 「左利き本のために――左利きの人生を考える」
 の第2回目です。

 今回は、私の左利き体験を中心に、
 過去における左利きへの偏見について見ておこう、
 と思います。

 つきましては、10月7日に逝去されました作曲家、
 筒美京平さんの作曲された「わたしの彼は左きき」について、
 発表当時の左利き事情を、私の経験と照らし合わせながら、
 あれこれ書いてみます。

 1回目は↓

第580号(No.580) 2020/10/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
 左利き本のために――左利きの人生を考える(1)」

左利きの人生を考える(1)「左利きライフ」ってなんだ?
-週刊ヒッキイ第580号
『お茶でっせ』版
『新生活』版

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
  (左利き本のために)――左利きの人生を考える(2)
  ◆ 1970年代は日本における左利きの転換点 ◆
   ~ 「わたしの彼は左きき」の時代(1) ~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「(左利き本のために)――左利きの人生を考える」では、
左利き人生をしあわせに生きるための方法を考えます。

右利き偏重の社会において、左利き人生とはどういうものか、
どういう意味があるのか、どのように展開すべきなのか、
それらを考えてみたいのです。

まずは、過去における「左利きの苦い思い出」を振り返り、
現状にいたるまでの左利き観の変化を見ておこうと思います。

 

Asaoka2

 ●筒美京平さん作曲「わたしの彼は左きき」

遅くなりましたが、左利きのイメージ・アップ、
左利きの認知に大いに貢献したヒット曲
「わたしの彼は左きき」の
作曲家・筒美京平さんが10月7日に亡くなられました。

(略)

筒美京平さんは、
歌謡曲からJポップへの架け橋となった名作曲家の一人だった
と思います。

ご冥福をお祈りいたします。

 ●「わたしの彼は左きき」当時の左利き事情――希望の光

さて、「わたしの彼は左きき」がヒットした当時――
1973(昭和48)年前後の左利き事情について書いてみましょう。

 ・・・

(略)

1971年に始まるこの「左利き友の会」の活動と相まって、
1973年の「わたしの彼は左きき」のヒットで、
左利きの認知が飛躍的に向上したものでした。

『新版・自然界における左と右』マーティン・ガードナー
 坪井忠二、児島弘訳 紀伊国屋書店 1992/05

 

201106sizennkainiokeruhidaritomigi-hakoz

「第9章 人のからだ」で、
左利きへの偏見を打破しようと箱崎さんが本を出したが、
タイム誌(1974年1月7日号)は、
「永いきびしい戦い」になりそうだと報じていると書き、
ひとつの希望がみられるのは、
「わたしの彼は左きき」がヒットしたことだ、と紹介しています。

(略)

 ●「わたしの彼は左きき」当時の左利き事情――麻丘さんの言葉

「左利きがタブーだった時代、ヨネスケは箸を右手で持つように」
2017.08.26 07:00  女性セブン

によりますと、冒頭に

 《かつて左利きは“矯正すべき欠点”として疎まれ、
  幼い頃に厳しくしつけられた》

とあり、

《「小学校でからかわれるのが嫌で、必死に矯正しました」
 (50代男性)
 「“女の子の左利きはお嫁に行けない”と言われ、
  母から徹底的に直されました。
  お箸や鉛筆を左手で持とうとすると、
  すぐに物差しで手を叩かれたことを思い出します」
 (60代女性)》

という言葉が紹介されています。

そして、

 《日常生活でも、テレビの中でも、左利きは隠すものだった。
  だが、1973年に麻丘めぐみの『わたしの彼は左きき』が
  リリースされると、少しだが、風向きが変わる。
  50万枚を売り上げた大ヒットソングとなり、
  麻丘は紅白歌合戦出場も果たした。》

とあり、

麻丘めぐみさんの言葉が紹介されています。

 《「最初、曲名を見た時『タブーに触れて大丈夫かな』
  と思ったんです。心配をよそに、曲は大ヒット。
  これをきっかけに左利きにスポットライトが当たり、
  左利き用のはさみや包丁が売られるようになりました」
 (麻丘)》

 《「左利きのファンから“今まで恥ずかしいと思っていたけど、
  恥ずかしがらずに学校に行けるようになった”とか、
  “自慢になった”“自信になった”とお手紙が届いて、
  いまだにお礼を言われるんです。
  タブー視されていたものが魅力に変わって、
  みんなが喜んでくれた。
  貢献できてよかったなと嬉しかったです」(麻丘)》

 ・・・

「麻丘めぐみが29年ぶり新曲発表 アイドル絶頂期を語る」
2020.01.22 11:00  週刊ポスト2020年1月31日号

によりますと、

 《麻丘めぐみは
  16歳の時に『芽ばえ』(1972年)で歌手デビュー。
  可憐な歌声と抜群のプロポーションで
  たちまちトップアイドルとなった。
  1973年には『わたしの彼は左きき』の大ヒットで
  全国にブームを巻き起こす。

  「あの頃は左ききをネガティブに見る空気がありましたから、
  最初は『歌ってもいいのかしら』と不安でした。
  でもメロディがついたら繰り返しのフレーズが印象的で
  とても歌いやすかった。
  それほどよくできた曲だったんですね」》

Premium BEST【Limited Edition】(2CD+DVD+BOOK)
麻丘めぐみ 2020/1/29

 

 ●「矯正」――強制的「右手使いへの転換」

(略)

日本の左利き/利き手研究の第一人者・八田武志さんの著書
『左対右 きき手大研究』化学同人(DOJIN選書 18) 2008.7.20

 

「第八章 左ききの矯正はよいことなのか」
<きき手矯正の結末>には、
カナダ人を対象にした、
利き手の変更歴別の生活幸福度調査の結果が示されています。

1.現在左手書字で変更歴あり(元々左利きで変更失敗)
2.現在左手書字で変更歴なし(左利きのまま)
3.現在右手書字で変更履歴あり(元々左利き変更成功)
4.右手書字で変更履歴なし(右利きのまま)

の四群に分類した結果を見ますと、
「1」に該当する

 《元々左ききで、
  右手での書字に変更させられたが上手くいかずに
  現在は左ききであるという対象者の生活満足度は、
  それ以外の三群に比べて
  統計的にも差があるほど低いことを明らかに示している》

(略)

 ●文字を書くこと

特に、この字を書くことに関しては、右手使いに変えることに、
今でも根強い支持があるようです。

なぜなら、「日本の字は、右手で書くようにできているから」と。

 

確かに、両手がまったく同じ能力であれば、
右手用に作られたものは右手で使う方が、便利でしょう。

しかし、左利きというのは、右手よりも左手が得意だったり、
左手を好んで使う性質を持っていたりするものです。

そういう左右に能力差がある場合、
右手用の道具であっても、より優位な左手で使う方がよい、
といえるでしょう。

 

文字を書くという行為は、現代においても学問のスタートであり、
文字は学問の道具です。

オンラインの時代になっても、
手書きは最も単純で、かつ手っ取り早い表現手段です。

 

ただ、この書字における左手書きから右手書きへの変更も、
徐々にではありますが、崩れてきたと言えます。

今年、令和2年版の小学書写教科書で、
右手での鉛筆の持ち方例とともに、若干小さめですが、
左手で鉛筆を持つイラストが掲載されたものが登場しました。

東京書籍のものがそれです。

*参照:
新しい書写 | 2年度用 小学校教科書のご紹介 | 東京書籍
- 東書Eネット

・『お茶でっせ』2020.2.9
左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書
「新しい書写 2年度用」
『お茶でっせ』版
『新生活』版

(略)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

201106hidarikiki

(画像:「わたしの彼は左きき」を収録した麻丘めぐみさんのベストCD、箱崎総一先生の2冊目の左利き本『左利きの秘密』、記事に引用した八田武志さんの『左対右 きき手大研究』)

201106hakozakisouiti

(画像:『左利きの秘密』カバー裏の箱崎総一先生の肖像付き略歴)
 

本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24― 左利き本のために――左利きの人生を考える(2)「わたしの彼は左きき」の時代:1970年代(1)」と題し、筒美京平さんの逝去に記憶を触発され、「わたしの彼は左きき」の時代:1970年代における左利きの状況について描いてみました。

「わたしの彼は左きき」当時の左利き事情を麻丘さんの言葉を紹介しながら、私の経験なども交えながら書いてみました。

思えば、1970年代というのは、日本における左利き観の転換期だったのではないでしょうか。
その辺については稿を改めて書いてみたいと思います。

今回は、左利きの「矯正」と呼ばれていた左利きの子への右手使いへの転換指導について、特に書字に関して書いているうちに(いつものことながら)長くなってしまい、書いてみようと考えていたものを書き切れませんでした。
ヨネスケ師匠の『突撃! 隣の晩ごはん』でのお話などは、また次回ということになります。

お楽しみに。

 ・・・

1970年代は、日本において左利きが偏見から解放される方向に向かう大きな転換期であった、と言えそうです。

さて今回は、本誌の内容の一部、これはと思う箇所を公開しました。
省略した部分が気になる方は、ぜひ本誌のご購読をお願いいたします。

 ・・・

詳細は、本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』〈左利きメルマガ〉カテゴリ

 

| | Comments (0)

2020.09.01

萩原季実子著『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』アスコムより発売

一月ほど前のニュースですが紹介しておきましょう。

左利きの方に朗報! 左利き専用のペン字練習帳が発売!
2020年7月22日 12時00分 新刊JPニュース


左手書き・左利きの人専用のペン字練習帳だそうです。

18万部を突破したベストセラー『誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』という右手書き・右利き用のものを左手書き・左利き用に作り直したもの


『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』萩原季実子著 アスコム (2020/7/23)

200723-71nyl2vg89l

この手の左手書き用練習帳ものでは、

2018.10.24
『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』10月18日発売
2018.11.26
岡田崇花先生リベンジなる!『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』を買う

で紹介しました

岡田崇花『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』ブティック社・ブティックムック

がありました。

Hidarikiki_senyou_penji_x2
(画像:左は2004年の初チャレンジ失敗作、右は2018年のリベンジ改良版)

あれから約二年、また新たな先生の手によるペン字練習帳が、異なる出版社から登場しました。

いよいよ“(左利きの人の)左手書きが公認される時代”になってきたようです。

嬉しいことです。

(当然のことといえば、そうなのですけれど……。
 今までのことを考えますと、そういう発言になりますよね!)


ちょっと余談になりますが――
今年、令和2年度用の小学校の書写教科書で、初めて「右手・左手どちらの持ち方も掲載」したものも登場しました。

2020.2.9
左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」
「お茶でっせ」
「新生活」

200204-tousho-atarasiishosha-shosha_1

200204-toushoatarasiishoshapage03_ph112x

(画像:東京書籍のサイトから「右手・左手どちらの持ち方も掲載」)

左利き(左手書き)の書き方が、公認される時代になってきたという証でしょう。
やっと教える側も現実に追いついてきたのです。

他のお習字の先生方も、他の書き方練習帳やきれいな字の書き方の本を出版している版元さんも、どんどん追随してほしいものです。
(何匹かはドジョウがいるそうですよ。)

 ・・・

発売元のアスコム編集部によりますと

以前から「見本が隠れて使いにくい」「左利き用を出してほしい」「右利き用だからストレスがたまる」と左利きの人からの声が多く届いていたという。また、著者が開催しているペン字教室でも左利きの人は、右利きに比べ字が書きにくく困っているという声が多いこともあり、ついに「左利き専用」のペン字練習帳が発売となった
という。

左利きの方が書きやすいよう「見本が左、練習マスが右」ではなく、「見本を右、練習マスを左に」。 また左利きの人は「右下がりの字」を書きやすいため、右下がり防止のテクニックを紹介している。

ユニークなのは、紙を置く位置。
手紙を書く、年賀状を書くなど手書きで文字を書くとき、みなさんは紙はどこにおいているだろう。体の正面においていないだろうか。しかし、著者は体の正面に紙を置くから字が汚くなると指摘。正しい紙の位置は、利き腕の延長線上。左利きの人なら体の正面よりやや左側になるという。紙を左にずらすことで、自分の手が書いている文字をしっかり視認でき、きれいな線を書いているか、バランスよく書けているかをチェックできるのだ。 実際に、紙の位置を利き腕側に置いて書いてみると、圧倒的に書きやすいうえ、きれいな線を書ける。10人に1人という左利きの方に向けたペン字練習帳は実に珍しいが、書籍内に掲載された体験者の声やbefore&afterを見ると、どれだけ「左利き専用」が求められていたかわかる。

200723-a1b1b898504642b18e2af9604385478a_

200723-3b87b5b75bf04414811d7c752e632279_

200723-d28a17d107c54864be2758725b1e20c1_

(画像:Amazonページから)

特徴を見ておきましょう。

(1)「見本を右、練習マスを左に」
左手書きに都合のよい「見本を右、練習マスを左に」は、本来の日本語の縦書きの伝統にもつながっています。

50~60年ぐらい前の、私が子供の頃の練習帳はみなそうなっていたと記憶しています。
それがいつからか、右手書きに便利な「お手本が右、練習マスが左」型の練習帳が幅をきかすようになりました。

今では探さないと見つけにくいものになってしまったようです。


私の子供の頃も、そして多分今でも、国語の時間は、左手書きの子供が安心して字が書ける時間だったのではないでしょうか。
ところが練習帳でつまずくとは、難儀な時代になっています。

(2)紙を置く位置
これも私が以前から書いてきたことでもあります。

これは元は、1970年代に存在した、アメリカ留学帰りの精神科医・箱崎総一先生が主宰した「左利き友の会」が作成した『左利き筆法』という左手書き左利きの人のための書き方のうちの「正座筆法」に基づくものです。

左手の側に寄せることで、左手の可動範囲内で作業しようという考え方です。

*『左利き筆法』正座筆法は、「日本左利き協会」のサイトで解説されています。
「左利き筆法」3. 正座筆法

 ・・・

*参照:【学童向け左手練習帳

2013.10.29
左手書き(左利き)に適した『ひらがなれんしゅうちょう』

『ひらがなれんしゅうちょう』小野村哲/著 特定非営利活動法人リヴォルヴ学校教育研究所/編集 平石 哲 (イラスト) NPO法人リヴォルヴ学校教育研究所 改訂版 (2006/3/1)

2019.12.27
左手で字を書く左利きに優しい伝統的!縦書き幼児向けひらがな練習本

(1)『特別限定版 3~4歳 はじめてのひらがな (特典つき) (学研の幼児ワーク)』 学研プラス (2019/3/12)

(2)『6歳 くせのないきれいな字になるひらがなれんしゅうちょう 学研の頭脳開発』学研プラス (2014/3/25)

(3)『ユーキャンの正しくきれいに! かきかたれんしゅうちょう【ひらがな・カタカナ・すうじ】』和田 康子 (著) U-CAN (2014/7/18)


| | Comments (0)

2020.02.24

左利き対応への要望は「理不尽なクレーム」か?

2月17日に見たネットニュースにカチンときたので、書いてみます。

このようなニュースの取り上げ方に、多数派・主流派の傲慢さ、おごりのようなものを感じてしまうのは、少数派・非主流派の左利きである私のひがみでしょうか。

 

------------------------------------------------------------
 (カチンときたニュース)
 ●左利き対応の要望は「理不尽なクレーム」か?
 ●お店の格により対応は違う?
 ●「事前に一言尋ねれば済む」問題では?
 ●「普通」って何?――
時代によって、構成員によって「標準」は変わる
 ●左利きに配慮した教科書の登場
 ●他社の左利き対応の状況について
 ●受け入れる時代――教科書採択についての議事録より
------------------------------------------------------------

 

カチンときたニュース

定食屋でクレームをつけた男性客 意味不明な内容に「出禁にすべき」

---
和食の配膳位置といえば、ご飯茶碗を左手前、汁物を右手前に配置するのが一般的だろう。
中には利き手によって配置を変える人もいるが、飲食店などで利き手を把握してもらうことは難しい。
『Yahoo!知恵袋』では定食屋で起こった出来事について相談が寄せられている。

■左利きの男性客がクレーム
定食屋で遭遇した出来事についてつづった投稿者。
隣に座った男性客が注文を済ませ、店員からトレイに乗った料理が提供された際に「ちょっと、右利き前提で置いてるけどこの置き方だと左利きの人は食べづらいでしょうが」とクレームを付けていたという。

■さらに言葉は続き…
男性の言葉はまだ続き、「左利きは茶碗を右手で持つでしょ? 
右手が味噌汁の器に当たらないようにご飯を右、味噌汁を左にして持ってくるのが普通でしょ。
おたくらは客を相手にしてるんだから」ときつく当たっていたそうだ。
もちろん、店員は男性が左利きであることは知りもしないため、「店内中がドン引きしていた」と状況を振り返り語った。

■「出禁にすべき」との意見も
サービス業とはいえ、来店する客の利き手まで気にしている余裕はないだろう。
この投稿を受けて、ユーザーからは
「単なるクレーマーです。出入り禁止にするレベルだと思います」
「世間一般は右利きが多いからご飯は左に置くのが普通でしょう」
と店員に同情する声が多く寄せられた。

■お客様は神様?
今回の件のように、客という立場を利用して理不尽なクレームをつけるケースは少なくない。
しらべぇ編集部が全国の20~60代の男女1,365名を対象に調査を実施したところ、全体の6.3%が「お客様は神様だから偉そうにしてもいいと思う」と回答。
数値としては1割以下だが、「お客様は神様」という概念を持つ人は一定数いるようだ。

男性を接客していた店員はもちろん、投稿者含め周りにいた客も不快な思いをしたに違いない。
自らの行動を省みるべきだろう。
(文/しらべぇ編集部・稲葉 白兎)
---

 

 ●左利き対応の要望は「理不尽なクレーム」か?

私自身は、「お客様は神様」だという意識はありませんが、「お客さんはみな同じ人間であり、平等な権利を持つ存在だ」というふうには考えています。

ここでは、私は、左利き対応についての要望を、単純に「理不尽なクレーム」と一緒にする感覚が怖い、と思います。

まず最初にいわなければならないことは、「同じ料金を払っていて、同じレベルのサービスを受けられないのはおかしい」ということです。

右利きの人も左利きの人も同じ料金を払っている。
にもかかわらず、左利きの人は「そのままでは食べにくい」という一段下の異なる対応をされている、というが現実です。

そもそも配膳における食器類の置き方は、食べる人が「食べやすいように、粗相をしないように」という配慮から考え出されたものです。
右利きの人が多数派なので、「右利き仕様の置き方」が「標準」とされている、ということです。

 

今回のケースのように、左利きの人への対応を求める意見を「理不尽なクレーム」と受け止める人は、たぶん右利きの人でしょう。

右利きの人の多くは、自分が運良く主流派の右利きに生まれ、主流派の右利き故に、右利き偏重の現状の社会にあって恵まれた立場にある、という事実を認識していないのです。

左利きの人は誰も、左利きに生まれようとして生まれてきたのではありません。
同様に、右利きの人もそうです。
偶然の結果です。

自分自身が、社会の主流派に属し、恵まれた立場にあると自覚していれば、おのずからその事実に感謝の気持ちを抱き、そうではない人に対する思いやりの気持ちも生まれるでしょう。

少数派の非主流派の人からの要望や要求を直ちに「理不尽なクレーム」扱いをするのは、やはり間違っているのではないでしょうか。

あまりこういう書き方はしたくないのですけれど、もしこれが障害者からのクレームならば、ネットの反応も違ったものになっているのではないでしょうか。
建前で物を言う人も多いので。

ところが、左利きの問題となりますと、左利きに対する認識不足もあり、単なるわがままとか自分勝手と受け止める人も多いようです。

 

このお客さんの言い方にも問題はあったかもしれません。

ただ、そういう事情は抜きにして、単純に「左利き対応への要望」を「不当なこと」でもあるかのように取り上げるのは間違っている、と思います。

 

 ●お店の格により対応は違う?

もちろん、店には格というものがあります。
そこらの定食屋で、左利き対応を求めるのは、現状の社会通念では、「野暮」というものかもしれません。

しかし、ある程度の格の店なら、お客さんに合わせて配慮しても罰は当たらないでしょう。

たとえば、銀座の名店、ミシュラン三つ星の常連「すきやばし次郎」は、店主自身が左利きということもあり、客をみて、左利きの客には、左向きに寿司を出すといいます。

 

--
 《左利きのお客には握りを「ノ」の字のように斜めに置き、
  つかみやすくする……。》
宇佐美伸/著『すきやばし次郎 鮨を語る』文春新書 2009.10.20

 というもの。

 ふつうにぎりずしを並べる際は、
 右手(に持った箸)で取りやすいように、

 「\\\…」

 という角度に並べます。

 ところが、二郎さんは、相手に合わせて出すというのです。

 《山本:(略)真っ直ぐに置かずに、
  客が手でつまみやすいように、
   ちょっと角度をつけて置かれます。
   (略)あれは意識して置かれているんですよね。
  二郎:はい。
  山本:その最初の一個を左利きで召し上がるお客様だったら、
  すかさず二個目からは……。
  二郎:左に向けます。》
山本益博/著『至福のすし―「すきやばし次郎」の職人芸術』新潮新書 2003
--

(左利きメルマガ)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』  第539号(No.539) 2019/4/6
 「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
 左利き者の証言から~11 左利きの寿司職人・すきやばし次郎(後)」
より

Sukiyabasijirou_20200226153701

この場合は、お客さんを目の前にした寿司屋さんならでは、という特殊な条件もありますけれど。

 
 ●「事前に一言尋ねれば済む」問題では?

「店員が客の利き手を知らないのは当然」と受け取る感覚も、どうかという気がします。

「サービス業とはいえ、来店する客の利き手まで気にしている余裕はないだろう。」

なるほど、お昼時、大勢の客が殺到する様な定食屋さんではいちいちお客さんの利き手まで確認していられないかもしれません。

しかし、入店時に、「何人さまですか」とか「おタバコは?」などと確認して、席までお客さんを案内するような店なら、そのときに、あるいは、注文をとるときに、「右利きでお食べですか、左ですか」と訊いてもいいのではないでしょうか。

一人一人に「右利きか左利きか」と訊かなくても、グループなら「左利きの方はいらっしゃいますか」と訊く。

一人に訊く場合でも、「左利きで召し上がりますか」。
もっと簡単に「左で召し上がりますか」でも理解できるでしょう。

いちいち訊くのは面倒だというのなら、店頭の目に立つところに「左利き対応をお望みの方はその旨お申し付けください」と張り出すなり、メニューの始めにでも明記しておくという方法もあるでしょう。

 

もちろん現状では、「右利きに決まってるやろ、当たり前やないか」と「ふざけたこと聞くな」というバカにするようなお客さんも出てくるでしょうけれど。

 

しかし、いずれは、格の高いお店なら、お客さんの利き手を確認して配膳する、というサービスを標準とするところも出てくることでしょう。

今でも、あるレストランでは、予約の際にちゃんと「利き手は?」と訊いてくれて、当日には、ナイフとフォークを左右入れ替えてあり、食べやすく嬉しかった、という意見をネットで見かけた記憶があります。

 

そういえば、ステーキの焼き加減をお客さんの好みに合わせてくれるようなレストランなら、お客さんの利き手を確認して、ナイフとフォークの並べ方をかえるぐらいのサービスは、当然のこととして対応できるでしょう。

 

要するに、「事前に一言尋ねれば済む」問題、でもありますからね。

仮に左利き対応することになっても、現場が大混乱するということはないでしょう。

なぜなら、左利きはせいぜい10%程度といわれています。
左利き対応するお客さんの数も、それぐらいでしょう。

残りの大半のお客さんは今まで通りの対応でいいのですから。

 

結局、そういう少数派への配慮を当然のことと考えられるかどうかの人間性の問題です。

あるいは、人間としての優しさの違い、という言い方もできるでしょうか。

 

 ●「普通」って何?――時代によって、構成員によって「標準」は変わる

「世間一般は右利きが多いからご飯は左に置くのが普通でしょう」というのも、気になります。

確かにそれが多数派であることは確かですが、だからといって、常にそれが「正解」とは限らないのも事実です。

先にも書きましたが、今の「正式」とされる配膳は、必ずしも「絶対的な正しい」作法ではない、ということです。

右利きの人が多数派なので、それにあわせた一般的な場における「標準」になっているだけのことです。

 

それは、「標準語」が「正しい日本語」で、「方言」が「間違った日本語」だ、というわけではないように、一つの標準を意味しているだけのことです。

 

社会における「標準」というのは、社会における「最大公約数」ではないでしょうか。

「偶数」のみの数のグループにおける最大公約数は「偶数」です。
たとえば、6と12なら、最大公約数は6で、偶数。

しかし、一つ奇数が入ると、その数のグループの最大公約数は、「奇数」になります。
先の6と12のグループに、9という奇数が入ると、その数のグループの最大公約数は3という奇数です。

最大公約数はそのように、構成する数という要素により異なってきます。

社会の標準も、構成員が様々に変化すれば、標準も変化するのです。

 

構成員が「右利きの人のみ」なら、標準は「右利き仕様のみ」でいいでしょう。
しかし、左利きの人が加われば、それでは困ります。

「右利き仕様のみ」ではなく、左利きにも不都合のない「左右両方で使えるもの」になって欲しいのです。

これからは、多様性の時代です。

男女同権とか、障害者や社会的弱者に優しい社会になっていくべきでしょう。

 

食事の際の対応にしましても、同じです。

8月13日「国際左利きの日」に、左利きの人に敬意を表し、左利きの人が食べやすいように「お箸を左右逆さまに置くイベント」を実施する
LEFTEOUS(facebook) という活動がありました。

そういう考えを拡げ実践しようという人たちもいます。

 

私にいわせれば、こういう「○○が普通」といった物言い自体に多数派・主流派のおごりが感じられます。

昔、何かの会や団体では、(下は児童会や生徒会から始まり、たいていの男女が関わる団体では)「会長は男性、副会長が女性」というのが、当たり前だったことがあります。

さらにいえば、今たいていのお店には、「盲導犬・介助犬以外の動物の入店はお断りします」とあります。

昔は、盲導犬であろうが介助犬であろうが、動物の入店は断られたものでした。
どのような種類の動物であろうと、動物の入店がダメなのは「普通」であり「当たり前」だったものです。

 

このように時代によって、「普通」の中身は変わります。

昔は、問答無用で「左利きは直すもの」とされました。

しかし今では、左利きという性質が、脳神経系に関わる固有の性質で、意思でどうにかなるものではない、という事実が知られるようになり、左利きは左利きのままでいい、という考えが普及してきました。

 

そして、左利きの人のために左利き用に道具を普及させようと、2月10日は「左利きグッズの日」という記念日も知られるようになりました。

*参考:
『レフティやすおのお茶でっせ』2020.2.8
2020年2月10日は令和初の〈左利きグッズの日〉-文末に嬉しい情報あり

 

これからの時代は、多様性の容認の時代と言われています。
「みんなのためのデザイン」を目指すというユニバーサルデザインの考え方には、左利きの人も含まれています。

ところが、まだまだ左利きへの理解が不十分なケースが見られます。
左利きへの理解も含めて、まずは「心のバリアフリー」が必要です。

 
 ●左利きに配慮した教科書の登場

左利きへの理解を進める意味でも重要だ、と私が考えていることに「学校教科書に左利きの事例を入れるという」事項があります。

学校教科書は誰もが目にするものであり、教科書に書かれていることは物事の基準となるもの、と考えられます。

そこに記載されるということは、その時点で「左利きが公認された」という意味を持ちます。

 

学校教科書、なかでも小学一年生の書写教科書に、学問の道具ともいうべき「字を書く」という技術の例として、左手書き・左利きの例を入れるということが重要だ、と考えています。

従来は、右手書き・右利きの例だけでした。
まるで、左手で字を書く人がいないかのように、もしくは、左手で字を書くことはいけないことであるかのように。

 

しかし左手書字例が実現すれば、時代を担う子供たちが教科書の左右の例を見ることで、世の中には右手で字を書く人もいれば、左手で字を書く人もいるのだという事実を知り、左利きへの理解も進むでしょう。

それだけではなく、左利き以外の様々な多様性への理解にもつなげて行くことができるのではないでしょうか。

 

そして今年初めて、東京書籍の令和2年版小学一年書写教科書で、左手に鉛筆を持つ左利きの写真例が掲載されたものが登場します。

『レフティやすおのお茶でっせ』2020.2.9
左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」

に書いています。

200204-toushoatarasiishoshapage03_ph112x

(画像:東京書籍令和2年版小学一年書写教科書の左手書き・左利き例) 

右手・左手どちらの持ち方も掲載
 右利きの持ち方の写真のみが掲載されていたこれまでの教科書では、左利きの子供たちは写真を頭の中で反転させて、それを自分の手指で再現しなければなりませんでした。
 そこで、左利きの写真を載せることで不要な負担をなくすよう配慮しました。

東京書籍の書写教科書サイトにあります。

私にいわせれば、当たり前のことなのですが、それがやっと実現したというのが、現状です。

 

 ●他社の左利き対応の状況について

左利き対応に限って、小学書写教科書を五社についてネットで見てみました。

東京書籍は、すでに報告していますように、左手書字例を写真で入れる等の対応をしています。

学校図書は、「硬筆学習用の書き込み欄を、教材文字の真下に配置することで、利き腕を問わず、教材文字が手で隠れないようにしました。」 日本文教出版は、「教科書への書き込み欄を手本文字の下に配置し,右利きでも左利きでも手本を見ながら書けるようにレイアウトが工夫されている。」

この二社は、書き込み欄の位置を工夫しています。

教育出版は、「教師向け指導資料」としてPDFで、「〔硬筆編〕見落としがちな左利きの持ち方の指導」「〔毛筆編〕姿勢,筆の持ち方,左利きの指導例」というように、教師向けの資料でのみ対応しています。

光村図書出版は、特に記載がありませんでした。

 

これだけでいうのはどうかという気もしますが、世間の左利きへの関心はまだまだ低く、左利きに対する正しい認識も不足していると、私には思われます。

 

 ●受け入れる時代――教科書採択についての議事録より

最後に、こういう言葉を紹介しておきましょう。

こちらの小学校教科書採択についての議事録より

掛川市教育委員会定例会議事録
(1) 令和2~5年度使用の小学校教科書採択について
【家庭】「東京書籍」

委員:右利きの包丁の使い方、左利きの包丁の使い方それぞれが載っている。
 委員:一昔前なら修正しなければいけないとされたものが、現在では多様性、違うものを受け入れられる時代となった。
  今までは駄目と言われたことでも、今からは受け入れる時代になっていることがしっかりわかった。

 

200207tousho-kateika 

(画像:東京書籍の家庭科の教科書の左手例) 

 

| | Comments (0)

2020.02.09

左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」

先の
「「2020年2月10日は令和初の〈左利きグッズの日〉-文末に嬉しい情報あり」」
で、書きましたように、
左利きメルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」で、長年訴え続けてきた「小学書写教科書に左手書字例を!」を実現させた教科書が誕生しました。

先日、久しぶりにネット検索したところ、以下のようなものを見つけました。

 

--
新しい書写 | 2年度用 小学校教科書のご紹介 | 東京書籍 - 東書Eネット 東京書籍が発行する,2年度用 小学校教科書「新しい書写」についてのご紹介ページです。
... ○1年P28-29. 教材文字に集中できる.
「毛筆教材の周りに、イラストなどほかの要素があると集中できない子がいる」との現場の先生方の声を受け、毛筆教材文字の周囲には他の要素は置かず、毛筆教材 ...
右手・左手どちらの持ち方も掲載 ... 水書用筆で運筆を体感することで、硬筆での適切な書字動作が身につくことが期待できます。
--

200204-tousho-atarasiishosha-shosha_1

(画像:東京書籍 2年度用小学一年「あたらしい しょしゃ」表紙)

 

「特色3 書くことが楽しくなる教科書- 学びに向かう力が養われます -」のページの冒頭にこうあります。

1全ての子供の学びやすさのために
特別支援教育
ユニバーサルデザイン
特別な教育的ニーズのある子供に分かりやすく工夫した紙面は、特性の有無に関わらず誰もが学びやすい、
東京書籍がめざすのはそんな教科書です。
左利きの子供にとっての学びやすさにも向き合いました。

なんと、《左利きの子供にとっての学びやすさにも向き合いました。》と言う言葉通り、「特別支援教育への配慮」「色覚多様性への配慮」とともに「左利きへの配慮」という項目ができています。

右手・左手どちらの持ち方も掲載
右利きの持ち方の写真のみが掲載されていたこれまでの教科書では、左利きの子供たちは写真を頭の中で反転させて、それを自分の手指で再現しなければなりませんでした。そこで、左利きの写真を載せることで不要な負担をなくすよう配慮しました。

 

200204-toushoatarasiishoshapage03_ph112x

 

200204-hidarite-kakudai-page03_ph112x

(画像:上記サイトより無断拝借 ●1年P4-5、下は黄色枠「左手例」の拡大図)

 

左手書きの写真には、

ひだりてで もじを かく ひとも、えんぴつの さきが みえるように きを つけよう。

と注意書きがあり、
字を書く時のそれぞれの手の位置を示すイラストに添えられた紙を押さえる左手には、

えんぴつを もたない ほうの てで、かみを おさえよう。

とあり、「ひだりてで」といった右手書き特有の決めつけはなく、あくまでも「えんぴつを もたない ほうの てで」と、左右の区別のない表現で指定しています。

 

3年用の教科書では、毛筆の際の用具の配置について「左手で書く場合 用具を左右入れかえるとよい。」という注意書きとともに、右側にお手本、左側に筆と硯を置いた写真で示されています。

 

200204-toushoatarasiishoshapage03_ph122x

(画像:同 ●3年P5)

書き込み欄の配置も工夫
左に教材文字、右に書き込み欄。教科書によくある配置ですが、左利きの子供の場合、書くときに手で教材文字が隠れてしまいます。
『新しい書写』は、教材文字と書き込み欄を上下に配置したり、書き込み欄を左右両方に配置したりして、利き手に関わらず教材文字が見えやすい工夫をしています。

 

2年用には、「左右の どちらの 行に 書いても いいよ。」とあります。

 

200204-toushoatarasiishoshapage03_ph132x

(画像:同 ●2年P18)

 

昨今の市販の文字練習帳の類いでも、圧倒的に右手書きに便利な右側に練習スペースを置いたものになっています。
右手で書く場合には便利かもしれませんが、左手で書く子には全く不便なものになります。
市販のものなら、各自がベストのものを選べば済むこと、という言い方もできます。

しかし、誰もが用いる学校教科書では、そういうわけにはいきません。
不平等になるからです。

これは絶対に必要な配慮だと思います。

 

 ●私の夢の一部がかなった教科書

令和2年度版ということで、今年からの教科書に掲載されるということです。

従来民間の幼児向け教材では、左手書きの写真なりイラストなりが掲載されていました。

しかし、肝心の学校の教科書では、一部の教科で左利き対応が為されていただけで、書写の教科書では、右手書き一本でした。

字を書くという行為は、学問の道具そのものと言っても過言ではないでしょう。

 

先の記事でも書きましたが、

--
今の学校教科書、特に小学一年生の書写の教科書には、初めて字を書くことを学ぶ子供に向けて、字を書くときの鉛筆の持ち方や字を書くときの姿勢を、写真やイラストを交えて説明しています。

しかし、その写真やイラストは、性差別に配慮して男児と女児をモデルに使い分けしているのですが、字を書くモデルは右利き・右手書きのみになっています。

この世の中には、左手で字を書く人がいないかのように。
あるいは、左手で字を書くことはいけないことでもあるかのように、とも言えるでしょうか。

これでは、左利きの子を持つ親御さんが不安になるのは当然のことでしょう。

この学校の教科書に、右利き・右手書き例でだけでなく、左利き・左手書き例を載せることが重要だ、と考えています。

なぜなら、現実のこの世の中には、右手で字を書く人もいれば、左手で字を書く人もいる/いてもいいのだ、という多様性の容認の証の一つになるからです。

さらにいえば、左手で字を書く子の存在を知らしめることで、右利きの子にも自分とは異なる書き方をする人もいるのだ、ということを知らしめ、人間の多様性を知る一助にしてもらえるだろうということです。
--

 

それが、いよいよ実現しました。
一社とはいえ、令和2年版から左利きに配慮した書写教科書が登場するというのは、大きなニュースです。

さすがに、かつて左利きの子供のための生活支援のガイド本
『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍 2009.4
―左利きの子を持つ親で自身左利きの著者によるイギリスの有名左利き用品専門店オーナーによる、今までの日本になかった、左利きの子供を持つ親・先生へ向けた、左利きの子の生活支援のための手引書。

を出版した会社です。

 

まだまだ私の考える理想的な「完全左右平等」「完全左右同権」というレベルではありませんが、この最初の一歩は重要です。

「人類にとっては大きな一歩だ」といったのは、月着陸に成功し、月面に降り立ったニール・アームストロング船長の言葉でした。
(「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な一歩だ。」)

 

各社の教科書では、字を書く姿勢のモデルに男児と女児を併用したり、色覚に異常のある人へのカラーユニバーサルデザインが当たり前のことになっているのですが、左手書き・左利きへの配慮も為されるようになってほしいものです。

この教科書がその突破口になり、他社の教科書にも普及することを願ってやみません。

 

 ●改善してほしい点をいくつか

と、ここまで書いたところで、最後にもう一度、私の理想とするところと比較して、の改善すべきと思う点を説明しておきましょう。

あくまでも理想ですので、こうでなければダメだというわけはありません。
駆け引きもありますからね。

 

【私の考える理想的な「完全左右平等」「完全左右同権」の書写教科書への改善点】

・イラストや写真について
(1)右手書き・右利き例と左手書き・左利きの例の写真の大きさを同じにする
―左ページと右ページの見開き2ページで並列に配置し、比較しやすくする
(2)机上の手の置く位置を示す写真も左右用意する
―上下2段配置でいいので、左手書きと右手書きでそれぞれの手の役割の違いを明らかにする
(3)上半身の書く姿勢も左右両タイプ入れ、客観視できるようにする
―(2)では、自分から見た位置が理解できるが、それとは別に他人の視線からの画像があれば、左右の違いがより明らかになる

・書くときの用紙の位置について
左手書きの場合、縦書きは特に気にならないが、横書きはむずかしいので、アドバイスが必要でしょう。
(4)右手書きの横書きは、中央に用紙を置いて書いても問題はないが、左手書きの場合は、用紙を全体に左に寄せて置く
―用紙を左寄りに置くことで、右方向へ書き進める際に、左腕の可動域の範囲内で書けるように、右側に余裕を持たせることができる
(5)用紙を右端を下げた斜めに配置する
―左手書きの場合、右方向に行けば行くほど、腕の自然な動きで手の位置が下がってくるので、その動きをカバーするため

・書くときの鉛筆やペンの持ち方について
左手で横画を左から右へ書く場合、押し書きになり、鉛筆やペンの先が紙に引っかかることがあります
(6)ペン先の角度を左下から右上方向(時計でいう1時~2時の方向)にするのではなく、なるべき垂直方向(12時方向)にする
(7)左手をよりスムーズに動かせるように、手のひらの側面をべったりつけるのではなく、手のひらの角の骨(豆状骨?)と小指の第1関節より先の2点で支える

 

以上、今思い当たるポイントを書き出してみました。

 

教科書会社の皆様、
これらの意見を参考にして、より良い教科書作りに反映させてください。
よろしくお願い申し上げます。

 

*参考:左手で字を書く方法等〈左手書字〉に関する記事

2011.4.21
左手で(それらしい)字を書く方法(左手書字考)1ペンを持つ手の構え

2017.4.29
左手で(それらしい)字を書く方法(左手書字考)2ペン(筆記具)の持ち方

 

*参考:他の教科における左利きへの配慮の例

東京書籍・家庭 教科書 「基礎・基本をくり返し確かめよう」では、ネットに接続して動画が見られると説明があり、そこに「例」として「皮のむき方(右きき)/皮のむき方(左きき)」が示されています。

 

「3 実践的・体験的に楽しく学びながら,生活の自立を目指します/誰もが学びやすく基礎・基本が確実に習得できます。」

巻末資料「いつも確かめよう」p.132〜133では、イモの皮むきの左右例が示されています。

200207tousho-kateika

(画像:イモの皮むき 左右両方の実寸大写真を掲載 青枠が左手例)

 

 

*参照:【私が過去に実施した「小一書写教科書に左手書字例を!」プロジェクトの例】

・第258号(No.258) 2010/4/30 「<左利きプチ・アンケート>
第68回 小1書写教科書に左手書き(左利き)例を入れるべきか?」

<左利きプチ・アンケート>
第68回 小1書写教科書に左手書き(左利き)例を入れるべきか?
※ 現在の結果を見るのは、こちら

20200768

1(右利きの人)左右対等にのせる     208
2(  〃  )右手(大)左手(小)でもよい 111
3(  〃  )左手例はいらない     152
4(中間的な人)左右対等にのせる     149
5(  〃  )右手(大)左手(小)でもよい 102
6(  〃  )左手例はいらない     132
7(左利きの人)左右対等にのせる     117
8(  〃  )右手(大)左手(小)でもよい 122
9(  〃  )左手例はいらない     130
17:02 2020/02/07

2011.5.4
週刊ヒッキイhikkii258 左利きアンケート68回小1書写教科書に左手書き(左利き)例を入れるべきか?(先週号の案内)

 

・第259号(No.259) 2011/5/7 「学校教科書に左利き(左手)例を!」
――――――――――――――――――――――――――
 ◆なぜ、学校教科書に左利き(左手)例を掲げるのか◆
――――――――――――――――――――――――――
学校教科書に、左利き(左手)例を掲載する意義は、
大きく二つあります。

【1】左利きの子供の理解を助ける
【1'】子供たちが自分とは異なる立場の人の存在を知ることで、
    自分たちの住んでいる世界の多様性を認識し、
    共存・共生への道を考えさせる
【2】左利きの認知、啓蒙を促進する

 

・第361号(No.361) 2013/4/27「<左利きプチ・アンケート>
≪教科書プロジェクト・アンケート・1≫どちらの手で…」

≪教科書プロジェクト・アンケート・1≫
あなたは普段どちらの手で字を書きますか?
※ 現在の結果を見るのは、こちら

202007

1(右利きの人)右手 28
2(  〃  )左手 39
3(  〃  )どちらともいえない 41
4(中間的な人)右手 43
5(  〃  )左手 41
6(  〃  )どちらともいえない 46
7(左利きの人)右手 46
8(  〃  )左手 41
9(  〃  )どちらともいえない 37
17:02 2020/02/07

 

・第369号(No.369) 2013/6/22「≪教科書プロジェクト≫
【小学書写教科書に左手書字例を!】プロジェクト・3」
 6社教科書をのぞいてみる (1) 東京書籍「新しい書写」

2013.6.26
小学書写教科書左手例PJ-3-東京書籍~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii369号

 

・第459号(No.459) 2015/12/19「≪教科書プロジェクト≫
【小学書写教科書に左手書字例を!】PJ24
左手書字例を考える(14) 最終回に当たって~総ざらい」

2016.2.4
左手書字例(最終回)きれいに見えるコツ-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第459号

--

 

| | Comments (0)

2020.02.08

2020年2月10日は令和初の〈左利きグッズの日〉-文末に嬉しい情報あり

今年の2月10日〈左利きグッズの日〉は、私にとっては、小学校入学時からの左利き公認60年、36歳にして生まれて初めての左手・左利き用品としての「京セラサムライZ2-L」を手にして以来の左利き研究30年の区切りの年の――そして令和の時代になって初の記念すべき日となります。

130906kyocerasamurai-z2l_20200207230901

Kokoro-ha-samurai-448x336

 

2月10日は〈左利きグッズの日〉について

●記念日の由来●

社会生活で左利きの人が感じているさまざまな道具の使いづらさ。それを解消するための左利き用グッズの普及を目指し、左利きグッズを扱う神奈川県相模原市の菊屋浦上商事株式会社が制定。日付は2月10日を0210として「0(レ)2(フ)10(ト)」と読み、レフト=左の発想から。

といって、特に何をしようと言うこともないのですけれど……。

 ・・・

今では多くの人が左利きを容認する傾向にあります。
しかし、「私は左利きじゃないから」とか「私のまわりには左利きの人がいないから」という理由で、左利きというものを黙認しているだけであったり、もしくは単なる無視や放置で終わっていたりする可能性もあるように思えます。

私の願いは、もう一歩進めて、左利きを多様性の一つとして、右利きの人と同じように「一個の人間」として考えてもらえる世の中にしたい、というものです。
右利き偏重の右利き仕様のみの世界ではなく、当然、左利きであれ、左手・左利き用品がなくて困るということもない、という世界です。

そのためには、いつも書いていることですが、「心のバリアフリー」が大切です。

昨年も「ノーマライゼーション」について書きました。

ノーマライゼーション【normalization】

(通常化の意)障害者などが地域で普通の生活を営むことを当然とする福祉の基本的考え。また、それに基づく運動や施策。1960年代に北欧から始まる。》(『広辞苑』第六版 より)

左利きを別個の存在として、社会から隔離してしまうことのない、多様性に対して、発想や考え方という意味での精神の自由が確保された世界であることです。

 

200206-nayamito-montigne

 ●左利きは個性か?

今回は、こんな話をしましょう。

よく「左利きは個性として尊重しましょう」という言い方をされます。

なんとなく、それでいいような気もします。
左利きを容認しようという姿勢があるから。

また、人は一人一人違うものでもあるし、それらの違いを「個性」と呼ぶのだから、左利きも誰にでも見られる性質でもないから、「左利きは個性」でいいんじゃないだろうか、と。

 

私はちょっと違うような気がするのです。

こういう考え方があります。
(普段、私は「左利きは障害ではない」という意見なのですけれど、ここでは一つのものの考え方として引用しています。)

孫引きで申し訳ないのですが、
私の敬愛する串崎真志という心理学の先生の著書
『悩みとつきあおう』(岩波ジュニア新書 2004)

にこんなことが書かれていました。

浜田寿美男さんは、著書『ありのままを生きる――障害と子どもの世界』(岩波書店 1997、39p)
{「読書案内」の串崎先生のコメント:自閉症のたかし君、右手に障害のあるみつこさんのエピソードが印象的でした。}

で、障害は「生きるかたち」であると捉えているそうです。

 

(以下孫引き)

たがいの違いを前提に、それぞれが対等な異文化を生きるものとして出発し、違いを違いとして認めて生き合うなかで、やがてそこから人どうしとして、あるいは生き物どうしとして、たがいの同じさに気づいていく、そういう流れになる。こうした異文化接触の流れにこそ、なにか人どうしの出会いの原点がある。

そして、「障害は個性である」という言い方では、このような「共同的な生き方」が見えてこないといい(41p)、「障害の克服」という発想も、ありのままを否定して、かえってその人の生活を生き苦しくさせてしまうと指摘している(96p)そうです。

串崎先生は、バリアフリーもユニバーサルデザインも広がってきたけれど、「共同的な生き方」には《まだまだ「惜しい」ものがたくさんあります》と続けます。

例として、視覚障害者の三宮麻由子さんの著書『眼を閉じて心開いて――ほんとうの幸せって何だろう』(岩波ジュニア新書 2002)
{「読書案内」の串崎先生のコメント:幸福と不幸は「プラスマイナスゼロ」という言葉が印象的でした。}

から、スーパーでほとんどの商品がはラップに包まれていて中身がわからない、バーコードをチェックすれば音声で説明してくれるそうちがあればいいなとか、「表示された料金をお入れ下さい」と言いながら、音声では金額を言わず画面に表示する精算機等が示されています。

 

 ●左利きの場合は

左利きに置き換えていえば――
「左利きは個性だ」ということで、それぞれを別個の存在として認めてしまうと、同じ人間としての立場が見えなくなってしまい、ともに生きる者としての「共同的な生き方」が見えにくくなる、ということでしょう。

「左利きの人」という特別な人間がいるのではなく、動作が基本的に左利きだというだけのことです。

動作以外には、特に違いがあるわけではないのです。
外見的に違いはないですし、内面的にも明らかな違いがあるというものでもありません。

左利きは天才だとか、逆に左利きは発達障害が多いとか、昔言われたように犯罪者が多いとか、右脳がどうの左脳がどうのとかいうよりも、もっと日常的・平均点的な見地から、人間として見てゆく方がいいでしょう。

 

動作に入る前の構えが違うとか、動かす側や動かす方向や動き自体が違うとか、動作的な面で変化が起きるだけです。

特別に「おれは右利き、おまえは左利き」と分類する必要はないのです。

ただ相手の動きを見て「違和感がある」というのは理解できますが、それを一方的な思い込みで「左利きはおかしい」とか「右使いが正しい」とか言い始めると問題になります。

あくまでも人間という総合的な見地からは、右利きも左利きも関係ないのです。
そこから、たがいの違いを発見しながら、協調できる部分を模索する、そういう流れが必要なのです。

 

16世紀フランスのモラリスト、モンテーニュの『エセー』の手引きとして、その全訳者である宮下志朗さんの書いた好著
『モンテーニュ 人生を旅するための7章』(岩波新書 2019)

にこんなことが書かれています。

モンテーニュにおける世界の「多様性」と言う認識は、人間存在の多様性という認識と表裏一体だ。「どんなできごとも、どんなかたちも、どれひとつとして完全に似たものがないように、完全に異なるものだってひとつもない。自然による混合のわざとは、なんと巧妙なものであろう」(3・13「経験について」)。大いなる自然がミキシングという技を駆使して、似て非なるものを創り上げている。だからこそ、「人間はだれでも、人間としての存在の完全なかたちを備えているのである」(3・2「後悔について」)。》「第3章 旅と経験」<3-4旅は人間を知るための最高の学校>

完全に似た人もいなければ、完全に異なる人もいない、というのです。

私たちは単純に「右利き」「左利き」と二分することがあります。
さも正反対の存在でもあるかのように。

しかし実態は、そんな単純ものではありません。
ちょっとした違いを拡大して強調しているだけのことです。

一人一人人は違うし、案外みんな似ているものでもあるのです。

 

 ●「利き手テスト」分布図と道具の右用左用

たとえば、「利き手テスト」の結果の分布図を、右端に右利き100%左端に左利き100%に置いたグラフに表すと、「J」の字のような曲線を描くグラフになるといいます。
「J」の長い棒に当たるのが(1)「強い右利き」傾向を示す人々で、「J」の字のピンと跳ね上がった部分は(4)「強い左利き」傾向を示す人々で、その中間の鍋底に当たる部分の右半分は(2)「弱い右利き」、反対側の部分は(3)「弱い左利き」の人々を示します。
この鍋底に当たる人たちを、私は「強い右利き」と「強い左利き」の間なので、そのまま「中間の人」と呼んでいますが、これは世間的には「クロスドミナンス」「混合利き」等と言われる人たちです。

私の考えでは、(1)「強い右利き」が約50%、(2)が20%、(3)も20%、そして(4)10%ぐらいではないか、と考えています。
よく「左利きは10%」程度といわれるのはこの辺のことで、アメリカの学者などが「左利きは30%」ぐらいいるというのは、この(3)と(4)を併せた数字ではないか、と考えています。

また、利き手ではなく、利き足や利き目に関しては、「60-70%が右利き」と言われるのは、(1)と(2)を併せた数字に近いものがあり、その辺のところで説明できそうな気がします。

利き足などは、利き手に比べますと単純な動きが主で、(ボールを)蹴るか(ペダルを)踏む程度のことでしょう。
それでは単純な違いしか出ないと思われます。

 

次に、道具や環境面でいいますと、左利きだから、左手・左利き用品を使うのはいいことですし、必要なことです。

自分の身体に合った道具を使うのが、いちばんいいことです。

たとえば、サイズの合わない靴では、思いっきり走れません。
左利きの場合も同じです。

 

でも、ことさらに左用としなくてもいい場合もあります。
たとえば、お箸は、それだけなら左右どちらの手でも使えます。
右利き用・左利き用と区別する必要はありません。

しかし、横向きに絵や字をプリントすると、どうでしょうか。
プリントの方向で、右手用と左手用に分裂します。

Hidaritehasi-f-v-usagi

Hidaritehasi

*参照画像:(左手用箸)(1)昔百均で買った箸(2)一般商店で買ったウサギ模様

 

でも縦にプリントすれば、左右性は消えます。

右・左専用は、それぞれの人にとっては有用ですし、必要なときもあります。
しかし、常に絶対条件となるわけではない、ということです。

 

たとえば、誰もが遊ぶトランプ。

ババ抜きの時、右利きの人は、左手にカードを持って右手で右方向に拡げ、相手にとらせます。
しかし、左利きの人は、右手に持ったカードを左手で開き、相手に差し出します。

そのため大抵のトランプは、マークと数字の表示が向かって左側の隅になる対角にしかありません。
右利きの人がプレイするときに便利なようになっているのです。

ですから、左利きの人にはちょっと不便です。

そこで左利きの人にも右利きの人と同じように楽しめるようにした、四隅に表示のついたトランプが発売されています。

 

もしここで、右専用と左専用に分けたらどうでしょうか。
常に右利きは右利きの人としか、一方左利きの人は左利きの人としか遊べなくなります。
それで楽しいと言えるでしょうか。

 

 ●教科書に左手書字例を

話があちこちしているかもしれません。

私の願いをもう一度書けば、左利きの人も右利きの人と同じように生活できる世界にしたい、ということになります。
「男女同権」ふうにいえば、「左右同権」です。
あるいは「男女平等」なら、「左右平等」です。

まずは、左利きに対する無知や誤解、偏見をなくし、それら無知や偏見から生まれる差別をなくす、という流れです。

誤解や偏見についていえば、モンテーニュはこんなこともいっています。

真実と虚偽は、顔も似ているし、物腰も、好みも、歩き方もそっくりなので、われわれは両者を同じ目で眺めている。われわれは、欺瞞を拒むだけの根性がないばかりか、むしろ、自分から進んでそうした罠に飛び込んでいくような気がする。》『モンテーニュ』「第4章 裁き、寛容、秩序」(3・11「足の悪い人について」)

宮下さんは、《真実と虚偽はそっくりなことも多くて、理性も経験も騙されかねないのだ、と》説明されています。

また、多様性と寛容について(長くなりますが引用を続けますと)、モンテーニュはこんなことも書いています。

「世間の人は、自分という存在にしたがって、他人に判断をくだすけれど、わたしはこうしたまちがいはしない。他人については、自分と異なることがずいぶんあるんだなと思ってしまうのだ。自分が、ある型にがちっとはまっていると感じてはいても、だれもがそうするように、それを人々に押しつけることはなくて、異なる生き方がたくさん存在するのだと思って、そのように了解する。世間一般とは反対に、われわれのあいだの類似よりも、差異のほうをすんなり受け入れるのだ」》同上「第4章 裁き、寛容、秩序」(1・36/37「小カトーについて」)

宮下さんは、自分の「型」を他者に押しつけたり、自分の「型」から他者を判断して排除したりするというありがちな所作を退けて、「差異」を受け入れる考えの裏には、《「人間はだれでも、人間としての存在の完全な形を備えている」(3・2「後悔について」)》からだ、といいます。
さらに、宮下さんは、

各人が人間存在として十全なかたちを備えているということは、人間の条件について、その多様性を担保していることになる。人間はさまざまな文化や環境のもとに生を享け、実人生を生きていくが、そのだれもが人間としての十分条件を備えているということだ。ハンディキャップを負っている人も、逆に、「文化資本」に恵まれた人もいる。人さまざまなのである。/そうした多様な「個」が、普遍的な人間存在を支えている。そうであるならば、そんな人間社会に寛容性があることは、当然の結果ということになるであろう。要するに、個の尊重が全体の尊重に、あるいは、モンテーニュ的にいうならば、「わたし」を重視することが、「あなた」を、つまり「他者」を尊重することと表裏一体となっているのである。》同上「第4章 裁き、寛容、秩序」

 

そして、

「類似」にこだわって群れを作り、「壁」を作り、「差異」を排除するほうが、ある意味で楽なのかもしれない。差異のある人々や、彼らの生活習慣を受け入れて共生すべきだと、口でいうのは簡単だが、真に実行するのはむずかしい。でもモンテーニュは、自分とは異なる人々に「好意を抱いて」、「想像力で、すんなりと彼らの立場に入りこんでいく」。各人を、「彼自身という型に合わせて肉付け」してやるのだ。モンテーニュが願うのは、なによりも各人が「別々に判断される」ことなのだった(1・36/37)》同上

といいます。

 

 

右利き左利きに関していいますと、右利きだ左利きだと、それだけで何か人格の全てであるかのように、人を決めつけるあり方に疑問を持ち、各人一人一人が多様性の持ち主として受け入れられるそういう社会になればいいなあ、という気がします。
(先ほども書きましたように、「左利き」と一口にいいましても、いろいろなパターンがありますから。)

 

そこで大切なのは、左利きについての認知、啓蒙活動です。
その重要な一歩が、いつもいっている学校の教科書の改革です。

 

今の学校教科書、特に小学一年生の書写の教科書には、初めて字を書くことを学ぶ子供に向けて、字を書くときの鉛筆の持ち方や字を書くときの姿勢を、写真やイラストを交えて説明しています。

しかし、その写真やイラストは、性差別に配慮して男児と女児をモデルに使い分けしているのですが、字を書くモデルは右利き・右手書きのみになっています。

この世の中には、左手で字を書く人がいないかのように。
あるいは、左手で字を書くことはいけないことでもあるかのように、とも言えるでしょうか。

これでは、左利きの子を持つ親御さんが不安になるのは当然のことでしょう。

 

この学校の教科書に、右利き・右手書き例でだけでなく、左利き・左手書き例を載せることが重要だ、と考えています。

なぜなら、現実のこの世の中には、右手で字を書く人もいれば、左手で字を書く人もいる/いてもいいのだ、という多様性の容認の証の一つになるからです。

さらにいえば、左手で字を書く子の存在を知らしめることで、右利きの子にも自分とは異なる書き方をする人もいるのだ、ということを知らしめ、人間の多様性を知る一助にしてもらえるだろうということです。

 

実は、家庭科の教科書などでは、左手対応されているものもあるそうです。
家庭科の裁縫セットの購買の際に、右利き左利きの別があるともいいます。

しかし、学校で一番大切なはずの最初の学問の道具である字を書くという行為において、「左右同権」「左右平等」が実現されていないのです。

ネットを調べてもこういう訴えをしている人はほとんど見たことがありません。
(私の知っている限りでは「3人産んでこうなりました」〈左右平等作戦in小学校〉のガボちゃんぐらいです。)

どうしてなんでしょうか、不思議です。
当然のこと過ぎて、思いつかないのでしょうか。

「小学一年書写教科書に左手書字例を!」

 

*参照:
【過去の主な「小一書写教科書に左手書字例を!」プロジェクト】

・第258号(No.258) 2010/4/30 「<左利きプチ・アンケート>
第68回 小1書写教科書に左手書き(左利き)例を入れるべきか?」

※ 現在の結果を見るのは、こちら

1(右利きの人)左右対等にのせる     208
2(  〃  )右手(大)左手(小)でもよい 111
3(  〃  )左手例はいらない     152
4(中間的な人)左右対等にのせる     149
5(  〃  )右手(大)左手(小)でもよい 102
6(  〃  )左手例はいらない     132
7(左利きの人)左右対等にのせる     117
8(  〃  )右手(大)左手(小)でもよい 122
9(  〃  )左手例はいらない     130
16:45 2020/02/05

2011.5.4
週刊ヒッキイhikkii258 左利きアンケート68回小1書写教科書に左手書き(左利き)例を入れるべきか?(先週号の案内)

 

・第259号(No.259) 2011/5/7 「学校教科書に左利き(左手)例を!」
――――――――――――――――――――――――――
 ◆なぜ、学校教科書に左利き(左手)例を掲げるのか◆
――――――――――――――――――――――――――
学校教科書に、左利き(左手)例を掲載する意義は、
大きく二つあります。

【1】左利きの子供の理解を助ける
【1'】子供たちが自分とは異なる立場の人の存在を知ることで、
    自分たちの住んでいる世界の多様性を認識し、
    共存・共生への道を考えさせる
【2】左利きの認知、啓蒙を促進する

 

・第361号(No.361) 2013/4/27「<左利きプチ・アンケート>
≪教科書プロジェクト・アンケート・1≫どちらの手で…」

※ 現在の結果を見るのは、こちら

1(右利きの人)右手 28
2(  〃  )左手 39
3(  〃  )どちらともいえない 41
4(中間的な人)右手 43
5(  〃  )左手 41
6(  〃  )どちらともいえない 46
7(左利きの人)右手 46
8(  〃  )左手 41
9(  〃  )どちらともいえない 37
16:50 2020/02/05

 

・第369号(No.369) 2013/6/22「≪教科書プロジェクト≫
【小学書写教科書に左手書字例を!】プロジェクト・3」
 6社教科書をのぞいてみる (1) 東京書籍「新しい書写」

2013.6.26
小学書写教科書左手例PJ-3-東京書籍~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii369号

 

・第459号(No.459) 2015/12/19「≪教科書プロジェクト≫
【小学書写教科書に左手書字例を!】PJ24
左手書字例を考える(14) 最終回に当たって~総ざらい」

2016.2.4
左手書字例(最終回)きれいに見えるコツ-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第459号 --

 

 ●東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」

今回、改めて調べてみました。
すると、こんな結果が出ました。

--
新しい書写 | 2年度用 小学校教科書のご紹介 | 東京書籍 - 東書Eネット 東京書籍が発行する,2年度用 小学校教科書「新しい書写」についてのご紹介ページです。
... ○1年P28-29. 教材文字に集中できる.
「毛筆教材の周りに、イラストなどほかの要素があると集中できない子がいる」との現場の先生方の声を受け、毛筆教材文字の周囲には他の要素は置かず、毛筆教材 ...
右手・左手どちらの持ち方も掲載 ... 水書用筆で運筆を体感することで、硬筆での適切な書字動作が身につくことが期待できます。
--

1全ての子供の学びやすさのために
特別支援教育
ユニバーサルデザイン
特別な教育的ニーズのある子供に分かりやすく工夫した紙面は、特性の有無に関わらず誰もが学びやすい、
東京書籍がめざすのはそんな教科書です。
左利きの子供にとっての学びやすさにも向き合いました。

なんと、《左利きの子供にとっての学びやすさにも向き合いました。》と言う言葉通り、「特別支援教育への配慮」「色覚多様性への配慮」とともに「左利きへの配慮」という項目ができています。

右手・左手どちらの持ち方も掲載
右利きの持ち方の写真のみが掲載されていたこれまでの教科書では、左利きの子供たちは写真を頭の中で反転させて、それを自分の手指で再現しなければなりませんでした。そこで、左利きの写真を載せることで不要な負担をなくすよう配慮しました。

なんと、《右手・左手どちらの持ち方も掲載》とあるように、左手で鉛筆を持つ写真が掲載されています!
ついに夢が一つ現実になりました。

 

以下詳細は、別稿「左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」」で。

 

ようやく一つ段階を越えることができました。

私と同じ考えで、実践している教科書会社もあるのだと思うと、もう一踏ん張りしてみようという気持ちになります。

東京書籍の皆様、ありがとうございます!

200204-toushoatarasiishoshapage03_ph112x

(画像:上記サイトより無断拝借 ●1年P4-5 )

 

*『レフティやすおのお茶でっせ』過去の2月10日「左利きグッズの日」の記事:
・2008.12.28
2月10日は左利きグッズの日、日本記念日協会で認定される

・2009.2.10
今日2月10日は“左利きグッズの日”

・2011.2.8
左手書字考(1)左手で字を書くこと―再考:週刊ヒッキイhikkii249

・2011.2.9
「左利きグッズの日」記念「第5回<LYグランプリ>2011」読者大賞アンケート

・2012.2.9
2月10日は「左利きグッズの日」ですが…メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」298号告知

・2012.2.10
2月10日「左利きグッズの日」記念<LYGP>第6回2012:メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」299号予告

・2013.2.10
今年もまた<左利きグッズの日>でした

・2015.2.10
2月10日は改称7年目の〈左利きグッズの日〉

・2016.2.9
2月10日は左利きグッズの日

・2016.2.10
2月10日は左利きグッズの日―普及の前提

・2017.2.9
2月10日〈左利きグッズの日〉をまえに左来人(Right Hidari)『左利きあるある 右利きないない』を買う読む

・2017.2.10
左手左利き専用グッズ開発「レフティー21プロジェクト」菊屋浦上商事呼びかけ

・2018.2.10
2月10日は「左利きグッズの日」―どこまで進む「左利き」容認―産経新聞投書から

・2019.2.10
2月10日は「左利きグッズの日」―に思うこと

(新生活版)2月10日は「左利きグッズの日」―に思うこと

 

[カテゴリ] 2月10日左利きグッズの日 

 

| | Comments (0)

2019.12.27

左手で字を書く左利きに優しい伝統的!縦書き幼児向けひらがな練習本

今年の忘れ物第二弾。

今年知った、左利きの子に優しい――左手で書きやすそうな、幼児向けのひらがな練習の本をいくつか紹介しましょう。

従来紹介してきたものは、

『ひらがなれんしゅうちょう』小野村 哲 (著), 特定非営利活動法人リヴォルヴ学校教育研究所 (編集), 平石 哲 (イラスト)

ぐらいでした。

*参照:『お茶でっせ』2013.10.29
左手書き(左利き)に適した『ひらがなれんしゅうちょう』

日本語の伝統通りの右縦書きで展開されていますので、左手書きのハンディキャップがありません。/文字の構造や書き方の説明、練習の進め方など内容的に優れていても、肝心かなめのこのポイントが押さえられていなければ、左手書き(左利き)用としては不向きな練習帳となり、文字の練習になりません。

と、書いていますように、
左利きの子の場合、「左手で書きやすいかどうか」がいちばんの課題です。

 

130430hiraganarenshuuchou

(画像:練習ページ―Amazonより)

 

最近の文字練習帳には、一応、伝統的な縦書きの体裁になってはいても、肝心の練習部分では、右手で書きやすいように、

左上側にお手本の字、練習スペースは左から順に

「なぞる」マス目 → 「けい線付き」マス目 → 「白紙」マス目

となっているものが増えています。

右利き右手書きの場合は、これならお手本を見ながらなぞり書きし、次に先に書いたものを見ながらけい線付きのマス目、白紙のマス目と書くことができ、流れに沿って練習できるので非常に便利です。

逆に言いますと、左利き左手書きの場合、こういうものを利用しますと、ペンを持つ手でお手本が隠れたり、先に書いた字が隠れたりで、続けて練習していても、一回一回の勝負になり、上達しづらいものになります。

(私が「伝統的」にこだわる理由は、「伝統」の名のもとに、「左使い」を否定する人たちがいたからです。
 たとえば「日本の伝統では、字は右手で書くもの、箸は右手で使うものです」といった考え方です。
 そういう人たちは、最近の上のような右手書き対応の練習帳を否定してくれるのでしょうか?)

そこで、左利きのお子さんのための練習ドリルとしては、左手書きにふさわしい筆記順を採用しているものを探す必要があります。

下に紹介します商品は、どれもネットで確認しただけですので、全ページの内容まではわかりませんが、大体のところは使えそうです。

(1) 学研プラス (2019/3/12)

◆セット内容◆
【1】『3~4歳 かいてけせる ひらがな 新装版』1冊
【2】特製ホワイトボードマーカー(3本)
【3】ひらがなおけいこプリント(4ページ)
【4】はじめてのお手紙シート(2種)

ホワイトボードのような練習帳で繰り返し練習できるというのがいちばんの売りでしょう。

*(本のみ)『3~4歳 かいてけせる ひらがな 新装版』学研の幼児ワーク編集部(編集) (学研の幼児ワーク 2017/3/6)
 

 

(2)『6歳 くせのないきれいな字になるひらがなれんしゅうちょう 学研の頭脳開発』学研プラス (2014/3/25)

 

ていねいなポイント説明と「よくない例」がある
という点と、
最初のページでしっかり練習→次のページで練習成果チェックという2段階ステップ
というところが売りでしょうか。

レヴューに

一年生の左利きの娘に購入しました[..]やり始めてから字がグングン上達していきました。

とあります。

 ・・・

どちらの本も学研のもので、練習ページの画像に、右から順に

「白紙」マス目 ← 「けい線付き」マス目  ← 「なぞる」マス目 

となっているものがあり、

この点、伝統的な右から左への縦書きで構成されていて、左手書きにふさわしいものになっています。

 

(1)
2019312-34hajimeteno-hiragana

 

2019312-34hajimeteno-hiragana2

 

2019312-34hajimeteno-hiragana3

 

(2)
2014325-6sai-hiragana-renshuuchou

 

2014325-6sai-hiragana-renshuuchou1

 

2014325-6sai-hiragana-renshuuchou2

(画像:表紙、練習ページ―Amazonより)

 

 

(3)『ユーキャンの正しくきれいに! かきかたれんしゅうちょう【ひらがな・カタカナ・すうじ】』和田 康子 (著) U-CAN (2014/7/18)

 

「ひらがな」「カタカナ」は1ページで1字
◆手書き文字のお手本だから、きれいな字形がわかりやすい!
◆1枚ずつはがしても使えて、書きやすく練習しやすい!
◆ていねいに書く練習を重視した、3ステップのオリジナルフォーマット!

というところが売りでしょうか。

「練習しやすい工夫がいっぱい! 」の「(3)手で隠れない位置に書き順を表示」とあります。

お手本や書き順の表示は上側にあり、右から順に一画目から左へ進んでいます。

「四画目」←「三画目」←「二画目」←「一画目」

これなら、左手書きにもちょうどよいものになります。

 

2014718ucan-kakikata

 

2014718ucan-kakikata2

 

2014718ucan-kakikata3

(画像:表紙、練習ページ―Amazonより)

 

 

*参照:【大人のための左利き・左手書きペン字練習帳】

岡田崇花『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』ブティック社・ブティックムック

2018.11.26
岡田崇花先生リベンジなる!『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』を買う 2018.10.24
『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』10月18日発売
『お茶でっせ』 『新生活』

 

Hidarikiki-senyou-penji

 

181118penji-hidaritede

 

『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』萩原季実子著 アスコム (2020/7/23)

 

 

2020.9.1
萩原季実子著『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』アスコムより発売
『お茶でっせ』

200723-71nyl2vg89l

 

200723-3b87b5b75bf04414811d7c752e632279_

 

| | Comments (0)

2019.12.07

左利き者の証言から16書家・鈴木金造-左利きで生きるには週刊ヒッキイ559号

160909-344

―『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第559号 別冊編集後記

第559号(No.559) 2019/12/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~16 書家・鈴木金造 1980年」

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
・ 2019年10月より
  第一・第三土曜日の発行は、新規配信
  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
  に変更しました。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆ 
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第559号(No.559) 2019/12/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~16 書家・鈴木金造 1980年」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 過去の左利きの人たちの言葉を紹介しながら、
 先輩の証言から学ぼう、というテーマの
 9月以来の久しぶりの16回目です。

 今回は、書家・鈴木金造さんを紹介しましょう。

 

 「書家・鈴木金造といわれても?」
 というのが正直なところでしょう。

 この方は、ジェームス・ブリス、ジョセフ・モレラ著
 『左利きの本――右利き社会への挑戦状』
 (原著 The Left-handaers' Handbook)
草壁焔太訳(講談社 1980(昭和55).12)
160909-345

 の「第二部日本編/第五章左尊右卑の国・日本」の冒頭で
 「左利き書道教室を開いたことのある書家」
 と紹介されている人物です。

 それでは、鈴木さんのお話をお聞きしましょう。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
  左利き者の証言から ~快適左利きライフのために~ 16

  ◆ 1980(昭和55)年の左利き書道事情 ◆
  「左利き書道教室を開いたことのある書家」鈴木金造
ジェームス・ブリス、ジョセフ・モレラ著
 『左利きの本――右利き社会への挑戦状』
 草壁焔太訳 講談社 1980(昭和55).12より
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●左で書く書道家がいない

 

書道家のほとんどは「左手の書道など考えられない」
  と思っている
》p.152 
左で書くことが、
  あたかも罪悪視されているかのようである。
》p.175
「それというのも、左で書く人がいないからです」》p.175

 ●左手の書道教室を始める

鈴木さんは、大正10年の生まれで、生まれつきの左利きだった。

小学校のころ、右手で字を書くとあまりに悪筆なので、
  特別の指導を受けたほどだった。
》pp.175-176

 

 ●左手で書いてもいわなかった

左利きの子供たちに左手で書かせる運動を中断した悩みとは、

「左利きの子どもに、左で書かせることが、
  ほんとうにいいことなのかどうか、
  責任がもてないような気がしたからです」
》p.176

 

書道家の人に相談してみたところ――

「書を左手で書くなんて考えられない。
  そんなばかなことを考えるな」というのが、
  書道家たちの一致した意見だった。
》p.176 
「君は左利きなのに、右手で立派に書いているんだろう。
  君がいい手本じゃないか」
》p.176

鈴木さんは、書に関しては左右利きで、
...
書道展に出した作品にも左手で書いたものがあるそうで、
それを明言しないのは、 

左手で書くことが一種のむほん行為とみなされ、
 書道界で孤立してしまうからにちがいない。
》p.177

 

 ●戦前にもいた左手書家 

書道界は右手のない人、
  右手に障害のある人の左手書きは認めるようだ。
》p.177

 

 ●指導者のとるべき態度 

しかし、ふしぎなことに、
  左手を使うように生まれついている人々に
  右手書きを強制しておきながら、
  自ら左手で書いてみてその苦痛をおしはかるような
  研究をした人など一人もいない。
  左利きが右手で書くことは、
  右利きが左手で書くことと同じなのであるから、
  左利きを指導するときは、自ら左手でよい書を書き、
  「自分も左手でこれだけ書けるのだから
  キミも右手で書けるはずだ」というのが、
  指導者のとるべき態度であろう。
》p.177

 

 ●漢字の成り立ちと右手左手 

漢字が銅器や石碑に刻まれた
  篆書(てんしょ)の段階にあったころは、
  左手でも、右手でも書けるものだった。
  それが八分(はつぶん)あたりの装飾文字から、
  右利きの癖をつけたものになってきて、
  今日のいわゆる明朝体になってきた。
》p.177 
だから、刻字の仕事で篆書を書くときは、
  自然に左手を用いるという。
  仕事上、鈴木は看板を描く人をよく知っているが、
  看板を描く人には両手利きが多く、
  とくにゴシック文字は左で書く人が多いという。
》p.177

 

 ●左手で字を書くときの注意 

半紙をやや左の方向にずらして書くようにするとよい。
  半紙を四十五度から九十度、横むけにして書く方法もある。
  右利きが左から右へ引く横線を、斜めか、
  あるいは真下に近く引くことになる。
》pp.177-178

 

日本左利き協会「左利き筆法」 左利き友の会発行『左利き書道教本』に掲載されている
「左きき書道教室」のダイジェスト

1. 斜め書き筆法
2. 横書き筆法
3. 正座筆法

*「左利き筆法」を紹介している本:
・『見えざる左手―ものいわぬ社会制度への提言』大路直哉/著 三五館(1998.10)

・『左ききでいこう!―愛すべき21世紀の個性のために』大路直哉・フェリシモ左きき友の会/共著 フェリシモ出版(2000.6)

 ●左利きの人だけが苦しまなければならない理由はない

著者草壁の最後の結びの言葉―― 

鈴木は右手で書家になったために苦悩している。
  しかし、右利きの人で
  そういう苦しみをした人はほとんどいない。
  左利きの人だけが、右手を事故で失った人と同様の苦しみを
  一様に強制されなければならない理由はないはずである。
》p.178

 

 ●字の書き方教室の昨今の状況

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「左利き者の証言から~(16)書家・鈴木金造」と題して、1980(昭和55)年発行のジェームス・ブリス、ジョセフ・モレラ著『左利きの本――右利き社会への挑戦状』草壁焔太訳(講談社)から「左利き書道教室を開いたことのある書家」鈴木金造三の言葉を、「第二部 日本編」の著者である草壁焔太三の言葉を交えて、「1980(昭和55)年の左利き書道事情」を紹介します。

今回は、引用部分を全て紹介しています。

私のコメントをのぞき、ほぼ本文の全容がご理解いただけるでしょう。

このブログ記事をご覧になり、弊誌にご興味をお持ちになられた方は、ぜひ、定期購読の手続きをとっていただければ、嬉しく思います。

購読者が増えたからといって、無料メルマガですので、私が経済的に豊かになるわけではありませんが、継続するモチベーションは高まります。
よろしくお願いいたします。

 ・・・

では詳細は、本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

 

| | Comments (0)

より以前の記事一覧