2月10日<左利きグッズの日>記念2月合併号―<左利き用楽器>製作プロジェクト-週刊ヒッキイ第658号
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』【別冊 編集後記】
第658号(Vol.20 No.3) 2024/2/10
「2月10日<左利きグッズの日>記念2月合併号――
<左利き用楽器>製作プロジェクトについて考える」
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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン
右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第658号(Vol.20 No.3) 2024/2/10
「2月10日<左利きグッズの日>記念2月合併号――
<左利き用楽器>製作プロジェクトについて考える」
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本日2月10日は、<左利きグッズの日>です。
由来について先の<号外>でも書いていますので、
省略させていただくとして、
今回は、もう一昨年になりますか、
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界」
で、左利き用の楽器について考えてきました。
「左利きの人は、自分の身体に合った左利きの道具を!」
というのが私の持論であり、「心の必需品」である楽器もまた同じで、
「左利きの人は左利き用の楽器を演奏すべきだ!」と考えています。
そこで、<左利き用楽器>製作プロジェクト
というものを考えて見たいと思います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◆ めざせ!実現!!<左利き用楽器>製作プロジェクト ◆
(1)プロジェクトA<左利き用鍵盤ハーモニカ>
(2)プロジェクトB<左利き用電子キーボード>
(3)プロジェクトC<左利き用ピアノ>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
●<めざせ!実現!!左用ピアノ!!!>プロジェクト
なんと言いましても、
左利きの人の生活向上のためにあるのが、この記念日です。
以前書きましたように、
左利きに関する社会のものの見方・考え方が改善されるだけでは、
左利きの人の生活向上にはつながりません。
生活の質を高めるには、左利きの人の身体に合った道具や機械、
システムなどが整わなければ、生活の向上は期待できません。
左利き用品の普及の度合いが、左利きの人の幸福の度合いだといっても
過言ではありません。
生活必需品に関しては、かなり改善されてきました。
しかし、心の必需品ともいうべき、嗜好品に関してはどうでしょうか。
例えば楽器などは、プロの人は別として、
一般に人にとっても「心の必需品」ではないでしょうか。
そこで、この左利き用楽器の問題を取り上げる必要があるのです。
・・・
以前、<めざせ!実現!!左用ピアノ!!!>プロジェクト
という題目を唱えたことがありました。
これは一応、最終目標として掲げたものでした。
あらゆる楽器の中で、
ピアノという楽器が一番の頂点にあるような気がしたからです。
私の子供の頃、学校でも必ず置いてあったのは、ピアノに限らず、
オルガン等の鍵盤楽器でしたから。
で、今回話題に取り上げるのは、三つのプロジェクトです。
(1)プロジェクトA<左利き用鍵盤ハーモニカ>
(2)プロジェクトB<左利き用電子キーボード>
(3)プロジェクトC<左利き用ピアノ>
実現の難易度でいうのではありませんが、
実現した場合、当面の利用者への利益の還元という観点からいいますと、
この順になりそうな気がするからです。
鍵盤ハーモニカは、
今でも一番子供さんが利用することが多いように思います。
学校で義務的に、一律に演奏する機会があるようです。
そうしますと、これはやはり一番先に取り組まなければならない、
と考えられます。
電子キーボードは、
基本的に配線の問題ではないか(?)という気がするので、
実現の可能性も高いのでは、と思っています。
三つの中で一番難易度が高いと思われるのが、ピアノです。
しかしこれも、左利きピアニストのクリストファー・シード
(Christopher Seed)さんは、左利き用ピアノを作り演奏している、
という実例があります。
(画像:左利きピアニストで、自分で左利き用ピアノを作り演奏しているクリストファー・シード(Christopher Seed)さんの左利き用ピアノ(左の茶色)と通常の右利き用ピアノ(右の黒色))
お金があれば、そして作って欲しいという熱意があれば、
実現するものなのだと思います。
●クラウドファンディング
そこで、この「お金と熱意による夢の実現」にふさわしい手段として、
クラウドファンディングというものがあるようです。
クラウドファンディングについての詳しい話は置いておきますが、
色々な実現例があるようです。
左利き用楽器実現の可能性もあると信じます。
左利きに関しての実例として私が知っているのは、何年か前に
「左ききの道具店」さんが行った「左利き用手帳」の例がありました。
製作に協力してくださるメーカーさんがあってのこと、
だったと記憶しています。
こういう熱意を持つ企画者と協力者がいれば、
クラウドファンディングも成功するのではないか、と思われます。
私はかつては少しは活動家の真似をしていたものですが、
今は100%「うどん屋の釜」=「ゆう(言うと湯をかけた)だけ」
状態です。
どなたか若い方――若くなくてもいいですが、実務のできる方で、
ぜひチャレンジしていただきたいものです。
●(1)プロジェクトA<左利き用鍵盤ハーモニカ>
まず手始めは、
(1)プロジェクトA<左利き用鍵盤ハーモニカ>
――略称「左鍵ハモ」計画
ですね。
以下のメルマガで、
「左鍵ハモ」についての過去のメルマガ記事を振りかえっています。
第652号(No.652) 2023/11/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(16)
左利きの知らない 鍵盤ハーモニカの世界(2)」
2023.11.4
[左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ(25)]
楽器における左利きの世界(16)鍵盤ハーモニカの世界(2)
-週刊ヒッキイ第652号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2023/11/post-4f8030.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/5abfe073615fa9926465d8b75bf9f3e8
そのうちから、
第520号(No.520) 2018/6/16「【左手・左利き用品を考える】
右用と左用の違い(23) 楽器編(5)鍵盤ハーモニカ・後編」
学校で出会う楽器―鍵盤ハーモニカ・後編
●鍵盤ハーモニカと左利き
--
事業機関「鍵盤ハーモニカ研究所」の運営する
鍵盤ハーモニカ情報サイト
「鍵盤ハーモニカ奏者ピアノニマス公式ブログ」の記事
「左利き用の鍵盤ハーモニカについて」
http://www.pianonymous.com/entry/2014/08/19/%E5%B7%A6%E5%88%A9%E3%81%8D%E7%94%A8%E3%81%AE%E9%8D%B5%E7%9B%A4%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%AB%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6
■対策1:ホースを延長して、反対側まで伸ばす。
■対策2:右手を鍛えるための試練とおもって頑張る
■対策3:もういっそのこと私と同じスタイルで弾こうよ!
《…以上、あまり解決に導けなくて申し訳ない。》
《※追記 2014/09/04
左利き用の鍵盤ハーモニカについて
スズキ楽器製作所へ直接問い合わせを行った。
結論からいうと、
現状どのメーカーも製造は一切していないようだ。
というのも左利き用のパーツを製造するには
倍以上のコストがかかり、
作りたくてもどこも作れない状況とのこと。
うちのサイトにきてくれた左利きの皆様、
有力な情報が提供できずすみません。》
●相談サイトでは……
●「ちょっと」だからこそ簡単!?
--
身体に服を合わせるのが、普通の考え方です。
服に身体を合わせるなんて、あり得ない! のでは?
手や腕は、右と左の二つしかありません。
単純に考えれば、
右用があれば、左用があっていいのではないでしょうか。
作っても二つだけです。
利用者全体の総数が違う、というかもしれませんが、
だからといって、多数決で決める必要はありません。
洋服のサイズを多数決で決められても困るでしょう。
...
結局は、心がけの問題ではないでしょうか。
発想の問題。
一人でも多くの人に音楽を楽しんでもらいたい、
と考えるかどうか。
心の優しさ、思いやりの問題とも言えそうです。
--
●左右平等の思想で……
--
右利きが多数派だから「右へならえ」せよ、
ではなくて、
左右平等で考えてほしいものです。
人は、みんなやっぱり人なのです。
心もあれば、それぞれに痛みも感じるのです。
「自分だけがしあわせであれば良い」
なんて、誰も思いませんよね。
「みんながしあわせになれる」
そういう社会にかえてゆきましょう
まずは楽器から、始めてみませんか?
--
と私は書いています。
ここで提案されている左利きの場合の演奏法は、
テーブルに置いて、チューブでつないだ吹口を使う方法でした。
これでは「本来あるべき姿の左手による鍵盤操作」の問題を
クリアーできません。
で、上のサイトの追記(色文字の部分)を、改めてコピーしておきます。
--
※追記 2014/09/04
左利き用の鍵盤ハーモニカについてスズキ楽器製作所へ
直接問い合わせを行った。
結論からいうと、現状どのメーカーも製造は一切していないようだ。
というのも左利き用のパーツを製造するには倍以上のコストがかかり、
作りたくてもどこも作れない状況とのこと。
うちのサイトにきてくれた左利きの皆様、
有力な情報が提供できずすみません。
ちなみにスズキさんでは、身体にハンディのある子どもたちのために
メロディオンやリコーダーを手作りし、無償で提供する
という取り組みをされているなど、右手にハンディがある人に対しては、
協力的なスタンスである。(※学校や施設が直接申請をするフローで、
一般への特注等は行っていない)
いずれにせよ、手間と時間がかかることなので、
やはり左利きの小学生は私と同じ弾き方をしよう!という結論にいたる。
※さらに追記 2016/6/8
スズキさんで左利き用の製品をみた、という方から情報を得た。
しかし…それはただ単に歌口が逆についているモノだったそうだ。
--
改めて読んでみますと、
《スズキさんでは、身体にハンディのある子どもたちのために
メロディオンやリコーダーを手作りし、無償で提供する
という取り組みをされている》
といいます。
左利きは、現状では<身体にハンディのある>といっていいのではないか
という気がしますけれど、どうでしょうか。
少なくとも、この時期よりは、左利きに限らず、
マイノリティーへの理解が進んでいる、と考えられます。
今なら熱意を持って協力を依頼すれば、実現の可能性は
少しは上がっているような気がします。
●「左鍵ハモ」計画への道
問題は、やはり「鍵盤を左右反転させる」という発想を
受け入れてもらえるのかどうか、にかかっているかと思われます。
しかし、このサイトの南川朱生さんには、
2015-03-07
両手弾き用の鍵盤ハーモニカを考案してみた
https://www.pianonymous.com/entry/2015/03/07/%E4%B8%A1%E6%89%8B%E5%BC%BE%E3%81%8D%E7%94%A8%E3%81%AE%E9%8D%B5%E7%9B%A4%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%AB%E3%82%92%E8%80%83%E6%A1%88%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F
(画像:南川朱生さんの考案する両手弾き鍵盤ハーモニカの画像-無断拝借)
という記事もあります。
この両弾き用の左側だけでいいのですから、可能性はあると思われます。
《もし自分が大金持ちになり、各メーカーに依頼して
特注鍵盤ハーモニカを制作できるのであれば、
下図のような商品を作りたいと思っている。》
とあります。
続けて《一般的な需要は微塵も感じられないが、》とありますが、
左用ができれば、こちらの可能性も広がるという点では、
協力してもらえるかもしれません。
希望的観測に過ぎませんが。
▼「左鍵ハモ」計画への道――
・左利き用品を扱っているお店の人に計画への協力を依頼する
・鍵ハモのプロ、南川朱生さんにお話を聞いてもらう
・現時点で鍵ハモを製作しているメーカーをチェックして、
製作を打診してみる
この辺からスタートすることになりそうです。
その後の段階としましては、
1.メーカーさんに試作品を作ってもらう――3Dプリンターが登場して
比較的簡単に試作できるようになったといいます。
2.できた試作品を南川さんのようなプロ、一般の左利きの大人、
左利きの子供さん、小学校の音楽科の先生らに試演してもらう。
3.試演の結果が良ければ量産の方法を考える。
この試作の段階でのクラウドファンディングでは、
支援者への見返りは期待できません。
次の量産の段階のクラウドファンディングでやっと見返りとして
製品の購買が可能になる、というところでしょうか。
こういう二段構えのクラウドファンディングが考えられそうです。
・・・
「左鍵ハモ」計画に興味を持たれた方で、
クラウドファンディングに挑戦してみてもいいのでは、
とお考えの方は申し出ていただけると幸いです。
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本誌では、「2月10日<左利きグッズの日>記念2月合併号――<左利き用楽器>製作プロジェクトについて考える」と題して、今回も全紹介です。
左利き用品の普及が、「左右平等社会の指標となる」と考えています。
これは、次のような言葉を受けての考えです。
1970年代「左利き友の会」を主宰された
左利き解放運動の活動家でもあった、精神科医の箱崎総一先生の著書
『左利きの秘密』(立風書房マンボウブックス 1979)にある言葉です。
《左利きに対する偏見と差別が真になくなるのは、
左利きの人たちがなんら苦痛を強いられることなく
生活していけるときである。
それをはかる物指しは、結局、
左利きのための道具・器具の普及度である、と私は考える。》
さらに続けて、
《たとえ人々の頭の中から
左利きに対するあやまった考えがなくなったとしても、
それだけでは左右同権の社会とはいえないのだ。
左利きの人たちが
右利きのための道具や器具に囲まれて暮らしているかぎり、
真の解放はありえないのだ。/
こうしたことを考えるとき、わが日本の左利きにとって
まだけわしい前途が横たわっているといわねばならない。》
左利きの人も、右利きの人と同じように生活できる社会の実現――。
左利きの人の生活向上があってこそ、左利きの人の解放につながるのだ、と。
左利き用品は、近年生活必需品的な道具類に関しましては、かなり普及してきました。
ハサミや包丁のような刃物類、右端からメモリが始まる左利き用の定規など、です。
しかし、嗜好品的な楽器やカメラなどは、まだまだ左利きの人のためのそれらが実現していません。
特に楽器は、心の必需品ともいうべきものだと思うのですが、どうでしょうか。
<左利き用楽器>の普及が、これからの時代に期待されます。
・・・
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