私の読書論163-私の年間ベスト3・2022年リアル系(前)幸福論を読む-楽しい読書332号
古典から始める レフティやすおの楽しい読書【別冊 編集後記】
2022(令和4)年12月15日号(No.332)「私の読書論163-
私の年間ベスト3・2022年リアル系(前編)幸福論を読む 」
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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2022(令和4)年12月15日号(No.332)「私の読書論163-
私の年間ベスト3・2022年リアル系(前編)幸福論を読む 」
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今年も早12月半ば、ということで、年末年始恒例の
「私の年間ベスト3」を。
その年、もしくは前年に私が読んだ本から
オススメの「私の年間ベスト3」を選ぶという企画です。
まずは、「リアル系」のその前編から。
「リアル系」とは、いわゆる論文やエッセイ系の著作、
実用書のような解説系のものも含めて、を言います。
それに対して、小説や詩等の文芸作品は「フィクション系」。
「フィクション」に対しては
「ノン・フィクション」という言葉があります。
でも「ノン・フィクション」というと、
またそれで一つのジャンルのようになってしまうので、
あえて、どなたかが使っていた
「リアル系」という言葉を使っています。
エッセイの中には、フィクションと見まがうような、
ホラ話的な内容の境界線上の作品もありますけれど。
まあ、ここでは、論文に準ずるような著作とお考えください。
言わんとすることは分かりますよね。
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- 少数精鋭? -
~ 私の年間ベスト3・2021リアル系(前編) ~
哲人たちの「幸福論」を読む
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●2022年の傾向
2020年のコロナ禍からこっち読書量が減っています。
それまでの年間100冊以上から、およそ半減、
せいぜい60冊程度です。
特に今年の場合は、リアル系の本の読書量が激減。
今年はなんと10冊程度。
例年通り内訳を振り返るにも数が少なくて……。
●(1)メルマガ用のお勉強本―中国漢詩、読書、左利き関連
(★:読みかけ)
【読書】
・『喰らう読書術――一番おもしろい本の読み方』荒俣宏
ワニブックスPLUS新書 2014/6/9
2022(令和4)年3月15日号(No.314)「私の読書論155-
荒俣宏『喰らう読書術』から~本の価値」
2022.3.15
私の読書論155-荒俣宏『喰らう読書術』から~本の価値-楽しい読書314号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2022/03/post-c33fbc.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/1cfcd5bcb6d62b6a070756144306bac1
【哲学・思想】
・『90分でわかるアリストテレス』ポール・ストラザーン/著
浅見昇吾/訳 WAVE出版 2014/5/1
―こちらは<90分でわかる哲学者>シリーズの一冊。「生涯と作品」
「言葉」など小著ながらそれなりにポイントを抑えている。
★『トマス・アクィナス 理性と神秘』山本芳久 岩波新書 2017/12/21
―下のNHKテキストの参考ともなる山本さんの著作。
・『NHK100分de名著 アリストテレス ニコマコス倫理学』
山本芳久 (NHKテキスト) NHK出版 2022/4/25
―NHK番組のテキスト、アリストテレス『ニコマコス倫理学』を読み解く。
2022(令和4)年5月31日号(No.319)
「私の読書論158-アリストテレス『ニコマコス倫理学』
―<NHK100de名著>から」
2022.5.31
私の読書論158-アリストテレス『ニコマコス倫理学』
―<NHK100de名著>から-楽しい読書319号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2022/05/post-3cd76c.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/25a944dfa2089cd33359bb104ed0c522
【科学】
★『マンウォッチング(上)』デズモンド・モリス 藤田統/訳
小学館ライブラリー13 1991.12.20(1991/11/1)
―動物行動学の権威が人間の行動を観察し、日常生活の中の見慣れた
ジェスチャーや表情の意味を解き明かす世界的ベストセラー。
『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第627号 別冊編集後記
2022.10.1
左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ(25)
楽器における左利きの世界(6)不利な楽器-週刊ヒッキイ第627号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2022/10/post-6d2221.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/7142edd7f782a8478966aa6006f16d06
【歴史】
★『世界の音 楽器の歴史と文化』郡司すみ/著
(講談社学術文庫 2022/11/10)
第631号(No.631) 2022/12/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(8)利き手と非利き手の役割 」
2022.12.3
左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ(25)楽器における左利きの世界(8)利き手の役割-週刊ヒッキイ第631号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2022/12/post-a25936.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/c81018b1d59dc648cf8da15566740dc2
●(2)その他の古典系のお勉強本
【哲学・思想】
★『教養としての世界の名言365』佐藤優/監修 宝島SUGOI文庫
2021/11/5
―偉人・有名人の名言を10のカテゴリーごとに見開き2ページで解説。
・『何のための「教養」か』桑子敏雄 ちくまプリマー新書 2019/7/5
―教養とは命綱だというアリストテレスの言葉をもとに、教養を説く。
・『奴隷の哲学者エピクトテス 人生の授業
――この生きづらい世の中で「よく生きる」ために』荻野弘之
かおり&ゆかり/漫画 ダイヤモンド社 2019/9/12
―漫画と共に、元奴隷の哲学者エピクテトスの哲学を解説する。
・『生きがい―世界が驚く日本の幸せの秘訣―』茂木健一郎 恩蔵 絢子/訳 新潮文庫
2022.5.1
―脳科学者が英語で世界に向けて出した日本人の生き方をめぐる小著。
・『「空気」を読んでも従わない 生き苦しさからラクになる』鴻上尚史
岩波ジュニア新書 2019/4/20
―まわりの「空気」に惑わされず、自分らしく生きる方法を説く。
★『哲人たちの人生談義 ストア哲学をよむ』國方栄二 岩波新書
2022/7/21
―近年の哲学者が話題にしない「幸福とは何か」を古代ストア派の哲学者
――エピクテトス、セネカ、マルクス・アウレリウス等の言葉から
<よく生きる>を哲学する。
【科学】
・『ロウソクの科学』ファラデー 竹内 敬人/訳 岩波文庫 2010/9/17
―一本のロウソクの燃焼から科学する方法を解説する古典の名著。
新訳版で、現代の読者のための解説付き。
●(3)小説や左利き本等著作のためのお勉強本
【小説・書くこと】【ブック・ガイド】
(x未読)『あなたの小説にはたくらみがない 超実践的創作講座』
佐藤誠一郎 新潮新書 2022/9/20
―ベテラン編集者が解説する「小説家には書けない」小説の書き方。
●(4)個人的な趣味、仏教や空海・弘法大師に関する本
【仏教】【空海】
(x未読)『空海』松永有慶 岩波新書 2022/6/21
―密教研究の第一人者によるロングセラー『密教』『高野山』に続く、
第三弾。空海の思想を解き明かす。
以上共に、今年はなし。
本は買っていますが、まだ読んでいません。
●今年の傾向
傾向といいましても、とにかく本を読めていないので、
【哲学・思想】系の本がその中でも多かったということになります。
國方栄二さんのストア派哲学に関する本を、2020年の後半に読み、
その後、エピクテトスの著作(正確いいますと、弟子がまとめたもの)
の國方さんの翻訳本も含めて、ここ2年ほど、ストア派、なかでも
エピクテトスの著作に関する本をよく読んでいます。
実際に、エピクテトス関連の本が最近、よく出ています。
セネカの本も含めて、ストア派哲学が見直されている、
という印象を受けます。
コロナ禍といい、日本の経済状況も長年、デフレで所得が減少気味、
今年はさらにロシアによるウクライナ侵攻もあり、
北朝鮮のミサイル発射など、世界平和が脅かされています。
これらの不安を乗り越えるための方策として、
このストア派の哲学――なかでもエピクテトスの
「自分の力の及ぶものと及ばないものとを分けて考える」
というものの考え方、取り組み方が
脚光を浴びる状況になっているのかもしれません。
●私の2022年〈リアル系〉ベスト3候補
『奴隷の哲学者エピクトテス 人生の授業』荻野弘之 ダイヤモンド社
『生きがい―世界が驚く日本の幸せの秘訣―』茂木健一郎 新潮文庫
『「空気」を読んでも従わない 生き苦しさからラクになる』鴻上尚史
岩波ジュニア新書
『哲人たちの人生談義 ストア哲学をよむ』國方栄二 岩波新書
――(現在進行形で読書中の本ですが、入れておきます。)
『ロウソクの科学』ファラデー 岩波文庫
以上、この辺が今年の候補ですね。
昔から私は「幸福論」と呼ばれるものが好きで、よく読んできました。
哲学書の三大「幸福論」と呼ばれる、
ヒルティ『幸福論』(全三巻、幸福に関する短文集、仕事の有用性、他)、
アラン『幸福論』(幸福をテートとするプロポと呼ばれる短文集)、
ラッセル『幸福論』(幸福は自分の力で得られるという長編論文)
を筆頭に、ショーペンハウエルの『幸福について』という本もあります。
古代ギリシアの哲学者プラトンの、<よく生きる>について書いた
初期ソクラテス対話集の「クリトン」や、
幸福は<最高善>であるというアリストテレスの『ニコマコス倫理学』、
自分の力の及ぶものと及ばないものを分けるのが大事というストア派の
エピクテトス『人生談義』等々、読んできました。
哲学的な「幸福論」というだけでなく、
ごく一般的な「人生論」「処世論」といったものも含めて、
心理学系の本も好きで読んできました。
また、宗教書になる、初期仏教や空海に関する本も、
たぶんに「幸福論」的に読んできました。
今回も、そういう本が気になっています。
この中では『ロウソクの科学』だけが純粋な科学解説本ですね。
あとは、哲学・思想といったものです。
さて、次回はこの中からベスト3を選んでみます。
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★創刊300号への道のり はお休みです
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本誌では、「私の読書論163-私の年間ベスト3・2022年リアル系(前編)幸福論を読む」と題して、今回も全文転載紹介です。
2013年から毎年毎年紹介してきた<○○年に読んだ本から>~<私の年間ベスト3>ですが、今年で10年になります。
その間にオススメした本は何冊になるのでしょうか。
当初は数を絞らずに紹介していました。
その後、「ベスト1」になり、「ベスト3」になってからはまだ四回目ですね。
50歳になって、ブログを始めて、自分の教養のなさにガックリし、改めて読書と取り組んだわけです。
朝読を始めて年間100冊超の本を読むようになりました。
そのうちの半分を<リアル系>の本を読むようにしました。
それまでは、もっぱら小説ばかり読んでいました。
それも、SFやミステリといったエンタメ系のものばかりでした。
これではやはりダメで、もっと硬い本を読もうと考えたわけです。
同じ小説を読むのでも、古典の名作を、といったように。
50歳から19年たちました。
コロナ禍になってから読書量が激減し、三桁に届かなくなったのですが、19年でのべ2000冊超の本を読んだ計算になります。
その内の約訳半分がリアル系で、主に哲学・思想・宗教系の本になっています。
哲学にしろ宗教(主に仏教)系の本にしろ、たいていはまだ古代編で、哲学などは全く近代以降のものは未読に近い状態です。
その辺は反省すべきところでしょうか。
また一般の教養としては、科学系も歴史系もその他諸々の分野も全くといっていいほど未開拓なので、この辺は将来への宿題でしょう。
*参照:
・一番初めの年間読書オススメ紹介~<○○年に読んだ本から>――
2013(平成25)年12月31日号(No.119)-131231-
“今年(2013年)読んだ本・買った本”から (1)教養編
(別冊 編集後記)2013.12.31
“今年(2013年)読んだ本・買った本”から (1)教養編
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2013/12/2013-1-236b.html
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-11739419082.html
・最初の<私の年間ベスト3>紹介――
2019(令和元)年12月15日号(No.261)「私の読書論126-
読書生活書籍購入50年(5)リアル編
-50代以降・世界の四聖編ベスト3(前編)」
(別冊 編集後記)2019.12.15
私の読書論126-読書生活書籍購入50年(5)リアル編-50代以降世界の四聖編ベスト3(前)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2019/12/post-cd9e66.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/15c4e4828b0055d6ddf7d0c0807508d8
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