« 中国の古典編―漢詩を読んでみよう(14)漢代(5) -楽しい読書313号 | Main | 私の読書論155-荒俣宏『喰らう読書術』から~本の価値-楽しい読書314号 »

2022.03.05

左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ(25)楽器における左利きの世界(1)-週刊ヒッキイ第614号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第614号 別冊編集後記

第614号(No.614) 2022/3/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(1)左利き演奏という選択肢」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第614号(No.614) 2022/3/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(1)左利き演奏という選択肢」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 前回は、
 「左利き対応楽器が欲しい!」というアピールで終わりました。

 今回からは、左手・左利き用の楽器による左利き楽器演奏について、
 考えてみようと思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界 (1)
  ◆ 「固定観念」または「偏見」という名の敵 ◆
   ~ 左利き演奏という選択肢 ~  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●「外枠から埋めていく必要があると思う」

いつも左利きおよび左使いについて考えているガボちゃんのブログで、
今左利きと楽器について考察されています。

「外枠から埋めていく必要があると思う」(1~3)

「続・外枠から埋めていく必要があると思う」(1~3)

ガボちゃんさんは、「エレクトーン」の経験者で、
音楽や演奏に関してもそれなりに詳しいであろうと信頼しています。
まだ内容を精査していませんが、
今後さらに、どのようなご指摘がいただけるのか、楽しみにしています。


 ●「固定観念」または「刷り込み」の問題

ガボちゃんさんの話のポイントとして、
「固定観念」の問題だろうと思います。

「外堀を埋める」とは、要するにこの右利き偏重の考え方、
「固定観念」――もっと強い言葉で言えば、
「偏見」とも言えるもの――これを改めて行く、ということでしょう。


「演奏する側」と「教える側」の二通りの面があると思います。
「演奏する側」にも「教える側」にも「固定観念」があります。
社会的な「刷り込み」とも言えるものです。

書字(字を書く)場合でもそうですが、スポーツでもそうです。
「字は右手で書くもの」とか、
(野球の)バットでも(ゴルフの)クラブでも
(テニスの)ラケットでも「右で振る」とか。
楽器でも、右手で弦を弾き左手で弦を押さえるとか。

「世界のホームラン王」の王貞治さんも、少年時代は、
まわりの人に合わせて右打席で打っていたそうです。
阪神タイガースで2000本安打を記録した名ショート、
鳥谷敬(たかし)さんも、初めは右で打っていたそうです。

プロテニス選手伊達公子さんも左利きですが、
右手にラケットを持つ右打ちです。
最初にテニスを始めたとき、
まわりの子たちがみな右手でラケットを握っていたから、
と聞いたことがあります。

右手に書かれた言葉が話題になった、
先の北京冬期オリンピックで銀メダルを獲得した、
カーリング女子の藤澤五月選手も左利きだけれど、
ストーンを投げるのは右手です。

右手にあれだけ細かい字を書けるのですから、
きっと左利きなのだろう、と思いつつも、
右手でストーンを投げていたのでどうなんだろう、
と思っていたのですけれど。

*参照:
藤澤五月は左利き?右手でストーンを投げる理由はなぜ?


 ●「演奏する側」と「教える側」の「固定観念」の問題

「演奏する側」も「教える側」も、
(今まで通りの)右主体で演奏する方法を刷り込まれているもので、
つい右利きの方式で始めてしまうものです。

「演奏する側」に強い「左利きでやりたい」という動機
(「左利き意識」)がないかぎり、
「教える側」の常識(固定観念)に流されて、
左利きの人であっても(従来通りの)右利きの方法で始めるでしょう。

昨今「左利きの人は左利きのままで」という風潮が強まってきており、
そういう意味では、楽器の演奏も
「左利きのままで始めたい」という欲求を持つ人が増えてきそうです。

そういう意識改革が必要だ、という指摘でしょう。


 ●左利き演奏という選択肢

私の持論は、

「利き手は心につながっている」

というものです。

利き手の動きには、心の動きが反映されているのではないか。

知らず知らずに話ながら手や腕を動かす人がいます。
いわゆるジェスチャーです。
これって、たいてい利き手・利き腕を動かすものです。

それが私のいう「利き手は心につながっている」という証になります。

で、音楽というのは、純粋に心の表現ではないか、と思うのです。

そういう心の表現だからこそ、利き手・利き腕で演奏するべきだろう、
と考えるのです。

片手で弦を弾いて音を出すギターやバイオリンのような弦楽器の場合は、
絶対利き手で弾くべきでしょう。

現に、ギターの左用は販売されています。
結構ユーザーも多いように思います。

ネットを見ていますと、
バイオリンの左用を求める人も少なくないようです。


 ●両手を使う楽器の場合

以前も書きましたが、
よく「両手を使うので利き手は関係ない」という人もいます。

ピアノのように両手を使う楽器の場合は、
一見関係ないように思うかもしれません。

しかしよく言われるように、右手はメロディライン、左手は伴奏、
という分担がある、といいます。

そういう場合、
やはり心につながっている利き手でメロディを担当したい、
と思うものではないでしょうか。

左利きの知人からお聞きした話では、

 《ピアノを練習していた私は、両手を同じように練習しました。
  特に、バッハのインベンションなどは、
  右手も左手も同じような旋律を追いかけ、
  両手の鍛練が必要でした。》

といいます。

まあ、そういう曲による違いはあるかもしれません。
しかし、左手の役割というものは、全般的にいえば脇役だろう、
と思います。

もし両手にそういう役割分担がなかったとしても、
手や腕の動きという観点からいいますと、
左利きの人の場合、
やはり左用のピアノというものが必要になるように思います。

 ・・・

次回は、両手で演奏するピアノを例に演奏の動き、
という観点から考えてみようと思います。


 ● アピール「左利き対応楽器が欲しい!」

何度もいいますが、<左右平等・同権社会>を実証するのは、
一種「嗜好品」のような存在である、「楽器」のような道具類において、
「左利き対応の製品がどれだけ存在するか」ではないでしょうか。


┏━アピール━━━━━━━━┓
┃♪(ギターだけでなく)♪ ┃
┃#左利き対応楽器が欲しい! ┃
┃#左用○○が欲しい!    ┃
┗━━━━━━━━━━━━━┛

(○○)には、ご自分の欲しい楽器名を!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 「★600号までの道のり」(11)第221号 ~ 第230号

第221号(No.221) 2010/7/24「<左利きプチ・アンケート>第66回
利き手・利き足・利き目はどっち?」
 ●<左利きプチ・アンケート>● ..第四土曜日掲載
  第66回 利き手・利き足・利き目はどっち?

第222号(No.222) 2010/7/31
「最近の<左利きプチ・アンケート>紹介」
内容:第五土曜日は本来お休みですが、
   最近実施した<左利きプチ・アンケート>について、
   紹介を兼ねてふれてみます。

第223号(No.223) 2010/8/7
「<LHM>宣言!“左利き紳士・淑女録”(3)」
  (1)実在の人物 編 ■は行-ぷ■
 【プリンセス天功・PRINCESS TENKO】ぷりんせす・てんこう
  (2)架空の人物 編 ■さ行-さ■
 【佐伯郁弥】さえき・いくや
 ・新津きよみ/著「左手の記憶」の主人公。小説家。
  《将来有望な新鋭作家という位置づけ》<1>章。
  ※ 参照:「左手の記憶」収録短編集
 ・新津きよみ/著『指先の戦慄』角川ホラー文庫(2010.6.23)

第224号(No.224) 2010/8/14
「《矯正/直す》表現に思う(5)言葉より本質?―前編―」
内容:<左利きプチアンケート>再版(第11回)「利き手(左利き)の
矯正・直す」という言葉をどう思いますか のコメントに、
   言葉にこだわるのではなく、その根底にあるものを見極める
   ことが大事、といった内容のものがあります。
   言わんとすることは理解できますが、まずは言葉・表現から
   入る、という道もあります。本質を見極める前に、先に改め
   るべきことがあるのではないでしょうか。

第225号(No.225) 2010/8/21
「名作の中の左利き(番外編)「はさみ」岩井礼子」
「左利き用」のハサミを使う人の思い出話
・『最高の贈り物―'98年版ベスト・エッセイ集』
  日本エッセイストクラブ/編 文春文庫(2001/08)

第226号(No.226) 2010/8/28「<左利きプチ・アンケート>
最近の<左利きプチ・アンケート>の結果から感じたこと(前)」
 ●<左利きプチ・アンケート>● ..第四土曜日掲載
  最近の<左利きプチ・アンケート>の結果から感じたこと(前編)
 5/1~ 再版第35回 新版・利き手調査第2回―エディンバラ利き手調査
 5/22~ 第65回 洗剤雑巾右手左手どっちがどっち?

第227号(No.227) 2010/9/4
「<LHM>宣言!“左利き紳士・淑女録”(4)」
(1)実在の人物 編 (気になる情報がなく、今回はお休みです。)
(2)架空の人物 編 ■さ行-さ■【雑賀小太郎】さいか・こたろう
 ・左利きであることを、左利きでの鉄砲の腕を隠している。
 ・和田竜/著『小太郎の左腕』小学館(2009/10/28)の主人公。
 ■は行-ふ■【藤田三十郎】ふじた・さんじゅうろう
 ・和田竜/著『小太郎の左腕』小学館(2009/10/28)の登場人物
 ・戦国武将、戸沢家の猛将・林半右衛門の養育係。
  林家の譜代の家臣。左構えの火縄銃を持つ鉄砲好き。
・和田竜/著『小太郎の左腕』小学館(2009/10/28)

第228号(No.228) 2010/9/11
「《矯正/直す》表現に思う(5)言葉より本質?―後編―」
内容:前回は、「矯正」という単語に過剰な反応を持たず、根底
   に何があるのかを理解する事が大事だ、という意見に対し、
   危険だと書きました。その辺を考えてみましょう。

第229号(No.229) 2010/9/18
「名作の中の左利き(9)ポー~左利きの母親」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ ..第三土曜日掲載
  ―その9― ポー「悪魔に首を賭けるな」~左利きの母親
・『ポオ小説全集3』エドガー・アラン・ポオ/著 創元推理文庫
 (1974.6.28)

第230号(No.230) 2010/9/25
「最近の<左利きプチ・アンケート>の結果から感じたこと(後編)」
 6/26~ 再版 第3回 左利きの子に右手使いを試みるか否か
 7/24~ 第66回 利き手・利き足・利き目はどっち?


――今回から10号ずつの紹介です。
 第一土曜は、左利き講座 <左利きムーヴメント>宣言!
  【新企画】“左利き紳士・淑女録”
 第二土曜は、<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ>
左利き子育て相談の疑問 → 《矯正/直す》表現に思う
 第三土曜は、≪左利き学入門≫ 左利きミステリ編
 第四土曜は、<左利きプチ・アンケート>
 第五土曜があるときは、臨時増刊で、バックナンバーの紹介

引き続き、この時期は欄外で、【おまけコーナー】として、
最新の左利き情報をメモ的に紹介していました。


*各号のタイトルを見て、「これ気になるなあ、読んでみたいなあ」
 というものがございましたら、リクエストをお願いいたします。
 再配信なり、現時点での加筆・修正を行っての配信など、
 改めてお届けすることも考えています。
 リクエストは、本誌に返信してください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25― 楽器における左利きの世界(1)左利き演奏という選択肢」と題して、今回も全紹介です。

今号からバックナンバーの紹介は、10号ずつとしました。

内容は、音楽・楽器と左利き対応についてです。
今回は、時間に追われ、ちょっと書き切れていない内容です。
最近の傾向ですけれど……。

メルマガの軽量化も考えています。
どうも読書も資料読みも、資料用の検索も思うように進んでいません。
その分、内容も軽量化しているようですが、「山椒は小粒でもピリリと辛い」を目指していこうと思います。

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』


『レフティやすおのお茶でっせ』〈左利きメルマガ〉カテゴリ

|

« 中国の古典編―漢詩を読んでみよう(14)漢代(5) -楽しい読書313号 | Main | 私の読書論155-荒俣宏『喰らう読書術』から~本の価値-楽しい読書314号 »

音楽」カテゴリの記事

心と体」カテゴリの記事

左利き」カテゴリの記事

左手・左利き用品」カテゴリの記事

左利きを考える」カテゴリの記事

左利きメルマガ」カテゴリの記事

左利きの人」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 中国の古典編―漢詩を読んでみよう(14)漢代(5) -楽しい読書313号 | Main | 私の読書論155-荒俣宏『喰らう読書術』から~本の価値-楽しい読書314号 »