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2021.12.31

私の読書論151-私の年間ベスト3・2021年リアル系(後)-楽しい読書309号

古典から始める レフティやすおの楽しい読書 別冊編集後記

2021(令和3)年12月31日号(No.309)「私の読書論151-
私の年間ベスト3・2021年リアル系(後編)岡本太郎他」

☆ ☆ ☆

2021年もいよいよいおしまいになりました。

今年も一年本当にご愛顧ありがとうございました。

来年もそれなりに頑張って発行を続けてゆく所存です。

よろしくお願いいたします。

レフティやすお <(_ _)>

 

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2021(令和3)年12月31日号(No.309)「私の読書論151-
私の年間ベスト3・2021年リアル系(後編)岡本太郎他」
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 いよいよ今年も終わりになりました。
 年末年始恒例の「私の年間ベスト3」の2回目を。

 その年、もしくは前年に私が読んだ本から
 オススメの「私の年間ベスト3」を選ぶという企画です。

 今回は、「リアル系」の後編、
 <岡本太郎>の二冊目の『対極と爆発』と、
 <リアル系>三番目、國方栄二『ストア派の哲人たち』について、
 そして、「ベスト3」以外について。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 - 私にもなれる!? ストイックな倫理家たち -
  ~ 私の年間ベスト3・2021リアル系(後編) ~
  2.岡本太郎『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』椹木野衣/編
   ちくま学芸文庫
  3.國方栄二『ギリシア・ローマ ストア派の哲人たち
   セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウス』中央公論新社
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

~ 私の年間ベスト3・2021リアル系 ~

(1)『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』
岡本太郎 青春出版社・青春文庫<新装版> 2017/12/9

(2)『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』岡本太郎
 椹木野衣/編 ちくま学芸文庫 2011/2/8

(画像:『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』岡本太郎 青春出版社・青春文庫<新装版> 2017/12/9、『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』岡本太郎 椹木野衣/編 ちくま学芸文庫 2011/2/8) 

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(画像:『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』岡本太郎 椹木野衣/編 ちくま学芸文庫 2011/2/8)

 ●芸術論であり人生論:(2)『対極と爆発』中の『今日の芸術』

(1)の『毒を持て』にも一部紹介されていますように、
『対極と爆発』の中に収録されている『今日の芸術』は、
岡本太郎さんの芸術論であり、人生論、生き方論でもあります。

芸術論といえば、一般人には無関係のように映りますが、
鑑賞も創造だ、自分を作ることだといいます。

 《味わうことによって創造に参加するのです。》p.118

本当に感動した瞬間に、見る世界が変わり、
今まで見ることのなかった、今まで知ることのなかった世界を発見する。
そこで生活が生きがいとなり、

 《あなたはあなた自身を創造しているのです。》p.119

といいます。

 ・・・

『今日の芸術』のなかでもう一つだけ書いておきたいことがあります。
それは、人間の価値といったことについてです。

岡本太郎さんは、こう書いています。

 《路傍にころがっている、石ころとか木の葉がある。
  そこにそのまま、ただ[ある](原書傍点)ということがたいせつです。
  人間はちょうど石ころと同じように、
  それそのものとしてただ[ある](原書傍点)、という面もあるので、
  その一見無価値的なところから
  新しく自分をつかみなおすということに、
  これからの人間的課題があるのです。》p.161

 《自分が自分自身で思い込んでいる自分の価値というものを
  捨てさって、自分の真の姿をはっきりさせ、
  ますます自分自身になりきるということ、
それがまた、じつは、おのれの限界をのり越えて、より高く、
  より大きく自分を生かし、前進させてゆくことなのです。》

 《自分の姿をありのままに直視することは強さです。
  だれでもが絵を描き、おのれをすなおに表現するということは、
  不必要な価値観念をすて、自分を正しくつかむ、
  きわめて直接的で純粋な手段であり、それによってまた、
  もっとも人間的な、精神の自由を獲得することができるのです。》

といいます。

芸術の問題は簡単で、ただ“描くか・描かないか”だけだ、といいます。
「自信を持つこと、決意すること」だけなのだ、といいます(p.162)。

石ころのように、
《そこにそのまま、ただ[ある](原書傍点)ということがたいせつ》で、
《自分の姿をありのままに直視することは強さ》だといい、
「自信を持つこと、決意すること」だけだ、
というシンプルな行き方です。

こういう行き方・生き方ならだれでもできるように思います。
要は、決意するかどうか、というだけですから。

「決意即実現(?/成功?)」というのは、
「発心即菩提」という仏教の考え方を思い起こさせます。

 

 ●私の2021年〈リアル系〉ベスト3――『ストア派の哲人たち』

(3)『ギリシア・ローマ ストア派の哲人たち
 セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウス』
 國方栄二 中央公論新社 2019/1/9

*参考:
(出版社の紹介文)
 「ストイックに生きる」ことは、
 自分に厳しいだけの生き方なのだろうか?
 キュニコス派のディオゲネスから、ゼノンらの初期ストア派、
 パナイティオスらの中期ストア派、ローマ時代の後期ストア派、
 すなわちセネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウスの思想を紹介。
 初期、中期、後期の特徴を分析し比較し、
 「ストイックに生きる」という意味を探る

第一章 自然にしたがって生きよ――キュニコス派
第二章 時代が求める新しい哲学――ストア哲学の誕生
第三章 沸き立つローマの市民――ストア哲学の伝承
第四章 不遇の政治家――セネカ
第五章 奴隷の出自をもつ哲人――エピクテトス
第六章 哲人皇帝――マルクス・アウレリウス
終 章 ストイックに生きるために

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(画像:『ストア派の哲人たち』ほかストア派の哲学者の本(『人生談義 (上)』エピクテトス 國方栄二/訳 岩波文庫、『幸福論 第1部』ヒルティ 草間 平作/訳 岩波文庫、『自省録』マルクス・アウレーリウス 神谷美恵子/訳 岩波文庫、『ローマの哲人 セネカの言葉』中野 孝次 講談社学術文庫、参考として『モンテーニュ』宮下志朗 岩波新書)

 ・・・

本書は、学術書ではなく、ストア派哲学の一般向けの入門書。

主に後期ストア派の哲人たち――セネカ、エピクテトス、
マルクス・アウレリウスを中心に、
それぞれの哲学者の時代背景とともに、
その人の哲学の生まれた状況を想像させる内容となっています。

巻末に索引とともに、ストア派の名言/名句集が掲載され、
役に立つものになっています。

このストア派の哲学は、哲学というより、
生き方論や処世術的な面があり、私は以前から好きでした。

 ●セネカ

セネカ(前4頃‐前65)は、
第5代ローマ皇帝ネロ幼少期の家庭教師であり、
のちネロが皇帝になってからは、
その執政官として腕を振るった政治家であり、哲学者でもあり、
悲劇作家でもあります。
政治家としては色々な評価がありますが、哲学者としては、
人間的な優しさも見せ、中野孝次さんの著作にもありますように、
道徳書簡等見るべきものがあります。

 

『生の短さについて 他2篇』セネカ 大西 英文/訳 岩波文庫 2010/3/17

(出版社の紹介文) 生は浪費すれば短いが、活用すれば十分に長いと説く
 『生の短さについて』。心の平静を得るためにはどうすればよいかを
 説く『心の平静について』。快楽ではなく、徳こそが善であり、
 幸福のための最も重要な条件だと説く『幸福な生について』。
 実践を重んじるセネカ(前4頃‐後65)の倫理学の特徴がよく出ている
 代表作3篇を収録。新訳。

『ローマの哲人 セネカの言葉』中野 孝次 講談社学術文庫 2020/7/10

(出版社の紹介文) 人間の一生は短くはかない。だから欲の奴隷から脱し、
 自らを見つめよ―「生」を考え抜いたセネカ(?~六五)の魅力を
 再発見した作家が自ら翻訳し、現代を生きる日本人への箴言集として
 最晩年に書き下ろしたエッセイ。「道徳性が完全に欠落」した日本を
 憂え、ときに苛烈な筆致で叱咤激励する。
 よく生きるためのヒントを凝縮した、新しいセネカ入門書。

 

 ●エピクテトス

元奴隷出身のエピクテトスは、その後哲学者となり、その弟子によって、
現在もその思想が伝えられています。
それが『人生談義(語録)』とその要約である『要録』です。
昨年末から今年年初、『ストア派の哲人たち』の著者である
國方栄二さんによる新訳本が出ました。

ヒルティの『幸福論 第1部』に、
その『要録』の翻訳と注が収録されています。
今まではこちらで読む人が多かったように思います。

今回新訳が出たことで、
手軽に原書にふれることができるようになりました。

いちばん有名だと思うエピクテトスの言葉は、

 《物事のうちで、あるものはわれわれの力の及ぶものであり、
  あるものはわれわれの力の及ばないものである。(略)
  われわれの働きによるものはわれわれの力の及ぶものであるが、
  (略)われわれの働きによらないものは、
  われわれの力の及ばないものである。
  そして、われわれの力の及ぶものは本性上自由であり、
  妨げられも邪魔されもしないが、われわれの力の及ばないものは
  脆弱で隷属的な妨げられるものであり、本来は自分のものではない。》

    『エピクテトス 人生談義 (下)』より『要録』「一」p.360

 

要は、自分の自由な意志を重んじ、
「自分が動かせる部分に力を注げ!」ということです。

自分の力の及ばない、世間の評判とか、あるいは生まれとか育ちとかは、
自分の意志でどうにもならないものですが、
自己の欲望や判断などは自分の力でどうにかすることが可能です。

そういう「自分にできることをやれ」というのです。

 

 《ストイックに生きることは
  諦めてなにもせずにひたすら耐えるようなことではなかった。
  エピクテトスは、人間は自分の前に立ち現れる心像に対して、
  みずからの意志によって自由に行動することができる、
  と考えたのである。》

   『ストア派の哲人たち』「第5章 奴隷の出自を持つ哲人」p.185

 

*参照:弊誌
2013(平成25)年12月31日号(No.119)-131231-  
“今年(2013年)読んだ本・買った本”から
(1)教養編:エピクテトス「語録」「要録」

“今年(2013年)読んだ本・買った本”から (1)教養編
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2013/12/2013-1-236b.html
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-11739419082.html

『エピクテトス 人生談義 (上)』國方 栄二/訳 岩波文庫 2020/12/17

(出版社紹介文) 「君は私の足を縛るだろう。
 だが、私の意志はゼウスだって支配することはできない」。
 ローマ帝国に生きた奴隷出身の哲人エピクテトスは、
 精神の自由を求め、何ものにも動じない強い生き方を貫いた。
 幸福に生きる条件を真摯に探るストア派哲学者の姿が、
 弟子による筆録から浮かび上がる。
 上巻は『語録』第一・二巻を収録。(全二冊)

『エピクテトス 人生談義 (下)』國方 栄二/訳 岩波文庫 2021/2/18

(出版社紹介文) 「もし君が自分のものでないものを望むならば、
 君自身のものを失うことになる」。(略)
 下巻は『語録』第三・四巻、『要録』等を収録。(全二冊)》

『幸福論 第1部』ヒルティ 草間 平作/訳 岩波文庫 1961/1/1
―スイスの哲学者ヒルティの「幸福」に関する論文・エッセイ集(全三巻)。
 「エピクテトス」という表題で、簡潔にまとめた文を収録。

 

 ●マルクス・アウレリウス

マルクス・アウレリウス(121-180)は、
ローマ帝国最盛期の五賢帝の一人、
哲人皇帝と呼ばれ、その著作『自省録』が知られています。

プラトンは、中期の対話篇『国家』において、理想国家の君主として、
哲学者が王になるか、王が哲学者として「哲人王」となるかという、
哲人王による統治を理想としたといいます。

まさにそういう理想の皇帝の一人といえるでしょう。

『自省録』は、そんな彼が戦闘の合間に、
まさに自省のために書いたもので、
人に読ませるための本ではありません。
それ故に、
我々悩める人が読んでも役に立つような言葉が書かれています。

 

『自省録』マルクス・アウレーリウス 神谷美恵子/訳 岩波文庫 2007/2/16

(出版社の紹介文) 生きているうちに善き人たれ―
 ローマの哲人皇帝マルクス・アウレーリウス(一二一‐一八〇)。
 重責の生のさなか、透徹した内省が紡ぎ出した言葉は、
 古来数知れぬ人々の心の糧となってきた。
 神谷美恵子の清冽な訳文に、新たな注を付す。

 

 ●ベスト3以外のオススメ

◎『書きたい人のためのミステリ入門』新井 久幸 新潮新書 2020/12/17

(出版社の紹介文) 読むと書くとは表裏一体。
 書き手の視点を知れば、ミステリは飛躍的に面白くなる。
 長年、新人賞の下読みを担当し、伊坂幸太郎氏、道尾秀介氏、
 米澤穂信氏らと伴走してきた編集長が、
 ミステリの〈お約束〉を徹底的に解説。
 読むほどにミステリの基礎体力が身につく入門書。

先ほども書きましたが、
謎解きミステリとは何か、その魅力とは? 等、
謎解きミステリの書き方を中心に説明されています。

思わず、ちょっと書いてみたいな、という気にさせます。

また、このジャンルの初心者向け読書ガイドとしても使えます。

 

◎『梅原猛の授業 仏教』梅原猛 朝日文庫 2006/10/1

梅原猛さんが、真言宗の東寺にある真言宗の中学校で一学期間に行った
仏教の授業のようすをまとめた本。

一部の記述にどうかと思われる部分がありますが、
全体を通していいますと、
非常によくできた仏教の歴史、日本の仏教の歴史をまとめた教科書、
と言っていいかと思います。

釈迦が始めた原始仏教から、大乗仏教、日本での受容の歴史、
さらにその発展の歴史、最後に現代におけるおける仏教のあり方まで。

 

 ●私の今年2021年〈リアル系〉ベスト1――岡本太郎

今年のベスト1は、これと決めず、岡本太郎さんの二つの著作
という形にしておきたいと思います。

 

 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡
 
  岡本太郎

 (1)『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』
青春出版社・青春文庫<新装版> 2017/12/9

 (2)『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』椹木野衣/編
  ちくま学芸文庫 2011/2/8

 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡

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 ★創刊300号への道のり(9) 2016(平成28)年(9年目)

(前回の2015(平成27)年(8年目)の分で、165号が抜けていました。
 改めてその前後から掲載します。)

164.
2015(平成27)年11月30日号(No.164)-151130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
『まれびとこぞりて』コニー・ウィリス」
165.
2015(平成27)年12月15日号(No.165)-151215-
「私の読書論74-私の年間ベスト2015(前編)リアル系
竹内照夫『四書五経入門』」
166.
2015(平成27)年12月31日号(No.166)-151231-
「私の読書論75-私の年間ベスト2015(後編)フィクション系」

-2016-

167.
2016(平成28)年1月15日号(No.167)-160115-
「私の読書論76-本との出会い」
168.
2016(平成28)年1月31日号(No.168)-160131-
「古代中国編―中国の古代思想を読んでみよう(3)易経を読む(前)」
169.
2016(平成28)年2月15日号(No.169)-160215-
「私の読書論77-本の読み方-自分の頭で考える」
170.
2016(平成28)年2月29日号(No.170)-160229-
「古代中国編―中国の古代思想を読んでみよう(4)易経を読む(後)」
171.
2016(平成28)年3月15日号(No.171)-160315-
「私の読書論78-〈「私のおススメ古典○○選」の試み〉2
-「50分の1」の古典への道-」
172.
2016(平成28)年3月31日号(No.172)-160331-
「古代中国編―中国の古代思想を読んでみよう(5)書経を読む」
173.
2016(平成28)年4月15日号(No.173)-160415-
「私の読書論79-〈「私のおススメ古典○○選」の試み〉3
-おススメ古典50選候補その1≪海外・古代・フィクション系F≫」
174.
2016(平成28)年4月30日号(No.174)-160430-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(6)詩経を読む(前編)」
175.
2016(平成28)年5月15日号(No.175)-160515-
「私の読書論80-読書について―我流の読書」
176.
2016(平成28)年5月31日号(No.176)-160531-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(7)詩経を読む(後編)」
177.
2016(平成28)年6月15日号(No.177)-160615-
「私の読書論81-読みやすい本(形式)とは」
178.
2016(平成28)年6月30日号(No.178)-160630-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(8)礼記を読む」
179.
2016(平成28)年7月15日号(No.179)-160715-
「私の読書論82-『礼記』学記篇より-古代中国の学問教育論」
180.
2016(平成28)年7月31日号(No.180)-160731-
「新潮社・角川書店・集英社―3社<夏の文庫>フェア2016から
人間の不思議、人生の深さ」
181.
2016(平成28)年8月15日号(No.181)-160815-
「私の読書論83-文章に書いて考えをまとめる」
182.
2016(平成28)年8月31日号(No.182)-160831-
「2016年岩波文庫フェア-名著名作再発見から―森の生活、論語」
183.
2016(平成28)年9月15日号(No.183)-160915-
「私の読書論84-読書と長生きの関連性 について」
184.
2016(平成28)年9月30日号(No.184)-160930-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(9)『春秋左氏伝』を読む」
185.
2016(平成28)年10月15日号(No.185)-161015-
「私の読書論85-読んでいる書物からその人の人格がわかる」
186.
2016(平成28)年10月31日号(No.186)-161031-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(10)『論語』を読む」
187.
2016(平成28)年11月15日号(No.187)-161115-
「私の読書論86-(本/文章を)書くこと(1)とにかく書いてみる」
188.
2016(平成28)年11月30日号(No.188)-161130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
ディケンズ『クリスマス・ブックス』から『鐘の音』」
189.
2016(平成28)年12月15日号(No.189)-161215-
「私の読書論87-(本/文章を)書くこと(2)まず最後まで書く」
190.
2016(平成28)年12月31日号(No.190)-161231-
「私の読書論88-私の年間ベスト2016(前編)リアル系」

 ・・・

この年の月末「古典紹介編」は、
古代中国の思想・哲学編に移り、「四書五経を読む」でした。

月半ばの発行号の「私の読書論」では、
読書について、文章を書く行為について等の我流の読書論を展開。

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本誌では、「私の読書論151-私の年間ベスト3・2021年リアル系(後編)岡本太郎他」をお届けしています。

今回も、全編公開しました。

今回は「後編」で、前回の残りの(2)(3)とベスト3以外のこれというものを紹介しています。

 ・・・

では、弊誌を面白いと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』

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2021.12.18

2021(令和3)年書き残した左利きの話題-週刊ヒッキイ第609号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第609号 別冊編集後記

第609号(No.609) 2021/12/18
「2021(令和3)年書き残した左利きの話題」

☆彡

早いもので、今年の発行も最終となりました。
今年も一年変わらぬご愛顧ありがとうございました。

来年もボチボチとやっていきますので、
変わらぬ応援よろしくお願いいたします。

レフティやすお <(_ _)>

 

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン
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  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第609号(No.609) 2021/12/18
「2021(令和3)年書き残した左利きの話題」
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 2021(令和3)年もいよいよおしまいです。
 読者の皆様方にはよい年だったでしょうか。

 残念なことに私にとっては、
 お医者さん通いが常習化した一年となってしまいました……。

 今年一年を振り返り、いくつか書き残したこと、
 および、改めて書き止めておきたいことを、
 この最終号で書いておこうと思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 2021(令和3)年書き残した左利きの話題

 1.「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に左利き用テキスト
 2.左利き応援本――加藤俊徳『すごい左利き』
 3.左利きの子供のための絵本――『ヒミツのひだりききクラブ』
 4.左利きミステリ――知念実希人『レフトハンド・ブラザーフッド』
 5.左手書き用の手帳――左ききの道具店「左ききの手帳2022」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に左利き用テキスト

今年の左利きに関するニュースとして書き残したなあと思うのは、
まずいちばんに、

「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に左利き用テキストが登場
 お手本や解説が右側→左手で隠れない

のこと。

初めて知ったのは、
いつも左利き関連情報を教えてくださるガボちゃんのブログ記事。

2021.07.12「用紙は」
https://plaza.rakuten.co.jp/gabochan2007/diary/202107120000/

 

通信教育・通信講座の【がくぶん】の「日ペンのボールペン習字講座」

のことです。

《左利きの方はこちら!より練習しやすい専用テキストでお届けします
 字を書くときにお手本が隠れない!
 受講生や左利きの方の声から誕生しました!》

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こんなニュースになっています。

2021-07-01 17:30
『日ペンの美子ちゃん』が“左利き”の救世主に、
SNSに寄せられた不満受け新コース登場
https://www.oricon.co.jp/news/2198756/full/

 

一般に字の練習帳やテキストは、右利き(右手書き)に都合のよい、
向かって左側にお手本、右側に練習用のマス、という配置になっていて、
左利き(左手書き)には不便なものが多かった。

そこで、こういう不満に対応するべく、
左右反転タイプの左利き用のテキストを取り入れたコースを開設した
というニュースです。

右利き用と同じ受講費用で、申込時に選ぶことができます。
さらに、

《『日本左利き協会』と『左ききの道具店』の協力のもと、
 筆記具などの便利グッズも紹介する》

とのこと。

 

また、こちら↓では、次ページで、『左ききの道具店』や
『日本左利き協会』とのツイッターでのやりとりも示されています。

2021年07月06日 07時00分
「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に
左利き用テキストが登場 お手本や解説が右側→左手で隠れない
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2107/06/news030.html
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2107/06/news030_2.html

 

 ●左手書字への差別

私は、従来から左利き差別(利き手差別)の中で、学問の基礎であり、
最初の学問の道具ともいうべき「手書き文字」に関して、
左手書きが無視されてきたことを嘆いていました。

一部のお習字の先生は、
「きれいな字を書きたければ左利きでも右手で!」
と明言していました。

書道家(書家)の先生の中にも、字は右手で書くもの、
という固定観念に取り憑かれた人たちがいて、
こういう先生が学校の書写の教科書の作成にも参画されていたため、
書写教科書にも、右手書きの例しか示されていませんでした。

いや、今でも大半の学校書写教科書では右手例のみのままです。

かろうじて令和2年度用の東京書籍の小学校教科書「新しい書写」で、
初めて左手例が示されました。

 

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200204-toushoatarasiishoshapage03_ph112x

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2020.2.9
左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/02/post-0fbe38.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/dd08c16d81a211f5c60266bf57191f20

 

一方、民間の教育会社のテキストでは、右手例のみならず、
左手書きの例も並列で示されるようになってきています。

市販の一般向けの文字練習帳でも、
左利き用がいくつか出るようになりました。

 

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萩原季実子著
『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』アスコム

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2020.9.1
萩原季実子著『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる
大人のペン字練習帳』アスコムより発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/09/post-080871.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/0eff40a15dec909076c72d4bbec9d14a

 

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岡田崇花著『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』
ブティック社・ブティックムック

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2018.10.24
『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』10月18日発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2018/10/1018-109b.html

 

そして、歴史のある『日ペンの美子ちゃん』でも、
左利き用が登場したわけです。

学校教科書の世界が遅れているのが、分かりますね。

 

 ●オリパラ選手たちの左利き/「左右二刀流」大谷翔平選手

次は、東京2020のオリンピック、パラリンピックで
何人かの左利きの選手たちが活躍していました。

左利きかどうかが推定できる競技だけではなく、
それ以外の競技の選手たちにも結構いらっしゃったのだろうと思います。

競技数も増え、選手数も増え、
すべての競技を目にするのは難しかったので、
なかなか左利きの人を探すことはできませんでした。

「この人!」という目に止まった選手がいれば、
教えていただければ嬉しく思います。

 ・・・

他のスポーツ選手のなかでは、
やはり二刀流でMVPにも輝いた米メジャーリーグ、
エンゼルスの大谷翔平選手。

大谷選手の二刀流は、
投打――ピッチャーとバッターの意味で使われますが、
投げるのは「右」で打つのは「左」なので、
「左右の二刀流」ともいえますよね。

 

 ●左利きの話題が目立たなくなった!?

コロナ禍は2年目に入り、東京2020のパラリンピックもあり、
障害者についての情報が色々と取り上げられました。

コロナ禍におけるマスク着用の日常化にともない、
聴覚障害者向けの手話通訳や透明マスクなどが
テレビのニュースなどでも話題になりました。

また「LGBTQ」であったり、「BLM」だとか、
あるいは「ダイバーシティ」だとか、
いろんな言葉があれこれ言われるようになりました。

日本におけるLGBTQの割合は、3-10%といわれ、
昔からいわれている左利きの人の割合と余り変わりません。

にもかかわらずこの間、
左利きの話題はあまり目立たなくなってきたように思います。

*参照:TRPチャンネル#03 「LGBTQとは?」
https://tokyorainbowpride.com/lgbt/

 

 ●左利き応援本――加藤俊徳『すごい左利き』

そんななかで、久しぶりに左利きの応援本が出ました。

 

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加藤俊徳『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き
「選ばれた才能」を120%活かす方法』ダイヤモンド社 2021/9/29

左利きの脳医学者という肩書きで書かれた、
脳医学から見た左利きの特徴とその才能を活かす方法を説くもの。

従来からいわれる左利きの人の性格に基づくものと大差ない感じで、
それよりは、この方の左利きとしての体験談に興味を持ちました。

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2021.9.16
久しぶり?の左利き本近刊『1万人の脳を見た名医が教える
すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-6a4985.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ee4b23b82b0fa41a2e94f395e7253be0

 

 ●左利きの子供のための絵本――『ヒミツのひだりききクラブ』

《マイノリティの子どもを応援する「レアキッズ」応援本シリーズ第2作
 日本初!ひだりききの子どものための絵本》

という触れ込みの絵本です。

《右利きの世界で生きているとちょっと変わっているように見えても、
 左利きもいがいと「ふつう」だということを伝える。》

確かに、私たち左利きの人間は自分のことを、
自然と「ふつう」と受け止めているものです。

ただそれが右利きの人の「ふつう」とは微妙に違うのが、現実。
その理由は、当人の意識というより、やはりまわりの環境の側にある、
というのが、私の考えです。

まあ、それは読者のみなさまに考えていただくとして、
こういう本が出るということが、一つの考える機会になると思います。
ぜひ一度は手に取ってほしいと思います。

 

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・『ヒミツのひだりききクラブ』 (レアキッズのための絵本)
キリーロバ・ナージャ/さく 古谷萌, 五十嵐淳子/え 文響社 2021/10/7

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2021.10.23
日本初!ひだりききの子どものための絵本『ヒミツのひだりききクラブ』発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/10/post-d45bbd.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/5a4274c1e5c7410468668f35d7a014f1

 

 ●左利きミステリ――知念 実希人『レフトハンド・ブラザーフッド』

知念実希人さんの『レフトハンド・ブラザーフッド』が、
11月に上下二巻の文庫になって新刊として出ました。

「左手に兄の人格を宿した高校生」を主人公にした
左手の“兄”と二人三脚で、巻き込まれた殺人事件を解決すべく、
奮闘する探偵物語。

左利き(左手/左右)ミステリの新“手”とも言うべき作品です。
ぐいぐい読める面白い物語で、その中で、
時に自分の右手と左手のことも考える機会にしてほしいと思います。

 

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・知念 実希人『レフトハンド・ブラザーフッド』(上下)
文春文庫 2021/11/9
(上)
《事故をきっかけに左手に亡き兄・海斗が宿った高校生の岳士。
 兄の存在を消す治療を拒否し東京に逃げる道中で
 殺人事件に巻き込まれる。》

(下)
《真犯人を探すため違法ドラッグ密売組織に潜入した岳士に危機が迫る。
 協力者の彩夏は運命の恋人か、そして左手の兄は〈本物〉なのか?》

 

 ●左手書き用の手帳――左ききの道具店「左ききの手帳2022」

最後に、「日ペンの美子ちゃん」のところでも登場しました
《2018年8月13日の 「左利きの日」に開店したオンラインストア》
通販の左利き用品店『左ききの道具店』さんから、
今年も「左ききの手帳2022」が発売されています。

 

『左ききの道具店』さんの紹介文より――

《左手で書く人のための手帳です
 これまでの手帳は右利き用でした。
 左手で書くと日付が隠れるし、左手でページをめくると逆方向。
 でも、この手帳はそんな左ききの方の不満を解消し、
 毎日の記録を気持ちよく残すことができる。
 左ききの道具店が、
 左手で書く人のためにつくるオリジナルの手帳です。

 2019年のクラウドファンディングにて誕生、
 今回で3度目の発売になりました。

■左手で書きやすい工夫が盛りだくさん》

 

とありますように、左手書きに対応した手帳です。

「B6サイズ」とちょっと大きめなので、私の好みには合いませんが、
なかなかの商品です。

こういう商品は、一回ポッキリになってしまうと、
「残念な商品」なってしまいます。

今年も継続して発売されている点を評価したいと思います。

『左ききの道具店』さんでは、
先の『ヒミツのひだりききクラブ』も取り扱われています。

*参照:
左ききの道具店
https://hidari-kiki.shop/

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 ★600号までの道のり(9)第181号~第200号

第181(No.181) 2009/5/23「<左利きプチ・アンケート>第61回」
 第61回 左利きに関する本を読みますか?

第182(No.182) 2009/5/30臨時増刊号「左利き本企画書」
 ◎○左利き本企画書○◎ 第一候補「左利きってどうなの?」

第183(No.183) 2009/6/6
「<左利きムーヴメント>宣言!(2)左利き本リスト(後)」

第184(No.184) 2009/6/13「初めての生活技術(8)」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲
  ―その16― 初めての生活技術(8)ひも結び
 □彡 読者のお便りから □彡 
  どうすれば背中を押すことになるのですか?―応援の仕方

第185(No.185) 2009/6/20「名作の中の左利き(3)『左手のパズル』」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その3―『左手のパズル』萩尾望都/文 東逸子/絵

第186(No.186) 2009/6/27「<左利きプチ・アンケート>再版編11回」
  再版編11回「利き手(左利き)の矯正」という言葉をどう思いますか

号外 2009/7/5「『週刊ファミ通』&お休みのお知らせ」
 一週お休みのお詫びとお知らせ
 『週刊ファミ通』2009年7月17日号で左利きの記事

第187号(No.187) 2009/7/11
「初めての生活技術(9)ハサミ..渦巻切取課題(前)」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  ―その16― 初めての生活技術(9)ハサミを使う
   渦巻切取課題(前編)

第188(No.188) 2009/7/18 
「名作の中の左利き(4)『オズのつぎはぎ娘』」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その4― 『オズのつぎはぎ娘』R・F・ボーム/著

第189(No.189) 2009/7/25 
「<左利きプチ・アンケート>第62回左利きにあこがれる人..」
第62回 左利きにあこがれる人をどう思いますか

第190号(No.190) 2009/8/1 
「<左利きムーヴメント>宣言!(3)夏休み自由研究」
━<左利きムーヴメント>宣言!━ 
【夏休み特別企画―自由研究】ホントの利き手はどっち?

第191号(No.191) 2009/8/8
「初めての生活技術(9)ハサミ..渦巻切取課題(後)」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
 ―その16― 初めての生活技術(9)ハサミを使う
   渦巻切取課題(後編)

第192号(No.192) 2009/8/8 
「名作の中の左利き(5)『朗読者』シュリンク/著」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その5― 『朗読者』ベルンハルト・シュリンク/著

第193号(No.193) 2009/8/22 
「<左利きプチ・アンケート>【再版】第33回」
【再版】第33回 新版・利き手調査第1回―
   利き手テスト側性係数を調べる

第194号(No.194) 2009/8/29夏季臨時増刊「既刊号一覧2009年前期」
 ◆ 既刊号一覧 ◆ 
  左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii 
  バックナンバーの案内 2009年前期発行分(No.161-186)

第195号(No.195) 2009/9/5
「<左利きムーヴメント>宣言!(4)左利き関連サイト-1」
━<左利きムーヴメント>宣言!━ 
~その1~左利きのお役立ち情報リスト&リンク集を作る
  (4)左利き関連サイト~その1~

第196号(No.196) 2009/9/12「初めての生活技術(10)ハサミを使う」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  ―その16― 初めての生活技術(10)ハサミを使う
   右手/右利き用と左手/左利き用ハサミについて

第197号(No.197) 2009/9/19「名作の中の左利き(6)ホームズの名推理」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その6― 名探偵シャーロック・ホームズの名推理
   「黄色い顔」コナン・ドイル/著
   『コナン・ドイル』ジュリアン・シモンズ/著

第198号(No.198) 2009/9/26
「<左利きプチ・アンケート>第63回左利き対応..」
 ●<左利きプチ・アンケート>● 
  第63回 左利き対応してもらったことがありますか 

号外 2009/11/7「ひと月お休みのお詫びと再開へのご挨拶」

第199号(No.199) 2009/11/28
「<左利きプチ・アンケート>第64回「左利き?」~」
 はじめに
 ●<左利きプチ・アンケート>● 
  第64回 「左利き?」と聞かれたことがありますか

第200号(No.200) 2009/12/5
「<左利きムーヴメント>宣言!(5)2009年を振り返って
━<左利きムーヴメント>宣言!━ ..第一土曜日掲載
 <左利きムーヴメント>宣言!(5)【2009年を振り返って】(前)

 

――引き続き、毎週異なるテーマで書いていました。
 第一土曜は、左利き講座<左利きQ&A>、
<左利きムーヴメント>宣言!
 第二土曜は、<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ>
左利き子育て相談の疑問
 第三土曜は、≪左利き学入門≫「左手書字の研究―実技編」、
≪左利き学入門≫ 名作の中の左利き → 左利きミステリ編
 第四土曜は、<左利きプチ・アンケート>
 第五土曜があるときは、臨時増刊で、バックナンバーの紹介

2009年も一ヶ月ほどパソコンの不調で休んでいました。

また、この時期は欄外で、【おまけコーナー】として、
最新の左利き情報をメモ的に紹介していました。

 

*各号のタイトルを見て、「これ気になるなあ、読んでみたいなあ」
 というものがございましたら、リクエストをお願いいたします。
 再配信なり、現時点での加筆・修正を行っての配信など、
 改めてお届けすることも考えています。
 リクエストは、本誌に返信してください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「2021(令和3)年書き残した左利きの話題」と題して、今回も全紹介です。

今年の最終発行号になりますので、こういうテーマで書いてみました。

 ・・・

では、弊誌を面白い、興味深い、これからも読んでみたいと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

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2021.12.15

私の読書論150-私の年間ベスト3・2021年リアル系(前)-楽しい読書308号

 ―第308号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★ 2021(令和3)年12月15日号(No.308)「私の読書論150-
私の年間ベスト3・2021年リアル系(前編)岡本太郎他」

 

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
------------------------------------------------------------------
2021(令和3)年12月15日号(No.308)「私の読書論150-
私の年間ベスト3・2021年リアル系(前編)岡本太郎他」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

 今年も早12月半ば、ということで、まあ早いかもしれませんが、
 年末年始恒例の「私の年間ベスト3」を。

 その年、もしくは前年に私が読んだ本から
 オススメの「私の年間ベスト3」を選ぶという企画です。

 今回は、「リアル系」のその前編から。

 毎度のことですが、書いているうちに長くなりましたので、
 2回に分けることにしました。

 「リアル系」とは、いわゆる論文やエッセイ系の著作、
 実用書のような解説系のものも含めて、を言います。

 それに対して、小説や詩等の文芸作品は「フィクション系」。

 「フィクション」に対しては
 「ノン・フィクション」という言葉があります。

 でも「ノン・フィクション」というと、
 またそれで一つのジャンルのようになってしまうので、
 あえて、どなたかが使っていた
 「リアル系」という言葉を使っています。

 エッセイの中には、フィクションと見まがうような、
 ホラ話的な内容の境界線上の作品もありますけれど。

 まあ、ここでは、論文に準ずるような著作とお考えください。
 言わんとすることは分かりますよね。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 - 反逆の天才、またはパッションの塊 -
  ~ 私の年間ベスト3・2021リアル系(前編) ~
  岡本太郎
  『自分の中に毒を持て』青春出版社・青春文庫<新装版>
  『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』椹木野衣/編 ちくま文庫
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●2021年の傾向

2021(令和3)年11月15日号(No.306)
「私の読書論149-今年も読めない!?」

『レフティやすおのお茶でっせ』2021.11.15 
私の読書論149-今年も読めない!?-楽しい読書306号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/11/post-92e47c.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/c4cc501456a7fc1a66046a6ca5fa0729

↑の11月の弊誌でも書きましたように、
今年は昨年以上に本を読めず、11月でどうにか55冊。

五十代から年間で百冊超読むようになって十六年続けてきたのですが、
その頃の半分程度ですね。

リアル系の本は、わずか18冊。
例年なら半分、50冊ちょいぐらいでしたから、
これは非常に少ない、全体の三分の一ぐらい、といえます。

以下に例年通り分類しておきましょう。

 

 ●(1)メルマガ用のお勉強本―中国漢詩、読書関連

【読書】
1・『見る読書』榊原英資 ベスト新書 2018
2・『読書と日本人』津野海太郎 岩波新書 2016
3・『絶景本棚2』本の雑誌編集部編 本の雑誌社 2020

――今年は漢詩に関する本はこれといって読んでいません。
過去に読んだ本から、必要な部分を拾い読みしている感じですね。

上の二冊(1、2)は、↓で紹介しました。

2021(令和3)年10月15日号(No.304)
「私の読書論148-本は<読む>もの?<見る>もの?」
2021.10.15
私の読書論148-本は<読む>もの?<見る>もの?-楽しい読書304号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/10/post-a887cc.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/f87a5a4441366c4942a89a1fd0ebf613

2は、こちら↓でも。

2021(令和3)年11月15日号(No.306)
「私の読書論149-今年も読めない!?」
2021.11.15
私の読書論149-今年も読めない!?-楽しい読書306号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/11/post-92e47c.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/c4cc501456a7fc1a66046a6ca5fa0729

3は、作家たちアーティストの自宅の本棚を拝見するという写真集。
どんな本を蔵書としているのかをのぞき見る楽しみ。
自分の持っているのと同じ本を見つけると、嬉しいものです。
特に自分のお気に入りの作家さんが同じ本を持っていると知ると……!

 

 ●(2)その他の古典系のお勉強本

【哲学・思想】
4・『ギリシア・ローマ ストア派の哲人たち―セネカ、エピクテトス、
 マルクス・アウレリウス』國方栄二 中央公論新社 2019

5・『2000年前からローマの哲人は知っていた 怒らない方法』セネカ
ジェイムズ・ロム編 舩山あつみ/訳 文響社 2020(原2019)
6・『2000年前からローマの哲人は知っていた
 死ぬときに後悔しない方法』セネカ ジェイムズ・ロム編
 天瀬いちか/訳 文響社 2020(原2018)

7・『世界哲学史1 古代I 知恵から愛知へ』ちくま新書 2020
8・『死に至る病』セーレン・キェルケゴール 鈴木祐丞/訳
 講談社学術文庫 2017(原1849)
9・『正義とは何か 現代政治哲学の6つの視点』神島裕子 中公新書 

(岡本太郎)
10・『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』
岡本太郎 青春出版社・青春文庫<新装版> 2017
11・『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』岡本太郎 椹木野衣/編
 ちくま学芸文庫 2011

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――4を読んだことで、図書館の棚のこの本の隣に並んでいた
次の5、6を読むことになりました。

4を読みながら手持ちの本から、
セネカ(中野孝次『ローマの哲人 セネカの言葉』講談社学術文庫)、
エピクテトス(4の著者・國方栄二による新訳『人生談義(上下)』、
ヒルティ『幸福論(第一部)』草間平作/訳 収録「エピクテトス」、
ともに岩波文庫)、マルクス・アウレリウス(『自省録』神谷美恵子/訳
 岩波文庫)を引っぱり出し、チェックしていました。

      
7の『世界哲学史』の試みは面白いと思います。
世界規模で思想哲学の変遷を追うということで、人類の文化史、
精神史というものが見えてくるのではないでしょうか。

ほぼ同じ時期に、たとえば古代ギリシアの哲学者たちや、
古代中国での諸子百家や、古代インドでの仏教等の台頭など
――が起きています。
それを今までは、個々の地域・時代毎に古代ギリシア哲学だなんだとか、
地域毎の歴史で一括し、西洋哲学史だ、
というふうに個別に研究されてきました。
世界規模で横断的に見ることで、
一つの時代の特徴というものが見えてくるのかもしれません。

仏教でいいますと、大乗仏教、なかでも密教の大日如来の存在には、
一神教における絶対神の影響があるという説もあります。

 

 ●(3)小説や左利き本等著作のためのお勉強本

【小説・書くこと】
12・『書きたい人のためのミステリ入門』新井久幸 新潮新書 2020
【ブック・ガイド】
13・『私がデビューしたころ ミステリ作家51人の始まり』
 東京創元社編集部編 2014

【左利き】
14・『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き――「選ばれた才能」
 を120%活かす方法』加藤義徳 ダイヤモンド社 2021

 

12は、題名通り書きたい人向けのミステリ入門書。
著者は、新潮社のミステリ賞の下読み担当や、
人気ミステリ作家の担当編集者で、その経験を活かして書かれたもの。

ミステリといっても、サスペンスやスリラーなどではなく、
謎解きミステリ中心に書かれています。

このジャンルの初心者向け読書ガイドとしても使えます。

13は、各作家さんたちのデビューまでのいきさつ、
デビュー直後の様子などの回想録で、12同様、
新たに作家を目指す人の参考になれば、といった読み物です。

 

14は、久しぶりの左利き応援本で、↓で発売予告を紹介しています。

2021.9.16
久しぶり?の左利き本近刊『1万人の脳を見た名医が教える
すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-6a4985.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ee4b23b82b0fa41a2e94f395e7253be0

 

 ●(4)個人的な趣味、仏教や空海・弘法大師に関する本

【仏教】
15・『ブッダが説いた幸せな生き方』今枝由郎 岩波新書 2021
16・『[文庫版]池上彰と考える、仏教って何ですか?』池上彰 飛鳥新社
 2014
17・『梅原猛の授業 仏教』梅原猛 朝日文庫 2006

【空海】
18・『高野山 超人・空海の謎――真言密教と末法思想の源流とは』
 百瀬明治 祥伝社・黄金文庫 1999

 

15は、ブッダ(お釈迦様)が始めた原始仏教の姿を説くもの。

日本の仏教が変質し、葬式仏教といわれるようになったけれど、
本来の仏教は、生きとし生けるものがみな幸せになるように、
と願う教えだったという内容です。

これは昨今多くの人が訴えてきているもので、
特に目新しいお話ではありません。

ただ、それをご自身の経歴のなかで、それに沿って説いているものです。

 ・・・

以上で、十八冊終了です。

この中からのベスト3です。
ちょっとレベルが落ちると思われるかもしれませんが、
量より質です。

結果的に今年のベスト3は、非常にハイレベルのものでした。

 

 ●私の2021年〈リアル系〉ベスト3――岡本太郎の二冊

さて、そのベスト3です。

それらは、今年の初めに読んだものでした。
今年はどのぐらいのハイレベルになるのかと思ったのですが、
尻すぼみでしたね。

まあ、それ以上に「これだ!」といえるものが
年初に出てきたということです。

 

(1)『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』
岡本太郎 青春出版社・青春文庫<新装版> 2017/12/9

 

(2)『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』岡本太郎
 椹木野衣/編 ちくま学芸文庫 2011/2/8

 

『対極と爆発』は、岡本太郎生誕百年を記念した、
ちくま学芸文庫版<岡本太郎の宇宙1>全5巻の第1回配本で、
岡本太郎の芸術を著わす代表的な言葉「対極」と「爆発」を手がかりに
最初の衝撃的な著作『今日の芸術』以下、
1970年大阪万博のテーマ館の
総合プロデューサーとしての言葉などを収録。

*ちくま学芸文庫<岡本太郎の宇宙>全5巻・別巻 2011.2-12
 2『太郎誕生』 3『伝統との対決』 4『日本の最深部へ』
 5『世界美術への道』〈別巻〉『太郎写真曼陀羅』

 

岡本太郎さんは、父は漫画家・岡本一平、母は作家・岡本かの子という
恵まれたであろう環境に生まれたといえるでしょう。
そうでなければ、いくら日本の学校になじめなかったといっても、
18やそこらでフランスに留学などできるものではありません。

もちろん、そういう境遇のなかでも才能を発揮できる人もいれば、
そうはいかない人もいるでしょう。
そういう意味では才能もあったといえます。

しかし、それを発揮できるためには、
それなりの覚悟と決意と熱情と努力が必要だったでしょう。

その精神性は、これらの著作に示されています。

 

 ●勇気がもらえる助言の書(1)『自分の中に毒を持て』

なかでも、『自分の中に毒を持て』は一般の若者向けに書かれたもので、
岡本太郎さんの人生訓・処世訓が示されています。

こういう言葉で表現しますと、
何となく抹香臭いものを感じるかもしれませんが、
もっとストレートな感情に訴えるパッショネートで、
パワフルな言葉に溢れています。

勇気がもらえる反面、
当然そこには厳しい姿勢と言葉がちりばめられています。

本気で語るからこそ、人生の困難さを熟知している身だからこそ、
厳しい言葉にもなるのでしょう。

それだけに、本当の励ましの言葉でもあります。

どのページを開いても何かしら素敵な言葉が出てきます。

(1)グッと心に来る言葉や文章

《軽く素直に動けばよいということだ。/
人生、生きるということ自体が、新鮮な驚き、よろこび、
新しくひらかれていく一瞬一瞬であり、
それは好奇心という浮気っぽいもの以上の感動なんだ。》
「第一章 意外な発想を持たないと あなたの価値は出ない」(p.41)

(2)インパクトのあるパワフルな勇気を与えてくれる言葉や文章

《危険だ、という道は必ず、自分の生きたい道なのだ。
ほんとうはそっちに進みたいんだ。/だから、そっちに進むべきだ。
ぼくはいつでも、あれかこれかという場合、
これは自分にとってマイナスだな、
危険だなと思う方を選ぶことにしている。(略)》 (p.31-32)

(3)人の考えを180度ひっくり返るような逆説的な言葉や文章

《人生は積み重ねだと思っているようだ。ぼくは逆に、
積みへらすべきだと思う。》

(なぜなら、過去の蓄積で埋もれて身動き取れなくなるから。)

《人生に挑み、ほんとうに生きるには、
瞬間瞬間に新しく生まれかわって運命をひらくのだ。(略)
捨てれば捨てるほど、いのちは分厚く、純粋にふくらんでくる。》
   (p.11)

など、いっぱい見つかります。

 

他にも人生を生きるための適切な助言が色々とあります。

今生きるのがつらいと思っている人なら――

 《人間がいちばん辛い思いをしているのは、“現在”なんだ。
  やらなければならない、ベストをつくさなければならないのは、
  現在のこの瞬間にある。》(p.58)

 《もっと現実を直視し、絶対感をもって問題にぶつかって
  たくましく生きるようにしていかなければならない。》(p.60)

《いちばん辛い思いをしているのは、“現在”なんだ。》と、
まず話を聞き入れて現状を肯定したうえで、助言してくれます。
この姿勢がいいですよね。

 

私自身の悩みを当てはめてみれば、こういう助言が見つかります。

(a)内向的であることに悩んでいる人への助言――

 《生きるということを真剣に考えれば、
  人間は内向的にならざるを得ないのだ。(略)
  人間だから、誰でも内向性を持っているんだ。
  いくら派手に見える人間だって、内向性を持っている。
  内向性で結構だと思えば、逆に内向性がひらいていく。/
  内気な人の表現力が、派手にチャカチャカふるまう人より
  強い印象を与えることもある。/口ベタの説得力ってものもある。
  平気でやれば、逆にひろがる精神状況が生まれてくる。》(p.90,91)

(b)右利き偏重社会に立ち向かう左利きライフ研究家である私のように、
 世の中が自分の思うような方向に変わらないことに悩む人には――

 《世の中が変わらないからといって、それでガックリしちゃって、
  ダラッと妥協したら、これはもう絶望的になってしまう。
  そうなったら、
  この世の中がもっともっとつまらなく見えてくるだろう。/
  だから、闘わなければいけない。
  闘いつづけることが、生きがいなんだ。(略)
  変えようと思っても、変わらないのは事実なんだ。
  だけど、挑むということでぼく自身が、生きがいを貫いている。/
  ぼくは絶対に、変わらない社会と妥協しない、
  これが、ぼくの姿勢だ。》
   「第二章 個性の出し方 薬になるか毒になるか」(p.141,142)

最後に、末尾の〆の言葉・文章もすばらしいものがあります。
ここでは一部のみ紹介しましょう。

 《人間本来の生き方は無目的、無条件であるべきだ。それが誇りだ。/
  死ぬもよし、生きるもよし。
  ただし、その瞬間にベストをつくすべきだ。
  現在に、強烈にひらくべきだ。未練がましくある必要はないのだ。》

 

試しに手に取って見て欲しい本です。
読まなくてもいいです。
完読する必要はありません。

手に取ってどこかしら開いたページの中から言葉を見つけてください。
きっとあなたの力になってくれるでしょう。

 ・・・

後編で、(2)(3)とベスト3以外のこれというものを紹介します。

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 ★創刊300号への道のり(8) 2015(平成27)年(8年目)

143.
2015(平成27)年1月15日号(No.143)-150115-
「2014年に読んだ本から(後編)
 教養(非フィクション/リアル系)編『ブッダ最後の旅』」
144.
2015(平成27)年1月31日号(No.144)-150131-
「原始仏教(4)原始仏典(2)『ダンマパダ』(前編)」
145.
2015(平成27)年2月15日号(No.145)-150215-
「私の読書論-64- -文学を考える- 」
146.
2015(平成27)年2月28日号(No.146)-150228-
「原始仏教(5)原始仏典(2)『ダンマパダ』(後編)」
147.
2015(平成27)年3月15日号(No.147)-150315-
「私の読書論-65- -文学を考える 2 小説と文学論- 」
148.
2015(平成27)年3月31日号(No.148)-150331-
「原始仏教(6)原始仏典(3)『大パリニッバーナ経』(前編)」
149.
2015(平成27)年4月15日号(No.149)-150415-
「私の読書論-66- -文学を考える 3 軽小説考- 」
150.
2015(平成27)年4月30日号(No.150)-150430-
「原始仏教(7)原始仏典(3)『大パリニッバーナ経』(後編)」
151.
2015(平成27)年5月15日号(No.151)-150515-
「私の読書論-67- -文学を考える 4 書物考- 」
『荘子』「天道篇 第十三」から
152.
2015(平成27)年5月31日号(No.152)-150531-
「ブッダの前世物語『ジャータカ・マーラー 本生談の花鬘』」
153.
2015(平成27)年6月15日号(No.153)-150615-
「私の読書論-68- -文学を考える 5 小説考- 」
154.
2015(平成27)年6月30日号(No.154)-150630-
「インド文学の最大傑作『シャクンタラー』カーリダーサ/作」
155.
2015(平成27)年7月15日号(No.155)-150715-
「私の読書論-69- 2015年岩波文庫フェア-名著名作再発見」
156.
2015(平成27)年7月31日号(No.156)-150731-
「新潮社・角川書店・集英社―3社<夏の文庫>フェア2015から」
157.
2015(平成27)年8月15日号(No.157)-150815-
「私の読書論70- 古典:現代に生きている典籍」
158.
2015(平成27)年8月31日号(No.158)-150831-
「古代インド編―大乗仏教:利他を目的とする」
159.
2015(平成27)年9月15日号(No.159)-150915-
「私の読書論71- 『本の雑誌』が選ぶ40年の400冊! から
~リスト既読本から見える私の読書傾向とおススメ本~」
161.
2015(平成27)年10月15日号(No.161)-151015-
「私の読書論72-長い(分厚い)本を読む ~わが読書人生から~」
162.
2015(平成27)年10月31日号(No.162)-151031-
「古代中国編―中国の古代思想を読んでみよう(2)四書五経を読む」
163.
2015(平成27)年11月15日号(No.163)-151115-
「私の読書論73- 初心者のための代表的〈海外文学〉入門
~集英社文庫「ポケットマスターピース」~」
164.
2015(平成27)年11月30日号(No.164)-151130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
『まれびとこぞりて』コニー・ウィリス」
166
2015(平成27)年12月31日号(No.166)-151231-
「私の読書論75-私の年間ベスト2015(後編)フィクション系」

 ・・・

この年の月末「古典紹介編」は、
古代インド編では仏教を、その後、古代中国の思想・哲学編に移り、
「四書五経を読む」を始めました。

月半ばの発行号の「私の読書論」では、
「文学を考える」というテーマで、又吉直樹さんの『火花』等を例に、
小説と文学など、私なりの小説論等を展開しました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「私の読書論150-私の年間ベスト3・2021年リアル系(前編)岡本太郎他」をお届けしています。

今回も、全編公開しました。

今回は「前編」で、「後編」で残りの(2)(3)とベスト3以外のこれというものを紹介します。

 ・・・

では、弊誌を面白いと思われた方は、購読のお申し込みを!

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2021.12.04

左利きの人生を考える(10)見えない差別(3)生き方の幅-週刊ヒッキイ第608号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第608号 別冊編集後記

第608号(No.608) 2021/12/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
 左利き本のために――左利きの人生を考える(10)
 見えない差別(3)ケイパビリティ――生き方の幅」

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
・ 2019年10月より
  第一・第三土曜日の発行は、新規配信
  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
  に変更しました。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

引き続き、再配信はしばらくお休みとします。

 

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第608号(No.608) 2021/12/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
 左利き本のために――左利きの人生を考える(10)
 見えない差別(3)ケイパビリティ――生き方の幅」
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 「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
  左利き本のために――左利きの人生を考える(9)
  見えない差別―個別事例(2)書写教科書」

 の7月以来の10回目です。

 日にちがたってしまい、何について書いてきたのか失念しています。
 改めてバックナンバーを確認して、この稿を書き始めましたが……。

 さて、どうなりますか。
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
  (左利き本のために)――左利きの人生を考える(10)
  ◆ 「見えない差別/隠れた差別/意識されない差別」 ◆
   ~ (3) ケイパビリティ――生き方の幅 ~  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●人間的に公平な「左利きという生き方」を考えるために

前々回、前回とここまでは、左利き差別の実態として、
「ハサミ」と「書字」という個別事例について見てきました。

今回は、個別事例について云々するまえに、
ちょっと思うところを書いてみたいと思います。

 ・・・

最近読んだ本(いつか読みたくなるだろうと思い、
 すぐに買ってそのまま置いてあった本)、
神島裕子さんの
『正義とは何か 現代政治哲学の6つの視点』中公新書 2018/9/19

の中で、「ケイパビリティ」という言葉を知りました。

211202seigi-toha-nanika

 

同書は、
ジョン・ロールズの『正義論』に始まる現代正義論の思想をたどり、
「公正な社会」とはどういうものか、どうすれば実現できるのか、
といった「正しい社会のあり方」についてだけでなく、
「社会における個人の幸福」について考えるための材料を提供する、
というものです。

社会における正義――公平な富の分配、権利の平等など、
基本的人権を維持するための方法を考える政治哲学関係の本です。

その本の中で気になったのが、「ケイパビリティ」という言葉でした。

 

 ●「ケイパビリティ」とは

1998年のノーベル経済学賞を受賞したインド出身の
アマルティア・セン(1933-)が、
1979年のスタンフォード大学の連続講義「何の平等か?」のなかで
論述した概念を著わす言葉のようです。

「ケイパビリティ(capability)」の英語としての意味は、
「能力、才能、性能、可能性」といったことです。

 

 《センが持ち出した「ケイパビリティ(潜在能力)」とは、
  ある人が何かを行ったり、何かになったりするための、
  実質的な自由のことです。》p.56

といい、

 《センは人間の多様性も考慮に入れています。
  人びとはその外的な特性
  (相続した資産や自然的・社会的な住環境など)や
  個人的な特性
  (年齢、性別、病気に対する抵抗力、身体的・精神的な能力など)
  において多様であり、同じ種類で同じ量の財が分配されたとしても、
  同じケイパビリティ――生き方の幅――
  を享受できるとは限りません。》

 

全員に同じ自転車を配っても、
足の不自由な人はその自転車を用いて移動したり、
サイクリングを楽しんだりはできない、

同じ生活保護費を支給しても、医療費がかさむ病弱な人は、
食費や他の費用に当てられる金額は少なくなる、

という例を挙げ、こう説明しています。

 《基本的ケイパビリティの平等のためには、
  財を不平等に分配しなければならないのです。》

 

 ●左利きに当てはめると

これを左利きに当てはめて考えますと、
人間個人としての潜在能力は同じ――右手が得意、左手が得意――でも、
社会環境が「右利き優位」、あるいは「右利き偏重」、
「左利きを無視・否定する」状況では、左利きは不平等であるため、

《同じケイパビリティ――生き方の幅――を享受できるとは限》らない、

ということになります。

 

例えば、ハサミというものは非常に便利なものですが、
ハサミには右手用と左手用の別があります。

右利きの人は右手で使う右手用が便利ですが、
左利きの人は左手で使う左手用が便利です。

ところが、右手用は色々なタイプのものが多数発売されていて、
自分の用途に合った製品を手軽に手に入れることができます。

しかし、左手用は種類も少なく、
お店によっては取り扱っていないこともあり、
自分の欲しいものが手軽に手に入るとは限りません。

時にはお値段が右手用よりも高い場合もあります。

自分の好みのものを手に入れるために手間がかかったり、
お金がかかったり、余計な負担が必要だったりするとしたら、
これは
《同じケイパビリティ――生き方の幅――を享受できるとは限》らない
といえるでしょう。

 

 ●「生き方の幅」

この「生き方の幅」という言葉が、
私には、グッとくるものがありました。

個人の生活や幸福は、
「個人的な特性」と「(社会という環境の)外的特性」に
影響を受けるため、
各人が真に公平な生き方ができるためには、
これらにおける負の要素を埋める何かが必要だ、ということです。

先のハサミの例でいえば、
お金であったり、探すための手間暇であったり、です。

 

現状では、右利き優位の社会であり、その分だけ左利きの人は、
右利きの人に比べると「生き方の幅」が狭くなっている、
ということになります。

「選択肢」といってもいいかもしれません。

 

例えば野球でいえば、
右利き右投げの選手は、守れるポジションが9つ、どこでも守れます。
一方、
左利き左投げの選手では、ピッチャーと一塁手と外野手ぐらいです。

その他のポジションは、特に一塁以外の内野のポジションは、
左投げの選手には守りにくいポジションになっています。

プロ野球の試合を見ていましても、
左投げの二塁手や三塁手、遊撃手などはいません。

守れるポジションの選択肢が少ないのです。
当然レギュラー選手になれる機会も減ります。

すなわち、
左利きの人は「野球選手としての(生き方の)幅」が狭い、
ということになります。

 

 ●「生き方の幅」から見た「利き手差別」

野球に限らず、世間を見ていきますと、
左利きの人にとって
「生き方の幅」に制限がありそうな仕事や職業などが
あれこれ見つかるのではないでしょうか。

 

「生き方の幅」を広げる、あるいは障害となる溝を埋める、
そういう方法なり方策なりが必要になってくるようです。

左利きの人の悩みとしての
単純な左利きであることの不便や困りごとの羅列だけでなく、
「生き方の幅」という観点からも、
「利き手差別」というものをもう一度確認し直したいものです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★600号までの道のり(8)第161号~第180号

第161号(No.161) 2009/1/3「2009年新春放談~左利きの楽園~」
◆2009年新春放談~左利きの楽園~◆(1)【左利きの楽園】
欄外 おまけ...【左利きの雑誌】『モノ・マガジン』09/2/2号

第162号(No.162) 2009/1/10「新春放談~左利きの楽園~(2)」
◆2009年新春放談~左利きの楽園~◆
(2)【左利きの人とはどんな人か?】

第163号(No.163) 2009/1/17「2009年新春放談~左利きの楽園~(3)」
◆2009年新春放談~左利きの楽園~◆
(3)【左利きの人だけの問題ではない】

第164号(No.164) 2009/1/24「<左利きプチ・アンケート>第59回」
  第59回 左利きの問題は左利きの人だけのものか?
 ◎お知らせ◎
 『モノ・マガジン』2009年2月2日号左利きグッズ大図鑑 続報

第165号(No.165) 2009/1/31冬季臨時増刊号「既刊号一覧2008年後期」
 ◆ 既刊号一覧 ◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii 
  バックナンバーの案内 2008年後期発行分(No.140-160)

第166号(No.166) 2009/2/7
「<LYPG>2009発表&<左利きQ&A>(24)」
 ◎お知らせ◎「第3回<LYグランプリ>2009」発表
★左利き講座<左利きQ&A>★
(24)左利き・利き手について勉強する本(その3)

第167号(No.167) 2009/2/14「生活技術(6)ネジの回転」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  ―その16― 初めての生活技術(6)ネジの回転

第168号(No.168) 2009/2/21「左手書字の研究―実技編(10)」
≪左利き学入門≫「左手書字の研究―実技編」
  (10)横書き(その1)縦書きと横書きの違い

第169号(No.169) 2009/2/28
「<左利きプチ・アンケート>第58/59回現在の結果と感想」
  第58/59回アンケートの現在の結果と感想

第170号(No.170) 2009/3/7「<左利きQ&A>(25)左利き..本(4)」
★左利き講座<左利きQ&A>★ 
(24)左利き・利き手について勉強する本(その3)
    斎藤茂太/著『左ききの人はなぜ才能があるのか』

第171号(No.171) 2009/3/14
「生活技術(7)右手用しかないものは左手で扱う...」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  ―その16― 初めての生活技術
   (7)右手用しかないものは左手で扱う方法を教えよう

第172号(No.165) 2009/3/21「左手書字の研究―実技編(11)横書き(2)」
≪左利き学入門≫「左手書字の研究―実技編」
  (11)横書き(その2)横書きの難点と簡易対策

第173号(No.173) 2009/3/28「<左利きプチ・アンケート>第60回」
  第60回 将来どんな社会になればよいと思いますか?

第174号(No.174) 2009/4/4「<左利きムーヴメント>始めます!」
 ◎お知らせ◎ <左利きムーヴメント>始めます!
 ◎リニューアルのお知らせ◎

第175号(No.175) 2009/4/11
「親御さんへ速報!『左利きの子』教育・保育ガイド本」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  <特別編>左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために
  ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍(2009年4月)

第176号(No.176) 2009/4/18
「名作の中の左利き(1)『カラマーゾフの兄弟』」
新コーナー
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■
  ―その1― ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』

第177(No.177) 2009/4/25
「<左利きプチ・アンケート>第59回その後」
  第59回 左利きの問題は左利きの人だけのものか?
その後の経過は?

第178(No.178) 2009/5/2
「<左利きムーヴメント>宣言!(1)お役立ち情報..」
━<左利きムーヴメント>宣言!━ 
 ~その1~左利きのお役立ち情報リスト&リンク集を作る
 (1)左利きを知るための本

第179(No.179) 2009/5/9「<特別編>『左利きの子』続報」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲
  <特別編>左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために
  ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍(2009年4月)

第180(No.180) 2009/5/16「名作の中の左利き(2)『黄金虫』ポー」
新コーナー
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その2―『黄金虫』エドガー・アラン・ポー

 

――引き続き、毎週異なるテーマで書いていました。
 第一土曜は、左利き講座<左利きQ&A>、
<左利きムーヴメント>宣言!
 第二土曜は、<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ>
左利き子育て相談の疑問
 第三土曜は、≪左利き学入門≫「左手書字の研究―実技編」、
≪左利き学入門≫ 名作の中の左利き
 第四土曜は、<左利きプチ・アンケート>
 第五土曜があるときは、臨時増刊で、バックナンバーの紹介

2009年は、一部リニューアルを敢行。
第一土曜では、<左利きムーヴメント>宣言! で、
左利き啓蒙活動を!
第三土曜では、≪左利き学入門≫ 名作の中の左利き で、
左利きの人物が登場する世界的な名作を紹介。

また、第二土曜は、
私が巻末資料の作成に協力した左利きの子育てガイド本、
『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』の紹介を!
絶版にはなっていますが、日本では出版されていない種類の本です。
有名なイギリスの通販の左利き用品店のオーナーでもある、左利きで、
左利きの子の母でもある著者の手になる本です。

*各号のタイトルを見て、「これ気になるなあ、読んでみたいなあ」
 というものがございましたら、リクエストをお願いいたします。
 再配信なり、現時点での加筆・修正を行っての配信など、
 改めてお届けすることも考えています。
 リクエストは、本誌に返信してください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24― 左利き本のために――左利きの人生を考える(10) 見えない差別(3)ケイパビリティ――生き方の幅」と題して、今回も全紹介です。

今回は、久しぶりのこのテーマということで、最近気になった言葉「ケイパビリティ――生き方の幅」に関して思うところを書いてみました。

左利きの人は、左利きであるということで、その生き方の幅が狭くなっているのではないか、ということです。

ネットでの活動を始めた当時、面接試験で左利きの人と判明すれば落とす(雇わない)、というある加工業の社長さんがいました。
特殊な加工をする会社で、その道具や機械が特殊で、右手用しかないので左利きの人は使いにくいから、というような理由でした。
私には差別ではないかと思えたものでしたが……。
(その後どうなったのでしょうか。)

 

「生き方の幅」を「選択肢」という言葉に置き換えてもいいかもしれません。

マイノリティーといわれる人はみな、それなりに「生き方の幅」が狭められている?

やはりこの世の中を生きていく上で、主流派の人は「生きやすい」のではないでしょうか――という疑問です。

 ・・・

では、弊誌を面白い、興味深い、これからも読んでみたいと思われた方は、購読のお申し込みを!

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