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2021.06.05

左利きの人生を考える(8)見えない差別~ -週刊ヒッキイ第596号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第596号 別冊編集後記

第596号(No.596) 2021/6/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
 左利き本のために――左利きの人生を考える(8)
 見えない差別/隠れた差別/意識されない差別」

 

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇ 
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第596号(No.596) 2021/6/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
 左利き本のために――左利きの人生を考える(8)
 見えない差別/隠れた差別/意識されない差別」
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前号は、『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』
 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』のコラボ企画で、

 「楽しい読書コラボ企画:私の読書論144<左利きミステリ>その後」

 として発行しました。

 今回は、また元に戻り通常の発行です。

 

 前回は最近よく耳にする言葉「ダイバーシティ」について、
 左利きの観点から見たお話でした。

 その時に感じた「左利き/利き手差別」とは、

  「見えない差別/隠れた差別/意識されない差別」ではないのか

 という疑問をもう少し突っ込んで考えて見ようと思います。

 

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 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
  (左利き本のために)――左利きの人生を考える(8)
  ◆ 忘れられていないか、左利き ◆
   ~ 「見えない差別/隠れた差別/意識されない差別」 ~  
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 ●「Black Lives Matter」から考えたこと

前回参考にしたサイトの一つである

Black Lives Matter(BLM)とは・意味 (IDEAS FOR GOOD)


「All Lives Matter(すべての命が大切)では?という声」
という節で、

Black Lives Matter運動が続くなかで、
  All Lives Matter(人種に関わらず、すべての命が大切)という
  スローガンを掲げる人たちも現れている。
  もちろん、すべての命が大切であることには違いないのだが、
  ここで「結局すべての命が大事なのだからAll Lives Matterで
  良いじゃないか」と言い切ってしまっていいのだろうか。

とあり、それは、

今回考えるべきなのは、「これまで黒人の命が軽んじられ、
  排他されてきた」という事実があり、それに対抗して
  この運動が起こっているということだ。
「みんな」を持ち出すことで
  本当の問題が見えづらくなってしまうことがある。
  今回の場合とくに、「黒人の命が軽んじられてきた歴史」に
  きちんと目を向け、解消していかなければならないという点で、
  All LivesではなくBlack Lives Matterということに
  意味があるのではないだろうか。

とありました。

 

「左利き」差別問題も同じだと思うのです。

長年「左利きの人たちが軽じられてきた」という歴史があって、
これにきちんと目を向けて欲しい、という気持ちが私たちにはあるのだ、
ということです。

 

 ●左利き差別の問題

私が以前、右利きの人に「左利き差別の問題」を訴えたときに
よく言われた言葉にこういうものがあります。

「左利きゆえに色々と不便なことがある」という私に対して、
「右手もあるのだから、右手を使えば済む問題だ」というのでした。

例えば機械類で――例として自動販売機を上げてみましょうか。

多くの自動販売機では、
コインの投入口は向かって右側にあります。
商品の選択スイッチのボタン類も
向かって右側に並んでいるものもあります。
おつりの返却もそうです。

商品の取り出しもものによっては、左手で扉を左側に開き、
右手で取り出すようになっているものもあります。

カップ式のジュース類などの自販機がそうです。

コインを投入したりおつりをとったり、
向かって右側にあるスイッチ類を扱うのも、
右利きの人にとっては自然な動作でしょう。

 

しかし左利きの私には、
これらの一連の動作はみな左手で行うのが自然な動作になります。

右手でちっぽけなコインを扱うのも結構大変ですし、
向かって右側にあるというだけの理由で、
スイッチやボタン類を扱うのも右手を使うのは、
不自然な動作であり、スムーズにこなすのは難しくはないとしても、
できるできないではなく、意識しなければ思い浮かばない動作です。

無意識に――本能的に、といってもいいかもしれません
――行える動作ではありません。

もちろん、その気になれば
この程度の作業ができないわけではありません。

実際に私は、駅を出るとき、
あらかじめ右手に切符を持って改札機を通るようにしています。

とはいえ、これは
「あらかじめそのように準備している」
という過程を経ています。

意識的に行っている行為なのです。

 

しかし、右利きの人では、どうでしょうか。

そういう意識するしないに関わらず、
「自然な動作ですべてこなして行ける」のではないでしょうか。

そしてこれは、左利きの人が左手で行うときと同じです。

 

意識的に行うか、無意識で行えるか、
この「違い」=「差」が、まさに「差別」そのものなのです。

 

 ●気がつかない差別

このような「差」があるという事実があるにもかかわらず、
私たちはその「差」に気付かないことが多いのです。

右利きの人が気付かないというは、
ある意味では致し方ないことかもしれません。

「当事者でなければ気がつかないこと」というのは、よくあります。

しかし、時に「当事者である左利きの人自身が気がついていない」、
という事実もあるのです。

ここに、左利き差別の問題の重要なポイントがあります。

 

左利きの人は、生まれたときからこの「右利き社会」に住んでいます。
右利きの人に優しい、右利き優先の、右利きに偏向した、
右利き仕様に基づく社会に。

 

そういう状況で暮らしていますと、
右利き仕様が「普通」になってしまい、実はそれが「右利き仕様」だ、
という事実に気付かなくなってしまうのです。

私の子供の頃を思い出せば、ハサミ(はさみ)がそうです。

一般に販売されているものは、みな「右手用」のハサミだったのです。
子供用であれ一般用であれ、右手に持って使うときの自然な動きで、
切りやすくなるように設計された製品だったのです。

それを左手で使うと当然切りにくくなります。

ところが、私はそんなことは知らず、
「ハサミとはこういうものだ」と思い込んでいたのです。

まわりの子供たちがスイスイ切っているのは、みな器用だからで、
私はぶきっちょ(不器用)なのでうまく使いこなせないだけなのだ、と。

だって言うじゃないですか、
「馬鹿とハサミは使いよう」と。

 

ハサミだけではなく、同じ事がそれぞれに言えます。

 

 ●ハサミ(はさみ)における認識

「見えない差別/隠れた差別/意識されない差別」となっている
<左利き/利き手差別>について、
ハサミ(はさみ)からもう少し見ておきましょう。

先ほども書きましたように、
ハサミ(はさみ)には、「右手用」と「左手用」があるのです。

「右利き用」と「左利き用」という人もいますが、
正確には「右手用」と「左手用」です。

もしくは、単に「右用」「左用」でも良いでしょう。

(左利きでも右手で使う人もいますし
 ――「左ききの道具店」の店長さんもその一人(*)、
 その逆もあるかもしれません。
 私も昔は左利きだけど右手用を使っていましたしね。)

*参照:
左利きとハサミの、ちょっとややこしいお話。 左ききの道具店 2018/08/31 09:41

左ききの道具店の店長である私も左利きですが、
 ハサミに関しては「右手用」を「右手」で使っています。

 

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(画像:左手用と右手用ハサミの違い――刃のかみ合わせが逆になる)

 

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(画像:左手用と右手用ハサミの違いの例――レイメイこどもはさみ)

 

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(画像:左手用と右手用ハサミの違いの例――ALHで購入した左右がセットになっている爪切りハサミ)

 

「右手用ハサミ(はさみ)」=
 右手に持って切るときに切りやすい設計になっています
 上にくる刃(人差し指以下の指で操作する)が右側にあり、
 下からくる刃(親指で操作する)とかみ合って切ることができます
 (右手の)親指と人差し指以下の指を握り込むことで、
 上下二枚の刃がそれぞれ他の刃とかみ合う方向に力がはいります
 上から見ますと、上の刃の内側の右側に切り取り線を合わせることで、
 切り取り線にそって切りことができます

 

「左手用ハサミ(はさみ)」=右手用の逆で、
 左手に持って切るときに切りやすい設計
 上にくる刃(人差し指以下の指で操作する)が左側
 下からくる刃(親指で操作する)とかみ合って切る
 (左手の)親指と人差し指以下の指を握り込むことで、
 上下二枚の刃がそれぞれ他の刃とかみ合う方向に力がはいる
 上から見ると、上の刃の内側の左側に切り取り線を合わせることで、
 切り取り線にそって切りことができる

 

この「右用」と「左用」文具の違いについてのサイト
(表記が「右利き用」と「左利き用」になっていますが、
 多分、この方が理解しやすいのではないか、
 という判断なのでしょう。)

2015.06.12
左利き用の文房具あれこれ・・・右利き用との違いとは? [目次contents]
一番求められている左利き文具はズバリ...
左利き用はさみの秘密は「刃のあわせ方」にあり
カッターナイフはスライダーに工夫
定規では数字のふりかたに工夫

 

150612migiteyou-wo-hidartede-987 

(画像:右手用を左手で使うと――コクヨのサイトより)

150612hidariteyou-wo-hidaritedekirutokor

(画像:左手用を左手で使うと――コクヨのサイトより)

 

上記サイトのハサミ(はさみ)の違いについて説明より――

なぜ、刃の合わせを変えるかというと、理由は2つあります。
  1つ目の理由は、紙を切っているところ(切り口)を
  見えるようにするためです。
2つ目の理由は、指の動きに合わせたかみ合わせにすることで、
  力を伝えやすくするためです。
  右利きの場合、親指は左方向に押すようにハンドルを握り、
  残りの指は右に引っ張るように握ります。
  そうすることで、切り口部分の刃のかみ合わせが締まり、
  よく切れます。
  しかし、左利きの人が右利き用のはさみを使うと、
  力の向きが左右逆に伝わってしまい、
  切り口の刃のかみ合わせを広げることになり、切れ味が悪くなります。
  ここが左利き用はさみの最大のポイントです。


昔のかみ合わせのいい加減な安物ハサミの「右用」を左手で使うと、
紙をはさんでしまうだけで、切れないということが多々ありました。

 

 ●「右手でも左手でも使える<両利きハサミ>」?

(略)

 ●実態を広く知らせる必要がある

(略)

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本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24― 左利き本のために――左利きの人生を考える(8)見えない差別/隠れた差別/意識されない差別」と題して、
「見えない差別/隠れた差別/意識されない差別」となっている<左利き/利き手差別>についてハサミ(はさみ)を例に考えてみました。

前半部分のみ転載しています。
後半部分は、本誌誌上でご確認ください。
(ご購読者を増やしたいという思いがありますので、全面公開は避けました。ご了承ください。)

正直、今ひとつうまく書けません。
元々論理的な頭を持っているわけでもなく、かといってそれを補うために徹底的に考え抜いたというわけでもなく、行き当たりばったりで書いているというのが、昨今の状況です。
昔はもう少し準備もし、計画性を持って取り組んでいました。
その分、今自分で読んでも納得できるような文章を書いていたように思います。

その頃に比べると、今は本当に行き当たりばったりで、読者の皆様には申し訳ない限りです。

 

でもね、言い訳ではないですが、何十年も一つことに賭けてきた人ってそうはいないと思います。
今の自分はもう進化できず退化の一途ですが、それでも何かしら人に届けたいという気持ちはあります。

だから今も続けて発信し続けているのです。

年齢的にも体力的にも落ち続けている日々ですが、もう少し集中力があれば少しはどうにかなるのでは、という思いもあります。
もうちょっとだけ頑張ってみたいと思う日々です。
(応援よろしく!)

ではでは。

 ・・・

詳細は、本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
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