私の読書論129-私のベスト3[2019]フィクション系(1)~ベスト3ぐらい
―第266号「レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記
★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★ 2020(令和2)年3月15日号(No.266)「私の読書論129-
私の年間ベスト3・2019年フィクション系(1)」
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例年、この時期、大阪のまちでは、
お相撲さんの姿をよく目にするものです。
でも今年は、2月までは見かけましたが、
3月に入ってからは目にしていません。
新型コロナウイルスの影響のようです。
学校だけではなく、図書館も休館しています。
本屋がどんどんなくなっている現状で、
まちの図書館までお休みでは、
本・読書が趣味の私にとっては、
非常につらい状況となっています。
読む本はあります。
買ったきりで読んでいない本や、
老後に読もうと置いてある本もあります。
半年ぐらいはそれだけでも十分です。
再読したい本を入れれば、一年でも持つでしょう。
でもそういうものではなく、
やっぱり古今東西の色んな本、古い本も新しい本も
目にしたいし、手に取りたいのです。
そして読みたいのです。
一日もはやくこの感染症が終息することを祈っています。
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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2020(令和2)年3月15日号(No.266)「私の読書論129-
私の年間ベスト3・2019年フィクション系(1)」
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前回は、
「私の年間ベスト3・2019年(前編)リアル系」でした。
2020(令和2)年2月29日号(No.265)「私の読書論128-
私の年間ベスト3・2019年(前編)リアル系」
- 物語創作についての哲学的考察 -
~ 私の年間ベスト3・2019(前編)リアル系 ~
『詩学』アリストテレス/著 三浦洋/訳
光文社古典新訳文庫 2019/3/8
私の読書論128-2019年私のベスト3(前)リアル系~『詩学』アリストテレス
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/02/post-095a24.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/b678190edc9fd8d4c70c5476c71ffde9
今回は、「フィクション系」編です。
「フィクション系」とは、小説等の文芸作品です。
一部の思想・哲学書などで小説や戯曲風の著作もありますが、
その辺は、世間的には内容により分類されるようで、
こちらでも世間的な分類に準じています。
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- 選考がむずかしかった3位のあたりは… -
~ 私の年間ベスト2019 フィクション系 (1)~
〈フィクション系〉約60冊からベスト3ぐらい
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2019年に読んだ本は、リアル系は50冊程度でしたが、
フィクション系は60冊ほどとなりました。
今年も例年同様に、分類してみます。
(1)メルマガ用のお勉強の本
(2)それ以外の古典の名作
(3)小説や左利き本等著作のための勉強本
(4)個人的な趣味で、好きな作家、
ミステリ(推理小説)やSF、冒険小説など
●(1)メルマガ用のお勉強の本
●(2)それ以外の古典の名作
●(3)小説や左利き本等著作のための勉強本
〈「記憶の曖昧さ」というテーマを追いかける〉
【ノーベル文学賞作家】カズオ・イシグロ
《「(略)あんたの態度は間違っとるよ。いいかい、
いつも後ろを振り向いていちゃいかんのだ。
後ろばかり向いているから、気が滅入るんだよ。(略)
そりゃ、あんたもわしも、必ずしももう若いとは言えんが、
それでも前を向き続けなくちゃいかん」
そして、そのときだったと存じます。男がこう言ったのは――
「人生、楽しまなくっちゃ。
夕方が一日でいちばんいい時間なんだ。脚を伸ばして、
のんびりするのさ。夕方がいちばんいい。わしはそう思う。
みんなにも尋ねてごらんよ。
夕方が一日でいちばんいい時間だって言うよ」》pp.350-351
『日の名残り』土屋政雄/訳 ハヤカワepi文庫 2001.5 [1989]
《過去は夢と同じようなものです。思い出そうとしても、
その記憶には常に曖昧さが付いてまわるのです。》「詩帆が去る夏」pp.44-45
『美亜へ贈る真珠〔新版〕』梶尾真治 ハヤカワ文庫JA 2016/12/20
●(4)個人的な趣味の作品
●2019年に読んだ〈フィクション系〉ベスト3ぐらい
《「おれは核を見つけたんだ」/「核?」/
「自分という存在の中心となるものだ。
形而上学的でたわごとに聞こえるが、そうじゃない。
自分が何者かという核を見つけ、それとともに歩み、
それを受け入れることを学べば、心が穏やかになる。
ハリケーンの目になったようなものだな。
まわりの世界は回転しているが、自分はその中心になる。
なにものにも動じない。おれはそうだった。
なにものにも動じなかった。どんなものも人も、
おれの核を崩壊できなかったと思う」》p.128
《「核を手に入れればそうは思わないはずだ。
彼女との仲はうまくいかないかもしれないが、
感じかたは変わるはずだ。痛みへの対処法がわかるはずだ」》p.187
《「人間だれしも、幸せが永遠に続くものと考える。だが、
幸せとは、延々とバランスを取りつづけることなんだ。(略)
バランスを保つために絶えず姿勢を変えることになる。
だれしもそうしている。徐々に姿勢を変えている。
ある立ちかたをしつづけて疲れれば姿勢を変える――
理由は、バランスを取り直す必要があるからだ。
人生についても同じことが言える。
幸せとは、バランスを取り直すことなんだ」》p.188
《「どんなことも、自制心の問題だ、ハリー。
規律。体系化。独創力さえ必要だ。なすがままではだめだ。
自分の感じたいとおりに感じ、
不要なものを拒むことができるところまで
自分を律することが必要なんだ。
さ、やるのか、やらないのか?」》p.192
『ロスト・エコー』ジョー・R・ランズデール 北野寿美枝/訳
ハヤカワミステリ文庫 2008/5/9 [2007]
その他:
(初読)池井戸潤『陸王』、パトリシア・ハイスミス『見知らぬ乗客』
(再読)高千穂遙『魔道神話』、フィリップ・ロス『さよならコロンバス』、H・P・ラヴクラフトの作品集 など
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本誌では、2019年に読んだ本のなか――2019年に刊行された本というわけではありません、念のため――フィクション系の60冊ほどから、私のオススメのベスト3の候補および、3位ぐらいの著作を2、3点紹介しています。
ここでは、引用部分を紹介しています。
それ以外の文章は本誌で!
本誌をご購読の上でご覧いただけると、嬉しく思います。
(やっぱり購読してほしいですからね。)
・・・
ベスト3のうち、1、2位はすぐに決まりましたが、3位を決められず、色々迷った上で、いくつかの本を紹介しました。
一つはここに引用を紹介した『ロスト・エコー』でした。
他には、パトリシア・ハイスミス『見知らぬ乗客』、池井戸潤『陸王』等がありました。
再読ものからは高千穂遙『魔道神話』やフィリップ・ロス『さよならコロンバス』。
また、ラヴクラフトについて書いています。
新潮文庫から選集が出たのは意外でしたね。
・・・
では、詳細は本誌で!
*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』
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