目指す山頂は一つ~インド最古の聖典『リグ・ヴェーダ』
―第115号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記
★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2013(平成25)年10月31日号(No.115)-131031-
インド最古の聖典~『リグ・ヴェーダ』
http://archive.mag2.com/0000257388/20131031120000000.html
本誌では、『リグ・ヴェーダ』を紹介しています。
ただ本来の内容紹介も今一つ。
それ以前の、ヴェーダそのものの紹介も思いのほかうまくいかず、という結果になっています。
これはひとえにヴェーダそのものがあまりよく知られていないであろう、という前提があります。
しかし実際には前回も書きましたように、インドのこの宗教文化は、思いのほか日本にも浸透しているのです。
とはいえ、それは仏教を通してのことであり、大きく変質しているともいえるのです。
本来の姿はあまり知られていません。
ヒンドゥー教は、世界4大宗教とも言われるほど人口比では大きな存在となっています。
しかし実態は知られていない。
私自身がこのヒンドゥー教に興味を持っているのは、一つは仏教への影響であり、もう一つは、世界宗教統合の基盤としてです。
世界宗教統合云々に関する私の関心のそもそもの始まりは、岡倉天心『茶の本』を扱った時に、1902年彼がインドへ行った際にヴィヴェカーナンダ(1863-1902。ラーマクリシュナの弟子で、「不二一元」の思想を説く。また諸宗教はその真理の普遍性において一つであると主張する。1893年シカゴでの世界宗教会議で注目される。)と話し合ったという情報を得てからでした。
山に登る道は幾通りもあるが、目指す山の頂上は一つだ、というように、世界中の宗教というものもみな、表面的な教条や様式は異なっていても、その先に求める真理となるものは一つである、という。
私が最初にこの山登りに関するたとえ話を聞いたのは、わが家におまいりに来られる真言宗のお坊さんからでした。
世の中には色んな宗派や宗教というものがありますが、それは…、と。
簡単に言えば、弘法大師空海は―
大日如来を中心に、その周りの多くの仏様がいる。
大日如来は人々に応じて教えを説く、よって人によりその目にする姿が変わるのだ。
―というような話をしています。
世界の様々な宗教というものは、それぞれの信者に合わせて、神様なり仏様なり―“大いなるもの”とでも呼ぶべき存在―が、それぞれの信者の受け入れやすい姿で現れて、分かりやすい形に噛み砕いて教えを説くのだ、というのです。
そしてそれはみな大日如来の化身だったり分身だったり、あるいはその命を受けたものだったりする、というのですね。
私は宗教の違いというものは、そういうものだと思っています。
究極の真理というものは一つで、それを我々日本人は、日本語の話せる、いかにも日本人らしい人物から話をお聞きしているわけです。
もし日本人が英語で教えを受けても理解できないでしょう。
誰も聞こうともしないかもしれません。
それでは意味がないわけです。
どんないいことを言っても聞いてもらえなければ意味がありません。
そこで、“大いなるもの”は日本人に分かるように、日本語で教えを説くわけです。
英語を話す人には英語で、というようにして、世界の宗教というものが、一見したところ別個の形態をとるようになった…。
・・・
ちょっと話が脱線してしまいました。
本題に戻しますと、要するに、今回はどうもうまく紹介できなかったのではないか、ということです。
えっ、「毎度のことや」って。
うーん!?
ではまた次回―。
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