なぜ左利きは迫害されたのか?<「私の彼は左利き」の法則>から
動物行動学専攻の竹内久美子氏による『週刊文春』に連載された科学エッセイをまとめた本『遺伝子が解く!愛と性の「なぜ」』(文春文庫 2007.3.10/元本 2003.11)に、こんな項目がありました。
「間違い知らずのオトコ選び①「私の彼は左利き」の法則」p.65-70
41歳女性の質問:
《私が魅力的と感じる男性はたいてい左利きです。男女を問わず左利きの人はしぐさがセクシーと聞きましたが、なぜなのでしょう。》p.65
答えは、
左利きの男性は、
= 右脳が発達している(利き手に反映している)
→ 右脳の発達は、男性ホルモンの一種テストステロンによる
= テストステロンのレヴェルが高い
→ 生殖能力が高い
「私の彼は左利き」に秘められた意味
=「私の彼は生殖能力が高いのよ」
《女は左利きの男に魅力を感ずる。そして生殖能力の高い男を、いや、少なくともその遺伝子をゲットしようとしているというわけ。》p.66
また、スポーツのできる男、ミュージシャン、お笑い芸人面白いことを言える男に惹かれるのも、同じ。
これらの能力も右脳の発達を反映している。
テストステロンのレヴェルが高く、生殖能力が高い男は、当然、男らしいカッコよさと一体。
『左利きで行こう!』(リー・W・ラトリッジ、リチャード・ダンリー著、丸橋良雄、尾島真奈美訳、北星堂書店 2002/6)
によると、左利きの超有名な映画俳優が多数いる、という。
ブルース・ウィルス、ライアン・オニール、他。
トム・クルーズは、左利きの失読症―これはテストステロンのレヴェルが高すぎることによる弊害、なのだそうだ。
また、左利きの女優にも、結構有名な人が多い、という。
グレタ・ガルボ、ジュディー・ガーランド、他。
という具合に話は続き―
過去の歴史における左利きの迫害についての話があれこれ出てきます。
言葉自体に残る差別と迫害の事実。
たとえば―
英語では、「右」が「right」で「正しい」の意味、それに対して「左」は「left」で「取り残されている」。
新約聖書には、最後の審判のとき、キリストは右側に信心深い者を、左側に救われない者を置くとある。
社会主義政権下のソ連や中国では、左手で字を書くが禁止された。
中世、魔女として処刑された女の大半は、左利きだった。
―等々。
《何か異常で、執念深いものを感じます。》p.69
では、なぜこのように左利きは迫害されたのか?
私がここで紹介したかったことが、この部分でもあります。
もちろん、この部分は、著者・竹内久美子氏の仮説です。
《もしかしたら左利きの男が女にモテるから、左利きの女は左利きの息子――おそらくハンサムな――を産みやすいからではないでしょうか?》p.69
《モテない男による、モテる男に対する迫害……》p.70
《世の中の大多数はモテない男。よって宗教、思想、戒律のような多くの人々の共感を必要とする論、ルールは、“モテない男仕様”になっていしまうのです。》p.70
と。
まあ、真実はどうか不明ではありますが…。
こんなふうに思えれば、人生の苦痛も少しは解消できるか、とも思います。
えっ、お前はどうかって?
まあ、それは聞かないように、お願い致します。
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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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