« 右利きと左利きの恋人たち『左ききの名画』~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii309号 | Main | ギリシア悲劇を終えて、今後の予定など »

2012.04.27

東野圭吾『容疑者Ⅹの献身』、米MWA・エドガー賞を逃す!

まあ、ある意味ではいたしかたないかもしれません。
だって外国語の翻訳作品なので、大賞の候補に挙げてもらえるだけで、よしだと思うのです。

なにしろ<アメリカ探偵作家クラブ(MWA)>の大賞ですからね。


私ならやはり「外国語部門」といったくくりにする方がふさわしいと思います。
外国の作品でも同じ英語圏ならいざ知らず、元は日本語作品ですから。

でも、こうして日本のミステリが、大賞候補として取り上げてもらえるだけ、進歩でしょう。

因みに、日本人作家の作品がノミネートされるのは、2004年桐野夏生『OUT』以来の二度目。
前回、桐野さんも受賞は「アウト」でした。

いずれそのうちどなたかが…、という気になります。


私個人としては、大賞に決まったというモー・ヘイダーさんの「Gone」が気になりますね。

東京でのクラブホステスなどアジア滞在を経て作家となり、在日体験を元にした「TOKYO」という著作もある。
(読売新聞【ニューヨーク=柳沢亨之】2012年4月27日(金)12時7分配信)

翻訳が待たれます。


最近の日本人―特に若者が“内向き志向”といわれています。
翻訳ものも売れないと言われます。
外国が身近になり、あこがれの対象ではなくなった、という面も大きいのでしょう。

しかし、外国には日本にはないものが、当然いっぱいあります
それらの中には、すばらしいものが沢山あります。

日本のよさを知る意味でも外国のものを知る必要もあります。
食わず嫌いでなく、翻訳ものも試していただければ、と思います。

アメリカの人たちも日本語の作品を翻訳ものとして受け入れ、大賞の候補に挙げてくれているのですから、日本の我々もドンドン海外の作品にふれて行きたいものです。


●容疑者Xの献身 (文春文庫)
●OUT 上 (講談社文庫) 桐野 夏生
 


*関連記事:
・2012.1.24 東野圭吾『容疑者Xの献身』が米エドガー賞候補に
・2004.3.5 『OUT』桐野夏生
・2004.5.2 OUTはアウト/桐野夏生「OUT」エドガー賞逃す

--
※本稿は、レフティやすおの他のブログに転載しています。
--

|

« 右利きと左利きの恋人たち『左ききの名画』~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii309号 | Main | ギリシア悲劇を終えて、今後の予定など »

ニュース」カテゴリの記事

趣味」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

海外ミステリ」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 東野圭吾『容疑者Ⅹの献身』、米MWA・エドガー賞を逃す!:

« 右利きと左利きの恋人たち『左ききの名画』~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii309号 | Main | ギリシア悲劇を終えて、今後の予定など »