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2011.07.01

冒険サスペンスでも読むように:二つの愛の形『赤と黒』スタンダール

―第60号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」★
2011(平成23)年6月30日号(No.60)-110630-二つの愛の形『赤と黒』スタンダール

スタンダールの『赤と黒』は、ドストエフスキーの『罪と罰』と並んで、かつては世界文学全集の第一巻を争った、といわれる名作です。

しかし、近年ではあまり人気がない、といわれています。
これは、私にはちょっと残念です。

私はこの作品を結構楽しんで読みました。

冒頭ロシアの人名・地名に悩まされた『罪と罰』に比べて、章立ても短く、とっつきやすい文章で、スラスラと読み始められました。

野心にあふれた主人公の行動とその恋愛を描いたこの作品を、『罪と罰』ともども推理小説、あるいは冒険サスペンス小説的な興味で、主人公に感情移入しながら読んだものでした。

そのうち(どちらもそうかもしれませんが)、愛の物語になってゆくところも意外に楽しめました。

そういう意味でも、若い人に若いうちに読んでもらいたい、という気持ちがあります。

※ 本誌で取り上げた作品:
★『赤と黒』[上下] 桑原武夫、生島遼一/訳 岩波文庫 1958.6.25
★『赤と黒』[上下] 小林正/訳 新潮文庫 改版1957.2

★『赤と黒』[上下] 野崎歓/訳 光文社古典新訳文庫 2007.9.6
★『スタンダール I 赤と黒・恋愛論』 小林正、大岡昇平/訳 新潮世界文学5 1968.12.20/1989.10.25


 ・・・

一応、この作品(及び、日本の作品に関しては、森?外の「舞姫」)をもって、19世紀半ばから20世紀初頭にかけての時代(日本式に言いますと、だいたい明治時代初期から大正初期にかけて)の名作・名著を扱うのを中断します。

まだまだ興味深い紹介したい作品は幾つもあります。
たとえば、今東日本大震災以降再び注目されている宮沢賢治の諸作、海外では、先に挙げたドストエフスキーの『罪と罰』などなど。

しかしこれらの作品は、またの機会とします。

当面は、古典中の古典とも言うべき、古代のものをざっと見てゆきたいと考えています。
では、今後にご期待を!

※本稿は、6月30日発行の無料メルマガ『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』第60号
2011(平成23)年6月30日号(No.60)-110630-二つの愛の形『赤と黒』スタンダール
「別冊 編集後記」を『レフティやすおの作文工房』より冒険サスペンスでも読むように:二つの愛の形『赤と黒』スタンダールを転載したものです。
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