左手で(それらしい)字を書く方法(左手書字考)1ペンを持つ手の構え
【左手書字考】-左手で字を書くために(その3)-
左手で私自身左手で字を書く者として、左手でそれらしい(見栄えの良い)字を書く方法を色々と考えてきました。(※)
ここでそのまとめを画像を入れて紹介します。
以前から「画像を入れて説明して欲しい」というリクエストがありました。
希望に応えたいと思いつつも、なかなか手ごろな、他人様に見せられるような画像を作れず、延び延びになっていました。
できれば、写真よりも図解する方がわかりやすいと思うのですが、まずは手始めとして、この程度の写真で申し訳ないのですが、スタートとします。
従来、左手で字を書く場合の大きなマイナス・ポイントとして言われてきました点は、主に以下の三点ではないかと思います。
(1)現行規範に則った書き方(*1)では、横画が左から右へ「押す」形になり、ペン先が引っ掛かるなど、書きにくい。
(右手では、スッと「引く」形で書きやすい。)
(2)きれいとされる文字の形(*2)が、右手で書く時の癖を反映したものであるために、左手でまねにくい。
(3)文字は左から書く規則になっている(*3)ので、書いた文字が手で隠れることもあり、全体のバランスが取りにくい。
注(*):
(*1)現行規範に則った書き方
=書道や学校書写の授業等で示される、運筆の規則や筆順(書き順)等に従った書き方。
(*2)きれいとされる文字の形
=右上がりの横画や右手書きに合わせた筆順からくる筆勢によるお手本の文字の形など。
(*3)文字は左から書く規則になっている
=(1)に書いたように、横画は左から右へ引く。
漢字を書くときは左の偏から右の旁に進む。
横書きの文章は左から右へ綴る。
これらのポイントを克服することができれば、大きな前進になると考えられます。
そこで、私が長年の左手書字経験(*)から導き出した書き方をこれから紹介してゆきます。
(*:左利き歴50数年、左手書字歴50年超、左利きライフ研究歴20年超。)
・・・
まず第一回目は、ペンを持つ時の手の構えについて考えてみます。
◆1・ペンを持つ手の構え◆
簡単に説明をしておきます。
(A)リスト・レストを使用する例
―リスト・レストを使うことで、
手首から先を自由に動かすことができるようになります。
画像では、マウスに付属していたものを利用しています。
これは本来、てのひらを伏せて、その上に手首を乗せて書く
書道でのやり方を踏まえたものです。
これでかなり可動範囲が広がると思います。
ただリスト・レストをその都度移動させなければいけない、
という欠点があります。
(B)支点は二つ(小指の第一関節先側面とてのひらの角)
―字を書くとき、てのひらの側面全体をつけている人がいます。
これは、手の動きが制限されます。
また、横書きの際、書いた文字の上をこすり、
手や字が汚れる可能性が高くなります。
手首の関節を内側にひねり、小指の第一関節の先側面と
てのひらの角の出っ張りの部分で支えるようにします。
てのひらの側面は浮いています。
こうすることで、手全体の動きが良くなり、
書いた字の上をこする率も減り、手や字の汚れが軽減します。
最大の長所は、
正面から見たときのペンの角度が垂直に近くなり、
左から右への動きに対して、
ペンが紙面に突き刺さるような角度にならないで、
横に滑らせるような感じになり、書きやすくなります。
てのひら側面をベッタリつけた状態でペンを持ちますと、
ペンの角度がどうしても左上から右下への角度(\)
になります。
これでは、どうしても左から右への横画を書くときに、
ペン先が引っ掛かりやすくなり、書きにくくなります。
※ 参照:
・2017.4.29 左手で(それらしい)字を書く方法(左手書字考)2ペン(筆記具)の持ち方
・『レフティやすおのお茶でっせ』カテゴリ:左手書字
~『左利きを考える レフティやすおの左組通信』~(2016年11月廃止)
<私論4> 左手で字を書くために
<私論4> 左手で字を書くために(その2)実技編
「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii(レフティやすおの左組通信メールマガジン)」
第253号(No.253) 2010/3/5【左手書字考】(2)左手で字を書くこと「左利き/左手書きは字が汚いか?」
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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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