左利きの不満:ATM指静脈認証読取装置が右側にしかないこと
最近の私の不満は、銀行のATM(指静脈認証付ICカード対応ATM)の指静脈読取装置が右側にしかないことです。
左利きの私は、やはり左手を使いたいのです!
しかし、指を載せる所が機械の右側にしか付いていないので、左手では非常にやりづらく、不自然な姿勢をとらなければなりません。
これは機械化による、新たな利き手差別の発生ではないか、と思います。
・・・
先日、銀行のキャッシュ・カードを「ICキャッシュ・カード」に変えました。
この新しいカードは、ICチップが埋め込まれていて、指静脈のパターンによる生体情報での「本人」の確認(指静脈認証)ができるようになり、より安全性が高まったのです。
せっかくの機能ですから使えるようにしておこうと、登録をしてきました。
登録は指二本分できるのですが、私は左利きですので、つい無意識に最初に左手を登録しようとします。
でもその時、銀行の窓口の女性から言われました。
「機械の認証の読取装置が右側にありますので、右手を登録されるほうがよいかと思います」というふうに。
ということで、私は左右両方の指を一本ずつ登録することにしました。
「実際に登録がうまくできているかどうか確認しましょう」と言うことで、ATMの機械の所へ行き、実際に試行することになりました。
最初は指の載せ方がうまくないのか初めはうまく認証できず、結局二度試すことになりました。
無事、登録はできているようでした。
・・・
「たかが指を載せるだけじゃないか」と言われれば、そのお言葉はそっくりそのままお返ししましょう。
そうです、「たかが指の載せるだけのこと」なのですから、右利きの人であっても何も利き手の右手でなくてもできるはずです。
ですから、右側でなければならない、必然的な理由はありません。
にもかかわらず、現状はやっぱり右手側になっているのです!
これはやはり機械化による差別と言えるでしょう。
駅の改札にしても、自動改札機の導入により、駅員の数を減らすことができるようになり、改札のスピード化にも、省力化による経営の合理化にも大いに貢献しているようです。
しかし、乗客の側にとってはどうでしょうか。
対人的にはどうでしょうか。
かえって、不便になったのではないでしょうか。
少なくとも左手に頼る人には、余計な手間がかかるようになった感じは否めません。
昔なら、こちらの状況に合わせて駅員さんが手を伸ばして取ってくれることもありました。
その他、駅の券売機や街中にある自動販売機の類もそうです。
コインの投入口が右側に寄せられています。
明らかに右利きの人が操作しやすい設計になっているのです。
様々な機械類に至っては、論議の必要もないでしょう。
こういう片手でできる作業の右側への偏向は、一方で、身体の左側に頼る人たちを疎外する危険性もある、ということをもう一度認識していただきたいと思います。
効率化や省力化、経済性の問題だけでは片付かないと思います。
もう一度社会のあり方というものをじっくりと考え直してみたいものです。
・・・
ところで、改善の提案です。
右側だけでなく左側にもつけろ、とは言いません。
ちょっとした改良をお願いしたいのです。
●銀行ATMにおける指静脈認証読取装置の改善案:
1.読取装置を固定式にせず、パソコンのマウスのように、自在に伸びるコードをつけて、右でも左でも移動できるものにする。
(これなら、問題なく使えます。↓のようなものであれば。)
・日立が小型の指静脈認証装置、企業システムでの採用促進目指す
2.(それがムリなら)現状は縦方向に固定されている読取装置の角度を、左側に45度程度振れるようにする。
│(現状は縦方向に固定されている)→ /(左方向に斜め45度程度まで振れるようにする)
(これだけのことでも、かなり楽になりそうです。)
改善の方法は、いくらでもありそうなんですが、どうでしょうか。
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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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