ネットで拾った左利きの話題:マナーの悪いCM
時々いろんな話題を探してネットを「左利き」で検索してみます。
そんな中からちょっと気になるものを取り上げてみようという企画です。
今日はこんな話題―
「マナーの悪いCM」として左利きが取り上げられていました。
マナーが悪いとまでは言いませんが、
と一応のお断りの前振りがあるのですが、こういう話題において、左手で箸を使って食べるCMを取り挙げるという、そういう見方をする人がいること自体が、私にはショックです。
左手でお箸を使うことはそんなに異端視されることでしょうか。
いまだに左手使いに対して、マイナスのイメージや考え方を持つ人がいるというのが、正直たまりません。
真意は、単に左利きの人が多くなったと感じられるという、ご自身の驚きの表明にすぎないのでしょうが、こういう場面で書くというのは、誤解されることになりかねませんから注意された方がいいでしょう。
「そんな言葉は相手よりもむしろ、自分自身をいやしめますよ」というミズ・カークブライドの言葉(江國香織『こうばしい日々』)を思い出します。
「一昔前まではなかった」という発言なのですが、以前は確かにCMではわざと左利きのタレントさんでも右手に箸を持たせるということがあったそうです。
しかし今ではそのタレントさんの自然なままに演技させるようになってきているといいます。
(膨大な左利きの有名人リストを掲げるホームページ「ひでゆきの左利きの小ネタ」やその「別館」ブログで読んだことがあります。―URLはサイドバー「左利きのサイト」等参照)
「レフティやすおの左組通信」の「レフティやすおの左利き自分史年表」 にも書きましたが、1977(昭和52)ごろに日清食品のどん兵衛のテレビCMで、山城新吾と川谷拓三の左利きコンビが左手にお箸を持って麺をすするという画期的とも言うべき場面が放映され、人気を博しました。「きつねうどんからおあげとったら何になると思う」…「ただの素うどん」といった軽妙なやり取りを覚えている方もいるでしょう。
私もこのCMを見て大いに勇気づけられたものでした。
左利きは左手でお箸を持っていいのだ!
考えてみれば当たり前のことかもしれません。
しかしとても印象に残っています。こういう思いを抱かれた方は、きっと私だけではないでしょう。
その後も日清食品は左利きあるいは左手でお箸を使うタレントさんを多く起用したCMを製作して、お茶の間をにぎわしています。
あれから既に四半世紀がすぎています。この方の見方はちょっと遅れているといえるのではないでしょうか。
人は関心がないことがらについては視界に入っていても気付かない―見ていても見えないものです。自分の意識に留まらないから「ない」と考えるのは間違いです。
もっとしっかりと世間を見て欲しいですね。
そして固定観念で物事を考えないようにしましょう。
その上で良い悪いを判断するべきです。
左利きの人が左手を使うことは自然なことで、それは右利きの人が右手を使うのと同じことです。
いつまでも前世紀の遺物のような古臭い固定観念で物事を見るのはやめにして、21世紀になったのですからこれからは新しい常識を身につけてエレガントに生きてゆきましょう。
再びミズ・カークブライドの言葉―
「一つのことを、はじめから知っている人もいるし、途中で気がつく人もいる。最後までわからない人もいるのよ」
少なくとも私は3番目の人にはなりたくありません。
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