左利きの本だなぁ『左利きの秘密』箱崎総一
「お茶でっせ」版<左利きの本だなぁ>の第1回ということで、私が初めて読んだ左利きの本を当時の読書録より紹介しましょう。
箱崎総一著『左利きの秘密』立風書房マンボウブックス 昭和54(1979)年6月発行
著者は、アメリカ留学から帰国後、精神医学クリニックを開業、左利きの人の悩みを知り、“左利き友の会”を組織した(四年半の活動の後、赤字で解散)。
「この本はこうした“左利き友の会”の活動の一つのしめくくりとしてまとめてみた。それがこの会の事務総長として最後の義務であるように私には思えるからである。」―「筆者まえがき」より
左利きの人、左利きの子を持つ両親はもちろんだが、広く世の人々に読んでもらい、左利きに対する偏見を一掃し、真に左右平等の世になってほしい、とつくづく思った。
読んでいて、こういう本を世に出さねばならないこと自体に、なんともいえぬ強い憤りを感じた。
ぼくもこの会のことは新聞の記事で知っていた。設立当時は大いに話題になり、新聞などマスコミに取り上げられ、ぼくも入りたいと思ったことがあったが、残念ながら連絡先がわからず、入会できなかったのである。解散したというのはさびしい。
非常に勇気づけられる本。希望が見えてくる。少なくとも自分の苦しみを理解してくれる人がいると感じられるのは、うれしい。
欧米では、左利きの存在は常識で、左利き専門店があり、そこでは左利き用品が販売され、価格差もないというのはうらやましい限り。
日本でも、「筆者まえがき」にあるように、左利きの問題は明るい方向に向かってはいるが、左利きとして生きてゆくのは、まだまだいろいろと精神的な苦痛、不快なことが多すぎる。
多くの人がこの本を読んで、右利き偏重社会を改めていけたらいいと思う。
(目次紹介)
筆者まえがき
第一章 左利きの文化史
第二章 理不尽な偏見と迫害
第三章 左利きのメカニズム
第四章 左利きよ、立ち上がれ!
第五章 左利きの子を持つ親に
第六章 スポーツと左利き
第七章 自然界の左利き現象
第八章 左利きのための書道教室
巻末資料 左利き便利帳
―1979年12月10日 記 (2003年3月19日 一部加筆修正)
*<左利きの本だなぁ>とは、私が以前出していた季刊誌「Lefties' Lifeレティーズ・ライフ(LL)」のコラムのひとつで、左利きに関する本―科学的研究書・啓蒙書、左利きの人を応援する激励本といったノンフィクションから、左利きが主人公、あるいは重要なポイントとなっている小説、左利きとは直接関係はないけれど左利きについて考える一助となりそうな小説まで―を紹介するコーナーです。
*参照―『レフティやすおの左組通信』「左利きphoto gallery〈HPG2〉左利きの本だなぁ」 「Lefties' Lifeレティーズ・ライフ(LL)再録」
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