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2004.03.12

なんで「左利きイメージ調査」なん?

私のサイト「レフティやすおの左組通信」
で「左利きイメージ調査」という簡単なアンケートを実施しています。(3/7付記事「左利きイメージ調査」参照)
何でこんなアンケートやったん、と疑問に思われる方もあるのではと思い、説明してみます。

企画意図:どうしてこのようなアンケートを試みたのか。「左利き」について考える機会を持って欲しかったから。

3/7付記事「左利きイメージ調査」のコメントでも書きましたが、一言で言うと、まず一番に「左利き」について考える機会を持って欲しかった、ということ。
大部分の人(特に「左利き」でない人)はふだん「左利き」について考えることはまずないでしょう。そこで、この機会にちょっと考えてもらおう、と思ったのです。「左利き」に関して自分はどんなイメージを持っているか、何を知っているか、「左利き」ってなんなんだろう、と考えてみて欲しいということです。

私は常々考えて来ました。多くの方に「左利き」について関心を持っていただきたい、そのためにはどういう方法があるのか、と。
なぜ関心を持って欲しいのか、というとそれはやはり「左利き」がこの世の中で十分にその権利が保障されていないと感じるからです。

(もちろん他にも権利が侵害されている人々がいるでしょう。しかし、それは私の立場で言えること、あるいは私が言わなければならないこと、ではないのです。それはそれぞれの立場の人がまず率先して訴えるべき事柄です。私はまず私自身が関わりのある問題を優先します。)

「左利き」に対しても、個人をありのままのその人そのものとして尊重するひとつの人権としてとらえる必要があると思います。 
コメントの最後にも書いたように、「左利き」も社会全体で考える必要がある事柄なのです。

たとえば、ユニバーサル・デザインという考えがあります。これはノースカロライナ州立大学(米)のロナルド・メイスによって提唱されたもので、従来のバリアフリーの概念とは違い、できるだけ多くの人が利用可能なように製品、建物、空間をデザインすることで、あらゆる人が快適に暮らすことができる社会をつくろうという考えです。
「ひでゆきの左利きの小ネタ部屋」の「左利きとユニバーサルデザイン」 によるとこの「ユニバーサルデザインの7原則」の中の「原則2:利用における柔軟性」として「2b.右利き、左利きのどちらでも利用できる。」と明文化されているそうです。

「左利き」の問題は、単なる「左利き」の人による「右利き」の人に対するイチャモンや愚痴でも、無作法者の行儀知らずでもなく、無精者の横着でもないのです。

アンケートの意味何が知りたいのですか。「左利き」と聞いたときの反応の仕方。

何かが最初に心に浮かんだ人、何も浮かばない人。
最初に浮かんだイメージをそのまま正直に投票する人、最初に浮かんだイメージに修正を加える人。たとえば、最初に浮かんだイメージとこのアンケートを企画した人の意図するであろうイメージとを比べて投票に修正を加える人―合致したものに変える人、逆に答える人―。
漠然としたイメージではなく、この状況をより厳密に再生して判断しようとする人。

といったように、いろんなパターンで考える人が出てくると思います。
それぞれに下す判断は違ってもその過程が似た人がいるでしょう。

「左利き」という言葉一つで、その人の経験や考え方により、いろんな思索が行われるはずで、自分の思想、信条といったものも明らかになるのではないでしょうか。もちろんそれは人には見えないもので、その人個人の心の中にしか見えないけれど、意外な自分に会えたという人もおられるのではないかと想像するのです。
そういう機会を持つことで、「左利き」に関しても興味を持ってもらえるかもしれない。

アンケート結果途中経過を見てどうですか。予想に近い。

1(私は右利きですが)どちらかというと、プラスのイメージ・・・・0
2(私は右利きですが)どちらかというと、マイナスのイメージ・・1
3(私は右利きですが)特になし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
4(私は左利きですが)どちらかというと、プラスのイメージ・・・・6
5(私は左利きですが)どちらかというと、マイナスのイメージ・・8
6(私は左利きですが)特になし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

この程度の数字でものをいうのは危険ですが、それなりに傾向が出ているかもしれません。
少なくとも「圧倒的に+プラスイメージ」というわけではない、というのはわかります。また逆に「圧倒的に-マイナスイメージ」ということでもありません。
確かに「圧倒的に+プラスイメージ」というのも今の世の中では怖い。何事も中庸が一番とも言えますが、現実にいいイメージが強いという事柄も存在しないわけではないので、どちらともいいかねる結果が出ているのはいいことなのか、少し疑問です。

特に、自分を否定することにもつながりかねない「-マイナスイメージ」を左利きの人自身が持っているというのは、やはりつらい。
この辺の複雑な事情を左利きではない人たちに知ってもらいたいものです。 

「左利きの人の被害妄想さ」、と簡単に片付けて欲しくないのです。もし被害妄想であったとしても、ではなぜそのような心理になるのかという点を考えて欲しいものです。火のないところに煙は出ない、とも言います。原因があるはず。
そういう考えを持って見ていただきたいものです。

私のサイトの訪問者の投票ということで当然偏向はあるようですが、それなりに何か見えてくるものがあると思います。
その辺を読み取っていただけたらと考えています。

―アンケートはまだ受付中です。

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