輝ける明日のために…
世の中には、様々な難問があります。人が生きているかぎり、尽きることなく、次々と新たな問題が生まれ、消えていく…。
それらの問題を解決するためには、まず最初に、その問題のなんたるかを認識しなければなりません。
あなたの病気が何なのかを知らなければ、治療法は見つかりません。運がよければ、対処療法で、いつしか直るかもしれません。しかし、根本治療とはなりません。
社会問題でも同様に、先ずその実態を知らなければなりません。
女性差別問題が、女性だけの問題ではないように、黒人差別問題が黒人だけの問題でないように、それらは、それぞれの差別される側の人だけに限られた問題ではないのです。
左利きの問題もまた同じく、左利きの人だけの問題ではなく、右利きの人も含めて全人類の抱えている問題なのです。
これを機会に、誰のためでもなく自分自身の問題として、もう一度考え直して行きたいものです。
最初は「自分の思い100%」で、読者のことも考えず、内容も充分に練ることもなく、とにかく何かやらなくては、という気持ちでスタートしました。
しかし、そうして始めてみるとだんだんと欲が出て、ああもしたい、こうもしたい。こうした方がいいのでは、ああした方がいいのでは、といろいろ考えるようになりました。
また、もっと読者に興味や関心を持ってもらう方法はないか、とも考えるようになりました。
少しずつ改良を加え、より読みやすく、中身のあるものにしていこうと努力しています。
これからもなにとぞ暖かい目で見守り続けてください。
そして、いつの日にかこのような小文が不要になる時が来ることを心から祈っています。
輝ける明日のために…。
*本文は、「LL5 1995(平成7)年夏号」の巻頭の言葉を一部加筆修正したものです。
およそ9年を経た今も、まったく変わらぬ自分がいます。まったく進歩のない己の姿に唖然としてしまいます。
そして社会の状況もさほど変わらぬような気がします。確かに個々の左利きに対する対応はいい方向に変化しているようです。しかし、社会全体のシステムには依然左利きに対応する明確な変化は現れていないように、私には思われます。
個人の努力だけでカバーできることは限られています。社会全体がこの問題を改善を要する問題として認識し、改善に向けて取り組んで行かなければ解決されないのです。
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