2003年に読んだ本 その1〈総括〉
一年を通していうとやはりミステリ本がいちばん多かった。ミステリファンだからしかたがないが、ホラー系が最近減っているのが傾向か? 一時期はミステリといってもほとんどがキング、クーンツ、マキャモンなどのホラーだったことがある。
前年の引き続きでピーター・ラヴゼイの〈ピーター・ダイヤモンド警視〉シリーズを3作読んだり、主人公が左利きだと聞いた〈女性検屍官ケイ・スカーペッタ〉シリーズを読み出したり、ジェフリー・ディーヴァーの〈リンカーン・ライム〉ものを読んだり、とシリーズものを結構読んでみた。シリーズ・キャラクターものはとっつきやすく、親しみを持つとその主人公(たち)の私生活の進展が気になり次々と読んでしまう。それぞれに人気があるというだけあって、できはいい。詳細はまたの機会に。
もうひとつの大きな特徴は、左利き関連の本をよく読んでいる。十冊前後。自分で左利き関連と位置づけているものが入っているので、正確にはカウントしにくいのだが。これは左利きの本を自分でも出したいと思い、「左利きの本だなぁ」という左利きの本の紹介コーナーも予定していることもあり、勉強のためにいろいろ読んでみたわけだ。古くは昭和48年発行の『左ききの本』から、「左ぎっちょクラブ」のような小説まで。『左足をとりもどすまで』という本も読んでみた。
マイケル・バーズリー
左ききの本 (1973年)
あと挙げておくべきは、本・読書の関係の本を結構読んでいる。たとえば、『文庫ハンターの冒険』とか『本読みの達人が選んだ「この一冊」』など。『短編小説のレシピ』なる本も読んでいる。
私のもうひとつの興味のある分野、SFの本に関しては、去年もまた目立って世間では話題に上らなかったが、映画化されてヒットした『黄泉がえり』は原作がカジシンとは知らず損をした気分。映画、見たかったなぁ。あと一昨年からボチボチ読み出したソウヤーの本がおもしろかった。
後になったが、私はその年の新刊というのをほとんど読まない。あまりにも多くの本が出るということと、お金の問題もあるが、ある程度評価の定まったものを読みたいという気があるからだ。人生は本読みにはあまりにも時間が短すぎる。特に私のような遅読家となると大変だ。より多くの人が薦めるおもしろそうなものを読み、つまらぬ本を読みたくないわけだ。そうすると時間という濾過器を通過したものを選ぶ方がよい。ただそうすると欲しい本が手に入らぬことも多くなる。読みたいときに本はなし、といった事態になることもしばし。再近はオンライン書店の出現でかなり楽にはなってきたが、出版社さん、取次さん、書店さんはもう一工夫を凝らして欲しいものだ。
2003年の新刊は4冊だけ。2002年末のものを入れても7,8冊か。
古い左利きの本では府立図書館のお世話になったのをはじめ、今年も多く図書館の本を活用させていただいた。お礼を申し上げます。
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Comments
まずは、HPのミニ版の立ち上げ、おめでとうございます。これからときどきのぞかせてもらいます。ただ、何でもそうですが、新しいことをしようとすると、おろおろします。気が小さいんでしょうね。気が向いたときに、閑ができたときに、ですから、こまめには読めないかもしれませんが、楽しみがひとつできました。
一層のご活躍を期待します。
ところで、別にHPもつくってましたよね。それも平行してやるのですか。「レフティやすおの部屋」はお気に入りに登録していますが、こちらも登録することにします。
では、きょうはこれで。
Posted by: 藤原美和子 | 2004.01.04 08:48 PM