2022.01.15

私の読書論152-私の年間ベスト3・2021年フィクション系(前)-楽しい読書310号

古典から始める レフティやすおの楽しい読書 別冊編集後記

2022(令和4)年1月15日号(No.310)「私の読書論152-
私の年間ベスト3・2021年フィクション系(前編)」

 

例年のことですが、
遅くなりましたが、
明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

レフティやすお <(_ _)>

 

------------------------------------------------------------------
◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
------------------------------------------------------------------
2022(令和4)年1月15日号(No.310)「私の読書論152-
私の年間ベスト3・2021年フィクション系(前編)」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

 年末年始恒例の「私の年間ベスト3」――
 昨2021年に私が読んだ本のなかから
 オススメの「私の年間ベスト3」を選ぶという企画です。

 今回は、フィクション系の前編です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 - 『ミステリマガジン』オールド・ファン必読 -
  ~ 私の年間ベスト3・2021フィクション系(前編) ~
  (その1)小森収編『短編ミステリの二百年』2~5巻
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●傾向と分類

昨年も一時期図書館が休館になったこともあり、
コロナ不安症(?)的な精神面もあり、
また、私自身のケガに伴う行動の制約もあり、
フィクション系もあまり読めませんでした。

そんななかで、手持ちの積ん読本や再読本も多く、
新規に読んだ本はかなり減っています。

 

例年のように簡単に分類してみましょう。

(1)メルマガ用のお勉強の本
(2)それ以外の古典の名作
(3)小説や左利き本等著作のための勉強本
(4)個人的な趣味で、好きな作家、
 ミステリ(推理小説)やSF、冒険小説など

 

 ●(1)メルマガ用のお勉強の本

<中国の古典編―漢詩を読んでみよう>
1.司馬遼太郎『項羽と劉邦(上中下)』新潮文庫1984
2.[一部再読]中島敦『李陵 山月記』文春文庫2013

<新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から>
3.[再読]山本 周五郎『さぶ』新潮文庫1965
4.[再読]太宰治『斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス』文春文庫
5.ギヨーム・ミュッソ『作家の秘められた人生』集英社文庫2020(原2019)

2021(令和3)年4月30日号(No.293)
「中国の古典編―漢詩を読んでみよう(9)漢代(1)項羽と劉邦」
2021.4.30
中国の古典編―漢詩を読んでみよう(9)漢代(1)項羽と劉邦
-楽しい読書293号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/04/post-4b639f.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/6dfa35eb01ce468d12a1b6e80ba0e6c7

2021(令和3)年9月30日号(No.303)
「中国の古典編―漢詩を読んでみよう(12)
特別編-中島敦「山月記」より」
2021.9.30
中国の古典編―漢詩を読んでみよう(12)特別編-中島敦「山月記」より
-楽しい読書303号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-0666dc.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/01e422e6e9e18417a82bd6713f662e3f

2021(令和3)年7月31日号(No.299)
「新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(1)準古典」
2021.7.31
新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(1)
-「楽しい読書」第299号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/07/post-38536e.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/872fb55a4a5a78d989b58cf7878bc188

2021(令和3)年8月31日号(No.301)
「新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(2)新顔作家」
2021.8.31
新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(2)新顔作家-「楽しい読書」第301号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/08/post-709d62.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/76ed255eb712153d96e6ef9ca568633c

 

 ●(2)それ以外の古典の名作

6.蒲松齢『聊斎志異』光文社古典新訳文庫2021
7.大岡玲訳『今昔物語集』光文社古典新訳文庫2021

――今年もあんまり読んでませんね。

『聊斎志異』は高校生の時に角川文庫で読んでました。
柴田天馬訳で全4巻だったと思います。
芥川龍之介が『今昔物語集』の中の話をネタに小説を書いていたように、
高3の時に、この中の一編を元ネタに小説を書いてみたものでした。

『今昔物語集』は、20代初めぐらいに現代語訳の本――
福永武彦訳の『今昔物語』(ちくま文庫)を買って読んでいました。
龍之介の短編「羅生門」「鼻」「芋粥」などは
高校1年の時に好んで読んでいました。
そんな関係で好きでしたね。
夢枕獏さんの安倍晴明が活躍する作品集『陰陽師』で、
元ネタとして使っているのを知り、また一層好きになりましたね。

 

 ●(3)小説や左利き本等著作のための勉強本

<左利きミステリ入門>
8.ヒュー・ペンティコースト『シャーロック伯父さん』論創海外ミステリ
2020(原1970)
9.アガサ・クリスティー『黄色いアイリス』早川書房クリスティー文庫
2004(原1932,34,35,36,37,39)

ともに短編集で、『シャーロック伯父さん』には
ズバリ左利きの容疑者と犯人が登場する「左腕投手の殺人」、
『黄色いアイリス』には、「仄暗い鏡の中に」という
“鏡”ものの<左右ミステリ>が収録されています。

 

 ●(4)個人的な趣味で、好きな作家、
 ミステリ(推理小説)やSF、冒険小説など

(海外ミステリ)
10-12.G・K・チェスタトン(短編集)
『奇商クラブ』創元推理文庫2018(原1905)
『知りすぎた男』創元推理文庫2020(原1922)
『ポンド氏の逆説』創元推理文庫2017(原1936)

13.ディクスン・カー『カー短編全集1 不可能犯罪課』
創元推理文庫1970(原1940)
14.ディクスン・カー『カー短編集2』創元推理文庫1970
15.フレドリック・ブラウン『シカゴ・ブルース』
創元推理文庫2020(原1947)

[再読(新訳)]
16.エラリー・クイーン『エジプト十字架の謎』
創元推理文庫2016(原1932)
17.エラリー・クイーン『エラリー・クイーンの新冒険』(短)
創元推理文庫2020(原1940)

[一部再読]
18.19.江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集4』『世界推理短編傑作集5』
 創元推理文庫2019
20-24.小森収編『短編ミステリの二百年』2~5巻 
創元推理文庫2020,2021

[再読](海外ミステリ)
25.トニー・ケンリック『殺人はリビエラで』角川文庫1976(原1970)
26.トニー・ケンリック『スカイジャック』角川文庫1974(原1972)

海外ミステリの短編集の多くは、
<左利きミステリ>の調査のために読んだもの。
長編もそうですけれど。

(国内ミステリ)
27.島田荘司『改訂完全版 占星術殺人事件』講談社文庫2013
28.今村昌弘『屍人荘の殺人』創元推理文庫2019
29.辻真先『仮題・中学殺人事件』創元推理文庫2004
30.連城三紀彦『宵待草夜情』ハルキ文庫1998
31.北村薫『空飛ぶ馬』創元推理文庫1994
32.天城一『天城一の密室犯罪学教程』日下三蔵編 宝島社文庫2020

16.の『エジプト十字架の謎』と上記の32.をのぞく国内ミステリは、
前号の

 2021(令和3)年12月31日号(No.309)「私の読書論151-
 私の年間ベスト3・2021年リアル系(後編)岡本太郎他」
2021.12.31
私の読書論151-私の年間ベスト3・2021年リアル系(後)
-楽しい読書309号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/12/post-ceb6fd.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/b171098bc2132d4d4f7e6cd2a77c3dcd

の「ベスト3以外のオススメ」の一冊
『書きたい人のためのミステリ入門』(新井 久幸 新潮新書)
に紹介されていた作品および作品集です。

国内ミステリはほとんど未読でしたので、この際読んでみました。
確かに名作揃いです。
一番はやはり27.の『占星術殺人事件』でしょう。
トリックは単純ですが、それだけにスゴイ。

(SF)
33.梶尾真治『クロノス・ジョウンターの伝説』ソノラマ文庫2003
34.広瀬正『マイナス・ゼロ』集英社文庫1982

SF系はこの2冊、他に
『復刻 S-Fマガジン NO.1-3』(早川書房1995)がありますが、
まだ途中まで。

『クロノス・ジョウンターの伝説』は、
時間恋愛SFの名手、梶尾真治の同系列の作品で、
<クロノス・ジョウンター>というタイムマシンでの冒険(?)のお話集。
泣ける話もあります。
思わずよかったね、という結末のお話もあります。

『マイナス・ゼロ』も同系統のお話で、時間恋愛SFの長編です。
終戦前から戦後のお話。

(好きな作家:北杜夫)
35.北杜夫『静謐 北杜夫自薦短篇集』中公文庫2021

(その他)
36.池井戸潤『下町ロケット』小学館文庫2013

35.は、北さんの没後10年記念の一冊で、生前の自薦短篇集の文庫版。
初期短編から北さんの自薦の短編を集めています。
私は、北さんの初期短編が好きで、
全集の初期短篇集2巻を買ったときに、
文庫版の短編集は処分してしまったのですが、
こうしてまた買い直しました。
2編程度未読(らしきもの、記憶がないもの)がありました。
既読作品でもやっぱりいいなあと思うものがあります。
ピュアな繊細な作品と、時に狂的なパッショネートな作品があり、
こういうものにいいものがあります。

36.『下町ロケット』は、池井戸さんが直木賞を受賞した作品だそうで、
私が初めて読んだ『陸王』と同じ中小企業の若社長と従業員が一致団結、
新規プロジェクトに賭けて危機を乗り越える企業奮闘もの。
(こちらが先に書かれたもので、続編も出ています。)

 

 ●小森収編『短編ミステリの二百年』

小森収編『短編ミステリの二百年』(全6巻、うち2~5巻) 
は、過去200年の短編ミステリの歴史をたどり、
江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集』全5巻 に収録されている
名作中の名作を補完するその代表的な短編を紹介しながら、
その解説を兼ねて、短編ミステリの進化の歴史を描く評論との
二本立て企画です。

(出版社紹介文)
・江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集』と収録作品の重複なし
・「短編ミステリ読みかえ史」を改稿した、
 作品解説としても読める評論を各巻に収録

前半が作品集で、後半がその解説を兼ねた評論、という仕掛け。
リアル系で扱うか、フィクション系かで迷った一連の本でした。
内容的には、小説の歴史を扱うという意味で、
フィクション系で扱うことにしました。

こういう一連の本を扱うのは、不公平な感じですが。
今年の一番に選びたいですね。

なぜなら、作品も含めて、解説である評論のなかでも再三、
私の高校生時代以降の若い頃の思い出の一つである、
1970年代の『ミステリマガジン(HMM)』のお話がよく出てくるのです。

『HMM』のオールドファンには楽しい話題が出てきて、
これは最高に嬉しい企画でした。

先に挙げた『シャーロック伯父さん』を読むことになったのも、
この本の「解説」で紹介されていたからでした。

 

 ●私の年間ベスト3・2021フィクション系(その1)

oooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo
~ 私の年間ベスト3・2021フィクション系 ~
(その1)小森収編『短編ミステリの二百年』2~5巻 
      創元推理文庫2020,2021
oooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo

今回、これを「ベスト3」の一つに挙げています。

 

220105tanpenm200-16

 

220105tanpenm200-162

 

最終巻『短編ミステリの二百年6』
は、2021年年末に出たばかりで未読。
今年のお楽しみというところです。

改めて全巻通して「解説」(評論)の部分を読み直したいものです。

もちろん、小森さんの見方(価値観・ミステリ観)で書かれていますが、
小森さんと同時期に読んでいる作品も多いので、
そういう共通の読書歴から来る共感できる部分も多く、
読んでいて楽しい作品でした。

1はもう大分前に読み、その後、
2巻からは新刊を買うだけ買って未読のまま積ん読状態でしたが、
昨年の3月にもまたコロナで図書館が休館になり、
それから7月頃まで次々と読むようになりました。

2、3、4、5巻と読んできますと「解説」が、
途中からちょっと駆け足になったような気もしないではありません。

早く全6巻をおわらせたい、
という出版社の思惑が入ってしまったような気がしないでもありません。

〈Webミステリーズ!〉で現在進行形で連載されているなかで
出版が進んでいったため、駆け足になったのでは、という疑いです。

もうちょっと引っ張ってもよかったのでは、という気がします。

 ・・・

最後に、<フィクション系>の「ベスト3」の一冊ですので、
各巻の収録短編作品と<私のお好み>をそれぞれ紹介しておきましょう。

[★:お好み ☆:次点]

 

『短編ミステリの二百年1』2019年10月発行

「霧の中」リチャード・ハーディング・デイヴィス/猪俣美江子訳
「クリームタルトを持った若者の話」
 ロバート・ルイス・スティーヴンスン/直良和美訳
「セルノグラツの狼」サキ/藤村裕美訳
「四角い卵」サキ/藤村裕美訳
「スウィドラー氏のとんぼ返り」アンブローズ・ビアス/猪俣美江子訳
「創作衝動」サマセット・モーム/白須清美訳
「アザニア島事件」イーヴリン・ウォー/門野集訳
「エミリーへの薔薇」ウィリアム・フォークナー/深町眞理子訳
「さらばニューヨーク」コーネル・ウールリッチ/門野集訳
★「ブッチの子守歌」デイモン・ラニアン/直良和美訳
☆「笑顔がいっぱい」リング・ラードナー/直良和美訳
「ナツメグの味」ジョン・コリア/藤村裕美訳
  *
「短編ミステリの二百年」小森収

 

『短編ミステリの二百年2』2020年3月

★「挑戦」バッド・シュールバーグ/門野集訳
「プライドの問題」クリストファー・ラ・ファージ/門野集訳
「チャーリー」ラッセル・マロニー/直良和美訳
「クッフィニャル島の略奪」ダシール・ハメット/門野集訳
「ミストラル」ラウール・ホイットフィールド/白須清美訳
「待っている」レイモンド・チャンドラー/深町眞理子訳
「死のストライキ」フランク・グルーバー/白須清美訳
☆「探偵が多すぎる」レックス・スタウト/直良和美訳
「真紅の文字」マージェリー・アリンガム/猪俣美江子訳
「闇の一撃」エドマンド・クリスピン/藤村裕美訳
「二重像」ロイ・ヴィカーズ/藤村裕美訳

 

『短編ミステリの二百年3』2020年8月

★「ナボテの葡萄園(ぶどうえん)」
 メルヴィル・デイヴィスン・ポースト/門野集訳
「良心の問題」トマス・フラナガン/藤村裕美訳
「ふたつの影」ヘレン・マクロイ/直良和美訳
「姿を消した少年」Q・パトリック/白須清美訳
「女たらし」ウィルバー・ダニエル・スティール/門野集訳
「敵」シャーロット・アームストロング/藤村裕美訳
「決断の時」スタンリイ・エリン/深町眞理子訳
「わが家のホープ」A・H・Z・カー/藤村裕美訳
「ひとり歩き」ミリアム・アレン・ディフォード/猪俣美江子訳
「最終列車」フレドリック・ブラウン/安原和見訳
☆「子供たちが消えた日」ヒュー・ペンティコースト/白須清美訳

 

『短編ミステリの二百年4』2020年12月

「争いの夜」ロバート・ターナー/門野集訳
「獲物(ルート)のL」ローレンス・トリート/門野集訳
☆「高速道路の殺人者」ウィリアム・P・マッギヴァーン/白須清美訳
「正義の人」ヘンリイ・スレッサー/藤村裕美訳
「トニーのために歌おう」ジャック・リッチー/藤村裕美訳
「戦争ごっこ」レイ・ブラッドベリ/直良和美訳
「淋しい場所」オーガスト・ダーレス/藤村裕美訳
「獲物」リチャード・マシスン/白須清美訳
★「家じゅうが流感にかかった夜」
 シャーリイ・ジャクスン/深町眞理子訳
「五時四十八分発」ジョン・チーヴァー/門野集訳
「その向こうは――闇」ウィリアム・オファレル/直良和美訳
「服従」レスリー・アン・ブラウンリッグ/猪俣美江子訳 *本邦初訳
「リガの森では、けものはひときわ荒々しい」
 マージェリー・フィン・ブラウン/深町眞理子訳 ☆

 

『短編ミステリの二百年5』2021年6月

「ある囚人の回想」スティーヴン・バー 門野集訳
「隣人たち」デイヴィッド・イーリイ 藤村裕美訳
「さよなら、フランシー」ロバート・トゥーイ 藤村裕美訳
「臣民の自由」アヴラム・デイヴィッドスン 門野集訳
「破壊者たち」グレアム・グリーン 門野集訳
「いつまでも美しく」シーリア・フレムリン 直良和美訳
「フクシアのキャサリン、絶体絶命」リース・デイヴィス 猪俣美江子訳
「不可視配給株式会社」ブライアン・W・オールディス 深町眞理子訳
★「九マイルは遠すぎる」ハリイ・ケメルマン 白須清美訳
「ママは願いごとをする」ジェームズ・ヤッフェ 藤村裕美訳
☆「ここ掘れドーヴァー」ジョイス・ポーター 直良和美訳
「青い死体」ランドル・ギャレット 白須清美訳

 

――本格ミステリ(本格謎解きミステリ/本格推理小説)系のもの
(「探偵が多すぎる」「ナボテの葡萄園」「子供たちが消えた日」
「九マイルは遠すぎる」「ここ掘れドーヴァー」)、
もしくは、広義のミステリ系の作品(「ブッチの子守歌」「挑戦」
「笑顔がいっぱい」「家じゅうが流感にかかった夜」)がお好み、
という感じです。

収録作の大半は、既読(別の人の翻訳で)。
なかでも「『ミステリマガジン』で」というものがいくつかあります。
また、創元ではなく「早川の本で」というものも。
そういう意味では、この選集は、
「創元の穴を埋める」という内容かも知れませんね。

 ・・・

――次回は、<ベスト3>の残りの二つについてをお送りします。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★創刊300号への道のり(10) 2017(平成29)年(10年目)

191.
2017(平成29)年1月15日号(No.191)-170115-
「私の読書論89-私の年間ベスト2016(後編)フィクション系」
192.
2017(平成29)年1月31日号(No.192)-170131-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(11)『論語』を読む (後編)」
193.
2017(平成29)年2月15日号(No.193)-170215-
「私の読書論90-私をつくった本・かえた本(1)幼少期編」
194.
2017(平成29)年2月28日号(No.194)-170228-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(12)『孟子』を読む (前編)」
195.
2017(平成29)年3月15日号(No.195)-170315-
「私の読書論91-私をつくった本・かえた本(2)小説への目覚め編」
196.
2017(平成29)年3月31日号(No.196)「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(13)『孟子』を読む (後編1)」
197.
2017(平成29)年4月15日号(No.197)
「私の読書論92-近況から―本屋ロス ~永遠に続くものはない~」
198.
2017(平成29)年4月30日号(No.198)「古代中国編―
 中国の古代思想を読んでみよう(14)『孟子』を読む (後編2)」
199.
2017(平成29)年5月15日号(No.199)
「私の読書論93-本との出会いは偶然か必然か」
200.
2017(平成29)年5月31日号(No.200)
「創刊200号記念―特別編 私の大好きな一冊(名作編)」
◆ 『トム・ソーヤーの冒険』マーク・トウェイン ◆
  \/\ 完璧なエンターテイメント小説 /\/
201.
2017(平成29)年6月15日号(No.201)
「創刊200号突破記念―特別編 私の大好きな一冊(名著編)」
◆ 私の名著ベスト3 ◆
 ★ 海外編 ― ソロー『ウォールデン 森の生活』
☆ 国内編 ― 内村鑑三『後世への最大遺物』
★ 古代編 ― 『スッタニパータ』(ブッダのことば)
202.
2017(平成29)年6月30日号(No.202)「古代中国編―
 中国の古代思想を読んでみよう(15)『大学』を読む 」
203.
2017(平成29)年7月15日号(No.203)
「私の読書論94-ソロー生誕200年を迎えて 」
◆わが心のソロー:シンプルに! シンプルに生きよう!◆
(市民的不服従)『市民の反抗』飯田実/訳岩波文庫
『森の生活 ―ウォールデン―』佐渡谷重信訳 講談社学術文庫

Thoreau-walden


204.
2017(平成29)年7月31日号(No.204)-170731-
「新潮社・角川書店・集英社―3社<夏の文庫>フェア2017から
人の心の不思議、人生の重さ」
205.
2017(平成29)年8月15日号(No.205)
「私の読書論95-ソロー生誕200年を迎えて 2-読書について」
『森の生活 ―ウォールデン―』佐渡谷重信訳 講談社学術文庫
「第3章 読書」から
206.
2017(平成29)年8月31日号(No.206)「古代中国編―
 中国の古代思想を読んでみよう(16)『中庸』を読む 」
207.
2017(平成29)年9月15日号(No.207)-170915-
「私の読書論96-私をつくった本・かえた本(3) 中学生時代編」
208.
2017(平成29)年9月30日号(No.208)「古代中国編―
 中国の古代思想を読んでみよう(17) 諸子百家」
209.
2017(平成29)年10月15日号(No.209)「私の読書論97
-長田弘『読書からはじまる』前編」
210.
2017(平成29)年10月31日号(No.210)「古代中国編―
 中国の古代思想を読んでみよう(18) 『老子』前編」
211.
2017(平成29)年11月15日号(No.211)「私の読書論98
-長田弘『読書からはじまる』後編
本はもう一つの世界へのドア―心の旅」
212.
2017(平成29)年11月30日号(No.212)-171130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~(7)
「クリスマス・プレゼント」梶尾真治」
213.
2017(平成29)年12月15日号(No.213)「私の読書論99
-図書館が読書の入口になる
 図書館と出版社・書店業界について(前編)」
214.
2017(平成29)年12月31日号(No.214)-171231-
「私の読書論100-自ら改善すべき点がある-
 図書館と出版社・書店業界について(後編)」

 ・・・

この年の月末「古典紹介編」は、古代中国の思想・哲学編で、
「四書五経」からその他の諸子百家に進みました。

200号に到達したのを記念して、
私のお気に入りの名作・名著について書いています。
その名著の一つにも選んでいるアメリカの思想家・著述家、
ソローの生誕200年に当たる年でもあり、
彼の著作についても書いています。
彼の著作「市民的不服従」は、
のちにインドのガンディー首相やアメリカのキング牧師に影響を与え、
孔子、プラトンからアインシュタイン、ケインズまで、
人類の歴史に多大な影響を与えた古今東西の偉人の名著から選んだ
『世界を変えた100冊の本』マーティン・セイモア=スミス/著
BEC, 別宮 貞徳/訳 共同通信社 2003/11/1
にも選ばれています。

月半ばの発行号の「私の読書論」では、
「私をつくった本・かえた本」について書いています。
途中で終わっていますが、いずれ続きを!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「私の読書論152-私の年間ベスト3・2021年フィクション系(前編)」をお届けしています。

今回も、全編公開しました。

今回は「前編」で、「ベスト3」から(その1)を紹介しています。

 ・・・

では、弊誌を面白いと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』

〈メルマガ「楽しい読書」〉カテゴリ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

| | Comments (0)

2022年新春左利き放談2―左右平等理想型社会と楽器-週刊ヒッキイ第611号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第611号 別冊編集後記

第611号(No.611) 2022/1/15
「2022年新春左利き放談2――左右平等理想型社会と楽器」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第611号(No.611) 2022/1/15
「2022年新春左利き放談2――左右平等理想型社会と楽器」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 前号に引き続き<新春放談>です。

 同日に発行のもう一つのメルマガ

『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
https://www.mag2.com/m/0000257388.html

2022(令和4)年1月15日号(No.310)「私の読書論152-
私の年間ベスト3・2021年フィクション系(前編)」

 の原稿書きに追われ、こちらの方の原稿書きが遅れて、
 という勝手な事情もあり、放談の第二弾になりました。

 ご容赦ください。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 ――2022年新春左利き放談 2――
  左右平等理想社会の指標としての楽器
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●左利きの人のための道具類の普及度

前号で、《左右平等社会の指標は楽器》と書きました。
これは、次のような言葉を受けての考えです。

1970年代「左利き友の会」を主宰された
左利き解放運動の活動家でもあった、精神科医の箱崎総一先生の著書

『左利きの秘密』(立風書房マンボウブックス 1979)に

 

160612hidarikikinohimitu

 《左利きに対する偏見と差別が真になくなるのは、
  左利きの人たちがなんら苦痛を強いられることなく
  生活していけるときである。
  それをはかる物指しは、結局、
  左利きのための道具・器具の普及度である、と私は考える。》

というのです。
私も同感です。

箱崎先生は続けてこう説明されています。

 《たとえ人々の頭の中から
  左利きに対するあやまった考えがなくなったとしても、
  それだけでは左右同権の社会とはいえないのだ。
  左利きの人たちが
  右利きのための道具や器具に囲まれて暮らしているかぎり、
  真の解放はありえないのだ。/
  こうしたことを考えるとき、わが日本の左利きにとって
  まだけわしい前途が横たわっているといわねばならない。》

 

 ●40年以上たった現状では…

この時点から40年以上たった現状は、大きく変わりました。
左利き用品の普及はかなり進みました。

ハサミなどは、子供用に関しては、
一般のスーパーでも左右同価格で販売されています。
小学校学用品の販売でも右利き用と左利き用を選ぶこともできるといいます。

 

一般用でも様々な道具が販売されるようになってきました。
ハサミだけでなく、包丁等の刃物類や文具類等も各種出ています。

“探せば”本当にいろんな道具や器具があることが分かります。

 

前号でも書きましたように、
左手で字を書く人向けのきれいな字の書き方練習帳なども出ています。

確かにもうかなりの道具類が普及してきたように見えます。
しかし、生活必需品の類いが大半です。

生活必需品――必要最低限度の生活を営む上での道具類ではなく、
それ以外の、生活をより豊かにするための道具や、
楽しいものにする道具類では、どうでしょうか。

たとえばスポーツ用品であったり、楽器類であったり、では?

スポーツ用の道具類の左用はどうでしょうか。
野球用のグローブなどは、子供用も含めて、かなり売っているようです。

ところがゴルフ用品はどうでしょうか。
まだそんなに一般的ではないように思えます。

ましてや、バッティング・センターやゴルフの打ちっぱなし練習場での
左打席の比率はどうでしょうか。

ましては、楽器に関してはどうでしょうか。

 

 ●楽器の左右平等化作戦

箱崎先生の言にあるように、

 《左利きのための道具・器具の普及度》

が、左右平等・同権社会の物指しだという意味は、
ご理解いただけたでしょうか。

 

そこで、今年の私の左利き・左右平等作戦は、
「楽器の左右平等化」でやっていきたいと思います。

現状では、左右平等に、右利き用も左利き用もある楽器といえば、
ギター類ぐらいでしょう。

その他の楽器では、私の知るかぎりでは、
一部でバイオリンが販売されていました。

あとは、リコーダーに右手用左手用がある、と聞いたことがあります。

 

Yamaha-lrrecorder

(画像:手の不自由な方が演奏できるように工夫した左手用ソプラノ片手リコーダーヤマハYRS-900L(左手用)と同右手用YRA-900R(右手用))

他には、これというものがありません。

 

「鍵盤ハーモニカの左利き用はありませんか?」
という質問を受けたことがあり、
調べてみましたが、見つかりませんでした。

鍵盤ハーモニカの左利き用ができれば、
ピアノへと発展させていけると思います。
そうしますと、左利きの楽器、および楽器演奏の世界も
グッと広がってゆくと思うのですけれど、
どんなものでしょうか?

 

電子楽器ならアコースティック楽器よりも
簡単に左右を入れ替えることができるような気がするのですが、
その辺のところももう一度チェックしてみよう、と思います。

 

*参照:<左利き用バイオリン>
第512号(No.512) 2018/2/17「【左手・左利き用品を考える】
右用と左用の違い(19) 楽器編(1)バイオリン」
 ●楽器とカメラ
 ●利き手で行うべき心の作用
 ●楽器には左用がない
 ●左利き用バイオリン
・左利き用バイオリン,レフトハンド,レフティー販売通販
オータムバレー弦楽器
(普通製作されていない特注の左利きの方用バイオリンです。)
https://www.autumnvalley.net/product-list/59
・GCV-800EL 左利き用バイオリン ストラディバリ Soil III
バイオリン販売 チェロやビオラ、弦、弓、肩当など弦楽器なら
クライスラーミュージック通販ショップ
http://kreislermusic.ocnk.net/product/1334

 

101120gcv800el-soil-ii-97ff5686b8

(画像:「左利きバイオリン」GCV-800EL 左利き用バイオリン◆ストラディバリ Soil III [GCV-VN-800EL-SOI] ネットより無断借用)

 ●純丘曜彰さんの左利きバイオリンに関する意見
 ●「RISAバイオリン教室」の瀧澤理紗さんの意見
 ●左利き用のバイオリンが普及しない理由
 ●利き手を無視して教えてきた楽器
 ●プロ野球の王選手も鳥谷選手も転向派
 ●自分の持って生まれた特質を活かす
 ●<楽器は心につながる利き手で演奏する>

『レフティやすおのお茶でっせ』2007.9.7
左利き用バイオリン
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2007/09/post_3896.html

<左利きと音楽>
第84号(No.84) 2007/6/2「<左利きQ&A>(8)左利きと音楽」
 左利き講座<左利きQ&A>(8)左利きと音楽―序の口
第89号(No.89) 2007/7/7「<左利きQ&A>(9)鍵盤ハーモニカ」
 左利き講座<左利きQ&A>
 (9)左利きと音楽・序二段―鍵盤ハーモニカ
 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 「★600号までの道のり」 今回はお休みです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「2022年新春左利き放談2――左右平等理想型社会と楽器」と題して、今回も全紹介です。

前回の新春放談の続きという形です。

左右平等・同権社会の指標は、「左利き友の会」主宰者であった箱崎総一先生のお考えでは、弊誌本文にも引用しましたように、「左利き用品の普及度」だといいます。

私も同感で、それを考えたときに指標となるのは、生活必需品ではなく贅沢品的なものだろう、と思うのです。

贅沢品的なものの代表格にあげられるものが、楽器ではないか、ということです。

なかでもピアノを攻略できれば、大いに希望が出てくるのではないか、というのが私の考えなのですけれど……。

 ・・・

では、弊誌を面白い、興味深い、これからも読んでみたいと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』〈左利きメルマガ〉カテゴリ

| | Comments (0)

2022.01.01

明けましておめでとうございます-2022(令和4)年

2022nennga-3-ly

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

昨年は、4月からぎっくり腰になり、腰痛と左足痛となり、
一旦治ったと思うと、
10月にはまたまた加齢から来る体調不良となり、
お医者さんに通っています。

年末にはまたまた腰痛(および左足痛)が再発、
時折「ヒリッ」と来る感じ。
今回は比較的軽症で助かっています。

でも、ほんのちょっとしたことでダメになるので、
ガックリきていますね。

去年は自粛した初詣を今年は、と思っていたのですが、
体調不良で今年もパスしようかと思っています。

以前は、「もう若くはない」と加齢は感じていましたが、
自分が「年寄りになった」という自覚はありませんでした。

しかし、ケガをして病気になり、
もう自分の体が「年寄りの体になっている」
と認識するようになりました。


今年は、健康に留意して一年を過ごしたいと思います。

2022(令和4)年1月1日

レフティやすお <(_ _)>

| | Comments (0)

2022年新春左利き放談――左右平等の理想型とは-週刊ヒッキイ第610号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第610号 別冊編集後記

第610号(No.610) 2022/1/1
「2022年新春左利き放談――左右平等の理想型とは」

 

明けましておめでとうございます

本年もよろしくご愛顧のほどお願いいたします。

昨年は、4月からぎっくり腰になり、腰痛と左足痛となり、
8月に治ったと思うと、
10月にはまたまた加齢から来る体調不良となり、
年末にはまたまた腰痛が再発、今回は比較的軽症で助かりましたが、
お医者さん通いは継続中。

さいわいメルマガに穴を開けることはなかったのですが、
内容的にはどうだったのか、なんともいえません。

今年は、健康に留意して一年を過ごし、
メルマガの内容も充実したものにしたいと思います。

2022(令和4)年 元旦

レフティやすお <(_ _)>

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第610号(No.610) 2022/1/1
「2022年新春左利き放談――左右平等の理想型とは」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 2022(令和4)年は、1月1日からのスタート。

 なかなかないことでしょう。
 幸先のよい一年になりますように!

 本年第一号は、例の如く、新春放談です。

 《右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざ》す
 弊誌ですが、
 今回は、私の考える理想の左右平等社会について考えてみました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 ――2022年新春左利き放談――
  左右平等の理想型とは~? 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●右手書字例のみの教科書――左手・左利き差別の典型

昨年末発行の最終号

 第609号(No.609) 2021/12/18
 「2021(令和3)年書き残した左利きの話題」

で、教科書に左手書字例がほとんど掲載されていない
という現実について書きました。

世間一般では、
子供向けの民間の教育関係の会社のテキスト類には左手例が掲載され、
大人向けの文字練習帳にも左利き(左手書き)対応のものが
出版されているにもかかわらず、です。

左手・左利き差別の典型といえるのではないか、と考えています。

左右平等の社会を実現するのが、私の願いですが、
まだまだ遠い道のりのようです。

それでは、左右平等社会の指標となるのは、何でしょうか。

 

 ●左右平等社会の指標は楽器

私の思うところの、左右平等社会を表す指標は、楽器です。

現状、楽器類で左利き対応商品が発売されているのは、
ギターぐらいでしょう。

楽器というものは、一部の人をのぞけば、
あくまでも嗜好品、あるいは贅沢品といえるでしょう。

音楽という者は、一部宗教や政治(軍隊など)との絡みはありますが、
基本的には芸術であり、娯楽です。

楽器とはそういう芸術もしくは娯楽のための道具といえます。

と考えますと、
それは、生活必需品とは言いがたいもの、ではないでしょうか。

いわゆるエンゲル係数から外れたものといいますか、
エンゲル係数を引き下げる要素の一つといえるでしょう。

そういう嗜好品・贅沢品において、左右の商品が対等に作られ、
ごくふつうに自由に手に取れるようになれば、
それこそが、左右平等社会の証であるように思えるのです。

生活必需品――例えば、ハサミのような道具――が、
左右両方、同じように自由に手に入るという状況は、
社会における左右平等という観点においては、
必要最低限のレベルでしょう。

一方、そういう生活必需品ではない道具において、
左右の商品が同じように自由に手に入るという状況は、
かなり高いレベルの左右平等の状況といえるのではないでしょうか。

 

楽器の演奏というものは、心の表現である、と考えます。
芸術であり、心の表現でしょう。

そういう分野でこそ、左右平等の指標になるように思います。

 

 ●利き手演奏こそ心の表現

「利き手は心につながっている」というのが、私の持論です。

以前、AKB48・Team8の左利きの佐藤栞さんが、コンサートの動画で
エア・バイオリンの演奏で左弾きしていたのを見たことがあります。

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2018.5.13
左利きのAKB48Team8佐藤栞がエア・バイオリン演奏で左弾き
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2018/05/akb48team8-7166.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/6565f75f980e88d16ae21f70a9fc64e8

エア演奏というのは、
まさにその人の利き手・利き腕があらわになるのではないでしょうか。

左利きの人がエア演奏するときは、きっとそうなるものでしょう。

実際に楽器演奏が身についている人は別にして、
その楽器の演奏経験のない人なら、自然に左演奏になるものです。

私も、学校の音楽の授業でギターをやったことがありますが、
ほんの少しだけだったので、
エア演奏は、左手で弾く形になります。

心につながっている利き手で演奏するとき、
演奏者も気持ちが乗るでしょうし、
それが演奏にも表現されていくのではないでしょうか。

 

 ●心を表現する最善の方法――利き手演奏

音を楽しむと書くのが「音楽」です。

心につながっている利き手による演奏こそが、
心を表現する最善の方法でしょう。

そのためには、利き手に対応した楽器が必要になります。

現状で左右どちらの手でも演奏できる利き手対応した楽器といえば、
ギター類ぐらいでしょう。

ごく一部ですが、左利き対応のバイオリンが発売されているようです。

他には、これというものは見つけられません。

楽器のなかでいちばんの大物なのが、ピアノではないでしょう。
ここで左利き対応ピアノが誕生すれば、
たいていの楽器は実現しそうに思います。

 

昔海外で、左利き対応のピアノを作ったという人がいました。
それが標準化すれば、大いに時代は変わるように思います。

*参照:
(弊誌)
第512号(No.512) 2018/2/17「【左手・左利き用品を考える】
右用と左用の違い(19) 楽器編(1)バイオリン」
『レフティやすおのお茶でっせ』2018.3.1
左利きメルマガ2月発行分-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii
第511,512号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2018/03/2--hikkii511512.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/5e757247592eed9318a7821b732c7fd8

第518号(No.518) 2018/5/19「【左手・左利き用品を考える】
右用と左用の違い(22) 楽器編(4)鍵盤ハーモニカ・前編」
2018.5.31
右用と左用の違い(22)楽器編(4)鍵盤ハーモニカ前編
-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第518号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2018/05/224--hikkii518-.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ddecc3f95636678823caef199386f870

第520号(No.520) 2018/6/16「【左手・左利き用品を考える】
右用と左用の違い(23) 楽器編(5)鍵盤ハーモニカ・後編」
2018.7.3
右用と左用の違い(23)楽器編(5)鍵盤ハーモニカ後編-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第520号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2018/07/235--hikkii520-.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/22e3e19673402f8e9eabdf6a0e5e647e

2012.3.10
左利き用ピアノは実在した! | アンモナイトは傷つかない
https://plaza.rakuten.co.jp/shellless/diary/201203100000/

Christopher Seed - Left handed piano
http://www.anythingleft-handed.co.uk/christopher-seed.html
(YouTube)
The World's First Left-Handed Piano:
Christopher Seed plays Chopin
https://youtu.be/cowjrSTHKTw

 

 ●ピアノにおける利き手の演奏の違い

今は小学校では子供たちがみな演奏する楽器として、
鍵盤ハーモニカが多く使われています。

しかしこれは、
まさに右手・右利きの人に対応したものになっています。

これは、のちにピアノ演奏に発展できる
という理由で正当化されているように思います。

しかし、一般の人たちの理解として、
ピアノ演奏が基本的に右利き用だということを認識している人は、
少ないのではないか、と考えています。

 

「FUKUON 福田音楽教室」のピアノ講師、福田りえさんによりますと、

2011.4.11
右利き・左利き!ピアノを弾く上での利き手による影響と練習法♪
http://magic-piano.jugem.jp/?eid=34

「利き手によるピアノを弾く上での影響は?」の稿で、

 《利き手の方がそうではない方よりも自由に動かせるわけですから、
  得手・不得手が生じることは自然なことなんですね。》
で、
 《ピアノにおける右利きの利点は、
  メロディーラインを豊かに弾きこなせること。》
そして
 《左利きの利点は、伴奏部分を力強く弾けること。》
さらに、
 《それぞれその逆は苦手なこととなります。》
といいます。

しかし、いくら力強い伴奏でも、
それだけでは人を感動させるのは難しいでしょう。

逆に、伴奏がなくても、豊かなメロディーラインだけでも、
人を感動させられるのではないでしょうか。

少なくとも人の気を惹く力では、伴奏よりもメロディーでしょう。

ということは、右利きの方が圧倒的に有利だということでは?

 

で、
 《利き手じゃない方を利き手の倍練習する》
といい、
 《特に利き手の方の音が大きくなりがちなので、
  左右の音量には気をつけながら練習してみましょう。》

そして、
 《両手の音量バランスを取りながら弾けるようになったら、
  次なるステップは情感を込めてピアノを弾くことを目指してね♪》
という〆の言葉です。

「情感を込めて弾く」ということですが、
それには、やはり心につながっている利き手で
メロディーラインを弾く方がすんなりいくのではないか、
という気がします。

 

ということで、左利き用のピアノを作ってほしいものです。

アコースティック・ピアノの左利き版を作るのは、
難しいかもしれませんが、
電子版なら配線を変えるだけでできるという気がします。

ぜひ、どちらのメーカーさんで製作してほしいものです。
 

  ●今年は楽器の分野でも左右平等作戦を!

これだけ日用必需品では左利き対応が進んできた現状でも、
楽器に関してはまだまだ進んでいないように思います。

今年は、この分野でも左右平等計画を進めていきたい、
と考えています。

ご協力、よろしく!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 「★600号までの道のり」 今回はお休みです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「2022年新春左利き放談――左右平等の理想型とは」と題して、今回も全紹介です。

新年最初の発行が、1月1日になるのもめずらしいことですね。
今年も2022年第一号は新春放談ということで、左右平等社会について考えてみました。

左利きに対する理解が進むにつれて、左手・左利き用の道具類も増えてきました。
左右平等の社会に少しずつですが、近づく傾向にあります。
そんななかで、いちばん遅れているのでは、と思われる分野が楽器です。

そんな楽器について書いてみました。
やはり、いちばん実現させたい左利き対応楽器は、ピアノではないでしょうか。

 ・・・

では、弊誌を面白い、興味深い、これからも読んでみたいと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』〈左利きメルマガ〉カテゴリ

 

| | Comments (0)

2021.12.31

私の読書論151-私の年間ベスト3・2021年リアル系(後)-楽しい読書309号

古典から始める レフティやすおの楽しい読書 別冊編集後記

2021(令和3)年12月31日号(No.309)「私の読書論151-
私の年間ベスト3・2021年リアル系(後編)岡本太郎他」

☆ ☆ ☆

2021年もいよいよいおしまいになりました。

今年も一年本当にご愛顧ありがとうございました。

来年もそれなりに頑張って発行を続けてゆく所存です。

よろしくお願いいたします。

レフティやすお <(_ _)>

 

------------------------------------------------------------------
◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
------------------------------------------------------------------
2021(令和3)年12月31日号(No.309)「私の読書論151-
私の年間ベスト3・2021年リアル系(後編)岡本太郎他」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

 いよいよ今年も終わりになりました。
 年末年始恒例の「私の年間ベスト3」の2回目を。

 その年、もしくは前年に私が読んだ本から
 オススメの「私の年間ベスト3」を選ぶという企画です。

 今回は、「リアル系」の後編、
 <岡本太郎>の二冊目の『対極と爆発』と、
 <リアル系>三番目、國方栄二『ストア派の哲人たち』について、
 そして、「ベスト3」以外について。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 - 私にもなれる!? ストイックな倫理家たち -
  ~ 私の年間ベスト3・2021リアル系(後編) ~
  2.岡本太郎『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』椹木野衣/編
   ちくま学芸文庫
  3.國方栄二『ギリシア・ローマ ストア派の哲人たち
   セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウス』中央公論新社
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

~ 私の年間ベスト3・2021リアル系 ~

(1)『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』
岡本太郎 青春出版社・青春文庫<新装版> 2017/12/9

(2)『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』岡本太郎
 椹木野衣/編 ちくま学芸文庫 2011/2/8

(画像:『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』岡本太郎 青春出版社・青春文庫<新装版> 2017/12/9、『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』岡本太郎 椹木野衣/編 ちくま学芸文庫 2011/2/8) 

211215okamoto-tarou

211215okamoto-tarou-uchu1

(画像:『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』岡本太郎 椹木野衣/編 ちくま学芸文庫 2011/2/8)

 ●芸術論であり人生論:(2)『対極と爆発』中の『今日の芸術』

(1)の『毒を持て』にも一部紹介されていますように、
『対極と爆発』の中に収録されている『今日の芸術』は、
岡本太郎さんの芸術論であり、人生論、生き方論でもあります。

芸術論といえば、一般人には無関係のように映りますが、
鑑賞も創造だ、自分を作ることだといいます。

 《味わうことによって創造に参加するのです。》p.118

本当に感動した瞬間に、見る世界が変わり、
今まで見ることのなかった、今まで知ることのなかった世界を発見する。
そこで生活が生きがいとなり、

 《あなたはあなた自身を創造しているのです。》p.119

といいます。

 ・・・

『今日の芸術』のなかでもう一つだけ書いておきたいことがあります。
それは、人間の価値といったことについてです。

岡本太郎さんは、こう書いています。

 《路傍にころがっている、石ころとか木の葉がある。
  そこにそのまま、ただ[ある](原書傍点)ということがたいせつです。
  人間はちょうど石ころと同じように、
  それそのものとしてただ[ある](原書傍点)、という面もあるので、
  その一見無価値的なところから
  新しく自分をつかみなおすということに、
  これからの人間的課題があるのです。》p.161

 《自分が自分自身で思い込んでいる自分の価値というものを
  捨てさって、自分の真の姿をはっきりさせ、
  ますます自分自身になりきるということ、
それがまた、じつは、おのれの限界をのり越えて、より高く、
  より大きく自分を生かし、前進させてゆくことなのです。》

 《自分の姿をありのままに直視することは強さです。
  だれでもが絵を描き、おのれをすなおに表現するということは、
  不必要な価値観念をすて、自分を正しくつかむ、
  きわめて直接的で純粋な手段であり、それによってまた、
  もっとも人間的な、精神の自由を獲得することができるのです。》

といいます。

芸術の問題は簡単で、ただ“描くか・描かないか”だけだ、といいます。
「自信を持つこと、決意すること」だけなのだ、といいます(p.162)。

石ころのように、
《そこにそのまま、ただ[ある](原書傍点)ということがたいせつ》で、
《自分の姿をありのままに直視することは強さ》だといい、
「自信を持つこと、決意すること」だけだ、
というシンプルな行き方です。

こういう行き方・生き方ならだれでもできるように思います。
要は、決意するかどうか、というだけですから。

「決意即実現(?/成功?)」というのは、
「発心即菩提」という仏教の考え方を思い起こさせます。

 

 ●私の2021年〈リアル系〉ベスト3――『ストア派の哲人たち』

(3)『ギリシア・ローマ ストア派の哲人たち
 セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウス』
 國方栄二 中央公論新社 2019/1/9

*参考:
(出版社の紹介文)
 「ストイックに生きる」ことは、
 自分に厳しいだけの生き方なのだろうか?
 キュニコス派のディオゲネスから、ゼノンらの初期ストア派、
 パナイティオスらの中期ストア派、ローマ時代の後期ストア派、
 すなわちセネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウスの思想を紹介。
 初期、中期、後期の特徴を分析し比較し、
 「ストイックに生きる」という意味を探る

第一章 自然にしたがって生きよ――キュニコス派
第二章 時代が求める新しい哲学――ストア哲学の誕生
第三章 沸き立つローマの市民――ストア哲学の伝承
第四章 不遇の政治家――セネカ
第五章 奴隷の出自をもつ哲人――エピクテトス
第六章 哲人皇帝――マルクス・アウレリウス
終 章 ストイックに生きるために

210101sutoaha-tetugaku-hyousi_20211230145101

(画像:『ストア派の哲人たち』ほかストア派の哲学者の本(『人生談義 (上)』エピクテトス 國方栄二/訳 岩波文庫、『幸福論 第1部』ヒルティ 草間 平作/訳 岩波文庫、『自省録』マルクス・アウレーリウス 神谷美恵子/訳 岩波文庫、『ローマの哲人 セネカの言葉』中野 孝次 講談社学術文庫、参考として『モンテーニュ』宮下志朗 岩波新書)

 ・・・

本書は、学術書ではなく、ストア派哲学の一般向けの入門書。

主に後期ストア派の哲人たち――セネカ、エピクテトス、
マルクス・アウレリウスを中心に、
それぞれの哲学者の時代背景とともに、
その人の哲学の生まれた状況を想像させる内容となっています。

巻末に索引とともに、ストア派の名言/名句集が掲載され、
役に立つものになっています。

このストア派の哲学は、哲学というより、
生き方論や処世術的な面があり、私は以前から好きでした。

 ●セネカ

セネカ(前4頃‐前65)は、
第5代ローマ皇帝ネロ幼少期の家庭教師であり、
のちネロが皇帝になってからは、
その執政官として腕を振るった政治家であり、哲学者でもあり、
悲劇作家でもあります。
政治家としては色々な評価がありますが、哲学者としては、
人間的な優しさも見せ、中野孝次さんの著作にもありますように、
道徳書簡等見るべきものがあります。

 

『生の短さについて 他2篇』セネカ 大西 英文/訳 岩波文庫 2010/3/17

(出版社の紹介文) 生は浪費すれば短いが、活用すれば十分に長いと説く
 『生の短さについて』。心の平静を得るためにはどうすればよいかを
 説く『心の平静について』。快楽ではなく、徳こそが善であり、
 幸福のための最も重要な条件だと説く『幸福な生について』。
 実践を重んじるセネカ(前4頃‐後65)の倫理学の特徴がよく出ている
 代表作3篇を収録。新訳。

『ローマの哲人 セネカの言葉』中野 孝次 講談社学術文庫 2020/7/10

(出版社の紹介文) 人間の一生は短くはかない。だから欲の奴隷から脱し、
 自らを見つめよ―「生」を考え抜いたセネカ(?~六五)の魅力を
 再発見した作家が自ら翻訳し、現代を生きる日本人への箴言集として
 最晩年に書き下ろしたエッセイ。「道徳性が完全に欠落」した日本を
 憂え、ときに苛烈な筆致で叱咤激励する。
 よく生きるためのヒントを凝縮した、新しいセネカ入門書。

 

 ●エピクテトス

元奴隷出身のエピクテトスは、その後哲学者となり、その弟子によって、
現在もその思想が伝えられています。
それが『人生談義(語録)』とその要約である『要録』です。
昨年末から今年年初、『ストア派の哲人たち』の著者である
國方栄二さんによる新訳本が出ました。

ヒルティの『幸福論 第1部』に、
その『要録』の翻訳と注が収録されています。
今まではこちらで読む人が多かったように思います。

今回新訳が出たことで、
手軽に原書にふれることができるようになりました。

いちばん有名だと思うエピクテトスの言葉は、

 《物事のうちで、あるものはわれわれの力の及ぶものであり、
  あるものはわれわれの力の及ばないものである。(略)
  われわれの働きによるものはわれわれの力の及ぶものであるが、
  (略)われわれの働きによらないものは、
  われわれの力の及ばないものである。
  そして、われわれの力の及ぶものは本性上自由であり、
  妨げられも邪魔されもしないが、われわれの力の及ばないものは
  脆弱で隷属的な妨げられるものであり、本来は自分のものではない。》

    『エピクテトス 人生談義 (下)』より『要録』「一」p.360

 

要は、自分の自由な意志を重んじ、
「自分が動かせる部分に力を注げ!」ということです。

自分の力の及ばない、世間の評判とか、あるいは生まれとか育ちとかは、
自分の意志でどうにもならないものですが、
自己の欲望や判断などは自分の力でどうにかすることが可能です。

そういう「自分にできることをやれ」というのです。

 

 《ストイックに生きることは
  諦めてなにもせずにひたすら耐えるようなことではなかった。
  エピクテトスは、人間は自分の前に立ち現れる心像に対して、
  みずからの意志によって自由に行動することができる、
  と考えたのである。》

   『ストア派の哲人たち』「第5章 奴隷の出自を持つ哲人」p.185

 

*参照:弊誌
2013(平成25)年12月31日号(No.119)-131231-  
“今年(2013年)読んだ本・買った本”から
(1)教養編:エピクテトス「語録」「要録」

“今年(2013年)読んだ本・買った本”から (1)教養編
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2013/12/2013-1-236b.html
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-11739419082.html

『エピクテトス 人生談義 (上)』國方 栄二/訳 岩波文庫 2020/12/17

(出版社紹介文) 「君は私の足を縛るだろう。
 だが、私の意志はゼウスだって支配することはできない」。
 ローマ帝国に生きた奴隷出身の哲人エピクテトスは、
 精神の自由を求め、何ものにも動じない強い生き方を貫いた。
 幸福に生きる条件を真摯に探るストア派哲学者の姿が、
 弟子による筆録から浮かび上がる。
 上巻は『語録』第一・二巻を収録。(全二冊)

『エピクテトス 人生談義 (下)』國方 栄二/訳 岩波文庫 2021/2/18

(出版社紹介文) 「もし君が自分のものでないものを望むならば、
 君自身のものを失うことになる」。(略)
 下巻は『語録』第三・四巻、『要録』等を収録。(全二冊)》

『幸福論 第1部』ヒルティ 草間 平作/訳 岩波文庫 1961/1/1
―スイスの哲学者ヒルティの「幸福」に関する論文・エッセイ集(全三巻)。
 「エピクテトス」という表題で、簡潔にまとめた文を収録。

 

 ●マルクス・アウレリウス

マルクス・アウレリウス(121-180)は、
ローマ帝国最盛期の五賢帝の一人、
哲人皇帝と呼ばれ、その著作『自省録』が知られています。

プラトンは、中期の対話篇『国家』において、理想国家の君主として、
哲学者が王になるか、王が哲学者として「哲人王」となるかという、
哲人王による統治を理想としたといいます。

まさにそういう理想の皇帝の一人といえるでしょう。

『自省録』は、そんな彼が戦闘の合間に、
まさに自省のために書いたもので、
人に読ませるための本ではありません。
それ故に、
我々悩める人が読んでも役に立つような言葉が書かれています。

 

『自省録』マルクス・アウレーリウス 神谷美恵子/訳 岩波文庫 2007/2/16

(出版社の紹介文) 生きているうちに善き人たれ―
 ローマの哲人皇帝マルクス・アウレーリウス(一二一‐一八〇)。
 重責の生のさなか、透徹した内省が紡ぎ出した言葉は、
 古来数知れぬ人々の心の糧となってきた。
 神谷美恵子の清冽な訳文に、新たな注を付す。

 

 ●ベスト3以外のオススメ

◎『書きたい人のためのミステリ入門』新井 久幸 新潮新書 2020/12/17

(出版社の紹介文) 読むと書くとは表裏一体。
 書き手の視点を知れば、ミステリは飛躍的に面白くなる。
 長年、新人賞の下読みを担当し、伊坂幸太郎氏、道尾秀介氏、
 米澤穂信氏らと伴走してきた編集長が、
 ミステリの〈お約束〉を徹底的に解説。
 読むほどにミステリの基礎体力が身につく入門書。

先ほども書きましたが、
謎解きミステリとは何か、その魅力とは? 等、
謎解きミステリの書き方を中心に説明されています。

思わず、ちょっと書いてみたいな、という気にさせます。

また、このジャンルの初心者向け読書ガイドとしても使えます。

 

◎『梅原猛の授業 仏教』梅原猛 朝日文庫 2006/10/1

梅原猛さんが、真言宗の東寺にある真言宗の中学校で一学期間に行った
仏教の授業のようすをまとめた本。

一部の記述にどうかと思われる部分がありますが、
全体を通していいますと、
非常によくできた仏教の歴史、日本の仏教の歴史をまとめた教科書、
と言っていいかと思います。

釈迦が始めた原始仏教から、大乗仏教、日本での受容の歴史、
さらにその発展の歴史、最後に現代におけるおける仏教のあり方まで。

 

 ●私の今年2021年〈リアル系〉ベスト1――岡本太郎

今年のベスト1は、これと決めず、岡本太郎さんの二つの著作
という形にしておきたいと思います。

 

 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡
 
  岡本太郎

 (1)『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』
青春出版社・青春文庫<新装版> 2017/12/9

 (2)『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』椹木野衣/編
  ちくま学芸文庫 2011/2/8

 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★創刊300号への道のり(9) 2016(平成28)年(9年目)

(前回の2015(平成27)年(8年目)の分で、165号が抜けていました。
 改めてその前後から掲載します。)

164.
2015(平成27)年11月30日号(No.164)-151130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
『まれびとこぞりて』コニー・ウィリス」
165.
2015(平成27)年12月15日号(No.165)-151215-
「私の読書論74-私の年間ベスト2015(前編)リアル系
竹内照夫『四書五経入門』」
166.
2015(平成27)年12月31日号(No.166)-151231-
「私の読書論75-私の年間ベスト2015(後編)フィクション系」

-2016-

167.
2016(平成28)年1月15日号(No.167)-160115-
「私の読書論76-本との出会い」
168.
2016(平成28)年1月31日号(No.168)-160131-
「古代中国編―中国の古代思想を読んでみよう(3)易経を読む(前)」
169.
2016(平成28)年2月15日号(No.169)-160215-
「私の読書論77-本の読み方-自分の頭で考える」
170.
2016(平成28)年2月29日号(No.170)-160229-
「古代中国編―中国の古代思想を読んでみよう(4)易経を読む(後)」
171.
2016(平成28)年3月15日号(No.171)-160315-
「私の読書論78-〈「私のおススメ古典○○選」の試み〉2
-「50分の1」の古典への道-」
172.
2016(平成28)年3月31日号(No.172)-160331-
「古代中国編―中国の古代思想を読んでみよう(5)書経を読む」
173.
2016(平成28)年4月15日号(No.173)-160415-
「私の読書論79-〈「私のおススメ古典○○選」の試み〉3
-おススメ古典50選候補その1≪海外・古代・フィクション系F≫」
174.
2016(平成28)年4月30日号(No.174)-160430-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(6)詩経を読む(前編)」
175.
2016(平成28)年5月15日号(No.175)-160515-
「私の読書論80-読書について―我流の読書」
176.
2016(平成28)年5月31日号(No.176)-160531-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(7)詩経を読む(後編)」
177.
2016(平成28)年6月15日号(No.177)-160615-
「私の読書論81-読みやすい本(形式)とは」
178.
2016(平成28)年6月30日号(No.178)-160630-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(8)礼記を読む」
179.
2016(平成28)年7月15日号(No.179)-160715-
「私の読書論82-『礼記』学記篇より-古代中国の学問教育論」
180.
2016(平成28)年7月31日号(No.180)-160731-
「新潮社・角川書店・集英社―3社<夏の文庫>フェア2016から
人間の不思議、人生の深さ」
181.
2016(平成28)年8月15日号(No.181)-160815-
「私の読書論83-文章に書いて考えをまとめる」
182.
2016(平成28)年8月31日号(No.182)-160831-
「2016年岩波文庫フェア-名著名作再発見から―森の生活、論語」
183.
2016(平成28)年9月15日号(No.183)-160915-
「私の読書論84-読書と長生きの関連性 について」
184.
2016(平成28)年9月30日号(No.184)-160930-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(9)『春秋左氏伝』を読む」
185.
2016(平成28)年10月15日号(No.185)-161015-
「私の読書論85-読んでいる書物からその人の人格がわかる」
186.
2016(平成28)年10月31日号(No.186)-161031-「古代中国編―
中国の古代思想を読んでみよう(10)『論語』を読む」
187.
2016(平成28)年11月15日号(No.187)-161115-
「私の読書論86-(本/文章を)書くこと(1)とにかく書いてみる」
188.
2016(平成28)年11月30日号(No.188)-161130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
ディケンズ『クリスマス・ブックス』から『鐘の音』」
189.
2016(平成28)年12月15日号(No.189)-161215-
「私の読書論87-(本/文章を)書くこと(2)まず最後まで書く」
190.
2016(平成28)年12月31日号(No.190)-161231-
「私の読書論88-私の年間ベスト2016(前編)リアル系」

 ・・・

この年の月末「古典紹介編」は、
古代中国の思想・哲学編に移り、「四書五経を読む」でした。

月半ばの発行号の「私の読書論」では、
読書について、文章を書く行為について等の我流の読書論を展開。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「私の読書論151-私の年間ベスト3・2021年リアル系(後編)岡本太郎他」をお届けしています。

今回も、全編公開しました。

今回は「後編」で、前回の残りの(2)(3)とベスト3以外のこれというものを紹介しています。

 ・・・

では、弊誌を面白いと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』

〈メルマガ「楽しい読書」〉カテゴリ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
--

| | Comments (0)

2021.12.18

2021(令和3)年書き残した左利きの話題-週刊ヒッキイ第609号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第609号 別冊編集後記

第609号(No.609) 2021/12/18
「2021(令和3)年書き残した左利きの話題」

☆彡

早いもので、今年の発行も最終となりました。
今年も一年変わらぬご愛顧ありがとうございました。

来年もボチボチとやっていきますので、
変わらぬ応援よろしくお願いいたします。

レフティやすお <(_ _)>

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン
><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><
  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第609号(No.609) 2021/12/18
「2021(令和3)年書き残した左利きの話題」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 2021(令和3)年もいよいよおしまいです。
 読者の皆様方にはよい年だったでしょうか。

 残念なことに私にとっては、
 お医者さん通いが常習化した一年となってしまいました……。

 今年一年を振り返り、いくつか書き残したこと、
 および、改めて書き止めておきたいことを、
 この最終号で書いておこうと思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 2021(令和3)年書き残した左利きの話題

 1.「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に左利き用テキスト
 2.左利き応援本――加藤俊徳『すごい左利き』
 3.左利きの子供のための絵本――『ヒミツのひだりききクラブ』
 4.左利きミステリ――知念実希人『レフトハンド・ブラザーフッド』
 5.左手書き用の手帳――左ききの道具店「左ききの手帳2022」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に左利き用テキスト

今年の左利きに関するニュースとして書き残したなあと思うのは、
まずいちばんに、

「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に左利き用テキストが登場
 お手本や解説が右側→左手で隠れない

のこと。

初めて知ったのは、
いつも左利き関連情報を教えてくださるガボちゃんのブログ記事。

2021.07.12「用紙は」
https://plaza.rakuten.co.jp/gabochan2007/diary/202107120000/

 

通信教育・通信講座の【がくぶん】の「日ペンのボールペン習字講座」

のことです。

《左利きの方はこちら!より練習しやすい専用テキストでお届けします
 字を書くときにお手本が隠れない!
 受講生や左利きの方の声から誕生しました!》

210630e5hlrrzuyaibyfa

 

210630e5hmsbiviachnc

 

210630e5hmao0uyaamac

 

こんなニュースになっています。

2021-07-01 17:30
『日ペンの美子ちゃん』が“左利き”の救世主に、
SNSに寄せられた不満受け新コース登場
https://www.oricon.co.jp/news/2198756/full/

 

一般に字の練習帳やテキストは、右利き(右手書き)に都合のよい、
向かって左側にお手本、右側に練習用のマス、という配置になっていて、
左利き(左手書き)には不便なものが多かった。

そこで、こういう不満に対応するべく、
左右反転タイプの左利き用のテキストを取り入れたコースを開設した
というニュースです。

右利き用と同じ受講費用で、申込時に選ぶことができます。
さらに、

《『日本左利き協会』と『左ききの道具店』の協力のもと、
 筆記具などの便利グッズも紹介する》

とのこと。

 

また、こちら↓では、次ページで、『左ききの道具店』や
『日本左利き協会』とのツイッターでのやりとりも示されています。

2021年07月06日 07時00分
「日ペンの美子ちゃん」のボールペン習字講座に
左利き用テキストが登場 お手本や解説が右側→左手で隠れない
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2107/06/news030.html
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2107/06/news030_2.html

 

 ●左手書字への差別

私は、従来から左利き差別(利き手差別)の中で、学問の基礎であり、
最初の学問の道具ともいうべき「手書き文字」に関して、
左手書きが無視されてきたことを嘆いていました。

一部のお習字の先生は、
「きれいな字を書きたければ左利きでも右手で!」
と明言していました。

書道家(書家)の先生の中にも、字は右手で書くもの、
という固定観念に取り憑かれた人たちがいて、
こういう先生が学校の書写の教科書の作成にも参画されていたため、
書写教科書にも、右手書きの例しか示されていませんでした。

いや、今でも大半の学校書写教科書では右手例のみのままです。

かろうじて令和2年度用の東京書籍の小学校教科書「新しい書写」で、
初めて左手例が示されました。

 

200204-tousho-atarasiishosha-shosha_1

 

200204-toushoatarasiishoshapage03_ph112x

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2020.2.9
左利きへの配慮がなされた東京書籍・小学校教科書「新しい書写 2年度用」
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/02/post-0fbe38.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/dd08c16d81a211f5c60266bf57191f20

 

一方、民間の教育会社のテキストでは、右手例のみならず、
左手書きの例も並列で示されるようになってきています。

市販の一般向けの文字練習帳でも、
左利き用がいくつか出るようになりました。

 

200723-71nyl2vg89l

 

萩原季実子著
『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』アスコム

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2020.9.1
萩原季実子著『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる
大人のペン字練習帳』アスコムより発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/09/post-080871.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/0eff40a15dec909076c72d4bbec9d14a

 

181018lh_penji

岡田崇花著『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』
ブティック社・ブティックムック

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2018.10.24
『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』10月18日発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2018/10/1018-109b.html

 

そして、歴史のある『日ペンの美子ちゃん』でも、
左利き用が登場したわけです。

学校教科書の世界が遅れているのが、分かりますね。

 

 ●オリパラ選手たちの左利き/「左右二刀流」大谷翔平選手

次は、東京2020のオリンピック、パラリンピックで
何人かの左利きの選手たちが活躍していました。

左利きかどうかが推定できる競技だけではなく、
それ以外の競技の選手たちにも結構いらっしゃったのだろうと思います。

競技数も増え、選手数も増え、
すべての競技を目にするのは難しかったので、
なかなか左利きの人を探すことはできませんでした。

「この人!」という目に止まった選手がいれば、
教えていただければ嬉しく思います。

 ・・・

他のスポーツ選手のなかでは、
やはり二刀流でMVPにも輝いた米メジャーリーグ、
エンゼルスの大谷翔平選手。

大谷選手の二刀流は、
投打――ピッチャーとバッターの意味で使われますが、
投げるのは「右」で打つのは「左」なので、
「左右の二刀流」ともいえますよね。

 

 ●左利きの話題が目立たなくなった!?

コロナ禍は2年目に入り、東京2020のパラリンピックもあり、
障害者についての情報が色々と取り上げられました。

コロナ禍におけるマスク着用の日常化にともない、
聴覚障害者向けの手話通訳や透明マスクなどが
テレビのニュースなどでも話題になりました。

また「LGBTQ」であったり、「BLM」だとか、
あるいは「ダイバーシティ」だとか、
いろんな言葉があれこれ言われるようになりました。

日本におけるLGBTQの割合は、3-10%といわれ、
昔からいわれている左利きの人の割合と余り変わりません。

にもかかわらずこの間、
左利きの話題はあまり目立たなくなってきたように思います。

*参照:TRPチャンネル#03 「LGBTQとは?」
https://tokyorainbowpride.com/lgbt/

 

 ●左利き応援本――加藤俊徳『すごい左利き』

そんななかで、久しぶりに左利きの応援本が出ました。

 

211006sugoihidarikiki

加藤俊徳『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き
「選ばれた才能」を120%活かす方法』ダイヤモンド社 2021/9/29

左利きの脳医学者という肩書きで書かれた、
脳医学から見た左利きの特徴とその才能を活かす方法を説くもの。

従来からいわれる左利きの人の性格に基づくものと大差ない感じで、
それよりは、この方の左利きとしての体験談に興味を持ちました。

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2021.9.16
久しぶり?の左利き本近刊『1万人の脳を見た名医が教える
すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-6a4985.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ee4b23b82b0fa41a2e94f395e7253be0

 

 ●左利きの子供のための絵本――『ヒミツのひだりききクラブ』

《マイノリティの子どもを応援する「レアキッズ」応援本シリーズ第2作
 日本初!ひだりききの子どものための絵本》

という触れ込みの絵本です。

《右利きの世界で生きているとちょっと変わっているように見えても、
 左利きもいがいと「ふつう」だということを伝える。》

確かに、私たち左利きの人間は自分のことを、
自然と「ふつう」と受け止めているものです。

ただそれが右利きの人の「ふつう」とは微妙に違うのが、現実。
その理由は、当人の意識というより、やはりまわりの環境の側にある、
というのが、私の考えです。

まあ、それは読者のみなさまに考えていただくとして、
こういう本が出るということが、一つの考える機会になると思います。
ぜひ一度は手に取ってほしいと思います。

 

211007himitunohidarikiki71rdit5pv5l

・『ヒミツのひだりききクラブ』 (レアキッズのための絵本)
キリーロバ・ナージャ/さく 古谷萌, 五十嵐淳子/え 文響社 2021/10/7

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2021.10.23
日本初!ひだりききの子どものための絵本『ヒミツのひだりききクラブ』発売
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/10/post-d45bbd.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/5a4274c1e5c7410468668f35d7a014f1

 

 ●左利きミステリ――知念 実希人『レフトハンド・ブラザーフッド』

知念実希人さんの『レフトハンド・ブラザーフッド』が、
11月に上下二巻の文庫になって新刊として出ました。

「左手に兄の人格を宿した高校生」を主人公にした
左手の“兄”と二人三脚で、巻き込まれた殺人事件を解決すべく、
奮闘する探偵物語。

左利き(左手/左右)ミステリの新“手”とも言うべき作品です。
ぐいぐい読める面白い物語で、その中で、
時に自分の右手と左手のことも考える機会にしてほしいと思います。

 

211218lhb

・知念 実希人『レフトハンド・ブラザーフッド』(上下)
文春文庫 2021/11/9
(上)
《事故をきっかけに左手に亡き兄・海斗が宿った高校生の岳士。
 兄の存在を消す治療を拒否し東京に逃げる道中で
 殺人事件に巻き込まれる。》

(下)
《真犯人を探すため違法ドラッグ密売組織に潜入した岳士に危機が迫る。
 協力者の彩夏は運命の恋人か、そして左手の兄は〈本物〉なのか?》

 

 ●左手書き用の手帳――左ききの道具店「左ききの手帳2022」

最後に、「日ペンの美子ちゃん」のところでも登場しました
《2018年8月13日の 「左利きの日」に開店したオンラインストア》
通販の左利き用品店『左ききの道具店』さんから、
今年も「左ききの手帳2022」が発売されています。

 

『左ききの道具店』さんの紹介文より――

《左手で書く人のための手帳です
 これまでの手帳は右利き用でした。
 左手で書くと日付が隠れるし、左手でページをめくると逆方向。
 でも、この手帳はそんな左ききの方の不満を解消し、
 毎日の記録を気持ちよく残すことができる。
 左ききの道具店が、
 左手で書く人のためにつくるオリジナルの手帳です。

 2019年のクラウドファンディングにて誕生、
 今回で3度目の発売になりました。

■左手で書きやすい工夫が盛りだくさん》

 

とありますように、左手書きに対応した手帳です。

「B6サイズ」とちょっと大きめなので、私の好みには合いませんが、
なかなかの商品です。

こういう商品は、一回ポッキリになってしまうと、
「残念な商品」なってしまいます。

今年も継続して発売されている点を評価したいと思います。

『左ききの道具店』さんでは、
先の『ヒミツのひだりききクラブ』も取り扱われています。

*参照:
左ききの道具店
https://hidari-kiki.shop/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★600号までの道のり(9)第181号~第200号

第181(No.181) 2009/5/23「<左利きプチ・アンケート>第61回」
 第61回 左利きに関する本を読みますか?

第182(No.182) 2009/5/30臨時増刊号「左利き本企画書」
 ◎○左利き本企画書○◎ 第一候補「左利きってどうなの?」

第183(No.183) 2009/6/6
「<左利きムーヴメント>宣言!(2)左利き本リスト(後)」

第184(No.184) 2009/6/13「初めての生活技術(8)」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲
  ―その16― 初めての生活技術(8)ひも結び
 □彡 読者のお便りから □彡 
  どうすれば背中を押すことになるのですか?―応援の仕方

第185(No.185) 2009/6/20「名作の中の左利き(3)『左手のパズル』」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その3―『左手のパズル』萩尾望都/文 東逸子/絵

第186(No.186) 2009/6/27「<左利きプチ・アンケート>再版編11回」
  再版編11回「利き手(左利き)の矯正」という言葉をどう思いますか

号外 2009/7/5「『週刊ファミ通』&お休みのお知らせ」
 一週お休みのお詫びとお知らせ
 『週刊ファミ通』2009年7月17日号で左利きの記事

第187号(No.187) 2009/7/11
「初めての生活技術(9)ハサミ..渦巻切取課題(前)」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  ―その16― 初めての生活技術(9)ハサミを使う
   渦巻切取課題(前編)

第188(No.188) 2009/7/18 
「名作の中の左利き(4)『オズのつぎはぎ娘』」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その4― 『オズのつぎはぎ娘』R・F・ボーム/著

第189(No.189) 2009/7/25 
「<左利きプチ・アンケート>第62回左利きにあこがれる人..」
第62回 左利きにあこがれる人をどう思いますか

第190号(No.190) 2009/8/1 
「<左利きムーヴメント>宣言!(3)夏休み自由研究」
━<左利きムーヴメント>宣言!━ 
【夏休み特別企画―自由研究】ホントの利き手はどっち?

第191号(No.191) 2009/8/8
「初めての生活技術(9)ハサミ..渦巻切取課題(後)」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
 ―その16― 初めての生活技術(9)ハサミを使う
   渦巻切取課題(後編)

第192号(No.192) 2009/8/8 
「名作の中の左利き(5)『朗読者』シュリンク/著」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その5― 『朗読者』ベルンハルト・シュリンク/著

第193号(No.193) 2009/8/22 
「<左利きプチ・アンケート>【再版】第33回」
【再版】第33回 新版・利き手調査第1回―
   利き手テスト側性係数を調べる

第194号(No.194) 2009/8/29夏季臨時増刊「既刊号一覧2009年前期」
 ◆ 既刊号一覧 ◆ 
  左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii 
  バックナンバーの案内 2009年前期発行分(No.161-186)

第195号(No.195) 2009/9/5
「<左利きムーヴメント>宣言!(4)左利き関連サイト-1」
━<左利きムーヴメント>宣言!━ 
~その1~左利きのお役立ち情報リスト&リンク集を作る
  (4)左利き関連サイト~その1~

第196号(No.196) 2009/9/12「初めての生活技術(10)ハサミを使う」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  ―その16― 初めての生活技術(10)ハサミを使う
   右手/右利き用と左手/左利き用ハサミについて

第197号(No.197) 2009/9/19「名作の中の左利き(6)ホームズの名推理」
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その6― 名探偵シャーロック・ホームズの名推理
   「黄色い顔」コナン・ドイル/著
   『コナン・ドイル』ジュリアン・シモンズ/著

第198号(No.198) 2009/9/26
「<左利きプチ・アンケート>第63回左利き対応..」
 ●<左利きプチ・アンケート>● 
  第63回 左利き対応してもらったことがありますか 

号外 2009/11/7「ひと月お休みのお詫びと再開へのご挨拶」

第199号(No.199) 2009/11/28
「<左利きプチ・アンケート>第64回「左利き?」~」
 はじめに
 ●<左利きプチ・アンケート>● 
  第64回 「左利き?」と聞かれたことがありますか

第200号(No.200) 2009/12/5
「<左利きムーヴメント>宣言!(5)2009年を振り返って
━<左利きムーヴメント>宣言!━ ..第一土曜日掲載
 <左利きムーヴメント>宣言!(5)【2009年を振り返って】(前)

 

――引き続き、毎週異なるテーマで書いていました。
 第一土曜は、左利き講座<左利きQ&A>、
<左利きムーヴメント>宣言!
 第二土曜は、<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ>
左利き子育て相談の疑問
 第三土曜は、≪左利き学入門≫「左手書字の研究―実技編」、
≪左利き学入門≫ 名作の中の左利き → 左利きミステリ編
 第四土曜は、<左利きプチ・アンケート>
 第五土曜があるときは、臨時増刊で、バックナンバーの紹介

2009年も一ヶ月ほどパソコンの不調で休んでいました。

また、この時期は欄外で、【おまけコーナー】として、
最新の左利き情報をメモ的に紹介していました。

 

*各号のタイトルを見て、「これ気になるなあ、読んでみたいなあ」
 というものがございましたら、リクエストをお願いいたします。
 再配信なり、現時点での加筆・修正を行っての配信など、
 改めてお届けすることも考えています。
 リクエストは、本誌に返信してください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「2021(令和3)年書き残した左利きの話題」と題して、今回も全紹介です。

今年の最終発行号になりますので、こういうテーマで書いてみました。

 ・・・

では、弊誌を面白い、興味深い、これからも読んでみたいと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』〈左利きメルマガ〉カテゴリ

 

 

| | Comments (0)

2021.12.15

私の読書論150-私の年間ベスト3・2021年リアル系(前)-楽しい読書308号

 ―第308号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★ 2021(令和3)年12月15日号(No.308)「私の読書論150-
私の年間ベスト3・2021年リアル系(前編)岡本太郎他」

 

------------------------------------------------------------------
◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
------------------------------------------------------------------
2021(令和3)年12月15日号(No.308)「私の読書論150-
私の年間ベスト3・2021年リアル系(前編)岡本太郎他」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

 今年も早12月半ば、ということで、まあ早いかもしれませんが、
 年末年始恒例の「私の年間ベスト3」を。

 その年、もしくは前年に私が読んだ本から
 オススメの「私の年間ベスト3」を選ぶという企画です。

 今回は、「リアル系」のその前編から。

 毎度のことですが、書いているうちに長くなりましたので、
 2回に分けることにしました。

 「リアル系」とは、いわゆる論文やエッセイ系の著作、
 実用書のような解説系のものも含めて、を言います。

 それに対して、小説や詩等の文芸作品は「フィクション系」。

 「フィクション」に対しては
 「ノン・フィクション」という言葉があります。

 でも「ノン・フィクション」というと、
 またそれで一つのジャンルのようになってしまうので、
 あえて、どなたかが使っていた
 「リアル系」という言葉を使っています。

 エッセイの中には、フィクションと見まがうような、
 ホラ話的な内容の境界線上の作品もありますけれど。

 まあ、ここでは、論文に準ずるような著作とお考えください。
 言わんとすることは分かりますよね。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 - 反逆の天才、またはパッションの塊 -
  ~ 私の年間ベスト3・2021リアル系(前編) ~
  岡本太郎
  『自分の中に毒を持て』青春出版社・青春文庫<新装版>
  『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』椹木野衣/編 ちくま文庫
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●2021年の傾向

2021(令和3)年11月15日号(No.306)
「私の読書論149-今年も読めない!?」

『レフティやすおのお茶でっせ』2021.11.15 
私の読書論149-今年も読めない!?-楽しい読書306号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/11/post-92e47c.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/c4cc501456a7fc1a66046a6ca5fa0729

↑の11月の弊誌でも書きましたように、
今年は昨年以上に本を読めず、11月でどうにか55冊。

五十代から年間で百冊超読むようになって十六年続けてきたのですが、
その頃の半分程度ですね。

リアル系の本は、わずか18冊。
例年なら半分、50冊ちょいぐらいでしたから、
これは非常に少ない、全体の三分の一ぐらい、といえます。

以下に例年通り分類しておきましょう。

 

 ●(1)メルマガ用のお勉強本―中国漢詩、読書関連

【読書】
1・『見る読書』榊原英資 ベスト新書 2018
2・『読書と日本人』津野海太郎 岩波新書 2016
3・『絶景本棚2』本の雑誌編集部編 本の雑誌社 2020

――今年は漢詩に関する本はこれといって読んでいません。
過去に読んだ本から、必要な部分を拾い読みしている感じですね。

上の二冊(1、2)は、↓で紹介しました。

2021(令和3)年10月15日号(No.304)
「私の読書論148-本は<読む>もの?<見る>もの?」
2021.10.15
私の読書論148-本は<読む>もの?<見る>もの?-楽しい読書304号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/10/post-a887cc.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/f87a5a4441366c4942a89a1fd0ebf613

2は、こちら↓でも。

2021(令和3)年11月15日号(No.306)
「私の読書論149-今年も読めない!?」
2021.11.15
私の読書論149-今年も読めない!?-楽しい読書306号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/11/post-92e47c.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/c4cc501456a7fc1a66046a6ca5fa0729

3は、作家たちアーティストの自宅の本棚を拝見するという写真集。
どんな本を蔵書としているのかをのぞき見る楽しみ。
自分の持っているのと同じ本を見つけると、嬉しいものです。
特に自分のお気に入りの作家さんが同じ本を持っていると知ると……!

 

 ●(2)その他の古典系のお勉強本

【哲学・思想】
4・『ギリシア・ローマ ストア派の哲人たち―セネカ、エピクテトス、
 マルクス・アウレリウス』國方栄二 中央公論新社 2019

5・『2000年前からローマの哲人は知っていた 怒らない方法』セネカ
ジェイムズ・ロム編 舩山あつみ/訳 文響社 2020(原2019)
6・『2000年前からローマの哲人は知っていた
 死ぬときに後悔しない方法』セネカ ジェイムズ・ロム編
 天瀬いちか/訳 文響社 2020(原2018)

7・『世界哲学史1 古代I 知恵から愛知へ』ちくま新書 2020
8・『死に至る病』セーレン・キェルケゴール 鈴木祐丞/訳
 講談社学術文庫 2017(原1849)
9・『正義とは何か 現代政治哲学の6つの視点』神島裕子 中公新書 

(岡本太郎)
10・『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』
岡本太郎 青春出版社・青春文庫<新装版> 2017
11・『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』岡本太郎 椹木野衣/編
 ちくま学芸文庫 2011

211215okamoto-tarou

 

211215okamoto-tarou-uchu1

 

――4を読んだことで、図書館の棚のこの本の隣に並んでいた
次の5、6を読むことになりました。

4を読みながら手持ちの本から、
セネカ(中野孝次『ローマの哲人 セネカの言葉』講談社学術文庫)、
エピクテトス(4の著者・國方栄二による新訳『人生談義(上下)』、
ヒルティ『幸福論(第一部)』草間平作/訳 収録「エピクテトス」、
ともに岩波文庫)、マルクス・アウレリウス(『自省録』神谷美恵子/訳
 岩波文庫)を引っぱり出し、チェックしていました。

      
7の『世界哲学史』の試みは面白いと思います。
世界規模で思想哲学の変遷を追うということで、人類の文化史、
精神史というものが見えてくるのではないでしょうか。

ほぼ同じ時期に、たとえば古代ギリシアの哲学者たちや、
古代中国での諸子百家や、古代インドでの仏教等の台頭など
――が起きています。
それを今までは、個々の地域・時代毎に古代ギリシア哲学だなんだとか、
地域毎の歴史で一括し、西洋哲学史だ、
というふうに個別に研究されてきました。
世界規模で横断的に見ることで、
一つの時代の特徴というものが見えてくるのかもしれません。

仏教でいいますと、大乗仏教、なかでも密教の大日如来の存在には、
一神教における絶対神の影響があるという説もあります。

 

 ●(3)小説や左利き本等著作のためのお勉強本

【小説・書くこと】
12・『書きたい人のためのミステリ入門』新井久幸 新潮新書 2020
【ブック・ガイド】
13・『私がデビューしたころ ミステリ作家51人の始まり』
 東京創元社編集部編 2014

【左利き】
14・『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き――「選ばれた才能」
 を120%活かす方法』加藤義徳 ダイヤモンド社 2021

 

12は、題名通り書きたい人向けのミステリ入門書。
著者は、新潮社のミステリ賞の下読み担当や、
人気ミステリ作家の担当編集者で、その経験を活かして書かれたもの。

ミステリといっても、サスペンスやスリラーなどではなく、
謎解きミステリ中心に書かれています。

このジャンルの初心者向け読書ガイドとしても使えます。

13は、各作家さんたちのデビューまでのいきさつ、
デビュー直後の様子などの回想録で、12同様、
新たに作家を目指す人の参考になれば、といった読み物です。

 

14は、久しぶりの左利き応援本で、↓で発売予告を紹介しています。

2021.9.16
久しぶり?の左利き本近刊『1万人の脳を見た名医が教える
すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/09/post-6a4985.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ee4b23b82b0fa41a2e94f395e7253be0

 

 ●(4)個人的な趣味、仏教や空海・弘法大師に関する本

【仏教】
15・『ブッダが説いた幸せな生き方』今枝由郎 岩波新書 2021
16・『[文庫版]池上彰と考える、仏教って何ですか?』池上彰 飛鳥新社
 2014
17・『梅原猛の授業 仏教』梅原猛 朝日文庫 2006

【空海】
18・『高野山 超人・空海の謎――真言密教と末法思想の源流とは』
 百瀬明治 祥伝社・黄金文庫 1999

 

15は、ブッダ(お釈迦様)が始めた原始仏教の姿を説くもの。

日本の仏教が変質し、葬式仏教といわれるようになったけれど、
本来の仏教は、生きとし生けるものがみな幸せになるように、
と願う教えだったという内容です。

これは昨今多くの人が訴えてきているもので、
特に目新しいお話ではありません。

ただ、それをご自身の経歴のなかで、それに沿って説いているものです。

 ・・・

以上で、十八冊終了です。

この中からのベスト3です。
ちょっとレベルが落ちると思われるかもしれませんが、
量より質です。

結果的に今年のベスト3は、非常にハイレベルのものでした。

 

 ●私の2021年〈リアル系〉ベスト3――岡本太郎の二冊

さて、そのベスト3です。

それらは、今年の初めに読んだものでした。
今年はどのぐらいのハイレベルになるのかと思ったのですが、
尻すぼみでしたね。

まあ、それ以上に「これだ!」といえるものが
年初に出てきたということです。

 

(1)『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』
岡本太郎 青春出版社・青春文庫<新装版> 2017/12/9

 

(2)『対極と爆発 岡本太郎の宇宙1』岡本太郎
 椹木野衣/編 ちくま学芸文庫 2011/2/8

 

『対極と爆発』は、岡本太郎生誕百年を記念した、
ちくま学芸文庫版<岡本太郎の宇宙1>全5巻の第1回配本で、
岡本太郎の芸術を著わす代表的な言葉「対極」と「爆発」を手がかりに
最初の衝撃的な著作『今日の芸術』以下、
1970年大阪万博のテーマ館の
総合プロデューサーとしての言葉などを収録。

*ちくま学芸文庫<岡本太郎の宇宙>全5巻・別巻 2011.2-12
 2『太郎誕生』 3『伝統との対決』 4『日本の最深部へ』
 5『世界美術への道』〈別巻〉『太郎写真曼陀羅』

 

岡本太郎さんは、父は漫画家・岡本一平、母は作家・岡本かの子という
恵まれたであろう環境に生まれたといえるでしょう。
そうでなければ、いくら日本の学校になじめなかったといっても、
18やそこらでフランスに留学などできるものではありません。

もちろん、そういう境遇のなかでも才能を発揮できる人もいれば、
そうはいかない人もいるでしょう。
そういう意味では才能もあったといえます。

しかし、それを発揮できるためには、
それなりの覚悟と決意と熱情と努力が必要だったでしょう。

その精神性は、これらの著作に示されています。

 

 ●勇気がもらえる助言の書(1)『自分の中に毒を持て』

なかでも、『自分の中に毒を持て』は一般の若者向けに書かれたもので、
岡本太郎さんの人生訓・処世訓が示されています。

こういう言葉で表現しますと、
何となく抹香臭いものを感じるかもしれませんが、
もっとストレートな感情に訴えるパッショネートで、
パワフルな言葉に溢れています。

勇気がもらえる反面、
当然そこには厳しい姿勢と言葉がちりばめられています。

本気で語るからこそ、人生の困難さを熟知している身だからこそ、
厳しい言葉にもなるのでしょう。

それだけに、本当の励ましの言葉でもあります。

どのページを開いても何かしら素敵な言葉が出てきます。

(1)グッと心に来る言葉や文章

《軽く素直に動けばよいということだ。/
人生、生きるということ自体が、新鮮な驚き、よろこび、
新しくひらかれていく一瞬一瞬であり、
それは好奇心という浮気っぽいもの以上の感動なんだ。》
「第一章 意外な発想を持たないと あなたの価値は出ない」(p.41)

(2)インパクトのあるパワフルな勇気を与えてくれる言葉や文章

《危険だ、という道は必ず、自分の生きたい道なのだ。
ほんとうはそっちに進みたいんだ。/だから、そっちに進むべきだ。
ぼくはいつでも、あれかこれかという場合、
これは自分にとってマイナスだな、
危険だなと思う方を選ぶことにしている。(略)》 (p.31-32)

(3)人の考えを180度ひっくり返るような逆説的な言葉や文章

《人生は積み重ねだと思っているようだ。ぼくは逆に、
積みへらすべきだと思う。》

(なぜなら、過去の蓄積で埋もれて身動き取れなくなるから。)

《人生に挑み、ほんとうに生きるには、
瞬間瞬間に新しく生まれかわって運命をひらくのだ。(略)
捨てれば捨てるほど、いのちは分厚く、純粋にふくらんでくる。》
   (p.11)

など、いっぱい見つかります。

 

他にも人生を生きるための適切な助言が色々とあります。

今生きるのがつらいと思っている人なら――

 《人間がいちばん辛い思いをしているのは、“現在”なんだ。
  やらなければならない、ベストをつくさなければならないのは、
  現在のこの瞬間にある。》(p.58)

 《もっと現実を直視し、絶対感をもって問題にぶつかって
  たくましく生きるようにしていかなければならない。》(p.60)

《いちばん辛い思いをしているのは、“現在”なんだ。》と、
まず話を聞き入れて現状を肯定したうえで、助言してくれます。
この姿勢がいいですよね。

 

私自身の悩みを当てはめてみれば、こういう助言が見つかります。

(a)内向的であることに悩んでいる人への助言――

 《生きるということを真剣に考えれば、
  人間は内向的にならざるを得ないのだ。(略)
  人間だから、誰でも内向性を持っているんだ。
  いくら派手に見える人間だって、内向性を持っている。
  内向性で結構だと思えば、逆に内向性がひらいていく。/
  内気な人の表現力が、派手にチャカチャカふるまう人より
  強い印象を与えることもある。/口ベタの説得力ってものもある。
  平気でやれば、逆にひろがる精神状況が生まれてくる。》(p.90,91)

(b)右利き偏重社会に立ち向かう左利きライフ研究家である私のように、
 世の中が自分の思うような方向に変わらないことに悩む人には――

 《世の中が変わらないからといって、それでガックリしちゃって、
  ダラッと妥協したら、これはもう絶望的になってしまう。
  そうなったら、
  この世の中がもっともっとつまらなく見えてくるだろう。/
  だから、闘わなければいけない。
  闘いつづけることが、生きがいなんだ。(略)
  変えようと思っても、変わらないのは事実なんだ。
  だけど、挑むということでぼく自身が、生きがいを貫いている。/
  ぼくは絶対に、変わらない社会と妥協しない、
  これが、ぼくの姿勢だ。》
   「第二章 個性の出し方 薬になるか毒になるか」(p.141,142)

最後に、末尾の〆の言葉・文章もすばらしいものがあります。
ここでは一部のみ紹介しましょう。

 《人間本来の生き方は無目的、無条件であるべきだ。それが誇りだ。/
  死ぬもよし、生きるもよし。
  ただし、その瞬間にベストをつくすべきだ。
  現在に、強烈にひらくべきだ。未練がましくある必要はないのだ。》

 

試しに手に取って見て欲しい本です。
読まなくてもいいです。
完読する必要はありません。

手に取ってどこかしら開いたページの中から言葉を見つけてください。
きっとあなたの力になってくれるでしょう。

 ・・・

後編で、(2)(3)とベスト3以外のこれというものを紹介します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★創刊300号への道のり(8) 2015(平成27)年(8年目)

143.
2015(平成27)年1月15日号(No.143)-150115-
「2014年に読んだ本から(後編)
 教養(非フィクション/リアル系)編『ブッダ最後の旅』」
144.
2015(平成27)年1月31日号(No.144)-150131-
「原始仏教(4)原始仏典(2)『ダンマパダ』(前編)」
145.
2015(平成27)年2月15日号(No.145)-150215-
「私の読書論-64- -文学を考える- 」
146.
2015(平成27)年2月28日号(No.146)-150228-
「原始仏教(5)原始仏典(2)『ダンマパダ』(後編)」
147.
2015(平成27)年3月15日号(No.147)-150315-
「私の読書論-65- -文学を考える 2 小説と文学論- 」
148.
2015(平成27)年3月31日号(No.148)-150331-
「原始仏教(6)原始仏典(3)『大パリニッバーナ経』(前編)」
149.
2015(平成27)年4月15日号(No.149)-150415-
「私の読書論-66- -文学を考える 3 軽小説考- 」
150.
2015(平成27)年4月30日号(No.150)-150430-
「原始仏教(7)原始仏典(3)『大パリニッバーナ経』(後編)」
151.
2015(平成27)年5月15日号(No.151)-150515-
「私の読書論-67- -文学を考える 4 書物考- 」
『荘子』「天道篇 第十三」から
152.
2015(平成27)年5月31日号(No.152)-150531-
「ブッダの前世物語『ジャータカ・マーラー 本生談の花鬘』」
153.
2015(平成27)年6月15日号(No.153)-150615-
「私の読書論-68- -文学を考える 5 小説考- 」
154.
2015(平成27)年6月30日号(No.154)-150630-
「インド文学の最大傑作『シャクンタラー』カーリダーサ/作」
155.
2015(平成27)年7月15日号(No.155)-150715-
「私の読書論-69- 2015年岩波文庫フェア-名著名作再発見」
156.
2015(平成27)年7月31日号(No.156)-150731-
「新潮社・角川書店・集英社―3社<夏の文庫>フェア2015から」
157.
2015(平成27)年8月15日号(No.157)-150815-
「私の読書論70- 古典:現代に生きている典籍」
158.
2015(平成27)年8月31日号(No.158)-150831-
「古代インド編―大乗仏教:利他を目的とする」
159.
2015(平成27)年9月15日号(No.159)-150915-
「私の読書論71- 『本の雑誌』が選ぶ40年の400冊! から
~リスト既読本から見える私の読書傾向とおススメ本~」
161.
2015(平成27)年10月15日号(No.161)-151015-
「私の読書論72-長い(分厚い)本を読む ~わが読書人生から~」
162.
2015(平成27)年10月31日号(No.162)-151031-
「古代中国編―中国の古代思想を読んでみよう(2)四書五経を読む」
163.
2015(平成27)年11月15日号(No.163)-151115-
「私の読書論73- 初心者のための代表的〈海外文学〉入門
~集英社文庫「ポケットマスターピース」~」
164.
2015(平成27)年11月30日号(No.164)-151130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
『まれびとこぞりて』コニー・ウィリス」
166
2015(平成27)年12月31日号(No.166)-151231-
「私の読書論75-私の年間ベスト2015(後編)フィクション系」

 ・・・

この年の月末「古典紹介編」は、
古代インド編では仏教を、その後、古代中国の思想・哲学編に移り、
「四書五経を読む」を始めました。

月半ばの発行号の「私の読書論」では、
「文学を考える」というテーマで、又吉直樹さんの『火花』等を例に、
小説と文学など、私なりの小説論等を展開しました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「私の読書論150-私の年間ベスト3・2021年リアル系(前編)岡本太郎他」をお届けしています。

今回も、全編公開しました。

今回は「前編」で、「後編」で残りの(2)(3)とベスト3以外のこれというものを紹介します。

 ・・・

では、弊誌を面白いと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

『レフティやすおのお茶でっせ』

〈メルマガ「楽しい読書」〉カテゴリ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

| | Comments (0)

2021.12.04

左利きの人生を考える(10)見えない差別(3)生き方の幅-週刊ヒッキイ第608号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第608号 別冊編集後記

第608号(No.608) 2021/12/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
 左利き本のために――左利きの人生を考える(10)
 見えない差別(3)ケイパビリティ――生き方の幅」

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
・ 2019年10月より
  第一・第三土曜日の発行は、新規配信
  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
  に変更しました。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

引き続き、再配信はしばらくお休みとします。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第608号(No.608) 2021/12/4
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
 左利き本のために――左利きの人生を考える(10)
 見えない差別(3)ケイパビリティ――生き方の幅」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
  左利き本のために――左利きの人生を考える(9)
  見えない差別―個別事例(2)書写教科書」

 の7月以来の10回目です。

 日にちがたってしまい、何について書いてきたのか失念しています。
 改めてバックナンバーを確認して、この稿を書き始めましたが……。

 さて、どうなりますか。
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24―
  (左利き本のために)――左利きの人生を考える(10)
  ◆ 「見えない差別/隠れた差別/意識されない差別」 ◆
   ~ (3) ケイパビリティ――生き方の幅 ~  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●人間的に公平な「左利きという生き方」を考えるために

前々回、前回とここまでは、左利き差別の実態として、
「ハサミ」と「書字」という個別事例について見てきました。

今回は、個別事例について云々するまえに、
ちょっと思うところを書いてみたいと思います。

 ・・・

最近読んだ本(いつか読みたくなるだろうと思い、
 すぐに買ってそのまま置いてあった本)、
神島裕子さんの
『正義とは何か 現代政治哲学の6つの視点』中公新書 2018/9/19

の中で、「ケイパビリティ」という言葉を知りました。

211202seigi-toha-nanika

 

同書は、
ジョン・ロールズの『正義論』に始まる現代正義論の思想をたどり、
「公正な社会」とはどういうものか、どうすれば実現できるのか、
といった「正しい社会のあり方」についてだけでなく、
「社会における個人の幸福」について考えるための材料を提供する、
というものです。

社会における正義――公平な富の分配、権利の平等など、
基本的人権を維持するための方法を考える政治哲学関係の本です。

その本の中で気になったのが、「ケイパビリティ」という言葉でした。

 

 ●「ケイパビリティ」とは

1998年のノーベル経済学賞を受賞したインド出身の
アマルティア・セン(1933-)が、
1979年のスタンフォード大学の連続講義「何の平等か?」のなかで
論述した概念を著わす言葉のようです。

「ケイパビリティ(capability)」の英語としての意味は、
「能力、才能、性能、可能性」といったことです。

 

 《センが持ち出した「ケイパビリティ(潜在能力)」とは、
  ある人が何かを行ったり、何かになったりするための、
  実質的な自由のことです。》p.56

といい、

 《センは人間の多様性も考慮に入れています。
  人びとはその外的な特性
  (相続した資産や自然的・社会的な住環境など)や
  個人的な特性
  (年齢、性別、病気に対する抵抗力、身体的・精神的な能力など)
  において多様であり、同じ種類で同じ量の財が分配されたとしても、
  同じケイパビリティ――生き方の幅――
  を享受できるとは限りません。》

 

全員に同じ自転車を配っても、
足の不自由な人はその自転車を用いて移動したり、
サイクリングを楽しんだりはできない、

同じ生活保護費を支給しても、医療費がかさむ病弱な人は、
食費や他の費用に当てられる金額は少なくなる、

という例を挙げ、こう説明しています。

 《基本的ケイパビリティの平等のためには、
  財を不平等に分配しなければならないのです。》

 

 ●左利きに当てはめると

これを左利きに当てはめて考えますと、
人間個人としての潜在能力は同じ――右手が得意、左手が得意――でも、
社会環境が「右利き優位」、あるいは「右利き偏重」、
「左利きを無視・否定する」状況では、左利きは不平等であるため、

《同じケイパビリティ――生き方の幅――を享受できるとは限》らない、

ということになります。

 

例えば、ハサミというものは非常に便利なものですが、
ハサミには右手用と左手用の別があります。

右利きの人は右手で使う右手用が便利ですが、
左利きの人は左手で使う左手用が便利です。

ところが、右手用は色々なタイプのものが多数発売されていて、
自分の用途に合った製品を手軽に手に入れることができます。

しかし、左手用は種類も少なく、
お店によっては取り扱っていないこともあり、
自分の欲しいものが手軽に手に入るとは限りません。

時にはお値段が右手用よりも高い場合もあります。

自分の好みのものを手に入れるために手間がかかったり、
お金がかかったり、余計な負担が必要だったりするとしたら、
これは
《同じケイパビリティ――生き方の幅――を享受できるとは限》らない
といえるでしょう。

 

 ●「生き方の幅」

この「生き方の幅」という言葉が、
私には、グッとくるものがありました。

個人の生活や幸福は、
「個人的な特性」と「(社会という環境の)外的特性」に
影響を受けるため、
各人が真に公平な生き方ができるためには、
これらにおける負の要素を埋める何かが必要だ、ということです。

先のハサミの例でいえば、
お金であったり、探すための手間暇であったり、です。

 

現状では、右利き優位の社会であり、その分だけ左利きの人は、
右利きの人に比べると「生き方の幅」が狭くなっている、
ということになります。

「選択肢」といってもいいかもしれません。

 

例えば野球でいえば、
右利き右投げの選手は、守れるポジションが9つ、どこでも守れます。
一方、
左利き左投げの選手では、ピッチャーと一塁手と外野手ぐらいです。

その他のポジションは、特に一塁以外の内野のポジションは、
左投げの選手には守りにくいポジションになっています。

プロ野球の試合を見ていましても、
左投げの二塁手や三塁手、遊撃手などはいません。

守れるポジションの選択肢が少ないのです。
当然レギュラー選手になれる機会も減ります。

すなわち、
左利きの人は「野球選手としての(生き方の)幅」が狭い、
ということになります。

 

 ●「生き方の幅」から見た「利き手差別」

野球に限らず、世間を見ていきますと、
左利きの人にとって
「生き方の幅」に制限がありそうな仕事や職業などが
あれこれ見つかるのではないでしょうか。

 

「生き方の幅」を広げる、あるいは障害となる溝を埋める、
そういう方法なり方策なりが必要になってくるようです。

左利きの人の悩みとしての
単純な左利きであることの不便や困りごとの羅列だけでなく、
「生き方の幅」という観点からも、
「利き手差別」というものをもう一度確認し直したいものです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★600号までの道のり(8)第161号~第180号

第161号(No.161) 2009/1/3「2009年新春放談~左利きの楽園~」
◆2009年新春放談~左利きの楽園~◆(1)【左利きの楽園】
欄外 おまけ...【左利きの雑誌】『モノ・マガジン』09/2/2号

第162号(No.162) 2009/1/10「新春放談~左利きの楽園~(2)」
◆2009年新春放談~左利きの楽園~◆
(2)【左利きの人とはどんな人か?】

第163号(No.163) 2009/1/17「2009年新春放談~左利きの楽園~(3)」
◆2009年新春放談~左利きの楽園~◆
(3)【左利きの人だけの問題ではない】

第164号(No.164) 2009/1/24「<左利きプチ・アンケート>第59回」
  第59回 左利きの問題は左利きの人だけのものか?
 ◎お知らせ◎
 『モノ・マガジン』2009年2月2日号左利きグッズ大図鑑 続報

第165号(No.165) 2009/1/31冬季臨時増刊号「既刊号一覧2008年後期」
 ◆ 既刊号一覧 ◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii 
  バックナンバーの案内 2008年後期発行分(No.140-160)

第166号(No.166) 2009/2/7
「<LYPG>2009発表&<左利きQ&A>(24)」
 ◎お知らせ◎「第3回<LYグランプリ>2009」発表
★左利き講座<左利きQ&A>★
(24)左利き・利き手について勉強する本(その3)

第167号(No.167) 2009/2/14「生活技術(6)ネジの回転」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  ―その16― 初めての生活技術(6)ネジの回転

第168号(No.168) 2009/2/21「左手書字の研究―実技編(10)」
≪左利き学入門≫「左手書字の研究―実技編」
  (10)横書き(その1)縦書きと横書きの違い

第169号(No.169) 2009/2/28
「<左利きプチ・アンケート>第58/59回現在の結果と感想」
  第58/59回アンケートの現在の結果と感想

第170号(No.170) 2009/3/7「<左利きQ&A>(25)左利き..本(4)」
★左利き講座<左利きQ&A>★ 
(24)左利き・利き手について勉強する本(その3)
    斎藤茂太/著『左ききの人はなぜ才能があるのか』

第171号(No.171) 2009/3/14
「生活技術(7)右手用しかないものは左手で扱う...」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  ―その16― 初めての生活技術
   (7)右手用しかないものは左手で扱う方法を教えよう

第172号(No.165) 2009/3/21「左手書字の研究―実技編(11)横書き(2)」
≪左利き学入門≫「左手書字の研究―実技編」
  (11)横書き(その2)横書きの難点と簡易対策

第173号(No.173) 2009/3/28「<左利きプチ・アンケート>第60回」
  第60回 将来どんな社会になればよいと思いますか?

第174号(No.174) 2009/4/4「<左利きムーヴメント>始めます!」
 ◎お知らせ◎ <左利きムーヴメント>始めます!
 ◎リニューアルのお知らせ◎

第175号(No.175) 2009/4/11
「親御さんへ速報!『左利きの子』教育・保育ガイド本」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲ 
  <特別編>左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために
  ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍(2009年4月)

第176号(No.176) 2009/4/18
「名作の中の左利き(1)『カラマーゾフの兄弟』」
新コーナー
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■
  ―その1― ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』

第177(No.177) 2009/4/25
「<左利きプチ・アンケート>第59回その後」
  第59回 左利きの問題は左利きの人だけのものか?
その後の経過は?

第178(No.178) 2009/5/2
「<左利きムーヴメント>宣言!(1)お役立ち情報..」
━<左利きムーヴメント>宣言!━ 
 ~その1~左利きのお役立ち情報リスト&リンク集を作る
 (1)左利きを知るための本

第179(No.179) 2009/5/9「<特別編>『左利きの子』続報」
 ▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲
  <特別編>左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために
  ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍(2009年4月)

第180(No.180) 2009/5/16「名作の中の左利き(2)『黄金虫』ポー」
新コーナー
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■ 
  ―その2―『黄金虫』エドガー・アラン・ポー

 

――引き続き、毎週異なるテーマで書いていました。
 第一土曜は、左利き講座<左利きQ&A>、
<左利きムーヴメント>宣言!
 第二土曜は、<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ>
左利き子育て相談の疑問
 第三土曜は、≪左利き学入門≫「左手書字の研究―実技編」、
≪左利き学入門≫ 名作の中の左利き
 第四土曜は、<左利きプチ・アンケート>
 第五土曜があるときは、臨時増刊で、バックナンバーの紹介

2009年は、一部リニューアルを敢行。
第一土曜では、<左利きムーヴメント>宣言! で、
左利き啓蒙活動を!
第三土曜では、≪左利き学入門≫ 名作の中の左利き で、
左利きの人物が登場する世界的な名作を紹介。

また、第二土曜は、
私が巻末資料の作成に協力した左利きの子育てガイド本、
『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』の紹介を!
絶版にはなっていますが、日本では出版されていない種類の本です。
有名なイギリスの通販の左利き用品店のオーナーでもある、左利きで、
左利きの子の母でもある著者の手になる本です。

*各号のタイトルを見て、「これ気になるなあ、読んでみたいなあ」
 というものがございましたら、リクエストをお願いいたします。
 再配信なり、現時点での加筆・修正を行っての配信など、
 改めてお届けすることも考えています。
 リクエストは、本誌に返信してください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その24― 左利き本のために――左利きの人生を考える(10) 見えない差別(3)ケイパビリティ――生き方の幅」と題して、今回も全紹介です。

今回は、久しぶりのこのテーマということで、最近気になった言葉「ケイパビリティ――生き方の幅」に関して思うところを書いてみました。

左利きの人は、左利きであるということで、その生き方の幅が狭くなっているのではないか、ということです。

ネットでの活動を始めた当時、面接試験で左利きの人と判明すれば落とす(雇わない)、というある加工業の社長さんがいました。
特殊な加工をする会社で、その道具や機械が特殊で、右手用しかないので左利きの人は使いにくいから、というような理由でした。
私には差別ではないかと思えたものでしたが……。
(その後どうなったのでしょうか。)

 

「生き方の幅」を「選択肢」という言葉に置き換えてもいいかもしれません。

マイノリティーといわれる人はみな、それなりに「生き方の幅」が狭められている?

やはりこの世の中を生きていく上で、主流派の人は「生きやすい」のではないでしょうか――という疑問です。

 ・・・

では、弊誌を面白い、興味深い、これからも読んでみたいと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

 

『レフティやすおのお茶でっせ』〈左利きメルマガ〉カテゴリ

 

| | Comments (0)

2021.11.30

クリスマス・ストーリーをあなたに~(11)-2021-「パーティー族」-楽しい読書307号

 ―第307号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★ 2021(令和3)年11月30日号(No.307)
「クリスマス・ストーリーをあなたに~(11)-2021-
「パーティー族」ドナルド・E・ウェストレイク」

------------------------------------------------------------------
◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
------------------------------------------------------------------
2021(令和3)年11月30日号(No.307)
「クリスマス・ストーリーをあなたに~(11)-2021-
「パーティー族」ドナルド・E・ウェストレイク」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

 今年もはやクリスマス・ストーリーの紹介の季節となりました。

 昨年は古典編で、伝統的なクリスマス・ストーリーらしい
 ハート・ウォーミングな短編でした。

 今年は、現代編で、泥棒を主人公にした犯罪コメディの短編です。

★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡
 ☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡

-クリスマス・ストーリーをあなたに (11)- 2021
  ~ クリスマス・プレゼントは…… 軽妙な犯罪者コメディの短編 ~
   「パーティー族」ドナルド・E・ウェストレイク

 ☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡
★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡★彡

 ●過去の ~クリスマス・ストーリーをあなたに~

毎年、この時期恒例の
「クリスマス・ストーリーをあなたに」の11回目です。

最初は、2008年12月のクリスマス号として、超有名なクリスマス物語で、
<クリスマス・ストーリー>というジャンルを定着させた
ディケンズ『クリスマス・キャロル』の紹介でした。

その後は、2011年から毎年11月の末に、
「クリスマス・ストーリーをあなたに」と題して
お気に入りのクリスマス・ストーリーを紹介してきました。

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 

2008(平成20)年12月クリスマス号(No.11)-081206-
『クリスマス・キャロル』善意の季節

『クリスマス・キャロル』ディケンズ/著 中川敏/訳 
集英社文庫 1991/11/20
―訳者の解説と木村治美の鑑賞など、資料も豊富。

 

~「クリスマス・ストーリーをあなたに」~

1◆2011(平成23)年11月30日号(No.70)-111130-善意の季節
『あるクリスマス』カポーティ

・『誕生日の子供たち』トルーマン・カポーティ/著 村上春樹/訳
文春文庫 2009.6.10
―クリスマス短編「あるクリスマス」「クリスマスの思い出」収録
 「―思い出」はクリスマスの懐かしい、でもちょっと切ない思い出を
 振り返る愛情あふれる物語で、少年に与えられたクリスマスの贈り物、
 「ある―」は逆に、
 少年が与えたクリスマスの贈り物の思い出話といえる抒情的名編

善意の季節『あるクリスマス』カポーティ
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2011/11/post-2b5f.html

2◆2012(平成24)年11月30日号(No.94)-121130-  
クリスマス・ストーリーをあなたに~
 アガサ・クリスティー『ベツレヘムの星』から

・『ベツレヘムの星』アガサ・クリスティー/著 中村能三/訳
ハヤカワ文庫―クリスティー文庫(2003/11/11)
―おススメ短篇「水上バス」を含む、クリスマスにまつわる小説と
 詩を集めた、クリスティーが読者に贈るクリスマス・ブック

クリスマス・ストーリーをあなたに ―第94号
「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2012/11/post-4575.html
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-11415827315.html

3◆2013(平成25)年11月30日号(No.117)-131130-  
クリスマス・ストーリーをあなたに~
 『サンタクロースの冒険』ライマン・フランク・ボーム

・『サンタクロースの冒険』ライマン・フランク・ボーム/著
田村隆一/訳 扶桑社エンターテイメント(1994.10.30) [文庫本]
―『オズの魔法使い』の作者ライマン・フランク・ボームの描く
 サンタ・クロースの生涯を描く、サンタさん誕生物語

(新訳版)『サンタクロース少年の冒険』ライマン・フランク・ボーム/著
矢部太郎/イラスト 畔柳和代/訳 新潮文庫 2019/11/28

クリスマス・ストーリーをあなたに~
『サンタクロースの冒険』ボーム
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-11713521094.html
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2013/11/post-2e56.html

4◆2014(平成26)年11月30日号(No.140)-141130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
『ひいらぎ飾ろう@クリスマス』コニー・ウィリス」

「ひいらぎ飾ろう@クリスマス」収録短編集:
・『マーブル・アーチの風』コニー・ウィリス/著 大森望/編訳
早川書房・プラチナ・ファンタジイ(2008.9.25)
―もう一つのクリスマス・ストーリー「ニュースレター」も収録

クリスマス・ストーリーをあなたに~
『ひいらぎ飾ろう@クリスマス』コニー・ウィリス ―第140号
「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-11958011368.html
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2014/11/post-e7fb.html

5◆2015(平成27)年11月30日号(No.164)-151130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
『まれびとこぞりて』コニー・ウィリス」

「まれびとこぞりて」収録短編集:
・『混沌【カオス】ホテル (ザ・ベスト・オブ・コニー・ウィリス)』
 コニー・ウィリス/著 大森望/訳 ハヤカワ文庫SF1938 2014.1.25

クリスマス・ストーリーをあなたに―
「まれびとこぞりて」コニー・ウィリス ―第164号
「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-12101006584.html
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2015/11/post-108a.html

6◆2016(平成28)年11月30日号(No.188)-161130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
ディケンズ『クリスマス・ブックス』から『鐘の音』」

・『クリスマス・ブックス』ディケンズ/著 ちくま文庫 1991/12
―落語調訳「クリスマス・キャロル」小池滋/訳、
 「鐘の音」松村昌家/訳

・『クリスマス・ブックス』田辺洋子/訳 渓水社 2012
―前期(1843-48)のクリスマス中編5編を収録。「クリスマス・キャロル」
 「鐘の音」「炉端のこおろぎ」「人生の戦い」「憑かれた男」

クリスマス・ストーリーをあなたに~
ディケンズ『クリスマス・ブックス』から『鐘の音』 ―第188号
「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-12224275324.html
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2016/11/post-2cc0.html

7◆2017(平成29)年11月30日号(No.212)-171130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~(7)
「クリスマス・プレゼント」梶尾真治」

「クリスマス・プレゼント」収録短編集:
・『有機戦死バイオム』梶尾真治/著 ハヤカワ文庫JA 1989.10

クリスマス・ストーリーをあなたに~(7)
「クリスマス・プレゼント」梶尾真治
―第212号「レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記
http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-12332325526.html
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2017/11/7-eb88.html

8◆2018(平成30)年11月30日号(No.236)
「クリスマス・ストーリーをあなたに~(8)
『昔なつかしいクリスマス』ワシントン・アーヴィング」

・『昔なつかしいクリスマス』ワシントン・アーヴィング/著
ランドルフ・コールデコット/挿絵 齊藤昇/訳 三元社 2016.12.1
―1920年刊『スケッチ・ブック』第5分冊(クリスマス編)を基に、
 コールデコットの挿絵をつけて1876年に刊行された。

クリスマス・ストーリーをあなたに~(8)
『昔なつかしいクリスマス』ワシントン・アーヴィング
―第236号「レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2018/11/8-9bc1.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/3a5c8cbafc52eca791e8a99a100b9644

9◆2019(令和元)年11月30日号(No.260)
「クリスマス・ストーリーをあなたに~(9)
『その雪と血を』ジョー・ネスボ」

・『その雪と血を』ジョー・ネスボ/著 鈴木恵/訳
 ハヤカワ・ミステリ文庫 2018/11/20
―ノルウェーを代表するサスペンス作家が描くパルプ・ノワール。
 第8回翻訳ミステリー大賞および第5回読者賞をダブル受賞した。

クリスマス・ストーリーをあなたに(9)『その雪と血を』ジョー・ネスボ
―第260号「レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2019/11/post-2d509d.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/e0b43669289d5be0dd6bc01509240c60

10◆2020(令和2)年11月30日号(No.283)
「クリスマス・ストーリーをあなたに~(10)
「ファンダーハーフェン老人の遺言状」メアリー・E・ペン」

・メアリー・E・ペン「ファンダーハーフェン老人の遺言状」
 Old Vanderhaven's Will(1880)小林晋/訳
  (The Argosy誌1880年12月号掲載)
『ミステリマガジン』2020年1月号(738) 2019/11/25 掲載

クリスマス・ストーリーをあなたに~(10)
「ファンダーハーフェン老人の遺言状」ペン-楽しい読書283号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/11/post-b1f27c.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/32ad800de583f407aaa4dab7f8b3c849

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

一回毎、一年ごとに【古典編】と【現代編】を交互に紹介してきました。

【古典編】
 チャールズ・ディケンズ『クリスマス・キャロル』『鐘の音』
 ワシントン・アーヴィング『昔なつかしいクリスマス』
 ライマン・フランク・ボーム『サンタクロースの冒険』
メアリー・E・ペン「ファンダーハーフェン老人の遺言状」

【現代編】
 トルーマン・カポーティ「あるクリスマス」「クリスマスの思い出」
 アガサ・クリスティー「水上バス」
 コニー・ウィリス「ひいらぎ飾ろう@クリスマス」「まれびとこぞりて」
 梶尾真治「クリスマス・プレゼント」、ジョー・ネスボ『その雪と血を』

今年は、【現代編】です。

 

 ●ドートマンダー・シリーズの一短編

今回紹介しますのは、

「パーティー族」ドナルド・E・ウェストレイク
 Party Animal(Playboy 1993-12)
 初出『ミステリ・マガジン』2009年6月号

・ドナルド・E・ウェストレイク
 『<現代短篇の名手たち3> 泥棒が1ダース』
 木村二郎/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 2009/8/21 収録

です。

211130dorobouga1

(画像:ドナルド・E・ウェストレイクのクリスマス・ストーリー「パーティー族」収録のドナルド・E・ウェストレイクの<泥棒ジョン・ドートマンダー>シリーズの短編集<現代短篇の名手たち3>『泥棒が1ダース』(木村二郎/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 2009/8/21))

この小説の主人公ドートマンダーについて、紹介しておきましょう。

 

 《天才的犯罪プランナーにして職業的窃盗の第一人者
  ジョン・ドートマンダー。彼こそ、難攻不落のターゲットを狙い、
  だれも考えつかないような奇想天外の作戦計画を樹立する
  不世出の大泥棒……のはずなのだ。
  だが、どういうわけかその計画が予定通りに運ぶことはまずない。
  うまく運んでいると思っても、
  必ずや不幸の連鎖が襲いかかってくるのだ。
  泥棒稼業はつらいよ! 世界一不幸な男、
  哀愁の中年泥棒ドートマンダー奮闘記。》

↑の出版社の紹介文にありますように、
主人公は、泥棒を稼業とする中年男性。

第一級の犯罪プランナーでプロフェッショナルの窃盗犯
……のはずなのですが、なぜか予想外の出来事が起こり、
そのためあれやこれやと想定外の奮闘を要求される
という運命を背負っています。
まあ、たいていの場合、最後はなんとか切り抜けるのですが、
肝心の獲物は……、といった哀愁に満ちた人物です。

角川文庫で『ホットロック』で初登場し、その後相次いで
『強盗プロフェッショナル』『ジミー・ザ・キッド』
『悪党たちのジャムセッション』と紹介され、
(ここまでは私もリアルタイムで追いかけて読みました。
 仮設銀行を襲う『強盗プロフェッショナル』が一番面白かった。)

211130goutou-pro

(画像:初期4長編で一番のお気に入りで、今も手元に残っているドナルド・E・ウェストレイクの<泥棒ジョン・ドートマンダー>シリーズの一冊『強盗プロフェッショナル』(渡辺栄一郎/訳 角川文庫 1975))

その後少し合間をおいて、ハヤカワ文庫に版元を移して、
木村二郎(木村仁良)訳で5作が紹介されました。
(これらはすべて長編小説。)

どれもドートマンダーが仲間たちと計画を立て犯行に及ぶ、
という犯罪物語です。

ところが、予想外の出来事に巻き込まれたりして……、
というコメディに仕上がっています。

で、今回紹介しますのは、
そのドートマンダーの短編シリーズの一編です。

 

 ●ジョン・ドートマンダー・シリーズの短編「パーティー族」

お話は、
クリスマスの日、宝石を泥棒して逃げる途中、
警察に追われ、非常階段の途中で絶体絶命のピンチに陥り、
逃げ場をなくしたドートマンダーが、
10年から25年の刑務所入りを覚悟した時――

 《なんというクリスマス・プレゼントなんだ。》p.159

 

左の肘に、二インチほど開いた窓に出くわします。
窓の向こうには、人気のない部屋の反対側にあるドアから
明るい光が差し込んでいます。

まさに希望の光か。

 

ダブルベッドの上に山積みになったコートの中に自分のコートを置き、
パーティー出席者の話し声がする部屋に入っていきます。

仕出し屋の仏頂面の女性がいます。
予定していたメンバーが来ていないのです。

彼はその助手の代わりになりすまします。
服装がちょうど給仕人ぽかったので、
タオルをエプロン代わりに使い、“変装”します。

女性はきりきり舞いしていたので、
大助かりとばかり彼を受け入れます。

この辺のやりとりは本編でお楽しみください。

そこへ、警察官が踏み込んできます。

 

ここでも警察官とのあれこれがあります。

彼女も“救世主”を手放したくなかったのか、
彼のことを告発しません。
で、なんとか無事に切り抜けます。

いってみれば、
チェスタトンのブラウン神父シリーズの推理小説の
「見えない男」や「奇妙な足音」のトリックのようなもので、
給仕人には、余り注意を持たれないというのでしょうか。

 

しばらくするうちに言い争う声が聞こえてきます。

ドートマンダーは“戦利品”の一部を
パーティー出席者の一人の持ち物に隠しておいたのですが、
それが見つかったようです。

この隙に、彼は逃げ出すことにします。

その前に一つ、
仕出し屋の女性が一人でソーセージを並べているところに立寄り、
一つ残してあった“宝物”
(《羽根の形をしたきわめて素敵な黄金のブローチだ》)
を取り出し、女の背後にまわり、女の束髪のなかに隠します。

 《「何? 何? 何なの?」
  女は何が起こっているのかわからなかったが、
  うしろを向くのが怖かった。/
  「家に着いたら」ドートマンダーが忠告した。
  「きみのボーイフレンドにそれをだしてもらうんだ。
  家に着いてからだぞ」/
  「でも、何なの?」/
  「羽根だよ」彼は的確に言ってから、
  変装に使った皿拭きタオルを外した。
  例のジャケットがなくて残念だ。
  「さてと、煙突から出ていくかな」/
   女は笑った。二人が出会ったときよりも
  ずっと楽しそうな人間になっていた。
  そして、ソーセージをのせたトレイをつかみあげた。
  「トナカイさんたちによろしくね」/
  「言っておくよ」》 pp.187-188

 

ドートマンダーは、ベッドルームには入り、
コートの山から自分のコートを取り、
商売道具と今夜の収穫をポケットに入れ、
ベッドサイドの電話で家で待つ同居人に電話します。

 

 《「おれは少し遅くなるぞ、メイ」/
  「確かに遅いわね」メイが同意した。「警察署?」/
  「いや、パーティー会場にいるんだが」ドートマンダーが言った。
  「これから出るところだ」
  厳密に言うと、非常階段をおりていくのだ。
  「問題が起きたんだが」と説明した。/「もう大丈夫だ」/
  「素敵なパーティーなの?」/
  「食べ物がうまい」ドートマンダーが言った。
  「じゃあ、あとで会おう」》 pp.188-189(おしまい)

 

 ●天の助けか、クリスマスプレゼントか

「クリスマス・プレゼントに欲しいものは何ですか?」
と尋ねられたら、人はどう答えるでしょうか。

仕出し屋の女性の行動から思うのは、
給仕作業の手助けをしてくれたドートマンダーという存在は、
素敵なクリスマス・プレゼントだったということでしょうか。

そして、逃げ場として現れた開いた窓は、
ドートマンダーにとってのクリスマス・プレゼントであり、
そこで現れた女性が彼を受け入れてくれたことは、
こちらもまた天の助けであり、
その返礼が金のブローチとなったのでしょう。

では、この女性にとってはどちらが嬉しかったのでしょうか。
たぶん、○○ですよね、って。

 

 ●お楽しみの小説

ディケンズ『クリスマス・キャロル』に見られるように、
クリスマス・ストーリーにはつきものとされるのが、
精霊や幽霊といった存在、
スーパーナチュラル、超自然現象が見られるものです。

現代編では、そういうものが必ずしも出てこない、
ストレートな小説も多く見られます。

今回の作品もそういう一編です。

超常現象は現れませんが、仕出し屋の女性にとっては、
ドートマンダーの登場はまさに天の助け、
というところだったのでしょう。

そして、ドートマンダーにとっても、
彼女は天使のような存在に思えたことでしょう。

 

クリスマス・シーズンといえば、善意の季節というのが、相場です。

泥棒稼業とは相容れない関係かもしれませんが、
小説の中のお話ということで、ご勘弁願いましょう。

四角四面、杓子定規な善悪判断ではなく、融通無礙な受け止め方で、
大らかにお楽しみとしての読書があってもいいでしょう。

こういうお話があってもいいですよね。

重いテーマに裏打ちされた、
人の生き方や社会のあり方を考えさせる小説ばかりが芸術ではない、
と思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★創刊300号への道のり(7) 2014(平成26)年(7年目)

120.
2014(平成26)年1月15日号(No.120)-140115-  
私の読書論-53- 年末年始の本屋さんの思い出から
121.
2014(平成26)年1月31日号(No.121)-140131-  
“今年(2013年)読んだ本・買った本”から (2)娯楽編『時の地図』
号外
2014(平成26)年2月15日号-140215-号外「体調不良のためお休み」
122.
2014(平成26)年2月28日号(No.122)-140228-  
-古代インドの哲学-「ウパニシャッド」
123.
2014(平成26)年3月15日号(No.123)-140315-  
私の読書論-54-「私のおススメの古典から」(1)
-古代の古典から- 古代英雄叙事詩
124.
2014(平成26)年3月31日号(No.124)-140331-  
-古代インドの大叙事詩-『マハーバーラタ』
125.
2014(平成26)年4月15日号(No.125)-140415-  
私の読書論-55-「私のおススメの古典から」(2)著作のない四聖
126.
2014(平成26)年4月30日号(No.126)-140430-「生き方の秘訣
-古代インドの宗教詩編-『バガヴァッド・ギーター』」
127.
2014(平成26)年5月15日号(No.127)-140515-  
私の読書論-56-「私のおススメの古典から」(3)
-人生の教科書-『ミステリ・マガジン』
128.
2014(平成26)年5月31日号(No.128)-140531-
「古代英雄叙事詩『ラーマーヤナ』」
129.
2014(平成26)年6月15日号(No.129)-140615-
「私の読書論-57-「私のおススメの古典から」(4)
-人生の教科書-『ミステリ・マガジン』(2)コラム編」
130.
2014(平成26)年6月30日号(No.130)-140630-
「幸福な生のための“性”典『カーマ・スートラ』」
131.
2014(平成26)年7月15日号(No.131)-140715-
「私の読書論-58-「私のおススメの古典から」(5)
-古典を考える- 岩波文庫フェア 小冊子から」
132.
2014(平成26)年7月31日号(No.132)-140731-
「“もう一度 あの頃の…”思い出の名作
 ―3社<夏の文庫>フェア2014から」
134.
2014(平成26)年8月31日号(No.134)-140831-
「原始仏教:ブッダの教え、ブッダになる教え(1)」
135.
2014(平成26)年9月15日号(No.135)-140915-
「私の読書論-60- -古典を考える-
  岩波文庫フェア 小冊子から(3) 外岡秀俊」
136.
2014(平成26)年9月30日号(No.136)-140930-
「原始仏教(2)原始仏典(1)スッタニパータ(前編)」
137.
2014(平成26)年10月15日号(No.137)-141015-
「私の読書論-61- -古典を考える-
  岩波文庫フェア 小冊子から(4) その他あれこれ」
138.
2014(平成26)年10月31日号(No.138)-141031-
「原始仏教(3)原始仏典(1)スッタニパータ(後編)」
139.
2014(平成26)年11月15日号(No.139)-141115-
「私の読書論-62- -古典を考える-
 入門書としての少年少女名作全集(前編)」
140.
2014(平成26)年11月30日号(No.140)-141130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
『ひいらぎ飾ろう@クリスマス』コニー・ウィリス」
141.
2014(平成26)年12月15日号(No.141)-141215-
「私の読書論-63- -古典を考える-
 入門書としての少年少女名作全集(後編)」
142.
2014(平成26)年12月31日号(No.142)-141231-
「2014年に読んだ本から(前編)
 フィクション編『マハーバーラタ』」

 ・・・

この年は、月末の「古典紹介編」では、
古代インド編を。神話から原始仏教まで。

月半ばの発行号の「私の読書論」では、
年の前半では「私のおススメの古典から」で、
私の個人的なオススメの古典を紹介していました。

また後半では、「-古典を考える-  岩波文庫フェア 小冊子から」で、
各氏の古典読書についてのご意見を紹介しました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「クリスマス・ストーリーをあなたに~(11)-2021-「パーティー族」ドナルド・E・ウェストレイク」をお届けしています。

今回は、全編公開しました。

本文中でも紹介していますように、過去10編のクリスマスストーリーを紹介してきました。

古典編と現代編をそれぞれ交互に。
で、今年は、現代編として、犯罪コメディの短編を紹介しています。

ドートマンダーさんは、私の好きなキャラクターでもあります。
こういう話も楽しいですよね。

エンタメのお手本の一つではないでしょうか。

コロナ禍の時代に、こういうコメディで現実を忘れるのも、気分転換になりますし、精神安定剤としての役目もあるでしょう。

眉間にしわを寄せて生きるのも一つの生き方ですが、私のように気が弱くて怖がりの人間には、こういうふうにお気楽に過ごすのもありでしょう。

 ・・・

では、弊誌を面白いと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

『レフティやすおのお茶でっせ』

〈メルマガ「楽しい読書」〉カテゴリ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

| | Comments (0)

2021.11.22

左利きの女優・吉高由里子さんが4年ぶりプロ野球日本シリーズ第2戦でサウスポー始球式

産経新聞のニュースによりますと、
吉高由里子、始球式で絶叫 ボールはコロコロと三塁側へ(2021/11/21 20:15)

左利きとしても知られる女優の吉高由里子(33)さんが、プロ野球SMBC日本シリーズ第2戦、オリックス-ヤクルト(京セラD)の始球式に登場し、サウスポーの始球式を披露しました。

記事によりますと、

サウスポーから投じられたボールは、指先を離れた直後に三塁側にそれ、グラウンドでバウンド。吉高の「アー!」という絶叫が響く中、右打席に立ったヤクルト・塩見の背中の、はるか後方をコロコロと転がっていった。

 

211121yositaka-1

(画像1:始球式にのぞむ吉高由里子=京セラドーム大阪(撮影・薩摩嘉克))

 

211121yositaka-2

(画像2:始球式での投球を前に腕を回す吉高由里子=京セラドーム大阪(撮影・薩摩嘉克))

 

211121yositaka-3

(画像3:始球式で投げる吉高由里子=京セラドーム大阪(撮影・薩摩嘉克))

 

211121yositaka-4

(画像4:始球式を行う吉高由里子=京セラドーム大阪(撮影・中島信生))

 

211121yositaka-5

(画像5:始球式を行う吉高由里子=京セラドーム大阪(撮影・今野顕))

 

大暴投にしゃがみこみ、グラブで顔を覆って悔しそうな表情を見せた吉高だったが、笑顔でマウンドを後にすると、スタンドからは大きな拍手がおくられていた。

といいます。

211121yositaka-6

(画像6:始球式を行う吉高由里子=京セラドーム大阪(撮影・中島信生))

 

211121yositaka-7

(画像7:211121<日本S オ・ヤ>始球式の投球が暴投になって悔しがる吉高由里子(撮影・北條 貴史)Photo by スポニチ20211121s00001173567000p_view)

 

スポニチのニュースによりますと、
吉高由里子 日本シリーズ4年ぶり始球式“登板”で大暴投も笑顔 グラブで顔を覆い恥ずかしがる[ 2021年11月21日 18:16 ]

吉高は2017年の日本シリーズ第2戦でも始球式を行っており、当時は捕手のミットにゴロで収さまる投球で不完全燃焼。4年ぶり“登板”となった今回もSMBCのコーポレートカラーである緑のユニホーム風衣装を身にまとい登場するも、リリース時に指を引っ掛けてしまい大暴投。打者・塩見の後ろをコロコロと転がりながらボールが通過すると、吉高はグラブで顔を覆いながらしゃがみ込んで恥ずかしそうに悔しがった。なお、吉高は日本シリーズを特別協賛している三井住友銀行(SMBC)のCMに出演している。

そうです。

 

*参照:『お茶でっせ』2017.10.30
吉高由里子がサウスポーで伸びやか始球式 日本シリーズ第2戦

 

試合は、オリックス・バッファローズを応援する私としましては、残念な結果に終わりました。
しかし、高卒2年目の宮城大弥(ひろや)投手の力投は素晴らしく、次の登板を見たいものです。

第3戦は、舞台を東京に移して、DH抜きの試合となります。
吉田正尚(まさたか)選手をどう使うのかが気になりますが、今季不動の4番の杉本裕太郎選手に大いに期待しています。

 

*【『お茶でっせ』過去の<サウスポー始球式>記事】: ・2021.4.2
左利きの女優・森七菜さんのサウスポー始球式 「新生活」版 ・2018.4.19
地元アイドルNegiccoのKaedeさんが左投げで新潟知事の代役始球式 「新生活」版 ・2017.10.30
吉高由里子がサウスポーで伸びやか始球式 日本シリーズ第2戦 ・2017.6.15
左利きの女優・剛力彩芽さん、四度目の始球式登板も… ・2017.5.26
サッポロビールイメージガール川辺優紀子さんの左利き始球式 ・2017.5.7
女優の松井愛莉さんがサウスポー始球式 ・2017.5.2
ピンクラインのサウスポー、女優でモデルの新川優愛さんが始球式 ・2016.8.17
左利きのSKE48日高優月(ひだかゆづき)が始球式 ・2016.7.23
左利きの女優すみれさん左腕で始球式 ・2016.6.29
左利きの剛力彩芽さんの3度目の始球式は大暴投: レフティやすおのお茶でっせ ・2016.6.5 AKB48Team8/AKB48TeamB兼任の坂口渚沙さん (画像のみ)
AKB48選抜総選挙、暫定21位倉野尾成美・同53位坂口渚沙はTeam8の左利き ・2016.3.7
左利きのあっちゃん前田敦子の始球式

・2014.8.6 右利きの石原さとみさんの左投げ(撮影で右腕を痛めたということで「サウスポーでやります」と宣言。)
終わったはずのクチコミ「右利き? 左利き?」がまた

・2013.12.4 体操新技「シライ」の白井健三選手
体操新技「シライ」の白井健三選手は左利き ・2011.5.12 『五体不満足』の著者の乙武洋匡さん
乙武洋匡さんのサウスポー始球式 ・2004.11.11 アテネオリンピック女子マラソン金メダリストの野口みずき選手
素敵な光景:野口選手の左利きの始球式

 

| | Comments (0)

«『左組通信』復活計画[9]<左利きプチ・アンケート>全公開(9)利き手調査-週刊ヒッキイ第607号