2021.10.16

私が影響を受けた左利き研究家・活動家(5)第三期・ネットの時代―その2(創刊600号突破記念)-週刊ヒッキイ第605号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第605号 別冊編集後記

第605号(No.605) 2021/10/16
「創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(5)
 第三期・ネットの時代―その2―浦上裕生・渡瀬謙両氏」

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 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
・ 2019年10月より
  第一・第三土曜日の発行は、新規配信
  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
  に変更しました。

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引き続き、再配信はしばらくお休みとします。

 

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第605号(No.605) 2021/10/16
「創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(5)
 第三期・ネットの時代―その2―浦上裕生・渡瀬謙両氏」
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 創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(5)
 第三期・ネットの時代―その2―浦上裕生・渡瀬謙両氏
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 「創刊600号突破記念」として書き始めた
 「私が影響を受けた左利き研究家・活動家」の3回目です。

 1954-1989(0-35)
  第一期「左利きライフ研究家以前」では、箱崎総一先生。
 1990-2000(36-46)
  第二期「左利きライフ研究家・紙の時代」では、○○さんか?
 2001-(47-)
  第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代」では、××さんら?
 (2001-08頃)
  第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代―初期」

 さて今回は、「第三期・ネットの時代」編の2回目―
 「中期」(2009-頃)です。

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<私が影響を受けた左利き研究家・活動家> (5)
第三期・ネットの時代から―その2―
 ◆ 浦上裕生・渡瀬謙両氏 ◆
  第三期・ネットの時代―中期(2005-09年頃)
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(画像:『左利きの人々―悲しくも笑える―』渡瀬けん 中経文庫/『モノ・マガジン』2009年2月2日号「特集・左利きグッズ大図鑑」ワールドフォトプレス/『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍)

 ●第三期・ネットの時代――中期(2005-09年頃)から

「第三期・ネットの時代」に「中期」に入ります。

前回の「初期」は、2001年から08年ぐらいまで」としました。
今回の「中期」は、本来ならそれ以後の期間というべきですが、
一応話の流れで2005年ぐらいから09年頃までとしておきます。

 

このころは、前回も少し触れました神奈川県組のお二人――
一人目は、「左利きグッズの店」として有名な「菊屋浦上商事」の
「浦上裕生」さん、
二人目は、神奈川県の山の中?に移住した、ビジネス書のライターで、
営業コンサルタントで、
左利きのためのメールマガジン「Lefty serveレフティサーブ」の
「渡瀬謙」さん、
このお二人が中心に活動されていた時期にあたる、
といえるかと思います。

 

正確にいいますと、その前の時期
2005、6年頃から始まっていたのかもしれませんが、
「ミクシィmixi」や「グリーGREE」といったSNSが始まっていました。
私も裕生さんに誘われて参加したものでした。

そこでは色々なコミュニティがあり、
そのなかに「左利き」のコミュニティも色々とありました。

「左利きだけど、鉛筆やお箸は右使い」といった
左右両使いの人たちのコミュニティでは、
私のホームページの<左利きプチアンケート>の
「利き手テスト」のページの閲覧が多数あり、
アンケート結果にも大きな変動が出たものでした。

*参照:
<左利きプチ・アンケート>
第24回 利き手調査第4回chapman利き手テスト
*『お茶でっせ』
2005.11.22 GREEとmixiを始める
(お茶でっせ版) (新生活版)

2006.1.24 GREEやmixi―あるいは左利きのコミュニティのこと
(お茶でっせ版) (新生活版)

2006.3.22 mixi「左利きの子の子育て」コミュニティに書いたこと
(お茶でっせ版) (新生活版)

 

 ●『左利きの人々』をきっかけに渡瀨さんと裕生さんの活躍

2008(平成20)年の末に、先に紹介しました「渡瀬謙」さんが、
「渡瀬けん」名義で、一項目一ページで綴る、
「Lefty serveレフティサーブ」のバックナンバーから選んだ、
右利き社会のなかで生きる左利きの人々の不便の数々を語る
短文エッセイ集を出版されました。

*『左利きの人々―悲しくも笑える―』渡瀬けん 中経文庫 2009/1/1

Kindle版

 

(画像:『左利きの人々―悲しくも笑える―』渡瀬けん 中経文庫 書影)

*『お茶でっせ』2008.12.29
左利き本の新刊『左利きの人々』渡瀬けん著
(お茶でっせ版) (新生活版)

 

この本の出版を機に、翌年、
渡瀨さんと裕生さんらが組んで(「神奈川組」?)
左利きのイベントなどの活動を催行されます。

その一つが、2009年1月16日発売の『モノ・マガジン』での、
18年ぶりの左利き特集の企画がありました。

*『モノ・マガジン』2009年2月2日号「特集・左利きグッズ大図鑑」
(ワールドフォトプレス)

Monomagazine090202no598

(画像:18年ぶりの左利き特集号――『モノ・マガジン』2009年2月2日号「特集・左利きグッズ大図鑑」(ワールドフォトプレス)特集ページの扉)

文具を中心に左手・左利き用品が色々紹介され、
『左利きの人々』の著者・渡瀬けん氏の記事、
「左利きの世界が広がっている」というコーナーで、
私のブログ『レフティやすおのお茶でっせ』が紹介されました。

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(画像:18年ぶりの左利き特集号――『モノ・マガジン』2009年2月2日号の「左利きの世界が広がっている」というコーナーで紹介された、私のブログ『レフティやすおのお茶でっせ』)

※『お茶でっせ』09.1.15
速報!『モノ・マガジン』2009年2月2日号左利きグッズ大図鑑
(お茶でっせ版) (新生活版)

 

もう一つは、
2月10日「左利きグッズの日」の制定記念として開催されました、
2月8日、東京・秋葉原で行われたイベント。

(「左利きグッズの日」=2月10日、旧・日本版「左利きの日
 -レ(0)・フ(2)・ト(10)の日)」を改称)

記念日申請者である左利きグッズ常設展示販売店
「菊屋浦上商事」さんの手で開催され、『左利きの人々』渡瀬けん氏、
左利きのニフティ「デイリーポータルZ」ライターの乙幡啓子氏らが参加。

*『お茶でっせ』
2009.2.2
速報! 2月8日秋葉原で左利きグッズの日記念イベント開催
(お茶でっせ版) (新生活版)

2009.2.7
左利き用グッズ体感イベント 東京・秋葉原で
(お茶でっせ版) (新生活版)

2009.2.10
今日2月10日は“左利きグッズの日”
(お茶でっせ版) (新生活版)

 

 ●私の場合

3月6日、日経BPnet SAFETY JAPANの元小学校教師の教育評論家・
親野智可等氏のコラム『父親のための親力養成塾』の
「第45回 左利きを直す必要はない」で、
左利きの子の右手使いへの指導(「矯正」)反対論の終わりに、
参考として、「菊屋浦上商事」とともに、
私のブログ『お茶でっせ』がリンクされました。

*『お茶でっせ』2009.3.9
左利きを直す必要はない-親野智可等『父親のための親力養成塾』第45回
(お茶でっせ版) (新生活版)

 

4月28日、左利きの子供のための教育・保育のガイドブック、助言本
『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』
ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍 

が発売されました。

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(画像:『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍 2009/4/28 書影)

イギリスの世界的に有名な左利き用品専門店ANYTHING LEFT-HANDEDの
自身左利きで左利きの子を持つ母でもあるオーナーの経験に基づく、
左利きの子供のための教育保育ガイド。
左利き用品の紹介、学校への要望など、
いかにしてまわりのものが左利きの子供たちに
配慮し支援して、右利き仕様偏重の社会に順応させていくか、
その方法を様々な場面に応じて解説しています。
左利きの子を持つ親だけでなく、教育・保育関係者も役に立つ内容で、
もちろん広く一般の人にも読んでいただきたい一冊でした。
巻末の資料編の作成には私も協力させていただきました。

(資料編には、弊誌「週刊ヒッキイ」および
 『レフティやすおの左組通信』の「左手で字を書くために-私論4-」
 がリストアップされています。)

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(画像:『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍 2009/4/28 巻末資料からレフティやすお関連)

*『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第175号(No.175) 2009/4/11
「親御さんへ速報!『左利きの子』教育・保育ガイド本」
*『レフティやすおのお茶でっせ』
2009.4.23
『左利きの子』(のための)教育・保育ガイド本
(お茶でっせ版) (新生活版)

2009.5.1
『左利きの子』教育保育ガイド本発売される
(お茶でっせ版) (新生活版)

 

 ●左利きのミニ・ブーム?

この時期は、左利きの本も色々と出版されるなど、
ちょっとした左利きのブームといった観がありました。

有名な話題としては、4月からTBS系テレビで放映された
4人の女子高生が軽音楽部で活躍するという、
アニメ『けいおん』のメンバーの一人が左で弾くベースが、
人気となり、品切れになったというものがありました。

*『レフティやすおのお茶でっせ』2009.5.21
アニメ「けいおん」による左利き用ベース人気から思ったこと
(お茶でっせ版) (新生活版)

*原作:かきふらい(芳文社「まんがタイムきらら」連載)全4巻
・『けいおん! (1)』まんがタイムKRコミックス 芳文社 (2008/4/26)

・『けいおん! (2)』同 (2009/2/26)

Kon2-mio (画像:『けいおん! (2)』左利きでベースを弾く澪 書影)

・左利き用ベースFender フェンダー「JB62 LH 3TS」

 

★(2006年前後に刊行された左利きの本)★

――この時期は、左利きの人自身が書いたエッセイ集や、
  左利きに関する科学的アプローチの本だけでなく、
  世にある「左と右」のあれこれを考える
  「左右学」系の本も出版されていました。

2005/8/1『手の五〇〇万年史 手と脳と言語はいかに結びついたか』
フランク・ウィルソン/著 藤野邦夫・古賀祥子/訳 新評論
―第8章「右手には左手がしたばかりのことがわかる」に左利きの老人の
 エピソードとして、左利きを右使いに変えさせられたり戻したりした
 結果、学業成績が上下した少年の例が示されている

2005/12/1『左ききのたみやさん。 哀愁ただよう左きき爆笑エッセイ』
 たみやともか 宝島社 
―左利きのイラストレーターたみやともかさんのよる
 左利きの不便を語るイラストエッセイ。

2005/12/6『左右学への招待 世界は「左と右」であふれている』
西山賢一 光文社文庫
―1995年風濤社刊『左右学への招待―自然・生命・文化』の文庫化・新版)

2006/1/1『自然界は謎だらけ!「右と左」の不思議がわかる絵事典
―鏡のしくみから宇宙の誕生まで』富永 裕久 PHP研究所
―左右の違いだけでなく、右利き用と左利き用の道具の違い、
 多くの人が鉛筆やお箸を右手で持つのはどうしてなの? など、
 子供向けの「左右学」の図鑑。

*『レフティやすおのお茶でっせ』2006.1.31 
PHP研究所「右と左」の不思議がわかる絵事典

2006/3/1『左右/みぎひだり―あらゆるものは左右に通ず!』
國文學編集部編 學燈社
―「視覚と左右」「食と右左について」「宗教に見る右左」等の
「左右」をテーマとした論考集。

*『レフティやすおのお茶でっせ』2006.4.2
アサガオの蔓と左利き―『左右/みぎひだり』から

2006/7/1『「左利き」は天才?―利き手をめぐる脳と進化の謎―』
デイヴィッド・ウォルマン 梶山あゆみ訳 日本経済新聞社1
―日本在住経験を持つ、左利きのジャーナリストによる、左利きの謎を
 解くべく世界を巡る科学読み物。「日本の左利き、大集合」では
 日本のレフティゴルファーの大会にも参加!

2006/10/21『非対称の起源 偶然か、必然か』クリス・マクマナス 大貫昌子訳 講談社ブルーバックス1
―左利き研究20年のイギリス人科学者による、左利き・利き手の研究を
 中心に、左右に関する話題を含めた科学研究書。「利き手と社会」
「左利きの苦悩」といった章を含み、左利きには興味深い本。

*『レフティやすおのお茶でっせ』2006.11.3
利き手と左利きの科学の本『非対称の起源』 
(お茶でっせ版) (新生活版)

2008/7/20『左対右 きき手大研究』 八田武志/著 化学同人 DOJIN選書18 発行。
―1996年の前著『左ききの神経心理学』以降の左利き・利き手研究の文献
 を基に一般向けの読み物としてまとめたもの。
 左利き短命説や利き手の決め方、利き手の成因、
 左利きの変更の是非など、左利き・利き手に関心のある方の必読書!

2008/12/6『左ききのトリセツ』貫吉達郎 グラフ社
“もと左きき”という動物学者の手になる左利き本、實吉達郎(さねよしたつお)/著『左ききのトリセツ』(グラフ社)が発売される。
[もと左きき動物学者が考える、まったく新しい左きき論。左ききの知りたかったこと、全部お答えします!本当の利き手がわかる、利き手診断テスト付き。]
(グラフ社ホームページの紹介文)

2009/1/1『左利きの人々―悲しくも笑える―』渡瀬けん 中経文庫

2009/4/28『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』
ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍 2009/4/28

2009/6/1『神々の左手―世界を変えた左利きたちの歴史』エド・ライト著
 スタジオタッククリエイティブ 
―B5版横書き、写真や絵画の図版中心の「左利きの著名人/偉人」本。
 彼らの成功の一因として左利きの特徴(性格的・器質的な)を挙げ、
 ラムセス大王からホワイトハウスの4人
 (原書発刊当時直近の米歴代大統領)まで、
 世界を動かしてきた左利きの偉人たちの歴史を描く。

2009/8/29『左利きギターコード1008 -これは便利!左利きギタリスト御用達-』(中央アート)発売
 アニメ『けいおん』の影響もあってか、ありそうでなかった!? という左利き/左手弾き用のギター・コード・ブックが出版されました。左利きでもやっぱり楽器は利き手で弾きたい!という人にオススメ。

 

 

 ●2005-2009年前後、私が影響を受けた活動家・研究家

ということで、この時期からは、
いろんな活動において私にもお声をかけてくださったお二人、

浦上裕生・渡瀬謙 両氏を

影響を受けた活動家・研究家としてあげておこうと思います。

 

 

 ●『親力で決まる子供の将来』の「親野智可等」先生のこと

そして、もうお一人、追加しておくならば、
教育評論家となられた「親野智可等」先生を上げておきましょう。

小学校教師時代から、

『親力で決まる子供の将来』

というメルマガを発行されていました。

これが人気メルマガとしてメルマガ大賞を受賞するなど、有名になり、
教育評論家として再出発されることになり現在にいたります。

私は渡瀨さんのメルマガ『レフティサーブ』で、
この親野先生が『親力で決まる子供の将来』で、
「左利きを右利きにする必要は、一切ない」という記事を書いている
と知り、ブログで取り上げ、連絡してみました。

*『レフティやすおのお茶でっせ』2004.5.11
現役小学校教師がメルマガで取り組む左利き問題

 

その後、「百マス計算」が「右利き用」であり、
左手書き左利きの児童に不利なものになっているので、
左利きの子にも不利にならない、
改良版の「UD(ユニバーサルデザイン)百マス計算」というものを
ある現場の先生が工夫した、という話を当時存在したサイト
(「左利きっず」という左利きの子を持つ親御さん等のためのサイト)
で知り、これはいいと思い、
左利きの子への配慮を訴えていた親野先生にお尋ねしてみようと、
お便りしてみました。
その結果、先生のメルマガ誌上で紹介されることになりました。

*『レフティやすおのお茶でっせ』2004.6.16
改良版「UD百マス計算」が紹介されました

 

そんなこんなで、当時は一般の素人メルマガ発行人だった先生から、
私のメルマガも紹介していただくことになり、
一気に購読者を増やすことができました。

*『レフティやすおのお茶でっせ』2006.8.23
「親力で―」668号で「左利きで生きるには 週刊ヒッキイ」紹介される

 

以来の御縁で、先ほども書きましたように、
その後も、先生の左利きのサイト記事で、裕生さんともども、
私のブログも紹介していただくことになったのでした。

(先生は静岡在住で、
 何かのイベントで裕生さんとも一緒に仕事をされた事があったそうで、
 その時共通の知人として私の名が上がった、と聞いたことがあります。)

先生は、左利きの活動家・研究家というわけではございませんが、
私にとっては、今の私につながる「恩人」ということになります。

 

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 ★600号までの道のり(5)第101号~第120号

101.
第101号(No.101) 2007/9/29秋季臨時増刊「<LYG2008>候補募集」
第二回<LYグランプリ2008>読者大賞候補募集
102.
第102号(No.102) 2007/10/6「創刊二周年100号突破記念放談」
メルマガ『週刊ヒッキイ』/過去・現在・未来
103.
第103号(No.103) 2007/10/13「創刊二周年100号突破記念放談
―その2―左利きの子供たちの過去・現在・未来」
104.
第104号(No.104) 2007/10/20「創刊二周年100号突破記念放談
―その3―<見かけの利き手>」
105.
第105号(No.105) 2007/10/27「<左利きプチ・アンケート>
第46回 利き手テストと意識の一致度は?」
106.
第106号(No.106) 2007/11/3「<左利きQ&A>(12)
左利きと鉛筆削り・ナイフで鉛筆を削ろう」
107.
第107号(No.107) 2007/11/10「左利き子育て相談の疑問(6)
最近見かけた新聞の相談欄における回答をめぐって」
108.
第108号(No.108) 2007/11/17「私にとっての左利き活動(18)
『R25』からのコメント依頼」
・号外
2007/11/21「『R25』掲載延期のお知らせ&お詫び」
109.
第109号(No.109) 2007/11/24「<左利きプチ・アンケート>第47回
左利き(利き手)研究会は必要?参加協力する?」
110.
第110号(No.110) 2007/12/1「<左利きQ&A>(13)
研究会やコーチはなぜ必要?」
・号外
2007/12/5「『R25』コメント掲載のお知らせ」
111.
第111号(No.111) 2007/12/8「左利き子育て相談の疑問(7)
左利きって悪いことなの?」
112.
第112号(No.112) 2007/12/15「私にとっての左利き活動(19)
―最終回―『R25』コメント掲載のことなど」
113.
第113号(No.113) 2007/12/22「<左利きプチ・アンケート>第48回
「ぎっちょ」は差別的な言葉だと思いますか?」
114.
第114号(No.114) 2007/12/29冬季臨時増刊「既刊号一覧2007年後期」
115.
第115号(No.115) 2008/1/5「<左利きQ&A>(14)
2007年の左利き事情」
116.
第116号(No.116) 2008/1/19「2007年の左利き事情―後編―&
第2回<LYグランプリ>2008」
・号外
2008/1/12「一週お休みのお詫びとお知らせ」
117.
第117号(No.117) 2008/1/26「<左利きプチ・アンケート>第49回
新版・利き目は右左どちらですか?」
118.
第118号(No.118) 2008/2/2「<左利きQ&A>(15)
左利き用品って?《1》」
119.
第119号(No.119) 2008/2/9「左利き子育て相談の疑問(8)/
第2回<LYグランプリ>2008発表」
120.
第120号(No.120) 2008/2/16「左手書字の研究―実技編(1)はじめに」

 

――このころは、毎週異なるテーマで書いていました。
 第一土曜は、<左利きQ&A>
 第二土曜は、<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ>
左利き子育て相談の疑問
 第三土曜は、私にとっての左利き活動
 第四土曜は、<左利きプチ・アンケート>
 第五土曜があるときは、臨時増刊で、バックナンバーの紹介

2007年の終わりに、東京周辺で配布されているフリーマガジンの
『R25』で、ホームページ<左利きプチアンケート>のデータの引用と
私のコメントを掲載していただきました。
私がメディアに登場すること自体が奇跡的なことなので、
これは大きな里程標となりました。
2008年の年頭からインフルエンザ罹患のため、一週お休みしていました。

*各号のタイトルを見て、「これ気になるなあ、読んでみたいなあ」
 というものがございましたら、リクエストをお願いいたします。
 再配信なり、現時点での加筆・修正を行っての配信など、
 改めてお届けすることも考えています。
 リクエストは、本誌に返信してください。

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本誌では、「創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(5) 第三期・ネットの時代―その2―浦上裕生・渡瀬謙両氏」と題して、今回も全紹介です。

今回も「創刊600号突破記念」エッセイということで「私が影響を受けた左利き研究家・活動家」についての5回目です。

資料編をあれこれと追加したことで長いメルマガになってしましました。
毎度のことよ、といわれるかもしれませんけれど、これでも結構気にしているのです。

私のメルマガ師匠である渡瀬謙さんから初めの頃からいわれている言葉です。
「長い!」

 

第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代」の2005年~09年頃のお話です。

このころほんのちょっとではありますが、いってみれば「左利きのミニブーム」的な事象が起きていたような印象が残っています。
私および私のまわりだけのことかもしれませんけれど。

 

では次回は、最終回、今度こそ現在につながる時代となります。
お楽しみに!

 ・・・

これを機会に、本誌をご購読の上でお楽しみいただけると幸いです。
(ご登録・ご購読は無料です。ご登録をいただくと毎号メールで送られてきます。読み落としを避けることができます。読む読まないは自由ですし、いつでも好きなときにお読みいただけるので便利だと思います。不要の折には解除も自由です。)

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

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2021.10.15

私の読書論148-本は<読む>もの?<見る>もの?-楽しい読書304号

 ―第304号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★ 2021(令和3)年10月15日号(No.304)
「私の読書論148-本は<読む>もの?<見る>もの?」

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2021(令和3)年10月15日号(No.304)
「私の読書論148-本は<読む>もの?<見る>もの?」
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 久しぶりに今回の「私の読書論」は、「読書論」を取り上げましょう。

 「読書論」こと、「本の読み方」についてです。

 榊原英資(さかきばら・えいすけ)さんの『見る読書』を読みながら、
 本の読み方について考えてみましょう。

 

*参照:
榊原英資『見る読書』KKベストセラーズ ベスト新書 2018/7/7

 

Kindle版

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  ◆ <見る>だけなら何冊でも手を出せる ◆
  私の読書論148-本は<読む>もの?<見る>もの?
   ―― もっとも正しい本の読み方=とにかく全部読む ――
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●本を「見る」とは「読む」こと

 《藤原俊成の見解――「源氏見ざる歌詠みは遺恨のことなり」(略)
  「源氏見ざる」の「見る」は「読む」。
  ただし人まえで声にだしてよむのではなく、
  声にださず、ひとりで目で読む(黙読)という含みがある。》

    津野海太郎(つの・かいたろう)『読書と日本人』岩波新書
     2016/10/21 p.36

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(以下略)

 ●「よんだ」と「みた」

梅棹忠夫『知的生産の技術』岩波新書 1969/7/21

191110titeki

の中で、梅棹さんは「6 読書」の章で、こう書いています。

 《はじめからおわりまでよんだ本についてだけ、
  わたしは「よんだ」という語をつかうことを自分にゆるすのである。
  一部分だけよんだ場合には、「よんだ」とはいわない。
  そういうときには、わたしはその本を「みた」ということにしている。
  そして、あたりまえのことだが、「みた」だけの本については、
  批評をつつしむ。》p.102

 

梅棹さんは、読書法として、

 《まず、本というものは、はじめからおわりまでよむものである。
  (略)とにかくよみだしたら最後までよむというのは、
  うまい読書法の一つである。》pp.100-101
 
といい、

 《読者というものは、本をよむにあたっては、
  著者が何をいおうとしているのかを
  理解しようとつとめなければならない。
  つまり、著者の身になってよむのである。
  その第一歩が、「はじめからおわりまでよむ」
  というよみかたであると、わたしはかんがえる。》p.101

 

娯楽としての読書は別にして、

 《著者の思想を正確に理解するというのは、
  読書の最大目的の一つであろう。》

といい、

 《内容の正確な理解のためには、
  とにかく全部よむことが必要である。》p.101

そして、

 《半分よんだだけとか、ひろいよみとかは、本のよみかたとしては、
  ひじょうに[へた](傍点)なよみかたである。(略)
  「ななめよみ」で十分理解したという人もあるが、
  あまり信用しないほうがいい。
  すくなくとも、きわめて危険で非能率的なよみかたであろう。》
   pp.101-102

といいます。

梅棹忠夫は、全巻通読(完読)したとき、初めて「よんだ」といい、
「ひろいよみ」や「ななめよみ」という
「部分読み」や「飛ばし読み」は、全編を読んだわけではないので、
単に「みた」と表現する、というわけです。

さて、ここまでを前置きとして理解した上で、次にいきましょう。

 

 ●榊原英資『見る読書』の「見る」という行為

榊原英資さんは『見る読書』の「はじめに」の中で、

 《私は、「本は読まずに見る」という、
  人とはちょっと変わった読書法を、
  自分なりに身につけてきたように思います。》p.7

といいます。

もちろんこれは、小説の読み方ではなく、世界を理解し、
現実の世を生き抜くための情報を得る方便としての、
勉強のための読書法です。
多くの情報を短時間に取得するための取捨選択の読書法、
といえるでしょう。

ですから、

 《それなりに読書を重ねてきた熟年層や高齢層の人たち。
  ビジネスの必要から読書することが多い働き盛りの人たち。
  レポートや卒論を書くために読書を求められる学生たち。
  定年で“第二の人生”を迎え、
  読書で新しい世界を広げようと思う人たち。》p.7

こういう人たちを対象にした著作です。

これなら、「本は見るもの」という表現も容認できるところでしょう。

いかに要領よく情報を摘出し、ものにするか、
というイージーな便宜的な読書法であり、
梅棹さん流の本格的な読書法ではありません。

 

ただただ、《自分の頭や心だけに頼れ、という簡単な方法》だ
といいます。

付箋もノートも不要、面倒なことは何一つない読書法だと。

 

 ●本というものは「見る」ものだ

「第1章「さわり」を読む」に、

 《本は「読む」ものではない。本というものは「見る」ものだ。》
  p.19

と書いています。

もちろん(梅棹さん流の)本格的な読書を否定するものではない、
と明言されています。

その辺はちゃんと理解の上での発言です。

 

簡単に結論を先にいってしまいますと、

 《「見る」にせよ「読む」にせよ、さまざまなジャンルの本、
  それも数多くの本に目を通すことは非常に大事なことだ、
  と私は考えていいます。》p.60

ということになります。

で、数多く目を通すとなりますと、とりあえず今関心のある、
あるいは今読む必要のある事柄についてのみ摂取する、
というやり方(部分読みや拾い読み)が一番効率的だということです。

そこで著者のやり方が説明されます。

 

 ●本のさわり(エッセンス)をつかむ

(以下略)

 ●ある程度の読書経験を積んだ時間のない人向け読書法

 ●知らないことは知らないと答える

 ●読書の土台を作る時期の読書

 ●何年もトータルでは熟読したことになる

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★創刊300号への道のり(5 )-2012(平成24)年-

73
2012(平成24)年1月15日号(No.73)-120115-
私の読書論-29-初心者のための読書の仕方を考える(11)
最初の一冊の選び方(8) 本選び(選書)の方法 III 書名~
74
2012(平成24)年1月31日号(No.74)-120131-最良の処世訓『イソップ寓話』
75
2012(平成24)年2月15日号(No.75)-120215-
私の読書論-30-初心者のための読書の仕方を考える(12)
最初の一冊の選び方(9) 本選び(選書)の方法 IV 直接法(1)
76
2012(平成24)年2月29日号(No.76)-120229-
ギリシア悲劇:"ギリシャ悲劇の創造者"アイスキュロス
77
2012(平成24)年3月15日号(No.77)-120315-
私の読書論-31-初心者のための読書の仕方を考える(13)
最初の一冊の選び方(10) 本選び(選書)の方法 IV 直接法(2)書名
78
2012(平成24)年3月31日号(No.78)-120331-ギリシア悲劇:
 "ギリシャ悲劇の代表作"ソポクレス「オイディプス王」
79
2012(平成24)年4月15日号(No.79)-120415-
私の読書論-32-初心者のための読書の仕方を考える(14)
最初の一冊の選び方(11) 本選び(選書)の方法 IV 直接法(3)書名【後編】
80
2012(平成24)年4月30日号(No.80)-120430-ギリシア悲劇:
 エウリピデス「バッコスの信女(バッカイ)」
81
2012(平成24)年5月15日号(No.81)-120515-
私の読書論-33-初心者のための読書の仕方を考える(15)
最初の一冊の選び方(12) 本選び(選書)の方法 IV 直接法(4)著者略歴
82
2012(平成24)年5月31日号(No.82)-120531-
 恋について『饗宴』プラトン
83
2012(平成24)年6月15日号(No.83)-120615-
私の読書論-34- 本選びの方法 直接法(5)目次 
84
2012(平成24)年6月30日号(No.84)-120630-
笑いの原点~ギリシア喜劇:アリストパネス「女の平和」他
85
2012(平成24)年7月15日号(No.85)-120715- 私の読書論-35-
本選びの方法 直接法(6)「まえがき・あとがき・その他」 
86
2012(平成24)年7月31日号(No.86)-120731-  
名著・名作の“一冊”―各社<夏の文庫>フェアから
87
2012(平成24)年8月15日号(No.87)-120815-  
私の読書論-36- 本は買わずに借りて読め!
88
2012(平成24)年8月31日号(No.88)-120831-
2012年岩波文庫フェアから
<名著・名作再発見! 小さな一冊をたのしもう>
89
2012(平成24)年9月15日号(No.89)-120915-  
私の読書論-37- 本は買わずに借りて読め!(その2)
90
2012(平成24)年9月30日号(No.09)-120930-  
我々は哲学すべきである:アリストテレス「哲学のすすめ」
91
2012(平成24)年10月15日号(No.91)-121015-  
私の読書論-38- 読書の決まり(その1)
92
2012(平成24)年10月31日号(No.92)-121031-  
魂の不滅~『老年について』キケロ
93
2012(平成24)年11月15日号(No.93)-121115-  
私の読書論-39- 読書の決まり(その2)
94
2012(平成24)年11月30日号(No.94)-121130-  
クリスマス・ストーリーをあなたに~
 アガサ・クリスティー『ベツレヘムの星』から
95
2012(平成24)年12月15日号(No.95)-121215-  
私の読書論-40- 読書の決まり(その3)
96
2012(平成24)年12月31日号(No.96)-121231-  
愛から生ずる崇高な徳に勝る友情はない~『友情について』キケロ

 ・・・

月末の「古典紹介」編では、
主に古代ギリシア・ローマの作品を紹介しました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「私の読書論148-本は<読む>もの?<見る>もの?」をお届けしています。

今回は、前半分のみ転載、公開しました。

より多くの本に接したいと思えば、「読む」より「見る」を重視するというやり方もありでしょう。

私が本屋さんで働いていたとき、届いた新刊をどこに並べるかを決めるためにしたことは、まずは、書名を見、著者名を見、どういう内容のものかを見極め、それだけでは分からないときは目次を見、内容を把握するようにしました。
もちろん短時間で次々とこなしてゆくのですから、これもけっこう読書眼の必要な作業といえます。

これは本の内容のエッセンスの理解とは、また次元は異なりますが、内容把握の一つのあり方でもあります。

 ・・・

榊原さん流の本のさわりをつかむという方法は、今号のバックナンバー紹介のコーナーで、「私の読書論」で書いています「本選び(選書)の方法」で、私が紹介しているものと同じです。
本をある程度読んできた人が次に読む本を選ぶときの方法は、共通したものになるということでしょう。

だからというわけではありませんが、後半部分は、非公開にしました。
人様の著作でもありますし、何でもかんでも勝手に紹介するのは、気が引けるものです。
(と、購読者集めへのうまい言い訳のつもり!?)

 ・・・

では、弊誌を面白いと思われた方は、購読のお申し込みを!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

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2021.10.02

私が影響を受けた左利き研究家・活動家(4)第三期・ネットの時代―その1(創刊600号突破記念)-週刊ヒッキイ第604号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第604号 別冊編集後記

 

第604号(No.604) 2021/10/2
「創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(4)
 第三期・ネットの時代―その1」

 

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
・ 2019年10月より
  第一・第三土曜日の発行は、新規配信
  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
  に変更しました。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

引き続き、再配信はしばらくお休みとします。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

 

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第604号(No.604) 2021/10/2
「創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(4)
 第三期・ネットの時代―その1」
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 創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(4)
 第三期・ネットの時代―その1― 大路直哉・ひでゆき両氏 他
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 「創刊600号突破記念」として書き始めた
 「私が影響を受けた左利き研究家・活動家」の3回目です。

 

 1954-1989(0-35)
  第一期「左利きライフ研究家以前」では、箱崎総一先生。
 1990-2000(36-46)
  第二期「左利きライフ研究家・紙の時代」では、○○さんか?
 2001-(47-)
  第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代」では、××さんら?

 

 さて今回は、「第三期・ネットの時代」編の1回目。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<私が影響を受けた左利き研究家・活動家> (4)
第三期・ネットの時代から―その1―
 ◆ 大路直哉・ひでゆき両氏 他 ◆
  第三期・ネットの時代―初期(2001-08頃)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 ●第三期・ネットの時代――JSCメーリングリストから

 

 

さて、いよいよ「第三期・ネットの時代」に入ります。

 

まずは、その初期、パソコンを始めた当初の、
2001年から08年ぐらいまでを「初期」としましょう。

 

 ・・・

 

2001年(47歳)の暮れあたりでしたか、
初めてパソコンを購入、ネットというものを経験しました。
当時は電話回線を利用したもので、今のように
自由にサイトをのぞいてまわるということはできませんでした。

 

以前から知っていたネットの左利きの会
「ジャパン・サウスポー・クラブ(Japan Southpaw Club JSC)」は、
当時すでには末期で、メーリングリストのみ稼働している状態でした。

 

ここで知り合いになれた人が、
今や「左利きグッズの店」として有名な「菊屋浦上商事」の
「浦上裕生」さん。

 

2月10日日本版「左利きの日」をのちに「左利きグッズの日」として、
改めて記念日とした認定をもらった人でもあります。

 

*きくやねっと
http://www.kikuya-net.co.jp/
―《左利き用グッズ 事務用品販売から修理まで文房具店》
 菊屋浦上商事株式会社・浦上裕生さん

 

 

JSCのメーリングリストからもうお一人、
「kame(だっぺ族支部長)」さんが、
私の考え方に合う印象の人物でした。

 

*左利きなんだな~(kame's Southpaw Page)
http://www.ne.jp/asahi/home/kame/ja/southpaw/index.htm#1
―JSCのMLでよく発言されていた、
 kame(だっぺ族支部長)さんの左利きのサイト

 

 

 

 ●左利きのサイト――『お茶でっせ』サイドバーから

 

左利きのサイトと呼ばれるものがいくつもありました。

 

もうずいぶん昔のことになり、特にお付き合いがあった人以外は、
ほとんど記憶が飛んでしまっています。

 

今もブログ「レフティやすおのお茶でっせ」のサイドバーに
記録を残しているものをのぞきますと、
今これという記録が見つからず、ここに明記できません。

 

サイドバーから転載しておきますと、

 

*MARI’S ROOM
 左利きの まり が考えたこと
https://blog.goo.ne.jp/marisroom
―左利きの矯正に関する文章に共感できるまりさんのサイト。
 (ブログにお引越し05.3.26)

 

*Lefty serveレフティサーブ
左利きのための左利きメールマガジンを週1回発行
(現在は休刊(廃刊?)、サイトは消滅)
―左利きの不便を描いた著書『左利きの人』の著者・
 渡瀬謙さんが発信していた左利きメルマガ。

 

*左利きの小ネタ
「ひでゆきの小ネタ部屋」にある「ひでゆき」さんの左利きサイト。
―左利きのサイトの代表格で、左利きの有名人リスト、
 左利き用品などのサイトのリストが充実していて、
 左利きの人、左利きに興味のある人には大いに役立つ。
 2009.2.10頃(?)消滅。
 私の『左組通信』サイトの左利き年表より――

 

 《関連サイトやブログもすべて閉鎖された模様。
  つい数日前までまったくその兆候もなく更新されていただけに、
  あまりに突然のことで驚くばかり。
  わが『左組通信』サイトを始める時にお世話になった方だけに残念。
  個人サイトゆえの左利きに対する考え方や情報収集の偏向性、
  古くなりつつある左利き情報といった問題はあったものの、
  貴重な左利き情報サイトであり、重要なサイトだった。(09.9.11)》

 

 「個人サイトゆえの偏向性」という問題は、新聞社の問題と同じで、
 私も含めて誰にでもあることで、それ自体は一つの個性であり、
 一つのカラーで、いいとか悪いとかというものではないと考えます。
 多くのサイトの情報は、日時の記載がないものがあり、
 情報としての価値という点で「怪しく」なります。
 その点、この人のサイトは、
 そこがしっかり記載されていたように記憶しています。
 私もそれを見習って、初出と更新の日付を入れていました。

 

*クラブレフティ
―『見えざる左手』『左ききでいこう』(共著)の著者によるサイト。
 著書『見えざる左手』以降の左利き情報を扱う。
 今回検索しても「ホーム」が出てきません。
 個別のページは見つかるのですけれど。
 (例)Mail&Links
http://lefty.life.coocan.jp/links.htm

 

※参照:

Dsc040928-049
『見えざる左手―ものいわぬ社会制度への提言』
大路直哉/著 三五館 (1998/10)
―左利きの著者による社会学的アプローチの本。
明治以降の日本の社会での左利き受容、および現状と未来の考察。
巻末に「左利き筆法」。

 

『左ききでいこう!!―愛すべき21世紀の個性のために』
大路直哉・フェリシモ左きき友の会/編著 フェリシモ出版
―左利きの常識を身に付ける入門書。
巻末に、実用的な左利き用品カタログや「左利き筆法」、
ギター、編み物のページを収録。

 

 

 ●左利きのサイト――記憶から

 

ネット検索で昔見た覚えのあるものを探してみました。

 

*左利きの小部屋
http://www.nurs.or.jp/~southpaw/user/kby/hidari.html
―「左利き体験ページ!(For Mac User)」等左利きの話と、
 左利きの人からの体験話を集めた「全国のサウスポーからの報告」。

 

*左右の理屈
http://www5a.biglobe.ne.jp/~outfocus/reft-right.htm
―ピンぼけさんによる左利きと左右の概念についてのサイト。

 

 ・・・

 

記憶から――

 

通販の会社の左利き用品を扱う部門で、
「フェリシモ・左利きカタログ」というものがありました。

 

カタログ通販からのちにネットに移行しましたが、
いつの間にやら消滅しました。
そこで左利きの商品開発などされていた(と記憶している)
「カトさん」というかたがいらっしゃいました。
一度商品開発に関して連絡をしたことがありました。

 

その後どうされているのか、サイト消滅は残念ですが、
企業活動の一環なので、どうしても限界があったのでしょう。
左利き用品という行ってみればニッチな商品の宿命なのかも……。

 

 ・・・

 

以上、こういったところでしょうか。

 

他にも当時色々とお世話になったり、
影響を受けたりした人々が何人かいらっしゃいます。

 

今はちょっと調べ直す時間がありません。
ご勘弁を!

 

 

 ●2004年よりネットでの左利き活動開始

 

正確には、2003年末にブログ『レフティやすおのお茶でっせ』を開始、
2004年年頭からホームページ『レフティやすおの左組通信』を開設。

 

ネットでの左利き活動を始めました。

 

それまでは、紙の時代からのブランク期間にあたります。

 

パソコンを始めてすぐ、簡単なホームページを開設しました。
全く個人的なもので、数少ない友人にのみ知らせて。
そのコンテンツの一つとして、左利きに関するページも作っていました。
やはり「三つ子の魂」というべきなのか、
ここに辿り着いてしまうのですね。

 

そして、ネットの左利きサイトを見ているうちに、
自分もまた本格的な左利きサイトをやってみたい、
と思うようになりました。

 

「私にも一言いわせて!」という気持ちになったのです。

 

ブランク期間に、「左利きの本を出してみたい」という思いがあり、
ポツポツと原稿を書いていたのです。
紙の時代の季刊誌の原稿も一部取り込んで、
『驚き桃の木左利き』という仮題の本でした。

 

その原稿を流用すれば、かなりの量のホームページができる、
という考えもありました。

 

ちょうどホームページ・ビルダーというソフトのライト版?が、
私のパソコンにはおまけとして付いていたのです。
それを利用して作ることになりました。

 

今は消滅させてしましたが、
それなりに面白いものになっていたと思います。

 

 

 ●「クラブレフティ」の「大路直哉」さん

 

ネット時代の初期において、影響を受けた人物としては、
まず初めにこの人。

 

「クラブレフティ」の「大路直哉」さんは、ネット以前から、
その著書を通して、お名前は存じ上げていました。

 

著書に関していいますと、
ご自身の左利きとしての体験談などは、書かれていないことが多く、
その辺が私には物足りないところがありました。

 

サイトに関しては、リニューアルされるたびに情報が少なくなり、
もったいないと感じました。
また一部の情報以外は、日付表示がないので、いつの情報かが不明で、
その辺も気に入らない点でした。

 

情報は日夜変化するものです。人の心も、物理的な環境も。
左利き用品に関しても、どんどん進化、更新されていきますし、
人の考え方、感じ方も変わりますから。
古い情報をつかまされたといったクレームにもつながります。

 

 

それはさておき、
「大路直哉」さんはその著書の執筆までに何年も準備されたそうです。
内容も社会的な見方で書かれたもので、濃いものになっていました。
巻末の参考文献も、さらなる研究に役立つものでした。

 

その後の左利き情報を伝えるサイトは、
私のネット時代と重なる部分もあり、競争心を高める役にも立ちました。

 

左利きについて色々考える機会を与えてもらったという意味で、
大きな影響を受けたお一人です。

 

 

 ●初期<七人のサムライ>(!?)

 

私のネット初期において、大げさに言えば、
<七人のサムライ>(!?)的な存在だったのが、以下の人々でしょう。

 

 

◎第三期・ネットの時代――初期<七人のサムライ>(!?)

 

1.「きくやねっと/菊屋浦上商事株式会社」の「浦上裕生」さん
2.「左利きなんだな~」の「kame(だっぺ族支部長)」さん
3.「MARI’S ROOM」の「まり」さん
4.「Lefty serveレフティサーブ」『左利きの人』の「渡瀬謙」さん
5.「左利きの小ネタ」の「ひでゆき」さん
6.『見えざる左手「クラブレフティ」の「大路直哉」さん
7.「フェリシモ・左利きカタログ」ネット版の「カトさん」

 

 

この中であえて一人を選ぶなら、やはりこの人。
現在も「日本左利き協会」を設立し、活躍中の人。

 

「大路直哉」さんです。

 

先ほどもいいましたが、(1)著書に教えられた
(2)その後もサイトやメディアで活躍されている という2点。

 

菊屋の「浦上裕生」さんや『左利きの人』の「渡瀬謙」さんに関しては、
また次の機会にでも触れる予定です。

 

 

二人目としてはサイトの巨人だった、
「左利きの小ネタ」の「ひでゆき」さんを上げておきましょう。

 

きいたところでは私同様、
『モノ・マガジン』の左利き特集号で触発され、その後、
左利きのサイトを構築、約10年にわたって更新し続けてこられました。

 

一番人気のコンテンツだった「左利きの有名人」リスト、
「左利き用品」の新製品の紹介など、多くの有益な情報がありました。

 

私が今でも感心したことで記憶にあるのは、ボールペンの仕組みと
左手書きによる「押し書き」との関係の図解でした。

 

このような貴重なサイトに関しましては、本における図書館のような、
公的なアーカイブがあればいいのですけれど。

 

 ・・・

 

ということで今回はこの辺で。

 

次回は、「後期」といいますか、今につながる2009年頃から
その後10年代前半ぐらいについて、回想してみましょう。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 ★600号までの道のり(5)第81号~第100号

 

81.
第81号(No.81) 2007/5/12「左利き子育て相談の疑問(3)
 右利きの常識にとらわれない」
82.
第82号(No.82) 2007/5/19「私にとっての左利き活動(13)」
 左手・左利き用品を探す
83.
第83号(No.83) 2007/5/26「<左利きプチ・アンケート>第41回」
 新版・利き手調査第5回 マクマナスの利き手テスト
84.
第84号(No.84) 2007/6/2「<左利きQ&A>(8)左利きと音楽」
 ―序の口
85.
第85号(No.85) 2007/6/9「左利き子育て相談の疑問(4)」
 「弱い左利きなら直してしまいましょう」の疑問
86.
第86号(No.86) 2007/6/16「私にとっての左利き活動(14)」
 「左組通信」の始まり
87.
第87号(No.87) 2007/6/23「<左利きプチ・アンケート>第42回」
 左利きの日はどっちがいい?
88.
第88号(No.88) 2007/6/30夏季臨時増刊「既刊号一覧2007年前期」
 バックナンバーの案内 2007年前期発行分(No.63-87)
89.
第89号(No.89) 2007/7/7「<左利きQ&A>(9)
 左利きと音楽・序二段―鍵盤ハーモニカ」
90.
第90号(No.90) 2007/7/14「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ
 <特別篇>横澤氏「太一くん...」発言から考える」
91.
第91号(No.91) 2007/7/21「私にとっての左利き活動(15)
 左利き専門店Anything Left-Handed」
92.
第92号(No.92) 2007/7/28「<左利きプチ・アンケート>第43回
 タレントさんの左手使いは気になりますか」
93.
第93号(No.93) 2007/8/4「<左利きQ&A>(10)子供用左利き庖丁」
94.
第94号(No.94) 2007/8/11「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ
 <特別篇>左利き子育てへの要望」
95.
第95号(No.95) 2007/8/18「私にとっての左利き活動(16)」
 The Left-handers Club(イギリスの左利きの会の思い出)
96.
第96号(No.96) 2007/8/25「<左利きプチ・アンケート>第44回
 じゃんけん、ポン!はどっち?」
97.
第97号(No.97) 2007/9/1「<左利きQ&A>(11)
 左利きと音楽・三段目―左利きに有利な楽器」
98.
第98号(No.98) 2007/9/8「左利き子育て相談の疑問(5)
 一般論と個別事例を混同していないか」
99.
第99号(No.99) 2007/9/15「私にとっての左利き活動(17)
 Lefthanders International『Lefthander Magazine』」
 (アメリカの左利きの会)
100.
第100号(No.100) 2007/9/22「<左利きプチ・アンケート>第45回
 左利きのための生活技術指導者・コーチは必要か?&読者アンケート」

 

 

――このころは、毎週異なるテーマで書いていました。
 第一土曜は、<左利きQ&A>
 第二土曜は、<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ>
左利き子育て相談の疑問
 第三土曜は、私にとっての左利き活動
 第四土曜は、<左利きプチ・アンケート>
 第五土曜があるときは、臨時増刊で、バックナンバーの紹介

 

第二土曜の発行分で、
<左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ>の<特別篇>として、
当時左利きの人たちの間で「左利き差別では?」と話題になっていた、
横澤彪氏のコラム「国分太一くん、箸は右手で持とうよ」発言を
取り上げています。

 

*参照:『お茶でっせ』
・2007.06.30
横澤彪氏「国分太一くん、箸は右手で…」発言に思うこと
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2007/06/post_dade.html
・2007.07.05
横澤氏「太一くん…」発言に見る左手、利き手差別の構造
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2007/07/post_48b4.html

 

*各号のタイトルを見て、「これ気になるなあ、読んでみたいなあ」
 というものがございましたら、リクエストをお願いいたします。
 再配信なり、現時点での加筆・修正を行っての配信など、
 改めてお届けすることも考えています。
 リクエストは、本誌に返信してください。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

本誌では、「創刊600号突破記念― 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(4) 第三期・ネットの時代―その1」と題して、今回も全紹介です。

 

今回も「創刊600号突破記念」エッセイということで「私が影響を受けた左利き研究家・活動家」についての4回目です。

 

第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代」は、2001年~現在(47歳以降)です。

 

 

今回からは、いよいよ今に続くネットの時代に入ってからの私の活動をカバーしています。

 

その中から、今思い出せる範囲内で、私が何らかの影響を受けた人たちについてふれています。
実は、申し訳ないことにお名前など失念していますが、ネット初心者として色々とお世話になった人たちが、他にも多数いらっしゃいました。
そういうお一人お一人についても書いておければよかったのですが、残念なことにそれはできませんでした。

 

古い情報もいくらかは残っているのですが、まだ確認できていません。
また機会があれば、何かしら掘り出せれば、報告したいと思います。

 

では、次回はようやく現在につながる時代となります。
お楽しみに!

 

 ・・・

 

これを機会に、本誌をご購読の上でお楽しみいただけると幸いです。
(ご登録・ご購読は無料です。ご登録をいただくと毎号メールで送られてきます。読み落としを避けることができます。読む読まないは自由ですし、いつでも好きなときにお読みいただけるので便利だと思います。不要の折には解除も自由です。)

 

*本誌のお申し込み等は、下↓から
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2021.09.30

中国の古典編―漢詩を読んでみよう(12)特別編-中島敦「山月記」より-楽しい読書303号

 ―第303号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★

2021(令和3)年9月30日号(No.303)
「中国の古典編―漢詩を読んでみよう(12)
特別編-中島敦「山月記」より」

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2021(令和3)年9月30日号(No.303)
「中国の古典編―漢詩を読んでみよう(12)
特別編-中島敦「山月記」より」
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 6月以来、久しぶりの
 「中国の古典編―漢詩を読んでみよう」の12回目です。

今回も引き続き、漢代の英傑たちの作品から「李陵と蘇武」を
 紹介する予定でした。
 しかし、資料が整わず、断念。

 今回は特別編として、「李陵と蘇武」編の参考資料として読んだ
 中島敦の小説「李陵」を含む作品集中にあった、
 詩人になり損ねた男のお話「山月記」を紹介してみようと思います。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◆ 詩人になれなかった男 ◆

 中国の古典編―漢詩を読んでみよう(13)特別編

  中島敦「山月記」より

  ~ 人生失敗の理由=臆病な自尊心と尊大な羞恥心 ~

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

今回の参考文献――

◎中島敦「山月記」

210929sangetuki

・『現代日本文学館 李陵 山月記』中島敦 文春文庫 2013/7/10

・中島敦「山月記」青空文庫
https://www.aozora.gr.jp/cards/000119/files/623_18353.html

 

 ●「山月記」と著者・中島敦について

「山月記」は、変身譚として有名な短いお話で、
国語の教科書にもよく採用されています。
私も教科書で読んだのが初めでした。

短い中に、職業人としての心構えや、
人生における生きがいとは何か、芸術を究めることの難しさ、
また詩作においても人との切磋琢磨が重要であること、
自信を持つことと尊大であることの違い、自尊心と臆病さ、
などなど人生を考えさせる一編となっています。

著者の中島敦自身、職業人として生きながら、文学の道を進む人でした。
ただ病気持ちで、その転地療養の一環として、南洋庁の官吏として、
南太平洋のパラオに赴任します。
その間に人に託したこの作品は雑誌に掲載され、
中島敦の名を初めて世に知らしめる作品となりました。
一方、病状は回復せず、仕事にも嫌気が差し、帰国。
帰国後、作品が掲載されたことを知り、専業作家となるも、
病気のため33歳でなくなります。

 

 ●「山月記」ストーリー

隴西(ろうせい/地名)の李徴(りちょう)は、博学才穎(さいえい)の青年、
若くして中央政府の官吏登用試験に合格、職に就くが、
宮仕えに甘んじることを潔しとせず、官を退き、
人との交わりをたち、ひたすら詩作に耽ります。

しかし、詩人としての文名は上がらず、
数年後、生活苦から官吏の職に戻るのですが、
その時、同僚たちはすでに出世し、
彼はその下級官吏として働くことになります。
そして一年後、公用で旅に出て、二度と戻ることはありませんでした。

翌年、監察御史、陳郡の袁■(「にんべん+參」、えんさん)という者が、
勅命での嶺南への旅の途中、商於(しょうおう)の地で、
この先の道には人喰い虎が出るので昼まで待てといわれますが、
早朝に発ちます。

袁■ら一行は虎に襲われます。
しかし、虎は一瞬身を翻して、叢(くさむら)に隠れ、
その草むらから「あぶない所だった」と人の声が聞こえてきます。
その声は、袁■の友、李徴でした。
袁■は、李徴の数少ない友人だったのです。

李徴の虎への変身の話が始まります。
話の終わりに、李徴は過去に書きためた詩を書き取ってくれと頼みます。
それらの作品を見た袁■は思うのです――

 《なるほど、作者の素質が第一流に属するものであることは疑いない。
  しかし、このままでは、第一流の作品となるのには、
  どこか(非常に微妙な点において)
  欠けるところがあるのではないか、と。》

210929sangetuki-169p

一方、李徴は自嘲的にいいます。

 《羞(はずか)しいことだが、
  今でも、こんな[あさましい](傍点)身と成り果てた今でも、
  己(おれ)は、
  己の詩集が長安風流人士の机の上に置かれているさまを、
  夢に見ることがあるのだ。岩窟の中に横たわって見る夢にだよ。
  嗤(わら)ってくれ。詩人に成りそこなって虎になった哀れな男を。》

そして、即席の詩を述べる。

 《偶因狂疾成殊類 たまたまきょういしつによりてしゅるいとなり
  災患相仍不可逃 さいかんあいかさなってのがるべからず
  今日爪牙誰敢敵 こんにちのそうがたれかあえててきせん
  当時声跡共相高 とうじのせいせきともにあいたかし 
  我為異物蓬茅下 われいぶつとなるほうぼうのもと
  君已乘■(「車+召」)気勢豪
          きみすでにようにじょうじてきせいごうなり
  此夕溪山対明月 このゆうべけいざんめいげつにたいす
  不成長嘯但成■(「口+「皐」の「白」にかえて「自」)
          ちょうしょうをなさずただこうをなす》

210929sangetuki-170171p

そして、
このような運命になった自分について思い当たるところを語ります。

 《人間であった時、己(おれ)は努めて人との交わりを避けた。
  人々は己を倨傲(きょごう)だ、尊大だといった。
  実は、それがほとんど羞恥心に近いものであることを、
  人々は知らなかった。
  もちろん、かつての郷党の鬼才といわれた自分に、
  自尊心がなかったとは云わない。
  しかし、それは臆病な自尊心とでもいうべきものであった。
  己は詩によって名を成そうと思いながら、進んで師に就いたり、
  求めて詩友と交って切磋琢磨に努めたりすることをしなかった。
  かといって、また、己は俗物の間に伍することも潔しとしなかった。
  ともに、我が臆病な自尊心と、尊大な羞恥心とのせいである。
  己(おの)れの珠に非ざることを惧(おそ)れるが故に、
  あえて刻苦して磨こうともせず、
  また、己れの珠なるべきを半ば信ずるがゆえに、
  碌々(ろくろく)として瓦(かわら)に伍することもできなかった。
  己(おれ)は次第に世と離れ、人と遠ざかり、
  憤悶(ふんもん)と慙恚(ざんい)とによって
  ますます己れの内なる臆病な自尊心を飼い[ふとらせる](傍点)
  結果になった。人間は誰でも猛獸使いであり、
  その猛獸に当たるのが、各人の性情だという。
  己の場合、この尊大な羞恥心が猛獸だった。虎だったのだ。
  これが己を損い、妻子を苦しめ、友人を傷つけ、
  果ては、己の外形をかくのごとく、
  内心にふさわしいものに変えてしまったのだ。》

変身の理由は、そういう自分の心の弱さであり、性情のせいだといいます。

 《今思えば、全く、己は、
  己のもっていた僅かばかりの才能を空費してしまったわけだ。
  人生は何事をもなさぬにはあまりに長いが、
  何事かをなすにはあまりに短いなどと口先ばかりの警句を弄しながら、
  事実は、才能の不足を暴露するかも知れないとの卑怯な危惧と、
  刻苦を厭(いと)う怠惰とが己のすべてだったのだ。
  己よりもはるかに乏しい才能でありながら、
  それを專一に磨いたがために、
  堂々たる詩家となった者が幾らでもいるのだ。
  虎と成り果てた今、己は漸くそれに気がついた。
  それを思うと、己は今も胸を灼かれるような悔いを感じる。
  己にはもはや人間としての生活はできない。
  たとえ、今、己が頭の中で、どんな優れた詩を作ったにしたところで、
  どういう手段で発表できよう。
  まして、己の頭は日毎に虎に近づいて行く。どうすればいいのだ。
  己の空費された過去は? 己は堪らなくなる。
  そういう時、己は、向うの山の頂の巖(いわ)に上り、
  空谷(くうこく)に向って吼える。
  この胸を灼く悲しみを誰かに訴えたいのだ。
  己は昨夕(ゆうべ)も、あそこで月に向って咆(ほ)えた。
  誰かにこの苦しみが分かってもらえないかと。
  しかし、獣どもは己の声を聞いて、ただ、懼(おそ)れ、ひれ伏すばかり。
  山も樹も月も露も、一匹の虎が怒り狂って、
  哮(たけ)っているとしか考えない。天に躍り地に伏して嘆いても、
  誰一人己の気持を分かってくれる者はない。ちょうど、人間だった頃、
  己の傷つきやすい内心を誰も理解してくれなかったように。
  己の毛皮の濡れたのは、夜露のためばかりではない。》

210929sangetuki-172p

最後に、李徴は、妻子に自分が死んだことを告げ、
妻子の面倒を見てくれと頼むのでした。
さらに、帰るときはここを通るな、
その頃には、自分は人の心を持たぬ虎になっているだろう、と。
そう言いおいて、彼らに再会の気持ちを起こさせぬよう、
変身した姿を山の上にさらすのでした。

 

 ●“芸術家未満”の人の心情

私も作家を目指したことがあります。
私も李徴のように、一人で隠れて穴掘りしていました。

私の気持ちも李徴と同じく若干の自信と、人には負けぬという自尊心、
一方で、所詮は及ばぬのだろうという羞恥心とに襲われて、のものでした。

私も同好の士と切磋琢磨する気持ちを持っていたならば……、
と思わぬでもありません。

まあ、そういう“芸術家未満”の人の心情を描いた名作かもしれません。

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 ● 漢詩の入門書等を読む

★『漢詩入門』一海知義/著 岩波ジュニア新書 1998.6.22

 

★『漢詩を読む 1 『詩経』、屈原から陶淵明へ』
江原正士、宇野直人/著 平凡社 2010/4/20
―漢詩の歴史をたどるシリーズ全4巻。第1巻は『詩経』から屈原の
 『楚辞』、漢や三国時代を経て東晋の陶淵明まで。
 俳優・声優の江原正士が専門家の宇野直人を相手に、代表的な詩
 を対話形式でわかりやすく読み解く。

 

★『漢詩入門』入谷仙介/著 日中出版 1979/01
―漢詩の有名作をたどりながら、その歴史と構造を解く漢詩入門。

 ▲マークは、本文で取り上げた本
 ★マークは、筆者のおすすめ本です。本選びの参考にどうぞ。
 (基本的に、筆者が“偶然”手にしたものを取り上げています。)

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 ★創刊300号への道のり(4) 2011(平成23)年(4年目)

50.
2011(平成23)年1月15日号(No.50)-110115-
私の読書論-18-“読書は楽し”を実践しよう!
51.
2011(平成23)年1月31日号(No.51)-110131-
 東洋から西洋へ『茶の本』岡倉天心
52.
2011(平成23)年2月15日号(No.52)-110215-私の読書論-19-
 初心者のための読書の仕方を考える
53.
2011(平成23)年2月28日号(No.53)-110228-
 人知らぬ恨「舞姫」森[鴎おう]外
54.
2011年3月31日号(No.54)-110331-特別編 宮沢賢治の詩「永訣の朝」
55.
2011(平成23)年4月15日号(No.55)-110415-私の読書論-20-
 初心者のための読書の仕方を考える(2)
56.
2011(平成23)年4月30日号(No.56)-110430-簡素で高貴な生活
『ウォールデン 森の生活』H・D・ソロー
57.
2011(平成23)年5月15日号(No.57)-110515-
私の読書論-21-初心者のための読書の仕方を考える(3)
58.
2011(平成23)年5月31日号(No.58)-110531-非暴力抵抗主義
『市民的不服従(市民の反抗)』H・D・ソロー
59.
2011(平成23)年6月15日号(No.59)-110615-
私の読書論-22-初心者のための読書の仕方を考える(4)
 最初の一冊の選び方
60.
2011(平成23)年6月30日号(No.60)-110630-
二つの愛の形『赤と黒』スタンダール
61.
2011(平成23)年7月15日号(No.61)-110715-
私の読書論-23-初心者のための読書の仕方を考える(5)
最初の一冊の選び方(2)若いうちに海外の翻訳ものを読もう!
62.
2011(平成23)年7月31日号(No.62)-110731-
最初の一冊:各社「夏の文庫」フェアから―
63.
2011(平成23)年8月15日号(No.63)-110815-
私の読書論-24-初心者のための読書の仕方を考える(6)
最初の一冊の選び方(3)なぜ翻訳ものの古典なのか?
64.
2011(平成23)年8月31日号(No.64)-110831-《死すべき者》人間
 ~二大英雄叙事詩~ホメロス『イリアス』『オデュッセイア』
65.
2011(平成23)年9月15日号(No.65)-110915-
私の読書論-25-初心者のための読書の仕方を考える(7)
最初の一冊の選び方(4)文学は古代から現代まで連続している
66.
2011(平成23)年9月30日号(No.66)-110930-《死すべき者》人間~
 <アキレウスの怒り>『イリアス』ホメロス
67.
2011(平成23)年10月15日号(No.67)-111015-
私の読書論-26-初心者のための読書の仕方を考える(8)
最初の一冊の選び方(5) 文学は西洋から日本まで連続している
68.
2011(平成23)年10月31日号(No.68)-111031-《死すべき者》人間~
 夫婦と家族『オデュッセイア』ホメロス
69.
2011(平成23)年11月15日号(No.69)-111115-
私の読書論-27-初心者のための読書の仕方を考える(9)
最初の一冊の選び方(6) 本選び(選書)の方法 I 読書の目的
70.
2011(平成23)年11月30日号(No.70)-111130-善意の季節
『あるクリスマス』カポーティ
71.
2011(平成23)年12月15日号(No.71)-111215-
私の読書論-28-初心者のための読書の仕方を考える(10)
最初の一冊の選び方(7) 本選び(選書)の方法 II 共通事項
72.
2011(平成23)年12月31日号(No.72)-111231-
 本当に大切なこと―2011年を振り返る

 ・・・

この年の前半は、引き続き、明治時代頃の西洋と我が国の名作を、
後半は、古代ギリシアの名作を。
また、3月11日に、東日本大震災が発生。
3月半ばの号をお休みしました。
発行することがいいのかどうか、迷ったからでした。
世間全般に自粛ムードが漂っていました。

一回のお休みののち、月末編から再開、
特別編として宮沢賢治の妹との惜別の詩「永訣の朝」を紹介しました。

月半ばの発行号では、
「初心者のための読書の仕方を考える」のシリーズを始めました。

「読書は楽しい」を実戦してもらいたいがためでした。

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本誌では、「中国の古典編―漢詩を読んでみよう(12) 特別編-中島敦「山月記」より」をお届けしています。

今回は、特別編です。

中島敦の「山月記」は、芸術家になれず人生も失敗に終わった“芸術家未満”の人の心情を描いた名作です。

部分的にカットするのもどうかということで、全編転載です。

 ・・・

では、弊誌を面白いと思われた方は、購読のお申し込みを!

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2021.09.18

私が影響を受けた左利き研究家・活動家(3)第二期・紙の時代2(創刊600号突破記念)-週刊ヒッキイ第603号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第603号 別冊編集後記

第603号(No.603) 2021/9/18
「創刊600号突破記念―
  私が影響を受けた左利き研究家・活動家(3)第二期・紙の時代―その2」

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
・ 2019年10月より
  第一・第三土曜日の発行は、新規配信
  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
  に変更しました。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

引き続き、再配信はしばらくお休みとします。

 

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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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 第603号(No.603) 2021/9/18
「創刊600号突破記念─ 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(3)
 第二期・紙の時代─その2」
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 創刊600号突破記念―
  私が影響を受けた左利き研究家・活動家(3)
 第二期・紙の時代─その2─斎藤茂太先生他
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 「創刊600号突破記念」として書き始めた
 「私が影響を受けた左利き研究家・活動家」の3回目です。

 1954-1989(0-35)
  第一期「左利きライフ研究家以前」では、箱崎総一先生。
 1990-2000(36-46)
  第二期「左利きライフ研究家・紙の時代」では、○○さんか?
 2001-(47-)
  第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代」では、××さんら?

 さて今回は、「第二期・紙の時代」編の2回目。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<私が影響を受けた左利き研究家・活動家> (3)
第二期・紙の時代から―その2―
 ◆ 斎藤茂太先生他 ◆
  第二期・紙の時代―当時読んだ左利き関連本について
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●第二期・紙の時代―当時読んだ左利き関連本について

前回も、当時読んだ左利きの本のことを書きました。

私が本格的に左利きの活動を始めることになったきっかけは、
やはり1991年の『モノ・マガジン』の左利き特集号でした。

こういう雑誌以外で、いわゆる書籍には、
主に、「左利きの人への応援歌」的な本と、「左利きの科学」的な本、
左利きの人が登場する小説と、
大きく分けると3つのジャンルの本がありました。

ここまでは前回に書いたかと思います。
では、もう少し詳しく書いてみましょう。

 ●本屋さんで見つけた本から

30代で仕事に追われる日々の中、
次に私が手にした左利きの本といいますと、1991年6月、
1989年刊の前原勝矢著『右利き・左利きの科学』でした。

・前原勝矢著『右利き・左利きの科学』講談社 ブルーバックス

これは文字通り「左利きの科学」本で、
左利きを学問的に知ることができました。

一部この著者の考えに賛同できない部分はありましたが、
新書という廉価で手に入れやすい叢書での出版で、
利き手・利き側について手軽に学べる貴重な著作でした。

 

その次に手にしたのが、1993年4月、
文庫本で再刊された、斎藤茂太さんの1987年の著作『左ききの本』――

・『左ききの人はなぜ才能があるのか―左ききの性格分析』斎藤茂太
 KKベストセラーズ/ワニ文庫 1993/3/1 

*(元の本)
『左ききの人の本 右にでるモノがない!』斎藤茂太 エムジー‎ 1987/9/1

『左腕の誇り―江夏豊自伝』 新潮文庫 2010/2/26

左利きの人への応援本です。
のちに、「元々は右利きだった」と自伝の記述で判明した
左腕投手・江夏豊さんを左利きの代表の一人にあげて解説している点は、
今となっては複雑ですけれど。

 

5月に新刊の文庫本『右脳革命』は、大前研一の翻訳で巻末には、
新たに対談が収録されていました。
脳科学的な説明で左利きにもふれています。

・『右脳革命―創造力活性化の決め手―』T・R・ブレークスリー
 新潮文庫 1993/4/1 

 

1994年2月に、今も「左利きは短命」説で有名になった
スタンレー・コレン著『左利きは危険がいっぱい』を見つけ購入。
のちに、偶然のぞいた本屋さんで『かくれた左利きと右脳』を見つける。

・『左利きは危険がいっぱい』スタンレー・コレン
 石山鈴子訳 文藝春秋 1994/1/1

・『かくれた左利きと右脳』坂野登 青木書店 1982/12/1
――利き脳と言う言葉を知る。腕組みや指組みで左右どちらが上に来るか
 で、その人の脳にある潜在的な「利き」がわかるという。

 

自分の方に流れが来ているな、と感じたものでした。

当時はネットもない(か、私には使えないか)という状況で、
左利きの本を探すといっても、自分の足で本屋さんをめぐるか、
出版社の出している解説目録を当たるか、
先に読んだ本の引用・参考文献等の巻末資料や出版社の広告で探すか、
図書館で棚をさがすか、蔵書カードを当たるか、
司書さんに調べてもらうか、といったところでした。

それだけに偶然入った本屋さんで見つけたりするのは、
「これぞ、運命!」と感じたものでした。

 

翌1995年は、左利きの画家が登場する、推理小説『左ききの名画』。
1996年には、左利きの主人公が左右が反転した世界に迷い込むSF
『鏡の国のアリス』を発見。

・『左ききの名画』ロジャー・オームロッド 野中千恵子訳 社会思想社
 現代教養文庫〈ミステリ・ボックス〉‎ 1993/3/1(原著1988)

・『鏡の国のアリス』広瀬正 集英社文庫 広瀬正小説全集4
改訂新版 2008/10/17

 

1993年に見つけていたのが、アメリカ大リーグ初の女性左腕投手の物語。
1995年に古本屋で見つけたのが、日本プロ野球初の女性左腕投手の物語。

・『赤毛のサウスポー』ロスワイラー 集英社文庫‎ 1979/4/20

・『勝利投手』梅田香子 河出文庫 1989/4/1

左利きに関連する本として、
左右のあれこれを考えるという雑学的な本も見つけました。

・『左右学への招待―自然・生命・文化―』西山賢一 風濤社 ‎ 1995/10/1

 

 ●図書館で見つけた本から

そして、図書館でも左利きの本を探してみました。
当時見つけたものを上げてみますと――

書名通りの自然界に見られる左右の科学の本で、左利きの章を含む
『新版・自然界における左と右』。
大脳半球の左右の違いを解説した『左の脳と右の脳』という専門書など。

・マイケル・ガードナー著『新版・自然界における左と右』
坪井忠二、児島弘訳 紀伊国屋書店 1992

この本は、今年の初めにちくま学芸文庫から再刊されました。

 

・『新版 自然界における左と右 上』マーティン・ガードナー/著 坪井 忠二, 藤井 昭彦, 小島 弘/訳 ちくま学芸文庫 2021/1/9
――上巻では「9 人のからだ」「10 少数派の左利き」という
 人体における非対称(左利き)に関する章があり、
 「9 人のからだ」p.162 に、日本の左利き事情として、
 「左利き友の会」を主宰された箱崎総一先生のことや
 麻丘めぐみさんのヒット曲「わたしの彼は左きき」のことなどが
 記載されています。

 

 

・『新版 自然界における左と右 下』
 

 

・『左の脳と右の脳』サリー P.スプリンガー ゲオルク・ドイチュ
 Springer Deutsch
監訳福井圀彦、河内十郎 宮森孝史 松嵜英士 医学書院 1985
(第2版 1997/10/1)

左利きのイラストレーターでデザイナーの秋山孝さんのイラスト集
『左手のことば』には、日本語英語の対訳でご自身の書名の由来とか、
子供時代の左利きの「矯正」を拒否した話などのエッセイがありました。

・『左手のことば』秋山孝 日貿出版社 1990

左利きの少年の絵物語を発見したのもそのころでしょうか。

1995
・『左手のパズル(絵物語永遠の一瞬)』萩尾望都・文 東逸子・絵
 新書館 1995/7/13

 

 ●季刊誌『LL(レフティーズ・ライフ)』で紹介した本から

私の手作り左利き通信である、
季刊誌『LL(レフティーズ・ライフ)』の連載コラム
「左利きの本だなぁ」で紹介した本を上げてみます。

・『左利きは危険がいっぱい』スタンレー・コレン
・『左ききの人はなぜ才能があるのか―左ききの性格分析』斎藤茂太
・『左ききの名画』ロジャー・オームロッド
・『勝利投手』梅田香子≪日米プロ野球女性サウスポー対決その一≫
・『赤毛のサウスポー』ロスワイラー
 ≪日米プロ野球女性サウスポー対決その二≫

掲載した本のそれぞれの出版社に『LL』を入れて送ったところ、
斎藤茂太先生からお礼のおハガキをいただいたものでした。

 

★「レフティやすおの左利き自分史年表」から――
--
1995(平成7)4/3、『LL』No.5で
『左ききの人はなぜ才能があるのか―左ききの性格分析』を
取り上げることを報告したところ、斎藤茂太さんからお葉書をいただく。

6/28、Left-handers Clubの会報「The Left-hander」No.20が届く。
1面で「A warm welcome to the LHC of JAPAN」として
私の手紙と小冊子『LL』が紹介される。

7/31、斎藤茂太さんに『LL』No.5を送るとまたお葉書をいただく。
--

左利きを応援してくださった斎藤茂太さんからいただいたお葉書は
私の宝物の1つです。

 

 ●第二期・紙の時代後期において影響を受けた人物

さて、この時代、
私が影響を受けた左利き研究家・活動家と呼べる人物は、
これといえる適当な人がいらっしゃいません。

強いて上げるならば――

1.励ましのお葉書をいただいた、「斎藤茂太」先生
2.「左利きの人は左利き用の道具を!」という私の考えが
 間違いではなかったと確信できた、「スタンレー・コレン」
3.右利きと左利きの恋人たちが同じパレットをはさんで一つの風景を描く
 という素敵な情景を描いた小説を書いた、「ロジャー・オームロッド」

という三人でしょうか。

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(画像 :『LL(レフティーズ・ライフ)』での著書紹介の報告および送付のお礼に斎藤茂太先生からいただいたお葉書裏面)

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(画像:『LL(レフティーズ・ライフ)』での著書紹介の報告および送付のお礼に斎藤茂太先生からいただいたお葉書表面(差出人名)) 

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(画像:斎藤茂太先生の著書『左ききの人はなぜ才能があるのか―左ききの性格分析』――1987年の著作『左ききの本』が1993年に文庫版で再刊された) 

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(画像:「左利きは左利き用の道具や機械を使うべきだ」という私の持論を裏付けてくれた著書、スタンレー・コレン著『左利きは危険がいっぱい』の書影)
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(画像:右利きと左利きの恋人たちが一つのパレットをはさんで風景を描くという“理想的”なあり方を示した小説、ロジャー・オームロッド著『左ききの名画』の書影)

 

 ・・・

――次回は、いよいよネットの時代に入ります。

  今も活躍中のこの人や、
  今では知らない人も多くなってしまったかもしれない
  あの人も登場!?

 

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 ★600号までの道のり(3)第61号~第80号

第61号(No.61) 2006/12/23「<左利きプチ・アンケート>第36回」
第36回 利き手は変えられると思いますか
第62号(No.62) 2006/12/30
冬季臨時増刊「既刊号一覧・2006年後期」
第63号(No.63) 2007/1/6「<左利きQ&A>(4)」
左利きの人はズボンの左側のポケットが傷みやすいの?
第64号(No.64) 2007/1/13「左手で字を―&<LYグランプリ>」
第65号(No.65) 2007/1/20「私にとっての左利き活動(9)」自分の物差し
第66号(No.66) 2007/1/27「<左利きプチ・アンケート>第37回」
新版・利き手調査第3回―H.N.きき手テスト
第67号(No.67) 2007/2/3「<左利きQ&A>(5)
利き手の変更は可能か?」
第68号(No.68) 2007/2/10「左手で字を書くために(11)&LYG2007」
第69号(No.69) 2007/2/17「私にとっての左利き活動(10)」
私の左利き活動の歴史
第70号(No.70) 2007/2/24「<左利きプチ・アンケート>第38回」
LYグランプリ2006 があったら…
第71号(No.71) 2007/3/3「<左利きQ&A>(6)新小一の準備は?」
第72号(No.72) 2007/3/10 「左利き子育て相談の疑問(1)」
「両手が使えるようになるといいね」について
第73号(No.73) 2007/3/17「私にとっての左利き活動(11)」
頭と心・身体の戦い
第74号(No.74) 2007/3/24「<左利きプチ・アンケート>第39回」
新版・利き手調査第4回chapman利き手テスト
第75号(No.75) 2007/3/31「テーマ別BN1/左利き実用講座」
第76号(No.76) 2007/4/7「<左利きQ&A>(7)左利きと家族」
第77号(No.77) 2007/4/14「左利き子育て相談の疑問(2)」
「左手使いに違和感を持つ人もいるから」の不思議
第78号(No.78) 2007/4/21「私にとっての左利き活動(12)」
『モノ・マガジン』左利きの商品学
第79号(No.79) 2007/4/28「<左利きプチ・アンケート>第40回」
スポーツで左利きは有利だと思いますか
第80号(No.80) 2007/5/5「こどもの日特集:紙工作で遊ぼ!」
1・ゴム動力紙パック外輪船 /2・風力帆掛け段ボールカー

――このころは、毎週異なるテーマで書いていました。
 第一土曜は、<左利きQ&A>、
 第二土曜は、左手で字を書くために → 左利き子育て相談の疑問
 第三土曜は、私にとっての左利き活動
 第四土曜は、<左利きプチ・アンケート>
 第五土曜があるときは、臨時増刊で、バックナンバーの紹介

*各号のタイトルを見て、「これ気になるなあ、読んでみたいなあ」
 というものがございましたら、リクエストをお願いいたします。
 再配信なり、現時点での加筆・修正を行っての配信など、
 改めてお届けすることも考えています。
 リクエストは、本誌に返信してください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「創刊600号突破記念―私が影響を受けた左利き研究家・活動家(3)第二期・紙の時代―その2」と題して、今回も全紹介です。

今回も「創刊600号突破記念」エッセイということで「私が影響を受けた左利き研究家・活動家」について三回目です。

第二期「左利きライフ研究家・紙の時代」は、1990-2000年(36-46歳)です。

 

今回は、お読みいただいたように、当時読んだ左利き関連本について書いています。
その中から、私が何らかの影響を受けた人たちについて簡単にふれています。

次回はいよいよネットの時代に入ります。
お楽しみに!

 ・・・

これを機会に、本誌をご購読の上でお楽しみいただけると幸いです。
(ご登録・ご購読は無料です。ご登録をいただくと毎号メールで送られてきます。読み落としを避けることができます。読む読まないは自由ですし、いつでも好きなときにお読みいただけるので便利だと思います。不要の折には解除も自由です。)

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2021.09.16

久しぶり?の左利き本近刊『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』

9月29日に発売予定の左利き本の紹介です。

加藤俊徳『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能」を120%活かす方法』 (ダイヤモンド社 2021/9/29)

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(出版社の紹介文)

「左利き」は天才? それとも…変人? 何が得意で、何が苦手? そして結局、何者なのか? 1万人の脳をみた名医が、最新脳科学ではじめて明かす10人に1人の「選ばれた才能」のすべて!

(目次)

はじめに―私は左利きだったから世界で最初の「脳内科医」になった
序章 すごい左利き
そもそも、なぜ「利き◯◯」があるの?
左利きは天才? 変人?
左利きの「あたりまえ」が「すごい脳」をつくる
《コラム》人類はいつから右利き優勢になった? …
第1章 「直感」がすごい―ひらめきで人生が好転する
左利きの直感がすごい理由
左利きの得意技「ひらめき」
「直感」をもっと伸ばす脳トレ
《コラム》スポーツをするとき、左利きが有利? …
第2章 「独創性」がすごい―豊かなアイデアが生まれる
「イメージ記憶」が選択肢を増やす
左利きは「天性のコピーライター」
「独創性」をもっと伸ばす脳トレ
《コラム》左利きは認知症になりにくい⁈ …
第3章 「ワンクッション思考」がすごい―ひと手間が脳を強くする
「ワンクッション思考」を重ねると発想力が豊かになる
ワンテンポ遅れるのは「ワンクッション思考」をしているから
「右脳」をもっと鍛える脳トレ
《コラム》子どもは右利きに矯正したほうがいい?…
第4章 「最強の左利き」になる
右手と左手でできることを「比べる」
左利きと右利きの「役割分担」でいいものを生み出す
左利きはマイノリティではなく「選ばれた人」…
おわりに―左利きも右利きも、脳の違いを知ればうまくいく

(著者紹介)

左利きの脳内科医、医学博士。加藤プラチナクリニック院長。 株式会社脳の学校代表。昭和大学客員教授。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家。脳番地トレーニングの提唱者。14歳のときに「脳を鍛える方法」を求めて医学部への進学を決意。1991年、現在、世界700カ所以上の施設で使われる脳活動計測fNIRS(エフニルス)法を発見。1995年から2001年まで米ミネソタ大学放射線科でアルツハイマー病やMRI脳画像の研究に従事。ADHD注意欠陥多動性障害、コミュニケーション障害など発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。帰国後は、独自開発した加藤式MRI脳画像診断法を用いて、子どもから超高齢者まで1万人以上を診断、治療を行う。「脳番地」「脳習慣」「脳貯金」など多数の造語を生み出す。InterFM 897「脳活性ラジオ Dr.加藤 脳の学校」のパーソナリティーを務め、著書には、『脳の強化書』(あさ出版)、『部屋も頭もスッキリする! 片づけ脳』(自由国民社)、『脳とココロのしくみ入門』(朝日新聞出版)、『ADHDコンプレックスのための❝脳脳番地トレーニング❞』(大和出版)、『大人の発達障害』(白秋社)など多数。

紹介や目次を見ましたところ、<左利きの脳科学者>の著者・加藤俊徳さんによる<左利きに特化した脳科学を応用した自己啓発本>といったところでしょうか。

「左利きはマイノリティーではなく、選ばれた人」というところは、いかにも左利きの著者らしい考え方かもしれません。

コラムで「左利きの科学」的な話題を提供しています。
本文では、脳科学的な見地から左利きの特性を描いている、というところでしょうか。

脳科学的に右利き・左利きのそれぞれの特性を活かした行動の仕方・考え方を工夫して日々の生活を改善しよう、という提言でしょう。

 

私が欲しい左利きの本の路線とは違っています。

私個人としましては、学術的なレベルではなくても、一般の人に「左利きとは何か、どういうことか」を説明した、左利きについて科学的に考察した「左利きの科学」といった本を期待しています。
(もしくは、左利きの人による左利きライフに関するエッセイとか。)

「左利きの科学」的な本に関しましては、10年周期ぐらいで新しい本が書かれてきました。(*1:参照)
それぐらいの時間がたつと、小学生ぐらいの子供さんの親御さん世代が入れ替わり、左利きの知識が失われ、あらたな教科書的な著書を必要とするからではないか、といわれています。

そろそろまた新しい左利き・利き手の科学啓蒙書が欲しいところです。

 

*1(主な左利きの科学書)
・1989(平成元)
『右利き・左利きの科学』前原勝矢 講談社/ブルーバックス
――――当時は一般向け新書による本格的な利き手・利き側の科学啓蒙書として貴重だった(著者の一部の考えには納得できかねる部分がありましたが……)。

・1994(平成6)
『左利きは危険がいっぱい』スタンレー・コレン 石山鈴子訳 文藝春秋
――例の都市伝説化している?「左利きは短命」説を生み出したことで知られる。著者の意図は「左利きは右利き向けの道具や機械で阻害され危険が多い」ので改善を目指せ!

・1996(平成8)
『左ききの神経心理学』八田武志 医歯薬出版
――日本の利き手研究の権威による左利きの科学の学術的な著書。

・2006(平成18)
『「左利き」は天才?―利き手をめぐる脳と進化の謎―』デイヴィッド・ウォルマン 梶山あゆみ訳 日本経済新聞社 
――科学ジャーナリストによる世界を舞台に左利きの謎を追う科学的エッセイ。

『非対称の起源 偶然か、必然か』クリス・マクマナス 大貫昌子訳 講談社ブルーバックス1
――イギリスの利き手の研究の権威による、左利き・利き手を含む左右の科学解説書。

・2008(平成20)
『左対右 きき手大研究』 八田武志/著 化学同人 DOJIN選書18
――前著『左ききの神経心理学』から10年の利き手研究の成果を示す一般向け科学書。

 ・・・

本書『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き~』は、200ページという薄い本なので、話題の一つとしてあまり期待しないでペラッと読んで、それなりに楽しめればいいのではないか、と思います。
とりあえず買って読んでみようと思います。

 ・・・

先の左利きの科学書の例の他に、こういう本もあります。

左右学とでもいうのでしょうか、「左」と「右」という概念で以て世界を科学したら? とでもいうのでしょうか。
そういう本なのですが、利き手研究の比率が高いクリス・マクマナスさんの左右に関する著書『非対称の起源 偶然か、必然か』にも近いところがあります。
この本が、今年初めに文庫本(上下全二巻)になって出版されていました。

 

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(画像:文庫版上下2巻『新版 自然界における左と右 』マーティン・ガードナー/著 坪井 忠二, 藤井 昭彦, 小島 弘/訳 ちくま学芸文庫 2021/1/9) 

・『新版 自然界における左と右 上』マーティン・ガードナー/著 坪井 忠二, 藤井 昭彦, 小島 弘/訳 ちくま学芸文庫 2021/1/9
――上巻では「9 人のからだ」「10 少数派の左利き」という人体における非対称(左利き)に関する章があります。

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(画像:『新版 自然界における左と右 上』「9 人のからだ」p.162 に、日本の左利き事情として、「左利き友の会」を主宰された箱崎総一先生のことや麻丘めぐみさんのヒット曲「わたしの彼は左きき」のことなどが記載されている)

・『新版 自然界における左と右 下』

・(元の単行本)『新版 自然界における左と右』マルティン・ガードナー 坪井忠二・小島弘訳 紀伊國屋書店 1992/5/1(原著:1990年刊)

 

 

 

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2021.09.15

私の読書論147-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(10)ハヤカワ文庫の50冊(8)拾遺SF編-楽しい読書302号

古典から始める レフティやすおの楽しい読書
-302号【別冊 編集後記】

2021(令和3)年9月15日号(No.302)
「私の読書論147-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(10)
ハヤカワ文庫の50冊(8)最終回/拾遺・蔵書以外の名作傑作・SF編」

 

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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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021(令和3)年9月15日号(No.302)
「私の読書論147-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(10)
ハヤカワ文庫の50冊(8)最終回/拾遺・蔵書以外の名作傑作・SF編」
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 1970(昭和45)年に創刊された早川書房の文庫「ハヤカワ文庫」が
昨年、50周年を迎え、
 15歳からの私の読書生活52年のほぼ全てをカバーしている
 「ハヤカワ文庫」のうち、現在私の手元にある本の中から、
 お気に入りや、心に残る本を紹介してきました。

 今回は、いよいよ本当に最終回、おまけ編のSF編として
 買って読んだけれど、あるいは図書館等で借りて読んだけれど、
 自分の本として残さなかった本の中から、
 これは機会があれば、読んでいただきたいと思う本――
 名作・傑作を紹介してみましょう。

 

 前回までのおさらい――

【1】2020(令和2)年9月15日号(No.278)
「私の読書論135-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(1)」
2020.9.15
私の読書論135-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(1)
-楽しい読書278号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/09/post-93a384.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/3df333247f5640e098891d55ddaaccd5
【最初の6冊】
1.SF『征服王コナン』2.NV『ローズマリーの赤ちゃん』
3.NV『女王陛下のユリシーズ号』4.HM『重賞』5.HM『死の接吻』
6.FT『夢の10セント銀貨』

【2】2020(令和2)年10月15日号(No.280)
「私の読書論136-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(2)」
2020.10.15
私の読書論136-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(2)
私のお気に入り7-楽しい読書280号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/10/post-0f243e.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/56a232216e800eaf561dd1f4904b2cce
【私のお気に入り7】
(1)ジャック・フィニイ『ゲイルズバーグの春を愛す』
(2)ゼナ・ヘンダースン『果しなき旅路』
(3)ロバート・F・ヤング『ジョナサンと宇宙クジラ』
(4)ロバート・ネイサン『ジェニーの肖像』
(5)シャーリイ・ジャクスン
『野蛮人との生活―スラップスティック式育児法』
(6)クレイグ・ライス『スイート・ホーム殺人事件』
(7)ルイス・ギルバート『フレンズ―ポールとミシェル』

【3】2020(令和2)年11月15日号(No.282)
「私の読書論137-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(3)
【私のお気に入り7】に続くもの ハヤカワ文庫の50冊(1)」
2020.11.15
私の読書論137-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(3)
ハヤカワ文庫の50冊(1)-楽しい読書282号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/11/post-3a6f3e.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/85364a4c9cf932ced296000daefccee2
◎準【私のお気に入り7】――続編および同一作家の他の名作・佳作
(8)『夢の10セント銀貨』(9)『血は異ならず』(10)『時をとめた少女』
(11)『山荘綺談』(12)『続・フレンズ―ポールとミシェル』
それ以下(忘れ物)
(13)『フレームシフト』(14)『ヴァーチャル・ガール』
(15)『たったひとつの冴えたやりかた』(16)『魔界の紋章』
(17)『異次元を覗く家』(18)『夏への扉』(19)『アルジャーノンに花束を』
(20)『わたしを離さないで』

【4】2020(令和2)年12月15日号(No.284)
「私の読書論138-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(4)
ハヤカワ文庫の50冊(2)SF系の拾遺」
2020.12.15
私の読書論138-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(4)
ハヤカワ文庫の50冊(2)SF系の拾遺-楽しい読書284号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/12/post-6dcf8b.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/d5d58cdf2b456f12649ebad3b8f8c3d5
SF系の拾遺――シリーズもの三つ
▼C・L・ムーア +(イラスト)松本零士
<ノースウェスト・スミス>シリーズ
(21)『大宇宙の魔女』(22)『異次元の女王』『暗黒界の妖精』
<処女戦士ジレル>シリーズ
(24)『暗黒神のくちづけ―処女戦士ジレル』
▼ポール・アンダースン&ゴードン・R・ディクスン
  +(イラスト)天野嘉孝(あまの よしたか)
<ホーカ>シリーズ (25)『地球人のお荷物』
(26)『くたばれスネイクス』(27)『がんばれチャーリー』
▼火浦功<みのりちゃん>シリーズ +(イラスト)いしかわ じゅん
(28)『日曜日には宇宙人とお茶を』(29)『大冒険はおべんと持って』
「文庫JA」(30)『S-Fマガジン・セレクション1981』
(31)『美亜へ贈る真珠〔新版〕』
「文庫NV」(33)『時の地図 上・下』

【5】
2021(令和3)年2月15日号(No.288)
「私の読書論141-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(5)
ハヤカワ文庫の50冊(3)NVの数々」
2021.2.15
私の読書論141-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(5)
ハヤカワ文庫の50冊(3)NVの数々-楽しい読書288号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/02/post-5af022.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/bd2863095641ce166963a6aabc7405c8
「文庫NV」――冒険小説 (34)『ナヴァロンの要塞』
セシル・スコット・フォレスター〈海の男ホーンブロワー〉シリーズ
(35)『スペイン要塞を撃滅せよ』
ホラー:アンソロジー (36)『闇の展覧会〔1〕〔2〕』
ホラー:マシスン (37)『地球最後の男』
ホラー・幻想など (38)『地図にない町 ディック幻想短篇集』
サスペンス (39)『堕ちる天使』(40)『GATACA(上)(下)』

【6】
2021(令和3)年3月15日号(No.290)
「私の読書論142-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(6)
ハヤカワ文庫の50冊(4)ミステリ文庫」
2021.3.15
私の読書論142-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(6)ハヤカワ文庫の50冊(4)-楽しい読書290号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/03/post-0574cb.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/5fb379dedfe0c35721ff8cc2b4dbabd4
ミステリ文庫
(41)『アデスタを吹く冷たい風』トマス・フラナガン
(42)『ミステリマガジン700 海外篇
─創刊700号記念アンソロジー』杉江松恋/編
(43)『密室大集合』アメリカ探偵作家クラブ傑作選7
エドワード・D・ホック/編
(44)『ボトムズ』ジョー・R・ランズデール
(45)『ダークライン』
(46)『沈黙のセールスマン』マイクル・Z・リューイン
(47)『謎のクィン氏』アガサ・クリスティー
(48)『クレアが死んでいる』エド・マクベイン
(49)『その雪と血を』ジョー・ネスボ
<左利きミステリ>から――
(50)『カリフォルニア・ガール』T・ジェファーソン・パーカー
アガサ・クリスティー<クリスティー文庫>
(51)『ビッグ4』(52)『オリエント急行の殺人』(53)『死人の鏡』
(54)『ゼロ時間へ』

【7】
2021(令和3)年4月15日号(No.292)
「私の読書論143-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(7)
ハヤカワ文庫の50冊(5) ノンフィクションその他」
2021.4.15
私の読書論143-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(7)ハヤカワ文庫の50冊(5)NF他-楽しい読書292号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/04/post-cde3df.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/7a3190d6f5084d5747d6d068bbe27bee
文庫NF
(55)『失われた私』フローラ・リータ・シュライバー
(56)『24人のビリー・ミリガン〔新版〕上 下』ダニエル・キイス
文庫JA
(57)『SF英雄群像』野田昌宏
(58)『ニュートンとアインシュタイン』石原 藤夫
(59)『SFロボット学入門』石原 藤夫
ブックガイド類
(60)『ミステリ・ハンドブック』早川書房編集部編
ハヤカワ・ミステリ文庫
(61)『冒険・スパイ小説ハンドブック』早川書房編集部/編
ハヤカワ文庫NV
(62)『アガサ・クリスティー百科事典』数藤 康雄/編 ハヤカワ文庫
―クリスティー文庫

【8】
2021(令和3)年6月15日号(No.296)
「私の読書論145-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(8)
ハヤカワ文庫の50冊(6)拾遺・蔵書以外の名作傑作・ミステリ編」
2021.6.15
私の読書論145-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(8)
ハヤカワ文庫の50冊(6)拾遺ミステリ編-楽しい読書296号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/06/post-04b31f.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/a9e30ce5eb0f87cf109b659f937f17e3
◆エラリイ・クイーン(+1)『災厄の町〔新訳版〕』
(+2)『九尾の猫〔新訳版〕』(+3)『犯罪カレンダー 1月~6月』
◆ジョン・ディクスン・カー(+4)『火刑法廷〔新訳版〕』
(+5)『三つの棺〔新訳版〕』(+6)『ユダの窓』
◆アガサ・クリスティー(+7)『そして誰もいなくなった』
(+8)『ABC殺人事件』(+9)『カーテン』
・本格ミステリ短編集(+10)『九マイルは遠すぎる』
(+11)『ママは何でも知っている』
・本格ミステリ長編(+12)『切断』(+13)『見えないグリーン』
(+14)『ホッグ連続殺人』
◆ピーター・ラヴゼイ(+15)『偽のデュー警部』(+16)『苦い林檎酒』
<ダイヤモンド警視シリーズ>(+17)『最後の刑事』(+18)『単独捜査』
(+19)『バースへの帰還』(+20)『猟犬クラブ』(+21)『最期の声』

【9】
2021(令和3)年7月15日号(No.298)
「私の読書論146-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(9)
ハヤカワ文庫の50冊(7)拾遺・蔵書以外の名作傑作・
ミステリ編(2)サスペンス他」
2021.7.15
私の読書論146-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(9)
ハヤカワ文庫の50冊(7)拾遺ミステリ編(2)-楽しい読書298号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/07/post-6f1005.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ac35cb4854a3b92851db545567f9d4a1
●好きなミステリ作家から (+22)『幻の女』(+23)『あなたに似た人』
(+24)『特別料理』(+25)『八百万の死にざま』
◆マイクル・Z・リューイン
(+26)『夜勤刑事』(+27)『刑事の誇り』(+28)『男たちの絆』
●冒険小説から
◆ジャック・ヒギンズ (+29)『脱出航路』(+30)『死にゆく者への祈り』
◆ギャビン・ライアル (+31)『本番台本』(+32)『もっとも危険なゲーム』
(+33)『ちがった空』

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  ◆ 「お子ちゃま」読者時代からのお友達 ◆
  私の読書論147-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(10)
   ―― ハヤカワ文庫の50冊(8)最終回/拾遺・
蔵書以外の名作傑作・SF編 ――
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「前回までのおさらい」で紹介しました
「ハヤカワ文庫の50冊」62点の作品以外の本を対象に、
お話を進めていく、「拾遺」の第3回目は、SF編です。

今回も思い出すままに取り留めなく紹介していきます。

まずは、好きなSF作家さんの作品を挙げていきましょう。

 

 ●海外SFから――巨匠たち

(+34)『地球の緑の丘』ロバート・A・ハインライン 矢野 徹
ハヤカワ文庫SF―未来史2 1986/7/1
―ハインライン中期の傑作中短篇集、表題作が好き。

 

(+35)『海底牧場』アーサー・C・クラーク 高橋 泰邦/訳
ハヤカワ文庫 SF 225 1977/2/1

 

(+36)『幼年期の終り』アーサー・C・クラーク 福島 正実/訳
ハヤカワ文庫 SF (341) 1979/4/1

 

(+37)『決定版 2001年宇宙の旅』アーサー・C・クラーク 伊藤 典夫/訳
ハヤカワ文庫SF 1993/2/1

 

(+38)『われはロボット〔決定版〕アシモフのロボット傑作集』
アイザック・アシモフ 小尾 芙佐/訳 ハヤカワ文庫 SF 2004/8/6

 

(+39)『ファウンデーション ―銀河帝国興亡史〈1〉』
アイザック・アシモフ 岡部 宏之/訳 ハヤカワ文庫SF 1984/4/1

 

(+40)『宇宙船ビーグル号の冒険』A.E.ヴァン・ヴォクト 浅倉 久志/訳
ハヤカワ文庫 SF 291 1978/5/1

 

(+41)『スラン』A.E.ヴァン・ヴォクト 浅倉 久志/訳 ハヤカワ文庫 SF
234 1977/4/1

 

(+42)『火星年代記』レイ・ブラッドベリ 小笠原 豊樹/訳
ハヤカワ文庫SF 2010/7/10

 

(+43)『華氏451度〔新訳版〕』レイ・ブラッドベリ 伊藤典夫/訳
ハヤカワ文庫SF 2014/4/24

 

 ●海外SFから――

(+44)『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』フィリップ・K・ディック
浅倉久志/訳 ハヤカワ文庫 SF 1977/3/1
―リドリー・スコット監督の名作映画『ブレードランナー』の原作として
 も有名。詳細の記憶は今ありませんが、とにかく面白かった。

 

(+45)『ノーストリリア』コードウェイナー・スミス 浅倉久志/訳
ハヤカワ文庫SF 2009/9/5
―シリーズ唯一の長篇。

 

(+46)『鼠と竜のゲーム』コードウェイナー・スミス
伊藤 典夫・浅倉 久志/訳 ハヤカワ文庫 SF 471 1982/4/1

 

(+47)『都市』クリフォード・D・シマック 林 克己/訳
ハヤカワ文庫 SF 205 1976/9/1

 

(+48)『中継ステーション〔新訳版〕』クリフォード・D・シマック
山田順子/訳 ハヤカワ文庫 SF 2015/12/18

 

(+49)『人間以上』シオドア・スタージョン 矢野 徹/訳
ハヤカワ文庫 SF 317 1978/10/1

 

 

フレドリック・ブラウンは、創元文庫で読書最初期に
SFとミステリの短編集を次々と読んだものでした。

ハヤカワでは比較的最近に読んだ長編――

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(画像:比較的最近に読んで、大いに共感した長編SF、フレドリック・ブラウン『天の光はすべて星』(田中融二/訳 ハヤカワ文庫 SF 2008/9/5))

(+50)『天の光はすべて星』フレドリック・ブラウン 田中融二/訳
ハヤカワ文庫 SF 2008/9/5
―宇宙開発中断期、老元宇宙飛行士は、新たな探査計画を掲げる
 女性議員候補と組んで、もう一度宇宙を目指すが……。
 《老境に差しかかりつつも夢のために奮闘する男を、
  奇才ブラウンが情感豊かに描く古典的名作》

 

非常にいい作品でしたね。ラストは苦いですけれど。
ブラウンといえば、才人とかアイディア・ストーリーの作家のように
思われがちですが、これはストレートな人間のパッションを描いた物語。
私もこれぐらいの年になりますと、
己の人生に対して色々と思うところがあり、共感できるのです。

 

 ●日本SFから――

(+51)『神狩り』山田 正紀 ハヤカワ文庫JA 2010/4/5

 

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(画像:私の読書初期に作家としてデビューし鮮烈な記憶が残る、山田正紀デビュー作『神狩り』(ハヤカワ文庫JA 1976/1/1))

 

(+52)『弥勒戦争』山田 正紀 ハヤカワ文庫 1976

 

(+53)『氷河民族』山田 正紀 ハヤカワ文庫 JA 75 1976/2/1

 

(+54)『百億の昼と千億の夜』光瀬 龍 ハヤカワ文庫JA 2010/4/5

 

(+55)『石の血脈』半村良 ハヤカワ文庫JA 1974/1/1

 

(+56)『産霊山秘録』半村良 ハヤカワ文庫JA 1975/1/1

 

(+57)『狼の紋章』平井和正 ハヤカワ文庫JA 新版 2018/1/10
―ウルフガイ・シリーズ(全10巻)第1弾。

 

(+58)『復活の日』小松左京 ハヤカワ文庫 JA 33 1974/6/1

 ・・・

SF編、思いつくままに、あれこれと上げてみました。

忘れているものがいくつもありそうですが、
それはまたいつか機会があれば、ということで。

長々と続けてしましましたが、
ハヤカワ文庫50年をめぐる思い出話は、以上で終了です。

長らくお付き合いのほど、ありがとうございました。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★創刊300号への道のり(3) 2010(平成22)年

30
2010(平成22)年3月15号(No.30)-100315- 私の読書論-9-私のお薦め本
31
2010(平成22)年3月31号(No.31)-100331-
H・G・ウェルズ『タイムマシン』―暗い未来
32
2010(平成22)年4月15号(No.32)-100415- 私の読書論-10-蔵書を並べる効用
33
2010(平成22)年4月30号(No.33)-100430-
ダーウィン『種の起源』―進化理論を確立
34
2010(平成22)年5月15号(No.34)-100515-
私の読書論-11-蔵書を並べ替える効用
35
2010(平成22)年5月31日号(No.35)-100531-
コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの冒険』―名探偵の代名詞
36
2010(平成22)年6月15号(No.36)-100615-私の読書論-12-電子書籍と紙の本
37
2010(平成22)年6月30号(No.37)-100630-アラン『幸福論』―幸せとは何か
38
2010(平成22)年7月15号(No.38)-100715-
私の読書論-13-なぜ古典が読めるようになったのか
39
2010(平成22)年7月31号(No.39)-100731-
[私の読書論-14-]夏特・最初に“つまづかない”読書のすすめ方
40
2010(平成22)年8月15日号(No.40)-100815-
夏特・夏の文庫100冊から『ジーキル博士とハイド氏』
41
2010(平成22)年8月31号(No.41)-100831-
モーリス・ルブラン『813』―怪盗アルセーヌ・ルパン
42
2010(平成22)年9月15日号(No.42)-100915-
私の読書論-15-小著の薦め―成功する初心者読書法
[7月31号(No.39)-100731-夏特・最初に“つまづかない”読書のすすめ方]続き
43
2010(平成22)年9月30号(No.43)-100930-
幸田露伴『努力論』―“努力”日本人の好きな言葉
44
2010(平成22)年10月15日号(No.44)-101015-
私の読書論-16-大著の薦め―長編挫折克服法
45
2010(平成22)年10月31日号(No.45)-101031-幸田露伴『五重塔』―職人魂
46
2010(平成22)年11月15日号(No.46)-101115-
私の読書論-17-なぜ本を読むのか?
47
2010(平成22)年11月30日号(No.47)-101130-
文学初心者入門書―文庫版“ちくま文学の森”から
48
2010(平成22)年12月15日号(No.48)-101215-
来年50号以降のリニューアルについて
49
2010(平成22)年12月31日号(No.49)-101231-
大人への階段「たけくらべ」樋口一葉

 ・・・

2009年に引き続き、月末の「古典紹介」編では、
主に海外と国内の<明治期>の作品を交互に紹介しました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「私の読書論147-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(10) ハヤカワ文庫の50冊(8)最終回/拾遺・蔵書以外の名作傑作・SF編」と題して、
私の読書生活をほぼカバーする「ハヤカワ文庫」創刊以来の50年の刊行作品から、私の思い出の本を紹介する最終回。
今は手元にないけれどかつて持っていた、あるいは図書館等で借りて読んだ本から、印象に残る作品を挙げてみる「拾遺」編のSF版です。

今回は、煩雑になりますので、書名・作家名を羅列するだけに留めました。

ただ、最近読んで印象に残っているブラウンの『天の光はすべて星』の文のみ転載しています。

 

ハヤカワ文庫に限らずですが、私の読書生活50数年の思い出につながるお話が読める本が、創元推理文庫版の『短編ミステリの二百年』という本です。
現在、全6巻中の第5巻まで出ています。

前半がそれぞれの傑作短編集で、後半が、私より四つぐらい年下ながら(かつては海外ミステリ専門誌だった)『ミステリマガジン』(略称「HMM」)の定期購読者として三年ぐらい早かったという編者である小森収さんによる、時代を追ってそれぞれの作家およびその短編作品の評論となっています。

私は1970年の9月号<E・S・ガードナー追悼特大号>からの購読者で、高校二年の夏休みも残り半月ほどの時、本屋さんで見つけたのでした。
それ以来、十年ちょっと定期購読を続けたものでした。
その後、30代になって仕事が忙しくなり、本を置く場所もないこともあり、買うのではなく図書館で借りて暇を見てポツポツ読むようになりました。

そういうわけで70年代のミステリ短編のお話は一番心に来ますね。

このシリーズ、冬には完結するそうで、今年一番の本になりそうです。

210913hmm50-tanpen200-15

(画像:小森収編『短編ミステリの二百年』1~5巻(創元推理文庫)と『ミステリマガジン』2020年7月ハヤカワ文庫創刊50年特集号)


小森収編『短編ミステリの二百年』1~5巻(創元推理文庫)
2019年10月『短編ミステリの二百年1』

 

2020年3月『短編ミステリの二百年2』

 

2020年8月『短編ミステリの二百年3』

 

2020年12月『短編ミステリの二百年4』

 

2021年6月『短編ミステリの二百年5』

 ・・・

個々のコメント等、詳細は本誌で!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

『レフティやすおのお茶でっせ』
〈メルマガ「楽しい読書」〉カテゴリ

 

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2021.09.04

私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代1(創刊600号突破記念)-週刊ヒッキイ第602号

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第602号 別冊編集後記

第602号(No.602) 2021/9/4
「創刊600号突破記念―
 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代―その1」

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 ※『週刊ヒッキイ』は、
・ 2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
・ 2019年10月より
  第一・第三土曜日の発行は、新規配信
  第二・第四土曜日の発行は、バックナンバーからの再配信
  に変更しました。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

引き続き、再配信はしばらくお休みとします。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第602号(No.602) 2021/9/4
「創刊600号突破記念―
 私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代―その1」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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 創刊600号突破記念―
  私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代から
 ―その1―『モノマガジン』編集部A・K氏
------------------------------------------------------------------

 「創刊600号突破記念」として書き始めた
 「私が影響を受けた左利き研究家・活動家」の二回目です。

 1954-1989(0-35)
  第一期「左利きライフ研究家以前」では、箱崎総一先生。
 1990-2000(36-46)
  第二期「左利きライフ研究家・紙の時代」では、○○さんか?
 2001-(47-)
  第三期「左利きライフ研究家・ネットの時代」では、××さんら?

 

 さて今回は、「第二期・紙の時代」編、です。

 書き出したら意外にアレもコレもと思い出話が書きたくなり、
 次回に続けます。

 (年をとると昔話が多くなって難儀なことです。
  でも、言い訳かもしれませんが、昔のことを記録しておくのも、
  将来につながるのではないでしょうか。
  人間自分の知らないことはなかったことにしがちですから。)

 

 今年の8月13日、東京新聞にはー
https://www.tokyo-np.co.jp/article/123836
 
 きょうは何の日 8月13日
 2021年8月13日 07時13分

 ◆左利きの日
  1992年8月13日、
  イギリスの「Left−Handers Club」という団体が、
  左利きの人の生活環境を向上させる目的で制定。
  日付は提唱者の誕生日。

 と誤報が堂々と出ていました。

 日本語版Wikipediaの「左利きの日」を丸写ししたものでしょう。
 新聞社なんだから、きちんと裏をとってから記事にするべきです。

 少なくとも、出典ぐらいは明記すべきです。
 (最悪、責任転嫁できますからね。)

 こういう事があるので、知っている人が記録しておくべきなのです。

 といいつつ、毎年この8月13日について
 ブログ等で正しい情報を書いているのですが、
 なかなか浸透しませんね。

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2021.8.12
8月13日「国際左利きの日」を前に、左利きメルマガ「週刊ヒッキイ」
創刊600号達成
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/08/post-bfd6a9.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/b613adabbcb89d8f00ef50b54f7126b6

2015.8.12
明日8月13日は1976年制定から40回目の国際左利きの日
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2015/08/813197640-3f94.html

他多数……

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<私が影響を受けた左利き研究家・活動家>
(2)第二期・紙の時代から―その1―
 ◆ 左利き用品の総カタログ的『モノ・マガジン』左利き特集号 ◆
  『モノ・マガジン』「左利き生活向上委員会」編集部A・K氏
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●第二期・紙の時代―左手用カメラとの出会いに始まる

この時期は、
36歳にして初めて手にした左利き用品である左手用カメラ
「京セラ サムライ SAMURAI Z2-L」によって、
「左利きの人は、自分の身体に合った道具や機械(左利き用品)を!」
それが「自分の能力を最大限に発揮できる方法である」
と実感したことで始まりました。

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(画像:36歳にして初めて手にした左利き用品である左手用カメラ「京セラ サムライ SAMURAI Z2-L」)

実際にこのカメラを持って色々な場所に出かけ、写真を撮ってみました。
しかし、この段階ではまだカメラだけのお話でした。

ここで、神風が吹きました。

 ●『モノ・マガジン』左利き特集号がスゴかった!

翌年の3月に、新製品情報誌で「左利き特集号」が出ました。

 『モノ・マガジン』1991年4月2日号(NO.188)
  <特集/左を制するモノは時代を制す!>

です。

Mono-magazine199142_20200715230801

(画像:『モノ・マガジン』1991年4月2日号(NO.188)左利き特集号<特集/左を制するモノは時代を制す!>の表紙

Mono-magazine199142-cot_20200715230801

(画像:『モノ・マガジン』1991年4月2日号(NO.188)左利き特集号<特集/左を制するモノは時代を制す!>の目次「左利きの商品学」)

左手・左利き用品の総カタログ的な大特集号でした。

これで話にはきいていたけれど、実際にその存在を知らなかった
様々な左手・左利き用品が写真入りで紹介されていたのです。

さらに諸外国にある左利き用品店の紹介や、
アメリカの左利きの会の紹介、
さらに左手・左利き用品の開発に関わる話など、
実に豊富な情報が溢れた、
左利き生活上、非常に貴重な“左利きの教科書”的な雑誌でした。

 

これを手に私の左手・左利き用品探しが始まりました。
近所の総合スーパーやホームセンターの文具品コーナーや工具売り場など、
いろんなところで探してみると、思いのほか見つかるのでした。

ハサミ(子供用や一般用)始め、カッターナイフ(左右共用タイプ)や、
さらに、当時は大阪の北部にしかなかった東急ハンズにも出掛け、
缶切りや洋裁ハサミなど多くの戦利品を手に入れました。

 

その後、当時身近に何人かいた左利きの友人知人に、
この報を伝えるべく、紙媒体でお便りを出すことにしました。

1992(平成4)年1月1日付けで、「左組通信」創刊0号発行。
38歳のときでした。

直接会って話すにしても、口下手で思いを充分伝えられなかったので、
書いて伝える方法をとりました。

小学生時代からそういう性格で、
口では言えないことでも書いて表現することならできたのです。

そして、少しですが、書くことなら自信があったからでもあります。

当時もっていた年賀状印刷用の「プリントゴッコ」を利用して、
はがきに印刷して送ることにしました。

これが私にとっての最初の左利き活動でした。

タイトルは「左組通信」。
普通に考えれば、「左利き通信」でしょう。

でも、心の底に強烈な「左利き」コンプレックスがあったので、
タイトルに「左利き」と入れることはできませんでした。

 ●『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ』創刊

ただはがきサイズでは、多くを紹介しきれない、ということ、
また商品紹介だけでなく、語りたいことも増えてきました。

そこで、季刊誌としてもう少し分量のある小冊子を出すことにしました。

季刊誌なのは、
仕事が週6日、残業込みでかなりの時間働かざるを得ない状況で、
時間的に難しいという事情があったからでした。

1994(平成6)年、40歳の夏、『Lefties' Lifeレフティーズ・ライフ』創刊
(1996秋・第10号まで)。

 

その間に、
1993年にアメリカの左利きの会「Lefthanders International」に
問い合わせの手紙を出し、
隔月刊の機関誌『Lefthanders Magazine』の見本誌を手に入れ、
11・12月号から定期購読を始める(1996年3・4月号まで)。

さらに、1994年には、
イギリスの左手・左利き用品通販の店「Anything Left-Handed」を知り、
万年筆や文具セットなどを購入、
この店の顧客が参加できる左利きの会「Left-handers Club」に入会。
会誌「The Left-hander」No.16から定期購読(1997年10月No.27まで)。

 ●左利き関連本あれこれ

一方、1993年4月に、文庫本で、
斎藤茂太さんの1987年の著作『左ききの本』の再刊本
『左ききの人はなぜ才能があるのか―左ききの性格分析』
(KKベストセラーズ/ワニ文庫)を手に入れました。

他にも、左利きの画家が登場する、推理小説『左ききの名画』
(ロジャー・オームロッド著 野中千恵子訳 社会思想社 現代教養文庫
〈ミステリ・ボックス〉原著1988)を発見。

さらに1994年、今も「左利きは短命」説で有名になった
スタンレー・コレン著『左利きは危険がいっぱい』
(石山鈴子訳 文藝春秋)が出版され、早々に読みました。

左利きの本が大手の出版社から出ること自体がめずらしく、
センセーショナルな売り方も手伝って、結構売れ、話題にもなりました。

それ以前に、1989年刊の前原勝矢著『右利き・左利きの科学』
(講談社 ブルーバックス)という、
利き手・利き側の科学を紹介する本を見つけ、読んでいました。

この本は、一部この著者の考えに賛同できない部分はありましたが、
新書という廉価で手に入れやすい叢書での出版で、
手軽に左利きや利き手のことが学べる貴重な著作でした。

 

他にも、1992年発行のM・ガードナー著『新版・自然界における左と右』
(坪井忠二、児島弘訳 紀伊国屋書店)や
坂野登著『かくれた左利きと右脳』(青木書店 1982)
といった科学系の本、
左利きのイラスト集の秋山孝著『左手のことば』(日貿出版社 1990)
梅田香子著『勝利投手』(河出文庫 1989)や
ロスワイラー著『赤毛のサウスポー』(集英社文庫 1979 原著1976)
といった左腕投手の物語などを見つけ、読んでいました。

 ●「左利き生活向上委員会」のA・K氏

『モノ・マガジン』ではその後、反響が多かったのでしょう、
編集部A・K氏による
左利きコラム「左利き生活向上委員会」が始まりました。

文字通り、左利きの人の生活の質を向上させられるような
新たな左手・左利き用品を探し出そうという内容です。

ここに私の季刊誌『LL(レフティーズ・ライフ)』誌も送ってみました。
すると、なんとこの欄で紹介してくださったのです。

これが私の「国内」メディア・デビューということになります。

正直嬉しい反面、ちょっと恥ずかしい思いでした。
ワープロ原稿を切り貼りし、コピーしたものを
ホッチキスでとめた手作り感満載の小冊子でしたから。

Mono-magazine1991112_20200715230901

(画像:『モノ・マガジン』1994年11月2日号(NO.278)に掲載された編集部A・K氏の左利きコラム「左利き生活向上委員会」の記事)

 ・・・

この季刊誌『LL』は、アメリカの「Lefthanders International」や
イギリスの「Left-handers Club」にも
簡単な英文の説明を付して送ってみました。

すると、イギリス「Left-handers Club」の機関誌
「The Left-hander」no.20でフロント・ページでも紹介されました。

これが私の「海外」デビューですね。

1995628lefthannder-no20

(画像:今はなきホームページ『レフティやすおの左組通信』の「レフティーズ・ライフLL再録5」より、『LL5号 1995(平成7)年 夏号』に掲載した、イギリス左利きの会機関誌のフロントページでのLLと左組の紹介)

 ・・・

次回は、「その2」です。
当時読んだ左利き関連本について書いてみようと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★600号までの道のり(3)第41号~第60号

第41号(No.41) 2006/7/29「私にとっての左利き活動(2)」
第42号(No.42) 2006/8/5「左手で字を書くために(3)」
第43号(No.43) 2006/8/12<「国際左利きの日」記念号>
「私にとっての左利き活動(3)」
第44号(No.44) 2006/8/19「左手で字を書くために(4)」
第45号(No.45) 2006/8/26「私にとっての左利き活動(4)」
第46号(No.46) 2006/9/2「左手で字を書くために(5)」
第47号(No.47) 2006/9/9 「私にとっての左利き活動(5)」
第48号(No.48) 2006/9/16 「左手で字を書くために(6)」
第49号(No.49) 2006/9/23 「<左利きプチ・アンケート>第33回
新版・利き手調査第1回―利き手テスト側性係数を調べる」
第50号(No.50)2006/9/30「左利き講座<左利きQ&A>(1)」
第51号(No.51) 2006/10/14「左手で字を書くために(7)」
第52号(No.52) 2006/10/21「私にとっての左利き活動(7)」
第53号(No.53) 2006/10/28「<左利きプチ・アンケート>第34回
あなたの父母は右利きor左利き?」
第54号(No.54) 2006/11/4「<左利きQ&A>左利きは遺伝ですか?」
第55号(No.55) 2006/11/11「左手で字を書くために(8)」
第56号(No.56) 2006/11/18「私にとっての左利き活動(7)」
第57号(No.57) 2006/11/25「<左利きプチ・アンケート>第35回
新版・利き手調査第2回―エディンバラ利き手調査」
第58号(No.58) 2006/12/2「<左利きQ&A>(3) 左利きは器用?」
第59号(No.59) 2006/12/9「左手で字を書くために(9)」
第60号(No.60) 2006/12/16「私にとっての左利き活動(8)」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本誌では、「創刊600号突破記念―私が影響を受けた左利き研究家・活動家(2)第二期・紙の時代―その1」と題して、今回も全紹介です。

今回も「創刊600号突破記念」エッセイということで「私が影響を受けた左利き研究家・活動家」について二回目です。
予定では三期を三回でお話するはずでしたが、昔話が伸びてしまいました。
また次回も引き続き続編をお送りします。

第二期「左利きライフ研究家・紙の時代」は、1990-2000年(36-46歳)です。

本文でもふれていますように、生まれて初めての左手・左利き用品となる左手用カメラ、京セラSAMURAIZ2-Lを手に入れて、「人間は自分の身体に合った道具を使うのが一番! 左利きは左利き用の道具を使うべきだ!」と実感し、左利き用品の重要性を当時私のまわりにいた数人の左利きの友人知人に伝えることを始めました。 

そんなときに出会ったのが、『モノ・マガジン』左利き特集号でした。
ここから私の左利きライフ研究家としての活動に拍車がかかりました。

そして、遂に紙の情報誌を出すことになり、現在につながっています。

 ・・・

年をとると昔話が増えてしまいます。
その点は反省ですが、今の時代の人に過去の出来事を伝えるのも年寄りの仕事だと思います。
要は、いかに正確に伝えるかだと思うのです。

きちんと根拠となる事実を列挙し、客観的に「歴史」を綴るように心掛けています。

 ・・・

これを機会に、本誌をご購読の上でお楽しみいただけると幸いです。
(ご登録・ご購読は無料です。ご登録をいただくと毎号メールで送られてきます。読み落としを避けることができます。読む読まないは自由ですし、いつでも好きなときにお読みいただけるので便利だと思います。不要の折には解除も自由です。)

*本誌のお申し込み等は、下↓から
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2021.08.31

新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(2)新顔作家-「楽しい読書」第301号

古典から始める レフティやすおの楽しい読書
-301号【別冊 編集後記】

2021(令和3)年8月31日号(No.301)
「新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(2)新顔作家」

 

------------------------------------------------------------------
◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
------------------------------------------------------------------
2021(令和3)年8月31日号(No.301)
「新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(2)新顔作家」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 今年も毎夏恒例の新潮・角川・集英社の
 <夏の文庫>フェア2021から――。

新潮文庫の100冊 2021
https://100satsu.com/

角川文庫 カドフェス2021 | カドブン
https://kadobun.jp/special/kadofes/

集英社文庫 ナツイチ2021
http://bunko.shueisha.co.jp/natsuichi/
(よまにゃチャンネル)
http://bunko.shueisha.co.jp/natsuichi/yomanyachannel/

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 ◆ 2021テーマ「準古典」+「新顔作家」 ◆
  新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(2)
  「新顔作家」から――集英社文庫
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

前号に引き続き、
「新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から」
の二回目。

2021(令和3)年7月31日号(No.299)
「新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(1)準古典」

「お茶でっせ」2021.7.31
新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(1)
-「楽しい読書」第299号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/07/post-38536e.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/872fb55a4a5a78d989b58cf7878bc188

昨年から読書量が減っていますので、一月ではこなせなくなっています。
前回は、新潮文庫と角川文庫でした。
今回は集英社文庫です。
「新顔作家」の中から行こうと思います。

 

2107223

(画像:新潮文庫の100冊 角川文庫カドフェス 集英社文庫ナツイチ 新潮・角川・集英社三社の夏の文庫フェア・パンフレット)

 

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(画像:各パンフレットのそれぞれのページ:走れメロス さぶ 作家の秘められた人生)

 

210722_20210725154701

(画像:それぞれの本の書影:さぶ 作家の秘められた人生 走れメロス(角川文庫版でなく手持ちの文春文庫版))

 

 ●集英社文庫から、ギヨーム・ミュッソ『作家の秘められた人生』

ギヨーム・ミュッソは、フランスのミステリ作家。
それもベストセラー作家だそうです。
2018年に『ブルックリンの少女』で日本初上陸、
2019年の『パリのアパルトマン』に続き、2020年の本書で紹介三作目。

『パリのアパルトマン』は、
昨年の「集英社文庫 ナツイチ2020」に選ばれていました。

それで、ミステリ好きの私としては、
今回この新作を取り上げてみることにしました。

もう一つの理由としては、作家にまつわるお話だということ。

ベストセラー作家の突然の断筆の理由とか、
作家志望の青年が前半の語り手として登場するなかで、
小説を書くうえでの作法であるとか、
作家としての心構え的な話題のやりとりがあり、
私の関心を呼ぶ部分があったことでしょうか。

各章の前に、作家たちの小説作法に関する名言や
人生に関する名言などが引用されています。

なるほどと頷くものもあれば、非常にシニカルなものがあったり、
面白い取り合わせです。

いくつか例を挙げてみれば――

 第1章 作家に求められる第一の資質
 《作家に求められる第一の資質、それは尻の皮が厚いこと。
    ダニー・ラフェリエール》

 第2章 書くことを習得する
 《物書きから見れば、競馬騎手の商売は安定したものだ。
    ジョン・スタインベック》

という皮肉なものや、

 第6章 作家の休暇
 《バカンス中の作家というものは存在しない。作家の人生とは、
  書いているか、そうでなければ、何を書こうか考えているからだ。
    ウジェーヌ・イヨネスコ》

 第11章 夜はかくのごとし
 《「良い小説とは何か?」/
  「読者の愛情と共感を呼び起こすような登場人物を考え出す。
  それから彼らを殺す。それにより読者を傷つけるのだ。
  こうすれば、読者はあなたの小説をいつまでも記憶に留めるだろう」
    ジョン・アーヴィング》

作家としての心構えや
小説作法の真髄のような事柄について書いています。

 

 ●ストーリー

ベストセラー作家フォウルズが突如断筆して、
南仏・地中海の島に隠棲して20年――。

作家志望の青年「ぼく」ラファエルは、島の本屋に店員で住み込み、
一切外部の人とかかわらない生活を続けているフォウルズに
自分の原稿を見てもらおうと出かけていく。

さらに新聞記者マティルドは、ある決意を胸にフォウルズに接近する。

そのとき、浜辺で女性の惨殺死体が見つかり、島は封鎖される──。

マティルドは、ある偶然で手に入れたカメラの画像から、
自分の両親や弟を殺した犯人としてフォウルズに復讐しようとする。

フォウルズの断筆の理由とは、
実は愛する女性を殺されたことに起因すると判明する。

 

 ●作品としては?

真相は、とてもスゴイ内容です。

そして、よく考えられたストーリーです。
ミステリとしては面白いものです。

 

ただ展開としてこれはいいのか、と思うような構成になっています。
この辺はどうなのでしょうか。

面白い内容なので、読んで損はないものです。

とくに、小説を書きたいとか、書いてみようと思う人は、
ぜひ読んでみるべきものです。

しかも一回通して読むだけでなく、
何度も読み返して、構成や展開を確認してみると勉強になるでしょう。

 

 ●小説家志望者に役に立つ助言あれこれ

最後に私が気になった小説家や
小説作法についての名台詞を引用しておきましょう。

p.141
 《「小説というのは感動であって知性ではない。
  しかし感動を生むためには、まず体験をしてなければならない。
  小説の登場人物の感動を具体的に感じてみる必要がある。
  それは主人公から悪役まで、
  きみの作品の登場人物の[全員](原文傍点)に関わる話だ」
  (中略)
  「とにかく、小説を読むときはそれを期待するね、
  [わたしは](原文傍点)」》

p.142
 《「小説家、これはパートタイムの仕事じゃない。
  きみがもし小説家なら、毎日二十四時間ぶっ通しで小説家なんだ。
  けっしてバカンスなど取れない。
  ある考え、ある表現、登場人物の造形を豊かにするような特徴が、
  頭のなかをよぎるのを絶えず警戒し、
  絶えず待ち伏せしていなければならない」》

p.47
 《だれもきみに書くことを[教えられない](原文傍点)。
  それは自分ひとりで習得するものなんだ」》

などなど。

なかなか有効な助言になっているように思います。
改めて、小説家を目指す人は、読むべき一冊でしょう。

 

*集英社文庫 ナツイチ2021 から

『作家の秘められた人生』ギヨーム・ミュッソ/著 吉田 恒雄/訳
集英社文庫 2020/9/18

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ★創刊300号への道のり

2009(平成21)年

13
2009(平成21)年1月号(No.13)-090131-
『失われた世界』英雄的行為としての秘境探検
14
2009(平成21)年2月号(No.14)-090228-
『学問のすゝめ』新時代の国民教科書
15
2009(平成21)年3月号(No.15)-090331-
『地底旅行』ジュール・ヴェルヌ<驚異の旅>
16
2009(平成21)年4月号(No.16)-090430-
私の読書論―その1―読書の三種類
17
2009(平成21)年5月15号(No.17)-090515-
私の読書論―その2―読書の三種類(続)
18
2009(平成21)年5月31日号(No.18)-090531-
『自助論』=『西国立志編』元祖自己啓発書
19
2009(平成21)年6月15日号(No.19)-090615-
私の読書論―その3―読書の三種類(続)
20
2009(平成21)年6月30日号(No.20)-090630-
『怪談』ラフカディオ・ハーン/小泉八雲
21
2009(平成21)年7月15日号(No.21)-090715-
私の読書論―その4―読書の三種類(続)
22
2009(平成21)年7月31日号(No.22)-090731-
『十五少年漂流記』夏の文庫100冊から
23
2009(平成21)年8月15日号(No.23)-090815-
私の読書論―その5―読書のイロハ(1)なぜ読書が必要か
24
2009(平成21)年8月31日号(No.24)-090831-
『武士道』新渡戸稲造・太平洋の橋
25
2009(平成21)年8月15日号(No.25)-090915-
私の読書論―その6―読書のイロハ(2)なぜ読書?
26
2009(平成21)年9月30日号(No.26)-090930-
『白い牙』ジャック・ロンドン―犬と狼と人と

091115号外「ひと月お休みのお詫びと再開へのご挨拶」
27
2009(平成21)年11月30日号(No.27)-091130-
私の読書論-7-<特別編>自分のライブラリーを持とう

28
2009(平成21)年12月15号(No.28)-091215-
私の読書論-8-年齢の数ぐらいのオススメ本を持とう
29
2009(平成21)年12月31号(No.29)-091231-
『代表的日本人』内村鑑三―I for Japan


休まず発行し続けていた印象があったのですが、休んでいましたね。
このころは最初に買ったノートパソコンが故障がちになった頃でした。
8年もったのですが、ダメになりました。

また、二年目から月末だけでなく、月のなかば(15日)に
「私の読書論」を紹介する号を発行することにしました。

古典の名作名著を紹介するだけでなく、
読書習慣のある人を育てたいという気持ちがあり、
従来紹介されてきた読書法や読書術というものでは不十分であり、
間違った部分もあるという不満もあり、
自分なりの方法を紹介したいと思うようになった、というのが理由です。

月末の「古典紹介」編では、
主に海外と国内の<明治期>の作品を交互に紹介しました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本誌では、「新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア2021から(2)新顔作家」と題して、前回ふれることができなかった集英社文庫からの一冊を!

今年選んだ私の3冊から前回は、角川文庫『走れメロス』から太宰治「走れメロス」、新潮文庫から山本周五郎『さぶ』を紹介しました。
今回は、集英社文庫ナツイチ2021からギヨーム・ミュッソ『作家の秘められた人生』というフランス・ミステリのベストセラーを。

今回もまたまたまたの大サービスで、全編転載公開しています。

この「新潮・角川・集英社<夏の文庫>フェア」シリーズでミステリ、なかでも海外ミステリを取り上げるのは、初めてです。

ミステリといいましても、小説家志望の青年が憧れの小説家を訪問し、小説家としての姿勢や小説作法について対話するというストーリーでもあり、別の意味での読みどころがありました。

「古今東西の古典を中心に読書の面白さを紹介する」という弊誌のテーマからもあまり外れていない作品でした。

 

今年のテーマは、「準古典」と「新顔作家」ということで、「準古典」では、将来古典や名作に昇格しそうな作品を選んでいます。
「新顔作家」については、今後の自分の読者の範囲を拡げることにつながりそうな、自分好みの作家になりそうか、もしくは読んでおくべき作家となりそうな人を探すというものです。

加齢と共に、読書の範囲が狭くなってゆくものです。
好みの作家が亡くなったり、本を出さなくなったり、好みの傾向の作品が手に入りづらくなったりといったことがあります。

例えば、昨今は海外の翻訳物が今は冬の時代となり、今まで出ていたシリーズものの紹介が途切れたり、ある作家の作品が出なくなったりということが起きてきます。

そこで読む本の範囲が狭くなってきたわけで、改めて(自分にとっての)新しい作家を探そうという企画です。

そういう観点からも、まずは面白そうな作品を紹介できたと納得しています。

 ・・・

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2021.08.25

笑福亭仁鶴さんの思い出―ラジオで“デビュー作”を朗読してもらう

上方落語を代表する関西芸能界の大御所、
笑福亭仁鶴さんが17日にご逝去されました。
謹んで哀悼の意を表します。

YouTube
【訃報】上方落語の発展に生涯を捧げた落語家 笑福亭仁鶴さん死去
2021/08/20

さて、私にとって仁鶴師匠は、私の“デビュー作”を朗読してくださった方でした。
私が何歳だったでしょうか。
二十歳前後でしょうか。

ラジオの番組――深夜(といっても午後11時から翌1時まで、だったと思います。)の
OBCラジオ大阪の「ヒットでヒット バチョンといこう」(だったかな)の
パーソナリティーをされていたとき、
「メルヘン・コーナー」という聴取者からの投稿作品を朗読するコーナーがありました。
400字詰め原稿用紙二、三枚程度の作品です。

これを投稿して採用され、仁鶴師匠に朗読していただいたのです。

「ブタとサルの話」という「さるかに合戦」風の昔話的な作品でした。

腹を減らしたサルが柿の実のなった木の下を通ったとき、
サルが枝の上で柿の実を食べているを見て、一つおくれと頼んだのに、
食べかけた実を投げつけてきたので、
怒ったブタがそれを投げ返すと見事命中し、サルはお尻から落下。
それ以来、ブタはブーブーと鳴き、サルのお尻は真っ赤っか。
――といったお話でした。

今でもはっきり覚えているのは、読み終えた仁鶴師匠の感想です。

本当に腹が減っていたら、たとえかじりかけの実でも、
投げ返さずに食べてしまうものだろう、
という意味の発言をされました。

なるほど。

戦後の食糧難の時代に育ち盛りをすごされた方の言葉として、
実感がありました。


その時にもらったデニム生地の手提げ袋「バチョンバッグ」は
今もどこかに大切にしまってあります。
番組名と当時の各曜日のパーソナリティの名前が印刷されていました。

当時もう一人の人気若手落語家、
大学出でスマートな印象の桂三枝さん(現・六代目桂文枝師匠)とは違って、
仁鶴師匠は、エラの張った四角い顔でちょっと泥臭いようなイメージがあり、
私と同じ左利きで工業高校出身ということも手伝って、
あの独特のキャラクターが好きでした。

人間国宝の桂米朝師匠ともども「上方落語の四天王」と称された
師匠の六代目松鶴さんがなくなられたとき、七代目襲名の話があったのに、
「松鶴」は松竹芸能の看板だから吉本興業の自分が継ぐものではない、
と仁鶴師匠が固辞されたそうです。
筋を通すというのか、誠実な性格を著わすエピソードでしょう。

米朝師匠同様、自分の手で「仁鶴」という名を大きくしたいと思われたのか、
あるいは単に自分の名に愛着があったということかもしれません。

昔あったという歌声喫茶でロシア民謡をよく歌っていたという仁鶴師匠。
大ヒット曲「おばちゃんのブルース」とか
深夜の定期便トラック運転手の歌「花の定期便」とかも味があります。

大塚食品「ボンカレー」のCMとか、
NHKの土曜日お昼の「バラエティー生活笑百科」もよく見ていました。

今でも読売テレビの「大阪ほんわかテレビ」のタイトルコールは
仁鶴師匠の声のまま放送されています。

次回の放送はどうなるのか、楽しみ半分寂しさ半分です。

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読売テレビ「大阪ほんわかテレビ」

笑福亭仁鶴師匠のご逝去にあたり、心からご冥福をお祈り申し上げます

突然の悲報に接し、悲しみにたえません。1993年の番組開始当初からご出演いただき、 番組の父のような存在として、 出演者・スタッフ全員を温かい笑顔で包み込んでくれていました。
2017年より番組への出演をお休みされており、 再び元気な姿で仁鶴師匠が戻って来られる日を、皆心待ちにしておりましたが、 残念ながらこのようなことになり、あまりにも突然のことで言葉が見つかりません。
謹んでお悔やみ申し上げます。

大阪ほんわかテレビ スタッフ一同

8月27日(金)放送
なお、今週の放送は1時間全編に渡り、 仁鶴師匠のこれまでの様々な名場面とともに、出演者の皆様と ほんわかテレビらしく明るく仁鶴師匠を偲ぶ特別企画をお送りする予定です。


YouTube
おばちゃんのブルース(1969年12月)

大阪は第二の故郷 笑福亭仁鶴(1970年11月)

男・赤壁周庵先生 笑福亭仁鶴(1971年11月)

花の定期便 (笑福亭仁鶴)(1972年4月)

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