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2015.08.31

大乗仏教:利他を目的とする(古代インド編)

 ―第158号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2015(平成27)年8月31日号(No.158)-150831-
「古代インド編―大乗仏教:利他を目的とする」

本誌では、<古代インド編>の最終回として「大乗仏教」について書いています。

ごく簡単に大乗仏教の出現とその思想について書いています。
難しいことは理解できていませんので、本当に形だけですけれど。

 ・・・

詳細は本誌で!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

*本誌で取り上げた本:
『インド仏教の歴史 「覚り」と「空」』竹村牧男/著 講談社学術文庫 2004/2/11
―インドで誕生した仏教をその原点から大乗仏教、密教までを解説する。*大乗仏教以降の目次:第3章 大乗仏教の出現――仏教の宗教改革/第4章 空の論理――中観派の哲学/第5章 唯識の体系――瑜伽行派の哲学/第6章 その後の仏教――「空」の思想の行方

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2015.08.27

左手(左利き)用の持ち方鉛筆・色鉛筆

いよいよ夏休みも終わり、新学期―。
なので、今回は左手(左利き)用の持ち方鉛筆・色鉛筆を紹介します。

まずは、左右両用タイプの書き方(かきかた)鉛筆から。


 ●左右両用タイプの持ち方(もちかた)鉛筆

・トンボ鉛筆 鉛筆 Yo-i もちかた 2B 三角軸 右手左手兼用 KE-EY02-2B 1ダース


正しい鉛筆の持ち方をカンタンに学ぶことができる。
軸に印刷されている「なみライン」に指を合わせるだけで持ち方おけいこ。
左利きでの持ち方練習も可能。
カラフルな「なみライン」で楽しくおけいこ!

1ダース(12本入り)/三角軸/なみライン入り

詳しい商品情報は、↓
・メーカーサイト:もちかたえんぴつ 株式会社 トンボ鉛筆 Tombow

サイトには、「右手左手兼用」とあります。

左手で使う場合も写真入りで説明しています。
画像を拝借しました。↓

Tombow_yoi

 ●左手用鉛筆

次に紹介しますのは、スタビロの鉛筆です。

以前ホームページ『左利きを考える レフティやすお左組通信』の文具のページ
「〈HPG6〉左手/左利き用文房具(筆記具・定規・その他)」
で紹介しています「Stabilo 's Move easy スタビロ・スムーブ・イージー」は、
“子供が正しい持ち方を学ぶ”ボールペンとして知られています
(メーカーサイト:STABILO EASY originalスタビロ イージーオリジナル ローラーボールペン

*STABILO 水性ボールペン イージーオリジナル 0.5 左手用 6891-2-4103 ブルー

そのスタビロの鉛筆版です。

・STABILO 鉛筆 イージーグラフ HB 左手用 39888-10 2本

(画像)STABILO EASY graph 左手用
Stabilo_easy_graph321hb

人間工学に基づいて作られた STABILO EASYシリーズの太軸鉛筆。左利き用2本セット。筆記にもスケッチにも適したHB。 三角形で滑らないグリップの型が、自然にリラックスした持ち方にしてくれます。森林認証プログラムの木材を使用し、環境に配慮したエコ製品です。記名スペースあり。対象年齢5歳以上。

詳しい商品情報は、↓
・メーカーサイト:STABILO EASY graph スタビロ イージーグラフ 鉛筆

下↓のような左用の表示があります。
Stabilo_easy_graph_hb_l

 ●左手用水彩色鉛筆 12色

同じくSTABILOの、大人の人にも使ってもらえる?水彩色鉛筆を紹介しましょう。


・STABILO 水彩色鉛筆 イージーカラー 左手用 12色 331-12


人間工学に基づいて作られた STABILO EASYシリーズ、鮮やかな発色の水性色鉛筆。
左利き用。三角形で滑らないグリップの型が、自然にリラックスした持ち方にしてくれます。
森林認証プログラムの木材を使用し、環境に配慮したエコ製品です。
記名スペースあり。対象年齢5歳以上。

【12色】イエロー・オレンジ・レッド・パープル・ピンク・スキン・ブルー・スカイブルー・グリーン・ライトグリーン・ライトブラウン・ブラック
【利き手】左手
【芯径】4.2mm
【付属】シャープナー付き


 ●STABILO EASYcolors&EASYgraph用シャープナー左利き用

上↑のスタビロの色鉛筆セットに付属しているシャープナー(鉛筆削り)を紹介しておきます。
個別でも売っています。

・STABILO EASYcolors&EASYgraph シャープナー(L)イエロー 4531


【特長】
・イージーカラー専用シャープナー。
・左手用


 ●STABILOスタビロの筆記具の左手タイプについて

さて、このSTABILOスタビロの左手用商品は、基本的に右手の持ち方をそのまま反転した鏡映像となっています。


日本の伝統的な、右手による毛筆書法に基づく文字の書き方の場合、この持ち方がよいかどうかは、正直私には何とも言えません。

単純に持ち方という観点から言えば、最も柔軟に動かせる理想的な持ち方である、という点では間違いがないと思います。

すなわち、筆記具の持ち方としては、理想的な持ち方だと思っています。
たとえば、絵を描くときとか、“自由に”文字を書くときとか。

ただ、右手で書く時と同じ現行規範に則って日本の文字を書くときには、そのままで本当によいのかどうかは未定だ/未知だ、確定したものとは言い切れない、という意味です。

 ・・・

私のホームページ『左利きを考える レフティやすお左組通信』は、古い機械におまけとして付属していたソフトで製作したものでした。
現在そのソフトがないため、更新できないでいます。
(今さら、高いお金を出してソフトを購入して、データを移管して更新する、という作業が面倒で…。)

今までも「これは!」という新たな商品が登場しました折には、見つけ次第紹介してきたつもりです。

↓参照
*ブログ『レフティやすおのお茶でっせ』カテゴリ:左手・左利き用品

これからも新規の情報は、このブログを通して“更新”していこうと思います。
よろしく!

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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2015.08.15

私の読書論70-古典:現代に生きている典籍

 ―第157号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2015(平成27)年8月15日号(No.157)-150815-
「私の読書論70- 古典:現代に生きている典籍」


本誌では、古典とは何かについて、土田健次郎/著『儒教入門』(東京大学出版会)からの引用を基に書いています。

簡単にいえば、古典とは、時代を超えた多数決の結果であり、現代においても問題解決の書となり得る「生きた典籍である」ということですね。
逆にいえば、現代に古典を活かせる人が、教養ある人――教養人だということです。

私たちも古典を勉強して教養人を目指しましょう。

 ・・・

詳細は本誌で!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』
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*本誌で取り上げた本:
『儒教入門』土田健次郎/著 東京大学出版会 2011.12.19

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2015.08.12

明日8月13日は1976年制定から40回目の国際左利きの日

2015年8月13日は、1976年にアメリカで制定されてから数えて40回目の国際的な〈左利きの日〉INTERNATIONAL LEFT-HANDER(')S DAYです。

今でもと言いますか、今はと言いますか、ネットの国際的な<左利きの日>の情報を見ますと、大半が「1992年イギリスのLeft Handers Club~」となっています。
今ネットで世界的な「左利きの日」を調べるとこういう情報しか出て来ないということなんでしょうけれど。

まあ、「1976年にアメリカで制定」云々の話は、毎年書いてきたことなので、ここでは書かないことにしましょう。
興味のある方は、このブログの過去の記事を調べてください。

 ・・・

それよりも、今年の〈国際左利きの日〉のことを―。

今年も、LEFTEOUSが頑張っています。
「LEFTEOUS DAY」を実施するようです。

LEFTEOUSフェイスブックに、こんな記事が上がっていました。
8月2日の記事に

新作商品をはじめ、以前制作しましたマグカップ、Tシャツなどレフチャス商品を取り扱う「レフチャスのおみせ」をLEFTEOUS DAY(8/13)に銀座ハンズギャラリーに期間限定でOPENします!
とのこと。
8月5日の記事では、例年通り《お箸を左右逆さまに置くイベント》も実施すると告知されています。

2006年設立とありますから、およそ十年になるのでしょうか。
地味だけれど、継続は力。

これからも続けていってほしいものです。

 ・・・

さて、左利き用品の普及という趣旨で始まった記念日でしたが、この機会にそれのみならず、左利きに関して様々な観点から目を向けてもらえる日であって欲しいと思います。


*ここ一年以内に出た左利き本:
『ぼくは左きき 本当の自分であるために』度会金孝(わたらいかねたか)著 日本機関紙出版センター 2014/12/18
―左利きの元教師の本。自身の書字「矯正」体験と左に戻した体験を通して語る「矯正」を否定し反対する本。


*今も売れている、右利き社会での左利き生活の不便さ解説本:
『左利きの人々』渡瀬 けん/著 中経の文庫 2009.1
―左利きの著者による、右利き偏重社会における左利きの人の不便「あるある!」エッセイ集。


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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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2015.08.10

ジュール・ヴェルヌ『十五少年漂流記』椎名誠、渡辺葉・父娘共訳31日発売

新潮社から8月31日に発売予定に上がっています。

『十五少年漂流記』ジュール・ヴェルヌ 椎名誠、渡辺葉・訳
新潮モダン・クラシックス 8月31日発売/1944円


 ●完訳版?

現在、新潮文庫から出ている『十五少年漂流記』は300ページ足らずで、ダイジェスト版の翻訳です。

今回の訳書は、480ページということで、どうやら完訳版のようです。
ちなみに、椎名誠、渡辺葉・父娘共訳というのも、話題の一つでしょう。

ダイジェスト版でも、お話そのものは十分楽しめます。
そうは言っても、やはり著者の書いたそのままのものというのでしょうか、オリジナルのままの小説を読むのが本道ではないか、という気がします。

冗長な部分をカットして、現代風に読みやすくすることが、間違いとは言い切れません。
ただそのためには、それにふさわしい人物の手によってダイジェストされなければ、本質を外したものになってしまいかねません。
その辺の判断も難しいものです。

それなら始めから完訳にしておけば無難でしょう。
さほど長すぎないのなら、そのままでいいと思います。

たとえば、文庫本で全8巻『モンテクリスト伯』を一巻にダイジェストするということは、人を得れば、間違いではないと思います。
それでも完訳を読むほうが正道だろうという気はしますが。

それに比べれば、本書などはダイジェストするほどの意味もないでしょう。
これを小学校低学年用に、というのなら別ですが。

ということで、新訳本に少し期待です。


 ●三大名作+ワン以外のものを!

それにしても、ヴェルヌの本を出してくれるのは、嬉しいことですし、先ほども書いたように、完訳で出すというのならそれもいいことです。
しかし、ヴェルヌ・ファンとしては、三大名作+ワン>(『地底旅行』『海底二万里』『八十日間世界一周』+『十五少年漂流記』)の新訳はもういいこれぐらいで十分です。
この十何年間に岩波文庫、光文社古典新訳文庫、新潮文庫等で原著挿絵入りの新訳本が出版されました。

創元SF文庫で歿後100年記念で、『月世界へ行く』の新版、『地軸変更計画』を復刊しました。

文遊社『永遠のアダム』『ジャンガダ』『黒いダイヤモンド』『緑の光線』といった作品を復刊してくれました。
新訳短編を併載したり一部改訳が施されたり等もあり、嬉しい企画でした。

復刊もいいのですけれど、できれば新訳で出していただきたいものです。
特に〈ヴェルヌ全集〉はかなり昔の翻訳ですので。


しかししかしです。
ヴェルヌには未訳の、本邦未紹介の作品がまだまだたくさんあります。

もちろん、三大名作ほどの内容のものではないかもしれません。
とはいえ、それらもヴェルヌの作品であり、実際に三大名作以外の作品を読んだ経験から言っても、それなりに楽しめる作品があるはずです。

全部とは言いません。
いくつかおもしろそうな作品を見繕って紹介していただけないものでしょうか。

小説には、時代を写す鏡の役割もあります。
その当時の人々の生活や風俗や思想、見方・考え方等が反映されているものです。
それらを知る意味でも役に立つものです。

ぜひ、ヴェルヌの〈新作〉紹介を!


*参照:メルマガ『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
2009(平成21)年7月31日号(No.22)-090731-『十五少年漂流記』夏の文庫100冊から


*【ヴェルヌの小説以外の最近出版された本】:
『ジュール・ヴェルヌ伝』フォルカー・デース 石橋正孝訳 水声社 (2014/05)
―本邦初のヴェルヌの評伝。力作です。ヴェルヌの伝記のなかで最も信頼に足ると言われるものです。
 当時の社会状況を知っていれば、また彼の作品をより多く読んでいれば、楽しさも増します。

『〈驚異の旅〉または出版をめぐる冒険 ジュール・ヴェルヌとピエール=ジュール・エッツェル』石橋正孝 左右社 (2013/3/25)
―これも力作。元は学術論文ということで、ちょっと読みづらく感じたり、ヴェルヌの原稿をまな板に載せているため、それらを(邦訳がない、もしくは手に入りにくいため)未読の人には分かりにくかったりします。
 小説家ヴェルヌと編集者エッツェル、二人のジュールのあいだを巡る出版の秘密をめぐる“冒険”です。

『ジュール・ヴェルヌの世紀―科学・冒険・“驚異の旅”』東洋書林 (2009/03)
―これは見て楽しい本です。図版で見るヴェルヌの世界といってもいいかもしれません。

『文明の帝国 ジュール・ヴェルヌとフランス帝国主義文化』杉本淑彦 山川出版社(1995)
―ヴェルヌの小説の表現を通して当時のフランス帝国主義を考えるという論文。
 巻末100ページを費やし、ヴェルヌの〈驚異の旅〉シリーズ全作品及び初期作品のあらすじを紹介。

*『お茶でっせ』記事:
文遊社<ヴェルヌ>の過去の記事】:
・2014.7.19 文遊社ジュール・ヴェルヌ復刊第四弾『緑の光線』7月30日発売
・2014.1.13 文遊社ヴェルヌ復刊シリーズ第3弾『黒いダイヤモンド』年末に発売 
・2013.10.17 ジュール・ヴェルヌ『ジャンガダ』を読む
・2013.8.6 ジュール・ヴェルヌ『永遠のアダム』を読む&『ジャンガダ』出版
その他の<ヴェルヌ>の過去の記事】:
・2013.6.2 ジュール・ヴェルヌの本2点『〈驚異の旅〉または出版をめぐる冒険』『永遠のアダム』
・2012.10.25 テレビの威力か?HPジュール・ヴェルヌ・コレクションにアクセス急増!
・2007.8.24 ジュール・ヴェルヌ『海底二万里(上)』岩波文庫
・2004.10.18 偕成社文庫版ジュール・ヴェルヌ『神秘の島』と映画『80デイズ』
・2004.7.2 復刊された『グラント船長の子供たち』

*参照:・『レフティやすおの左組通信』
「ジュール・ヴェルヌ Jules Verne コレクション」

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2015.08.05

自然淘汰による進化「生命の樹」-ダーウィン『種の起源』NHK100分de名著2015年8月

NHK『100分de名著』8月は、名著46「ダーウィン種の起源」です。

プロデューサーAのおもわく。

ダーウィンが「種の起源」によって解き明かした自然のあり方を解説しながら、【生き物たちの驚異】【生命の素晴らしさ】【科学的な発見の面白さ】などを考えていきます。

第1回 8月5日放送 「種」とは何か?
ダーウィンが既存の世界観にどう挑んでいったかを明らかにしながら、「種の起源」で説かれる進化論の発想の原点に迫っていく。
第2回 8月12日放送 進化の原動力を解き明かす
「進化論」の基本概念をわかりやすく解説することで、生命の不思議さや驚異、そのあり方を科学的に解明することの意味を考えていく。
第3回 8月19日放送 「不都合な真実」から目をそらさない
反論に対するダーウィンの回答をつぶさにみていくことで、科学的思考の面白さ、大切さを学んでいく。
第4回 8月26日放送 進化論の「今」と「未来」 「進化論」にまつわる数々の誤解を解くとともに、現代の人間観にとって「進化論」がどのような意味をもっているかを解き明かしていく。

【ゲスト講師】長谷川眞理子(総合研究大学院大学教授)…行動生態学者・進化生物学者。ダーウィンや進化論に関する著書多数。
【ダーウィンの声】水島裕(声優)…代表作「一球さん」真田一球役、「銀河英雄伝説」ナイトハルト・ミュラー役。
【ナレーション】墨屋那津子

○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」
ダーウィン『種の起源』 2015年8月
長谷川 眞理子 NHK出版 (2015/7/25)


(紹介文)
キリスト教的世界観が強固だった時代に、「種」とは共通の祖先から分岐してきたとし、「自然淘汰によって生物は進化する」という画期的な理論を打ち立てたダーウィン。/すべての生物が「生命の樹」という連鎖でつながっているとする、ダーウィンの生命観・自然観を見つめ直す。
命はつながっている
進化とは、進歩ではない。/多様性を生んだドラマである。


『種の起源』"On the Origin of Species"(1859)チャールズ・ダーウィン/著
(正式な書名)
ON THE ORIGIN OF SPECIES BY MEANS OF NATURAL SELECTION, OR THE PRESERVATION OF FAVOURED RACES IN THE STRUGGLE FOR LIFE
『自然淘汰による種の起源―生存闘争における有利な品種の保存』


『種の起源』[上下] 渡辺政隆/訳 光文社古典新訳文庫(2009)
―「初版」の比較的読みやすい新訳。


*【講師・長谷川眞理子のダーウィン&『種の起源』関連書】:
『名著誕生2 ダーウィンの『種の起源』』ジャネット・ブラウン/著 長谷川眞理子/訳 ポプラ社 2007/9
―ダーウィンの伝記の著者であるブラウンが『種の起源』の誕生の経緯から出版当時の社会の反響、その後の評価等を解き明かした小著を長谷川眞理子さんが翻訳した。

『ダーウィンの足跡を訪ねて』長谷川眞理子/著 集英社新書 2006/8/12
―長谷川さんがダーウィンの関連の地を実際に訪ねた記録。


『ダーウィン著作集 1 人間の進化と性淘汰 1』長谷川真理子/訳 文一総合出版(1999)
―人間の進化についての著作「人間の由来」の翻訳。


『ダーウィン著作集 2 人間の進化と性淘汰 2』長谷川真理子/訳 文一総合出版(2000) 
『ダーウィン著作集 別巻1 現代によみがえるダーウィン』長谷川真理子、三中信宏、矢原徹一/著 文一総合出版(1999)
―鼎談・なぜダーウィンを読むのか 現代に生きるダーウィン ダーウィンとナチュラル・ヒストリー ダーウィンの性淘汰の理論とヒトの本性 『ダーウィン著作集』編集委員による解説。

*メルマガ『レフティやすおの楽しい読書』
2010(平成22)年4月30号(No.33)-100430- ダーウィン『種の起源』―進化理論を確立   
http://archive.mag2.com/0000257388/20100430074000000.html 

↑の文章を基に、加筆しています。


 ●『種の起源』とダーウィンの進化論について

『種の起源』初版発行から150年後の2009年に出版された新訳版の訳者・渡辺政隆さんは、その解説にこう書いています。

生物の進化は、地球の長い歴史のなかで一回しか起こらなかった物語である。... ダーウィンは、仮説を構築し、傍証を積み上げるという歴史科学の方法を確立することで進化学を科学にした。... 》渡辺政隆「本書を読むために」P.416-417より(『種の起源(上)』ダーウィン/著 渡辺政隆/訳 光文社古典新訳文庫)
 
... 進化学はすべての生物学の根幹をなしている。そしてそのすべてのルーツは『種の起源』初版にある。その端緒を開いたダーウィンの偉業は、ますます評価が高まることはあっても忘れ去られることは決してない。つまり『種の起源』を読まずして生命を語ることはできないのだ。》同 P.422-423より

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『種の起源』は、初めに、栽培植物・飼育動物における人為的な品種改良から説き起こし、自然状況下における動植物の「変化をともなう由来」
(ダーウィンの用語。当時は「進化」evolutionという言葉はまだ使われておらず「変成」と呼ばれていた。)
について解説してゆく。

進化のメカニズムである「自然淘汰」について述べたのち、この学説の難点を自ら検証してゆく。

遺伝の法則も、地球の歴史も科学的に解明されていない中では、思弁にすぎないともいうべき「自然淘汰」説という自説を、
これでもかとばかりに、自身が世界中のナチュラリストの応援をもとに収集した様々なデータで持って実証しようと試みる。
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講師である長谷川眞理子さんの訳書の序文では、こう書いています。

... パズル全体の完成予想図を最初に示したのがダーウィンであり、『種の起源』は、いくつもの図柄をつなぎ合わせ、全体としてはこういうものが見えてくる、ということを、論理的に、実証的に積み上げているのである。/... パズルの全体像として、ダーウィンが描けなかった部分も、もちろんある。それでも、これだけ大きな視野を持って生物学の諸現象をつなぎ合わせようとした人物の書物には、数々の興味深い指摘が隠されているのである。》長谷川 眞理子「はじめに」p.4-5より(『名著誕生2 ダーウィンの『種の起源』』ジャネット・ブラウン/著 ポプラ社)

再び渡辺さんの言葉を紹介しますと、

... ダーウィンはじつに多角的な視点から自説の論証を行なっていることがわかる。しかもそれぞれの視点は、『種の起源』出版からおよそ一〇〇年後に、進化の総合説として統合された諸分野をほぼ網羅していることがわかる。本書『種の起源』は、いうなれば透徹した頭脳の持ち主ダーウィンが認めた「預言の書」なのだ。... 》渡辺政隆「下巻のための訳者まえがき」p.12-3(『種の起源(下)』光文社古典新訳文庫)

巻末に、最終章で「異論の要約」がまとめられています。
このように、ダーウィンは非常に用意周到です。

科学者の態度と言えばそれまでなのでしょうけれど。

結論としてダーウィンは書いています。

種の起源に関して本書で述べた見解もしくはそれに類似した見解が一般に受け入れられれば、自然史学に相当規模の革命が起きるだろうとおぼろげながら予測できる。... 》同書「第14章 要約と結論」p.395

それだけの自信を持って書いているということなのでしょう。


 ●「私はそう確信している。」

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本書のなかで、ダーウィンは、たびたび一つの言葉を使っています。
それは、「私はそう確信している。」という言葉です。

『種の起源』序文「はじめに」をこう締めくくっています。

「自然淘汰」は生物種に変更をもたらす、唯一ではないが主要な手段である。私はそう確信している。》(上記『種の起源(上)』p.23より)

最初にアイデアを得てから20年以上にわたって公開することなく、自らの中で育ててきた進化理論。

しかし、それは当時の社会にあっては必ずしも受け入れられないものであったのです。
なぜならダーウィンの説は、当時、キリスト教神学によって人間と他の動物の間にあるとされていた厳然とした隔たりをなくすものだったからです。

 ヒトの先祖はサルである、サルが進化したものがヒトである

といった誤解を与えかねないものだったからです。(正しくは、ヒトとサルは共通の祖先を持つ、ということ。)
それを発表するにあたって、彼がどのような気持ちでいたかが、この言葉に象徴されているように思うのです。

世間が何をどう言おうと、受け入れようと拒否しようと、自然淘汰による進化が現在の生物をつくったのだ、と「私はそう確信している。」
―と。
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 ●「生命の樹」

ダーウィンは『種の起源』の第4章に「生命の樹」と呼ばれる図を挙げている。
縦軸に地質年代を置き、下から順に古代から現代へ、横軸に各属から枝分かれした種を示す。
それぞれの属の共通祖先からいくつかの種に枝分かれしてゆく姿がえがかれ、いくつかの種は絶滅し、縦軸の途中で消えてゆく。
生き延びた枝からまたいくつかの種が枝分かれして、現代に到達する。

自然淘汰説によれば、現存するすべての種は、各々の属の祖先種と連鎖している。... そうやって遡っていくと、それぞれの大きな綱の共通祖先へと収束していくはずである。すると結果的に、すべての現存種と絶滅種のあいだをつなぐ中間的で移行的な環の数は、とてつもない数でなければならないことになる。しかしこの学説が正しいとしたら、間違いなくそれだけの数の生物がこの地上に生息してきたのである。》『種の起源(下)』「第9章 地質学的証拠の不完全さについて」p.77 より

それらはまさに、
... 一本の幹から伸びた枝が分枝を繰り返していって、枝を広げた大木になるようなものである。》同書「第10章 生物の地質学的変遷について」p.133 より
 
「自然淘汰」による進化とは、「生存闘争」に有利な種が生き延びてゆく、という「自然淘汰の作用による変化を伴う由来」という学説で説明できるものだ、と言うのです。
自然淘汰説が基盤としている考え方は単純である。個々の新しい変種、最終的には個々の新種が生み出され維持されるのは、競争相手となる種類よりも何らかの利点を有しているからである。一方、そうした利点のない種類は、ほぼ必然的に絶滅することになる。これが基本的な考え方なのだ。... 》同書「第10章 生物の地質学的変遷について」p.137 より


 ●サル

宗教的な争いが起こったとき、ヨーロッパ人がキリスト教の教えを受け入れ、特別な存在としての人間を受け入れる見方を取るのは、ヨーロッパにはサルがいなかったからではないか、という解釈もあるようです。
四足獣と人間のあいだを埋める存在としてサルがあると考えれば、そういう見方も納得できます。
特に、日常的にサルを目にしている(たとえばわれわれ日本)人のような立場から言えば。

古典新訳文庫版『種の起源(下)』の「訳者あとがき」で、渡辺さんが書いていますが、日本では進化論に対する違和感が少ないのは、

キリスト教原理主義の力が弱いこと。輪廻転生を唱える仏教の影響や、八百万の神を讃えるアニミズム的な宗教観が深く根付いていること。猿がいつも身近にいて、親近感があったこと(サルが生息していない土地に住むに住むヨーロッパ人にとって、サル、それも大型類人猿との最初の出会いは衝撃的だったはずだ)。明治の文明開化、富国強兵策に、進化論、それも特に社会進化論が合致したこと等々。》p.431-2

しかし日本では、進化論が正しく理解されているとは言えないと渡辺さんは続けて書いています。

まあ、今回、この「100分de名著」を通して、理解が進めば、という気がします。

また、科学の見方・考え方というものも改めて見つめ直したいものです。


*その他の参考文献:
『ビーグル号世界周航記 ダーウィンは何をみたか』荒川秀俊/訳 講談学術文庫(2010)
―ダーウィンが進化論にたどり着くヒントを得た航海の記録。細密な銅版画でみせる、学生向け『航海記』のエッセンス。

『ダーウィン『種の起源』を読む』北村雄一/著 化学同人(2009)
―『種の起源』を読み解く科学ジャーナリストによる入門書。

*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:
1 2011年11月放送:2011.10.31
アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!
2 2011年12月放送:2011.12.6
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK
3 2012年1月放送:2012.1.5
吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK
4 2012年2月放送:2012.1.29
新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK
5 2012年3月放送:2012.3.6
仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月
6 同:2012.4.2
NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで
7 2012年4月放送:2012.4.3
紫式部『源氏物語』NHKテレビ100分de名著
8 2012年5月放送:2012.5.2
確かな場所など、どこにもない―100分 de 名著 カフカ『変身』2012年5月
9 2012年6月放送:2012.6.6
<考える葦>パスカル『パンセ』NHK100分 de 名著2012年6月
10 2012年10月放送:2012.10.2
鴨長明『方丈記』NHK100分 de 名著2012年10月
11 2012年12月放送:2012.12.5
<心で見る努力>サン=テグジュペリ『星の王子さま』NHK100分de名著2012年12月
12 2013年1月放送:2013.1.11
呪文に頼るのもよし?~100分de名著『般若心経』2013年1月
13 2013年2月放送:2013.2.5
待て、そして希望せよ~NHK100分de名著『モンテクリスト伯』2013年2月
14 2013年3月放送:2013.3.28
どんな時も、人生には、意味がある。フランクル『夜と霧』~NHK100分de名著2013年3月(再放送)
15 2013年4月放送:2013.4.11
真面目な私とあなた―夏目漱石『こころ』~NHK100分de名著2013年4月
16 2013年5月放送:2013.5.20
水のように生きる『老子』NHK100分de名著2013年5月
17 2013年6月放送:2013.6.5
生きる喜びは、どこにあるのか?『戦争と平和』トルストイ~NHK100分de名著2013年6月
18 2013年7月放送:2013.7.9
哲学とは、愛である『饗宴』プラトン~NHK100分de名著2013年7月
19 2013年11月放送:2013.11.10
「物語」に終わりはない『アラビアンナイト』~NHK100分de名著2013年11月
20 2013年12月放送:2013.12.11
切り離された者たちへ~ドストエフスキー『罪と罰』~NHK100分de名著2013年12月
21 2014年1月放送:2014.1.21
花とは何か~『風姿花伝』世阿弥~NHK100分de名著2014年1月
22 2014年3月放送:2014.3.4
戦わずして勝つ『孫子』~NHK100分de名著2014年3月
23 2014年12月放送:2014.12.3
生きるべきか、死ぬべきか-シェイクスピア『ハムレット』~NHK100分de名著2014年12月
24 2015年4月放送:2015.3.29
自分を救えるのは自分自身である-NHK100分de名著『ブッダ 最期のことば』2015年4月
25 2015年5月放送:2015.5.5
何もないことを遊ぶ『荘子』-NHK100分de名著2015年5月
26 2015年6月放送:2015.6.2
運命と人間―ギリシア悲劇/ソポクレス「オイディプス王」NHK100分de名著2015年6月
27 2015年7月放送:2015.6.30
ラフカディオ・ハーン/小泉八雲『日本の面影』NHK100分de名著2015年7月

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