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2014.06.30

幸福な生のための“性”典『カーマ・スートラ』

―第130号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2014(平成26)年6月30日号(No.130)-140630-
「幸福な生のための“性”典『カーマ・スートラ』」

本誌では、『カーマ・スートラ』について書いています。
世間的に『カーマ・スートラ』といえば、単なる四十八手的な性交体位に関する性愛の教科書といった受け止め方をされているかと思います。

そういう面もあるのは事実ですが、単にそれだけではない、もっと根源的に人の営みとしての性愛というものを考えた著作です。

当時の古代インドは、農作物も豊富で、貿易風によるギリシアやローマ、中東諸地域との東西交易により商工業が盛んとなり、多くの豊かな都市生活者を産んだそうです。
彼ら若き都市生活者がその豊かな生活を享受するために、人生の三大目的の一つである「カーマ」(享楽)を通した生活の充実を目指したのです。
その時に必要としたのが、先人の知恵であり、それをまとめ記したのが『カーマ・スートラ』だったのです。

現代においても、人生における性(愛)の役割というものは、変わっていません。
個人生活においても、家庭生活においても、人間がこの生身の身体を有している限り。

性愛においても、男女が互いを尊重することで初めて、そこには人間の結びつきによる豊かな世界が展開されるのです。

男女共に学ぶべき事柄を、インド式の徹底した分類癖をもって詳述されています。
一度は目を通しておくべき著作ではないかと思っています。


詳細は本誌で!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

★『完訳 カーマ・スートラ』ヴァーツヤーヤナ 岩本裕/訳著 東洋文庫628 1998.1.9
―岩本裕による「訳著」となる「解説+翻訳+訳注」を施した学術的定本。
★『バートン版 カーマ・スートラ』ヴァーツヤーヤナ 大場正史/訳 角川ソフィア文庫 改版 1997/4
―バートン(の著作ではないらしいが)による解説付き。

 


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2014.06.25

左利きの南野陽子さんが左手中指の骨腫瘍切除・骨移植手術

日にちがたってしまいましたが、こんなニュースです。

女優の南野陽子さんが21日、《左手中指の良性骨腫瘍切除と左肘骨移植手術》をされたそうです。
《1時間ほどの手術を行い、2日間ほど入院、3日後には仕事に復帰した》ということです。
比較的軽いようで幸いです。

・モデルプレスのニュース
南野陽子、骨腫瘍切除・骨移植手術を発表

でも南野さんが左利きだと知らない人は、「左手で良かったですね」」などと声をかけているかもしれません。

ネットでも左利きの人のこのような言葉をかけられたという話がよく見られます。

もちろんこういうことを言う人は悪意があって言っているわけではないのでしょうけれど、左利きの当人から見れば、他人の立場を考えない軽率な意見と見られても仕方ないかもしれませんよ、ってね。

たとえ主流派に属していても、常に世の中自分中心に回っているわけではありません。
ときに非主流派の人の立場も考慮して欲しいものです。

 ・・・

さて、南野陽子さんの場合はどうだったんでしょうか。

「普段通り元気に生活しておりますのでご安心ください」》とありましたが、「左利きの人が左手を」と聞けば、《普段通りの生活》ができるのかどうか、ちょっと気になります。
ケガ?病気?の状況が分からないので何とも言えませんけれど。
どのような軽傷?軽症?であれ、一日二日は多少とも気になるものです。

まあ、女優さん俳優さんの場合は、↓の記事にも書きましたように、

『お茶でっせ』記事:2014.5.15
左利き吉高由里子、NHKテレビ小説「花子とアン」で右利き役に挑戦

左利きでも役柄の関係で、右手を使う訓練をする場合もありますので、問題にならないケースもあるのかもしれませんし、どうなのでしょうか。

一日も早い回復をお祈りいたしております。

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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左利きミステリ『春夏秋冬殺人事件』齋藤栄~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii420号

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第420号のお知らせです。

 ・・・

第420号(No.420) 2014/6/21 「名作の中の左利き~推理小説編27~齋藤栄『春夏秋冬殺人事件』」は、
■名作の中の左利き■~推理小説編~の27回「齋藤栄『春夏秋冬殺人事件』」です。

長らくご愛顧いただきました「名作の中の左利き/~推理小説編~」は、今回で終了です。

これは、
 名作文学の中に登場する左利きの人物を紹介しながら、
 そこに描かれている左利きの仕草や左利きらしい点に注目し、
 左利きという性質を改めて考察する機会にしよう、
という企画でした。

 第一回↓は、2009年、海外文学の名作編でした。

第176号(No.176) 2009/4/18
「名作の中の左利き(1)『カラマーゾフの兄弟』」
http://archive.mag2.com/0000171874/20090418074500000.html


「名作編」12編(+番外編5編)を続け、そののち、今継続中の「推理小説編」(+番外編2編)を続けて来ました。

「推理小説編」の第一回は、↓でした。

第278号(No.278) 2011/9/17「名作の中の左利き
 ~推理小説編-1-推理小説と左利きについて」
http://archive.mag2.com/0000171874/20110917074000000.html


どちらも、未紹介の候補作がないわけではありません。

しかし、とりあえず続けるというのではなく、ここで一応のピリオドを打っておこうと思います。

また、いずれ機会を見て残りの作品や新たな作品を発掘し紹介してゆきたいと思います。

今後も新たな候補作を探す作業を続けていきます。
情報があれば、よろしくお願い申し上げます。


このシリーズの最終回は、東野圭吾の『どちらかが彼女を殺した』を取り上げる予定でした。

しかし今回は、本当の意味での最終回ではない、(抗弁ですが)ということで、最後の隠し玉を。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  - 自殺偽装殺人 -
  齋藤栄「冬の部 団地警察殺人事件」
   『春夏秋冬殺人事件』双葉社 より
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●自殺偽装事件
 ●普通の人?
 ●自殺しそうもない被害者
 ●良くできた連作集
 ●左利きの研究の観点から物足りない作品
 ●過去を振り返って
 ●「左利きならではの場面」を


齋藤栄『春夏秋冬殺人事件』双葉社 1982/6 
『春夏秋冬殺人事件』祥伝社 ノン・ポシェット 1995/4


詳細は本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』


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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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2014.06.19

左利きは左利きのままで(5)~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii419号

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第419号のお知らせです。

 ・・・

第419号(No.419) 2014/6/14「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その21― 左利きは左利きのままで(5)」は、
▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲―その21―左利きは左利きのままでの5回「「苦悩」か「不便」か」です。

左利きは左利きのままで、と綴ってきました。
昨今は少しはその気配が出ています。

しかし、まだまだいろいろなところで、少数派であることに起因する問題を経験します。

左利きは遺伝的要素も多く、左利きの家系に生まれた人は比較的理解ある環境で育つことになります。

それに対して左利きの家系でない場合、周囲の人たちに左利きについての知識、経験が少なく、左利きについて知らないことから、左利きの人は、様々な困難にぶつかることになります。

その結果、不便を感じたり、場合によっては苦脳に陥るケースも出て来ます。

どういうとき、不便で終わり、あるいは苦悩となるのでしょうか。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
―その21― 左利きは左利きのままで
 (5)「苦悩」か「不便」か
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ●感じ方の「程度」の問題
 ●精神的な問題
 ●肉体的・身体的な問題
 ●個人レベルか社会レベルか
 ●人生というもの
 ●必然として
 ●左利きにも優しい社会へ


詳細は本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

*左利き生活の本:
『左利きの人々』渡瀬 けん/著 中経の文庫 2009.1
―左利きの著者による、右利き偏重社会における左利きの人の不便「あるある!」エッセイ集。

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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2014.06.15

人生の教科書『HMM』+『SFマガジン』も―私の読書論57おススメ古典4

 ―第129号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2014(平成26)年6月15日号(No.129)-140615-
「私の読書論-57-「私のおススメの古典から」(4)
-人生の教科書-『ミステリ・マガジン』(2)コラム編」

【人生のあれこれはHMMが教えてくれた『ミステリ・マガジン』(2)】

本誌では、私が高校2年の夏休みから愛読している『ミステリ・マガジン』の思い出から、今回はコラム編を綴っています。

思えば『HMM』ほどではないけれど、同時期に『SFマガジン』も時折読んでいました。定期購読はしていなかったのですけれど、姉妹誌という感じで同日に発売される『SFM』ものぞいていました。

この『SFM』も今回『HMM』同様創刊700号に到達しました。
おめでとうございます。
創刊は遅かったのですが、増刊号を多数出し、追いついてしまったようです。

この『SFM』では、二人の作家に出会いました。
私の人生に大きな足跡を残す作家でもあります。

一人目は、ロバート・F・ヤング
最近では、日本人作家の三上延著「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズで、ヤングの代表作とも目される短編「たんぽぽ娘」に興味を持たれた方が増え、注目されているようです。

私が初めて『SFM』で出会ったのは、「魔法の窓」(『SFマガジン』1973年6月号、のちに『ジョナサンと宇宙クジラ』収録)。
もちろんヤング得意のロマンティックSF短編です。

この作品でヤングを好きになり、以来、掲載される作品を探しました。
のちに日本独自の作品集『ジョナサンと宇宙クジラ』ハヤカワ文庫SF(1977/6)と『ピーナツバター作戦』桐山芳男/訳 青心社
(1983)を手に入れました。
集英社文庫コバルトシリーズのアンソロジー<海外ロマンチックSF傑作選>三巻も。


もう一人の作家が、ゼナ・ヘンダースン(ヘンダーソン)です。
「されば荒野に水わきいで…」(SFマガジン 1973年10月号)が最初だったと記憶しています。
これを読んだ直後だったと思うのですが、NHKでアメリカ製だろうと思われるドラマか映画が放送されました。

これは、<ピープル>シリーズと呼ばれる地球に不時着して隠れて生きる異星人たちの物語の連作です。
のちに『果てしなき旅路』『血は異ならず』の二冊にまとめられました。

繊細な精神の持ち主が読むのにふさわしい作品だと思っています。

赤木かん子編『こころの傷を読み解くための800冊の本 総解説』自由国民社 2001.6
《「アダルト・チルドレン(AC)――子ども時代に必要な愛情と安らぎを得られずに育ち、傷ついた心を抱え、癒されぬまま大人になっている人たち」をテーマにしたブックガイド。》


にも登場する一冊で、この説明文を読んだ時、初めて自分がどういう意味合いでこの本を好んでいたのかが理解できました。

この人の短編に「なんでも箱」という有名な作品があり、色々なアンソロジーに収録されています(上記コバルトシリーズのアンソロジーにも収録)。
他の短編もなかなかのもので作品集『悪魔はぼくのペット』『ページをめくれば』の二冊出ています。


この二人の作家は、長編小説が優位の時代にあって、短編を得意とする報いられない作家たちです。
でも、『HMM』で知ったフィニイと並んで、私の<超お気に入り>の作家たちです。

*『レフティやすおのお茶でっせ』記事:2013.05.27
たんぽぽ娘 (奇想コレクション)ロバート・F・ヤングを買う
2013.03.25
ロバート・F・ヤング『たんぽぽ娘』5月28日発売(予定)!

【河出書房新社 <奇想コレクション>】
『たんぽぽ娘』ロバート・F・ヤング/著 伊藤典夫/訳
『ページをめくれば』ゼナ・ヘンダースン/著 安野玲、山田順子/訳
 

【ハヤカワ文庫SF】
『ジョナサンと宇宙クジラ』ロバート・F・ヤング 伊藤典夫/訳 
『果てしなき旅路』ゼナ・ヘンダースン/著 深町真理子/訳
 


【創刊700号記念特大号】
『S-Fマガジン』2014年 7月号

【ハヤカワ文庫SF 創刊700号記念アンソロジー】
『SFマガジン700【海外篇】』山岸真/編 アーサー・C・クラーク他/著 2014/5/23
『SFマガジン700【国内篇】』大森望/編 手塚治虫他/著 2014/5/23
 


 ・・・

詳細は本誌で!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

*『レフティやすおのお茶でっせ』記事:
2014.5.7
『ミステリマガジン』2014年6月号創刊700号と思い出のコラム
2014.5.26
私の投書が『ミステリ・マガジン』読者欄に掲載されました

◆創刊700号記念特大号
『ミステリマガジン』2014年6月号(700号)
◆投書掲載号
『ミステリマガジン』2014年7月号(701号)


◆青木雨彦・片岡義男のコラム関連本
『夜間飛行―ミステリについての独断と偏見』青木雨彦/著 講談社文庫 1981/5
『課外授業 日本推理作家協会賞受賞作全集 (35) 』青木雨彦/著 双葉社 1996/11
―ミステリにおける男と女についての独断と偏見による研究
 


『マッド傑作選』小野耕世、マッド・アマノ、片岡義男/監修 TBSブリタニカ
・I 1979/12/5 ・II 1980/4/25
―アメリカのパロディ漫画雑誌「MAD」の本
 

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2014.06.11

左利きが使いやすい道具考(3)包丁~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii418号

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第418号のお知らせです。

 ・・・

第418号(No.418) 2014/6/7 「レフティ・グッズ・プロジェクト<左手・左利き用品を考える>第23回 道具(3)包丁/ナイフ」は、
レフティ・グッズ・プロジェクト<左手・左利き用品を考える>の第23回「左利きが使いやすい 道具を考える」の<3>回目は、「左手・左利き用包丁/ナイフ」です。

今回も、こういう左用があればいいと思う道具のあれやこれやを思いつくままに取り上げていこうと思います。

今回は、包丁を見てゆきます。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  左利きが使いやすい 道具を考える<3>
  左手・左利き用包丁/ナイフ
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

 ●洋包丁と和包丁
 ●両刃も右利き用
 ●片刃
 ●右利き・左利きの概念
 ●使いにくいのは、道具のせい
 ●身体に合わない道具は…
 ●子供用左利き包丁

*【左利き用子供包丁の例】:
正広(マサヒロ) こども包丁 りす(幼児向き) 左きき用 24345
正広(マサヒロ) こども包丁 うさぎ(低学年向き) 左きき用 24344

詳細は本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

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2014.06.06

月刊化のお知らせ~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii417号

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第417号のお知らせです。

 ・・・

第417号(No.417) 2014/5/31 月刊化のお知らせは、
発行人からのお知らせ <ほぼ週刊>から<月二回刊>へです。

突然ですが、お知らせです。

創刊以来<ほぼ週刊>でお送りしてきました弊誌ですが、このたび来る7月より<月二回刊>に変更したいと思います。

6月中は今まで通り週ごとテーマで送りします。


7月からは、まだ未定ですが、現在の4テーマから、2テーマに変更します。

 ●月刊化の理由―「仕事」との兼ね合い
 ●なぜメルマガを始めたか
 ●<週刊ヒッキイ>か<月刊ヒッキイ>か


詳細は本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

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2014.06.04

この世は左利きに厳しすぎる?渡瀬けん(謙)著『左利きの人々』紹介

昨日(6月3日)辺りからでしょうか、下↓に記事にアクセスが増えています。

2011.12.31雑学文庫フェアで『左利きの人々』が…

どうしたのかなと調べてみますと、こんな記事が出たのが原因のようです。


「BOOKSTAND(ブックスタンド)」という《~旬の出版ニュースから、世の中を読み解く~》サイトに、6月2日、「この世は左利きに厳しすぎる?」なる渡瀬けん著『左利きの人々』(中経の文庫 2009.1)を紹介する<ニュース>記事が出ました。

この本が出版されたのが、2008年末ですので、すでに5年半がたとうとしています。
今頃、ニュース枠でこの本を紹介するのもどうかという気がしますが、実はこの本、左利きの本にはめずらしく初版発行以来重版を続けています。
5月1日発行の渡瀬(謙)さんのメルマガ「サイレントセールスのススメ」[494号]によりますと、11刷だそうです。

これだけ売れているのは、比較的手に取りやすい廉価の文庫本という点もありますが、やはり内容が左利きの人にとっても、<一般>の多数派を占める右利き・右使いの人にとっても、新鮮な驚きを与えるものだからでしょう。

<左利きの苦悩>といった解釈(参照↓)もあります。

『レフティやすおのお茶でっせ』2013.12.10
<左利きの苦悩>「少数派の不便」中学生人権作文コンテスト産經新聞社賞

そこまで言いますと、反発される方もあるかもしれません。
もっと単純に<不便さ>で通じる事柄でもあると思います。
(ただし、あえてこのような注釈を付ける心のうちは、汲んで頂けたら、と願います。)

さて、この本ですが、大阪にある毎日放送局のアナウンサーさんの朗読の会「おはなし夢ひろば21」2009.8.1でも取り上げられたことがありました。
招待を受けた渡瀬さんと友人である私とで観覧に行ったものでした。


『レフティやすおのお茶でっせ』2009.8.8
今週の週刊ヒッキイ―第191号「生活技術(9)渦巻切取課題(後)」
おまけコーナー
左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii
第191号(No.191)
2009/8/8「初めての生活技術(9)ハサミ..渦巻切取課題(後)」
おまけコーナー

それほどに、いかにこの世の中が右利き仕様の道具・機械・システムから成り立っているかという現実が、多くの人にインパクトを与える事実なのだ、ということでしょうか。

これを機に、左利きに対してももう少し注意を払っていただけると、幸いです。


それからもう一言、二言。

「だから左利きは損、右利きに…」という発想はやめてください。

この<左利き>と<右利き>の部分を他の言葉に置き換えたらどうでしょうか。

例えば、<男性>や<女性>でもいいですし、<痩せ>や<デブ>、<男前>や<ブサイク>、<日本人>や<外国人>、<青年>や<老人>、<健常者>や<障碍者>でもいいでしょう。
対になりそうな二元論的な言葉を代入した際、あなたはどう感じるかを考えてみてください。

それと、「両方使えれば、便利/カッコイイでしょう」というのも。


いつも言うことですが、<左利き>というのは、一つの天性であり、身体的な性質にすぎません。
どちらがどうというものではなく、人それぞれに、自然に存在することなのです。

もしどちらかがどうだという現実があるとすれば、それは人為的に拵えられたことなのです。
『左利きの人々』に書かれているような。

人の決めたことなら変更できます。
右利きに有利で左利きに不利な世の中なら、そうでないようにすればいいだけのことです。

左利きであれ、右利きであれ、それらの中間的な存在であれ、人はみな平等なのです。

<ありのままの姿>で生きてゆけばいいのです。
みなが皆、<ありのままの自分>で生きてゆける世の中に変えればいいのです。


『レフティやすおのお茶でっせ』【渡瀬けん著『左利きの人々』】に関する記事:
○2013.8.19 雑学フェアにて~渡瀬けん著『左利きの人々』:<国際左利きの日>情報3
○2011.12.31 雑学文庫フェアで『左利きの人々』が…
○2008.12.29 左利き本の新刊『左利きの人々』渡瀬けん著


★私のおススメの左利きの本 あれこれ★
*利き手と左利きの研究に関する本:
(日本)『左ききの神経心理学』八田武志/著 医歯薬出版 1996.11
―左利き研究の専門書。20年余の左利き・利き手研究を研究をまとめたもの。
『左対右 きき手大研究』八田武志/著 化学同人(DOJIN選書 18) 2008.7.20
―『左ききの神経心理学』以降、世界で研究された成果を一般向けに読み物とした本。

(イギリス)
『非対称の起源 偶然か、必然か』クリス・マクマナス/著 大貫昌子/訳 講談社ブルーバックス 2006.10
―20年にわたる利き手・左利き研究の成果をまとめた本。原著"Righthand Lefthand"から英語に関する部分等を省いたという抄訳。
(世界)
『「左利き」は天才?―利き手をめぐる脳と進化の謎』デイヴィッド ウォルマン/著 梶山 あゆみ/訳 日本経済新聞社 2006.7
―自身左利きの科学ジャーナリストが、左利きの謎に挑み世界を駆けるサイエンス・ノンフィクション。日本での左利きゴルフ大会や日本人研究者も登場。


*左利きの研究+αの本:
『見えざる左手―ものいわぬ社会制度への提言』大路直哉/著 三五館 (1998/10)
―左利きの著者による社会学的アプローチの本。明治以降の日本の社会での左利き受容、および現状と未来の考察。巻末に「左利き筆法」。
『左ききでいこう!!―愛すべき21世紀の個性のために』大路直哉・フェリシモ左きき友の会/編著 フェリシモ出版
―左利きの常識を身に付ける入門書。巻末に、実用的な左利き用品カタログや「左利き筆法」、ギター、編み物のページを収録。


*左利きの子供のための本:
『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』ローレン・ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍 2009.4
―左利きの子を持つ親で自身左利きの著者によるイギリスの有名左利き用品専門店オーナーによる、今までの日本になかった、左利きの子供を持つ親・先生へ向けた、左利きの子の生活支援のための手引書。

*左利き生活の本:
『左利きの人々』渡瀬 けん/著 中経の文庫 2009.1
―左利きの著者による、右利き偏重社会における左利きの人の不便「あるある!」エッセイ集。


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2014.06.01

目前の出来事・現在の事実『遠野物語』NHK100分de名著2014年6月

久しぶりに「NHK100分de名著」について書いてみます。

「NHKテレビ100分de名著」2014年6月は、『遠野物語』です。

名著34「遠野物語」
第1回 6月4日放送 民話の里・遠野
第2回 6月11日放送 神とつながる者たち
第3回 6月18日放送 生と死 魂の行方
第4回 6月25日放送 自然との共生

○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」
「遠野物語」2014年6月
2014年 5月24日発売

「プロデューサーNのおもわく。」に、日本人の死生観や自然観が凝縮されている『遠野物語』を読み解くことで、日本人の原点を探っていく、とあります。

確かに『遠野物語』を読んでいますと、明治時代の東北の地方の一小城下町とその周辺の村に残る言い伝えや噂話の中に、町や村の人たちが何を見て何を感じ何を考えて生きてきたのか、という日々の現実が息づいているように思います。

ゲスト講師である石井正己氏の著作を読んでいますと、柳田国男が「初版序文」で『今昔物語』とは違い、遠野出身の佐々木喜善から聞いた不可思議な話を「目前の出来事」「現在の事実」として出版したものであると書いている、とあります。

私自身は今まで、日本中にある昔話の一つの集成として、もっぱらラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の再話による怪談奇談の類や、あるいは宮沢賢治の「ざしき童子(ぼっこ)のはなし」の童話と同様な興味で読んでいました。


今回改めていくつかの本を読み、少し感じ方が変わりました。

私が今回読んだのは、『口語訳 遠野物語』、京極夏彦『遠野物語remix』、関連書としては、講師の石井正己さんの『『遠野物語』を読み解く』『図説 遠野物語の世界』、それと『いま、柳田国男を読む』ぐらいです。

当時、文明開化が都会から少しずつ地方へと浸透していく中で、田舎の文化も様変わりしてゆきます。
そういう残された最後の“昔”の文化―言い伝えによる文化―との接点のようなものが、この『遠野物語』でなのです。

それらの言い伝え文化が、まだ目の前の現実として存在した時点での聞き書きによる物語集、それが『遠野物語』である、と。

あの時代の人々の自然との接し方、人生観・死生観を、彼らの処世訓を読みとれる文化資料、文学作品として。

 ・・・

実際に番組ではどのような読み解きがなされるか、楽しみにしたいものです。


*原典:
『遠野物語―付・遠野物語拾遺』柳田国男/著 角川ソフィア文庫 新版 2004/5/26
―増補版『遠野物語』。初版『遠野物語』+『遠野物語拾遺』。
『口語訳 遠野物語』 柳田國男/著 後藤総一郎/監修 佐藤誠輔/訳 笹村栄一/挿画 小田富英/注釈 河出書房新社 改訂新版 2013/2/15
―遠野の出身の研究者による口語訳、詳細な注と地元の画家による挿絵付。
『遠野物語』 柳田 国男 (2013/10/21) Kindle版
  


【新釈版】
『遠野物語remix』京極夏彦/著 角川学芸出版 (2013/4/18)
―初版『遠野物語』119話を京極 夏彦が再構成し、語り直した著作。


(予約受付中)
『遠野物語remix 付・遠野物語 (角川ソフィア文庫 (2014/6/20)
―原典付き、読み比べができる
『遠野物語remix』京極夏彦、 柳田國男 (角川ソフィア文庫 2014/6/20)
―文庫版。
『遠野物語拾遺retold』京極夏彦、 柳田國男 KADOKAWA/角川学芸出版 (2014/6/10)
―増補版『遠野物語拾遺』二百九十九の物語を京極夏彦がその感性を生かして語り直す。
  


【ゲスト講師・石井正己氏の著作】
(私が読んだ本)
『『遠野物語』を読み解く』石井正己/著 平凡社新書460 2009/5/16
―柳田国男と『遠野物語』をめぐり人々と『遠野物語』を読み解く。
『図説 遠野物語の世界』石井正己/著 浦田 穂一/写真 河出書房新社 ふくろうの本 2000/8
―遠野の風景や関連事物の写真とともに解説する。
『いま、柳田国男を読む』石井正己/著 河出書房新社 河出ブックス 2012/12/11
  


【入門書】
『図説 地図とあらすじでわかる! 遠野物語』志村有弘/監修 青春出版社 青春新書インテリジェンス 2013/9/3


*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:
2011年11月放送:2011.10.31
アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!
2011年12月放送:2011.12.6
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK
2012年1月放送:2012.1.5
吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK
2012年2月放送:2012.1.29
新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK
2012年3月放送:2012.3.6
仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月
同:2012.4.2
NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで
2012年4月放送:2012.4.3
紫式部『源氏物語』NHKテレビ100分de名著
2012年5月放送:2012.5.2
確かな場所など、どこにもない―100分 de 名著 カフカ『変身』2012年5月
2012年6月放送:2012.6.6
<考える葦>パスカル『パンセ』NHK100分 de 名著2012年6月
2012年10月放送:2012.10.2
鴨長明『方丈記』NHK100分 de 名著2012年10月
2012年12月放送:2012.12.5
<心で見る努力>サン=テグジュペリ『星の王子さま』NHK100分de名著2012年12月
2013年1月放送:2013.1.11
呪文に頼るのもよし?~100分de名著『般若心経』2013年1月
2013年2月放送:2013.2.5
待て、そして希望せよ~NHK100分de名著『モンテクリスト伯』2013年2月
2013年3月放送:2013.3.28
どんな時も、人生には、意味がある。フランクル『夜と霧』~NHK100分de名著2013年3月(再放送)
2013年4月放送:2013.4.11
真面目な私とあなた―夏目漱石『こころ』~NHK100分de名著2013年4月
2013年5月放送:2013.5.20
水のように生きる『老子』NHK100分de名著2013年5月
2013年6月放送:2013.6.5
生きる喜びは、どこにあるのか?『戦争と平和』トルストイ~NHK100分de名著2013年6月
2013年7月放送:2013.7.9
哲学とは、愛である『饗宴』プラトン~NHK100分de名著2013年7月
2013年11月放送:2013.11.10
「物語」に終わりはない『アラビアンナイト』~NHK100分de名著2013年11月
2013年12月放送:2013.12.11
切り離された者たちへ~ドストエフスキー『罪と罰』~NHK100分de名著2013年12月
2014年1月放送:2014.1.21
花とは何か~『風姿花伝』世阿弥~NHK100分de名著2014年1月
2014年3月放送:2014.3.4
戦わずして勝つ『孫子』~NHK100分de名著2014年3月

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