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2014.03.31

古代インドの大叙事詩『マハーバーラタ』

―第124号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2014(平成26)年3月31日号(No.124)-140331-  
-古代インドの大叙事詩-『マハーバーラタ』

“ここに在るものすべては何処にもあり、ここに無いものはまた何処にもない”
(『マハーバーラタ 第1巻』<序の巻 集会の巻>「後記」山際素男 三一書房 1991/11 p.371)

という古代インドの大叙事詩『マハーバーラタ』を本誌で取り上げました。
私自身、一巻本のダイジェスト版を読んだだけで、本格的な翻訳作品は、全九巻中のまだ第二巻を読み始めたところです。

しかし、ダイジェストでもその面白さは十分感じられました。
原語からの完全訳は日本にはまだありません。
それに近いものとして、英訳からの重訳、山際素男編訳の三一書房版全9巻が唯一本格的な紹介となります。

本誌でもこの翻訳を出版された山際氏の言葉を引用していますが、これほど面白くてしかもインド文化を知る素材ともなる作品が今まで本格的に翻訳されていなかったというのは、不思議です。

東洋文庫に『ラーマーヤナ』があるのに、『マハーバーラタ』がないというのも、けったいな話と言えます。
岩波文庫でもギリシア神話の本は色々あるのに、『マハーバーラタ』からは一部の挿話しか出ていないというのも。

たいていの世界の文化史・文学史年表にも、インドの両叙事詩の名前が挙がっています。
ところが日本では、適当な翻訳がなかなか見つからないというのは、どういうことでしょうか。

西欧文化への偏向としか言えません。

昨今西欧文化が曲がり角に来ているなどと言われる状況を考えますと、このような日本の文化状況もその未来が危ぶまれます。
東洋思想、あるいは東洋と西洋の間にある世界の文化や思想、宗教にもう一度目を向けるべきでしょう。

今回、そんな感想を抱きました。


詳細は本誌で!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』


【要約】
『マハーバーラタ戦記―賢者は呪い、神の子は戦う』マーガレット シンプソンPHP研究所 2002/12
【山際素男/編訳】三一書房 全9巻 1991-98
『マハーバーラタ 第1巻』<序の巻 集会の巻> 1991/11

 

【上村勝彦/訳】ちくま学芸文庫 [1-8巻(未完)] 2002-05
『原典訳マハーバーラタ〈1〉第1巻(1‐138章)』2002/01
【入門しやすい研究書】
『マハーバーラタの世界』前川輝光/著 めこん 2006.8.1

 

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2014.03.27

PLUSフィットカットカーブはさみ(左手用ブルー)を買う

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ベルヌーイ・カーブのカーブ形状刃で、刃の根元から先まで軽くなめらか、切れ味3倍!と謳う、PLUSプラス・フィットカット・カーブはさみ(左手用ブルー)を買いました。

プラス FカットカーブSL型左手用 34-520 ブルー

イオンの文具売り場で、通常378円(だったか?)が、3月末まで198円で売っていました。日曜日は、さらに10%オフということで、178円!
通常より200円安、半額以下ということで、一度試しにと思って買ってみました。

(未だに「左手用ハサミは割高だ」とか「100円ショップでは売っていない」とか、昔ながらの思い込みでネットに書き込みしている人もいます。
 確かにプロ用や特殊なものでは割高な傾向があります。
 しかし、一般的なものではそういうことはなくなっています。
 特に、子供用のハサミなどは、各社そろって左右同一価格です。
 また、100円ショップでもたいていの店で扱っています。)

発売から一年半ぐらいたっていますが、その後もテレビ等でよく紹介され、評判になっているようです。

独特の刃のカーブが、刃の先っぽでも切りやすさを生むというのですが…。

140325plus_fcs_ab

画像の(1)がこれ。
(2)が20年少し前に買った(最初の一般用左手ハサミだった)林刃物の一般事務用左手ハサミ
(3)が2012年に買ったソニック メガサク学童はさみ(左手用黄色)

それぞれ切ってみました。
通常のハサミは、刃の根元の方は力も入り切りやすいのですが、先の方に行くにつれて刃の開き角度小さくなり、切りにくくなってゆきます。

(2)でも(3)でも、やはり先に行くにつれて若干切りにくさを感じます。

(2)(3)に比べて、このフィットカット・カーブはさみは、刃先に近づいても開き角度があまり変わらず、刃先の方でも比較的変わらぬ力で切れるように感じました。


もっと使ってみないと本当のところはわかりませんが、結構切りやすそうに思います。


 ●選択肢のなさの問題

ちょっと残念なのは、左手用は持ち手の色が選択できないこと。
右手用は、この売り場でも青のほかピンクとか置いてあって、それなりに選べます。

以前書いた記事↓をご覧いただくと、右手用の種類の豊富さが分かります。

*『お茶でっせ』記事:
2012.8.29 カーブ形状刃で切れ味3倍!プラス・フィットカーブはさみ(左手用ブルー)

左手用に関して言えば、この部分がいつものことながらさびしく感じます。


 ●子供用:フィットカットカーブジュニア左手用

子供用のフィットカットカーブさはみの左手用は、いま2種類出ているようです。
通常のはさみと、のりがべとつかないという刃をフッ素加工したものと。

この辺は、一歩前進かもしれません。

プラス はさみ フィットカットJr. 左手用 ブルー
プラス はさみ フィットカットカーブジュニア左手用 イエロー フッ素コート SC-145ML 34-673
 


*【ソニック メガサク学童はさみ左手用】
『お茶でっせ』記事:
2012.10.17 半額!ソニック メガサク学童はさみ(左手用黄色)を買う
2012.8.28 紙工作で評判!ソニック メガサク学童はさみ(左手用黄色)
ソニック メガサク学童はさみ左手用SK-367-Y黄


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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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2014.03.26

小学書写教科書左手例PJ7-5日文編~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii407号

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第407号のお知らせです。

 ・・・

第407号(No.407) 2014/3/22「≪教科書プロジェクト≫【小学書写教科書に左手書字例を!】PJ7-5 日本文教出版編」は、
【小学書写教科書に左手書字例を!】プロジェクトの第7回「6社教科書をのぞいてみる (5) 日本文教出版「小学書写」」です。

┏ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┓
 【小学書写教科書に左手書字例を!】プロジェクト・7
6社教科書をのぞいてみる (5) 日本文教出版「小学書写」
┗ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┛

もうお忘れになられたかもしれませんが、【小学書写教科書に左手書字例を!】プロジェクトです。
小学書写教科書を出版している6社の教科書をネットの情報を元にチェックするシリーズです。

過去4社(東京書籍・学校図書・三省堂・光村図書)の教科書を見て来ました。

今回は、日本文教出版の教科書です。
平成21年度大阪書籍より発行を引き継いだものです。

 ●「小学書写」(大阪書籍から版権譲渡)
 ●編集方針はよいが…
 ●左利き/左手書きの子供に対しては
 ●お手本が左、右側に空白のマス
 ●持ち方と手の置き方
 ●硬毛の関連学習
 ●硬毛ともに左手書きで
 ●カラーユニバーサルデザインには配慮するのに…
 ●まず“差別”の認知を

oooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo

▼過去の【小学書写教科書に左手書字例を!】プロジェクト・一覧


詳細は本誌で。

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(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

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2014.03.19

左利きとミステリ2「利き腕について」廣澤吉泰~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii406号

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第406号のお知らせです。

 ・・・

第406号(No.406) 2014/3/15 「名作の中の左利き~推理小説編24~左利きとミステリ「利き腕について」廣澤吉泰(2)」は、
≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■の~推理小説編24~「「利き腕について」廣澤吉泰(2)」です。

前回に引き続き、国産本格ミステリ誌『ジャーロ』の連載コラム 廣澤吉泰氏の「〈MYSTERYランダムウォーク〉第18回 利き腕について」の後半の紹介です。

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  - 左利きとミステリ -
  コラム「利き腕について」廣澤吉泰
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『ジャーロ』2013年冬号 NO.49 光文社(2013/11/15)掲載


 ●左利きとミステリ―国産三作品
 ●「原罪SHOW」における左利き描写
 ●一般的個性としての左利き
 ●左利きのトリックを必要としない小説
 ●謎解きミステリの場合


『歳時記(ダイアリイ)』依井貴裕/著 東京創元社 1991.9
『メルカトルと美袋のための殺人』麻耶雄嵩/著 講談社ノベルス 1997.6
『メルカトルと美袋のための殺人』麻耶雄嵩/著 集英社文庫 2011/8/19


『ザ・ベストミステリーズ2012 (推理小説年鑑) 』日本推理作家協会/編 講談社 2012/7/6
『ヘルたん』愛川 晶/著 中央公論新社 2012/2/24


【前回】
・『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第399号(No.399) 2014/1/18「名作の中の左利き~推理小説編23~左利きとミステリ「利き腕について」廣澤吉泰」
・『お茶でっせ』2014.1.22
左利きとミステリ「利き腕について」廣澤吉泰~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii399号


詳細は本誌で。

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2014.03.17

理にかなった?<筆を持った左手に右手を添える>両手書き

いつも興味深い左利き情報を紹介しているガボちゃんのブログで、こんな左手書きの実例を教えてもらいました。

2014.3.11 ホントの両手書き?

この記事でふれているのは、
高校講座 芸術(美術Ⅰ/書道Ⅰ)第18回 書道 生活に生きる書 ~手書きのぬくもり~
のなかの「職人一筆」のコーナーで紹介されていた、左利きの寿司職人(画像で確認したところ、握り方が左勝手です)の白幡泰三さんの毛筆書きです。


お店のお品書きを手書きされているのですが、その方法が一般的な筆の持ち方・書き方とは違っています。

左手で持った筆に右手を添えるように書いています。
お品書きですので、大筆ではなく、小さめの筆です。

NHKに断りを入れて、画像から切り取った写真を入れるのがいいのでしょうけれど、面倒なので下手くそですが自家製のイラスト画像で説明します。

140317

(画像:左手で筆を持ち、右手で左手親指を持ち、両手を添えて書く)

私が見たところを描写しますと、左手で普通に小筆?を持ち、その左手に右手を拝むように添えて、左手の親指を右手の親指と人差し指で持って、右手のリードで左手に持つ筆を動かしています。

私なりに解釈しますと―

(1)筆を持つのは難しいので、利き手で分担する
(2)現行規範となっている横画を左から右へ等の運筆は、左手では書きにくく右手/腕が書きやすいので、右手/腕の動きで書く

ということでしょうか。

ただ左利きの場合、右手/腕の動きは頼りないので、それを左手/腕が補い、両者が協力し合っている、といったところでしょう。

右への横画や右払いなどは右手/腕がリードし、左手/腕が付いてゆく。
逆の左払いなどでは左手/腕がリードして右手/腕が付いてくる。
といった左右の役割分担が知らないうちにできているのかもしれません。

考えようによれば、理にかなった<左利き>毛筆書字法と言えます。

この方法を利用すれば、右利きの教師でも、左利きの子供への右手での指導が可能になるでしょう。
新しい書字教育法につながるかもしれません。


 ●手や腕の動きで字を書く人もいる

私の知っている範囲で、左利きで子供のころに右手を使うように指導を受けた人のなかに、字は右手になったが箸はダメだった、という方が少なくありません。
こういう人の場合、右手で字を書いている場合でも、主に手や腕の動きで書いているケースがあります。

「手や腕(の動き)で字を書く」とはどういうことかといいますと、筆記具―仮に鉛筆とすれば、鉛筆を右手の親指と人差し指の間に挟んで固定し、指の屈伸といった動きを利用しないで、手そのもの腕そのものの動きで書く、という書き方です。

たとえば、左利きの人が毛筆で書く場合、右手では大筆を使って大きな文字は書けるが、小文字を小筆を使って書くときは右手ではダメで、左手でないと書けない、という人がいます。
これは大きな動きで書く大きな字は、手や腕の動きで書けるけれど、小文字は手や腕の動きでは書きにくいからではないでしょうか。

小さな筆で小さな字を書く場合は、鉛筆で字を書くのと同じ要領ですので、より動きの小さな、指先の器用さで書く必要があります。
その点大きな文字は、大きな動きで書けるわけで、手や腕の動きだけで十分対処できます。


以前紹介しました(↓の記事)

『お茶でっせ』2012.2.8
左利きでも万年筆は使えます。『レフティ生活 万年筆編』―左手書字の研究

『レフティ生活 万年筆編』の管理人のMagさんも、ペンを動かすこと考えずに、右手で持つ角度「/」をそのまま左手で確保し、全体の動きとしては「手」で書くやり方を実践されています。


 ●右利き右手書きの人にも…

昨今、鉛筆(筆記具)の持ち方がおかしい人が増えていると言われます。
実際によく見かけるおかしな持ち方の例として、親指と人差し指の間に鉛筆を固定して、手/腕の動きで書いている人がいます。

鉛筆(筆記具)の正しい持ち方と言われるものは、親指・人差し指・中指の三本の指で鉛筆を保持し、これらの指の屈伸運動で書く、というものです。
もちろん、大きな文字を書くときは、手首を使い、肘や肩を使い、より大きな動きをカバーすることになります。

右利きで右手で字を書く人にも、こういう持ち方で書いている人が少なくありません。
書ければよい、とも言えますが、どうでしょうか。


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2014.03.16

なんための会話か?~渡瀬謙『朝5分! 読むだけで「会話力」がグッと上がる本』

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(画像:渡瀬さんのメッセージと著書)

友人で左利き仲間でもある渡瀬謙さんの新しい著作が届きました。(実際に届いたのは、10日ほど前のことです。)
今回は誰でも手に取りやすい感じの文庫本で、会話の力をつけようという本です。


 ●内気な人ほど心苦しいもの

会話と言えば、簡単そうで、でも気にし始めると意外と難しいもの。
初対面の人、さほど親しくない人、さらに困るのは、普段から苦手だなあと思っている人との会話ですね。

特に(私もそうですが)無口な、内気なタイプの人の場合は、余計に負担に感じるものです。
最初の一声が掛けにくい、何を話したらいいのか分からない…。

そういう人でもスムーズな会話が身に付く、という助言集です。

1時間の会話は50通の手紙より値打ちがある。》 ――セヴィニェ夫人「ピエール・リネへの手紙」1649年3月25日 (『ラルース世界ことわざ名言事典』角川書店 より)
上の名言にもあるように、会話というものは、単なる人付き合いの潤滑油だけではなく、使い方によってはもっと深い人間関係を作ることができる武器ともなるのです。

そんな会話を窮めるためにも、本書は役に立つのではないでしょうか。

 ・・・

渡瀬 謙/著『朝5分! 読むだけで「会話力」がグッと上がる本』永岡書店 (2014/2/17)


目次

はじめに
序章 会話が苦手な人が多いのはなぜだろう?
第1章 まずは会話の基本を知るところからはじめよう!
第2章 会話上手が当たり前にやっていることって意外と単純
第3章 シチュエーション・タイミング別会話術
第4章 もう一歩踏み出した会話に挑戦しよう!
第5章 これをやったらアウト!会話のタブー集
第6章 さらにコミュニケーションを高める会話力を身につけよう!
おわりに


 ●なんのための「会話」なのかを考える

序章では、「会話上達の予備知識」として4つ。

昨今、会話が苦手という人が増えて来た理由と、そもそも会話とは何かについて。
実は、会話には目的があったのです。

第1章以降、「会話の上達ポイント」としての具体的な助言が5番から53番まで、という構成です。

会話が上手と言われる人はこんなことをしているよ、とか。
こんな場面ではこうしよう、話題の見つけ方は…、とか。
逆に、これだけはやってはダメなこと、とか。
色んな場面、状況での会話の心構えやポイントを押さえています。
そして、単に会話を成立させるだけではなく、そもそもの目的を達成しましょう、という内容です。


 ●会話とは「話す」と「聞く」の言葉のキャッチボール

簡単に結論だけを書きますと、表紙絵にもなっているように、会話とは(言葉の)キャッチボールだ、ということでしょう。
キャッチボールで大事なことは、お互いに相手の捕りやすいところに投げる、ということです。

会話でもこの「相手の身になって」というのがポイントだ、というのです。

ただしキャッチボールができるには、最低条件といいましょうか、あるいはもっと強く言えば、絶対条件とでもいうべきものがあるのです。
それは、相手の投げたボールを捕る、ということです。

ボールをキャッチできない人にキャッチボールはできません。

会話で言えば、相手の話を聞く、ということです。
話すよりもまず聞く。
発信よりも受信です。

ベストセラーに『聞く力』なんて言う本もありますよね。


渡瀬さんに怒られるかもしれませんが、おまけで秘密を伝授しましょう。

会話で大切な心掛けは、「相手のハート(感情面)にフォーカスする(注意を向ける)」という視点を持つことです。

詳しくは本書をお読みください。


*渡瀬さんからのメッセージ―

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『朝5分! 読むだけで「会話力」がグッと上がる本』 (渡瀬 謙・永岡書店)
__________________________________

口下手、あがり症にもかかわらず、
リクルートで全国トップ営業になった著者が、
しゃべりが下手でも会話上手になれる秘訣を大公開!

会話力を上げるには、「話す」よりも「聞く」ことを重視しよう!
そのためにすべきこととは・・・?

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 ●『“内向型”のための雑談術』と比べてみた

渡瀬さんの書いた類似本として、↓があります。

『“内向型”のための雑談術―自分にムリせずラクに話せる51のルール』大和出版 (2010/06)


目次
はじめに 「内向型専門の雑談術」だから、あなたもムリなくできる!
序章 以前は、私も大の「雑談苦手」だった!―超内向型人間が苦闘の末につかんだ“会話の極意”とは?
第1章 内向型には「内向型ならではの雑談術」がある―もう、誤った常識、ルールにしばられるのはやめよう!
第2章 これで、初めて会う人ともラクに雑談できる!―内向型の悩みのタネ、“初対面のカベ”をどう乗り越えるか?
第3章 よく顔を合わせる人とは、この要領で雑談しよう―これなら口ベタでもできる、ストレスがかからない!
第4章 こんなとき、どうする?苦手なシーン別の雑談術―この方法で、逃げ出したくなる場面も切り抜けられる!
第5章 「一歩上をいく雑談」で相手の信頼をつかみとろう―これで完璧、人づきあいがどんどんラクになってくる!
おわりに 雑談は、あなた自身を映し出す鏡である

2010.6.18
渡瀬謙の新著『“内向型”のための雑談術』届く


今回改めてパラパラッとのぞいてみました。
基本的によく似た助言がなされています。
二つ少ない51項目ですね。

ただこちらは、あくまでも“内向型”(タイトルには書かれていませんが)営業マン向けの営業トークとしての「雑談」の方法で、<営業をよりスムーズに進めるため>の、という目的に沿った取り組みの本です。


それに対して、今回紹介する本書『朝5分! 読むだけで「会話力」がグッと上がる本』は、もっと広く、一般の人向けに書かれた<会話術>の本です。
内向型の人が書いた本なので、会話が不得手だという人(には内向型の人が多いと思われます)なら、誰でも取り組める助言にあふれています。

それはなぜかといいますと、元々会話のレベルの低い人だった著者が書いたものだからです。


 ●会話はストレス社会を緩和する

『“内向型”のための雑談術』でも一番大事なこととして著者が上げていたことは、「ありのままの自分でいることが人づきあいの原点」(p.213)でした。

この基本的な姿勢は、今度の会話本でも同じです。

私がこの著者に肩入れする最大のポイントが、ここにあるように思います。
「ありのままの自分でいること」を重要視するこの姿勢にこそ、現代を生き抜くための重要なポイントがあるのです。
それは「ストレスを最小に」という願いが込められているからです。

現代はストレス社会と言われています。

適切な会話は、人付き合いの潤滑油であり、ストレス社会を緩和する役割も担っています。
この本を読んで、心地よい会話を身に付けて、人付き合いのストレスを減らしたいものです。


左利き仲間で友人・渡瀬謙の著書についての記事
(◆印:ビジネス書/□印:口ベタ・あがり症の“内向型”営業マンのための営業本)

◆2013.10.7 臆病は慎重!… 渡瀬謙『内向型人間のリーダーシップにはコツがある』
・2013.8.19 雑学フェアにて~渡瀬けん著『左利きの人々』:<国際左利きの日>情報3
◆2013.3.7 渡瀬謙『元リクルートNo.1の 日本で一番"効率"のよい営業法 このムダをなくすだけで、グングン売上が伸びる!』
◆2012.5.23 小さな努力で大きな効果:渡瀬謙『あなたの評価をガラッと変える たった3秒の声がけ習慣』
◆□2012.2.26 克服ではなく付き合う姿勢で:渡瀬謙『「あがり症営業マン」がラクに売るための6つの習慣』
・2011.12.31 雑学文庫フェアで『左利きの人々』が…
◆2011.7.13 渡瀬謙の新刊『相手が思わず本音をしゃべりだす「3つの質問」』届く
◆2011.6.10 流れ星に願い事…渡瀬謙『たった5秒のあいさつでお客様をザクザク集める法』
◆【渡瀬謙/監修『毎日役立つ!もう悩まない!!即効ビジネスマナー』日本文芸社2011.1】
・2011.5.19 週刊ヒッキイhikkii260左利き教本について考える(2)おさらい
◆2011.3.4 新社会人奮闘記ラノベ 渡瀬謙『新入社員ヒロと謎の育成メールの12ヵ月』
◆□2010.6.28 実践で学ぶ本、渡瀬謙『営業は口ベタ・あがり症だからうまくいく』
◆□2010.6.18 渡瀬謙の新著『“内向型”のための雑談術』届く
◆□【『内向型人間の人づきあいにはコツがある』大和出版】
・2009.12.12 今週の週刊ヒッキイ―第201号「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ<特別編>」
 ★左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii
第201号(No.201) 2009/12/12「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ<特別編>」
 <特別編>原点に戻って―最初につまずかないこと または、左利き人間の生き方にはコツがある
◆□2009.3.4 お知らせ:友人渡瀬謙の新著「内向型営業マンの売り方にはコツがある」
・2008.12.29 左利き本の新刊『左利きの人々』渡瀬けん著

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※本稿は、レフティやすおの他のブログに転載しています。
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2014.03.15

古代の古典から-古代英雄叙事詩「私のおススメの古典から」(1)

―第123号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2014(平成26)年3月15日号(No.123)-140315-  
私の読書論-54-「私のおススメの古典から」(1)
 -古代の古典から- 古代英雄叙事詩

本誌では、私が読んでいる数少ない古代の英雄叙事詩について書いています。
『イリアス』『オデュッセイア』『アエネーイス』は過去に本誌でも紹介済みです。
今読みかけているのが、古代インドの二大叙事詩『マハーバーラタ』『ラーマーヤナ』です。

こちらは長大で簡単には読み進めません。
結構苦戦しています。
多分、読み終わることはないのではないか、とちょっと悲観しています。

まあ、得意のチョイ読みを続けて、いずれの日にか全うしたいものです。

まずは、<ストーリーを楽しむ>という姿勢でいいのではないかと思います。
難しいことは抜きにして、気軽に読んでみましょう。

「求めよさらば与えられん」と昔から言います。
<学ぶ人は何からでも学ぶ>が私の信条です。

どんな読み方でも得られるものはあります。

まず本は読むことが一番です。
「本はひもとかなければただの木片に過ぎない」と言いますから。


*私のおススメの英雄叙事詩
『イリアス』[上下] 松平千秋/訳 岩波文庫 1992.9
 


詳細は本誌で!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』
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2014.03.12

左利きへの悲しい誤解・拾遺~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii405号

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第405号のお知らせです。

 ・・・

第405号(No.405) 2014/3/8 「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その21― 左利きは左利きのままで(2)左利きへの悲しい誤解~拾遺」は、
▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲―その21―の第2回「左利きへの悲しい誤解~拾遺」のまとめです。

今年の▲左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲―その21― は、原点に立ち返って「左利きは左利きのままで」というテーマで考えてゆきます。


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―その21― 左利きは左利きのままで
 (2)左利きへの悲しい誤解~拾遺
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今回は、右手使いを指導する<「矯正」すべきかどうか?>という議論について最近読んだネット記事とそれに関する私の書いたブログ記事を元に、色々と考えてゆこうと思います。

『お茶でっせ』記事:
2014.2.26 左利きへの悲しい誤解:
今の時代でも「小さい子どもの左利き」は直した方がいい理由


 ●左利きに対する偏見と無知と誤解に満ちた内容
 ●「左利き=悪」という偏見
 ●左利きへの誤解
 ●左利きへの無知
 ●渡辺和子『置かれた場所で咲きなさい』
 ●諦めるという選択

*参考文献:
・ヘンリー・D・ソロー『森の生活―ウォールデン―』佐渡谷重信/訳 講談社学術文庫 1991.3.10
・渡辺和子『置かれた場所で咲きなさい』幻冬舎 2012.4.25


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2014.03.06

左利きが使いやすいカメラ4~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii404号

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(画像:左=京セラ・サムライSAMURAI Z2-L、右=キヤノンPowerShot N)

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第404号のお知らせです。

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第404号(No.404) 2014/3/1「レフティ・グッズ・プロジェクト<左手・左利き用品を考える>第20回 カメラ<4>まとめ」は、
「レフティ・グッズ・プロジェクト<左手・左利き用品を考える>」の第20回「カメラ<4>」のまとめです。

昨年11月以来のカメラ編のまとめです。
第403号(No.403) 2014/2/22「第8回<LYグランプリ>2014 読者大賞 各賞発表」のなかでもお知らせしましたように、【審査員大賞】として左右共用中央シャッター・カメラ【キヤノンPowerShot N】を選出しました。

今回はこのカメラを中心に書いています。

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  左利きが使いやすい カメラを考える<4>まとめ
  【キヤノンPowerShot N】に見る
  左手・左利き専用カメラと左右共用カメラの可能性  
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 ●左手専用カメラ【京セラ・サムライSAMURAI Z2-L】

*『レフティやすおの左組通信』
左利きphoto gallery〈HPG4〉世界初 左手用カメラ/京セラKYOCERA サムライSAMURAI Z2-L
*『レフティやすおのお茶でっせ』
2004.8.5 今は昔 世界初左手用カメラ、京セラ サムライSAMURAI Z2-L

 ●使ったこともないのに知ったかぶる人たち
 ●自分で作っていた時代
 ●左右共用化
 ●体感して欲しい【キヤノンPowerShot N】

*『お茶でっせ』「PowerShot N」の記事:
2013.1.28
左(利き)右(利き)の手を選ばないカメラCANON PowerShot N
2013.1.30
左利きも楽しめる新カメラ、キヤノンPowerShot N4月下旬発売
2013.4.26
注文しました!左手でもシャッターを切れる!キヤノンPowerShot N
2013.5.15
届きました!左右共用カメラ・キヤノンPowerShot N
2013.9.11
左利きが使いやすいカメラ1-PowerShot N~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii380号
2013.11.7
LGPJ18左利きが使いやすいカメラ3変化~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii388号

*本誌:
第380号(No.380) 2013/9/7 「レフティ・グッズ・プロジェクト
<左手・左利き用品を考える>第17回 カメラ<1>キヤノンPowerShot N」
第388号(No.388) 2013/11/2「レフティ・グッズ・プロジェクト
 <左手・左利き用品を考える>第19回 カメラ<3>変化~」

*キヤノンPowerShot N
キヤノン:PowerShot N|概要
キヤノン:PowerShot N Special Contents|Top
キヤノンのPowerShot Nが、シャッターなし+左右対称ボディーに至った必然
・【並行輸入品】Canon PowerShot N 12.1 MP CMOS Digital Camera with 8x Optical Zoom and 28mm Wide-Angle Lens (Black)

・PowerShotN ホワイト●Canon (中古品)

 ●可能性としての左手用カメラ
 ●多様性の時代、寛容の時代に


詳細は本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「左利きが使いやすいカメラ5~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii404号」を転載したものです。
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2014.03.04

戦わずして勝つ『孫子』~NHK100分de名著2014年3月

「NHKテレビ100分de名著」2014年3月は、『孫子』です。

名著31『孫子』
第1回 3月5日放送 戦わずして勝つ!
第2回 3月12日放送 心をつかむリーダーとは?
第3回 3月19日放送 勝つための知略
第4回 3月26日放送 勢いを作り出せ!
[語り手] 湯浅邦弘

○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」「孫子」2014年3月
湯浅邦弘
生き抜くための智略がある/戦わずして勝つ――それが最上の策である
2014年 2月25日発売定価550円(本体524円)


『孫子』は、十三篇から成っています。
古代中国の春秋戦国時代のに成立したとされ、孫武(紀元前500年ごろの人)の作と言われる兵法書です。

町田三郎訳『孫子』(中公文庫〈BIBLIO〉)によりますと―

第一の「計篇」は序論。
「計篇」を含む「作戦篇」「謀攻篇」の三篇は、総論。
第四「形篇」から第五「勢篇」第六「虚実篇」は、戦争の一般的規定を述べる戦術原論。
第七「軍争篇」から「九変篇」「行軍篇」「地形篇」「九地篇」の五篇は、各論で、具体的な状況設定の下での戦術を述べる。
第十二「火攻篇」第十三「用間篇」はその補遺で、全篇の結び。

大別すれば、「計篇」から「虚実篇」までの前半六篇は戦略論、第七「軍争篇」から後半七篇は戦術論―ただし、一般論で、そういう意味で『孫子』は、全篇が戦略論といえる、そうです。

武田信玄やナポレオンなど古今東西の名将により愛読されたと言われています。


 ●百戦百勝は善の善なる者にあらざるなり

冒頭、こう書いています。

兵とは国の大事なり、死生の地、存亡の道、察せざるべからざるなり。》金谷治訳注『新訂孫子』岩波文庫「始計篇第一」p.26

戦争とは国家の大事である。〔国民の〕死活が決まるところで、〔国家の〕存亡のわかれ道であるから、よくよく熟慮しなければならぬ。》同 p.28

だからこそ、もし戦うときは勝たねばならないのです。
しかも《百戦百勝は善の善なる者にあらざるなり。》と書いています。
勝ちに勝ちを続けるのは善ではないというのです。
戦わずして相手が降参してくるのが善だと。

百戦百勝は善の善なるものにあらざるなり。戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり。》「謀攻篇第三」p.45

百たび戦闘して百たび勝利を得るというのは、最高にすぐれたものではない。戦闘しないで敵兵を屈服させるのが、最高にすぐれたことである。》同 p.45-46

『孫子』のいいところは、こういう非戦、不戦を念頭に置いての兵法であるという、国家における戦争の意義を十分に把握した思想の上にある兵法であるという点ではないでしょうか。


 ●戦わずして勝つ法―情報戦

『孫子』における基本的な考え方は、「戦わずして勝つ」にあります。
戦うことは、たとえ勝利を得たとしても国を民を疲弊させることはあっても、決して利益にはならないと考えるからです。

もちろん負ければ、悲惨な結果が待っていることは必定です。

そこでなるべく戦わずに勝つほうを考えようとするのが、『孫子』の兵法というものになっています。

そのために一番大事なことは、戦う相手のことを十分に知るということであり、また自分の方もよく知るということになります。
まず情報を得るということですね。


『孫子』でもっとも有名な言葉として一般に流布されているのは、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」というものです。
実際には、敵ではなく、彼と表現されています。

彼れを知りて己れを知れば、百戦して殆うからず。》>「謀攻篇第三」p.52

この言葉に集約されると言っても過言ではないでしょう。


 ●戦わずして勝つ法―諜報戦

さらに『孫子』では一番最後に置かれている「用間篇第十三」に示される、間諜戦です。
スパイの使い方です。
現代においてもインテリジェンスということが言われています。

これを活かして戦う前に勝つ、といった作戦を示しています。

此れ兵の要にして、三軍の恃(たの)みて動く所なり。》「用間篇第十三」p.184
この間諜こそ戦争のかなめであり、全軍がそれに頼って行動するものである。》同p.185

人生においても、戦うことが善となるとは限りません。
また戦って勝ち続けることが最善でもありません。
戦えば、どうしても傷つく人が出ます。
自分もまた傷つくこともあります。
憎しみを倍加させることにもなりかねません。

そのため、被害を最小にするためにも、互いの正確な情報を知ることが必要で、そのために諜報戦は欠かせないというのです。
まさに、《彼れを知りて己れを知れば》というところです。


 ●兵とは詭道なり

兵とは詭道なり。》「計篇第一」p.31
戦争とは詭道――正常なやり方に反したしわざ――である。》同 p.32

戦争において勝つためには、真っ向からぶつかるのではなく、敵をだます、敵の裏をかく、敵の不意を突く、うまく敵の勢いをいなして、自分有利に進めることだと言います。


凡そ戦いは、正を以て合い、奇を以て勝つ。故に善く奇を出だす者は、窮まり無きこと天地の如く、竭(つ)きざること江河の如し。》「勢篇第五」p.66

およそ戦闘というものは、定石どおりの正法で――不敗の地に立って――敵と会戦し、状況の変化に適応した奇法でうち勝つのである。だから、うまく奇法を使う軍隊では、〔その変化は〕天地の〔動きの〕ように窮まりなく、長江や黄河の水のように尽きることがない。》同 p.66-67

状況に応じて正攻法だけでなく、奇手を打つ。
これが戦いに勝つ方法だという。


 ●王を、兵士を使いこなす方法―リーダー論

事前に情報を得て十分な計画を立て、勝てると判断した時に開戦する。
その後も、常に情勢判断を怠らず、相手の動きに対処して、臨機応変に押したり引いたり柔軟な戦法を駆使して消耗を最小にして、終戦を目指す。

そして、最善の戦争は、戦わずして勝つことだ、というわけです。
戦わなければ、国も軍隊も互いに疲弊することなく、その分憎しみも減るでしょう。

このように、『孫子』は、単なる戦争の方法を書いた兵法や戦争論の書であるのみならず、人生においても重要な作戦、戦術を授けてくれる教養書でもあるのです。

また勝つためには、組織として機能していることが不可欠の要素です。
そのための王に取りいる方法や懐柔する方法、兵士を使いこなす方法など、リーダー論や処世訓とも言うべきものも含まれています。

古今東西、名将と呼ばれる人々が愛読したと言うのも、うなずけます。


 ●有名な言葉―「風林火山」「呉越同舟」「始めは処女の如く~」

また『孫子』で有名な言葉には、以下のようなものもあります。

戦国時代の武将武田信玄の旗指物に使っていた言葉「風林火山」や、敵味方が一緒に協力するという「呉越同舟」の言葉の語源となった表現です。
「風林火山」

其の疾(はや)きことは風の如く、其の徐(しずか)なることは林の如く、侵掠(しんりゃく)することは火の如く、[...] 動かざることは山の如く》「軍争篇第七」p.94

「呉越同舟」
夫(そ)れ呉人(ごひと)と越人(えつひと)との相い悪(にく)むや、其の舟を同じくして済(わた)りて風に遇うに当たりては、其の相救うや左右の手の如し。》「九地篇第十一」p.152

そもそも呉の国の人と越の国の人とは互いに憎みあう仲であるが、それでも一しょに同じ舟に乗って川を渡り、途中で大風にあったばあいには、彼らは左手と右手との関係のように密接に助けあうものである。》同 p.153

「始めは処女の如く~あとは脱兎の如く」といった言葉もよく知られています。

始めは処女の如くにして、敵人 戸を開き、後は脱兎(だっと)の如くして、敵 拒(ふせ)ぐに及ばず。》「九地篇第十一」p.163

はじめには処女のように〔もの静かに〕していると敵の国では油断してすきを見せ、その後、脱走する兎のように〔するどく攻撃〕すると、敵の方でとても防ぎきれないのである。》同 p.165

 ・・・

さて、番組ではどのように紹介されるのか、大いに楽しみにしています。


*私の読んだ本:
金谷治訳注『新訂孫子』岩波文庫 2000/4/14
―原文・読み下し文・訳注・現代語訳・(巻末)語句索引:有名な語句等を調べるのに重宝。
*私が持っている本:
町田三郎訳『孫子』中公文庫〈BIBLIO〉改版 2001/11/25
―読み下し文・訳注・現代語訳。「原文」なしがマイナスか。
 


*[語り手] 湯浅邦弘氏の著作:
湯浅邦弘訳『ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 孫子・三十六計』角川文庫ソフィア 2008.12
湯浅邦弘『孫子の兵法入門』 角川選書 2010/2/10
―第一部 孫子兵法二十講/第二部 中国兵法の展開/第三部 中国の軍神/附録 中国兵法小事典
 

*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:
2011年11月放送:2011.10.31
アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!
2011年12月放送:2011.12.6
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK
2012年1月放送:2012.1.5
吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK
2012年2月放送:2012.1.29
新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK
2012年3月放送:2012.3.6
仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月
同:2012.4.2
NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで
2012年4月放送:2012.4.3
紫式部『源氏物語』NHKテレビ100分de名著
2012年5月放送:2012.5.2
確かな場所など、どこにもない―100分 de 名著 カフカ『変身』2012年5月
2012年6月放送:2012.6.6
<考える葦>パスカル『パンセ』NHK100分 de 名著2012年6月
2012年10月放送:2012.10.2
鴨長明『方丈記』NHK100分 de 名著2012年10月
2012年12月放送:2012.12.5
<心で見る努力>サン=テグジュペリ『星の王子さま』NHK100分de名著2012年12月
2013年1月放送:2013.1.11
呪文に頼るのもよし?~100分de名著『般若心経』2013年1月
2013年2月放送:2013.2.5
待て、そして希望せよ~NHK100分de名著『モンテクリスト伯』2013年2月
2013年3月放送:2013.3.28
どんな時も、人生には、意味がある。フランクル『夜と霧』~NHK100分de名著2013年3月(再放送)
2013年4月放送:2013.4.11
真面目な私とあなた―夏目漱石『こころ』~NHK100分de名著2013年4月
2013年5月放送:2013.5.20
水のように生きる『老子』NHK100分de名著2013年5月
2013年6月放送:2013.6.5
生きる喜びは、どこにあるのか?『戦争と平和』トルストイ~NHK100分de名著2013年6月
2013年7月放送:2013.7.9
哲学とは、愛である『饗宴』プラトン~NHK100分de名著2013年7月
2013年11月放送:2013.11.10
「物語」に終わりはない『アラビアンナイト』~NHK100分de名著2013年11月
2013年12月放送:2013.12.11
切り離された者たちへ~ドストエフスキー『罪と罰』~NHK100分de名著2013年12月
2014年1月放送:2014.1.21
花とは何か~『風姿花伝』世阿弥~NHK100分de名著2014年1月

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