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2013.08.28

ブログネタ「両利きになる練習したことある?」:<国際左利きの日>情報4

8月13日<国際左利きの日>に関連した情報の第4弾です。

(第1弾)
2013.8.13 8月13日<国際左利きの日>企画「ヒダリキックマガジン」で始まる!
(第2弾)
2013.8.18 レフチャス(LEFTEOUS)day2013:<国際左利きの日>情報2
(第3弾)
2013.8.19 雑学フェアにて~渡瀬けん著『左利きの人々』:<国際左利きの日>情報3

 ・・・

今回は「左利き」ネタではなく「両利き」ネタですが、関連ネタということで紹介します。


130816blog_neta_ryoukiki


 ●両利きになる練習したことある?

アメブロで、ブログネタ「両利きになる練習したことある?」というのをやっていました。
(クチコミ投稿期間 2013年07月31日~2013年08月14日)

詳細
結果

【両利きになる練習したことある?】
ある:73.3%
ない:26.8%
(足すと100%を超しますが、元の情報のままです。)

投稿記事の意見の中に、「両方使わないともったいない」というのがありました。
これはこれで「なるほど!」な考えです。

まあ、下↓のようなサイトもあるぐらいですから、それはそれでいいのでしょう。

両利きマスターズ: 両利きになりたい人が両利きになるためのサイト


ただ、このサイトの冒頭にもこんなふうに書かれていますが、

このサイトは両利きになりたい人が両利きを目指す事を目的に作成しました。両利きとは、左手も右手も同じくらいに使えるようになるという素晴らしい特技で、極めることができれば、日常生活において色々な事がはかどるようになります。

実際に、練習した人は多いようですが、それで成功したかどうかというと…。

まあ、難しいと思いますよ。

でも、それでいいのです。
なぜなら…。


 ●「両使い」は本当に得か?

両方使えたらホントにいいのか、と言いますと、実はどうなんだろう? といつも疑問に思っています。

私自身(強度の)左利きで、基本的に左しか使えません。
そうは言っても、世の中は右利き優位の右利き偏重社会ですので、否応なく右手を使わざるを得ないケースが出て来ます。
そういう場合右手/側を使うので、自然と(右利きの人よりは)左右がそれなりに使えるようになってきます。

また、仕事等で新たな技術を習うとき、まずは右手で教えてもらい、自己流で左手に移行させるという作業をする場合があります。
私はハンダごてや電動ドライバーなどは右手でも左手も同じように使えます。

ところが、右利きの人の場合、たいていのことが右手だけでできてしまいます。
たとえば、パソコンやテレビの電源を入れるような利き手でなくてもできる簡単な作業にしても、右手を自然に伸ばした向かって右側の位置にスイッチがあり、右手で使うのが便利になっているのです。
わざわざ左手をエイヤッと伸ばす必要はないのです。

日常生活では左手だけを使う必要というものがほとんどないのです。

そういう右利き優位の社会の中で、徐々に右使いを身に付けた“ちょっとだけ「両使い」”の私から見て、「両使い」の優位性云々はどうも納得できません。

本当に「両使い」が有利なら、もっとそういう人が増えているはずです。
自然淘汰説を適用するなら、といった意味あいですが。


「両使い」を野球でたとえれば、右打ち専門打者と左打ち専門打者に対して、両打ち打者(スイッチヒッター)でしょう。

実際には両打ちの打者は極端に少なく、現役で誰でも知っているような有名な選手と言えば、楽天の松井、阪神の西岡の両選手ぐらいです。
大半の選手は、どちらか一方です。

三冠王になった選手でも、野村さんにしろ王さんにしろ落合さんにしろ、みな片側打ちです。
イチロー選手にしろ松井秀喜選手にしろ、左打ち一本です。

これは、両打ちを身に付けるのは容易なことではない、という証明でしょう。
結局、自分の得意な側をより磨く方がより有効で、誰にとっても簡単な成功法ではないか、ということです。


利き手/側の問題にしても同じで、「両使いで得をする」とか、「効率よく作業する」というのは、勘違いではないか。

もちろん、ゼロとは言いませんが、コスト・パフォーマンスの点からいっても、あまり効果がないのではないか、という気がします。
努力の割に報われないものなのです。

要するに、成功した人だけが得をするのです。
先に紹介しました“両使い”サイト(「両利きマスターズ」)の言葉にもありましたように、《極めることができれば》という条件が付くからです。

「両利き」という言葉がありますが、これは右/左利きの中間に位置する人々における便宜的な呼び方だと考えます。
両方とも少しは使える、または利き手が動作ごとに右や左の両方に分かれるというケースです。
いってみれば、動作によって右手なり左手なり、両方ともそれぞれに利き手の役割を果たすことがある、という人。
利き手が動作ごとに左右混ざっている人です。
ホンモノの「両利き」=すべての動作でまったく同じレベルで使える人は、非常に稀です。)


 ●「両使い」の人

実際に「両使い」と言えそうな人はいます。

それは、かつてよくあったような左利きを特定の作業(字を書く、箸を持つ)のみ右手使いに「変換」させた(かつては「矯正」と呼んだ行為)人というのではなく、元々利き手も非利き手もある程度使えるという人

通常利き手の偏りの強い人では、たとえば右利きであれば、右手10の能力に対して左は3とか。
でも、そういう人では、右手の能力7でも左も6とか。

どちらかで傑出はしていなくても、両方そこそここなす能力があるというような。


このブログネタ「両利きになる練習したことある?」について書いている、こちらのブログ記事「練習してなる?」の中で「ガボちゃん」は、利き手/側と非利き手/側の違いを、ある動作を《マスターするまで比較的楽なのが利き側で、そうでないのが非利き側》、といったふうに説明されています。
私なりに言いかえれば、マスターするのが早い方、マスターしやすい方、が利き手/側ということでしょう。


 ●「習慣化する」

もしどうしても、「両使い」になって得をしたいと望むのなら、私から一つ提案があります。

訓練で身に付けるより、「自然と身に付ける」という方法です。

第二の天性と言われる「習慣化する」ということですね。
左利きの人が右利き仕様の社会の中で右使いを自然と身に付けるように。

これならできなくもない、という気がします。

よく左利きの人の中には、「だんだん右利きになって行く」という人がいます。
先ほども書きましたように、右利き偏重社会の中ではだんだんと右使いに慣れてくるものなのです。
大半は簡単な作業や動作だけですけれど。

そういうふうに習慣化するのです。

ただこの場合も、右利きの人の場合は、最初は訓練に始まります。
なぜなら、先ほども申しましたように右利きの人の場合、日常的に左手を使う機会自体が少ないからです。
意識的に行動しない限り、左使いしなくても済むのです。

で、最初のうちは意識的な行動としての訓練ですから、それなりの覚悟が必要と言ってもいいでしょう。
その行動が習慣化するまでは、努力あるのみです。


 ●脳と可塑性について

人間の脳には、確かに可塑性があります。
特に若ければ若いほど。

言ってみれば、補う力ですね。

事故にあっても補償する。
脳が多少損傷しても損傷個所を迂回して他の部分でなんとかする。

左右の両脳があるのは、そういうバックアップの意味もあるのでしょう。
高次機能でも、訓練で回復するという例があるようです。


脳には可塑性があるので、「利き手」を変えることもできる、というような考えもあるようです。

ただ、だからと言って「やればできる」とばかりに強制するのはどうでしょうか。
先ほども言いましたように、コスト・パフォーマンスを考えるべきでしょう。

脳自体に可塑性があり、ある程度のフォローができると言っても、実際には人により「利き」(偏側性・一側優位性)の偏りの度合いが違うわけです。

比較的軽度の偏りならば、どちらもある程度使える可能性が高いわけです。
しかし、強度の偏りを持つ人の場合は、偏りを克服するには、やはりかなり強度の訓練が必要になるでしょう。

なにしろ脳神経系の再構築が必要になるのですから。

そういう努力をしてまで必要になることかどうか、というのをしっかり見極めなければなりません。

「両使い」(「両利き」と呼びたいのなら、それでもいいですが)よりも、元々持っている「才能」である自分の「利き」を活かす方がいい、と私は思います。


*利き手と左利きの研究に関する3冊の本:
(日本)
『左対右 きき手大研究』八田武志 化学同人(DOJIN選書 18) 2008.7.20
―1996年11月刊『左ききの神経心理学』以降、世界で研究された成果を一般向けに読み物とした本。
(イギリス)
『非対称の起源 偶然か、必然か』クリス・マクマナス/著 大貫昌子/訳 講談社ブルーバックス 2006.10
―20年にわたる利き手・左利き研究の成果をまとめた本。
(世界)
『「左利き」は天才?―利き手をめぐる脳と進化の謎』デイヴィッド ウォルマン/著 梶山 あゆみ/訳 日本経済新聞社 2006.7
―自身左利きの科学ジャーナリストが、左利きの謎に挑み世界を駆けるサイエンス・ノンフィクション。
  

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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