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2013.03.28

どんな時も、人生には、意味がある。フランクル『夜と霧』~NHK100分de名著2013年3月(再放送)

「NHKテレビ100分de名著」2013年3月は、昨年8月の再放送フランクル『夜と霧』でした。

第1回 3月6日放送 絶望の中で見つけた希望
第2回 3月13日放送 どんな人生にも意味がある
第3回 3月20日放送 運命と向き合って生きる
第4回 3月27日放送 苦悩の先にこそ光がある


昨年の本放送も今回の放送も見ていません。
残念ことに、この番組自体見る機会がなくなっています。
(録画とかいろんな方法があるではないか、と不思議に思われるかもしれませんが…。)

それでも一言書いておきたいというのが、正直なところです。
やっぱり誰かに自分の意見を聞いて欲しいのでしょうね。

 ・・・

○NHKテレビテキスト
フランクル『夜と霧』 2013年3月 (100分 de 名著) 諸富 祥彦 (2013/2/25)


今回のシリーズの講師、明治大学教授・諸富祥彦氏の編著書『『夜と霧』ビクトール・フランクルの言葉』を読みました。

『夜と霧』ビクトール・フランクルの言葉 諸富 祥彦 (2012/7)


この本は、『夜と霧』はじめ、フランクルの著書から、これはという言葉を抜き出して、それぞれのテーマごとに並べたもののです。

--
目次
1 強制収容所での体験
2 愛することについて
3 生きることの「むなしさ」について
4 人生の「苦しみ」について
5 生きる意味について
6 仕事について
7 幸福について
8 時間と老いについて
9 人間について
10 神について
11 生きるのがつらい人へ―心理療法的助言と苦しみへの対処法
--

フランクルへの入門書といったところです。

「はじめに」で、諸富祥彦氏がフランクルの思想のエッセンスをまとめています。

中でも私が共感したのは、
「どんな時も、人生には、意味がある。」
であり、その他の要点をまとめると、
「あなたを必要とする何かがあり、誰かがいて、あなたを待っている。」
「人生を投げ出しさえしなければ、いつか人生にイエスと言える日が来る。」
という点でしょう。

どんなに困難な状況にあっても、人生に「生きる意味」を見い出し、希望を持ち生き抜く―という姿勢を、フランクルの著書から学びたいものです。


下↓の記事で書いたことですが、

待て、そして希望せよ~NHK100分de名著『モンテクリスト伯』2013年2月

『モンテ・クリスト伯』の末尾の言葉、「待て、そして希望せよ」とは―

「志を持ち続け、常に準備を怠らず、来るべきチャンスを待て!」

もっと簡単に言えば、「希望を持って、チャンスを待ちましょう」というところです。


フランクルの言うのもきっと、それと同じことでしょう。

人生というものは、どんな困難な状況にあろうとも、希望を失わず、チャンスを待ち続ければ、いつかは報われる日が来るのだ、と。

ここには共通したものがあります。

それが、人生の真実というものなのでしょう。

・デュマ『モンテ・クリスト伯』 2013年2月 (100分 de 名著) 佐藤 賢一 (2013/1/25)
・モンテ・クリスト伯〈7〉 (岩波文庫)
・モンテ・クリスト伯 7冊美装ケースセット (岩波文庫) アレクサンドル デュマ
  


以前
2012.10.02 鴨長明『方丈記』NHK100分 de 名著2012年10月
に書いた文章も再掲しておきます。

--
 ●8月:フランクル『夜と霧』

8月のフランクル『夜と霧』に関して簡単に書いておきますと―

この本は、やはり一つの古典として、一度はお読みいただきたい、と思います。
極限下における人間の在り方、心の持ち方といったものを考えさせられます。
人間の本質に迫る、心理学者の貴重な体験に基づく著作です。

ドストエフスキーに『死の家の記録』という作品があります。
この作品以後、ドストエフスキーがドストエフスキーになった、と言えるのではないか。
その転換点となった作品だろうと思っています。
一介のロマンス作家から19世紀最大の文豪に変えた、記念碑的なもの。

『死の家の記録』は、彼のシベリア流刑囚としての体験に基づく著作です。
それに対して、さらに恐ろしい究極の極限下に置かれた人たちの体験の記録が、この『夜と霧』です。

私は一度、旧版の訳本を手に取りました。
ところが、巻末の写真にショックを受け、結局読めないままに終わりました。
後年、新版の訳本で、やっと読むことができました。

私の経験から言いますと、初めてお読みになる場合(特に若い方)は、新版を手に取られる方がよいかと思います。
やはり目から入る刺激は強く、心の準備が必要だと思うからです。

・『夜と霧 新版』ヴィクトール・E・フランクル
・『夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録』V.E.フランクル
 

・『死の家の記録』ドストエフスキー (新潮文庫)

--

*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:
2011年11月放送:2011.10.31 アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!
2011年12月放送:2011.12.6 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK
2012年1月放送:2012.1.5 吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK
2012年2月放送:2012.1.29 新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK
2012年3月放送:2012.3.6 仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月
2012.4.2 「NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで」
2012年4月放送:2012.4.3 紫式部『源氏物語』NHKテレビ100分de名著
2012年5月放送:2012.5.2 確かな場所など、どこにもない―100分 de 名著 カフカ『変身』2012年5月
2012年6月放送:2012.6.6 <考える葦>パスカル『パンセ』NHK100分 de 名著2012年6月
2012年10月放送:2012.10.2 鴨長明『方丈記』NHK100分 de 名著2012年10月
2012年12月放送:2012.12.5 <心で見る努力>サン=テグジュペリ『星の王子さま』NHK100分de名著2012年12月
2013年1月放送:2013.1.11 呪文に頼るのもよし?~100分de名著『般若心経』2013年1月
2013年2月放送:2013.2.5 待て、そして希望せよ~NHK100分de名著『モンテクリスト伯』2013年2月

2013年4月放送:
2013.4.11 真面目な私とあなた―夏目漱石『こころ』~NHK100分de名著2013年4月
2013年5月放送:2013.5.20
水のように生きる『老子』NHK100分de名著2013年5月
2013年6月放送:2013.6.5
生きる喜びは、どこにあるのか?『戦争と平和』トルストイ~NHK100分de名著2013年6月
2013年7月放送:2013.7.9
哲学とは、愛である『饗宴』プラトン~NHK100分de名著2013年7月
2013年11月放送:2013.11.10
「物語」に終わりはない『アラビアンナイト』~NHK100分de名著2013年11月
2013年12月放送:2013.12.11
切り離された者たちへ~ドストエフスキー『罪と罰』~NHK100分de名著2013年12月

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