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2013.02.05

待て、そして希望せよ~NHK100分de名著『モンテクリスト伯』2013年2月

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なんと2月の「NHKテレビ100分de名著」『モンテクリスト伯』だそうです。

第1回 2月6日放送
 読み出したら止まらない その秘密
第2回 2月13日放送
 復讐する者される者 巧みな人間描写
第3回 2月20日放送
 革命が生んだ文豪
第4回 2月27日放送
 待て、そして希望せよ ~デュマのメッセージ~


 ●待て、そして希望せよ

見ている見ていないに関わらず、一言書きたくなってしまいます。
なぜなら私の座右の銘が、新庄嘉章訳のダイジェスト版『モンテ・クリスト伯』のラストに出てくる教訓の言葉、「待て、そして希望せよ」だからです。

その昔プー太郎時代、姉の書棚にあったこの本を読んで、このラストの言葉に感動して手帳に書きつけたのです。
この言葉が生きる支えになった、と言っても過言ではないでしょう。

・モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)
・モンテ・クリスト伯 7冊美装ケースセット (岩波文庫) アレクサンドル デュマ
 


・デュマ『モンテ・クリスト伯』 2013年2月 (100分 de 名著) 佐藤 賢一 (2013/1/25)

何を信じて生きるのか
 必要なものは――待つこと、そして希望すること。
--

先にも書きましたように、『モンテ・クリスト伯』の最後に出てくる言葉が、有名な「待つこと、そして希望すること」です。

現代の邦訳では、多くは「待て、そして希望せよ」と訳されているようです。

岩波文庫版・山内義雄訳では「待て、しかして希望せよ」とあり、新潮社版『世界文学全集〈第3-5〉モンテ・クリスト伯』(1961-62)での山内義雄訳では、「待て、而うして希望せよ」とあります。
この「而(しか/しこう)して」とは、接続詞の「そうして」「それから」の意味です。

佐藤氏によりますと、原文では単に二つのことを並べて言っているだけで、順番としての「それから」の意味はないそうで、「待つこと」と「希望を持つこと」の二つのことが大事だ、という意味だそうです。

私流に解釈して言いますと、

「志を持ち続け、常に準備を怠らず、来るべきチャンスを待て!」

もっと平たく言えば、「希望を持って、チャンスを待ちましょう」というところです。


何十年も前にダイジェスト版は読みましたが、私自身まだこの作品の完訳を読んだことがありません。
そのうち読んでみようと思いつつそのままです。

今度一度読んでみようと思います。

でも、入手できる本の訳文が古めかしい印象で、できれば新訳本が出て欲しいものです。


追記(2013.5.21):
*新訳版:
『モンテ=クリスト伯』アレクサンドル・デュマ作 大矢タカヤス訳 新井書院 (2012/6/27)
―A5判変形ペーパーバック、横組み・1486ページの一巻本、挿絵295枚収録、3800円+税。


新訳版が出ていたんですね、小出版社で。
未見ですが、古い訳本が多い中での新訳。オリジナルの挿絵も豊富で期待できそう。ただし横組みというのが、私にはちょっと…。
↓で試し読みできます。
内容見本

噂では、続刊として↓のヴェルヌ本も出るとかでないとか…?!
━━


 ●ジュール・ヴェルヌ版<モンテ・クリスト伯>

私の大好きな作家にジュール・ヴェルヌがいます。

彼は、《SFの父》あるいは、19世紀の科学冒険小説《驚異の旅》シリーズの作家として有名です。

実は彼の著作に、ヴェルヌ版<モンテ・クリスト伯>とも言うべき作品があります。
邦題『アドリア海の復讐』がそれです。

巻頭にヴェルヌからデュマの息子にあてた書状と、その返書が掲載されています。

ヴェルヌは、本作品を父アレクサンドル・デュマ(大デュマ/デュマ・ペール)の追憶に捧げるとし、

この作品で、わたしはマーチャーシャ・サンドルフを〈驚異の旅〉叢書におけるモンテ・クリスト伯たらしめようと試みた。
と書いています。
息子の小デュマ(デュマ・フィス)は、
あなたと父とのあいだにはきわめてあきらかな文学上の親近性がありますので、文学的にいえば、彼の息子はわたしよりもむしろあなたなのです。
とし、二人が兄弟であることを快とすると綴っています。

内容自体は、もちろん本家の方が分量的にも大きく、波乱万丈と言えるでしょう。
しかし、ヴェルヌの作品も上下二巻とこじんまりとまとまった、しかしそれなりにスケール感のある作品に仕上がっています。
私は楽しく読んだ記憶があります。

ヴェルヌの名作といえば、やはり『地底旅行』『八十日間世界一周』『海底二万里』などでしょう。
あるいは、『月世界旅行』や日本では児童文学の定番となっている『十五少年漂流記』といったところです。

しかし、この作品も非常に楽しめる冒険復讐物語です。
ついでと言ってはなんですが、この作品もお読みいただければ、と願わずにはいられません。


*ジュール ヴェルヌ版<モンテ・クリスト伯>
・アドリア海の復讐〈上〉 (集英社文庫―ジュール・ヴェルヌ・コレクション)
・アドリア海の復讐〈下〉 (集英社文庫―ジュール・ヴェルヌ・コレクション)


*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:
2011年11月放送:2011.10.31 アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!
2011年12月放送:2011.12.6 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK
2012年1月放送:2012.1.5 吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK
2012年2月放送:2012.1.29 新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK
2012年3月放送:2012.3.6 仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月
2012.4.2 「NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで」
2012年4月放送:2012.4.3 紫式部『源氏物語』NHKテレビ100分de名著
2012年5月放送:2012.5.2 確かな場所など、どこにもない―100分 de 名著 カフカ『変身』2012年5月
2012年6月放送:2012.6.6 <考える葦>パスカル『パンセ』NHK100分 de 名著2012年6月
2012年10月放送:2012.10.2 鴨長明『方丈記』NHK100分 de 名著2012年10月
2012年12月放送:2012.12.5 <心で見る努力>サン=テグジュペリ『星の王子さま』NHK100分de名著2012年12月
2013年1月放送:2013.1.11 呪文に頼るのもよし?~100分de名著『般若心経』2013年1月

2013年3月放送:
2013.3.28 どんな時も、人生には、意味がある。フランクル『夜と霧』~NHK100分de名著2013年3月(再放送)
2013年4月放送:
2013.4.11 真面目な私とあなた―夏目漱石『こころ』~NHK100分de名著2013年4月
2013年5月放送:
2013.5.20 水のように生きる『老子』NHK100分de名著2013年5月
2013年6月放送:2013.6.5
生きる喜びは、どこにあるのか?『戦争と平和』トルストイ~NHK100分de名著2013年6月
2013年7月放送:2013.7.9
哲学とは、愛である『饗宴』プラトン~NHK100分de名著2013年7月
2013年11月放送:2013.11.10
「物語」に終わりはない『アラビアンナイト』~NHK100分de名著2013年11月
2013年12月放送:2013.12.11
切り離された者たちへ~ドストエフスキー『罪と罰』~NHK100分de名著2013年12月

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