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2012.04.27

東野圭吾『容疑者Ⅹの献身』、米MWA・エドガー賞を逃す!

まあ、ある意味ではいたしかたないかもしれません。
だって外国語の翻訳作品なので、大賞の候補に挙げてもらえるだけで、よしだと思うのです。

なにしろ<アメリカ探偵作家クラブ(MWA)>の大賞ですからね。


私ならやはり「外国語部門」といったくくりにする方がふさわしいと思います。
外国の作品でも同じ英語圏ならいざ知らず、元は日本語作品ですから。

でも、こうして日本のミステリが、大賞候補として取り上げてもらえるだけ、進歩でしょう。

因みに、日本人作家の作品がノミネートされるのは、2004年桐野夏生『OUT』以来の二度目。
前回、桐野さんも受賞は「アウト」でした。

いずれそのうちどなたかが…、という気になります。


私個人としては、大賞に決まったというモー・ヘイダーさんの「Gone」が気になりますね。

東京でのクラブホステスなどアジア滞在を経て作家となり、在日体験を元にした「TOKYO」という著作もある。
(読売新聞【ニューヨーク=柳沢亨之】2012年4月27日(金)12時7分配信)

翻訳が待たれます。


最近の日本人―特に若者が“内向き志向”といわれています。
翻訳ものも売れないと言われます。
外国が身近になり、あこがれの対象ではなくなった、という面も大きいのでしょう。

しかし、外国には日本にはないものが、当然いっぱいあります
それらの中には、すばらしいものが沢山あります。

日本のよさを知る意味でも外国のものを知る必要もあります。
食わず嫌いでなく、翻訳ものも試していただければ、と思います。

アメリカの人たちも日本語の作品を翻訳ものとして受け入れ、大賞の候補に挙げてくれているのですから、日本の我々もドンドン海外の作品にふれて行きたいものです。


●容疑者Xの献身 (文春文庫)
●OUT 上 (講談社文庫) 桐野 夏生
 


*関連記事:
・2012.1.24 東野圭吾『容疑者Xの献身』が米エドガー賞候補に
・2004.3.5 『OUT』桐野夏生
・2004.5.2 OUTはアウト/桐野夏生「OUT」エドガー賞逃す

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※本稿は、レフティやすおの他のブログに転載しています。
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2012.04.25

右利きと左利きの恋人たち『左ききの名画』~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii309号

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先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第309号の告知です。

 ・・・

第309号(No.309) 2012/4/21「名作の中の左利き~推理小説編6『左ききの名画』R・オームロッド」は、
「名作の中の左利き~推理小説編」の6回目です。

今回紹介していますのは、残念ながら、現在は絶版の翻訳長編ミステリです。

『左ききの名画』R・オームロッド/著 野中千恵子/訳
 社会思想社・現代教養文庫〈ミステリ・ボックス〉(1993.3)
 (原題)BY DEATH POSSESSED (1988)


名画に隠された恋人たちの秘密と悲劇。
そして連続殺人事件と名画に絡む悪党のボスを相手に回してのコンゲーム…。

「並んで座って、同じパレットを使うってことは、片方が無理な姿勢で身を寄せてパレットに手をのばさなきゃならない。でも一人が左利きだったら問題はないわけだ。二人がいつもパレットを間に置いて共用してたのは、一人が左利きだったからじゃないかな」》p.104
画家と娘、左利きと右利きの恋人たちは、一つのパレットを挟んで座り、同じ風景を描きます。 この情景がなんとも麗しい。

右利き同士や左利き同士では難しい、利き手の異なる者同士でなければ生まれない情景です。
これだけでも左利き小説として評価しても良いのではと思ってしまいますね。


はたしてどちらが右利きでどちらが左利きだったのか? が一つの争点となりますが…。
それぞれの利き手を決めるポイントはいかに?

ミステリとしてもなかなか楽しめる名作だと思います。

詳しくは、本誌で。

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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2012.04.22

5月21日朝は大阪で282年ぶりに金環日食!

5月21日の朝、日本の多くの人が住む地域で、金環日食が見られるといいます。
日本では25年ぶり、大阪ではなんと282年ぶりだそうです。
(産経新聞3月26日朝刊記事による―画像)
120326sankeisinbun_kinkannisshoku


次に近畿圏で見られるのは、2041年とのこと。
29年先、たぶん私は生きていないのではないでしょうか。
(東大阪市児童文化スポーツセンター・ドリーム21、パンフレット「プラネタリウム」vol.83より―画像)
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6時ごろから、東のほうでは9時ごろまで観察できるそうです。

本格的に観察するには、それなりの道具も必要でしょう。

でも一般の素人が一生に一度?の体験として親しむ程度なら、あまりお金をかけることなく、しかもある程度眼の安全を確保でき、かつコンパクトカメラかなんかで気軽に記録もできる、そういう道具があれば、と思います。
観察用メガネだけでも売っていますが、観察する限りは、金環日食が起きる簡単な理屈や、観察のための具体的な方法や知識なども教えてくれる本があればいいですね。


本屋さんには特設コーナーを設け、いろいろなメガネ付きの解説書が並んでいます。

そんな中で、一番安く(¥500)、かつ内容的にも十分なものとしては、これ↓がいいのではないか、と思いました。
初級から中級までの天文ファンのための雑誌》『星ナビ』の増刊号。

『月刊 星ナビ増刊 金環日食を見る 2012年 5月号』


各地における予測観測時間進行具合も示されています。

A5版のシート状の「日食観察プレート」が付いていて、自分で切り取る手間は必要ですが、メガネ二つ、カメラ用の簡易減光フィルターも作れます。

私は面倒なので、そのままかざして使ってもいいかと思います。
また、コンパクトカメラを使う方法も説明されています。
これで十分記録できそうです。

詳細は↓
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1枚で数人分の日食めがねが作れ、撮影用の簡易減光フィルターとしても使える「日食観察プレート(A5判)」付き。マンガによる現象解説のほか、各都市での欠け方のタイムテーブルやデジカメでの撮影法など。

■付録:日食観察プレート(A5判)
全面で安全に太陽を観察できる「日食観察プレート」。ハサミやカッターで加工できるので、
数人分の日食めがねや撮影用の簡易減光フィルターも作れます。

■マンガでわかる金環日食
日食の起こるしくみや太陽の危険性、デジタルカメラでの撮影方法から、望遠鏡や専用グッズを
使った安全な観察方法まで、マンガでわかりやすく紹介しています。

■金環日食と部分日食の日食時刻表
自分の住んでいる場所では金環日食が見えるの? 何時ごろにどの方角を見れば良いの? 
そんな場合に便利な地図と日食タイムテーブルです。

■金環日食や部分日食をカメラで撮る
思い出に、あるいは記念として日食を撮影しておきたい人は必見。付録の「日食観察プレート」で
作る簡易撮影フィルターの使い方や、ピント・露出の合わせ方を解説します。

■金星の太陽面通過とケアンズ皆既日食
5月21日の金環日食が終わっても、空ではまだまだ楽しい現象が続きます。
6月6日の金星の太陽面の通過、そして11月にオーストラリアで見られる皆既日食の概要を案内しています。

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新聞記事で紹介されていたおススメは、これ↓

『2012年5月21日 金環日食観測ノート <安全・くっきり!日食メガネ付き>』相馬 充:監修 ¥ 525

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見る! 楽しむ! 観察する! 記録する! 日食のしくみから、各地の見え方や時刻、正しい観察のしかた、 そして観測の結果を残す記録ページも収録。 観測メガネ付きで、子どもから大人まで、家庭でも学校でも、金環日食を存分に楽しめます!
932年ぶりに日本の広い地域で見られる素敵な天体ショーを、この一冊で楽しもう。
付属のカード型太陽日食メガネ(アイソテック社)は、クラス最高レベルの画像鮮明度。目の安全に配慮された高品質の日本製です。

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ぜひ、当日はよい天気でありますように、とそれだけを願っています。

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2012.04.19

左利きとマナー(3)先生が困るから~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii308号

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第308号の告知です。

 ・・・

第308号(No.308) 2012/4/14「左利きとマナー(3)先生が困るから」は、
「左利きとマナー」の3回目です。

今回も少し本筋から外れますが、ちょっと気になるブログ記事を取り上げてみました。

直接マナーとは関係ないとも言えますが、マナーとは、「人を不快な気持にさせないための約束事」、あるいは「人に迷惑をかけないための約束事」、というふうに解釈しますと、この記事も一概に関係ないとはいえないか、とも思います。

子供が左利きで、左手で字を書くと先生が習字を教えるときに困るだろう、というので、右手で字を書かせようと考えている、というのですが…。

 ●先生が困るから
 ●ピリオド奏法
 ●その子供の「オリジナル」の性質に合わせる
 ●学校の先生は教えるプロ
 ●先生は困らない
 ●習字(毛筆)のために字は右手で―はナンセンス
 ●子供が困るから

詳しくは本誌で。

*参照:
・『お茶でっせ』2004.11.05
左利きの本だなぁ:児童文学編『すえっ子のルーファス』は左利き
・『すえっ子のルーファス』エレナー・エスティス/著、ルイス・スロボドキン/絵、 渡辺 茂男/訳 岩波少年文庫
―先生に右手で字を書くよう指導を受け苦闘するルーファス。進級後の新担任は左利きに理解を示し、左手の自由を取り戻し息を吹き返すルーファスの元気いっぱいの物語。

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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2012.04.15

カフカの小説から題名について考える

私の読書論-32-初心者のための読書の仕方を考える(14)
最初の一冊の選び方(11) 本選び(選書)の方法 IV 直接法(3)
書名【後編】別冊 編集後記
―第79号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」


★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2012(平成24)年4月15日号(No.79)-120415-
私の読書論-32-初心者のための読書の仕方を考える(14)
最初の一冊の選び方(11) 本選び(選書)の方法 IV 直接法(3)書名【後編】


本誌では前回に引き続き、題名について書いています。

小説における題名について考えるのに役立ちそうな文章に出会いました。
見ておきましょう。

池内紀編訳『カフカ寓話集』(岩波文庫 1998.1.16)の巻末「解説」に―

カフカは二種類のノートを使っていた。「四つ折り」とよばれる大型ノートに長篇を書き、短篇には「八つ折り」とよばれる小型のノートを使った。大半はタイトルがなく、ブロートが整理して著作集をつくった際に題をつけた。「雑種」(引用者注:岩波文庫『カフカ短篇集』所収)もその一つである。/ということは、カフカ自身はべつだん「雑種」といったイメージで、これを書いたわけではなかったかもしれないのだ。... 》p.234

カフカの短篇にてらし語り手「私」の文脈で読み直すと、どうなるだろう? ... ブロートのつけたタイトルを消し去って読むと、カフカがこれを書いていた方向性といったものがはっきりするのではあるまいか。つまり、名声という方向、歴史に記される栄誉ということ。》p.235

「ブロート」というのは、カフカの遺作を編集し出版した、カフカの友人でチェコの作家マックス・ブロート(1884-1968)のことで、無名のサラリーマン作家であったカフカの著作を今日に伝えた功労者でもありますが、「ブロート問題」と呼ばれるカフカの著作における編集上の問題を残した人物でもあります。

要するに、文章の改編や削除などを行ったというのです。
さらにタイトルがないものには、自分でタイトルをつけた。

先に引用した池内氏の文章は、カフカがタイトルをつけなかった作品にブロートが自分の考えでタイトルをつけたために、カフカが意図したものとは誤った印象を与えることになった、といっているわけです。

小説の場合は、他のビジネス書や実用書などの場合では、大きく異なります。

イメージさえ内容に合致していれば良い、という面もあります。
細部の解釈は読者任せでもよいのです。

そうは言いましても、やはりそれなりのルールというものはあるでしょう。
名無しの権兵衛は困りますが、ないものはない、という区別の付け方も必要かもしれません。

 ・・・

本誌本文で、「書名が最も重要な判断材料である」と書きました。
これは多分に、小説や詩のような創作作品以外の分野においてです。

ところが、この重要な「書名・題名・タイトル」は、必ずしも書いた本人=著者が自分で決められるものではない、ということです。
もちろん、カフカの場合は自分で書き遺さなかったのですから、本人の意向が反映されなかったという点についてはどうしようもないのですけれど。

現在商業出版される本に関しては、書き手だけでなく、本の作り手=編集者や営業担当等の意向が大きく反映されるようです。
そこでは、「売れる」という要素が重んじられるのは否定できないことですが、本来の意図であるところの「内容を示す」という点が疎かにされては、やはりまずいのです。

 ・・・

タイトルをつけるというのは、簡単そうで非常に難しいものがあります。

読者の側から言いますと、やはり奇をてらわず、十年後にも百年後にも通用するような、長くもなく短くもなく、中身を十全に示すものを、とお願いしたいものです。

*
池内紀編訳『カフカ寓話集』(岩波文庫 1998.1.16)
池内紀編訳『カフカ短篇集』(岩波文庫 1987.1.16)

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※本稿は、『レフティやすおの作文工房』より
2011.12.31「カフカの小説から題名について考える」を転載したものです。
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2012.04.14

AKB48あっちゃん前田敦子の直筆画像に見る左手書字の特徴

(左手書字考)

AKB48あっちゃん前田敦子さんは、左利きだと聞いています。
3月でしたか、ドコモのCM(寄せ書きプロジェクト)でAKB48メンバーによる応援メッセージの画像がありました。

そのなかのあっちゃんの分を見ますと、いかにも左手で書いた文字の特徴が現れているように感じました。

(画像:前田敦子応援メッセージ)
Akb48_maeda_atuko

(※画像はこちら「AKBメンバーがかわいい制服で応援してくれるドコモCM画像まとめ」からお借りしました。)

説明してみましょう。

横書きのものですが、全体の文字の並びも、個々の文字のそれぞれの横画でも、右下がり(\)のものが見られます。

直線(A)を見ていただきますと、直線(K)・(B)とは違い、やや右下がり(\)と言えます。
直線(K)はどちらかといいますと、右上がり(/)傾向です。
これらに対して直線(B)はほぼ水平。


個々の文字でも、「願」「原」の上の横画「一」は明らかに右下がり(\)になっています。

「願」の字が下手っぽく見える理由の一つです。
しかも、他の部分―「泉」や「頁」の横画など―では右上がりの横画となっているため、バランスが取れなくなっています。
この辺が下手っぽく見えてしまいます。
(「原」と「頁」が別の字のように、少し離れているのも原因でしょう。)


日本の文字は、特に漢字は、横画が右上がり(/)―ものの本によりますと、「∠6度ぐらいの右上がりがきれいに見える」とあります。
これは「右手書きの癖」を「標準」とする美意識からきているものだと思います。


名前部分の「前田」「田」の上の横画「敦子」「敦」「子」の横画にも、やや右下がり(\)のものが見えます。

これらの横画における右下がり(\)傾向が、左手で書いたときの文字の特徴といえます。

ただこの名前の部分は、やはり書き慣れているのか、全体に可愛い感じにまとまっています。
右下がりの横画であっても、全体に統一されているため、あまり違和感なく見ることができます。

一概に「右下がりだからダメ」ということはないでしょう。
要はバランスが取れているか、全体としての統一感だろうと思います。


左手書きの人では、特に横書きの場合、右方向に進むにつれて、右下がり(\)になりやすいのです。
これは、左肩・左肘・左手首を支点に半円を描くように腕・手を動かすところから来るものです。

ちょうどクルマのワイパーを振り下ろす(∠)ように動くのが、左手で書くときの左から右への横画の特徴です。


一方、右手で書く場合は、これのちょうど反対で、右肩・右肘・右手首を支点にワイパーを振り上げる形に動きます。
その結果、右手で書く左から右への横画は、右上がり(/)になります。


(画像:高橋みなみ応援メッセージ)
Akb48_takahasi_minami


次に、私の好きな高橋みなみさんのものと見比べてみましょう。

こちらは典型的な右手書きの文字、右上がり(/)の文字になっています。

直線(A)・(K)・(B)、すべて右上がり気味(/)になっています。
特に中断のところは文字がダブる行になっているためもあり、漢字とかなの違いもあって、非常にバランスのとれた右上がり(/)になっています。

次に、それぞれの文字も、気持ちいいぐらいすべての横画が右上がり(/)になっています。

見ていても気持ちいい、元気いっぱいな跳ね上がりっぷりの文字です!


ついでに他のメンバーも見ておきましょう。

(画像:大島優子、柏木由紀、小嶋陽菜、指原莉乃)
Akb48_1


(画像:篠田麻里子、峯岸みなみ、横山由依、渡辺麻友)
Akb48_2


みなさん右利き・右手書きなのかどうか存じませんが、見たところ、ほとんどの方が「右上がりの文字列/横画」の傾向がみられます。

一人大島優子さんのみ、非常に律義な性格なのでしょうか、横画が定規で引いたように水平です!

(画像:ドコモ「寄せ書きプロジェクト」から)
Akb48_ouen


こうして見ていますと、やはりあっちゃんの文字だけが「一味違う」と言えるかもしれません。


因みに最近出ました、あっちゃんの20歳の最新写真集は、こちら↓
前田敦子写真集『不器用』
(ここでは左利きらしい仕草の写真が見られるのでしょうか?)


*参照:
『レフティやすおのお茶でっせ』(左手書字考)
2012.2.8 左利きでも万年筆は使えます。『レフティ生活 万年筆編』―左手書字の研究
2011.4.21 左手で(それらしい)字を書く方法(左手書字考)1ペンを持つ手の構え
・カテゴリ:左手書字
『レフティやすおの左組通信』
左手で字を書くために―レフティやすおの左利き私論 4―
左手で字を書くために(その2)実技編―レフティやすおの左利き私論 4―

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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2012.04.13

社会的な仕組みと左手用ハサミ~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii307号

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第307号の告知です。

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第307号(No.307) 2012/4/7 「レフティ・グッズ・プロジェクト<左手・左利き用品を考える>第3回」は、
「左手でも切りやすいハサミ」とは?<3>です。

前々回前回に引き続き、ある工業大学学生さんの研究になる「左利きハサミ」を題材に、左手・左利きに使いやすいはさみについて考えています。

今回は、「社会的な仕組みの変更は不可能」という仮定に問題はないか、という点から見ています。

 ●一定の枠組の中なら、許される場合もある●
 ●個人の判断にゆだねる方法もある●
 ●例外のないものはない●
 ●三枚刃ハサミはどうか?●
 ●左右で一組のセットにする●
 ●常に変えられないか?と問う姿勢が大事●

詳しくは本誌で。

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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2012.04.07

左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii306号~既刊号一覧No.284-305

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先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第306号の告知です。

 ・・・

第306号(No.306) 2012/3/31 春季臨時増刊「既刊号一覧2011年11月-2012年3月発行分(No.284-305)」は、
昨年2011年11月から今年2012年3月24日発行分まで(No.284-305)の「既刊号一覧」です。

先週は第5土曜日ということで、テーマ別の定期発行分はお休みです。

春の臨時増刊号として、過去半年弱の既刊分のURLとそれぞれの記事を一覧にしています。

読み落としのチェックや再読の際にご利用ください。


ちなみに現在のコンテンツは以下の通りです―

◆第一土曜日:レフティ・グッズ・プロジェクト
       (左手・左利き用品を考える)
◆第二土曜日:左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ―その19― 左利きとマナー
       (左利きとマナーについて考える)
◆第三土曜日:名作の中の左利き~推理小説編
       (推理小説に登場する左利きの人物およびその行動から左利きについて考える)
◆第四土曜日:<左利きプチ・アンケート>
       (「右利き・左利き・その中間の人」別に投票する、左利きに関する読者アンケート)


新たな読者登録は、以下から↓
まぐまぐ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」のページ

最新号のチェックは以下から↓
「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」最新号

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii306号~既刊号一覧No.284-305」を転載したものです。
(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)
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2012.04.04

Project01左利き~空想無印cuusoo muji商品化企画の試み

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(画像:空想無印・Project01左利き)

今年から無印良品では、空想無印cuusoo mujiにてProject 01 左利きという企画を実施しているそうです。

いつも当方に情報を提供していただく、ガボちゃんさんのブログ「無印計画・序章」で知りました。

内容は、

Project 01 左利き
空想無印の新しいプロジェクト第1弾は「左利き」。
世の中の10人に1人は左利きといわれているそうで、
世界には約7億人!いる計算になります。


どちらの利き手でも使える商品や、
右利き向け左利き向けのように、利き手のある商品。
用途や使用頻度によって、それぞれ最適なカタチがあるかもしれません。


空想無印ではみなさんおエピソードやご意見を元に、
商品化を目指してまいります。


スケジュールは以下の通り。

step.1 エピソードを募集 1月   「こんなとき困った!左利きエピソード」を募集します。
step.2 ご意見募集    3月~  「左利き・両利き用の商品について、ご意見」を募集します。
                      その後、ご意見を元に、デザイン案を作成します。
step.3 プロジェクト進捗 5月予定 プロジェクトの商品化進捗をご報告します。

現在、step.2「左利き・両利き用の商品について、ご意見」を募集中です。

フェイスブックを利用しての企画ですので、参加するには登録が必要です。

それが面倒なので、当方、参加の予定はありません。
(残念です。)


●左利き・両利き商品のご意見・ご要望募集ページ
空想無印Facebook ページ

▼商品化してほしい商品に「いいね!」をしてください!左利き・両利きの商品に関するコメントも募集中です。
以下の30品目が挙げられています。

ミトン ミルクパン レードル かさ おさいふ じょうぎ バターナイフ ピーラー ヘラ ワインオープナー カッター カメラ かんきり きゅうす けいたい コップ スパチュラ スライサー すりばち せんす でんたく はさみ パソコン バッグ ほうちょう ボールペン マウス まゆ用カットはさみ リモコン れいぞうこ

無印良品さんの取扱商品の範囲に限定されているのでしょうか?
これ以外の新規の希望は聞いてもらえるんでしょうか?

●現在の状況
空想無印cuusoo muji(Facebook)Project 01 左利き

ご意見を2,3読んでみますと、やはり、どうもある種“勘違い”もありそうな気がします。
左手・左利き用品と右手・右利き用品の違いに対する“勘違い”といいますか、商品の便不便さの認識の違いと言いますか。

それだけ左利きの人の間で、従来の右手・右利き用品の使い方・使いやすさの認識に違いがある、ということでしょうか。

“勘違い”の例として―
例えば、ハサミですが、右手用ハサミを左手で使うことに慣れた人の場合、通常の自然な持ち方・使い方とは異なる特殊な用い方をしています。
それは力の入れる方向が逆だったり、見る位置が逆方向からだったりといったことです。
なるほど、こういう意見を元に製作すれば、右手用を左手で使いこなす方法を会得している人には最適なものになるでしょう。

がしかし、そうではない“まっさら”な左利きの子には使いにくいものになる可能性があります。


包丁もそうです。
「左右対称的な文化包丁」といった記述が見られますが、一般の文化包丁は一見左右対称の刃に見えますが、包丁屋さんのサイトの説明を見ますと、実際は右手で切りやすいように若干の左右差が付けてあるそうです。
初めて使う左利きのお子さんの場合、やはり左手用の包丁が便利だ、とか。


多くの人が共用する道具の場合、左右共通のものにできればベストですが、そうできない性質のものには、左右で専用のものが必要となります。
その辺も十分考慮する必要があります。

“書き込んだ者勝ち”にならないように、充分検討してよりよい製品づくりを目指して欲しいものです。

 ・・・

私としましては、もっと他の提案も自由にできるといいなあ、という気持ちです。

一つの提案としましては―
ケータイの料金には、ユニバーサル・サービス料金というものが付加されています。
これは地域によってサービスに差が出ないように、みんなで負担しようというもののようです。

こういう形で、右利きの人にも左手・左利き用品の負担をしてもらえば、左右同一価格も実現できるのではないでしょうか?

(以前テレビのバラエティ番組で、左利きの人は平均寿命が短いので「優しくしてあげましょう」と言っていました。
昔のテレビドラマの名せりふじゃないけれど、「同情するなら金をくれ!」という気になります。)
ホンマでっか!?TV 左利きの寿命:おおたわ史絵氏「有意差がない」発言のトリック


ただ、嬉しい企画ではあります。
コメント欄にもありましたが、いかにもありそうでなかった、「いや、あってもよかったような企画」です。

今後もっとこういう企画が伸びてくるといいのですが…。

5月の報告が楽しみです!(もちろん応援もしますが。)

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※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載しています。
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2012.04.03

紫式部『源氏物語』NHKテレビ100分de名著

ゲスト講師のプレゼンを受けて、古今東西の“名著”を25分の番組4回100分で読み解く番組、
「NHKテレビ100分de名著」
2011年4月から始まったこの番組も2年目に入ります。
今年度からは、案内役が伊集院光さん、島津有理子アナに交代し、放送時間も変更されて再出発です。

放送時間に関しては、今までより時間帯が遅くなり、私としてはちょっと見づらくなったのが残念です。

2012年4月の放送は、紫式部「源氏物語」です。

正直、これだけの長編をどう紹介するのか、かなり気になります。
その辺は、サイトの「プロデューサーNのおもわく」に書かれています。

『源氏』を選んだ理由は、リニューアル版の第一弾ということで、注目を集めたかったというのです。
そして、

全4回、全て現代性のある切り口を心がけています
ということ。

さてどうなりますか。


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第1回 光源氏のコンプレックス
【放送時間】 2012年4月4日(水)午後11:00~11:25/Eテレ(教育)
【再放送】 2012年4月11日(水)午前05:30~05:55/Eテレ(教育)
2012年4月11日(水)午前00:25~00:50/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】 三田村雅子(上智大学文学部教授)
聡明で美しい光源氏は、天皇になるはずの能力と血筋を持った男だった。しかし母の身分が低かったことから源氏という臣下の地位にされてしまう。そのため光源氏は、不遇感から強い上昇志向を持つようになり、それが天皇の后など身分の高い女性との禁断の恋に結びついていく。第1回では、光源氏のコンプレックスにスポットをあてる。さらに、単なる恋物語ではなく、政治小説としての側面も解説、源氏物語の全体像を明らかにする。

第2回 あきらめる女 あきらめない女
【放送時間】 2012年4月11日(水)午後11:00~11:25/Eテレ(教育)
【再放送】 2012年4月18日(水)午前05:30~05:55/Eテレ(教育)
2012年4月18日(水)午前00:25~00:50/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】 三田村雅子(上智大学文学部教授)
源氏物語には様々なタイプの女性が登場する。年上インテリ女性が抱える苦悩が描かれた六条御息所。愛されながらも子供がない悲しさを感じる紫の上。晩年には母親としての幸せを手に入れる明石の君。男から愛されることを選ぶか、それとも母として生きることを選ぶか。物語の女たちは、悩みながら生きる。人生、全てを手に入れることはできず、何かをあきらめなくてはならない・・。第2回では、女にとっての、あきらめの意味を探っていく。

第3回 体面に縛られる男たち
【放送時間】 2012年4月18日(水)午後11:00~11:25/Eテレ(教育)
【再放送】 2012年4月25日(水)午前05:30~05:55/Eテレ(教育)
2012年4月25日(水)午前00:25~00:50/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】 三田村雅子(上智大学文学部教授)
人生の後半、光源氏は政治の表舞台で栄華を極める。しかしこのあたりから光源氏にも老いが目立ち始め、若いときと違って、女を自由に出来なくなる。新たに迎えた妻・女三の宮は、源氏よりも若い柏木の子を宿してしまい、ひそかに思いを寄せていた玉鬘も寝取られ、長年連れ添った紫の上までもが別れたいと言い出す。第3回では光源氏の晩年を描く。そして世間的な体面を気にしながらも、女に執着する男の未練と弱さを見つめていく。

第4回 夢を見られない若者たち
【放送時間】 2012年4月25日(水)午後11:00~11:25/Eテレ(教育)
【再放送】 2012年5月2日(水)午前05:30~05:55/Eテレ(教育)
2012年5月2日(水)午前00:25~00:50/Eテレ(教育)
※放送時間は変更される場合があります
【ゲスト講師】 三田村雅子(上智大学文学部教授)
【特別ゲスト】 香山リカ(精神科医)
光源氏の死後、物語はその息子や孫たちが主人公となる。彼らは、幼いころから恵まれた環境に育った。そのため父と異なり、野心を持つことが出来ず、生きる強さに欠けていた。女を全力で愛することが出来ない男の恋は、互いのすれ違いを生み、新たな悲劇へと発展してしまう。最終回では「宇治十帖」を中心に、夢見ることを忘れてしまった草食系男子たちの心の奥底を見つめるとともに、現代の恋愛事情との共通点を探っていく。
--

○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」
紫式部『源氏物語』2012年4月
2012年3月24日発売
定価550円(本体524円)


 ・・・

1000年もの昔に書かれた、世界最古の長編恋愛小説と言われる紫式部「源氏物語」。
全54帖、主人公光源氏の出生前から死後、息子孫の代までを描いています。

要約の類しか読んだことがなかったので、今回初めて現代語訳で読み始めました。

ストーリーを楽しむという点ではやはり現代語でスルっと読んでしまうのがいいでしょう。
その上で、改めて原文にも挑戦できれば、一段と理解が進むというものでしょう。

もちろん文学(だけではないかもしれませんが)は、原典に接するのが一番です。
特に古典では、そうだと思います。

その当時の歴史的な読み方ができるのが最善です。
そのためにも、とにかく原文で味わうのが一番適切だと私も思っています。


まあ、そうは言いましてもこれはあくまで理想論です。

できるだけ原典で原文で読む、というのは正しい姿勢であり、チャレンジすべきです。
分かる分からないは別にして、そういう姿勢で挑むということです。

とにかく雰囲気だけでも知る、ということは、決しておろそかにしてはいけないと考えています。


まあ、そうは言いましてもこれはあくまで―そうあくまでも理想論でして、時に例外もあるということです。

難しいから、ハードルが高いからやめる、という人もいます。
それなら、いっそ読まないよりは現代語訳でも翻訳でもいいから(抄訳はいいけれど、超訳はどうもいただけない、という気がしますが)、まず自分が読みやすいと思うものを選んで読んでみる、ということが大事です。


ついでに書いておきますと―
(1)まず初めに(現代語訳であれ翻訳であれ)原典を読む
(2)そのあとで、注釈書・解説書を読む
という順番がよいと思います。

なぜなら、最初から他人の色眼鏡で見ないためです。

白紙のぬり絵を思い浮かべて下さい。
まずは、自分で色をつけてみる。
ヘタでもいい。
自分の思うままに塗ってみる。
そうして初めて自分らしさが出てくるのです。

その上で他人様(ひとさま)のと見比べる。
結果として見劣りするものであってもいいのです。

最初に色をつけるのは自分がよい、ということです。
それで初めて成長もあるのです。

本に戻して言えば、結果として誤読であっても、ます最初に自分なりに解釈する。
そののち、注釈書や解説書などで、自分の読みとどう違うのかを確かめてみる。
そういう態度で努めていると、だんだん自分なりの見方や考え方が出てくる、身に付いてくるのだと思います。

 ・・・

で、私が読み始めた現代語訳は、と言いますと、

瀬戸内寂聴訳『源氏物語』講談社文庫版 全10巻
大塚ひかり訳『大塚ひかり全訳 源氏物語』ちくま文庫版 全6巻

の二種です。

『源氏物語 巻一』瀬戸内寂聴訳 講談社文庫
『源氏物語〈第1巻〉桐壺~賢木』大塚ひかり訳 ちくま文庫
 

[源氏物語文庫(10巻セット)]


まず、寂聴版でストーリーを楽しみ大塚ひかり版の<ひかりナビ>で色々な情報を追いながら、読み進めています。

寂聴版は、一巻のページ数も300ページちょっとと手頃な長さで本も重くなく、気軽に読める感じです。
大塚ひかり版は、500ページ超と分厚く長く、訳文もある面で今風と言えば今風で、いきなり手に取るには色々(エロエロ?!)な意味でちょっと抵抗があるかもしれません。
そこで、先のような読み進め方になりました。

と言っても、私の読書力では一カ月で全編読了は無理でしょう。
何しろ文庫版でも、三千数百ページに及ぶのですから。

まあ、仕方のないところです。


他に、図書館にあった
『日本古典文学全集〈12〉源氏物語(1)』小学館 1970
日本古典文学全集〈12〉源氏物語 (1970年)


で、原文をのぞいています。
原文だけ読むなら、案外短く、字の読み方さえ分かれば(意味は分からなくても)、スイスイ読めます。

上段の脚注、下段の現代語訳まで読みますと、大変に作業になりますが…。

(別種の全集本)
『新編日本古典文学全集 (20) 源氏物語 (1)』 小学館 1994.3


文庫版では、
『源氏物語―付現代語訳』玉上琢弥/訳注 角川ソフィア文庫 全10巻
『源氏物語』山岸徳平/校注 岩波文庫 全6冊 
 


抄訳で、原文のエッセンスも味わえる入門書としては、
『ビギナーズクラシックス 源氏物語』角川ソフィア文庫版
『源氏物語〈上〉日本の古典をよむ 9』『源氏物語〈下〉日本の古典をよむ 10』小学館 2008

さらに、名作マンガに、
大和和紀『あさきゆめみし』 全13巻 講談社コミックス
『あさきゆめみし 美麗ケース入り』 全7巻文庫セット
 

等があります。

他に関連書は無数に出ています。
またいずれ機会があれば紹介したいものです。


*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:
2011年11月放送:2011.10.31 アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!
2011年12月放送:2011.12.6 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK
2012年1月放送:2012.1.5 吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK
2012年2月放送:2012.1.29 新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK
2012年3月放送:2012.3.6 仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月
2012.4.2 「NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで」

2012年5月放送:2012.5.2
確かな場所など、どこにもない―100分 de 名著 カフカ『変身』2012年5月
2012年6月放送:2012.6.6
<考える葦>パスカル『パンセ』NHK100分 de 名著2012年6月
2012年10月放送:2012.10.2
鴨長明『方丈記』NHK100分 de 名著2012年10月
2012年12月放送:2012.12.5
<心で見る努力>サン=テグジュペリ『星の王子さま』NHK100分de名著2012年12月
2013年1月放送:2013.1.11
呪文に頼るのもよし?~100分de名著『般若心経』2013年1月
2013年2月放送:2013.2.5
待て、そして希望せよ~NHK100分de名著『モンテクリスト伯』2013年2月
2013年3月放送:2013.3.28
どんな時も、人生には、意味がある。フランクル『夜と霧』~NHK100分de名著2013年3月(再放送)
2013年4月放送:2013.4.11
真面目な私とあなた―夏目漱石『こころ』~NHK100分de名著2013年4月
2013年5月放送:2013.5.20
水のように生きる『老子』NHK100分de名著2013年5月
2013年6月放送:2013.6.5
生きる喜びは、どこにあるのか?『戦争と平和』トルストイ~NHK100分de名著2013年6月
2013年7月放送:2013.7.9
哲学とは、愛である『饗宴』プラトン~NHK100分de名著2013年7月
2013年11月放送:2013.11.10
「物語」に終わりはない『アラビアンナイト』~NHK100分de名著2013年11月
2013年12月放送:2013.12.11
切り離された者たちへ~ドストエフスキー『罪と罰』~NHK100分de名著2013年12月

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※本稿は、レフティやすおの他のブログに転載しています。
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2012.04.02

NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで

2012年3月の4回の放送を見ました。
中村元訳の「ブッダの真理のことば」(『ブッダの真理のことば・感興のことば』岩波文庫 1978.1 収録)も読んでみました。
本は図書館にあったので借りてきて読みました。


文庫本で60ページちょっとです。
内容も基本的に日常的な言葉で書かれたもので、字面を理解するのは難しくありません。
すぐに読めます。

しかし、日常的な言葉で表現されているものが、実際には何を意味しているのかを読みとるのが難しい場面もありました。
その辺は訳注を読まないと理解できません。

一応、基礎的な仏教の教えについての用語―例えば、四苦・生老病死とか、諸行無常とか、四諦八正道とか無明とかの言葉は知っていましたが、改めて勉強になりました。

実はこの本には、そういう教条的なことはあまり出て来ません。
まだそういう教団といった組織が完全にでき上がる以前の経典?だから、ということのようです。


最古の仏典と言われる『ブッダのことば―スッタニパータ』(中村元訳 岩波文庫―こちらは古本屋さんで美麗本の安いのを見つけ購入。)は、ブッダが弟子たちに説いたお話を求めたものです。
言ってみれば、孔子と弟子たちとの言行録を後年になって弟子たちがまとめた『論語』に相当するもの、といったところでしょうか。


それに対して『真理のことば』の方は、ブッダの教えを受け継いだ弟子たちが次なる世代の弟子たちや一般の人たちに申し渡す教えのようなものです。


私たちが普段接している仏教は、大乗仏教―修行している自分たちだけの自利的なものでなく、利他的な広く衆生を救う大きな乗り物の仏教と言われています。
それに対して、本来のブッダが説いたものは、個人の心の在り方を意識したものであった、ということです。

一種倫理学的な、道徳の本に書かれているような、処世術的な側面を持っています。
「信じる者は救われる」的な信仰心を重んじる宗教というより、思想・哲学的な態度です。


これは番組でも言われていることですが、心の持ち方が大事なのだ、ということです。

精神を集中して客観的に正しくものを見る。
自分の心を観察して自分を変えてゆく。

世の中はどんどん変化してゆく、絶対不変なものなどないのだという認識、それに合わせて自分も変化してゆくべきだ。
その都度必要なものを選び、列車を乗り換えつつ目的地にたどり着くように。
そして、いつまでもその選んだものに捉われない。
しかし、真実という変わらないものもあり、そこは自分もしっかり見極めて対応する柔軟さを持て。
―とでもいうべきでしょうか。

 ・・・

以下、4回の放送のサイトに掲載された概要紹介と、放送で紹介されました『真理のことば』からの言葉中村元訳から引用しておきます。

【】{}内は私なりの解釈、覚書です。
(放送中にメモしたもので、録画して再確認したものではありません。正確さは保障できませんのであしからず。)


【第1回】生きることは苦である
2012年3月7日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
ゲスト講師 佐々木閑(花園大学国際禅学科教授)
9月は、仏教の創始者・ブッダが語った言葉をまとめたとされる「ダンマパダ」(邦訳「真理のことば」)を取りあげる。釈迦族の王子だったブッダは、成長するにつれ、人の生、老、病、死について、深く考えるようになった。そして29歳の時に、家族を捨てて出家、修業しながら深い思索に励んだ。悟りを開いた時、ブッダは、自らが考えた真理を人々に語る。それが最初の説法とされる「ダンマパダ」191番である。ブッダは、人生は、老いや病など、苦しみの連続であるが、心のあり方を見直せば、苦しみを克服することが出来ると説いた。第1回では、ブッダが見抜いた「人生」と「苦」の本質に迫る。

【避けられない苦をどうするか。】

{生きていること自体が苦となる。→生老病死=四苦}

▼113、物事(ものごと)が興りまた消え失せることわりを見ないで百年生きるよりも、事物が興りまた消え失せることわりを見て一日生きることのほうがすぐれている。

{栄枯盛衰、興亡を繰り返すのが人生であり、「諸行無常」=万物は流転するということを知ることが大事。}

▼190、191、さとれる者(=仏)と真理のことわり(=法)と聖者の集(つど)い(=僧)とに帰依する人は、正しい知慧をもって、四つの尊い真理を見る。――すなわち(1)苦しみと、(2)苦しみの成り立ちと、(3)苦しみの超克と、(4)苦しみの終滅(おわり)におもむく八つの尊い道(八聖道 はっしょうどう)とを(見る)。

{仏法僧―三宝に帰依するものは、正しいものの見方を知り実行する。}
{「四聖諦(ししょうだい)」=「四諦(したい)」―苦諦、集諦、滅諦、道諦。「諦」=真理。}
{「八聖道」=「八正道(はっしょうどう)」―正しい見解(正見)、正しい思い(正思)、正しいことば(正語)、正しい行為(正業)、正しい生活(正命)、正しい努力(正精進)、正しい気づかい(正念)、正しい心の落ち着き(正定)。}
{ものの考え方を変えてゆく―自己中心的から客観的に正しくものを見る。}

▼153、わたくしは幾多の生涯にわたって生死の流れを無益に経めぐって来た、――家屋の作者(つくりて)をさがしもとめて――。あの生涯、この生涯とくりかえすのは苦しいことである。
▼154、家屋の作者(つくりて)よ! 汝の正体は見られてしまった。汝はもはや家屋を作ることはないであろう。汝の梁(はり)はすべて折れ、家の屋根は壊れてしまった。心は形成作用を離れて、妄執を滅ぼし尽くした。

{「私」という世界はないことに気付く。}
{苦しみは自己中心の世界から生まれる。}
{執着心を捨てる。}


【第2回】うらみから離れる
2012年3月14日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】2012年3月21日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
 2012年3月21日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
ゲスト講師 佐々木閑(花園大学国際禅学科教授)
人間は、現実と希望とのギャップに常に苦しむものだとブッダは説いた。人には生存への欲求があり、世の中が自分にとって都合の良い状態であることを願っている。しかしその願いがかなわないと知る時、人は正常な判断力を失い、「あの人は私に意地悪をしている」などと、根拠なく思いこむことがある。ブッダはこうした状態を「無明」と称した。第2回では、「無明」から生まれる「うらみ」について学ぶ。

【人工(自分が作りだす)の苦をどうするか。】

▼197、 怨みをいだいている人々のあいだにあって怨むこと無く、われらは大いに楽しく生きよう。怨みをもっている人々のあいだにあって怨むこと無く、われらは暮していこう。

{うらみを抱かないように自分自身の心の持ちようを変える。}
{自分の生きてゆく環境を変える。}

▼5、実にこの世においては、怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息(や)むことがない。怨みを捨ててこそ息む。これは永遠の真理である。

{サンフランシスコ講和条約でセイロン代表の言葉。}
{苦しみ(怨み)は愛によってやむ。}

{うらみは煩悩の一つ。}
{煩悩を消そうとした人=ブッダ→どうしたら煩悩を消せるか考えた。}
{おおもとのうらみ=無明=おろかさ ←知恵}

▼242、不品行は婦女の汚(けが)れである。もの惜しみは、恵み与える人の汚れである。悪事は、この世においてもかの世においても(つねに)汚れである。

▼243、この汚(けが)れよりもさらに甚だしい汚れがある。無明(むみょう)こそ最大の汚れである。修行僧らよ。この汚れを捨てて、汚れ無き者となれ。

{汚れ=心の煩悩。}
{「無明」=無智→迷いの根本原因。}

▼63、もしも愚者がみずから愚であると考えれば、すなわち賢者である。愚者でありながら、しかもみずから賢者だと思う者こそ、「愚者」だと言われる。

{愚かさに気付くことが大事。}
{苦行では煩悩は消せない。}
{うらみから離れるには?。}
{ブッダの教えは 毎日一歩一歩。}
{自分が中心だという思いを捨てる―自分を俯瞰で見る。}


【第3回】執着を捨てる
2012年3月21日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】2012年3月28日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
 2012年3月28日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)

人は様々なものに執着して生きている。しかし執着が過度に強くなると、家族や財産といった、本来幸せをもたらすはずのものも、自分の思い通りにならないことにいらだち、苦しみを感じてしまう。ブッダは、自分勝手な執着をいましめるとともに、自分の教えについても、過度に執着してはならないと説いた。そして、自分を救えるのはあくまでも自分自身であり、自分の心を正しく鍛えることによって、心の平安を得ることが出来るとした。第3回では、依存ではなく、心の自立を説いたブッダの思想について考える。

【苦しみを生む執着とは?】

▼347、愛欲になずんでいる人々は、激流に押し流される、――蜘蛛がみずから作った網にしたがって行くようなものである。思慮ある人々はこれをも断ち切って、顧みることなく、すべての苦悩をすてて、歩んで行く。

{ものの見方が一つにかたまっている。}
{自分の作った道に流され、自分の人生を縛り付ける。}

▼62、「わたしには子がある。わたしには財がある」と思って愚かな者は悩む。しかしすでに自己が自分のものではない。ましてどうして子が自分のものであろうか。どうして財が自分のものであろうか。

{自分の所有物とおもい、自分の思い通りにしようとする―自分勝手。}
{自我のまわりに自分の世界を作る。}
{自分自身がそもそも自分のものではない。私は仮に存在しているだけ。}
{執着にとらわれない柔軟な意思―自由意思を持って生きる。}
{将来の道筋を決めてゆく。}
{その場で一番大切なものを選ぶ。}

▼160、自己こそ自分の主(あるじ)である。他人がどうして(自分の)主であろうか? 自己をよくととのえたならば、得難き主を得る。

{自分こそ自分の主―自己の救済者は自分。}
{ブッダの最期の教え→「自灯明法灯明」}
{原因と結果を見定める。}
{執着を捨てるには? 普遍的なもの、真実、世の中を正しく見る。}
{自分勝手な世界を作って執着するのは、~のないこと。}
{意思に従って正しい方向に向かってゆく。}


【第4回】世界は空なり
2012年3月28日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】2012年4月4日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
 2012年4月4日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
【特別ゲスト】 藤田一郎(大阪大学大学院教授)

ブッダは、人の心がどのように変化するかを、因果関係に基づいて論理的に分析した。そして瞑想によって集中して考え、自分の心の状態がどうなっているか、きちんと把握することが悟りへの道であるとした。最終回では、大阪大学大学院の教授で認知脳科学を研究している藤田一郎さんを招く。人間の脳は、物事をどのように認識しているのか、ブッダの教えを脳科学の面から検証する。そして今シリーズの講師役・佐々木閑教授とともに、「真理のことば」が、現代に生きる私たちに発しているメッセージについて語り合う。

【人の心とは?】

▼1、ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。もしも、汚れた心で話したり行なったりするならば、苦しみはその人につき従う。――車をひく牛の足跡に車輪がついて行くように。

{ものごとを客観的に見る。心の持ち方}
{心の持ちようでものの見方が決まってしまう。}
{心の持ちようを訓練する。}
{世の中を「空」と見る。}

脳認知科学・藤田一郎登場。

{科学―客観的にものを見る。}
{科学の因果関係に基づく合理的精神を持っているブッダ。}
{網膜に映るものを脳が解釈している。→
 過去の経験、知見、知識から補完している。}
{客観的に見るには? 瞑想―精神を集中させる←ブッダ。}
{自分の心を観察して、自分を変える―強い意志が必要。}

(注)
内容のしっかりした解釈・結論につきましては、他のネット情報を参考にされた方がいいかと思います。
番組は見ましたし、メモも取りましたが、正確な結論と言えるものを十分把握した上で書き留めたという自信はありません。

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○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」
ブッダ『真理のことば』2012年3月 (昨年9月の分と同じ)
『ブッダ 真理のことば』2012年3月 (NHK100分de名著) 佐々木 閑

『NHK「100分 de 名著」ブックス ブッダ 真理のことば』佐々木 閑
―テキスト未収録の第4回放送分の対談/読書案内/年譜を新たに収録した保存版。


*「真理のことば(ダンマパダ)」(漢訳「法句経」)に関する本:
・漢訳「法句経」の全訳/現代語訳
『法句経』友松 圓諦/訳 講談社学術文庫679 1985.3.6
・その解説書
『法句経講義』友松 圓諦/著 講談社学術文庫533 1981.3.6
 


・初心者向け解説書(一部の言葉を抜き出して解説したもの)
『寂聴 生きる知恵 法句経を読む』瀬戸内 寂聴/著 集英社文庫 1997.3.11
『心に怒りの火をつけない ~ブッダの言葉〈法句経〉で知る慈悲の教え』アルボムッレ・スマナサーラ/著 角川文庫 2011.10.25
『「いいこと」がいっぱい起こる!ブッダの言葉』植西 聰/著 三笠書房 王様文庫 2010.11.30
  


・ブッダおよび『ダンマパダ』など原始仏典について
『原始仏典』中村元/著 ちくま学芸文庫 2011.3.9
『ゴータマ・ブッダ』早島鏡正/著 講談社学術文庫 1990.4


*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:
2012.3.6 仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月

2011年11月放送:2011.10.31 アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!
2011年12月放送:2011.12.6 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK
2012年1月放送:2012.1.5 吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK
2012年2月放送:新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK

2012年4月放送:2012.4.3
紫式部『源氏物語』NHKテレビ100分de名著
2012年5月放送:2012.5.2
確かな場所など、どこにもない―100分 de 名著 カフカ『変身』2012年5月
2012年6月放送:2012.6.6
<考える葦>パスカル『パンセ』NHK100分 de 名著2012年6月
2012年10月放送:2012.10.2
鴨長明『方丈記』NHK100分 de 名著2012年10月
2012年12月放送:2012.12.5
<心で見る努力>サン=テグジュペリ『星の王子さま』NHK100分de名著2012年12月
2013年1月放送:2013.1.11
呪文に頼るのもよし?~100分de名著『般若心経』2013年1月
2013年2月放送:2013.2.5
待て、そして希望せよ~NHK100分de名著『モンテクリスト伯』2013年2月
2013年3月放送:2013.3.28
どんな時も、人生には、意味がある。フランクル『夜と霧』~NHK100分de名著2013年3月(再放送)
2013年4月放送:2013.4.11
真面目な私とあなた―夏目漱石『こころ』~NHK100分de名著2013年4月
2013年5月放送:2013.5.20
水のように生きる『老子』NHK100分de名著2013年5月
2013年6月放送:2013.6.5
生きる喜びは、どこにあるのか?『戦争と平和』トルストイ~NHK100分de名著2013年6月
2013年7月放送:2013.7.9
哲学とは、愛である『饗宴』プラトン~NHK100分de名著2013年7月
2013年11月放送:2013.11.10
「物語」に終わりはない『アラビアンナイト』~NHK100分de名著2013年11月
2013年12月放送:2013.12.11
切り離された者たちへ~ドストエフスキー『罪と罰』~NHK100分de名著2013年12月

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※本稿は、レフティやすおの他のブログに転載しています。
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