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2011.12.06

宮沢賢治『銀河鉄道の夜』悲しみを、乗り越えよ-「100分 de 名著」NHK

ゲスト講師のプレゼンを受けて、古今東西の“名著”を25分の番組4回100分で読み解く番組、
「NHKテレビ100分de名著」12月の放送は、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』です。

第1回 12月7日放送 「賢治の伝言」

ゲスト講師は、ロジャー・パルバース(作家・東京工業大学世界文明センター長)。

なぜ日本人ではなく、外国人なのか? という疑問があります。
テキストを読みますと、パルバースさんは1969年に賢治の生家を訪れ、弟の宮澤清六さんとも知り合い、『銀河鉄道の夜』の英語翻訳を再三試みておられるという方だそうです。
外国人から見た国際的な作家としての賢治像を紹介して下さるのではないかという期待が持てます。


現在テキストも発売中!
NHKテレビテキスト「100分 de 名著」
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』2011年12月
2012年11月25日発売
定価550円(本体524円)

『NHK「100分de名著」ブックス 宮沢賢治 銀河鉄道の夜』ロジャー・パルバース
―テキスト未収録の第4回放送分の対談/読書案内/年譜を新たに収録した保存版。


私の宮沢賢治の出会いは、小学校時代の「雨ニモ負ケズ」の詩を教科書で習ったことが一つ。
もう一つは小学5年の時、担任の先生が朗読して下さった「風の又三郎」があります。

「雨ニモ負ケズ」が先かあとか、その辺の記憶が定かでありません。

どちらにしても小学校時代4年生か5年生の時のことでしょう。
「銀河鉄道の夜」も多分そのころに一度読んでいたかもしれません。
これも記憶がはっきりしません。


明らかなのは、高校生時代に読んだ新潮文庫版の二冊の童話集『銀河鉄道の夜』と『風の又三郎』です。

当時、NHKのラジオドラマで賢治の童話を色々放送していたのではなかったか、記憶しています。
それでまた読んでみようという気になったのでしょう。

その時に改めて賢治を好きになりました。
その当時は「グスコーブドリの伝記」が一番で、「セロ弾きのゴーシュ」「虔十公園林」といったところでしょうか。

今では一番好きなのが、実は「虔十公園林」でしょうか?

基本的に賢治の思想というは、「人の幸(さいわい)のためになることを為す生き方をする」ではないでしょうか。
手帳に残されていた詩「雨ニモマケズ」でも、最晩年発表の「グスコーブドリの伝記」でも、そしてこの「銀河鉄道の夜」においても。

主人公ジョバンニがカムパネルラと交わした会話の中にこんな言葉があります。

「... 僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなの幸(さいわい)の為ならば僕のからだなんか百ぺん灼(や)いてもかまわない。」
(『もう一度読みたい 宮沢賢治』別冊宝島編集部/編 宝島社文庫 2009.4.18「九、ジョバンニの切符」p.200より)


(ここからは余談ですが)
まあ、難しいことは別にして、今回この「銀河鉄道の夜」を読み返していて、やはり私の心に残るのは冒頭の授業の場面です。

昔の記憶の中にもくっきり残っているのがこの、授業のシーンです。

ジョバンニが天の川を星だと知っていて、そう思いながらも、先生にあてられても答えられない場面です。
実は私もこういう子供だったのです。

もちろん、ジョバンニは私とは異なり、彼なりの事情があります。
早朝から新聞の配達をし、放課後も植字工として働き、病気の母との母子家庭を支えているため、学校では勉強に集中できないのです。

しかし、そういう事情は別にして、このジョバンニの、そしてカムパネルラも同様ですが、分かっていても答えられない、という一事が私には強く印象に残っているのです。

私の原点的なお話でした。


【名作集】
・『もう一度読みたい 宮沢賢治』別冊宝島編集部/編 宝島社文庫 2009.4.18
―『もう一度読みたい宮沢賢治』 (別冊宝島1463 2007.8)から童話10作品、詩8編を割愛し文庫化したもの。
 「雨ニモマケズ」手帳の写真入り。
・『読んでおきたいベスト集! 宮沢賢治』別冊宝島編集部/編 宝島社文庫
―上記『別冊宝島1463』の文庫化。589ページたっぷり楽しめるゴツイ本。

【新潮文庫版/新編集の作品集】
『新編 銀河鉄道の夜』 新潮文庫 1989.6
・『新編 風の又三郎』 新潮文庫 1989.3
・『注文の多い料理店』 新潮文庫 1990.5
『新編宮沢賢治詩集』天沢 退二郎/編 新潮文庫 1991.8
・『ポラーノの広場』 新潮文庫 1995.1
―ブルカニロ博士が現れる「銀河鉄道の夜〔初期形第三次稿〕」、本物の風の子又三郎の話「風野又三郎」他17編。


『図説 宮澤賢治』天沢 退二郎, 栗原 敦, 杉浦 静/編 ちくま学芸文庫 2011.5.12
―豊富な写真と資料でたどる賢治の一生。ポケットサイズの写真集。

【ロジャー・パルバース氏の賢治関連書】
・『英語で読む銀河鉄道の夜』ロジャー・パルバース/訳 ちくま文庫 1996.3
―英語訳の『銀河鉄道の夜』
・『英語で読み解く賢治の世界』ロジャー・パルバース/著 上杉隼人/訳 岩波ジュニア新書 2008.6.20
―「雨ニモマケズ」「永訣の詩」など英訳で読み解く


古典から始める レフティやすおの楽しい読書
2011年3月31日号(No.54)-110331-特別編 宮沢賢治の詩「永訣の朝」

<*他のNHKテレビ「100分 de 名著」の記事:
2011年11月放送:2011.10.31 アラン『幸福論』喜びは、行動とともにある!

2012年1月放送:2012.1.5
吉田兼好『徒然草』両面から物事を見よ!-「100分 de 名著」NHK
2012年2月放送:2012.1.29
新渡戸稲造『武士道』日本的思考の根源を見る-「100分 de 名著」NHK
2012年3月放送:2012.3.6
仏教は「心の病院」である!NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』2012年3月
同:2012.4.2
NHKテレビ「100分 de 名著」ブッダ『真理のことば』を見て本を読んで
2012年4月放送:2012.4.3
紫式部『源氏物語』NHKテレビ100分de名著
2012年5月放送:2012.5.2
確かな場所など、どこにもない―100分 de 名著 カフカ『変身』2012年5月
2012年6月放送:2012.6.6
<考える葦>パスカル『パンセ』NHK100分 de 名著2012年6月
2012年10月放送:2012.10.2
鴨長明『方丈記』NHK100分 de 名著2012年10月
2012年12月放送:2012.12.5
<心で見る努力>サン=テグジュペリ『星の王子さま』NHK100分de名著2012年12月
2013年1月放送:2013.1.11
呪文に頼るのもよし?~100分de名著『般若心経』2013年1月
2013年2月放送:2013.2.5
待て、そして希望せよ~NHK100分de名著『モンテクリスト伯』2013年2月
2013年3月放送:2013.3.28
どんな時も、人生には、意味がある。フランクル『夜と霧』~NHK100分de名著2013年3月(再放送)
2013年4月放送:2013.4.11
真面目な私とあなた―夏目漱石『こころ』~NHK100分de名著2013年4月
2013年5月放送:2013.5.20
水のように生きる『老子』NHK100分de名著2013年5月
2013年6月放送:2013.6.5
生きる喜びは、どこにあるのか?『戦争と平和』トルストイ~NHK100分de名著2013年6月
2013年7月放送:2013.7.9
哲学とは、愛である『饗宴』プラトン~NHK100分de名著2013年7月
2013年11月放送:2013.11.10
「物語」に終わりはない『アラビアンナイト』~NHK100分de名著2013年11月
2013年12月放送:2013.12.11
切り離された者たちへ~ドストエフスキー『罪と罰』~NHK100分de名著2013年12月

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※本稿は、レフティやすおの他のブログに転載しています。
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