« March 2005 | Main | May 2005 »

2005.04.27

おわびとお知らせ

読者の皆様、ごぶさたしています。 マシン不調のためHP、BLOGとも更新できません。 ご迷惑をおかけして申し訳ございません。また、ご心配いただきました皆様方には慎んでおわび申し上げます。 連休の間にはなんとかできるのではと願っています。 復帰できしだい、またがんばって更新いたしますので、これからもよろしくお願いいたします。 レフティやすお

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.04.17

左利きにも公平な学研「自在プリント」に『本屋』が…

こちらでも紹介しました左利き対応百マス計算プリントが作れる 学研『プリント自在 小学1年さんすう』の「プリント自在」シリーズの宣伝ページあの百ます計算もおまかせ,左ききにもやさしい 学研の「プリント自在」新発売!のニュース欄で、うちの『本屋』が紹介されました。

・「レフティやすおの本屋」さんで,★★★いただきました!

いやぁ、うれしいですね。光栄です!
こちらこそ、このような左利きに優しい学参を出版していただき、お礼を言わなければいけない立場です。

『店長日記』「学研「プリント自在さんすう」編集者さんからのメッセージ」にも書きましたが、学研さんは立派です。

学研さんは、この「プリント自在」でもそうですが、先の杉淵鉄良先生の『10マス計算ドリルたし算ひき算左利き用』、 同『かけ算わり算』といい、左利きに優しい左手書きに配慮した学習参考書を出している、公平かつ良心的な出版社です。

教育の分野こそ、公平というものが重んじられるべきだと私は思います。
単に利き手が違うというだけで、不利な条件に甘んじなければならないというのは理不尽です。それでなくとも左手書きには若干の不都合が生じます。さらに右手書きに便利な条件での練習を強いられては、ますます不便さがいや増します。勉強嫌いにならないとも限りません。
不要な障壁を設けないように気を配るのは、教育者として当然の義務だと思います。

学研さんにはこれからも、このような少数派にも配慮した、公平を重んずる教育的な出版をお願いしたいものです。
また、他社の学参編集に携わる方々にもご検討いただきたいものです。

※学研「プリント自在小学1年さんすう」は左利きの本棚/子供達への棚で紹介しています。
※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載して、gooブログ・テーマサロン◆左利き同盟◆に参加しています。

*2008.4.30追記* 左手書字について―
・『左利きを考える レフティやすおの左組通信』
「左手で字を書くために―レフティやすおの左利き私論4―」
『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
「左手書字の研究―実技編」(2008年より第三土曜日発行分に掲載)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.04.16

「自分勝手」が招く悲劇『焦熱の裁き』デイヴィッド・L・ロビンズ

最近読んだ海外ミステリからひとつ紹介しよう。
デイヴィッド・L・ロビンズ『焦熱の裁き』Scorched Earth (2002)村上和久訳 新潮文庫(2005.1)。


"怒りと哀しみの充満する町で救済を求める者たちの真実を追う感動のリーガル巨編。"―カバー裏表紙の紹介文より。

著者は戦争ものの小説で名をあげた作家でミステリはこれが初めてというが、ミステリとしても非常によくできた物語になっている。公正とは何か不正とは何かを考えさせる罪と罰の物語。
しかし、それ以上にこの小説を読み応えのあるものにしているのが、嫌々ながら公選弁護人にされた主人公の元検事補のナット・ディーズ、彼の級友でもある酔いどれ牧師のダービー、24年間保安官補を務めている黒人モンロー、インディアンの裁判所判事<鷹(ザ・ホーク)>などなど、それぞれの登場人物たちである。

最近の小説にしては改行の少ない、長い段落の文章を書く。しかも現在形を多用する文で、多少の違和感があり、読みにくいと感じる向きもあるだろう。そこは少し我慢していただければ、すごい世界が展開してゆく。

*
アメリカ南部ヴァージニア州のかつて南北戦争の戦場でもあったパマンキー郡、とうもろこし畑と製紙工場の町グッド・ホープ、雨が欲しい、心にも潤いが欲しい、そんな夏の物語。

雨は何かの発作ではない。空が突然何かの感情を爆発させたわけではない。悲しみでも一種の解放でもない。ただ雨が降っただけ。ありきたりで、当然の出来事だ。/ナットはぐっすりと眠っている。/雨は物陰に隠れないものすべてを包み込む。そして、その点で、雨は愛にとてもよく似ている。

ラストの結びの文章より。
悲惨な物語だが、読後感は決して悪くない。それは、再生を願って努力する人たちがいるから。その人たちを信じたいから。信じられると期待したいから…。

*
冒頭、愛し合う女と男、白人の妻と黒人の夫―クレアとイライジャ。
彼らが働く製紙工場で開かれた、<多様性委員会>に出席した二人。人種差別をなくし、みんな仲良くしてゆこうという集まり。

「われわれは相手の気持ちにもっと敏感になる方法を探す必要がある。これはなにも工場だけにかぎった話じゃない。社会全体についていえることだ」(略)「われわれはみんな、もっとクレアとイライジャのようになる方法を見つけなければならない。二人を見習って、もっと相手を受け入れるように」

席上、イライジャは静かな声で言う。「これはあんたらの問題だ」。クレアは言う。「悪いけど、私達はあなた達の理想像なんかじゃない」。

彼らの子が生れて十分で亡くなり、その遺体をクレアの唯一の親族である祖母が教会執事を務める、先祖の埋葬されたヴィクトリー・バプテスト教会の墓地に埋葬したことから事件が始まる。

教会執事たちの会合で彼らの二百年の伝統に従い、同胞ではない者の埋葬は拒否される。この地には、黒人専用のもうひとつのバプテスト教会があり、黒人達はそちらで礼拝をし、死者はその墓地に埋葬されるのだ。
ワデル夫妻の子ノーラの棺は掘り起こされ、親族のいない黒人墓地の見知らぬ人々のあいだに埋葬される。
伝統の力が差別を蘇らせてしまう。反対しなかった祖母、反対を押し切られた雇われの身の牧師…。

「われわれの世界は、いったいどこまで小さくなってしまうのかね?(略)われわれは、あらゆる扉を開かねばならんのかね?(略)わたしが彼や彼の親族といっしょに埋葬されたいわけじゃない。あのかわいそうな赤ん坊は、自分の同胞に囲まれた場所で眠りにつくべきだし、その場所はここではなく、道の先だ。わたしは赤ん坊のためにそれを望むことが罪だとは思わないし、また、わたしや、今夜わたしとここにいる善良な人たちのために、それと同じことを望むことも罪だとは思わない」(略)「わたしはそう固く信じている」

そして埋葬がすんだ夜、ヴィクトリー・バプテスト教会は何者かに放火され炎上。現場にいたイライジャは逮捕される。しかも現場からは保安官の娘の焼死体が発見される。
窮地に陥ったイライジャを救うべく颯爽と現れるはずの弁護士は…。

*
憎しみの炎が過去を一掃して、そのあとに再生される世界に愛は育まれるのだろうか。
罪とは、罰とは、公正とは、不正とは、あるいは神とは、信仰とは、そして故郷とは、人の心とは、夫婦とは、愛とは、思いやりとは…。色々なことを考えさせられる物語であった。

特に際立った悪人は出て来ない。しかし、みんな少しずつ「自分勝手」だ。そんな小さな「自分勝手」が積み重なって行くとどうなるのか、ここにその見本がある。利己主義に陥った人間たちが引き起こす悲劇である。

あえて書くと、黒人と白人の人種差別が前面に取り上げられているため、日本の読者の中には、アメリカは大変だねといった他人事のように受け取る人もいるかもしれない。しかし作者が言いたいのは、人種差別にしろ他の問題にしろ、その根本の原因は、人々の心のなかにある「自分勝手」な考え方―他を省みない自己中心的な考え方、利己主義にあるのだ、ということではないだろうか。私にはそう思える。

*
こういう手の小説では、巻頭の引用句が深みを添える。

人は失ったものだけを永遠に所有できる。 ヘンリク・イプセン『ブラン』

善と悪とを分ける境界線が通っているのは、国家と国家のあいだでも、階級と階級のあいだでも、党派と党派のあいだでもない。それはまさに人間の心のなかを通っているのである。 アレクサンドル・ソルジェニーツィン

なかなか、見事だ。

David L. Robbins: The Official Web Site
※『「レフティやすおの本屋」店長日記』「本店に『タオ』『焦熱の裁き』他計三点追加」
※『レフティやすおの本屋』本店「海外ミステリを貴方に」

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.04.13

フジ・テレビのニュースで左利き用品紹介される

本日(4/13)、FNNフジ・テレビのお昼前のニュースで左利き用グッズを紹介していたそうです。

FNN HEADLINES 最近では「レフティー」などとも呼ばれる左利きの人に便利なグッズに注目しました。:参照(real playerで見ることができます。)

こちらでも紹介している杉淵鐵良先生の『10マス計算ドリル』の左利き用も、実際に先生が登場して子供の使用後の感想も交えて紹介しています。
また、これもこちらで以前お世話になった、神奈川・相模原市の左利き用品店「きくやねっと」浦上幾久子さんが登場し、左利き用のカッターナイフ、右からの目盛りのついた左利き用の定規など様々なグッズを紹介しています。
取材されたアナウンサー氏も左利きで、左利き用の急須を実演していました。

そして、あの『右利き・左利きの科学』講談社ブルーバックス(1989刊)のなかで「郷に入れば郷に従え」で使い手の変更も良しといったニュアンスの文章を書いていた前原勝矢先生も、「個性の時代といわれ、左利きは個性として認められるので、あえて直して苦労する必要はない。左利きのグッズが、非常に便利という場合は、使うのもいい」と述べておられます。

左利きの割合は、人種に関係なく本来ほぼ1割前後存在するといわれている。 日本でも、以前に比べて左利きを右利きに直す人が少なくなり、人口の1割という数字に徐々に近づきつつあるという。 左利きの需要は高まっているので、今後もいろいろな左利き商品が出てくるとみられる。

と結ばれています。

ちょっとしたニュースですが、季節柄、新小学一年生や新たに幼稚園・保育園でお道具を使うようになるお子さんにとって朗報といえる内容です。
少しずつですが、左利きに対する正しい認識が広がってゆくのはうれしいことです。
これからも、こういうニュースが増えてくればいいなあと思います。

そしていつの日にか、左利きがニュースにならないような当たり前のことになる時代が来て欲しいなぁ、とも思います。

※参照
・2005.03.10学研 10マス計算ドリル 左利き用 二種・たし算ひき算/かけ算わり算 発売中
・2005.02.0910マス計算ドリル 左利き用2種 3月8日発売予定
・『レフティやすおの本屋』左利きの本棚/子供達へ
・左利き用品店「きくやねっと」

※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載して、gooブログ・テーマサロン◆左利き同盟◆に参加しています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.04.09

メルマガ『親力―』の親野先生、ブログに進出

以前こちらでも何度か紹介しました、人気教育メルマガ『親力で決まる子供の将来』親野智可等先生が、4月4日からとうとうブログに進出されました。
「親力で決まる子育てと家庭教育」がそれです。

メルマガ「親力で決まる子供の将来」の中の「教育閑話」をブログに移動したという感じで受け取ってください。

とのこと。親野先生の学校での様子がよくわかります。
また楽しみが増えました。そして、新たな交歓の場ができました。うれしいですね。

先生には色々報告しなければならないことがありますが、お忙しいだろうとそのままになっています。この場をお借りしてお詫び申し上げます。
(「左利き対応UD百マス計算」の件ではお世話になりました。メルマガに取り上げていただき誠にありがとうございました。その後少しずつ左利きに対応したものが出版されるようになり、心から喜んでいます。文末にその後の紹介記事をまとめておきました。ご参照ください。)

それにしても、私もいくつかのブログを運営していますが、一日一本書くのも大変です。ちょっとしたことでも書き続けるというのはすごくエネルギーが必要です。
私は、一本書くのに何日もかかります。首尾一貫したものを書くのにそれだけの時間と手間をかけないとできません。そうしてできたものが、では首尾一貫したものになっているかというと、実際には大いに疑問です。これは個人の能力の差かもしれません。

しかし、毎日少しずつでも書き足して行くのは、情熱と意思に支えられた不断の努力と、やはり才能がいると思います。毎日のメルマガ発行は立派の一語に尽きます。その上でのブログ運営。頭が下がります。私も少しでも近づけたらと願っています。

これからも無理せず末永く続けてください。期待しています。
こどもたちのために、そしてより良き社会の実現のために。

※「親力―」およびその関連記事
2004.12.24 「親力で決まる子供の将来」がメルマガ大賞一位に!
2004.10.07 人気メルマガ「親力で決まる子供の将来 」が本に
2004.06.16 改良版「UD百マス計算」が紹介されました
2004.05.11 現役小学校教師がメルマガで取り組む左利き問題

※マス計算についての記事
2005.03.31 左利き対応百マス計算プリントが作れる 学研『プリント自在 小学1年さんすう』
2005.03.10 学研 10マス計算ドリル 左利き用 二種・たし算ひき算/かけ算わり算 発売中
2005.02.09 10マス計算ドリル 左利き用2種 3月8日発売予定
2004.08.03 左利き対応100マス計算ドリル「文字がうかぶ100マス計算プリント 小学( )年生」
2004.06.16 左手書き(左利き)に優しい改良版「ユニバーサル百マス計算」のすすめ

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.04.07

左利きの矜恃

最近スカッとした気分になったお話をしましょう。
最近ネットの左利き関連の文章を読んで心の底から爽快(※爽快すら常用外とは、日本語がダメになるのもうなずけます。)に感じたものがあります。
それを紹介しましょう。

すぐるさんのホームページの『#4682B4』の「アーチャー室」の"「ちょっとでも迷ったら」アーチェリーを始めようと思っている、左利きの人及びそれ以外の人へ"のなかの文章の一番おしまいの言葉です。

僕が左射ちにした理由はというと――/左利きだから。/利き目(マスターアイ)が左だから。/というのはもちろんありますが、一番の理由は、「左利きの矜恃」です。この点に関しては大いにアーチャー気質です。だから、有利だろうが不利だろうが弓具が高かろうが僕にはまったく関係のないことなのです。

私の心を打ったのはもちろんこの「左利きの矜恃」という言葉です。右利きの人には、わからないのではないかと思います。想像はできるでしょうが、ホントの気持ちはその立場の人でないとわからないと思うのです。
私が生まれ変わってもまた左利きに、と思うのも、結局はこれじゃないのか。左利きの人がどんなに嫌な思いをしていても、心気高く生きてゆけるのは、これじゃないのか。人生の本質とはここにあるのではないのか。
世の中がどうであろうと、「左利きの矜持」を持って生きて行ければその人は幸せになれるのではないか
たとえば、世の中右利き優先だから右手を使えたほうがいいのでは、といったことは所詮一時的な便宜的なことにすぎない。有利だ不利だ、損だ得だ、などどうということはない。人生においてはそんなことは本質ではないのだ。

本当に大切なのは、その人が自分に自信と誇りを持って、胸を張って生きてゆけるかどうかではないのか、ということです。

明治の日本人が欧米の人たちに負けず、独立を維持し、明治維新を達成できたのも、日本人としての矜持というものを持ち続けたからではないか。

まあ、話が大きくなりましたが、同じようなものが脈打っているのではないかと思います。人にはそれぞれ、そういう自負のようなものがあるかないかで、その人の価値が変わってくるのではないかと思います。

私が左利きにこだわる理由のひとつがそんなところにもあるのかもしれません。

左利きは、左利きでいいんだ!  自分は、自分でいいんだ!  と。

※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載して、gooブログ・テーマサロン◆左利き同盟◆に参加しています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.04.04

左利きが手掛かりになる推理小説―クリスティー「厩舎街(ミューズ)の殺人」

最近読んだ本の中から、左利きが重要な手掛かりになっている推理小説を紹介しておきましょう。

今NHKでテレビアニメにもなっている、あのミステリの女王と呼ばれたアガサ・クリスティー名探偵ポアロものの中編に、「厩舎街(ミューズ)の殺人」(早川書房 クリスティー文庫『死人の鏡』(1937) 収録)があります。

これには原型ともいうべき短編もあるのですが、こちらの方がうまく左利きを扱っています。枚数的に書き込む余裕があるので、当然といえば当然かもしれませんが。そして、最後の謎解きも見事です。この辺がミステリの女王と呼ばれるゆえんでしょうね。

爆竹が鳴り花火が打ち上げられるガイ・フォークス・デイの喧騒の中、ジャップ主任警部はポアロに「殺人にもってこいの夜だ」と話していた。その翌日、密室状況で発見された若きの女性の射殺死体には、不審な点が…。
一見は自殺と見られるが、右手にある拳銃で左側頭部を撃ち抜くことはできないと医者は言う。自殺に偽装した殺人事件なのか。
ポアロは被害者の様子を丹念に検分する。右手首の腕時計、机の左側に置かれたペン皿…。
左利きを示す証拠を次々と挙げてゆき、事件が実は他殺に見せかけた自殺であったことを突き止めます。
で、もうひとつの謎解きは、読んでからのお楽しみです。その名も<アタッシェケースの謎>!

ところで、ポアロといえば、ちょっとした左右のずれも気になるという左右対称、シンメトリーを好むことで有名です。
私もポアロほどではありませんが、左右対称の右利きにも左利きにも優しい道具が好きです。

※本稿は、gooブログ「レフティやすおの新しい生活を始めよう!」に転載して、gooブログ・テーマサロン◆左利き同盟◆に参加しています。

4.7 追記=gooブログがうまく投稿できず、同盟にTBできていません。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« March 2005 | Main | May 2005 »